JPH08159058A - スクロール圧縮機 - Google Patents
スクロール圧縮機Info
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- JPH08159058A JPH08159058A JP29717994A JP29717994A JPH08159058A JP H08159058 A JPH08159058 A JP H08159058A JP 29717994 A JP29717994 A JP 29717994A JP 29717994 A JP29717994 A JP 29717994A JP H08159058 A JPH08159058 A JP H08159058A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 外部へのガス漏れを招くこと無く安定して潤
滑油を循環し得る軽量なスクロール圧縮機を提供するこ
と。 【構成】 このスクロール圧縮機では、フロント軸受３
２を用いてフロントハウジング９における駆動軸収納用
空間が軸受部空間としての第１の貫通空間２１ａと第２
の貫通空間２１ｂとに分け、フロントハウジング９及び
メインハウジング１０に第２の貫通空間２１ｂとメイン
ハウジング１０に形成された低圧な連通空間２２とを連
通する連通路３３を設けている。潤滑油５は吐出側空間
４と吸入側空間２３との圧力差により第１の貫通空間２
１ａを介して吸入側空間２３へ送られる際、その一部が
フロント軸受３２の隙間を通して減圧されて第２の貫通
空間２１ｂへ供給され、軸シール部材２０を潤滑させた
後、連通路３３を通って連通空間２２へ供給される。
滑油を循環し得る軽量なスクロール圧縮機を提供するこ
と。 【構成】 このスクロール圧縮機では、フロント軸受３
２を用いてフロントハウジング９における駆動軸収納用
空間が軸受部空間としての第１の貫通空間２１ａと第２
の貫通空間２１ｂとに分け、フロントハウジング９及び
メインハウジング１０に第２の貫通空間２１ｂとメイン
ハウジング１０に形成された低圧な連通空間２２とを連
通する連通路３３を設けている。潤滑油５は吐出側空間
４と吸入側空間２３との圧力差により第１の貫通空間２
１ａを介して吸入側空間２３へ送られる際、その一部が
フロント軸受３２の隙間を通して減圧されて第２の貫通
空間２１ｂへ供給され、軸シール部材２０を潤滑させた
後、連通路３３を通って連通空間２２へ供給される。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、主として空調装置に用
いられると共に、外部の駆動装置により駆動されるスク
ロール圧縮機に関する。
いられると共に、外部の駆動装置により駆動されるスク
ロール圧縮機に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種のスクロール圧縮機として
は、図２に示すような構成のものが挙げられる。このス
クロール圧縮機は、一端側が開放されたケーシング２内
に固定スクロール１３及び可動スクロール１４を組み合
わせて取り付けた状態のメインハウジング１０を収納し
て圧縮機本体１を成し、フロントハウジング９をねじ１
１，１２によりそれぞれケーシング２，メインハウジン
グ１０に取り付け、フロントハウジング９の軸受部空間
２１内に駆動軸１７を挿入してその一端側をメインハウ
ジング１０の軸受部１８に当接させた状態で軸シール部
材２０，ボールベアリング１９を介在させて駆動軸１７
の他端側及びフロントハウジング９の外壁に対し、駆動
装置３を別のボールベアリングを介して取り付けること
により、圧縮機本体１が駆動装置３により駆動されるよ
うになっている。
は、図２に示すような構成のものが挙げられる。このス
クロール圧縮機は、一端側が開放されたケーシング２内
に固定スクロール１３及び可動スクロール１４を組み合
わせて取り付けた状態のメインハウジング１０を収納し
て圧縮機本体１を成し、フロントハウジング９をねじ１
