JPH08164568A - ローエッジvベルトのv形カット装置 - Google Patents

ローエッジvベルトのv形カット装置

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JPH08164568A
JPH08164568A JP33341094A JP33341094A JPH08164568A JP H08164568 A JPH08164568 A JP H08164568A JP 33341094 A JP33341094 A JP 33341094A JP 33341094 A JP33341094 A JP 33341094A JP H08164568 A JPH08164568 A JP H08164568A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡易かつ正確にローエッジVベルトの側面を
V形にカットする装置の提供を目的とする。 【構成】 ベルトXを走行させるベルト走行部1と、側
面をV形に切削するベルト加工部2と、ベルト加工部2
とベルトXとを接近等させる往復移動機構3とを配設す
るローエッジVベルトのV形カット装置において、直角
すくい角がマイナスであり、真のすくい角がプラスであ
り、またフライスカッター5が回転することにより刃先
が形成する円錐の傾斜角がベルトXの側面を切削するV
形の傾斜角と同一である一対のフライスカッター5を、
刃先が対向するように同軸上に設けるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ローエッジVベルトの
V形カット装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にローエッジVベルトは、摩擦係数
が大きく高伝動が可能であり、またゴムに特殊加工をす
るためにベルト寿命が長いことを特徴とする。このため
近年、自動車用等のベルトとして使用範囲が拡大してい
る。
【0003】従来、ローエッジVベルトの側面をV形に
カットする装置として以下に示す技術がある。
【0004】(A)円筒スリーブ状に逆成形(ベルトの
表裏を反転させて成形することを意味する。Vベルトは
裏側の方が幅が狭いので、裏側からカットする方が容易
だからである。以下同じ)し加硫した後、これをロール
に挿入、固定し、該成形体を回転させつつ表面に断面が
V形の砥石群よりなる研磨ホイール、又は研磨板を前記
ロール上で圧接せしめ、該成形体の表面にV形の溝を研
磨し、次いでV形の溝の部分で該成形体をカットするこ
とにより同時に複数本のローエッジVベルトを製造する
装置がある。これと同様の従来技術として米国特許第
3,818,576号、及び特開平2−89628号が
ある。
【0005】(B)円筒スリーブ状に逆成形し加硫した
ベルトを、まず製造したいVベルトの幅で断面が正方形
又は長方形にカットし、その一のベルトを二つのプーリ
に架け渡し走行させつつ、該ベルトの側面に両側からそ
れぞれ別の回転軸を有する一対のフライスカッターを圧
接することにより、ベルトの側面をV形にカットしロー
エッジVベルトに形成する装置が特開昭62−2534
36号の明細書に開示されている。
【0006】なお、一般的にローエッジVベルトのV形
カット装置は、以上の(A)、(B)で説明した従来の
ローエッジVベルトのV形カット装置と同様に、ベルト
をロールに架け渡し、循環走行させるベルト走行部と、
ベルトの側面をV形に切削するベルト加工部と、ベルト
加工部とベルト走行部との間に相対送りをもたらし、前
記ベルト加工部のカッターと前記ベルト走行部のベルト
とを接触させる往復移動機構から構成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上で紹介した、従来
の技術には、次に示すような不都合がある。
【0008】(1)上述の従来の技術の(A)に示すロ
ーエッジVベルトの製造方法では、研磨ホイール等によ
りV形の溝を研削する過程で発熱が生じ、スリーブ状の
ベルト表面の温度が100℃以上にも達する。このため
ベルト表面のゴムの分子間結合が切断して加硫戻りが起
こり、ベルト表面のゴム層に粘着性を生み出す不都合が
発生する。また研磨ホイール等をベルト表面に押し付け
ることから、ベルト表面は大きな歪みを受けて変形し、
正確なV形の溝が研削できにくくなる。さらにスリーブ
状のベルトの硬度により研磨ホイール等の研磨部の材
質、粒度等を、その都度選定し、交換しなければならな
い等の不都合があった。
【0009】(2)上述の従来の技術の(B)に示すロ
