JPH08164125A - 採血装置 - Google Patents

採血装置

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JPH08164125A
JPH08164125A JP6333417A JP33341794A JPH08164125A JP H08164125 A JPH08164125 A JP H08164125A JP 6333417 A JP6333417 A JP 6333417A JP 33341794 A JP33341794 A JP 33341794A JP H08164125 A JPH08164125 A JP H08164125A
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JP
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blood
liquid
needle
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skin surface
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JP6333417A
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English (en)
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Takeshi Matsumoto
豪 松本
Nobuo Okabe
信夫 岡部
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鮮明な血管像が得られ、誤穿刺が生じにくい
採血装置を得ること。 【構成】 撮像手段にて、照明光学系で照明された採血
部位を含む予め定められた領域内の血管を観察光学系で
観察し、採血操作機構によって、血管に穿刺される針部
材の内孔を介して前記血管から血液保管容器へ血液を採
取する採血装置であり、針部材による血管への穿刺に先
立って、液体塗布手段によって採血部位に液体を塗布す
ることにより、採血部位の皮膚表面での反射光が低減さ
れ、最像手段において鮮明な血管像が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、簡便な自動採血を可能
にし得る採血装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、医療分野において、臨床検査
や研究分析に人の血液の採取は必要なものである。一般
的な採血方法としては、採血施行者が、被採血者の上腕
部に止血帯を結んで体表面近くの比較的太い静脈を浮き
上がらせ、目視により血管を確認した後に注射針を血管
に穿刺し吸引する。
【0003】しかしながら、このような人の手よる採血
方法では、採血施行者の技能が未熟な場合、血管に対す
る正確な穿刺が難しく、穿刺時の痛みや生体組織の損傷
が大きいという問題が生じる。そこで、人の手に頼ら
ず、より迅速で正確な穿刺・採血を目的として、自動採
血が可能な装置が考えられている。具体的には、採血時
の痛みや組織損傷を軽減するため、蚊の吸血機構を模倣
した採血装置に係る研究が行なわれており、試作段階の
ものが作られている。
【0004】蚊の口針束は、上唇、一対の大腮、咽頭、
一対の小腮の6つの部分が口針片となって構成されたも
のであり、下唇が口針鞘となってこれを収容している。
口針束の最外側にある小腮の先端部には歯が並んでお
り、この小腮が左右交互に皮膚組織内に打ち込まれて引
っ掛かりがつくられた状態において口針束が皮膚組織を
介しての体表面近くの微細血管内へ穿刺される。血液
は、口腔ポンプと咽頭ポンプとの2連球からなる吸血ポ
ンプによって、下側が開いた長い管状の上唇中を通って
食道まで押し流される。
【0005】このような蚊の吸引機構を模倣したもの
は、実際は、蚊が吸血を行なう際に対象に痛みを感じさ
せない主な要因である口針束の細さに注目したものであ
る。具体的には、ガラスマイクロピペットの先端を加熱
しながら引き伸ばし、細くしてさらに研磨したものを採
血針とし、これにポリ塩化ビニル製チューブを介して市
販のシリンジに接続して、このシリンジを吸引ポンプと
して用いるものがあった。
【0006】上記の如き従来の試作機の構成の一例を図
3に示す。これは、採血部位の皮膚表面を照明する照明
装置101と、採血部位を観察するための対物レンズ1