１，１２によりそれぞれケーシング２，メインハウジン
グ１０に取り付け、フロントハウジング９の軸受部空間
２１内に駆動軸１７を挿入してその一端側をメインハウ
ジング１０の軸受部１８に当接させた状態で軸シール部
材２０，ボールベアリング１９を介在させて駆動軸１７
の他端側及びフロントハウジング９の外壁に対し、駆動
装置３を別のボールベアリングを介して取り付けること
により、圧縮機本体１が駆動装置３により駆動されるよ
うになっている。
【０００３】ここで、細部構造を説明すれば、ケーシン
グ２と圧縮機本体１との間には吐出側空間４が形成さ
れ、この吐出側空間４の下部にはこれと連通するように
潤滑油５を溜めるための油溜め室６が形成されている。
ケーシング２の上壁部には、気体状の冷媒を吸入するた
めの吸入穴７と冷媒を吐出するための吐出穴８とが形成
されている。可動スクロール１４は、固定スクロール１
３と対向して旋回可能に配置されており、所定方向に旋
回されることによって吸入穴７からの冷媒を吸入して圧
縮する。フロントハウジング９及びメインハウジング１
０の中央部には、それぞれ対向して貫通孔１５，１６が
形成されている。これらの貫通孔１５，１６には駆動軸
１７及び軸受部１８が突出するように配置されている。
駆動軸１７は軸受部１８を介してメインハウジング１０
に回転可能に支持されていると共に、ボールベアリング
１９を介してフロントハウジング９の突出端部に回転可
能に支持されている。
グ２と圧縮機本体１との間には吐出側空間４が形成さ
れ、この吐出側空間４の下部にはこれと連通するように
潤滑油５を溜めるための油溜め室６が形成されている。
ケーシング２の上壁部には、気体状の冷媒を吸入するた
めの吸入穴７と冷媒を吐出するための吐出穴８とが形成
されている。可動スクロール１４は、固定スクロール１
３と対向して旋回可能に配置されており、所定方向に旋
回されることによって吸入穴７からの冷媒を吸入して圧
縮する。フロントハウジング９及びメインハウジング１
０の中央部には、それぞれ対向して貫通孔１５，１６が
形成されている。これらの貫通孔１５，１６には駆動軸
１７及び軸受部１８が突出するように配置されている。
駆動軸１７は軸受部１８を介してメインハウジング１０
に回転可能に支持されていると共に、ボールベアリング
１９を介してフロントハウジング９の突出端部に回転可
能に支持されている。
【０００４】又、フロントハウジング９と駆動軸１７と
の間の空間に設けられた軸シール部材２０は、駆動軸１
７に対する軸受部１８周囲の軸受部空間２１を外部から
遮断しており、軸受部空間２１はメインハウジング１０
に形成された低圧の連通空間２２を介して吸入穴７と連
通した吸入側空間２３へ連通している。固定スクロール
１３の板体２４にはその中央部に可動スクロール１４に
より圧縮された冷媒を吐出するための吐出口２５が形成
され、板体２４とケーシング２の内壁との間に吐出側空
間４が形成されいる。吐出側空間４は、図示されない孔
と外周空間２６とによりケーシング２の吐出穴８へ連通
されている。メインハウジング１０の下部には上下方向
に油溜め室６と軸受部空間２１とを連通するように連通
孔２８が形成され、連通孔２８には減圧チューブ２９が
設けられている。この減圧チューブ２９の作用により、
軸受部空間２１の圧力が吐出側空間４の圧力よりも低
く，且つ吸入側空間２３の圧力より高くなるように設定
される。
の間の空間に設けられた軸シール部材２０は、駆動軸１
７に対する軸受部１８周囲の軸受部空間２１を外部から
遮断しており、軸受部空間２１はメインハウジング１０
に形成された低圧の連通空間２２を介して吸入穴７と連
通した吸入側空間２３へ連通している。固定スクロール
１３の板体２４にはその中央部に可動スクロール１４に
より圧縮された冷媒を吐出するための吐出口２５が形成
され、板体２４とケーシング２の内壁との間に吐出側空
間４が形成されいる。吐出側空間４は、図示されない孔
と外周空間２６とによりケーシング２の吐出穴８へ連通
されている。メインハウジング１０の下部には上下方向