ーエッジVベルトの製造装置では、一本づつベルトをフ
ライスカッターでV形にカットすることから、上述のよ
うな発熱、歪み等による不都合は発生しないが、二つの
プーリの中間で懸架されているベルトに両側面からカッ
ターを当接しカットすることから、ベルトの逃げ等によ
りベルトの位置決めが難しく、ベルトに対するカッター
の位置が安定しにくくなる。このためベルトの両側面を
正確なV形にカットすることが困難になる。なお、カッ
トする付近でベルトを固定するガイドロールが設けられ
ているが、カッターの押圧力に耐え得るほどにベルトの
位置を固定することは困難であり、またベルトの装着が
面倒になる。さらに回転軸や駆動モータを異にするカッ
ターをベルトの両側面から別々に圧接することから、ベ
ルトのV形の傾斜を一致させることが困難になる。
【0010】上述の(1)、(2)に記載したように、
ローエッジVベルトのV形が正確でない場合、かかるV
ベルトをプーリ溝に装着すると、プーリ上のVベルトの
方向がラジカルに変動するため、Vベルトの走行時の振
動及びベルトにより伝動される駆動トルクの変動を起こ
す。
【0011】本発明は上述の従来の不都合を解決するた
めになされたもので、簡易かつ正確にローエッジVベル
トの側面をV形にカットする装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のローエッジVベルトのV形カット装置
は、 (1)ベルトをロール(プーリ等を含む)に架け渡し、
循環走行させるベルト走行部と、カッターを装備し、ベ
ルトの側面をV形に切削するベルト加工部と、このベル
ト加工部のカッターと前記ベルト走行部のベルトとを接
触させるべく、ベルト加工部とベルト走行部との間に相
対送りをもたらし得る往復移動機構とを配設するローエ
ッジVベルトのV形カット装置において、前記ベルト加
工部のカッターを、真のすくい角(刃先の回転方向と垂
直な面を基準とする、すくい面がなす角度を意味する。
このとき時計回りをプラスとする。本発明に係る実施例
では、図3(c)に示す角度Bを意味する。以下同じ)
がプラスであり、かつ、直角すくい角(フライスカッタ
ーの軸方向から見て、刃先の外周端を通る半径方向を基
準とする、刃先のなす角度を意味する。本発明に係る実
施例では、図3(a)に示す角度Aを意味する。以下同
じ)がマイナスであるフライスカッターとするものであ
る。
【0013】(2)請求項2記載のように、前記ベルト
加工部は、回転することにより刃先が形成する円錐の傾
斜角(本発明に係る実施例では、図3(b)に示す角度
Cを意味する)をベルトの側面をV形に切削する傾斜角
(Vベルトの台形断面の底辺と斜辺とがなす角度)に一
致させた前記フライスカッター二枚を、刃先が対向する
ように同軸上に平行に設け、前記ベルト加工部の前記フ
ライスカッターと前記ベルト走行部のベルトとが、前記
ベルト走行部のロール上で接触するように配設するもの
である。
【0014】(3)請求項3記載のように、前記ベルト
走行部に、前記ロール上を走行するベルトの位置を定め
るガイドロールを設けるとよい。
【0015】(4)請求項4記載のように、前記往復移
動機構は、カムと従節とを組み合わせた構造とするとよ
い。
【0016】
【作用】上記の構成を有する本発明のローエッジVベル
トのV形カット装置によれば、下記の作用がある。
【0017】(1)本発明のV形カット装置に装備され
るフライスカッターの直角すくい角がマイナスであるこ
とから、切削対象であるベルトに対し刃先の根元から先
端に至るように順次当接し切削する、いわゆる引き切り
に近似した切削となる。このため、ゴム等の弾性体を切
削するとき、直角すくい角がプラスの場合に比べ切削抵
抗が小さく、ベルトが逃げてV形に歪みが生じたり、切
削端にバリが生じる弊害がない。一方、真のすくい角が
プラスであることから、刃先が鋭く切削面を滑らかにす
ることができる。
【0018】(2)請求項2記載のローエッジVベルト
のV形カット装置によれば、刃先が回転することにより
形成する円錐の傾斜角が、ベルトの側面をV形に切削す
る傾斜角と同一である一対のフライスカッターを、刃先
が対向するように同軸上に設けていることから、前記一
対のフライスカッターに挟まれた空間がVベルトの断面
と同様の形状をなすように間隔を調整しておけば、かか
る一対のフライスカッターの間にベルトを挟むように、
走行しているベルトと当該一対のフライスカッターを圧
接することで、簡易かつ正確にベルトの側面をV形にカ
ットできる。また、一対のフライスカッターを間隔を固
定し同軸上に平行に設けているため、従来の技術の
