JPH08160886A - 情報表示端末 - Google Patents

情報表示端末

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JPH08160886A
JPH08160886A JP6299748A JP29974894A JPH08160886A JP H08160886 A JPH08160886 A JP H08160886A JP 6299748 A JP6299748 A JP 6299748A JP 29974894 A JP29974894 A JP 29974894A JP H08160886 A JPH08160886 A JP H08160886A
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JP
Japan
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lens
light emitting
emitting device
image
reflecting mirror
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Withdrawn
Application number
JP6299748A
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English (en)
Inventor
Takashi Matsumoto
崇 松本
Tatsuhiro Nozue
辰裕 野末
Shizuhiro Tomita
鎭弘 富田
Hiromi Harada
宏美 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Priority to CN95121759A priority patent/CN1132892A/zh
Priority to KR1019950045967A priority patent/KR0161600B1/ko
Priority to US08/565,920 priority patent/US5859624A/en
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  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】文字情報を再現できる程度の高解像度を備えた
情報表示端末を提供する。 【構成】本情報表示端末は、ゴーグル部とターミナル部
とから構成され、そのゴーグル部には発光素子、固定式
反射鏡及び回転式反射鏡とが所定の条件を満たすように
配置されており、ターミナル部からの送信されるデ−タ
をイメージ画像として再現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発光素子を用いて画像
情報を表示する携帯型ディスプレイに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】本情報表示端末を開発する背景として新
情報配送システムがある。新情報配信システムとは、新
聞社(センタ局)で作成された新聞紙面のイメ−ジ情報
を、衛星回線を利用して全国各地の家庭に配送するシス
テムである。この情報配信システムの最大の特徴は、従
来の新聞情報等の記録媒体である「紙」を配送時から電
気的なデ−タとすることにより、いわゆるペ−パレス化
を実現し、かつ衛星通信の最大のメリットである同時
性、同報性を生かして新鮮な新聞情報を全国規模に配送
できる点にある。
【0003】しかし、この情報配信システムの取り扱う
新聞情報は、見出し、本文記事、広告記事などの「文
字」情報と写真、図表などの「絵」情報とから構成され
ているように、その新聞情報をドットイメージで表現し
ようとすると、そのドット数は膨大となってしまう。従
って新聞情報を再現する表示端末には、高解像度表示が
要求されていた。例えば情報表示端末には、冷陰極線管
(CRT:Cathode Ray Tube)や液晶
ディスプレイ(LCD)などがあるが、CRT、液晶デ
ィスプレイにおいて新聞情報を表示させようとすると、
現状の技術ではその装置は大型化してしまう。
【0004】そこで、最近は、特開平2−42476号
公報に記載されるようなLEDを用いた方式が注目され
てきた。これらは直線状に配置したLEDにより任意の
情報を線情報として発光し、その線情報を回転式ミラー
もしくは振動式ミラーにより順次、偏向させることで紙
面情報を再現する方式である。しかしこの発明においは
直線状に配置した1つのLEDアレイを両眼で視認する
場合については示唆しておらず、LEDアレイを左右の
目に対応させて1つずつ設けることを提案している。ま
た前述の方式を両眼で視認する場合については、特開平
4−307590号公報が開示している。具体的には、
発光素子アレイを観測者の顔に対して縦方向に配置し、
発光素子アレイの発光する光を回転ミラーにより順次、
左右方向に反射し、回転ミラーによって偏向された出力
光を観測者の左右の目にさらに偏向するための固定ミラ
ーを左右に1つずつ備えている。また情報表示端末の出
力を回転ミラーに対して時分割に偏向することで左右の
目に応じた画像を表示する技術を記載している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、LEDを両眼
で視認する上記従来技術は、LEDアレイ、拡大レンズ
および回転ミラーとを同一直線上に配置する必要があ
り、その情報表示端末は観測者に対して前面に飛び出す
構造となってしまう。またそのLEDアレイも観測者の
顔に対して縦長に配置する必要がある。さらに上記従来
技術は、回転ミラーによって時分割を行うため、左右の
目に対応した像を映しだすには通常の2倍の時間が必要
となり、映しだされた像は一般にちらつく結果となる。
つまり、これまでの情報表示端末における従来技術は、
ある程度の解像度を要求すると、既存の表示素子の大き
さの制限を受けるため、その装置は大型化するか、もし
くは複雑な構造をとらなければならなかった。
【0006】本発明の目的は、頭部に装着できる程度の
小型化された構造において文字情報を再現できる程度の
解像度を得ることのできる情報表示端末を提供すること
にある。
【0007】本発明の他の目的は、頭部に装着できる程
度の小型化された構造においてA4サイズの紙面情報を
解像度200dpi以上で再現することのできる情報表
示端末を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、頭部に装着で