に油溜め室６と軸受部空間２１とを連通するように連通
孔２８が形成され、連通孔２８には減圧チューブ２９が
設けられている。この減圧チューブ２９の作用により、
軸受部空間２１の圧力が吐出側空間４の圧力よりも低
く，且つ吸入側空間２３の圧力より高くなるように設定
される。
【０００５】更に、駆動装置３の外周を成すプーリー３
０はフロントハウジング９の突出端部の外周部に回転可
能に支持され、内部に設けられた電磁クラッチ３１はプ
ーリー３０の回転力による駆動軸１７に対する伝達を接
続又は遮断するように働く。従って、駆動装置３はプー
リー３０を回転させるための図示されない駆動源と、こ
の駆動源の駆動力をプーリー３０に伝えるための図示さ
れない伝達装置とを含んでいる。
０はフロントハウジング９の突出端部の外周部に回転可
能に支持され、内部に設けられた電磁クラッチ３１はプ
ーリー３０の回転力による駆動軸１７に対する伝達を接
続又は遮断するように働く。従って、駆動装置３はプー
リー３０を回転させるための図示されない駆動源と、こ
の駆動源の駆動力をプーリー３０に伝えるための図示さ
れない伝達装置とを含んでいる。
【０００６】このようなスクロール圧縮機では、駆動軸
１７が駆動装置３により回転されると、可動スクロール
１４が旋回されてこれと固定スクロール１３との間にケ
ーシング２の吸入穴７から吸入された冷媒が圧縮され、
この圧縮された冷媒が吐出口２５から固定スクロール１
３の板体２４に吐出口２５と対向するように固定された
バッフル２７に導かれて吐出側空間４へ吐出された後、
この吐出側空間４における高圧の冷媒がケーシング２の
吐出穴８から吐出される。バッフル２７は冷媒に含まれ
ている霧状の潤滑油５を受け液状として油溜め室６へ導
くためのものであるが、油溜め室６の潤滑油５は吐出側
空間４と吸入側空間２３との圧力差により軸受部空間２
１を介して吸入側空間２３へ送られて循環される。
１７が駆動装置３により回転されると、可動スクロール
１４が旋回されてこれと固定スクロール１３との間にケ
ーシング２の吸入穴７から吸入された冷媒が圧縮され、
この圧縮された冷媒が吐出口２５から固定スクロール１
３の板体２４に吐出口２５と対向するように固定された
バッフル２７に導かれて吐出側空間４へ吐出された後、
この吐出側空間４における高圧の冷媒がケーシング２の
吐出穴８から吐出される。バッフル２７は冷媒に含まれ
ている霧状の潤滑油５を受け液状として油溜め室６へ導
くためのものであるが、油溜め室６の潤滑油５は吐出側
空間４と吸入側空間２３との圧力差により軸受部空間２
１を介して吸入側空間２３へ送られて循環される。
【０００７】要するに、このスクロール圧縮機において
は、ケーシング２の外部に配置されている駆動装置３に
より圧縮機本体１の駆動軸１７が駆動される基本構造に
加え、駆動軸１７の軸受部１８側周囲の軸受部空間２１
が軸シール部材２０で外部と遮断されると共に、ケーシ
ング２と圧縮機本体１との間の下部に設けられ吐出側空
間４と連通して潤滑油５を溜める油溜め室６を有し、吐
出側空間４と吸入側空間２３との圧力差により潤滑油５
を軸受部空間２１を介して吸入側空間２３へ送る循環構
造を成している。
は、ケーシング２の外部に配置されている駆動装置３に
より圧縮機本体１の駆動軸１７が駆動される基本構造に
加え、駆動軸１７の軸受部１８側周囲の軸受部空間２１
が軸シール部材２０で外部と遮断されると共に、ケーシ
ング２と圧縮機本体１との間の下部に設けられ吐出側空
間４と連通して潤滑油５を溜める油溜め室６を有し、吐
出側空間４と吸入側空間２３との圧力差により潤滑油５
を軸受部空間２１を介して吸入側空間２３へ送る循環構
造を成している。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】上述したスクロール圧
縮機の場合、フロントハウジングにおける駆動軸収納用
空間を軸シール部材を用いて貫通穴と軸受部空間とに区
分しているが、圧縮動作中にあっては貫通穴に対して軸
