JPH081614A - 乾燥木材の製造方法 - Google Patents
乾燥木材の製造方法Info
- Publication number
- JPH081614A JPH081614A JP16066294A JP16066294A JPH081614A JP H081614 A JPH081614 A JP H081614A JP 16066294 A JP16066294 A JP 16066294A JP 16066294 A JP16066294 A JP 16066294A JP H081614 A JPH081614 A JP H081614A
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- Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 寸法精度がよく、内部応力に起因する変形が
ない乾燥木材を製造することを目的にする。 【構成】 木材２を乾燥装置１にいれ（Ｓ１）、まず大
気圧より高圧で１０ｋｇ／平方センチメートル以下の圧
力に加圧するとともに、常温より高温で２００℃以下の
温度に昇温して木材を乾燥する（Ｓ２）。次に、温度を
下げずに減圧し（Ｓ３）、その後に蒸気抜きをして乾燥
し（Ｓ４）、常温常圧に戻し取り出す（Ｓ５）。
ない乾燥木材を製造することを目的にする。 【構成】 木材２を乾燥装置１にいれ（Ｓ１）、まず大
気圧より高圧で１０ｋｇ／平方センチメートル以下の圧
力に加圧するとともに、常温より高温で２００℃以下の
温度に昇温して木材を乾燥する（Ｓ２）。次に、温度を
下げずに減圧し（Ｓ３）、その後に蒸気抜きをして乾燥
し（Ｓ４）、常温常圧に戻し取り出す（Ｓ５）。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、乾燥木材を製造する方
法の改良に関する。
法の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】通常の木材は周囲の湿度に応じて収縮、
膨脹する。乾燥は、木材のもつ収縮、膨脹といった欠点
を軽減して、木材の寸法精度を向上させるので重要であ
る。従来、この乾燥法としては、冷却機で除湿する方
法、スチームで加湿してダンパーで除湿する方法、減圧
して水の沸点を低下させることにより乾燥する方法など
がある。
膨脹する。乾燥は、木材のもつ収縮、膨脹といった欠点
を軽減して、木材の寸法精度を向上させるので重要であ
る。従来、この乾燥法としては、冷却機で除湿する方
法、スチームで加湿してダンパーで除湿する方法、減圧
して水の沸点を低下させることにより乾燥する方法など
がある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】一般に乾燥の過程で約
３０％水分変化が起こると、約６％の縮みが生じる。こ
の縮みは水分に正比例して起こる。また、木材は外部表
面から次第に内部へと乾燥がすすむ。従って、従来の方
法で木材を乾燥すると木材の外部より次第に乾燥し、木
材の外部と内部とに含水率の差が生じる。この含水率の
差が縮みの差となり内部応力の原因となる。この内部応
力が大きいと割れや変形の原因になる。また、内部応力
が小さい場合は割れや変形はないが、内部応力が残る。
３０％水分変化が起こると、約６％の縮みが生じる。こ
の縮みは水分に正比例して起こる。また、木材は外部表
面から次第に内部へと乾燥がすすむ。従って、従来の方
法で木材を乾燥すると木材の外部より次第に乾燥し、木
材の外部と内部とに含水率の差が生じる。この含水率の
差が縮みの差となり内部応力の原因となる。この内部応
力が大きいと割れや変形の原因になる。また、内部応力
が小さい場合は割れや変形はないが、内部応力が残る。
【０００４】内部応力による割れや変形がない場合で
も、残存する内部応力により切削加工の際に内側に丸く
なるといった変形が生じてしまう。例えば溝を作製した
り、水平に切断して薄板を作製したりすると、残存する
内部応力により木材は内側に丸くなる変形を生じる。こ
ういった変形が木材の加工の際の障害となり、木材の利
用範囲が拡大しない原因になっている。
も、残存する内部応力により切削加工の際に内側に丸く
なるといった変形が生じてしまう。例えば溝を作製した
り、水平に切断して薄板を作製したりすると、残存する
内部応力により木材は内側に丸くなる変形を生じる。こ
ういった変形が木材の加工の際の障害となり、木材の利
用範囲が拡大しない原因になっている。
【０００５】本発明はこうした実情に鑑み、寸法精度が
よく、内部応力に起因する変形がない乾燥木材を製造す
ることを目的にする。
よく、内部応力に起因する変形がない乾燥木材を製造す
ることを目的にする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、まず大気圧より高圧で１０ｋｇ／平方セン
チメートル以下の圧力に加圧するとともに、常温より高