きる程度の小型化された構造において文字情報を再現で
きる程度の解像度を得ることのできる情報表示端末を提
供するために、複数の発光素子が直線状に配置された発
光装置と、前記発光装置の中心部分に対して左右対象に
配置された第一のレンズ及び第二のレンズと、前記第一
のレンズの光軸上及び前記第二のレンズの光軸上に配置
された回転式反射鏡とを備え、前記発光装置が発光した
光を前記回転式反射鏡により結像させ、その結像を前記
第一のレンズ及び前記第二のレンズを介して視認させ
た。
【0009】また本発明は、頭部に装着できる程度の小
型化された構造においてA4サイズの紙面情報を解像度
200dpi以上で再現することのできる情報表示端末
を提供するために、文字情報を含むA6サイズの紙面情
報を解像度400dpi(dot/inch)以上のド
ット数で出力できるよう所定数の発光素子を直線状に配
置した発光装置と、前記発光装置が発光した光を結像さ
せる回転式反射鏡と、前記発光装置の中心部分に対して
左右対象に配置された第一のレンズ及び第二のレンズと
を備え、前記第一のレンズ及び前記第二のレンズのそれ
ぞれの視野角内に前記発光装置を配置し、かつ前記視野
角を所定の角度に設定することで前記回転式反射鏡によ
る結像を前記第一のレンズ及び前記第二のレンズを介し
て視認させた。
【0010】
【作用】すなわち本発明は、所定の解像度を満たすよう
に発光装置に設ける発光素子数を決定し、その発光装置
の発光する光を観察者が両眼で視認できるように、両眼
に対して水平に発光装置を設け、その発光装置の中心部
分に対して左右対象に第一のレンズ及び第二のレンズと
を設け、発光装置の発光する光が前述のレンズに導かれ
るように、前記第一のレンズの光軸上及び前記第二のレ
ンズの光軸上に回転式反射鏡を設けた。また前記発光装
置は、前記第一のレンズ及び前記第二のレンズのそれぞ
れの視野角内に配置し、かつ前記視野角を所定の角度に
設定した。レンズ間の距離とその視野角度は、それぞれ
人間工学に基づいた値を採用する。以上のことを考慮す
ることで、頭部に装着できる程度の小型化された構造に
おいて文字情報を再現できる程度の解像度を得ることが
可能となる。
【0011】
【実施例】以下、この発明を図示の実施例により詳細に
説明する。なお、本発明に言うゴーグル型とは、映しだ
されるイメージ像(新聞情報)を両眼で視認するものを
意味する。
【0012】ゴーグル型ディスプレイを利用した情報配
信システムの一形態を図1に示す。図1における新情報
配送システムは、新聞情報の配送元であり通信衛星とア
クセスする機能を備えるセンタ局1と、前記センタ局1
からの送信される情報を全国各地に配送する機能を備え
る通信衛星2と、新聞情報の配送先でありその新聞情報
を再現する機能を備えるリモート局9と、前記記録媒体
5に記録された情報をバーチャルリアリティ的に再現す
る機能を備える本発明のゴーグル型ディスプレイ8とか
ら構成される。前記リモート局9は、具体的には通信衛
星2からの新聞情報を受信する受信機3、その受信した
新聞情報を光ディスクやメモリ等の記録媒体に記録する
記録装置4とを備えている。このような情報配信システ
ムにおいては、新聞社(センタ局1)から衛星回線を利
用して配送される新聞紙面のイメ−ジ情報を、全国各地
の家庭(リモート局9)に備えられた記録装置4により
記録媒体5に記録しておき、記録媒体5の再現装置とし
てゴーグル型ディスプレイ8を利用することで、あらゆ
る場所で必要な時間に新聞情報を再現することを可能と
している。
【0013】本発明のゴーグル型ディスプレイ8の詳細
を図2に示す。本ゴーグル型ディスプレイ8は、記録媒
体5に記録された新聞情報を読みだすターミナル部11
と、その読みだした新聞情報をLED等の発光素子によ
り再現するゴーグル部12とから構成される。ターミナ
ル部12では、例えばA2サイズの新聞紙面(新聞紙面
の1ページ)を再現するために、A2サイズの新聞紙面
の持つ1ライン単位の情報を読み出してゴーグル部11
に送信する。また、その際ターミナル部12では読み出
した1ライン単位の情報を限られた時間内に送信する必
要があるためシリアルデ−タをパラレルデ−タに変換し
た後、ゴーグル部11に送信している。一方、ゴーグル
部11では、送信されるデ−タに基づいて複数の発光素
子を点滅制御することで新聞紙面を再現する。
【0014】1.ゴーグル部 図3は、図2に示すゴーグル部12の構造を示す。図3
においてゴーグル部12は、筐体301と、カバー30
2と、観察者が像(新聞情報)を視認する接眼レンズ部
303と、並列に入力された表示すべき新聞情報に基づ
いて発光する発光装置304と、その発光装置304の
発光した光を反射する固定式の反射鏡308と、その固
定式の反射鏡308の反射した光を前記接眼レンズ部3
03へ偏向させる回転式の反射鏡305と、その回転式
の反射鏡305を回転させる駆動装置306と、表示す
べき新聞情報の同期をとる画面頭出し用センサ307と
から構成される。さらに前記画面頭出し用センサ307
は、遮蔽板307aと、フォトインタラプタ307bと
から構成される。なお、本実施例では固定式反射鏡30
8を平面鏡として取り扱うが、これを凸面鏡または凹面
鏡とすることにより、光路長を光学上変更することも可
能であり、画角の調整にも利用できる。また、本実施例
では回転式の反射鏡を採用しているが、振動式の反射鏡
であってもよい。また固定式反射鏡と回転式反射鏡との
配置は逆であっても良い。
【0015】ゴーグル部12おける処理動作は以下のよ
うである。まず発光装置304は、ターミナル部11か
ら順次送られる紙面デ−タ(水平1ライン毎)に応じて
発光装置304の備えるLEDを点灯する。発光装置3
04から発光された光は、固定式反射鏡308を介して
回転式反射鏡305へ導かれる。ゴーグル部12では高
精細画像を得るために回転式反射鏡305を回転させて
2次元画像を得るようにする。つまり回転式反射鏡30
5の回転中、接眼レンズ303に光の入るように、回転
の途中、発光装置304のLEDを点灯させることによ
り、2次元画像を得るようにする。この場合、人の眼の
残像効果を利用するため、走査周期と一定時間同じ画像
を版画を重ねるように生成する画像同期について考慮す
る必要がある。
【0016】画面を観察者が見て上から下へ生成するた
めには回転方向は、後述する図6で時計回りでなければ
ならない。
【0017】走査周期は30Hz〜15Hzの間とする。回
転式反射鏡305を両面鏡とすることで、反射鏡の回転
速度を走査速度の半分の15Hz〜7.5Hz(900〜450回