受部空間の圧力の方が高くなるため、この軸受部空間を
遮断している軸シール部材が高い圧力を受けてガスが外
部へ漏れ易くなると共に、軸シール部材の摺動面圧も高
くなって軸シール部材が破損し易くなる。こうした場合
には軸受部空間側から貫通穴側及び駆動装置側を通して
外部へガス漏れを生じる危険性がある。
縮機の場合、フロントハウジングにおける駆動軸収納用
空間を軸シール部材を用いて貫通穴と軸受部空間とに区
分しているが、圧縮動作中にあっては貫通穴に対して軸
受部空間の圧力の方が高くなるため、この軸受部空間を
遮断している軸シール部材が高い圧力を受けてガスが外
部へ漏れ易くなると共に、軸シール部材の摺動面圧も高
くなって軸シール部材が破損し易くなる。こうした場合
には軸受部空間側から貫通穴側及び駆動装置側を通して
外部へガス漏れを生じる危険性がある。
【０００９】又、従来のスクロール圧縮機の場合、軸シ
ール部材の径がかなり大きく、これに伴ってフロントハ
ウジングに駆動軸収納用空間を形成するためのボス径や
その他の構成部分も大きくなるため、圧縮機本体が重量
のある大型化された高価なものとなり、小型で軽量な圧
縮機を安価に構成し難くなるという不都合もある。
ール部材の径がかなり大きく、これに伴ってフロントハ
ウジングに駆動軸収納用空間を形成するためのボス径や
その他の構成部分も大きくなるため、圧縮機本体が重量
のある大型化された高価なものとなり、小型で軽量な圧
縮機を安価に構成し難くなるという不都合もある。
【００１０】更に、従来のスクロール圧縮機の場合、軸
シール部材のメンテナンスに際しては駆動装置を取り外
した後、更にフロント側のボールベアリングを取り外さ
なければならず、メンテナンスに関して取り外し作業の
手間や経費がかかり過ぎてしまうという問題もある。
シール部材のメンテナンスに際しては駆動装置を取り外
した後、更にフロント側のボールベアリングを取り外さ
なければならず、メンテナンスに関して取り外し作業の
手間や経費がかかり過ぎてしまうという問題もある。
【００１１】本発明は、このような問題点を解決すべく
なされたもので、その技術的課題は、外部へのガス漏れ
を招くこと無く安定して潤滑油を循環し得ると共に、簡
易にメンテナンスを行い得る小型で軽量なスクロール圧
縮機を提供することにある。
なされたもので、その技術的課題は、外部へのガス漏れ
を招くこと無く安定して潤滑油を循環し得ると共に、簡
易にメンテナンスを行い得る小型で軽量なスクロール圧
縮機を提供することにある。
【００１２】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、スクロ
ール部材が取り付けられたメインハウジング，及び駆動
軸を収納するための駆動軸収納用空間を有するフロント
ハウジングを含む圧縮機本体をケーシング内に収納して
成ると共に、該ケーシング及び該圧縮機本体の間に形成
された吐出側空間と連通して潤滑油を溜めるための油溜
め室を有し，且つ該吐出側空間と該スクロール部材に形
成された吸入側空間との圧力差により該潤滑油を該駆動
軸収納用空間に外部とは遮断されて形成された軸受部空
間を介して該吸入側空間へ送る循環構造を成したスクロ
ール圧縮機において、駆動軸収納用空間は駆動軸の収納
に際して介在される軸受部材により該駆動軸の一端側に
位置される第１の貫通空間と該駆動軸の他端側に位置さ
れる第２の貫通空間とに区分され、フロントハウジング
及びメインハウジングには第２の貫通空間とメインハウ
ジングに形成された連通空間とを連通するための連通路
が設けられ、第２の貫通空間には駆動軸の収納に際して
該駆動軸の他端に軸シール部材が介在され、第１の貫通
空間は軸受部空間として用いられるスクロール圧縮機が
得られる。
ール部材が取り付けられたメインハウジング，及び駆動
軸を収納するための駆動軸収納用空間を有するフロント
ハウジングを含む圧縮機本体をケーシング内に収納して
成ると共に、該ケーシング及び該圧縮機本体の間に形成
された吐出側空間と連通して潤滑油を溜めるための油溜