03および撮像素子104からなる観察光学系と、撮像
素子104からの画像情報を表示するモニター手段とし
てのCRT(cathode-ray tube)106とを配置し、さ
らに採血ポンプ109にパイプ108を介して連通され
ている採血用針102を、駆動回路110からの制御に
よって所望の位置に移動させると共に血管への穿刺・抜
針を行なう針位置決め装置107を備えたものである。
【0007】上記の如き構成において、採血部位の予め
定められた領域の皮膚表面を照明装置101によって照
明し、撮像手段は照明光学系で照明された採血部位の領
域を観察する位置に配置され、対物レンズ103、撮像
素子104、撮像素子駆動素子105、CRT106に
より皮膚表層部の血管を含む皮膚表面像を観察する。
【0008】この時、撮像光学系により撮像領域内にそ
の先端があるように、位置決め装置107を介して採血
用針102の位置を設定しておく。従って、CRT10
6において、血管像と共に採血用針102の先端が同時
に観察される。
【0009】CRT106に表示されている血管像か
ら、採血対象の血管を決定し、駆動回路110からの制
御によって位置決め装置107を駆動させることによっ
て、対象血管上に針先端が来るようにCRT106の表
示に基づいて採血用針102を移動させる。血管位置と
針先端との位置が合致したら、さらに位置決め装置を1
07を駆動させて採血用針102をその長手方向に移動
させ、血管への穿刺を行なう。
【0010】採血用針102の先端が血管内に穿刺され
た状態において、採血ポンプ109を駆動し、パイプ1
08を介して採血用針102の内孔を減圧することによ
って血管から血液を吸引し、採血が行なわれる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き従来の採血装置で行われている照明方法では、皮膚
表面からの反射が強く、特に平坦でない皮膚表面での乱
反射の影響によって得られる血管像が鮮明でない。この
ような不鮮明な血管像に基づいて正確に採血用針を血管
に穿刺することは困難であり、特に比較的微細な血管を
採血対象とする場合には血管を観察すること自体難し
い。従って、従来技術による採血の際には、誤穿刺が多
く生体の損傷が大きくなるという問題が生じる。
【0012】本発明は上記の如き問題点を鑑み、鮮明な
血管像が得られ、誤穿刺が生じにくい採血装置を得るこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明に係る採血装置では、採血部
位を含む予め定められた領域を照明する照明光学系およ
び照明された前記領域内の血管を観察する観察光学系を
有する撮像手段と、前記採血部位の血管に穿刺される針
部材および血液保管容器が装着され、この針部材の内孔
を介して前記血管から血液保管容器へ血液を採取する採
血操作機構と、前記針部材による血管への穿刺に先立っ
て、前記採血部位に液体を塗布する手段と、を備えたも
のである。
【0014】また、請求項2に記載の発明係る採血装置
では、請求項1に記載の採血装置において、前記液体塗
布手段は、液体保管容器を有し、該液体保管容器から前
記針部材の内孔を介して前記液体を吐出するものであ
る。
【0015】また、請求項3に記載の発明に係る採血装
置では、請求項1または請求項2に記載の採血装置にお
いて、前記液体を消毒液としたものである。
【0016】
【作用】本発明は、まず撮像手段において、照明光学系
によって照明された被採血部位を含む予め定められた領
域内の血管を観察光学系によって観察し、採血操作機構
に交換可能に装着された針部材を血管に穿刺し、この採
血操作機構を作動させて針部材の内孔を介して前記血管
から血液保管容器へ血液を採取する採血装置であるが、
採血部位に液体を塗布する液体塗布手段を備えているも
のである。
【0017】従って、該手段によって針部材の血管への
穿刺に先立って、採血部位に部位に透明な液体を塗布す
れば、採血部位の皮膚表面を濡れた状態にし、撮像手段
による採血部位の観察を行なう際に、皮膚表面からの反
射光および乱反射光を低減させることができる。このた
め、血管上の皮膚表面からの反射光の影響が従来に比べ
て小さくなるので、得られる観察像中の血管像は鮮明な
ものとなる。
【0018】このように、本発明の撮像手段によれば、
血管の良好な観察が可能となる。この得られた鮮明な血
管像に基づいて、確実な血管への採血用針部材の穿刺が
容易となり、採血施行の際の誤穿刺は生じにくくなる。