(B)に記載した装置のように、V形の傾斜を調整する
困難さを回避できる。さらに、ベルトがロール上を走行
している時に、2枚のフライスカッターとロールとで該
ベルトを挟むように圧接することから、ベルトが逃げる
ことを防止でき、V形カットの正確性を促進できる。
【0019】(3)請求項3記載のローエッジVベルト
のV形カット装置によれば、前記ベルト走行部に、ロー
ルに加えガイドロールを設けていることから、ロール上
を通るベルトの位置を正確に定めることができる。この
ことは、上述のベルト加工部をロール上のベルトに圧接
しベルトをV形カットする時に、ベルト加工部とロール
上を走行するベルトとの相対的な位置を正確に定めるこ
とに寄与する。このためベルトの側面をV形にカットす
る正確性が増す。
【0020】(4)請求項4記載のローエッジVベルト
のV形カット装置によれば、前記往復移動機構を、従節
とカムとの組み合わせによることとしていることから、
前記ベルト加工部のカッターと前記ベルト走行部のロー
ル上を走行するベルトとを接触、分離するストロークが
正確かつ確実になり、ベルトの側面のV形カットの正確
性を一層促進できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明のローエッジVベルトのV形カ
ット装置を具体化した一実施例を図を参照して説明す
る。本装置の構成の概略を示す側面図を図1に、正面図
を図2に示す。
【0022】本装置でローエッジVベルトに加工する前
の断面が方形のベルトXは、一般的には以下のように製
造する。まずゴム、ポリウレタン等を円筒スリーブ状に
逆成形し、加硫する。その後この円筒スリーブ状のベル
トを製造目的のVベルトの最大幅でカットし、断面が正
方形又は長方形のベルトXにする。かかる断面が正方形
等のベルトXを本装置によりローエッジVベルトX’
(図4参照)に加工するものである。
【0023】本装置は、コンタクトロール6、テンショ
ンロール7、ガイドロール8等からなるベルト走行部1
と、フライスカッター5、モータ11等からなるベルト
加工部2と、カム9、従節10等からなる往復移動機構
3とにより構成する。以下それぞれの部分について説明
する。
【0024】(1)ベルト走行部 図1及び2に示すように、ベルト走行部1は、コンタク
トロール6とテンションロール7を設け、さらにその間
にガイドロール8を二つ設けた。このテンションロール
7は、図面左右に移動可能に設けた。従ってベルト走行
部1にベルトXを装着する場合、まずテンションロール
7を左方に移動し(図1に仮想線で示す)、ベルトXを
コンタクトロール6とテンションロール8の間に架け渡
す。その後テンションロール7を右方に移動し、ベルト
Xに所定の張力を付与する。この時ガイドロール8のロ
ール表面に設けてある凹状の溝13(図2参照)にベル
トXを嵌合することにより、コンタクトロール6上での
ベルトXの位置を定めることができる。この状態で、図
示していないモータによりコンタクトロール6を回転さ
せることにより、装着したベルトXを走行させることが
できる。
【0025】(2)ベルト加工部 図1及び2に示すように、ベルト加工部2は、一対のフ
ライスカッター5を同軸上に平行に設け、この軸とモー
タ11とにベルト12を架け渡し、モータ11の回転を
フライスカッター5に伝達することで、フライスカッタ
ー5を回転可能に配設している。
【0026】このベルト加工部2に装備するフライスカ
ッター5は、図3に示すように、断面がその端部でV形
をなす円盤状であり((b)参照)、複数の刃先板14
を取り付けるため外周部に凹部16、凸部15を繰り返
し形成している((a)参照)。この凸部15の側壁の
うちフライスカッター5の回転方向に刃先板14を接合
している。なお、この刃先板14は、頂角がフライスカ
ッター5の断面のV形角度と近しい三角形の平板であ
り、頂角を円盤状の外周部に向け、半径方向と平行に、
かつ、フライスカッター5の回転軌道の接線方向に垂直
で回転軸を通る面に対し所定の角度Bを有するように接
合している((c)参照)。このため三角形の刃先板1
4のうちの一辺が刃先18を形成している。また、上述
の構成から導かれることであるが、直角すくい角Aをマ
イナスにし((a)参照)、真のすくい角Bをプラスに
している。今、図3に示すフライスカッター5は、刃数
が12、フライスの直径が約90mm、刃先18の長さ
が約15mm、直角すくい角Aが約−5°、真のすくい
角Bが約40°、刃先板14の厚さが約2mm、刃先板
14がなす三角形の頂角が約38°のものである。な
お、この刃先板14にダイヤモンドコーティング、チタ