転/分)とする。1画面を映す時間は、回転式反射鏡3
05が、半分まわる(180度回る)間のうち、ψ1か
らψ2まで回転する間である。
【0018】回転の駆動機構としてはモ−タ306を用
いる。これはモ−タ306の回転数を歯車で減速し、若
干の調整は電流を変化させること行う。また、両面鏡を
用いて、1画面の情報のうち半分を一面で、残りの半分
を他面で表示する方法もある。この半分の情報は画面の
上半分下半分でもよいが、テレビのインタレ−スのよう
に1ラインおきでもよい。
【0019】画像同期については、画像の走査の始点の
タイミングを決めるため、回転式反射鏡305の回転か
ら、画面頭出し用センサ307でパルスを発生する。具
体的には軸に直結した遮蔽版307aがフォトインタラ
プタ307bを横切って光を遮断するときに発生するパ
ルスである。なお、この画面同期についてはターミナル
部の説明においてさらに詳述することにする。
【0020】本ゴーグル部12において注目すべきは、
縦90mm、横160mm、奥行き40mmの小型化さ
れた構造において前述の処理動作により新聞紙面を再現
する点である。そのためゴーグル部12では、発光装置
304と、固定式の反射鏡308と、回転式の反射鏡3
05とを一系統とし、それらが所定の条件(発光装置、
光学系配置)を満たすよう配置した。なお、ここで一系
統とは、発光装置304と、固定式の反射鏡308と、
回転式の反射鏡305とを各1つづつ設け、発光装置3
04からの光を両眼で視認させるものを言う。
【0021】一例として本ゴーグル部においてA2サイ
ズの新聞紙面を再現するための所定の条件を説明する。
【0022】1.1 発光装置 図4は発光装置304を詳細に示した図である。図4に
おける発光装置304は、発光素子であるLEDと、タ
ーミナル部12から送信される新聞情報を並列に受信可
能な複数のコネクタとから構成される。具体的には発光
装置304には、1792個のLEDアレイ(発行部分
の長さ114mm)を直線状に配置した。このようにL
EDアレイを1792個配置することで、発光装置30
4としては、A6サイズの新聞紙面デ−タを解像度40
0dpi=1792ドット(LEDの個数)/4.48
インチ(A6サイズの一辺)で出力させられる。本ゴー
グル型ディスプレイ8は、最大紙面としてA2サイズの
新聞紙面を解像度200dpiで再現させたいが、その
場合はターミナル部11においてA2サイズの新聞紙面
デ−タを1ドットごとに間引く処理を行うことで実現さ
せる。またA4サイズの新聞紙面を再現するとしても、
本発光装置を利用すれば解像度200dpiを確保でき
るので問題はない。なお解像度200dpi以上を備え
た表示装置であれば、新聞の本文記事の1文字(約3mm
角)を24ドット角以上で表現でき、その文字情報を損
なわないだけのドット分解能を満たすことができる。
【0023】一方、LEDアレイの長さは、A6サイズ
を基準にして発光素子数を決定することで、114mm
(1792×63.5μm)となる。このLEDの大き
さ63.5μmは、既存の製品で最小のものと考えて良
い。この長さの発光装置(外形を含めると134mm)
を用いれば、「人間工学基準数値数式便覧」(佐藤方彦
監修)を参照しても平均的な頭幅150mmの範囲内
に設置することができ、最適なゴーグル型ディスプレイ
の設計が可能となる。
【0024】つまり本ゴーグル型ディスプレイ8は、A
2サイズの新聞紙面デ−タ(解像度200dpiとした
場合、水平3232ドット、垂直4736ドット)を取
り扱うために、人間の平均的な頭幅を考慮してA6サイ
ズの紙面デ−タを400dpi(長さ114mm)のL
EDアレイを採用することで、ディスプレイの最適なゴ
ーグル化を図った。
【0025】1.2 光学系配置 1.2.1 光路長(ゴーグル型化) 次に前述の発光装置304からの光を両眼で視認する場
合、具体的には人が新聞を読むときと同じように目の前
30cmの位置に虚像で新聞紙面を再現する場合の条件
等を図5を用いて説明する。
【0026】図5において、ゴーグル部12には、17
92個のLEDを直線状に配置した発光装置304と、
視野角度45度、直径約30mm(有効径26mm)の
拡大レンズである2つの接眼レンズ303−A、Bと、
接眼レンズ303−A、Bのそれぞれに備えられたプリ
ズム501−A、Bとから構成される。なお図5では前
述の回転式反射鏡および固定式反射鏡は図示されていな
い。また前述の接眼レンズ303−A、Bの中心間の距
離は、「人間工学基準数値数式便覧」(佐藤方彦 監
修)に示される眼幅(瞳孔間隔)を参照して、成人男子
の例で平均63.2mm、標準偏差3.6mmであるか
ら、中心値として65mmを採用した。
【0027】発光装置304からの光を両眼で視認させ
るための発光装置304(LEDアレイ)から接眼レン
ズ303−A、Bまでの光路長について説明する。
【0028】接眼レンズ303−A、Bの視野角度は前
述の如く45°程度であるため、これらの接眼レンズの
視野角度内に発光装置304を配置しなければならな
い。接眼レンズを介した視野角度θは、式(1)で表す
ことができる。
【0029】
【数1】
【0030】上記式(1)より発光装置304から接眼
レンズ303−A、Bまでの光路長を、接眼レンズの部
分を除いて126mmとすると、接眼レンズを介した視
野角度θは46.4°となり、ほぼ接眼レンズの視野角
度45°となる。またユーザの瞳の位置が接眼レンズの
端部より5mm離れているとすると、その時の接眼レン
ズを介した視野角度θ′は、式(2)から40.1°と
なる。
【0031】
【数2】
【0032】本実施例では、光路長を126mmとして
いるが、これは接眼レンズ端から発光装置(LEDアレ
イ)を見た画角が45°程度とし、瞳から接眼レンズを
介して発光装置(LEDアレイ)を見た画角が40°程
度とした場合の値である。
【0033】接眼レンズ間の距離を65mmとした場合
の光路長と画角との関係を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1から判るように、瞳から接眼レンズを
介して発光装置(LEDアレイ)を見た画角を40°程
度とした場合、その瞳からの光路長の最小値は約150
mmとなる。接眼レンズから瞳までの距離(接眼レンズ
の厚さ19mm含む)24mmをこの150mmから差
し引くことで、接眼レンズ端から発光装置(LEDアレ
イ)までの光路長は126mmとなり、表1を参照して
もその光路長における画角は45°程度を満たすことに
なる。以上のことから本実施例の光路長が決定される。
【0036】ただし、表示装置にどれくらいの画角を設