温で２００℃以下の温度に昇温して木材を乾燥する。次
に、温度を下げずに減圧し、次に蒸気抜きをして乾燥す
る。
に本発明は、まず大気圧より高圧で１０ｋｇ／平方セン
チメートル以下の圧力に加圧するとともに、常温より高
温で２００℃以下の温度に昇温して木材を乾燥する。次
に、温度を下げずに減圧し、次に蒸気抜きをして乾燥す
る。
【０００７】
【作用】本発明によれば、木材の周囲の空気の飽和蒸気
圧と木材の含水率との差が大きくなるので、木材からの
水分拡散量を大幅に増加でき、乾燥時間が短くなる。ま
た、木材の内部からの水分拡散量が増大して、木材の外
部と内部との含水率の差（傾斜）が小さくなり、木材の
外部と内部との含水率の差により生じる内部応力がなく
なる。また、厚い木材であっても木材内部の水分拡散量
を大幅に増加でき、乾燥可能である。
圧と木材の含水率との差が大きくなるので、木材からの
水分拡散量を大幅に増加でき、乾燥時間が短くなる。ま
た、木材の内部からの水分拡散量が増大して、木材の外
部と内部との含水率の差（傾斜）が小さくなり、木材の
外部と内部との含水率の差により生じる内部応力がなく
なる。また、厚い木材であっても木材内部の水分拡散量
を大幅に増加でき、乾燥可能である。
【０００８】
【実施例】以下図面を参照して実施例を説明する。図１
は本発明方法による木材の乾燥手順を示す図であり、手
順毎にＳ１〜Ｓ５の符号を付したものである。
は本発明方法による木材の乾燥手順を示す図であり、手
順毎にＳ１〜Ｓ５の符号を付したものである。
【０００９】図２は木材を乾燥するための乾燥装置１の
概略図である。この乾燥装置１には、高温加圧状態での
水蒸気圧を微細にコントロールするために、圧力センサ
Ｐ，湿度センサＲＨ，温度センサＴが取り付けられてお
り、各センサからのデータに従いマイクロコンピュータ
（ＣＰＵ）で乾燥装置１内の温度や圧力を変える加熱装
置および圧力調節装置の制御を行う。
概略図である。この乾燥装置１には、高温加圧状態での
水蒸気圧を微細にコントロールするために、圧力センサ
Ｐ，湿度センサＲＨ，温度センサＴが取り付けられてお
り、各センサからのデータに従いマイクロコンピュータ
（ＣＰＵ）で乾燥装置１内の温度や圧力を変える加熱装
置および圧力調節装置の制御を行う。
【００１０】まず、製材した木材２（含水率２８％）を
この乾燥装置１にいれる（Ｓ１）。この木材２として、
厚さ６０mm，幅１２０mm，長さ１８００mmの難乾燥材で
あるマコーレ材を使用する。そして、装置１内を、水分
拡散および材温の温度上昇がついてくるスピードの範囲
内で温度１３０℃、圧力２．０２ｋｇ／平方センチメー
トルにして木材２を乾燥し、木材２の含水率を２８％か
ら１７％にする（Ｓ２）。その後、温度１３０℃のまま
で空気抜きをして、圧力を２．０２ｋｇ／平方センチメ
ートルから１．７２ｋｇ／平方センチメートルに減圧す
る（Ｓ３）。次に、圧力を１．７２ｋｇ／平方センチメ
ートルから１．１７ｋｇ／平方センチメートルに減圧す
ると共に、蒸気を抜いて木材２を乾燥して１７％である
含水率を８％にした（Ｓ４）のち、冷却し常温に戻す
（Ｓ５）。
この乾燥装置１にいれる（Ｓ１）。この木材２として、
厚さ６０mm，幅１２０mm，長さ１８００mmの難乾燥材で
あるマコーレ材を使用する。そして、装置１内を、水分
拡散および材温の温度上昇がついてくるスピードの範囲
内で温度１３０℃、圧力２．０２ｋｇ／平方センチメー
トルにして木材２を乾燥し、木材２の含水率を２８％か
ら１７％にする（Ｓ２）。その後、温度１３０℃のまま
で空気抜きをして、圧力を２．０２ｋｇ／平方センチメ
ートルから１．７２ｋｇ／平方センチメートルに減圧す
る（Ｓ３）。次に、圧力を１．７２ｋｇ／平方センチメ
ートルから１．１７ｋｇ／平方センチメートルに減圧す
ると共に、蒸気を抜いて木材２を乾燥して１７％である
含水率を８％にした（Ｓ４）のち、冷却し常温に戻す
（Ｓ５）。
【００１１】上記の圧力及び温度の設定は乾燥する木材
の樹種に応じて決定されるが、圧力は大気圧以下のこと
はなく、温度も常温以下のことはない。
の樹種に応じて決定されるが、圧力は大気圧以下のこと
はなく、温度も常温以下のことはない。
【００１２】以上のようにして得られた乾燥木材は、乾
燥に起因する応力の発生がなく、加工した際に変形しな
い最適な木材である。また、乾燥期間が従来の１／４０
程度にまで短縮できる。そのうえ、近年報告された高温
になるとセルロース繊維自身に変性が起き、繊維が切れ
て結晶化し、木材が締め付けられた状態で固定されると
いう効果も加わり、耐水性の高い、変形の少ない乾燥木
材が得られる。
燥に起因する応力の発生がなく、加工した際に変形しな
い最適な木材である。また、乾燥期間が従来の１／４０
程度にまで短縮できる。そのうえ、近年報告された高温
になるとセルロース繊維自身に変性が起き、繊維が切れ
て結晶化し、木材が締め付けられた状態で固定されると
いう効果も加わり、耐水性の高い、変形の少ない乾燥木