め室を有し，且つ該吐出側空間と該スクロール部材に形
成された吸入側空間との圧力差により該潤滑油を該駆動
軸収納用空間に外部とは遮断されて形成された軸受部空
間を介して該吸入側空間へ送る循環構造を成したスクロ
ール圧縮機において、駆動軸収納用空間は駆動軸の収納
に際して介在される軸受部材により該駆動軸の一端側に
位置される第１の貫通空間と該駆動軸の他端側に位置さ
れる第２の貫通空間とに区分され、フロントハウジング
及びメインハウジングには第２の貫通空間とメインハウ
ジングに形成された連通空間とを連通するための連通路
が設けられ、第２の貫通空間には駆動軸の収納に際して
該駆動軸の他端に軸シール部材が介在され、第１の貫通
空間は軸受部空間として用いられるスクロール圧縮機が
得られる。
【００１３】又、本発明によれば、上記スクロール圧縮
機において、軸受部材の外径は軸シール部材の外径より
も小さく、駆動軸収納用空間の壁部における該軸受部材
に対する取り付け部分は他の部分よりも突出されたスク
ロール圧縮機が得られる。
機において、軸受部材の外径は軸シール部材の外径より
も小さく、駆動軸収納用空間の壁部における該軸受部材
に対する取り付け部分は他の部分よりも突出されたスク
ロール圧縮機が得られる。
【００１４】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明のスクロール圧
縮機について、図面を参照して詳細に説明する。
縮機について、図面を参照して詳細に説明する。
【００１５】図１は、本発明の一実施例に係るスクロー
ル圧縮機の基本構成を側面断面図により示したものであ
る。但し、このスクロール圧縮機における基本構成にお
いても、図２に示した従来のものと共通部分があるの
で、同じ構成部分には同一符号を付して説明を簡略化す
る。
ル圧縮機の基本構成を側面断面図により示したものであ
る。但し、このスクロール圧縮機における基本構成にお
いても、図２に示した従来のものと共通部分があるの
で、同じ構成部分には同一符号を付して説明を簡略化す
る。
【００１６】このスクロール圧縮機も、固定スクロール
１３及び可動スクロール１４から成るスクロール部材が
取り付けられたメインハウジング１０，及び駆動軸１７
を収納するための駆動軸収納用空間を有するフロントハ
ウジング９を含む圧縮機本体１がケーシング２内に収納
されて成ると共に、ケーシング２及び圧縮機本体１の間
に形成された吐出側空間４と連通して潤滑油５を溜める
ための油溜め室６を有し，且つ吐出側空間４とスクロー
ル部材に形成された吸入側空間２３との圧力差により潤
滑油５を駆動軸収納用空間に外部とは遮断されて形成さ
れた軸受部空間としての第１の貫通空間２１ａを介して
吸入側空間２３へ送る循環構造を成している。
１３及び可動スクロール１４から成るスクロール部材が
取り付けられたメインハウジング１０，及び駆動軸１７
を収納するための駆動軸収納用空間を有するフロントハ
ウジング９を含む圧縮機本体１がケーシング２内に収納
されて成ると共に、ケーシング２及び圧縮機本体１の間
に形成された吐出側空間４と連通して潤滑油５を溜める
ための油溜め室６を有し，且つ吐出側空間４とスクロー
ル部材に形成された吸入側空間２３との圧力差により潤
滑油５を駆動軸収納用空間に外部とは遮断されて形成さ
れた軸受部空間としての第１の貫通空間２１ａを介して
吸入側空間２３へ送る循環構造を成している。
【００１７】このスクロール圧縮機の場合、駆動軸収納
用空間が駆動軸１７の収納に際して介在される軸受部材
としてのフロント軸受３２により駆動軸１７の一端側に
位置される第１の貫通空間２１ａと、駆動軸１７の他端
側に位置される第２の貫通空間２１ｂとに区分され、第
２の貫通空間２１ｂには駆動軸１７の収納に際して駆動
軸１７の他端に軸シール部材２０が介在されている。
又、フロントハウジング９及びメインハウジング１０に
は第２の貫通空間２１ｂとメインハウジング１０に形成
された連通空間２２とを連通するための連通路３３が設
けられている。更に、フロント軸受３２の外径は軸シー
ル部材２０の外径よりも小さく、駆動軸収納用空間の壁
部におけるフロント軸受３２に対する取り付け部分は他
の部分よりも突出されている。
用空間が駆動軸１７の収納に際して介在される軸受部材
としてのフロント軸受３２により駆動軸１７の一端側に
位置される第１の貫通空間２１ａと、駆動軸１７の他端
側に位置される第２の貫通空間２１ｂとに区分され、第
２の貫通空間２１ｂには駆動軸１７の収納に際して駆動
軸１７の他端に軸シール部材２０が介在されている。
又、フロントハウジング９及びメインハウジング１０に
は第２の貫通空間２１ｂとメインハウジング１０に形成
された連通空間２２とを連通するための連通路３３が設
けられている。更に、フロント軸受３２の外径は軸シー
ル部材２０の外径よりも小さく、駆動軸収納用空間の壁
部におけるフロント軸受３２に対する取り付け部分は他
の部分よりも突出されている。
【００１８】即ち、このスクロール圧縮機では、フロン
ト軸受３２を用いることによってフロントハウジング９
における駆動軸収納用空間が第１の貫通空間２１ａと第
２の貫通空間２１ｂとに区分される点と、フロントハウ
ジング９及びメインハウジング１０に第２の貫通空間２
１ｂとメインハウジング１０に形成された低圧な連通空
間２２とを連通するための連通路３３が設けられている
点とが図２に示した従来のものと相違している。又、こ
のスクロール圧縮機の場合、フロント軸受３２の外径が
小さく、これに伴ってフロントハウジング９に駆動軸収
納用空間を形成するためのボス径やその他の構成部分も
小さくなっており、圧縮機本体が小型で軽量なものにな
っている。
ト軸受３２を用いることによってフロントハウジング９
における駆動軸収納用空間が第１の貫通空間２１ａと第
２の貫通空間２１ｂとに区分される点と、フロントハウ
ジング９及びメインハウジング１０に第２の貫通空間２
１ｂとメインハウジング１０に形成された低圧な連通空
間２２とを連通するための連通路３３が設けられている
点とが図２に示した従来のものと相違している。又、こ
のスクロール圧縮機の場合、フロント軸受３２の外径が
小さく、これに伴ってフロントハウジング９に駆動軸収
納用空間を形成するためのボス径やその他の構成部分も
小さくなっており、圧縮機本体が小型で軽量なものにな
っている。
【００１９】このスクロール圧縮機による冷媒の吸入，
吐出に関する動作は図２に示した従来のものと同様に行
われるが、潤滑油５の循環に関しては、吐出側空間４と
吸入側空間２３との圧力差により潤滑油５が第１の貫通
空間２１ａを介して吸入側空間２３へ送られる際、その
一部が第１の貫通空間２１ａからフロント軸受３２の隙
間を通して減圧されて第２の貫通空間２１ｂへ供給さ
れ、軸シール部材２０を潤滑させた後、連通路３３を通
って連通空間２２へ供給されて軸受部１８及び可動スク
ロール１４を潤滑させる。第２の貫通空間２１ｂは連通
路３３を介して低圧な連通空間２２に連通されているた
め、低圧状態になっている。
吐出に関する動作は図２に示した従来のものと同様に行
われるが、潤滑油５の循環に関しては、吐出側空間４と
吸入側空間２３との圧力差により潤滑油５が第１の貫通
空間２１ａを介して吸入側空間２３へ送られる際、その
一部が第１の貫通空間２１ａからフロント軸受３２の隙
間を通して減圧されて第２の貫通空間２１ｂへ供給さ
れ、軸シール部材２０を潤滑させた後、連通路３３を通
って連通空間２２へ供給されて軸受部１８及び可動スク
ロール１４を潤滑させる。第２の貫通空間２１ｂは連通
路３３を介して低圧な連通空間２２に連通されているた
め、低圧状態になっている。
【００２０】従って、このスクロール圧縮機では、第１
の貫通空間２１ａの圧力が常時安定して吐出側空間４の
圧力よりも低く，しかも吸入側空間２３の圧力よりも高
く設定されて潤滑油５が第２の貫通空間２１ｂから連通
路３３を通って連通空間２２へと安定して循環供給され
るため、フロント軸受３２及び軸シール部材２０が殆ど
損傷されない。
の貫通空間２１ａの圧力が常時安定して吐出側空間４の
圧力よりも低く，しかも吸入側空間２３の圧力よりも高
く設定されて潤滑油５が第２の貫通空間２１ｂから連通
路３３を通って連通空間２２へと安定して循環供給され
るため、フロント軸受３２及び軸シール部材２０が殆ど
損傷されない。
【００２１】
【発明の効果】以上に述べた通り、本発明によれば、軸
受部材を用いてフロントハウジングにおける駆動軸収納
用空間を第１の貫通空間と第２の貫通空間とに区分する
と共に、フロントハウジング及びメインハウジングに第
２の貫通空間とメインハウジングに形成された低圧な連
通空間とを連通するための連通路を設けているので、軸
受部空間として機能する第１の貫通空間の圧力が常時安
定して吐出側空間の圧力よりも低く，且つ吸入側空間の
圧力よりも高く設定されて潤滑油が安定して第２の貫通
空間から連通路を通して他部へ循環されるため、軸受部
材及び軸シール部材が十分に潤滑されて殆ど損傷され
ず、耐久性の優れたスクロール圧縮機を提供できるよう
になる。又、このスクロール圧縮機の場合、軸受部材の
外径が小さく、フロントハウジングに駆動軸収納用空間
を形成するためのボス径やその他の構成部分も小さくで
きるので、圧縮機本体が軽量化された小型で安価なもの
となる他、駆動装置を取り外すだけで軸シール部材を簡
単にメンテナンスできるので、メンテナンスにおける取
り外し作業の手間や経費を軽減できるようになる。
受部材を用いてフロントハウジングにおける駆動軸収納
用空間を第１の貫通空間と第２の貫通空間とに区分する
と共に、フロントハウジング及びメインハウジングに第
２の貫通空間とメインハウジングに形成された低圧な連
通空間とを連通するための連通路を設けているので、軸
受部空間として機能する第１の貫通空間の圧力が常時安
定して吐出側空間の圧力よりも低く，且つ吸入側空間の
圧力よりも高く設定されて潤滑油が安定して第２の貫通
空間から連通路を通して他部へ循環されるため、軸受部
材及び軸シール部材が十分に潤滑されて殆ど損傷され
ず、耐久性の優れたスクロール圧縮機を提供できるよう
になる。又、このスクロール圧縮機の場合、軸受部材の
外径が小さく、フロントハウジングに駆動軸収納用空間
を形成するためのボス径やその他の構成部分も小さくで
きるので、圧縮機本体が軽量化された小型で安価なもの
となる他、駆動装置を取り外すだけで軸シール部材を簡
単にメンテナンスできるので、メンテナンスにおける取
り外し作業の手間や経費を軽減できるようになる。
【図１】本発明の一実施例に係るスクロール圧縮機の基
本構成を示した側面断面図である。
本構成を示した側面断面図である。
【図２】従来のスクロール圧縮機の基本構成を示した側
面断面図である。
面断面図である。
１ 圧縮機本体 ２ ケーシング ３ 駆動装置 ４ 吐出側空間 ５ 潤滑油 ６ 油溜め室 ７ 吸入穴 ８ 吐出穴 ９ フロントハウジング １０ メインハウジング １１，１２ ねじ １３ 固定スクロール １４ 可動スクロール １５，１６ 貫通孔 １７ 駆動軸 １８ 軸受部 １９ ボールベアリング ２０ 軸シール部材 ２１ 軸受部空間 ２１ａ，２１ｂ 貫通空間 ２２ 連通空間 ２３ 吸入側空間 ２４ 板体 ２５ 吐出口 ２６ 外周空間 ２７ バッフル ２８ 連通孔 ２９ 減圧チューブ ３０ プーリー ３１ 電磁クラッチ ３２ フロント軸受 ３３ 連通路
Claims (2)
- 【請求項１】 スクロール部材が取り付けられたメイン
ハウジング，及び駆動軸を収納するための駆動軸収納用
空間を有するフロントハウジングを含む圧縮機本体をケ
ーシング内に収納して成ると共に、該ケーシング及び該
圧縮機本体の間に形成された吐出側空間と連通して潤滑
油を溜めるための油溜め室を有し，且つ該吐出側空間と
該スクロール部材に形成された吸入側空間との圧力差に
より該潤滑油を該駆動軸収納用空間に外部とは遮断され
て形成された軸受部空間を介して該吸入側空間へ送る循
環構造を成したスクロール圧縮機において、前記駆動軸
収納用空間は前記駆動軸の収納に際して介在される軸受
部材により該駆動軸の一端側に位置される第１の貫通空