定するかにより、その光路長は変化するが、画角として
は本実施例に示す40°〜45°程度に設定することが
望ましい。
【0037】さらに接眼レンズ303−A、Bには、ふ
くそう角を補正するプリズム501−A、Bを設ける。
ふくそう角とは、接眼レンズ303−Aの中心P(1)
と、表示装置304の中心O(1)と、接眼レンズ30
3−Bの中心Q(1)とがなす角度であり、この角度を
調整することによりゴーグル部12に再現されるイメー
ジ像の距離感を調整することができる。つまり各眼のピ
ントは個々の接眼レンズ303−A、Bを介することで
実際の位置よりを遠方に修正することができるが、その
場合であっても1つの物体を両眼で見せようとすると実
際の光路長126mmが観察者に把握されてしまう。こ
のため人の目には、接眼レンズにより遠方にピントを修
正したにもかかわらず、実際の光路長126mmに物体
を把握するため不自然な感じとなる。この不自然さを解
消するには前述のふくそう角を補正する必要がある。本
実施例のふくそう角は、図5に示すように眼幅65m
m、光路長126mmとすると、式(3)よりθ3=1
4.5°となる。
【0038】
【数3】
【0039】このためユーザの視認する画像は約126
mmの近さとなる。この時の画像の大きさは、発光装置
の発光部分114mmがそのままの大きさとして感じら
れる。従って眼(接眼レンズ)から30cm離したとこ
ろにイメージ像を生成させるには、式(4)よりふくそ
う角2θ3′=12.4°とする必要がある。
【0040】
【数4】
【0041】そこで本ゴーグル型ディスプレイ8では式
(5)より、プリズム501−A、Bの偏向角θ4
8.3°に設定することで本ゴーグル部12におけるふ
くそう角を12.4°に補正した。
【0042】
【数5】
【0043】これにより本ゴーグル型ディスプレイ8で
は眼から30cm離したところにイメージ像を再現する
こととなる。この30cmとは、人間が文字を読む場合
に望ましい距離とされている。
【0044】さらに本ゴーグル部12には、個人差を考
慮して、個々の観察者の眼幅の違いを調節する眼幅調整
用ツマミや、観察者の視力のバラツキの補正としてピン
ト調整ツマミを設けてもよい(図示せず)。
【0045】前述の光路長等の条件を満たしたゴーグル
部12の一実施例を図7に示す。ゴーグル部12では、
前述の光路長を確保するために発光装置304からの光
を固定式反射鏡308及び回転式反射鏡305を介して
接眼レンズ部303へ導いた。
【0046】1.2.2 配置(小型化) これまではゴーグル部12において所定の光路長を確保
することで新聞情報を両眼で視認させる点について説明
してきたが、本ゴーグル型ディスプレイ8に要求される
携帯性を考慮すると、さらにゴーグル部12を小型化す
ることが望ましい。小型化されたゴーグル型ディスプレ
イ8の一実施例を図6に示す。なおこの説明においては
人の頭部を側面から見た図を用い、光学系、光路等をこ
の平面内で2次元的に扱う。本発明においてはこの平面
に垂直な方向については同一と考えてよい。
【0047】図6においてゴーグル部12は、図7と同
様に複数の発光素子からなる発光装置304と、前記発
光装置304から発光される光を反射する固定式反射鏡
308と、前記固定式の反射鏡の反射した光を所定の動
作で反射させることで前記発光装置304からの光を結
像させる回転式の反射鏡305とから構成されており、
図7と大きく異なる点は、前記発光装置304から発光
する光と前記回転式の反射鏡305の反射した結像した
光とが交差するよう前記発光装置304と前記固定式の
反射鏡308と前記回転式の反射鏡305とを配置した
点である。具体的には、結像した光を視認する接眼レン
ズ303に対して水平方向に回転式の反射鏡305を設
け、前記発光装置304からの発光する光と前記回転式
反射鏡305の反射した結像した光とが交差するよう、
前記接眼レンズ303と前記回転式反射鏡305とのそ
れぞれの中心を結ぶ水平線より下方であって前記接眼レ
ンズ303と前記回転式反射鏡305との間に前記発光
装置304を設け、かつ前記接眼レンズ303と前記第
回転式反射鏡305とのそれぞれの中心を結ぶ水平線よ
り上方であって前記接眼レンズ303と前記回転式反射
鏡305との間に前記固定式反射鏡308を設けた。な
お前述の光路長は、発光装置304からの光を固定式反
射鏡308及び回転式反射鏡305を経て接眼レンズ部
303まで導くことで確保されている。
【0048】上記構成の詳細について図6、8及び9を
用いて説明する。
【0049】(a)発光装置304、回転式反射鏡30
5及び接眼レンズ部303の位置関係 図6は発光装置304、回転式反射鏡305及び接眼レ
ンズ部303の位置関係を設定する際の条件を表し、特
に回転式反射鏡305の設置位置、鏡の幅、鏡の傾きに
ついて表している。
【0050】ここで図6に示すように発光装置304の
光源Pから固定式反射鏡の中心Q(2)、回転式反射鏡
の回転中心O(2)及び接眼レンズの光軸の4つを結ん
だ線をノミナルな光路とする。ノミナルとは、回転式反
射鏡により光を走査する際のその中心を意味する。また
説明のため、観察者が接眼レンズを介して視認するイメ
ージ像の位置をP’、固定式反射鏡308と回転式反射
鏡305のを結んだ光路の延長上をP”、OP”と接眼
レンズ部303の光軸に垂直な線のなす角をα、PQと
接眼レンズ部303の光軸に垂直な線のなす角をβとす
る。
【0051】図6において回転式反射鏡305のノミナ
ルの角度ψoがπ/4(=45°)であれば、OP”はOP’に
垂直となる。これに対して回転式反射鏡305を少し立
てる(図6において回転式反射鏡305を時計周りにα
/2回転させると)とP”は接眼レンズ部303側に倒
れ、回転式反射鏡305のノミナルの角度ψoは式
(6)となる。
【0052】
【数6】
【0053】この場合、固定式反射鏡308と接眼レン
ズの光軸とのなす角度、つまり固定式反射鏡308の鏡
の傾きは (α-β)/2 となる。
【0054】固定式反射鏡308の幅は、この鏡により
生成される回転式反射鏡305の鏡像の鏡の端部と、発
光装置304の光源Pを結んだ2本の直線により決ま
る。すなわち、光源Pからの光のうち、この2本の直線
の内側の光だけが、固定式反射鏡308により反射さ
れ、回転式反射鏡305に届く。このことより固定式反
射鏡308の幅は、この2本の直線で切られる幅以上は
あっても無駄であることが判り、これにより幅が決定さ
れる。
【0055】当然、この直線の回転式反射鏡305側の
線は、回転式反射鏡305により遮られてはいけない。
同様にこの直線の接眼レンズ部303側の線は、筐体の