【0019】液体塗布手段の具体的な構成としては、例
えば、採血部位に向けて液体を吐出するノズル部材が利
用できる。また、液体塗布専用のノズル部材を設ける代
わりに、請求項2に記載したように採血用の針部材を利
用し、液体保管容器から針部材の内孔を介して液体を吐
出させる構成としても良い。
【0020】専用のノズル部材を設ける場合、観察光学
系下、即ち採血用針付近の構成が複雑で煩雑となり、そ
れ用の占有空間の分だけ装置が大型化するが、採血用針
を兼用する構成とすれば、専用のノズル部材が必要ない
分、設計が簡便で装置の大型化が避けられる。なお、針
部材を兼用する場合、液体吐出機構と採血操作機構との
連結部において、互いに液体や血液検体等の混入が生じ
ないような切り換え手段を設ける必要がある。
【0021】また、本発明に用いる液体については、生
体に影響がなく、採血部位の皮膚表面における反射光を
低減できるものであれば使用可能であるが、採血部位の
血管像を観察し得る程度以上の光透過性を有するもので
あることは言うまでもない。例えば、請求項3に記載し
たように、消毒液を用いれば、予め採血部位への消毒を
しておく手間が省ける。具体的には、70%以上のアル
コール水溶液等の一般的な消毒液(殺菌薬)が挙げられ
る。
【0022】
【実施例】以下に、本発明を実施例をもって説明する。 (実施例1)本発明の第1の実施例として、液体塗布手
段において、採血用針とは別個に液体吐出用ノズルを設
けた場合の採血装置を図1に示す。また、本実施例では
採血用針として外径0.2mm以下の微細針を用い、血
液保管容器内へ血液を採取するものとする。
【0023】本装置は、採血部位の皮膚表面を照明する
照明装置1と、採血部位を観察するための対物レンズ
3、撮像素子4および撮像素子4からの撮像素子駆動回
路5を介した画像情報を表示するモニター手段としての
CRT14からなる観察光学系とを備えている。
【0024】また、採血操作機構としての採血ポンプ1
1に連通している採血用パイプ10の先端に血液保管容
器(不図示)を介して採血用針2が交換可能に装着され
ており、この採血用針2を、制御部12からの制御によ
って所望の位置に移動させると共に、血管への穿刺・抜
針を行なう針位置決め装置9を備えたものである。検体
毎の採血時に採血用針2および血液保管容器を新しい滅
菌済のものに交換すれば、検体にコンタミネーションが
生じることなく、信頼性の高い検査結果が得られる。
【0025】さらに本装置は、液体塗布手段として、採
血部位に向けて液体を吐出するノズル5に液体用パイプ
6を介して液体を送り込む液体塗布用ポンプ7が備えら
れている。なお、本実施例では塗布用液体として消毒液
を用い、液体塗布用ポンプ7内に消毒液保管容器を備え
た構成とする。
【0026】このような構成の採血装置による採血操作
を以下に説明する。まず、滅菌済の新しい採血用針2お
よび血液保管容器を針位置決め装置9において採血用パ
イプ10の先端部(不図示)に装着する。そして、例え
ば腕部や手部等の採血部位を、被採血領域の皮膚表面が
対物レンズ3の焦点位置にくるように、対物レンズ3下
に配置した状態において、液体塗布用ポンプ7を作動さ
せ、消毒液を液体用パイプ6を介してノズル5から採血
部位へ吐出させる。
【0027】吐出された消毒液は、皮膚表面上を拡が
り、消毒液が塗布された状態となる。吐出量は、観察光
学系による被撮像領域に相当する採血部位の皮膚表面が
濡れる程度であれば良い。採血部位の皮膚表面に消毒液
が塗布されれば観察を開始する。この時、採血用針2の
初期位置はその先端が観察光学系による被撮像領域内の
対物レンズ3の焦点位置を含む面上付近にくるように針
位置決め装置9によって位置決めされている。
【0028】照明装置1からの照明光によって採血部位
の皮膚表面を照明し、皮膚表層部からの光が、対物レン
ズ3によって撮像素子4の受光面上に観察光学系の被撮
像領域内の皮膚表層部の像を結像する。この撮像素子4
で受光された入力像は撮像素子駆動回路5で電気信号に
変換されてCRT14に入力され、採血部位の皮膚表層
部の観察像が表示される。
【0029】ここで得られる観察像では、皮膚表面から
の反射光が液体塗布状態によって皮膚表層部にある血管
上の皮膚表面からの反射光が従来のものに比べて低減さ
れているので、皮膚表層部にある血管の像は、その血管
上の皮膚表面からの反射光の影響が小さくなるため鮮明
である。
【0030】なお、ここでは血管像と同時に観察光学系
による被撮像領域内にある採血用針2の先端も撮像され
る。従って採血施行者は、CRT14の画像表示におい
