JPH0816083B2 - 末端にメタクリル基を有するクロロホルメ−トの製造方法 - Google Patents
末端にメタクリル基を有するクロロホルメ−トの製造方法Info
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- JPH0816083B2 JPH0816083B2 JP6858186A JP6858186A JPH0816083B2 JP H0816083 B2 JPH0816083 B2 JP H0816083B2 JP 6858186 A JP6858186 A JP 6858186A JP 6858186 A JP6858186 A JP 6858186A JP H0816083 B2 JPH0816083 B2 JP H0816083B2
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- Japan
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- chloroformate
- producing
- terminal
- methacryl group
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はポリマー原料として有用な端末にメタクリル
基を有するクロロホルメートの製造方法に関する。
基を有するクロロホルメートの製造方法に関する。
従来の技術 これ等クロロホルメートの製造方法としては、 (1)英国特許629019号に記載されているように室温で
ヒドロキシメタクリレートにホスゲンを導入する方法、 (2)特公昭60-59897号における、ホスゲン化反応を水
酸化メタクリレートに対して、少なくとも等分子数(eq
uimolecular)の量である酸受体の存在下に行なう方法
等が知られている。
ヒドロキシメタクリレートにホスゲンを導入する方法、 (2)特公昭60-59897号における、ホスゲン化反応を水
酸化メタクリレートに対して、少なくとも等分子数(eq
uimolecular)の量である酸受体の存在下に行なう方法
等が知られている。
発明が解決しようとする問題点 しかし、(1)の方法によつて得られるクロロホルメ
ートの純度は著しく悪く、副生物としてホスゲン化反応
中に発生する塩酸がメタクリレート基に付加した、β−
クロロイソ酪酸のアルキルクロロホルメートエステルを
常に相当量混入してしまう。
ートの純度は著しく悪く、副生物としてホスゲン化反応
中に発生する塩酸がメタクリレート基に付加した、β−
クロロイソ酪酸のアルキルクロロホルメートエステルを
常に相当量混入してしまう。
また、(2)の方法では、酸受体として有機塩基(例
えばトリエチルアミン、ピリジン)を使用するため、当
該反応液から、これ等の塩酸塩を分離、又、回収する工
程を必要とするなど、工業的、経済的見地からすれば、
有利な方法とは言い難い。
えばトリエチルアミン、ピリジン)を使用するため、当
該反応液から、これ等の塩酸塩を分離、又、回収する工
程を必要とするなど、工業的、経済的見地からすれば、
有利な方法とは言い難い。
問題点を解決するための手段 本発明者等は、これ等の問題を解決すべく鋭意検討を
重ねた結果、このホスゲン化反応を特定の選択された溶
媒の存在下に行なう本発明を完成させた。
重ねた結果、このホスゲン化反応を特定の選択された溶
媒の存在下に行なう本発明を完成させた。
すなわち本発明は、下記式を有するメタクリレート: (式中、Rは線状もしくは有枝アルキレン鎖であつて、
任意にハロゲン原子によつて置換され、合計1個ないし
10個の炭素原子を含有するものである。)を、1ないし
20倍量、好ましくは3ないし7倍量の鎖状もしくは環状
のアルキルエーテル溶媒に希釈させ、−20ないし+50
℃、好ましくは−5ないし+25℃の温度で、撹拌下化学
量論的に等量、又は小過剰量のホスゲンガス又はホスゲ
ン発生剤より発生させたホスゲンを含む溶液を導入する
ことにより容易に、かつ、高純度の末端にメタクリル基
を含有するクロロホルメートを製造するものである。
任意にハロゲン原子によつて置換され、合計1個ないし
10個の炭素原子を含有するものである。)を、1ないし
20倍量、好ましくは3ないし7倍量の鎖状もしくは環状
のアルキルエーテル溶媒に希釈させ、−20ないし+50
℃、好ましくは−5ないし+25℃の温度で、撹拌下化学
量論的に等量、又は小過剰量のホスゲンガス又はホスゲ
ン発生剤より発生させたホスゲンを含む溶液を導入する
ことにより容易に、かつ、高純度の末端にメタクリル基
を含有するクロロホルメートを製造するものである。
本発明に用いられる鎖状もしくは環状のアルキルエー
テルは、ホスゲン化反応液からの回収の際に必要以上の