材が得られる。
【００１３】
【発明の効果】大気圧より高圧に加圧、常温より高温に
昇温して木材を乾燥し、次に、減圧してさらに乾燥する
ので、木材の内部までいっきに乾燥できて、乾燥に起因
する内部応力の発生がなく、加工した際に変形しない最
適な木材が得られる。また、乾燥時間が、従来の乾燥の
１／４０程度にまで短縮できるという効果を奏する。ま
た、従来乾燥困難であった厚い木材や樹種までも乾燥で
きるという効果を奏する。
昇温して木材を乾燥し、次に、減圧してさらに乾燥する
ので、木材の内部までいっきに乾燥できて、乾燥に起因
する内部応力の発生がなく、加工した際に変形しない最
適な木材が得られる。また、乾燥時間が、従来の乾燥の
１／４０程度にまで短縮できるという効果を奏する。ま
た、従来乾燥困難であった厚い木材や樹種までも乾燥で
きるという効果を奏する。
【図１】本発明方法による木材の乾燥手順を示す図であ
る。
る。
【図２】乾燥装置の概略図である。
１ 乾燥装置 ２ 木材
Claims (1)
- 【請求項１】 大気圧より高圧で１０ｋｇ／平方センチ
メートル以下の圧力に加圧するとともに、常温より高温
で２００℃以下の温度に昇温して木材を乾燥し、 次に、温度を下げずに減圧し、次に蒸気抜きをして乾燥
することを特徴とする乾燥木材の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16066294A JPH081614A (ja) | 1994-06-20 | 1994-06-20 | 乾燥木材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16066294A JPH081614A (ja) | 1994-06-20 | 1994-06-20 | 乾燥木材の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH081614A true JPH081614A (ja) | 1996-01-09 |
Family
ID=15719786
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16066294A Withdrawn JPH081614A (ja) | 1994-06-20 | 1994-06-20 | 乾燥木材の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH081614A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| AT410069B (de) * | 2000-11-02 | 2003-01-27 | Muehlboeck Kurt | Verfahren zur hochtemperaturbehandlung von holz |
| KR101012770B1 (ko) * | 2008-05-16 | 2011-02-08 | 한국표준과학연구원 | 가변압력을 이용한 건조기 및 이를 이용한 건조방법 |
| US8631167B2 (en) | 2009-01-14 | 2014-01-14 | Sony Corporation | System and method for reproduction control means for automatically reproducing audio type data recorded in USB device in response to detecting means |
-
1994
- 1994-06-20 JP JP16066294A patent/JPH081614A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| AT410069B (de) * | 2000-11-02 | 2003-01-27 | Muehlboeck Kurt | Verfahren zur hochtemperaturbehandlung von holz |
| KR101012770B1 (ko) * | 2008-05-16 | 2011-02-08 | 한국표준과학연구원 | 가변압력을 이용한 건조기 및 이를 이용한 건조방법 |
| US8631167B2 (en) | 2009-01-14 | 2014-01-14 | Sony Corporation | System and method for reproduction control means for automatically reproducing audio type data recorded in USB device in response to detecting means |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010904 |