JPH08161317A - かな漢字変換装置及びかな漢字変換方法 - Google Patents

かな漢字変換装置及びかな漢字変換方法

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JPH08161317A
JPH08161317A JP6298200A JP29820094A JPH08161317A JP H08161317 A JPH08161317 A JP H08161317A JP 6298200 A JP6298200 A JP 6298200A JP 29820094 A JP29820094 A JP 29820094A JP H08161317 A JPH08161317 A JP H08161317A
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kana
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kanji
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JP6298200A
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English (en)
Inventor
Seiji Kuwari
聖二 桑理
Masanori Harima
正紀 針間
Hiroshi Nagaoka
宏 長岡
Hideyuki Kishiba
秀行 岸塲
Kenichi Miura
健一 三浦
Shigeki Kuwauchi
繁樹 桑内
Junichi Shinohara
淳一 篠原
Yasuhisa Watanabe
泰久 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】変換が確定した時の情報を記録しておき、任意
の時にその記録情報にもとづいて変換評価値を自動的に
最適なものに調整する。 【構成】通常のかな漢字変換動作時において、確定変換
情報(読み、確定変換語句、頻度情報等)をログファイ
ル8にログしておき、CPUの負荷が軽くなる夜間等に
おいて、該ログ情報の読みを文節切り処理部4、辞書検
索部5、かな漢字辞書,頻度ファイル6からなるかな漢
字サーバに出力して変換結果を得る。該変換結果とログ
情報内の確定変換結果とを比較して両者の相違度を出
し、その相違度に基づいて変換評価値(頻度情報等)を
最適化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、日本語ワードプロセッ
サやコンピュータの日本語処理部に使用されるかな漢字
変換装置及びかな漢字変換方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来のかな漢字変換装置の基本
的な構成図を示している。
【0003】図において、1はローマ字やかな入力等に
よってかな漢字変換のためのかな文字列を入力するキー
ボードである。2は、入力した文字、変換結果、変換候
補群等を表示するディスプレイである。3は、かな漢字
変換入出力を処理する部分で、おもにキーボード1から
の入力を処理する部分、ディスプレイ2への出力を処理
する部分、文節切り処理部と通信を行う部分からなって
いて、キーボード1からかな文字列がきたらそれを文節
切り処理部4に渡す。この文節切り処理部4は、入出力
処理部3から受け取った読みの文字列を5の辞書検索部
からの結果を元に、文節の区切りの評価を行い、変換結
果をディスプレイ2へ戻すモジュールである。5はかな
漢字辞書から、文節切り処理された後の各語句の候補を
検索するモジュールである。6は読み、漢字、品詞、使
用優先順位情報等を持つかな漢字辞書と、各語句の使用
頻度を記憶する頻度ファイルである。
【0004】以上の構成で、文節切り処理部4、辞書検
索部5、及びかな漢字辞書頻度ファイル6をかな漢字変
換サーバと呼ぶ。
【0005】上記図9に示す従来のかな漢字変換装置に
おいては、文節切り処理、変換候補の選択処理等を行う
時に、正解率を向上させるためにさまざまな変換評価値
を設け、その変換評価値を調整することで正解率を向上
させる方法をとっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
かな漢字変換装置では、最適な変換評価値を見つけだす
ために多くの時間を要するとともに、入力する文書の傾