面(接眼レンズ部303の付いている面)に遮られては
ならない。しかし遮られない限りにおいては、固定式反
射鏡308が、接眼レンズ部303の付いている面に近
づくことが望ましく、これにより筐体全体を薄くする効
果がある。また筐体の面に近づくことにより角度αは増
加し最大値を取ることができる。また式(6)からも判
るように、角度αが大きいほど回転式反射鏡305のノ
ミナルの角度ψoが小さくなり、回転式反射鏡305の
鏡が立った状態となり、縦方向の画角を大きくする効果
もある。これからして、固定式反射鏡308の位置は、
回転式反射鏡305のノミナル角度ψoを決めることで
移動させることができる。なお、このとき固定式反射鏡
308は角度αを大きくする位置(ノミナルの角度ψo
を小さくする位置)に置くのが好ましい。これは回転式
反射鏡305が接眼レンズ部303の光軸に垂直な方向
に近い傾きで接眼レンズ部303に反射できるからであ
る。しかしそれも発光装置304からの光が接眼レンズ
部で遮られずに固定式反射鏡308に届く範囲である。
【0056】(b)回転式反射鏡305の回転角度と2
次元画像の画角 本ゴーグル部12では、回転式反射鏡305から接眼レ
ンズ部303に入る光の方向を、回転式反射鏡305を
回転させることで傾け、観察者の眼に斜め下側もしくは
斜め上側からの光として入射することで2次元画像を得
ている。従って、回転式反射鏡305がノミナルの角度
ψoの前後のある範囲内にあるとき、つまり、光を接眼
レンズに導ける範囲内にあるとき、発光装置304より
光を出すことが必要となる。また、観察者の見る2次元
画像の画角は、鏡面反射のため、この角度の2倍とな
る。
【0057】そこで図8及び図9により、本ゴーグル部
においてψ1(=ψo-Δψ1)からψ2(=ψo+Δψ2)の
範囲で発光装置304より光を出す場合について説明す
る。
【0058】観察者が見る2次元画像の画角θ1、θ2
は、式(7)の関係で求められる。(回転式反射鏡305
が十分大きいとする。)
【0059】
【数7】
【0060】θ1=θ2のときにはΔψ1=Δψ2となる。
【0061】また、これを満たすのに必要な回転式反射
鏡305の大きさは、回転半径をr1,2 として式(8)よ
りa/r1,2を求めることで得られる。
【0062】
【数8】
【0063】鏡を回転する以上、ここで求められた長さ
の大きい方の2倍を一辺とする鏡とする。このためr1
がr2より大きい場合、回転半径r1 の鏡ではθ2 より
大きい角度となる。
【0064】ここでは回転式反射鏡305から接眼レン
ズ部303の距離がパラメ−タとなるが、この値は発光
装置304の光源と回転式反射鏡305、固定式反射鏡
308による鏡像の鏡の端部を結んだ2本の線の回転式
反射鏡305側の線が、発光装置304より光を出すψ
1(=ψo-Δψ1)からψ2(=ψo+Δψ2)の範囲で光が
遮られない条件で、できるかぎり短く取るのが望まし
い。発光装置304が直線状で幅が小さい(本実施例で
は6mm)ことを特徴としているため、発光装置304
の発光源を接眼レンズ部303に出来るかぎり近付ける
ことにより、回転式反射鏡305と接眼レンズ303部
の間の距離を非常に小さくできる。
【0065】(c)光学系配置決定手法 これまでに述べた条件で光学的配置は決定されるが、決
定手法は以下に示すような繰返し計算となる。
【0066】(0)要求条件の設定 視野 :接眼レンズ部303の視野θ1、θ2の要
求値を設定する。
【0067】光路長 :光路長を接眼レンズの視野
角等により決定する。
【0068】幾何学的配置:発光装置304の光源位
置、接眼レンズ部303の位置、接眼レンズ部303の
光軸方向及び回転式反射鏡305の回転中心を同一光軸
上とする。
【0069】(1)仮定 回転式反射鏡305の回転半径、ノミナル角及び回転式
反射鏡305の回転中心と接眼レンズ部303との距離
を仮定する。
【0070】(2)算出 固定式反射鏡308:位置、大きさ、傾き角 回転式反射鏡305:振り角、回転半径 (3)判断 光を遮るか、その他接触はないか、小型化が充分行えて
いるかを判断する。
【0071】(4)フィードバック (3)の判断結果に基づき、(1)の仮定、もしくは
(0)の要求条件を修正する。
【0072】次にこのようなゴーグル部に対して画像デ
−タを送信するターミナル部について説明する。
【0073】2.タ−ミナル部 図2に示すゴーグル型ディスプレイ8のタ−ミナル部1
1について述べる。
【0074】本ゴーグル型ディスプレイにおいては、前
述の通り、文字情報を解像度200dpiで再現するた
めに、1792ドットのLEDアレイを採用している。
このLEDアレイへのデ−タ入力をシフトレジスタの限
界とされる20MHzのクロックで行った場合、シフト
時間だけでも1ラインあたり89.6μs費やすことに
なり、ユーザはゴーグル部13に映しだされるイメージ
像を静止画として視認することはできない。
【0075】そこで本ターミナル部11では、画像デ−
タを所定の配列変換した後に1ライン分の画像デ−タを
分割してLEDアレイ304へ送信することで、1ライ
ンあたりのシフト時間を、約5μs(1画面走査時間1
0ms、垂直約2,000ラインの高精細画像の場合)と
した。具体的には、LEDアレイ304内に1ブロック
64ビット単位で構成されたシフトレジスタ501を2
8個設け、それぞれのシフトレジスタ501への入力を
独立させた28個のシリアル入力に変更し、この28個
シフトレジスタを並列に20MHzのクロックで64ビ
ットシフトさせることで、従来に比べ28倍の速度
(3.2μs)でのデ−タ転送を可能とした。
【0076】これ以上高速に転送する場合は、さらにL
EDを分割し、シフトするビット数を減らせば良いが、
入力ライン数が多くなり過ぎ、ケーブルや、データを出
力する画像メモリ回路406をそれに対応して、さらに
多ビット化する必要があり回路規模などが増大する問題
が生じる。このようなことから、本ターミナル部11で
は、64ビット単位の分割を採用した。上記のようにL
EDを分割、並列入力することで、高速スキャンによる
フリッカ(ちらつき)レスの高精細画像を実現するため
に要求される画像データ転送速度を満足することができ
る。
【0077】タ−ミナル部11の構成を図9に示す。そ
の主な構成要素は、新聞紙面のイメ−ジデ−タを保持
し、LEDプリンタヘッド304に出力する画像メモリ
回路部406、画面同期のための同期回路部407、画
像デ−タをターミナルに入力する記録媒体部404、記
録媒体408から入力された画像データを一時的に保持
するメモリ部403、画像データの圧縮/伸長を行う圧