て血管像と採血用針2先端の像とを同時に観察でき、鮮
明な血管像から選択した採血対象血管と採血用針2先端
との相対的位置関係を把握することができる。
【0031】施行者は、得られた採血対象血管と採血用
針2先端との相対的位置情報を制御部12に入力する。
制御部12は入力情報に応じた信号を出力して針位置決
め装置9を駆動制御し、採血対象血管と採血用針2先端
との相対的位置ずれをなくす方向に採血用針2を移動さ
せる。
【0032】採血用針2の先端位置が対象血管位置に合
致させられたら、さらに針位置決め装置9を駆動させ、
採血用針2をその長手方向に移動させて対象血管への穿
刺を行なう。針先端が血管内へ穿刺された状態におい
て、次いで採血ポンプ11を作動させ、採血用パイプ1
0を介して血液保管容器内を減圧することにより、血管
から採血用針2の内孔を通って血液保管容器内へ血液が
導入され、採血が行なわれる。
【0033】また、予め血液保管容器内に生理食塩水や
抗血液凝固剤であるヘパリンなどの溶液を吸入しておい
て用いる場合は、採血用針2を穿刺後、まず、採血ポン
プ11を作動させて血液保管容器内に加圧して容器内の
溶液を排出した後に、血液保管容器内を減圧して採血を
行なうようにすれば良い。
【0034】必要な採血量に達したら採血ポンプ11の
作動を停止し、制御部12を介して針位置決め装置9を
駆動制御して採血用針2を皮膚に対して反対側の長手方
向へ移動させて血管および皮膚表層部から抜針する。以
上の採血操作が終了したら、採血用針2と共に血液保管
容器を取り外し、そのまま検査に供すれば良い。続いて
他の検体に採血を行なう場合、新しい滅菌済の採血用針
および血液保管容器を装着し、同様の操作を行なう。
【0035】(実施例2)次に、本発明の第2の実施例
として、液体塗布用の専用ノズルを別個に設ける代わり
に、採血用針を液体吐出にも用いる構成とした場合の採
血装置を図2に示す。本装置は、上記第1の実施例と同
様に照明装置21と、対物レンズ23、撮像素子24、
撮像素子駆動回路25およびCRT26からなる観察光
学系とを備えたものである。
【0036】また、本実施例では、採血用針22を液体
塗布用ノズルに兼用するものとしたため、採血用針22
は、採血操作機構としての採血ポンプ30に連通してい
る採血用パイプ29と液体塗布用ポンプ32に連通して
いる液体用パイプ31とが引き込まれているバルブ機構
27を介して針位置決め装置28に装着される。ここで
は、塗布用液体として消毒液を用いることとした。
【0037】このバルブ機構27は、液体塗布用ポンプ
32から消毒液が送られてくる場合と針部材の内孔から
血液が導入されて来る場合とで流路を切り換えるもので
ある。具体的には、例えば2方向コックあるいは3方向
コックの機能を有するバルブ手段が利用できる。
【0038】ここで、2方向コック(L字型)方式のも
のを使用したとすると、まず、液体塗布時にはコックの
一端を液体用パイプ31の先端との連結部の開口に、他
端を採血用針22の装着部の開口にそれぞれ合わせるよ
う設定して液体塗布用ポンプ32から消毒液を送り、コ
ック内孔を介して採血用針22から消毒液を吐出させ
る。また、血液採取時には、コックを回転させ、一端を
採血用針22の装着部の開口に、他端を採血用パイプ2
9先端に装着された血液保管容器との連結部の開口にそ
れぞれ合わせるように設定して採血ポンプ32を作動さ
せて採血を行なうようにすれば良い
【0039】採血後、次に他の被採血者に対して採血操
作を行なう場合、コック内孔には前検体が残っている
が、コックを回転して液体塗布時の状態にして液体塗布
用ポンプ32を作動させて消毒液をいくらか流すことに
よってコック内が洗浄できると共に消毒・殺菌もできる
ので、その後新たな採血にそのまま使用することができ
る。従って、採血用針22および血液保管容器のみを新
しい滅菌済のものに交換すれば、コック内に残留した検
体によるコンタミナーションや血液感染等の問題は回避
できる。
【0040】塗布用液体として消毒液を用いない場合、
コック内の消毒・殺菌ができないのであれば、検体毎に
採血用針22と血液保管容器だけでなくバルブ機構(コ
ック部)も交換する構成とする。バルブ機構を血液保管
容器あるいは採血用針と一体的に形成した部材を作製し
ておくことも考えられる。
【0041】以上のような構成の採血装置による採血操
作を以下に説明する。まず、針位置決め装置28に連結
されているバルブ機構27に、滅菌済の新しい採血用針
22を装着し、また滅菌済の血液保管容器(不図示)を
バルブ機構27と採血用パイプ29との間に装着する。
【0042】そして、例えば腕部や手部等の採血部位
を、被採血領域の皮膚表面が対物レンズ23の焦点位置
にくるように、対物レンズ23と照明装置21の間に配
置した状態において、バルブ機構27の2方コック(不
図示)を液体塗布時用の状態、即ちコックの一端を液体
用パイプ31の先端との連結部の開口に、他端を採血用
針22の装着部の開口にそれぞれ合わせるように設定す
る。この時、採血用針22の初期位置はその先端が観察
光学系による被撮像領域内の対物レンズ23の焦点位置
を含む面上付近にくるように針位置決め装置28によっ
て位置決めされている。
【0043】そこで液体塗布用ポンプ32を作動させ、
消毒液をパイプ31を介して採血用針22へ送り、この
採血用針22から採血部位へ吐出させる。吐出された消
毒液は皮膚表面上を拡がり、被採血領域が消毒液が塗布
された状態となるので該領域の観察を開始する。
【0044】照明装置21からの照明光によって採血部
位の皮膚表面を照明し、皮膚表層部からの光が、対物レ
ンズ23によって撮像素子24の受光面上に観察光学系
の被撮像領域内の皮膚表層部の像を結像する。この撮像
素子24で受光された入力像は撮像素子駆動回路25で
電気信号に変換されてCRT26に入力され、採血部位
の皮膚表層部の観察像が表示される。
【0045】ここで得られる観察像では、皮膚表面から
の反射光が液体塗布状態によって皮膚表層部にある血管
上の皮膚表面からの反射光が従来のものに比べて低減さ
れているので、皮膚表層部にある血管の像は、その血管
上の皮膚表面からの反射光の影響が小さくなるため鮮明
である。
【0046】採血施行者は、CRT26の画像表示にお
いて血管像と採血用針22先端の像とを同時に観察し、
鮮明な血管像から選択した採血対象血管と採血用針22
先端との相対的位置関係を把握することができる。施行
者は、得られた採血対象血管と採血用針22先端との相
対的位置情報を制御部33に入力する。
【0047】制御部33は入力情報に応じた信号を出力
して針位置決め装置27を駆動制御し、採血対象血管と
採血用針32先端との相対的位置ずれをなくす方向に採
血用針23を移動させ、採血用針32の先端位置を対象
血管位置に合致させる。この位置合わせ後あるいは前に
でも、バルブ機構27のコックを回転させ、血液採取時
用の状態、即ちコックの一端を採血用針22の装着部の
開口に、他端を採血用パイプ29先端に装着された血液
保管容器との連結部の開口にそれぞれ合わせるように設
定しておく。
【0048】次いで、さらに針位置決め装置27を駆動
させ、採血用針22をその長手方向に移動させて対象血
管への穿刺を行なう。針先端が血管内へ穿刺された状態
において、採血ポンプ28を作動させ、パイプ24を介
して血液保管容器内を減圧することにより、血管から採
血用針22の内孔、さらにコック内孔を通って血液保管
容器内へ血液が導入され、採血が行なわれる。
【0049】必要な採血量に達したら採血ポンプ30の
作動を停止し、制御部33を介して針位置決め装置28
を駆動制御して採血用針22を皮膚に対して反対側の長
手方向へ移動させて血管および皮膚表層部から抜針す
る。以上の採血操作が終了したら、採血用針22と共に
血液保管容器を取り外し、そのまま検査に供すれば良
い。続いて他の検体に採血を行なう場合、コックを回転
して液体塗布時用の状態にし、消毒液を流してコック内
の洗浄、消毒を行なってから、新しい滅菌済の採血用針
および血液保管容器を装着し、同様の操作を行なう。
【0050】なお、予め血液保管容器内に生理食塩水や
抗血液凝固剤であるヘパリンなどの溶液を吸入しておい
て用いる場合は、採血用針22を穿刺後、まず、採血ポ
ンプ30を作動させて血液保管容器内に加圧して容器内
の溶液を排出した後に、血液保管容器内を減圧して採血
を行なうようにすれば良い。本実施例では、消毒液を塗
布用液体として用いたが、生理食塩水やヘパリン等の溶
液を塗布用にも使用するようにしても良い。
【0051】また、以上の第1、第2の実施例において
は、採血施行者が採血部位の血管像をCRT(14,2
6)の表示によって観察し、採血対象血管と採血用針
(2,22)の先端との相対位置関係を把握する構成と
したが、本発明はこれに限らず、撮像素子(4,24)
からの入力像が撮像素子駆動回路(5,25)で信号処
理して得られる電気信号を直接、制御部(12,33)
へ出力し、ここで自動的に画像情報を処理して、例えば
採血用針(2,22)の先端位置に最も近い位置にある
血管を採血対象血管として認識すると共に採血対象血管