向、あるいは、ユーザの傾向によって最適な変換評価値
が異なり、1種類の変換評価値だけではさまざまな傾向
の文章や各ユーザの入力に対応できないという問題があ
った。また、ユーザが変換評価値を最適なものに調整す
る場合には、変換評価値の意味を全て理解しなければな
らないという問題もあった。
【0007】本発明の目的は、変換が確定した時の情報
をログしておき、任意時にそのログ情報にもとづいて変
換評価値を自動的に最適なものに調整することのできる
かな漢字変換装置及びかな漢字変換方法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のかな漢字変換シ
ステムは、かな漢字変換が確定した時に該確定変換結果
と読みを記録する記録手段を設けたものであり、通常の
変換動作をしていないときに該記録情報の読みを入力し
てかな漢字変換を行って変換結果(第1の変換結果)を
得る。そして、同じ読みに対する前記記録情報の確定変
換結果と前記変換結果とを比較しその相違度(第1の相
違度)に基づいて変換評価値を最適な値に変更する評価
値変更手段を具備したものである。
【0009】また、前記変更された変換評価値を基準と
して、再度かな漢字変換を行って第2の変換結果を得
て、この第2の変換結果と記録情報内の確定変換結果と
を比較して第2の相違度を求め、この第2の相違度と前
記第1の相違度を比較して変換評価値を変更するように
したものである。
【0010】さらに、記録手段と、前記記録手段に記録
された読みを入力してかな漢字変換を行い変換結果を得
る変換手段と、前記記録手段に記録された確定変換結果
と前記変換結果とを比較して相違度を求める相違度検出
手段と、前記記録手段に記録された確定変換結果に基づ
いて変換における変換評価値を変更する評価値変更手段
とを備えるとともに、前記相違度検出手段は、前記評価
値変更手段によって変更を行う前の変換評価値を基準と
して変換を行った結果である第1の変換結果に基づいて
第1の相違度を求め、また、前記評価値変更手段によっ
て変更を行った後の変換評価値を基準として変換を行っ
た結果である第2の変換結果に基づいて第2の相違度を
求めるものであって、前記評価値変更手段は、前記第1
および第2の相違度を比較した結果に基づいて前記変換
評価値を変更するものであることを特徴とする。
【0011】前記変換評価値としては各語句が変換に使
用された頻度値を用いることが出来る。また、前記変換
手段は、かな漢字変換装置の負荷が、所定の時間にわた
り一定以下の状態にある場合に、前記記録手段に記録さ
れている読みを入力とするかな漢字変換動作を行った
り、所定の時刻になったときに、前記記録手段に記録さ
れている読みを入力とするかな漢字変換動作を行ったり
するように構成出来る。
【0012】
【作用】本発明のかな漢字変換システムでは、かな漢字
変換が行っている時の確定変換結果を読みとともにログ
情報等として記録手段に記録しておき、任意の時にその
記録された読みによって再度かな漢字変換を行って変換
結果(第1の変換結果)を生成し、その第1の変換結果
と記録されている確定変換結果(ログ内に記録されてい
る)とを比較して相違度(第1の相違度)を求め、その
相違度に基づいて変換における変換評価値を変更する。
すなわち、記録手段には確定変換結果と読みが記録され
ているが、一方、変換評価値の1つである頻度情報はか
な漢字変換のたびにアップデートされていっている。し
たがって、ある時点でのかな漢字変換の確定変換結果と
同じ読みの記録手段内の確定変換結果とは必ずしも一致
しない。この場合、アットデートされている頻度情報は
必ずしも最適な変換評価値ということは出来ず、過去の
確定変換結果の情報を記録手段から取り出してその情報
を参照することにより最適な変換評価値にすることがで
きる。
【0013】上記の最適な変換評価値を求めるには、請
求項2に記載される構成がより望ましい。すなわち、請
求項1で求めた変換評価値を基準として記録手段に記録
されている読みにより再度かな漢字変換を行い、この変
換結果を第2の変換結果とする。そして、その第2の変
換結果と確定変換結果とを比較して第2の相違度を求め
る。最後に、上記第1の相違度と上記第2の相違度とを
比較して、その結果に基づいて変換評価値を変更する。
【0014】このような構成により、より最適な変換パ
ラメータが求められる。
【0015】さらに、請求項3の構成によっても、より
最適な変換評価値を得ることが出来る。すなわち、請求
項2の第2の変換評価値に代えて、次の方法で第2の変
換結果を得る。まず、前記記録手段に記録されている確
定変換結果に基づいて変換における変換評価値を変更す
る。この変更は、確定変換結果の経過事実等を参照し、
統計的な種々のパラメータを使用したりして行うことが
出来る。そして、この変更した変換評価値を基準とし
て、記録されている読みによるかな漢字変換を行って第
2の変換結果を生成する。このようにして得られた第2
の変換結果から上記の第2の相違度を求め、また、上記
第1の相違度も求めておいて、両者を比較する。そし
て、その結果に基づいて変換評価値を最終的に変更す
る。
【0016】なお、上記の変換評価値を変更する動作
は、装置が動作していない、たとえば夜間時等の負荷が
一定以下に下がった時に起動することにより、通常の動
作に影響を与えることがなくなる。
【0017】さらに、場合によっては、その動作の起動
時をタイマによって指定することも可能である。
【0018】
【実施例】図1は、本発明の実施例のかな漢字変換装置
のブロック図を示している。 キーボード1、ディスプ
レイ2、入出力処理部3、文節切り処理部4、辞書検索
部5、かな漢字辞書頻度ファイル6は図9に示す従来の
システムと同じ構成にある。本実施例においては、上記
構成に加えて、データログ処理部7と読みログファイ
ル,決定候補(確定候補)ログファイル,頻度ファイル
からなるファイル8が設けられている。データログ処理
部7は、かな漢字変換動作時に、確定候補が決定される
たびに、読み、変換結果、使用頻度をユーザごとに記憶
するモジュールであり、8は、データログ処理部7にお
いてキャッシユ動作が行われた時に、そのキャッシュ処
理によって、データログ処理部内に記憶されている読
み、変換結果、使用頻度が書き出される外部記憶装置を
構成している。
【0019】図2は、かな漢字変換実行中に変換が決定
されて確定候補が出された時にログしておくログバッフ
ァのデータ構造を示す図である。この例では、ユーザご
とのログバッファデータ構造を示している。10は、ユ
ーザIDのリストを示し、11は各ユーザ毎のログシー
ケンスナンバーリストを示す。12は、各ログシーケン
スナンバーごとの使用辞書IDリストを示している。各
シーケンスナンバーには、辞書ID12と読みバッファ
13と確定候補情報リスト14がリンクされる。読みバ
ッファ13は、確定変換結果が出た時の読みの文字列が
ログされるバッファであり、確定候補情報リストバッフ
ァ14は、確定変換結果の情報、すなわち読みの文節、
品詞、変換結果の文字列(ストリング)リストをログす
るためバッファである。さらに15は、かな漢字辞書の
読みに対する候補のリスト(エントリーリスト)と各エ
ントリーの頻度を含む頻度情報バッファである。
【0020】上記のログバッファによって、ユーザが1
つのかな漢字変換動作を行って確定変換結果を得るたび
に、読みバッファ13に記憶される読みと、確定候補情
報リストバッファ14に記憶される確定候補情報リスト
と、頻度情報バッファ15に記憶されるエントリーナン
バー及び頻度情報がログ情報として記憶されていく。図
3は入出力処理部3の動作を示すフローチャートであ
る。
【0021】また、図4は文節切り処理部4及び辞書検
索部5の動作を示すフローチャートである。
【0022】図3において、ST1においてキー入力ま
たは変換結果のイベントを待つ。キーボード1からの入
力イベントがあれば、ST2において、イベントの原因
がキー読み入力なのかキーコマンドなのかを判定する。
キー読み入力の場合には、ST4において入力文字列を
読みバッファに記憶し、それをディスプレイ2に表示す
る(ST6)。また、キーコマンドの入力の場合には、
ST3に進んでそのコマンドをかな漢字変換サーバに送
る。イベントの種類がかな漢字変換サーバから発生した
変換結果のイベントであれば、ST5に進み、その変換
結果を変換結果格納バッファにセットし(ST5)、そ
の結果をディスプレイ2に表示して元に戻る。
【0023】かな漢字変換サーバにおいては、ST10
において、入出力処理部3からの要求待ち(受信待ち)
をしていて、要求がくると(コマンドがくると)、その
種類を判定する(ST11)。変換コマンドであれば、
入力された文字列の読みに対する変換候補をかな漢字辞
書から検索し、その辞書検索情報及び頻度ファイル内の
頻度情報を元に文節切り及び評価を行い、その結果を入
出力処理部3に送信する(ST13)。その後、処理す
べき要求がなければ要求待ちとなり(ST10)、要求
があれば、再びコマンドの種類を判定し、コマンドの種
類が確定コマンドの場合、ST14に進む。ST14で
は、確定した情報を元に頻度ファイル内の頻度情報を更
新(アップデート)する。この頻度情報は、次の分節切
り評価(ST12)が実行される時に利用される。続い
て、データログタスクに対するログ要求が出される。
【0024】図5はデータログタスクでの動作を示すフ
ローチャートである。
【0025】ST20において、上記ログ要求があれ
ば、キャッシュがフルかどうかを調べ、フルであれば、
ST22においてキャッシュ上のログをファイル8に書
き出してから、ログ要求のあったデータをキャッシュへ
ログする(ST22,ST23)。このようにログデー
タのキャッシュ動作により処理の高速化を図っている。
以上の動作によって、確定コマンドが操作されてかな漢
字辞書や頻度ファイルがアップデートされるたびに、そ
の確定結果によるログ情報がデータログ処理部7のキャ
ッシュ内に図2に示すデータ構造にしたがって記憶され
る。また、キャッシュ上の情報は、順次ファイル8に書
き出されていく。
【0026】次に、システムの負荷が軽い時に作動する
オフライン自動学習処理部について説明する。このオフ
ライン自動学習処理部では、変換評価値をログ情報に基
づいて最適化する動作を行う。
【0027】図6は、オフライン自動学習処理部の構成
を示している。キーボード1、ディスプレイ2、入出力
処理部3、分節切り処理部4、辞書検索部5、かな漢字
辞書頻度ファイル6に加えて、自動学習処理部9と各ロ
グファイル8が使用され、このうち、キーボード1、デ
ィスプレイ2、入出力処理部3を除く、図の編みかけの
部分でオフライン自動学習が行われる。
【0028】自動学習処理部9は、ログファイル8から
ログ情報を読んで、分節切り処理部4に対し読み情報を
渡し、変換結果(第1の変換結果)を得る。そして、ロ
グ情報内の確定変換結果と第1の変換結果に基づいて、
変換評価値の最適化を行う。なお、ここでいう変換評価
値は、理解を容易にするために、各語句の頻度情報とす
る。自動学習処理部9において、上記のようにログ情報
内の確定変換結果と第1の変換結果とを比較すると、第
1の変換結果はその変換をする時の頻度ファイルの頻度
情報(変換評価値)に基づいた変換結果となるために、
両者は必ずしも一致することはない。したがって、ログ
情報を見ることにより変換の傾向等を知ることができる
から、このログ情報内の確定変換結果と第1の変換結果
とを比較して相違度(この相違度を、以下に説明するよ
うに変換効率として求めている)を出し、その相違度に
基づいて頻度ファイル内の頻度情報を最適化することが
できる。
【0029】しかしながら、本実施例では、さらに最適
な頻度情報を得るために、上記の確定変換結果と第1の
変換結果との相違度を第1の相違度とし、ログ情報から
最適と思われる変換評価値を予測し、この予測変換評価
値によって再度の変換結果(第2の変換結果)を出し
て、その第2の変換結果とログ情報内の確定変換結果と
の相違度を求めて第2の相違度とし、これらの第1の相
違度と第2の相違度との比較結果に基づいて頻度情報を
最適化するようにしている。ここで、相違度は、後述の
変換効率として求める。
【0030】図7は、上記自動学習処理部9でのオフラ
イン学習動作の動作を示すフローチャートである。
【0031】この動作は、システムの負荷が低くなった
時、たとえば、夜間時において実行される。この起動ト
リガは、たとえば、タイマによって夜間に対応する時間
帯を検出し、その時間帯になると自動的に起動するよう
にすればよい。また、タイマ時間の設定をソフト上で行
うことも可能である。タイマを使用することで、設定し
た時間にオフライン学習動作をスタートさせることが出
来る。例えば、ディスプレイ上にオフライン学習動作を
開始するスタート時刻とエンド時刻を問うメッセージを
だし、このメッセージにしたがってスタートとエンド時
刻を入力することにより図7に示すオフライン学習動作
を実行させることも可能である。
【0032】最初に、ST30においてオンラインログ
機能オフとオフライン学習機能オンの両動作を行うため
の初期処理を行い、また、かな漢字辞書頻度ファイル6
に記憶されている頻度情報(変換評価値)が使えるよう
に、変換動作のための環境(評価環境)の構築を行う。
次に、ST31においてオンラインログデータをファイ
ル8から読み込み、上記ST30で構築した評価環境に
より現在の変換効率を(第1の相違度)を計算する。図
8はこの変換効率計算手順を示すフローチャートであ
る。
【0033】ここでは、ログファイルから1シーケンス
分のログ情報を順次読出し、そのログのデータ内の読み
で変換を行い、ログ情報内の確定変換結果と比較する。
すなわち、ST30で読みのデータがあることを確認し
て、ログ情報の中から、先に設定した評価環境で自動的
にかな漢字変換して変換結果(第1の変換結果)をだ
す。その第1の変換結果と同一読みに対するログ情報内
の確定変換結果とを比較し、両者が同一であるなら、す
なわち第1の変換結果がログの確定変換結果と同じであ
るなら、ST30に戻り次のログ情報(文章)に対する
処理を行う。両者が一致しない場合には、すなわち期待
した結果が得られない場合には分節切り直しや次候補変
換を行った上で、ST33に進み変換効率の計算を行
う。この動作を全てのログシーケンスに対して行って、
終了した段階で、ST33で得られた変換効率を返す。
【0034】なお、上記の処理ではログ情報の文章に対
しての処理を示したが、これに加えて、システムで予め
用意してある標準文章に対しての処理も同時に行うよう
にしてもよい。標準文章は、勿論、読みとその変換結果
のペアからなる。
【0035】上記ST33で計算される変換効率値は、
たとえば次の計算によって行うことかできる。
【0036】 標準文書の重み n1 (default 10) ユーザ入力文章への時間に対する重み n2 (default 1) 文節切り間違いに対する重み n3 (default 1) ログ情報の文章が入力された時間に対する グループ分けの単位 day (default 1) 評価する時間グループの個数 days (default 10) その文章の属する時間グループ d1 例)default の場合、10日前の文章は d1=1 5日前の文章は d1=6 1日前の文章は d1=10 標準文章の場合 文節切り間違い1回につき (1+n3) * n1 = a 同音意義語候補間違い1回につき 1 * n1 = b ユーザ入力ログデータ文章の場合 文節切り間違い1回につき (1+n3) * d1/days * n2 = c 同音意義語候補間違い1回につき 1 * d1/days * n2 = d 変換効率値=Σa(文節切り間違えた回数) +Σb(次候補した回数) +Σc(文節切り間違えた回数) +Σd(次候補した回数) 上記の変換評価値は、その値が低いほど変換効率が良い
ことを示している。
【0037】図7において、ST32において上記の現
在時点の変換効率を計算した後、続いて、ST33に進
み、最適頻度値の予測計算を行う。この最適頻度値の予
測計算は、ログ情報に基づいて最適な頻度値を予測して
計算するステップをいう。この最適な頻度値は、統計手
法等を用い、種々のパラメータを使用して過去の変換経
過から予測出来る。たとえば、以下の方法で予測するこ
とができる。 (1)最近使用されだした候補については頻度(情報)
を上げておく。 例)過去7日の間に5回以上使用されていたら、頻度を
1足す。 (2)最近使用されていない候補は頻度を下げておく。 例)過去7日の間には使用されてなく、且つ、14日前
から8日前の間に5回以上使用されていたらその単語の
頻度を1引く。 (3)ログの時間がある程度長い場合には、同じ読みの
他の候補が使用されているのに、ログ内で一度も使用さ
れていない候補の頻度は下げる。
【0038】例)過去3カ月の間のログでたとえば「あ
つい」という読みに対して「熱い」や「暑い」は使用さ
れていて、「厚い」が使用されていない場合は「厚い」
の頻度を1引く。 以上のようにして、ログ情報内の確定変換結果に基づい
て最適な頻度情報(変換評価値)を予測頻度値として計
算する。
【0039】次に、ST34において、上記予測頻度値
を使用して評価環境の構築を行う。すなわち、その頻度
情報によってかな漢字変換が行われるようにする。そし
て、ST35において、上記予測頻度値の環境での変換
効率を図8の動作によって再計算する。すなわち、予測
頻度情報を使用して変換結果(第2の変換結果)を出
し、その変換結果(第2の変換結果)と同じ読みに対す
るログ情報内の確定変換結果とを比較し、変換効率を計
算する。
【0040】そしてST36において、ST35で求め
た変換効率とST32で求めてある変換効率とを比較す
る。もし、新しい頻度値によって求めた変換効率が上が
っていれば(変換効率の値が小さくなっていれば)、そ
の頻度値を最適な頻度値としてユーザの使用環境にセッ
トする。すなわち、かな漢字辞書頻度ファイル6の頻度
値をST34で得られた新しい頻度値に置き換える(S
T37)。変換効率が上がっていなければ、そのままに
しておく。そしてST38で、オンラインログ機能をオ
ンし、オフライン学習機能をオフして終了する。
【0041】なお、以上の例では、予測頻度値を求め
て、この予測頻度値を基準として第2の変換結果を出し
たが、これに代えて、上記第1の変換結果とログ内の確
定変換結果とを比較して相違度として変換効率(第1の
変換効率)を求め、この第1の変換効率に基づいて新し
い頻度値を求め、その頻度値を図7のST34のステッ
プで設定してもよい。この場合には、その新しい頻度値
によってST35での変換効率が第2の変換効率として
計算され、ST36で第1の変換効率と比較される。す
なわち、予測頻度値に代えて、第1の変換効率に基づい
て求めた頻度値を使用するようにしてもよい。図10
は、このようにして頻度値を設定する場合のフローチャ
ートを示している。構成において、図7と相違するステ
ップは、ST33がなくなり、ST34において、ST
32で求めた変換効率に基づいて新しい頻度値が設定さ
れる点である。
【0042】また、以上のオフライン自動学習処理動作
については、たとえば、夜間に行うようにしたが、かな
漢字システムのCPUのアイドルが一定のパーセント以
上(たとえば90%)の状態がある時間以上(たとえば
1時間30分)続いた時に自動的に起動されるようにす
ることも出来る。
【0043】
【発明の効果】本発明では、最適な変換評価値をユーザ
ーが見つけだす必要がなく、入力する文書の傾向、ある
いは、ユーザの傾向によって最適な変換評価値が自動的
に生成され、また、その動作は夜間等において行われる
ためにCPUの負荷を増大させない利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のブロック図
【図2】ログバッファデータ構造図
【図3】入出力処理部フローチャート
【図4】文節切り処理辞書検索部フローチャート
【図5】データログ処理部フローチャート
【図6】オフライン自動学習部ブロック図
【図7】オフライン自動学習部フローチャート
【図8】変換効率計算フローチャート
【図9】従来のかな漢字変換システムのブロック図
【図10】オフライン自動学習部フローチャートの他の
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸塲 秀行 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 (72)発明者 三浦 健一 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 (72)発明者 桑内 繁樹 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 (72)発明者 篠原 淳一 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 (72)発明者 渡辺 泰久 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】かな漢字変換が確定した場合に、確定変換
    結果と、前記変換結果に対応した読みを記録する記録手
    段と、 前記記録手段に記録された読みを入力してかな漢字変換
    を行い、第1の変換結果を得る変換手段と、 前記記録手段に記録された確定変換結果と、前記第1の
    変換結果とを比較して第1の相違度を求める相違度検出
    手段と、 前記第1の相違度に基づいて、変換における変換評価値
    を変更する評価値変更手段とを具備してなるかな漢字変
    換装置。
  2. 【請求項2】前記変換手段は、前記評価値変更手段によ
    って変更された変換評価値を基準として、再度かな漢字
    変換を行い、第2の変換結果を得て、 前記相違度検出手段は、前記確定変換結果と、前記第2
    の変換結果とを比較して第2の相違度を求め、 前記評価値変更手段は、前記第1および第2の相違度を
    比較した結果に基づいて、前記変換評価値を変更するこ
    とを特徴とする、請求項1に記載のかな漢字変換装置。
  3. 【請求項3】かな漢字変換が確定した場合に、確定変換