間と該駆動軸の他端側に位置される第２の貫通空間とに
区分され、前記フロントハウジング及び前記メインハウ
ジングには前記第２の貫通空間と前記メインハウジング
に形成された連通空間とを連通するための連通路が設け
られ、前記第２の貫通空間には前記駆動軸の収納に際し
て該駆動軸の他端に軸シール部材が介在され、前記第１
の貫通空間は前記軸受部空間として用いられることを特
徴とするスクロール圧縮機。 - 【請求項２】 請求項１記載のスクロール圧縮機におい
て、前記軸受部材の外径は前記軸シール部材の外径より
も小さく、前記駆動軸収納用空間の壁部における該軸受
部材に対する取り付け部分は他の部分よりも突出された
ことを特徴とするスクロール圧縮機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29717994A JPH08159058A (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | スクロール圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29717994A JPH08159058A (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | スクロール圧縮機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08159058A true JPH08159058A (ja) | 1996-06-18 |
Family
ID=17843204
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29717994A Pending JPH08159058A (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | スクロール圧縮機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08159058A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1059450A3 (en) * | 1999-06-08 | 2002-03-27 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Scroll compressor |
| CN103375402A (zh) * | 2012-04-11 | 2013-10-30 | 艾默生环境优化技术(苏州)有限公司 | 涡旋压缩机 |
| JP2016156310A (ja) * | 2015-02-24 | 2016-09-01 | 三菱重工業株式会社 | 開放型圧縮機 |
-
1994
- 1994-11-30 JP JP29717994A patent/JPH08159058A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1059450A3 (en) * | 1999-06-08 | 2002-03-27 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Scroll compressor |
| KR100345424B1 (ko) * | 1999-06-08 | 2002-07-26 | 미츠비시 쥬고교 가부시키가이샤 | 개방형 압축기 |
| CN103375402A (zh) * | 2012-04-11 | 2013-10-30 | 艾默生环境优化技术(苏州)有限公司 | 涡旋压缩机 |
| JP2016156310A (ja) * | 2015-02-24 | 2016-09-01 | 三菱重工業株式会社 | 開放型圧縮機 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040331 |