位置に対する採血用針の先端位置のずれ量を計算し、得
られた計算結果に応じた信号を針位置決め装置に出力
し、ずれ量をなくす方向に採血用針(2,22)を移動
させる構成としても良い。
【0052】さらに、採血用針(2,22)の採血対象
血管への穿刺後の採血ポンプ(11,30)の作動や、
液体塗布用ポンプ(7,32)の作動、バルブ機構27
にバルブ切り換えなども制御部(12,33)によって
駆動制御する構成としても良い。以上のように、採血対
象血管の認識から位置合わせ、採血ポンプ、液体塗布用
ポンプ、バルブ機構の作動などを制御部によって制御す
る構成とすれば、一連の液体塗布を含む採血操作をより
自動化でき、設計もコンパクトにできるので採血装置と
しての機動性を向上させることができる。
【0053】また、上記実施例では、採血操作機構とし
て採血ポンプ(11,33)を用いたが、その他、例え
ばピストン機構をなどの血液吸引機構が利用できる。こ
のような積極的に血液を吸引する機構を用いると採血時
間の短縮化が図れるが、短時間での採血が要求されない
のであれば、基本的に血液保管容器および採血用針の内
圧を採血用針が穿刺された血管内の血圧に対して低く調
整し得るものであれば採血操作機構として用いることが
できる。
【0054】また、本発明は微細針を用いて微細血管を
採血対象血管とする場合に限定されるものではなく、比
較的太目の血管を採血対象とする場合にも有効であるこ
とは言うまでもない。採血対象とする血管のレベルが、
採血量が比較的多く必要な時、即ち比較的太目の血管で
ある場合や、採血量が少なくてすむ微細血管である場合
等に応じてこ観察光学系の光学的精度やと針部材の細さ
など適宜設定すれば良い。
【0055】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明によれば、
採血部位の皮膚表面に液体を塗布することによって撮像
手段にて採血部位の鮮明な血管像が得られるため、該血
管像に基づいて採血対象血管の認識が容易かつ確実に行
なえるので、採血の際に、誤った場所に採血用針を穿刺
することが少ないという効果を有する。従って採血部位
の生体損傷が減少し、被採血者への負担が少なくなる。
特に、比較的少ない採血量で定期的に採血を繰返す必要
のある被採血者に対して有効である。
【0056】また、採血用針を、採血部位の皮膚表面に
液体を塗布するための液体吐出ノズルとして兼用するこ
とによって、専用ノズルを設ける場合に比べて、観察光
学系下の採血用針回りの煩雑さがなくなり、設計が簡便
となる。また、鮮明な血管像を得るための塗布用液体
に、消毒液を用いれば、予め採血部位を消毒しておく手
間が省ける。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による採血装置の概略構
成図である。
【図2】本発明の第2の実施例による採血装置の概略構
成図である。
【図3】従来技術による採血装置の一例を示す概略構成
図である。
【符号の説明】
1,21:照明装置 2,22:採血用針 3,23:対物レンズ 4,24:撮像装置 5:ノズル 6,31:液体用パイプ 7,32:液体塗布用ポンプ 9,27:針位置決め装置 10,29:採血用パイプ 11,30:採血ポンプ 12,33:制御部 13,25:撮像素子駆動回路 14,26:CRT 27:バルブ機構

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 採血部位を含む予め定められた領域を照
    明する照明光学系および照明された前記領域内の血管を
    観察する観察光学系を有する撮像手段と、 前記採血部位の血管に穿刺される針部材および血液保管
    容器が装着され、この針部材の内孔を介して前記血管か
    ら血液保管容器へ血液を採取する採血操作機構と、 前記針部材による血管への穿刺に先立って、前記採血部
    位に液体を塗布する手段と、を備えたことを特徴とする
    採血装置。
  2. 【請求項2】 前記液体塗布手段は、液体保管容器を有
    し、該液体保管容器から前記針部材の内孔を介して前記
    液体を吐出することを特徴とする請求項1に記載の採血
    装置。
  3. 【請求項3】 前記液体は、消毒液であることを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載の採血装置。
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