縮/伸長部405、ターミナルにおける入出力や、デー
タ処理を司るプロセッサ部402、ターミナルの動作
(画像の拡大/縮小、頁切り替え)をコントロールする
操作部401である。さらに具体的に説明すると、メモ
リ部403は、画像データは1頁あたり約2Mバイトで
あるので、そのデータを記録媒体408から、ターミナ
ル部に一時的に保持する機能をもつ。また間引き等の画
像処理のためのメモリ領域としても用いる。
【0078】圧縮/伸長部405は、記録媒体408か
ら圧縮データを取り込み伸長動作を行い、メモリ部40
3に伸長データを転送する。この圧縮/伸長部405
は、専用LSIと周辺回路で構成される。
【0079】プロセッサ部402は、ターミナル部の全
ての動作を制御する。画像メモリ410へのデータ転
送、記録媒体408からのデータの取り込み、圧縮/伸
長部405の制御、表示画像の拡大/縮小・頁切り替え
・スクロール等の画像処理動作を行う。各種の操作は、
操作部401からプロセッサ部402に割込み信号を送
出することにより実行させる。
【0080】操作部は、ターミナルの動作を、使用者が
変更させたい場合、コマンドを送出することにより、プ
ロセッサ部402がプログラムを実行し、状態遷移を行
う。具体的には、表示画像の頁切り替え、拡大/縮小、
スクロール等の画像処理を行う。
【0081】以下にターミナル部11の処理動作を詳述
していく。
【0082】2.1 LEDへのデ−タ転送 図9及び図10を用いてターミナル部11における処理
フローを説明する。
【0083】まず、ターミナル部11に入力されるべき
画像デ−タは、記録媒体408に保存されており、その
記録媒体408を記録媒体部404に挿入する。記録媒
体408上の画像デ−タは、例えば新聞デ−タであり、
新聞紙面の1ページ分は、3,232×4,736ビッ
ト(A2判200dpi,A4判400dpi)の2値
画像デ−タである。よって、全デ−タ量に対して容量の
小さい記録媒体については、デ−タを圧縮して保存する
(ステップ100)。次に記録媒体408上に保存され
ている画像デ−タが、圧縮デ−タかどうかを判断する
(ステップ101)。圧縮デ−タの場合は、デ−タを圧
縮伸長部405に転送し、デ−タの伸長処理を行う(ス
テップ102)。ただし、記録媒体408上から、圧縮
されていない場合はそのまま次の状態に進む。この処理
により記録媒体に記録されていた画像デ−タは、非圧縮
デ−タ(もとの2値画像デ−タ)となり、メモリ部40
3に転送され保持される(ステップ103)。次にこの
メモリ部403に保持される2値画像デ−タを、プロセ
ッサ部402によって配列変換処理を実行した後(ステ
ップ104)、画像メモリ回路部406に転送する。こ
こで配列変換処理とは、図11に示すように、原画像の
1ラインのデータを水平方向に各64ビットのブロック
に分割し、各ブロック(1〜28ブロック)のデータを
画像メモリ回路部406の備える画像メモリ410(画
像メモリ410については後述する)の1〜28ビット
に対応させて、アドレス方向に並べ替えるものである。
【0084】このような配列変換処理により、アドレス
に応じて画像メモリ410の各ビットから64ビットの
画像データを出力し(ステップ105)、LEDアレイ
304に対応した各ブロックに入力することで、原画像
の1ラインを再生する(ステップ106)。この配列変
換を含む一連の処理を、原画像の画像データの各水平ラ
インに施し、順次画像メモリ410に配置することによ
り、高精細画像の再生、表示を実現した。
【0085】また、前述のステップ104において、も
との3,232×4,736ビットデ−タを、隣合う2
ビットの論理和をとり、どちらかが、黒(1)ならばデ
−タを1とするデ−タの間引きを水平、垂直方向に対し
て行い、1/2縮小したデ−タ(1,616×2,36
8)を画像メモリ410に転送することにより縮小画面
を表示することが可能となり、新聞1紙面を表示させる
こともできる。この拡大画像/縮小画像の選択(表示の
切り換え)は、操作部401の拡大/縮小ボタンを押す
ことによりプロセッサ部402に任意の信号を送信する
ことで実現する。
【0086】2.2 画像メモリ回路部406での処理
動作 ここでターミナル部11においてLEDアレイ304へ
の画像デ−タの送信部分となる画像メモリ回路部406
について詳述する。図12及び図13は、画像メモリ回
路部406の構成と処理動作を示している。
【0087】図12において、画像メモリ回路部406
は、配列変換された画像デ−タを保持する画像メモリ4
10、画像メモリ410に対しての画像デ−タの書き込
み/出力の切替を要求するメモリアクセス要求アービタ
406b、メモリアクセス要求アービタ406bからの
信号に応じて画像メモリ410に対しての画像デ−タの
書き込み用アドレス/出力用アドレスを切替るアドレス
マルチプレクス回路412、再現すべきイメージ画像の
なす一ラインのカラム成分をカウントする画面水平方向
コントロールカウンタ406c、再現すべきイメージ画
像のなすライン成分をカウントする画面カウンタ406
a、LEDアレイ304に対してラッチ、ストローブ等
の信号を送信するLEDコントロール回路から構成され
る。なお本実施例では、画像メモリ410に、シリアル
入出力ポ−トを持つVRAM(Video RAM)を
採用した。採用した画像メモリ410は、DRAM(D
ynamic RAM)部と、そのDRAMの1ロウ
(1行)分のデ−タを保持出来るレジスタ部とから構成
されており、そのレジスタ部がシリアルデ−タ多入力転
送(並列処理)を可能とするシリアルポ−トを備えてい
る。また画像メモリ410は、2048×4096ドッ
ト=約1MByteのイメ−ジデ−タを保持することが
可能であるとともに、本実施例ではVRAM自体の備え
る出力デ−タバス32ビットのうち、28ビットをLE
Dアレイへの出力ポートとして使用している。そのため
画像メモリ410は、例えば新聞紙面1ページ分3,2
32×4,736ビット(A2判200dpi,A4判
400dpi)の2値画像デ−タのうち、2,048×
4,096ビットドットを画素1ドットを1ビットに対
応させ保持している。このようなことから、実際に有効
な画像デ−タは1,792×4,096ビットというこ
とになる。
【0088】図12に示す画像メモリ回路の特徴は、プ
ロセッサ部402からのアクセスを行うためのプロセッ
サ周辺回路と、シリアル出力のためのシリアル出力周辺
回路とをそれぞれ独立した構成とした点である。
【0089】ここでプロセッサ周辺回路とは、プロセッ
サ部402から順次送られてくる画像デ−タを画像メモ
リ410に書き込みを行うための回路のことであり、R