高温を要するもの以外は全て用いられ、かつその構造の
中のエーテル結合の数を制限するものでもない。鎖状ア
ルキルエーテルとしては、例えばジエチルエーテル、ジ
−n−プロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ
−n−ブチルエーテル等が用いられ、環状アルキルエー
テルとしては、例えばテトラヒドロフラン、1,4−1ジ
オキサン、1,3,5−トリオキサン等が用いられる。
テルは、ホスゲン化反応液からの回収の際に必要以上の
高温を要するもの以外は全て用いられ、かつその構造の
中のエーテル結合の数を制限するものでもない。鎖状ア
ルキルエーテルとしては、例えばジエチルエーテル、ジ
−n−プロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ
−n−ブチルエーテル等が用いられ、環状アルキルエー
テルとしては、例えばテトラヒドロフラン、1,4−1ジ
オキサン、1,3,5−トリオキサン等が用いられる。
ホスゲン化剤は、ホスゲンガスとしてそのまま反応系
に導入することが反応操作上有利であるが、例えばトリ
クロロメチルクロロホルメートのようなホスゲン発生剤
を用い、溶剤中にてホスゲンを発生させ、このホスゲン
を含む溶液を導入することもできる。
に導入することが反応操作上有利であるが、例えばトリ
クロロメチルクロロホルメートのようなホスゲン発生剤
を用い、溶剤中にてホスゲンを発生させ、このホスゲン
を含む溶液を導入することもできる。
この場合の溶剤はホスゲンに対し不活性であれば特に
限定はされないが、工程を簡便なものとするためには、
反応系内の溶媒と同一であることが望ましい。
限定はされないが、工程を簡便なものとするためには、
反応系内の溶媒と同一であることが望ましい。
ホスゲン化剤の使用量は、原料の水酸化メタクリレー
トに対し1.0〜2.0モル比で良いが、好ましくは1.05〜1.
3モル比である。
トに対し1.0〜2.0モル比で良いが、好ましくは1.05〜1.
3モル比である。
反応液は乾燥した窒素ガスを用いて過剰のホスゲンを
充分に抜気した後、常圧又は減圧下にて溶媒を回収する
ことにより目的とするクロロホルメートを得ることが出
来る。回収した溶媒はそのまま次の反応に使用する事が
出来る。
充分に抜気した後、常圧又は減圧下にて溶媒を回収する
ことにより目的とするクロロホルメートを得ることが出
来る。回収した溶媒はそのまま次の反応に使用する事が
出来る。
発明の効果 本発明方法によれば、酸受体の塩酸塩の水洗除去及び
それ等の回収操作、更には酸受体の塩酸塩を除去した反
応液の洗浄〜乾燥処理操作等を全く必要とせず、容易か
つ簡便なる工程にて目的とするクロロホルメートを得る
ことができる。更に本発明により得られる目的化合物の
収率は少なくとも98%のオーダーであり、純度は90%以
上である。
それ等の回収操作、更には酸受体の塩酸塩を除去した反
応液の洗浄〜乾燥処理操作等を全く必要とせず、容易か
つ簡便なる工程にて目的とするクロロホルメートを得る
ことができる。更に本発明により得られる目的化合物の
収率は少なくとも98%のオーダーであり、純度は90%以
上である。
実施例 以下に本発明を実施例を挙げて説明する。
実施例1 2−ヒドロキシエチルメタクリレート780gのジエチル
エーテル3000gにて希釈し、温度計、撹拌器、冷却コン
デンサーガス導入管を付備したガラス製反応器に仕込ん
だ。これを氷塩浴にて−2℃に冷却し、冷却コンデンサ
ーには氷水を循環させた。撹拌下772.8gのホスゲンをガ
ス状にて約5時間にわたつて導入した。この間、系内の
温度を−2〜+2℃に保つた。
エーテル3000gにて希釈し、温度計、撹拌器、冷却コン
デンサーガス導入管を付備したガラス製反応器に仕込ん
だ。これを氷塩浴にて−2℃に冷却し、冷却コンデンサ
ーには氷水を循環させた。撹拌下772.8gのホスゲンをガ
ス状にて約5時間にわたつて導入した。この間、系内の
温度を−2〜+2℃に保つた。
導入終了後反応を完全に終了させる為に徐々に昇温さ
せながら約8時間後撹拌を行なつた。系内の最終温度は
20℃であつた。残存する過剰のホスゲンを同温度で乾燥
窒素ガスにて除去した後、溶媒のジエチルエーテルを減
圧下に除去した。完全に溶媒を除去する為に更に昇温
し、留残の最終温度は35℃となつた。
せながら約8時間後撹拌を行なつた。系内の最終温度は
20℃であつた。残存する過剰のホスゲンを同温度で乾燥
窒素ガスにて除去した後、溶媒のジエチルエーテルを減
圧下に除去した。完全に溶媒を除去する為に更に昇温
し、留残の最終温度は35℃となつた。
この残分として得られたエチルメタクリレートクロロ