ンコーティング等を施すことで、刃先18ひいてはフラ
イスカッター5の寿命を延ばすことができる。
【0027】また、フライスカッター5の回転軸とコン
タクトロール6の回転軸とが平行になる状態で、フライ
スカッター5をコンタクトロール6上のベルトXに圧接
するため、前記フライスカッター5の回転により刃先1
8がなす円錐形の傾斜角C(図3(b)参照)が、ロー
エッジVベルトのV形側面の傾斜角になる。従って、前
記刃先18の傾斜角Cを変更することで、任意のV形の
ローエッジVベルトを製造することができる。また、一
対のフライスカッター5は、刃先18の先端の間隔をロ
ーエッジVベルトの台形断面の底辺の長さと同一とし、
フライスカッター5の刃先18がある側面が対向するよ
うに同軸上に固定する。以上の構成により、一対のフラ
イスカッター5に挟まれた空間がローエッジVベルトの
断面形状と等しくなる。一方、ベルト加工部2は、ベル
トXの中心線を通る平面と、一対のフライスカッター5
の対称面とが一致する位置に配設し、フライスカッター
5の回転軸とコンタクトロール6の回転軸とは常に一致
した状態にする。
【0028】(3)往復移動機構 図1及び2に示すように、前記ベルト加工部2を前記ベ
ルト走行部1に装着したベルトXに圧接するために接近
させ(図1の紙面右方向の移動を意味し、移動後の状態
を仮想線で示す)、また引き離す(図1の紙面左方向の
移動を意味する)機能を、ベルト加工部2に連結した従
節10とカム9とを組み合わすことにより達成してい
る。つまり、偏心した前記カム9を回転軸9aを中心に
回転させることで、その偏心距離の2倍のストロークで
前記ベルト加工部2を往復運動させることができる。こ
のカム9によるベルト加工部2の位置の制御は、例えば
油圧シリンダー等による制御に比べ正確であり、本装置
ではコンタクトロール6の表面に対し0.03mmのク
リアランスを保持することができる。従来技術ではフラ
イスカッター5の刃先18の損傷を防止するため、コン
タクトロール6の表面にウレタンスリーブ等の被覆が必
要であり、またV形の切削が浅い不合格物を生じること
から、さらに側面をV形に研削する必要があった。これ
に対し、本装置ではかかる弊害、つまりウレタンスリー
ブの付設等は不要になる。なお、かかる往復移動機構
は、上述の実施例に限定されず、ベルト加工部2にカム
9を設けること、及びベルト加工部2を固定し、ベルト
走行部1にカム又は従節を連結することで、ベルト走行
部1に往復運動を与えることも可能である。
【0029】(4)V形カットの手順 上述のように、図1に示すベルト走行部1のテンション
ロール7を紙面左方向に移動した状態(仮想線で示す)
で、コンタクトロール6とテンションロール7との間に
ベルトXを架け渡す。その後、テンションロール7を紙
面右方向に移動しつつベルトXの位置を調整しガイドロ
ール8の表面に設けた凹状の溝13にベルトXを嵌合さ
せる。これによりベルトXに所定の張力を付与し、かつ
コンタクトロール6上での位置を定めることができる。
次に、ベルト加工部2のフライスカッター5を回転させ
つつ、往復移動機構3の偏心したカム9を回転し、ベル
ト加工部2と連結した従節10を紙面右方向に移動させ
ることにより、コンタクトロール6上を走行しているベ
ルトXにベルト加工部2を接近させる。そして図4に示
すように、一対のフライスカッター5の中間に挟むよう
に、コンタクトロール6上を走行するベルトXにフライ
スカッター5を圧接し、ベルトXの側面をV形にカット
する。
【0030】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明に係るローエッジVベルトのV形カット装置によ
れば、次のような効果がある。
【0031】(1)本発明のV形カット装置に装備され
るフライスカッターの直角すくい角がマイナスであるこ
とから、切削対象であるベルトに対し刃先の根元から先
端に至るように順次当接し切削する、いわゆる引き切り
に近似した切削となる。このため、ゴム等の弾性体を切
削するとき、直角すくい角がプラスの場合に比べ切削抵
抗が小さく、ベルトが逃げてV形に歪みが生じたり、切
削端にバリが生じる弊害がない。一方、真のすくい角が
プラスであることから、刃先が鋭く切削面を滑らかにす
ることができる。このため、断面のV形が正確で表面が
平滑な高品質のローエッジVベルトが生産できる。かか
る高品質のローエッジVベルトは、斜めの斜面により上
から押す力を横方向に伝えるくさび効果が有効に発揮さ
れ、高伝動が可能となる。
【0032】(2)請求項2記載のローエッジVベルト
のV形カット装置によれば、一対のフライスカッターを