AS(ロウアドレスストローブ)及びCAS(カラム
(列)アドレスストローブ)タイミング回路となるメモ
リアクセス要求アービタ406b、アドレスマルチプレ
クス回路等で構成されている。
【0090】つまりプロセッサ部402から画像デ−タ
が送られてきた場合、その画像デ−タは画像メモリ41
0に送られるとともに、メモリアクセス要求アービタ4
06bを介してその画像デ−タに対応するアドレスを与
えて書き込む。またこの際、アドレスマルチプレクス回
路412は画像メモリ410に対して与えられるアドレ
スが書き込みのためであることを認識させる。
【0091】一方、シリアル出力周辺回路とは画像メモ
リ410に書き込まれた画像デ−タをLEDアレイに対
して出力するための回路のことである。
【0092】具体的には、画像メモリ410がシリアル
出力を行う場合、画像メモリ410に対して時分割して
与えられたロウアドレスとカラムアドレスによって、そ
の1ロウ分のデ−タをカラムアドレスに従ってシリアル
に出力する。従って、シリアル出力周辺回路では、カラ
ムアドレスは、常にゼロとし(画像メモリに対してカラ
ムアドレスを入力しない)、ロウアドレスを画面ライン
カウンタ406aによって与えるだけとした。これによ
り、画像メモリ410は、アドレスマルチプレクス回路
412から任意のロウアドレスを与えるだけで、その1
ロウ分のデ−タはカラムアドレス順に出力することとな
る。また1ロウ分のデ−タの出力が終了した場合、画面
水平方向コントロールカウンタ406cはメモリアクセ
ス要求アービタに対して次の1ロウ分のデ−タを出力す
ることを命令する。
【0093】なお、この独立した2つの周辺回路の画像
メモリアクセスが衝突しないように、ア−ビタ回路40
6bによって結合し、アドレスバスをデ−タセレクタに
より時分割して出力し、プロセッサ部402によるアク
セスとデータ出力アクセスとを排他的に実行している。
【0094】次に図13に画像メモリ回路部406の出
力処理フローを示す。
【0095】まず、同期回路407から送られてくる同
期信号の入力により、画面水平方向コントロールカウン
タ(512進カウンタ)406c、画面ラインカウンタ
(512進カウンタ)406aがリセットされた直後の
状態から、説明を始める。
【0096】画面水平方向コントロールカウンタ(以
下、水平方向カウンタと呼ぶ)を画像メモリ410のデ
−タ出力クロック周波数にあわせて、加算を行う(ステ
ップ501)。つまり、画像メモリ410からビット単
位のデ−タを出力することで水平方向カウンタのカウン
タを加算する。LEDに対しては、各シリアルポートが
64ドットを送出することで、表示画面の1ラインを形
成するので、水平カウンタが64の倍数になるまで加算
を行う(ステップ502)。ステップ502において水
平カウンタが64の倍数になった場合、水平カウンタ4
06cは、LEDコントロール回路411を介してLE
Dに対してデ−タロード信号を送出する(ステップ50
3)。このような処理により1ライン分のデ−タ出力を
完了する。同様に2ライン目以降の処理を行う。
【0097】次に水平方向カウンタ406cが512に
なると(ステップ504)、画像メモリのアクセスアド
レスを1つ進めるため、画面ラインカウンタ406a
(以下、垂直方向カウンタと呼ぶ)を加算する(ステッ
プ505)。この処理を行う理由は、本実施例における
画像メモリ410が、カラム方向512アドレスのシリ
アルアクセスポート(SAM部)により出力するので、
64ビット毎に出力すると、8ライン表示した後、ロウ
アドレスを加算し、次のロウアドレスのデ−タをシリア
ルアクセスポートレジスタに転送する必要があるからで
ある(ステップ506)。この画像メモリリード転送
(DRAM部からSAM部へ)が終了すると、水平方向
カウンタをリセットする(ステップ507)。
【0098】一方、同期回路部407から同期信号が入
力されると(ステップ508)、その同期信号により水
平方向カウンタと垂直方向カウンタとをリセットし(ス
テップ509)、ステップ501に戻り同様の処理を行
う。
【0099】以上のステップ501から509を繰り返
すことにより、LEDに対して同じ画像デ−タを回転境
の回転に従い出力させる。
【0100】2.3 LEDアレイ304での処理動作 LEDアレイ304の処理動作について図14を用いて
説明する。
【0101】LEDアレイ304では、前述の画像メモ
リ回路部406から送られる配列変換された画像デ−タ
28個をLEDアレイ304の備える28個のシフトレ
ジスタ501に入力する。シフトレジスタ501に1ラ
イン(1792ドット)分のデ−タが入力されると、各
シフトレジスタ501のビット出力をラッチ502にラ
ッチする。各ラッチ502にラッチされたデ−タは、ス
トロ−ブ信号によりLEDドライバ504に送られ、L
EDドライバ504はその送られたデ−タに応じてLE
Dを発光させる。ここでストローブ信号とはLEDアレ
イの発光動作を制御する信号であり、ストローブ信号が
発生していない場合は、LEDアレイはデ−タの有無に
関わらず発光しない。これによりLEDの無駄な発光を
防止し、省電力化を図る。
【0102】2.4 同期回路部の処理動作 同期回路部の原理を図15を用いて説明する。静止した
高精細画像を実現させるためには、画像メモリ回路部4
06からの出力(LEDの点灯)を、回転式反射鏡30
5の回転周期と同期させることが必要である。すなわ
ち、回転式反射鏡305のある変位角に対して、常に同
一のデータを出力するような、画像データの出力タイミ
ングを得ることである。この目的を実現するために、ゴ
ーグル部の回転式反射鏡305の回転軸に、回転軸があ
る変位角になったことを検知して信号を外部出力するセ
ンサ307を装着し、このセンサ307からの信号によ
って、画像出力の開始タイミング信号をつくりだす同期
回路部407をターミナル部に内蔵させた。本実施例に
おいてはセンサ307として、フォトインタラプタ30
7bを採用した。フォトインタラプタ307bは、LE
Dとフォトカプラから構成され、物体がスリット間にお
いて、LEDからの光を遮ることにより、信号を出力す
る。よって、第2反射鏡305の回転軸に遮蔽板307
aを取付け、その板がフォトインタラプタ307bのス
リットを通過することによって、同期信号を発生する。
【0103】次に、本実施例における同期回路部407
の動作について図16を用いて説明する。センサ307
からの同期信号は同期回路部407に入力される。この
同期信号を利用して、前述した画像メモリ410からの
出力のロウアドレスを設定する512進カウンタをリセ