    結果と、前記変換結果に対応した読みを記録する記録手
    段と、 前記記録手段に記録された読みを入力してかな漢字変換
    を行い、変換結果を得る変換手段と、 前記記録手段に記録された確定変換結果と、前記変換結
    果とを比較して相違度を求める相違度検出手段と、 前記記録手段に記録された確定変換結果に基づいて、変
    換における変換評価値を変更する評価値変更手段とを備
    え、 前記相違度検出手段は、前記評価値変更手段によって変
    更を行う前の変換評価値を基準として変換を行った結果
    である第1の変換結果に基づいて第1の相違度を求める
    ものであり、且つ、 前記評価値変更手段によって変更を行った後の変換評価
    値を基準として変換を行った結果である第2の変換結果
    に基づいて第2の相違度を求めるものであり、 前記評価値変更手段は、前記第1および第2の相違度を
    比較した結果に基づいて前記変換評価値を変更するもの
    であることを特徴とする、かな漢字変化装置。
  4. 【請求項4】前記変換評価値は、各語句が変換に使用さ
    れた頻度値であることを特徴とする請求項1,2または
    3に記載のかな漢字変換装置。
  5. 【請求項5】前記変換手段は、かな漢字変換装置の負荷
    が、所定の時間にわたり一定以下の状態にある場合に、
    前記記録手段に記録されている読みを入力とするかな漢
    字変換動作を行うことを特徴とする、請求項1,2また
    は3に記載のかな漢字変換装置。
  6. 【請求項6】前記変換手段は、所定の時刻になったとき
    に、前記記録手段に記録されている読みを入力とするか
    な漢字変換動作を行うことを特徴とする、請求項1,2
    または3に記載のかな漢字変換装置。
  7. 【請求項7】かな漢字変換が確定した場合に、確定変換
    結果と、前記変換結果に対応した読みを記録するととも
    に、前記記録された読みを入力してかな漢字変換を行っ
    て第1の変換結果とし、また、前記記録手段に記録され
    た確定変換結果と、前記第1の変換結果とを比較して第
    1の相違度を求め、前記第1の相違度に基づいて、変換
    における変換評価値を変更することを特徴とするかな漢
    字変換方法。
  8. 【請求項8】前記変更された変換評価値を基準として、
    再度かな漢字変換を行って第2の変換結果とし、また、
    前記確定変換結果と、前記第2の変換結果とを比較して
    第2の相違度を求め、さらに、前記第1および第2の相
    違度を比較してその結果に基づいて、前記変換評価値を
    再度変更することを特徴とする、請求項7に記載のかな
    漢字変換方法。
  9. 【請求項9】かな漢字変換が確定した場合に、確定変換
    結果と、前記変換結果に対応した読みを記録し、任意の
    ときに、前記記録された読みを入力してかな漢字変換を
    行って第1の変換結果とするとともに前記第1の変換結
    果と前記確定変換結果とを比較して第1の相違度を求
    め、 さらに、前記確定変換結果に基づいて変換評価値を変更
    し、この変更した変換評価値に基づいて前記記録された
    読みを入力してかな漢字変換を行って第2の変換結果と
    するとともに前記第2の変換結果と前記確定変換結果と
    を比較して第2の相違度を求め、 次いで、前記第1の相違度と前記第2の相違度とを比較
    して、その結果に基づいて前記変換評価値を再度変更す
    ることを特徴とする、かな漢字変換方法。
  10. 【請求項10】前記変換評価値は、各語句が変換に使用
    された頻度値であることを特徴とする請求項7,8また
    は9に記載のかな漢字変換方法。
  11. 【請求項11】かな漢字変換装置の負荷が、所定の時間
    にわたり一定以下の状態にある場合に、前記記録されて
    いる読みを入力とするかな漢字変換動作を起動すること
    を特徴とする、請求項7,8または9に記載のかな漢字
    変換方法。
  12. 【請求項12】所定の時刻になったときに、前記記録さ
    れている読みを入力とするかな漢字変換動作を起動する
    ことを特徴とする、請求項7,8または9に記載のかな
    漢字変換方法。
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