同軸上に平行に固定していることから、前記一対のフラ
イスカッターに挟まれた空間がVベルトの断面と同様の
形状をなすように間隔を調整しておけば、かかる一対の
フライスカッターの間にベルトを挟むように、走行して
いるベルトと当該一対のフライスカッターを圧接するこ
とで、簡易かつ正確にベルトの側面をV形にカットでき
る。また、従来の技術の(B)に記載した装置のよう
に、V形の傾斜を調整する困難さを回避できる。さら
に、ベルトがロール上を走行している時に、2枚のフラ
イスカッターとロールとで該ベルトを挟むように圧接す
ることから、ベルトが逃げることを防止できる効果もあ
る。このため高品質のローエッジVベルトの生産が可能
になり、かつ、規格を満たす製品の歩留まりを向上でき
る。
【0033】(3)請求項3記載のローエッジVベルト
のV形カット装置によれば、ベルト走行部に設けたガイ
ドロールにより、ロール上でのベルトの位置を正確に定
めることができる。この結果、ベルト加工部とロール上
を走行するベルトとの相対的な位置を正確に定めること
ができ、ベルトの側面をV形にカットする正確性が増
す。従って、上述の(1)の記載と同様の効果、つまり
ローエッジVベルトのV形の断面形状が均一かつ正確で
あること等の高品質化にさらに貢献できる。
【0034】(4)請求項4記載のローエッジVベルト
のV形カット装置によれば、前記往復移動機構におい
て、従節とカムとの組み合わせにより、前記ベルト加工
部のフライスカッターと前記ベルト走行部のロール上を
走行するベルトとを圧接、分離するストロークを行うこ
とから、ストロークの位置決めが確実であり、フライス
カッターの刃先がロール表面に接触し損傷することや、
V形にカットする範囲に差異が生じることを防ぐことが
できる。このことからも、上述の効果と同様に、ローエ
ッジVベルトの高品質化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るローエッジVベルトのV
形カット装置の概略構成を示す側面図である。
【図2】図1のローエッジVベルトのV形カット装置の
概略構成を示す平面図である。
【図3】図1のローエッジVベルトのV形カット装置に
装備するフライスカッターを示すもので、図3(a)は
側面図、図3(b)は正面図、図3(c)は平面図であ
る。
【図4】図1のローエッジVベルトのV形カット装置に
よりベルトをカットする部分を表す説明図である。
【符号の説明】
1 ベルト走行部 2 ベルト加工部 3 往復移動機構 X ベルト X’ ローエッジVベルト 5 フライスカッター 6 コンタクトロール 7 テンションロール 8 ガイドロール 9 カム 9a 回転軸 10 従節 11 モータ 12 ベルト 13 溝 14 刃先板 15 凸部 16 凹部 18 刃先

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベルトをロールに架け渡し循環走行させ
    るベルト走行部と、カッターを装備し、ベルトの側面を
    V形に切削するベルト加工部と、このベルト加工部のカ
    ッターと前記ベルト走行部のベルトとを接触させるべ
    く、ベルト加工部とベルト走行部との間に相対送りをも
    たらし得る往復移動機構とを配設するローエッジVベル
    トのV形カット装置において、 前記ベルト加工部のカッターを、真のすくい角がプラス
    であり、かつ、直角すくい角がマイナスであるフライス
    カッターとしたことを特徴とするローエッジVベルトの
    V形カット装置。
  2. 【請求項2】 前記ベルト加工部は、回転することによ
    り刃先が形成する円錐の傾斜角をベルトの側面をV形に
    切削する傾斜角に一致させた前記フライスカッター二枚
    を、刃先が対向するように同軸上に平行に設け、 前記ベルト加工部の前記フライスカッターと前記ベルト
    走行部のベルトとが、前記ベルト走行部のロール上で接
    触するように配設した請求項1記載のローエッジVベル
    トのV形カット装置。
  3. 【請求項3】 前記ベルト走行部に、前記ロール上を走
    行するベルトの位置を定めるガイドロールを設けた請求
    項1又は2記載のローエッジVベルトのV形カット装
    置。
  4. 【請求項4】 前記往復移動機構は、カムと従節とを組
    み合わせた構造とした請求項1、2、又は3記載のロー
    エッジVベルトのV形カット装置。
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