ットする。この動作により、回転式反射鏡305の変位
角がある角(位置)になったとき、必ず画像の先頭(第
1ライン)が出力される。この結果、画像データの転送
速度と回転速度が一定であることから、画像の第1ライ
ンから常に同じ画像が表示され、同期が実現する。
【0104】また、センサ307からの同期信号とカウ
ンタへのリセットパルスとの相対時間間隔を可変にする
ことにより、画像の先頭を出力するタイミングを微調整
することを可能にした。このことにより、表示画像を上
下に移動させることが可能となる。本実施例では、マル
チバイブレータによるパルス長可変回路とした。
【0105】また、回転式反射鏡305は回転運動をし
ているので、画像の上方、及び下方では、LED304
は消灯していなければいけない。そのために上記の画面
のリセットパルスに同期して点灯時間分の幅を持ったL
ED304のストロ−ブ信号を発生させ、LED304
を点灯させる。本実施例では、この点灯パルス長も可変
にすることにより、画面の表示範囲を上下方向に調整す
ることが可能としている。また、表示画像の1ライン毎
のLED304の点灯パルス長も同様に可変にすること
により、画面全体の明度調整も可能としている。
【0106】
【発明の効果】本発明によれば、表示装置において、頭
部に装着できる程度の小型化された構造において文字情
報を再現できる程度の解像度を得ることができる。これ
により文字情報を取り扱うメディアに対して携帯性に優
れる表示方法を提供することができる。
【0107】またLEDを利用した表示装置を両眼で視
認する構造において、既存の表示素子等を用いてLED
アレイ、回転式ミラ−及び固定式ミラ−の一系統だけの
簡易な配置が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の利用形態の一実施例を示す図である。
【図2】本発明の外観図である。
【図3】本発明のゴーグル部の構造を示す図である。
【図4】本発明の発光素子を表す図である。
【図5】本発明の発光素子を両眼で視認させるための条
件を表す図である。
【図6】本発明の小型化されたゴーグル部の構造を示す
一実施例である。
【図7】本発明の小型化されたゴーグル部の構造を示す
一実施例である。
【図8】本発明の小型化されたゴーグル部の設計条件を
示す図である。
【図9】本発明のターミナル部の機能ブロック図であ
る。
【図10】本発明のターミナル部における処理を表すフ
ロー図である。
【図11】本発明の画像デ−タの画像メモリ配置と出力
の関係を表す図である。
【図12】本発明の画像メモリ回路のブロック図であ
る。
【図13】本発明の画像メモリ回路における処理を表す
フロー図である。
【図14】本発明のLEDプリンタヘッドへのデ−タ入
力を表す図である。
【図15】本発明の同期方法の原理図である。
【図16】本発明の同期回路ブロック図とタイミング模
式図である。
【符号の説明】
5 記録媒体 8 ゴーグル型ディスプレイ 11 ターミナル部 14 ゴーグル部 303 接眼レンズ部 304 発光素子 305 回転式反射鏡 306 駆動装置 307 センサ 308 固定式反射鏡 401 操作部 402 プロセッサ部 403 メモリ部 404 記録媒体部 405 圧縮/伸長部 406 画像メモリ回路部 407 同期回路部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 宏美 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地株式 会社日立製作所情報通信事業部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の発光素子が直線状に配置された発光
    装置と、前記発光装置の中心部分に対して左右対象に配
    置された第一のレンズ及び第二のレンズと、前記第一の
    レンズの光軸上及び前記第二のレンズの光軸上に配置さ
    れた回転式反射鏡とを備え、前記発光装置が発光した光
    を前記回転式反射鏡により結像させ、その結像を前記第
    一のレンズ及び前記第二のレンズを介して視認させたこ
    とを特徴とする情報表示端末。
  2. 【請求項2】複数の発光素子が直線状に配置された発光
    装置と、前記発光装置の中心部分に対して左右対象に配
    置した第一のレンズ及び第二のレンズとを含むレンズ部
    とからなり、前記発光装置から前記レンズ部までの光路
    長が、前記第一のレンズの中心部分と前記第二のレンズ
    の中心部分とのなす第一の距離、前記複数の発光素子全
    体のなす第二の距離、前記第一のレンズと前記第二のレ
    ンズとの持つ視野角度の3つの関係から導きだされる値
    を満たすよう前記発光装置および前記レンズ部とを配置
    したことを特徴とする情報表示端末。
  3. 【請求項3】前記第一のレンズ及び前記第二のレンズの
    それぞれに対応させたプリズムを設けることで、前記発
    光装置の発光する光の結像位置を調整することを特徴と
    する請求項1及び2記載の情報表示端末
  4. 【請求項4】前記発光装置から前記レンズ部までの光路
    長Lが以下の式を満たす θ≧tan~1{(L2/2−L1/2)/L}+tan~
    1{(L2/2+L1/2)/L} L1:前記第一のレンズの中心部分と前記第二のレンズ
    の中心部分とのなす第一の距離 L2:前記複数の発光素子全体のなす第二の距離 θ:前記第一のレンズ、前記第二のレンズの視野角度 ことを特徴とする請求項1及び2記載の情報表示端末。
  5. 【請求項5】文字情報を含むA6サイズの紙面情報を解
    像度400dpi(dot/inch)以上のドット数
    で出力できるよう所定数の発光素子を直線状に配置した
    発光装置と、 前記発光装置が発光した光を結像させる回転式反射鏡
    と、 前記発光装置の中心部分に対して左右対象に配置された
    第一のレンズ及び第二のレンズとを備え、 前記第一のレンズ及び前記第二のレンズのそれぞれの視
    野角内に前記発光装置を配置し、かつ前記視野角を所定
    の角度に設定することで前記回転式反射鏡による結像を
    前記第一のレンズ及び前記第二のレンズを介して視認さ
    せたことを特徴とする情報表示端末。
JP6299748A 1994-12-02 1994-12-02 情報表示端末 Withdrawn JPH08160886A (ja)

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