ホルメートの量は1143.5gであり、これは原料の2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレートに対して、収率99モル%
に相当する。
ホルメートの量は1143.5gであり、これは原料の2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレートに対して、収率99モル%
に相当する。
この物がエチルメタクリレートクロロホルメートであ
る事は、その13CNMRスペクトルから証明された。13 CNMRスペクトル (a)125.9ppm,(b) 17.8ppm, (c)135.4ppm,(d)166.3ppm, (e) 61.3ppm,(f) 68.9ppm, (g)150.2ppm 更にこの物のガスクロマトグラフイーによる純度は9
5.4%であり、β−クロロ酪酸のエチルクロロホルメー
トエステルは1.6%であつた。
る事は、その13CNMRスペクトルから証明された。13 CNMRスペクトル (a)125.9ppm,(b) 17.8ppm, (c)135.4ppm,(d)166.3ppm, (e) 61.3ppm,(f) 68.9ppm, (g)150.2ppm 更にこの物のガスクロマトグラフイーによる純度は9
5.4%であり、β−クロロ酪酸のエチルクロロホルメー
トエステルは1.6%であつた。
実施例2〜4 原料に26.0gの2−ヒドロキシエチルメタクリレート
を用い、各種エーテル系溶媒の存在下実施例1と同様に
反応させた結果を表−1に示す。
を用い、各種エーテル系溶媒の存在下実施例1と同様に
反応させた結果を表−1に示す。
比較例1〜3 原料に26.0gの2−ヒドロキシエチルメタクリレート
を用い、エーテル系溶媒を用いずに実施例1と同様に反
応させた結果を同じく表−1に示す。
を用い、エーテル系溶媒を用いずに実施例1と同様に反
応させた結果を同じく表−1に示す。
Claims (1)
- 【請求項1】下記式 (式中Rはハロゲン原子によつて任意に置換される炭素
数が1〜10個の鎖状もしくは有枝アルキレン鎖を表わ
す。)で表わされる水酸化メタクリレートを鎖状又は環
状アルキルエーテル溶媒の存在下、ホスゲン化剤により
反応させることを特徴とする末端にメタクリル基を有す
るクロロホルメートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6858186A JPH0816083B2 (ja) | 1986-03-28 | 1986-03-28 | 末端にメタクリル基を有するクロロホルメ−トの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6858186A JPH0816083B2 (ja) | 1986-03-28 | 1986-03-28 | 末端にメタクリル基を有するクロロホルメ−トの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62226948A JPS62226948A (ja) | 1987-10-05 |
JPH0816083B2 true JPH0816083B2 (ja) | 1996-02-21 |
Family
ID=13377889
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6858186A Expired - Fee Related JPH0816083B2 (ja) | 1986-03-28 | 1986-03-28 | 末端にメタクリル基を有するクロロホルメ−トの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0816083B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6422845A (en) * | 1987-07-16 | 1989-01-25 | Mitsubishi Gas Chemical Co | Bischloroformate of tricyclo(5.2.1.02,6)decane-dimethanol and production thereof |
KR100593529B1 (ko) * | 2004-03-31 | 2006-06-28 | 주식회사 엘지생활건강 | 에스테르계 표백활성화제 화합물의 제조방법 |
-
1986
- 1986-03-28 JP JP6858186A patent/JPH0816083B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62226948A (ja) | 1987-10-05 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |