JPH08157911A - 金属磁性粉末の製造方法および製造装置 - Google Patents

金属磁性粉末の製造方法および製造装置

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JPH08157911A
JPH08157911A JP6319069A JP31906994A JPH08157911A JP H08157911 A JPH08157911 A JP H08157911A JP 6319069 A JP6319069 A JP 6319069A JP 31906994 A JP31906994 A JP 31906994A JP H08157911 A JPH08157911 A JP H08157911A
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gas
belt
reducing
dispersion plate
reducing gas
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JP6319069A
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Toshiharu Arita
俊治 有田
Hiroyuki Nakamura
浩之 中村
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/032Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials
    • H01F1/04Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys
    • H01F1/06Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder
    • H01F1/065Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder obtained by a reduction

Abstract

(57)【要約】 【構成】含水酸化鉄または酸化鉄を主体として含む鉄化
合物粉末を造粒した造粒物を、ガス分散板を備えたガス
流通型反応炉内に設けられたガス流通可能なベルト上に
連続的に供給して載置し、該造粒物を移送しながら、必
要により不活性ガスにより加熱処理を行った後、還元性
ガスにより加熱還元を連続的に行う金属磁性粉末の製造
方法において、該還元性ガスが該ガス分散板から上記ベ
ルト面に対して垂直上向きに吹出線速度20〜300m
/secで供給されることを特徴とする金属磁性粉末の
製造方法、並びにその製造装置。 【効果】本発明によれば、粒子同士の衝突や微粉の発生
がなく、また、造粒物と還元性ガスの接触が均一であ
り、生成水蒸気の影響による針状形状の変形や形骸粒子
間の焼結がないため、バラツキなく優れた磁気特性を有
する金属磁性粉末を工業的に有利に製造することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属磁性粉末の製造方法
および製造装置に関する。更に詳しくは磁気記録に有用
な金属磁性粉末の製造方法および製造装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
各種の記録方式の発展は著しいものがあるが、中でも磁
気記録再生装置の小型軽量化の進歩は顕著である。これ
につれて磁気テープ・磁気ディスク等の磁気記録媒体に
対する高性能化の要求が大きくなってきている。磁気記
録に対するこのような要求を満足するためには、高い保
磁力と高い飽和磁化を有する磁性粉末が必要である。従
来、磁気記録用の磁性粉末として一般には針状のマグネ
タイトやマグヘマイト又はこれらの磁性酸化鉄粉末をコ
バルトで変性したいわゆるコバルト含有酸化鉄が用いら
れているが、より高出力の媒体を得るためにはより高い
保磁力・飽和磁化を持つ強磁性金属粉末いわゆるメタル
磁性粉が用いられ始めている。
【0003】このような金属磁性粉末の製造方法として
は、一般的に針状の含水酸化鉄または酸化鉄を主体とし
て含む鉄化合物の粉末を水素等の還元性ガス雰囲気中で
加熱して金属鉄にまで還元する方法が用いられている。
この方法においては、還元をより高温で行うほど針状の
形骸粒子を構成する金属鉄の結晶子の粒成長が促進さ
れ、金属磁性粒子粉末の保磁力・飽和磁化を高めること
ができる。しかし、逆に、還元温度が高すぎると形骸粒
子の針状形状が崩壊したり、形骸粒子同士の焼結が起き
てしまい、その結果、金属磁性粉末の保磁力、角形比等
の磁気特性が低下するといった問題が生じる。従って、
満足する性能の金属磁性粉末を得るためには、高温で還
元を行う方法において如何に原料粒子の針状性を維持し
ながら金属磁性粉末とするかが解決すべき課題となる。
【0004】本出願人は、この課題を解決すべく、ガス
流通型ベルト式反応炉を用いた還元法を開発して出願済
である(特開平6−93312号公報、特開平6−17
2821号公報)。また、これらの方法において、反応
初期での低温還元を防止すべく、予熱方式による還元法
を開発して出願済である(特願平6−234414
号)。
【0005】そして、これらの方法では、ガス分散板よ
り噴出した処理ガスがベルトの側面を通過することなく
ベルト面を効果的に通過するように、適切なガスシール
構造(バッフル等)を設けることが明細書中に記載され
ている。
【0006】しかし、このような構造を設けただけでは
シールが不十分であり、被処理物と処理ガスの接触効率
が十分でない。これはシール構造とメッシュベルトとの
間の隙間や、メッシュベルトの網目構造の内部を通過し
てガスが逃げてしまうためである。このため、ベルトの
幅方向及び層高さ方向のガス速度にバラツキが生じやす
くなり、還元反応が不均一になってしまい、結果とし
て、得られる金属磁性粉末の特性が低下するおそれがあ
った。
【0007】本発明の目的は、かかる課題を解決すべ
く、ガス速度のバラツキ等による還元の不均一化を防止
し、優れた磁気特性を示す金属磁性粉末を工業的規模で
高効率で連続的に量産するための製造方法および製造装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題について検討を行った結果、特定の開口比を有するガ
ス分散板からベルト面への還元性ガスの吹出線速度を2
0〜300m/secとすることによって、上記目的が
達成できることを見出し、本発明を完成したものであ
る。
【0009】即ち、本発明の要旨は、(1) 含水酸化
鉄または酸化鉄を主体として含む鉄化合物粉末を造粒し
た造粒物を、ガス分散板を備えたガス流通型反応炉内に
設けられたガス流通可能なベルト上に連続的に供給して
載置し、該造粒物を移送しながら、還元性ガスにより加
熱還元を連続的に行う金属磁性粉末の製造方法におい
て、該還元性ガスが該ガス分散板から上記ベルト面に対
して垂直上向きに吹出線速度20〜300m/secで
供給されることを特徴とする金属磁性粉末の製造方法、
(2) 含水酸化鉄または酸化鉄を主体として含む鉄化
合物粉末を造粒た造粒物を、ガス分散板を備えたガス流
通型反応炉内に設けられたガス流通可能なベルト上に連
続的に供給して載置し、該造粒物を移送しながら、不活
性ガスにより加熱処理を行い、引き続き同一ベルト上で
還元性ガスにより加熱還元を連続的に行う金属磁性粉末
の製造方法であって、該還元性ガスが該ガス分散板から
上記ベルト面に対して垂直上向きに吹出線速度20〜3
00m/secで供給されることを特徴とする金属磁性
粉末の製造方法、(3) 加熱処理ゾーン通過後の造粒
物の温度が、還元温度±20℃であることを特徴とする
前記(2)記載の製造方法、(4) 造粒物の重量平均
粒子径が1〜20mmである前記(1)〜(3)いずれ
か記載の製造方法、(5) 還元性ガスをベルト面に対
して垂直上向きにガス空塔線速度10cm/sec以上
で供給する前記(1)〜(4)いずれか記載の製造方
法、(6) ガス分散板が、開口比0.05以下の多孔
板である前記(1)〜(5)いずれか記載の製造方法、
(7) 多孔板のピッチが30mm以下である前記
(6)記載の製造方法、(8) ガス流通可能なベルト
が、メッシュベルト又は多孔板ベルトである前記(1)
〜(7)いずれか記載の製造方法、(9) 加熱還元の
温度が、300〜700℃である前記(1)〜(8)い
ずれか記載の製造方法、(10) 造粒物のベルト上で
の層厚みが、25cm以下である前記(1)〜(9)い
ずれか記載の製造方法、(11) 還元性ガスの入口お
よび排出口、並びに造粒物の供給口および還元物の排出
口を有するガス流通型反応炉本体と、該反応炉本体内に
設けられたガス流通可能なベルトを有する造粒物移送用
ベルトコンベアと、前記還元性ガスの入口より導入され
た還元性ガスを造粒物の載置された該ベルト面に均一に
分散供給させるガス分散板と、前記反応炉本体内を加熱
するよう配設された加熱手段を備えてなる金属磁性粉末
の製造装置において、前記ガス分散板を開口比0.05
以下の多孔板としたことを特徴とする金属磁性粉末の製
造装置、(12) 不活性ガスの入口、還元性ガスの入
口、およびそれらの排出口、並びに造粒物の供給口およ
び還元物の排出口を有するガス流通型反応炉本体と、該
反応炉本体内に設けられたガス流通可能なベルトを有す
る造粒物移送用ベルトコンベアと、前記不活性ガスの入
口より導入された不活性ガスを造粒物の載置された該ベ
ルト面に均一に分散供給させるガス分散板と、前記還元
性ガスの入口より導入された還元性ガスを造粒物の載置
された該ベルト面に均一に分散供給させるガス分散板
と、前記反応炉本体内を加熱するよう配設された加熱手
段を備えてなる装置であって、前記ガス分散板を開口比
0.05以下の多孔板としたことを特徴とする金属磁性
粉末の製造装置、並びに(13) ガス流通可能なベル
トが、メッシュベルト又は多孔板ベルトである前記(1
1)又は(12)記載の製造装置、に関する。
【0010】本発明の金属磁性粉末の製造方法は、還元
性ガスにより加熱還元を行うにあたって、予め不活性ガ
スにより加熱処理を行わない態様(第1の態様)と当該
処理を行う態様(第2の態様)の2種の態様が存在す
る。すなわち、第1の態様は、含水酸化鉄または酸化鉄
を主体として含む鉄化合物粉末を造粒した造粒物を、ガ
ス分散板を備えたガス流通型反応炉内に設けられたガス
流通可能なベルト上に連続的に供給して載置し、該造粒
物を移送しながら、還元性ガスにより加熱還元を連続的
に行う金属磁性粉末の製造方法において、該還元性ガス
が該ガス分散板から上記ベルト面に対して垂直上向きに
吹出線速度20〜300m/secで供給されることを
特徴とするものであり、第2の態様は、含水酸化鉄また
は酸化鉄を主体として含む鉄化合物粉末を造粒た造粒物
を、ガス分散板を備えたガス流通型反応炉内に設けられ
たガス流通可能なベルト上に連続的に供給して載置し、
該造粒物を移送しながら、不活性ガスにより加熱処理を
行い、引き続き同一ベルト上で還元性ガスにより加熱還
元を連続的に行う金属磁性粉末の製造方法であって、該
還元性ガスが該ガス分散板から上記ベルト面に対して垂
直上向きに吹出線速度20〜300m/secで供給さ
れることを特徴とするものである。
【0011】従って、第1の態様は、不活性ガスにより
加熱処理を行う工程が省略されている点のみが第2の態
様と異なり、装置的にも、その工程に供される、不活性
ガスの入口より導入された不活性ガスを造粒物の載置さ
れたベルト面に均一に分散供給させるガス分散板が、存
在しない点が第2の態様と異なる。
【0012】すなわち、第1の態様は、還元性ガスの入
口および排出口、並びに造粒物の供給口および還元物の
排出口を有するガス流通型反応炉本体と、該反応炉本体
内に設けられたガス流通可能なベルトを有する造粒物移
送用ベルトコンベアと、前記還元性ガスの入口より導入
された還元性ガスを造粒物の載置された該ベルト面に均
一に分散供給させるガス分散板と、前記反応炉本体内を
加熱するよう配設された加熱手段を備えてなる金属磁性
粉末の製造装置において、前記ガス分散板を開口比0.
05以下の多孔板としたことを特徴とする金属磁性粉末
の製造装置であり、第2の態様は、不活性ガスの入口、
還元性ガスの入口、およびそれらの排出口、並びに造粒
物の供給口および還元物の排出口を有するガス流通型反
応炉本体と、該反応炉本体内に設けられたガス流通可能
なベルトを有する造粒物移送用ベルトコンベアと、前記
不活性ガスの入口より導入された不活性ガスを造粒物の
載置された該ベルト面に均一に分散供給させるガス分散
板と、前記還元性ガスの入口より導入された還元性ガス
を造粒物の載置された該ベルト面に均一に分散供給させ
るガス分散板と、前記反応炉本体内を加熱するよう配設
された加熱手段を備えてなる装置であって、前記ガス分
散板を開口比0.05以下の多孔板としたことを特徴と
する金属磁性粉末の製造装置である。よって、本明細書
では、主に第2の態様について説明し、適宜、第1の態
様との相違点について述べる。
【0013】まず、本発明の第2の態様に用いる製造装
置について、概略説明図である図4を用いて説明する。
反応炉本体40は不活性ガスの入口48、還元性ガスの
入口44およびガスの排出口45、造粒物の供給口46
および還元物の排出口47を有する密閉式横型容器であ
る。該反応炉本体の周囲には加熱手段43が設けられて
いる。加熱手段の方式としては、造粒物を加熱還元の温
度まで加熱できるものであれば特に限定されない。例え
ば、可燃性燃料の燃焼方式、電気炉方式などを用いるこ
とができる。なお、本発明においては、反応炉本体40
内の処理温度を一定に保つ目的等で、通常保温材を用い
るなどして断熱を行なっている。第1の態様では、不活
性ガスの入口48がない構造になっている。
【0014】反応炉本体内には造粒物を移送するために
ベルトコンベア41を設けている。ベルトの形状として
は、造粒物を保持できる目開きであり、不活性ガスまた
は還元性ガス(以下、「処理ガス」という場合がある)
が該ベルト面の空孔中を流通した時の圧力損失が小さく
なる開口率を有する通風性のエンドレスベルト等であれ
ば特に限定されない。例えばメッシュベルト、多孔板ベ
ルト等が挙げられる。なお、本発明ではガス流通可能な
ベルトに造粒物が保持されるように、またガス流通によ
り被処理物がベルト上で流動化状態となり被処理物同士
が接触することを防ぎ、さらに被処理物が飛散すること
を防止するため、含水酸化鉄または酸化鉄の粉末より粒
径が大きい重量平均粒子径1〜20mmの造粒物を用い
るのが好ましい。また、移送のための駆動装置も特に限
定されることなく、例えば回転数可変モーターが好適で
ある。
【0015】反応炉本体内には、それぞれ独立して供給
された不活性ガスと還元性ガスを造粒物の載った上記ベ
ルト面に均一に分散供給するために、それぞれの処理ガ
スに対応するガス分散板42、42’を設けている。第
1の態様では、不活性ガス供給用のガス分散板42は存
在しない。
【0016】還元性ガス供給用のガス分散板としては多
孔板、焼結金属板、キャップ型等、種々の形状のものが
用いられるが、ベルト面に対して垂直上向きに吹出線速
度20〜300m/secで供給するためには、開口比
の小さい多孔板が好ましい。即ち、本発明では開口比
0.05以下の多孔板であることが好ましく、開口比1
-5〜0.05の多孔板がより好ましい。ここで、開口
比とは、ガス分散板のガス吹き出し面の面積に対する全
孔面積の比率をいい、この値は、通常、孔径や孔のピッ
チ等で決定される。但し、ピッチが30mmより広くな
ると、分散板で形成されたガス流束がガス分散板の開口
部の上部とそれ以外の部分で不均一となるため、造粒物
とガスの接触効率が低く、反応が不均一となる傾向があ
るため、多孔板のピッチは30mm以下が好ましい。不
活性ガス供給用のガス分散板としては、多孔板、焼結金
属板、キャップ型等が挙げられる。
【0017】また、ガス分散板は造粒物を載置したベル
トの上側、またはベルトのリターン面の下側に設置して
もよいが、好ましくは、ガスシールが容易であることか
ら図4に示すように造粒物を積載した面とリターン面の
間に設置する。その際、不活性ガスにより加熱処理が行
われる領域(以下、「加熱処理ゾーン」という)、還元
性ガスにより加熱還元が行われる領域(以下、「加熱還
元ゾーン」という)の長さに合わせて、それぞれ1個の
分散板を設置してもよいし、数個の分散板をベルトの走
行方向に沿ってそれぞれ連続して設置しても良い。ま
た、加熱処理用の分散板と加熱還元用の分散板の間に仕
切板49を設けて各ゾーンを区分けしてもよい。ガス分
散板は造粒物がベルト上に供給された後、まず不活性ガ
スによる加熱処理がなされ、引き続いて還元性ガスによ
る還元処理を行うことができるように配置される。従っ
て、造粒物の供給口に近接する側が加熱処理ゾーンとな
り、還元物の排出口側が加熱還元ゾーンとなる。第1の
態様では、加熱処理ゾーンが存在せず、分散板の間に仕
切板49も不要である。
【0018】ガス分散板42,42’への処理ガスの供
給は、還元性ガスがガス分散板からベルト面に対して垂
直上向きに吹出線速度20〜300m/secで供給さ
れるように、ガス供給手段により行われ、例えばブロア
ー等で好適に行われる。但し、本発明では不活性ガスと
還元性ガスは、造粒物に対して独立して供給する必要が
あり、処理ガスの供給手段も別々に設けることが好まし
い(第2の態様のみ)。ガスの排出口45は還元性ガス
が、加熱処理ゾーンに流通し、また、不活性ガスが加熱
還元ゾーンに流通するのを防ぐため、加熱処理ゾーンと
加熱還元ゾーンの境界部分に設けるか、排出口をそれぞ
れの処理ガスに対応して別々に設けるのが好ましい(第
2の態様のみ)。
【0019】本発明の製造装置には、ガス分散板より噴
出した処理ガスがベルトの側面(端部)を通過すること
なくベルト面を効果的に流通するように、適切なガスシ
ール構造を設けるのが好ましい。この構造としてはガス
分散板およびベルトの側面にシール壁を設けた構造、ガ
ス分散板およびベルト側面と反応炉本体の側壁を密着さ
せた構造等が挙げられる。また、装置の密閉性を維持す
るため、原料貯槽および製品貯槽を窒素ガスシールする
ことで、還元性ガスと外気とを隔離することができ、さ
らにガスの出口7に適当な背圧弁を設けるか、出口ガス
を水封槽に導くことにより、反応炉内の圧力を大気圧よ
り高く維持することができ、これによって外部から空気
が反応炉内に侵入することなく、密閉性を維持すること
ができる。
【0020】次に、本発明の金属磁性粉末の製造方法に
ついて説明する。本発明の製造方法は、前述のような第
1の態様と第2の態様があるが、本発明の製造方法は、
それぞれ前記の2つの態様の製造装置を用いて好適に行
うことができる。
【0021】図4によりこれを説明すると、不活性ガス
は不活性ガスの入口48より導入され、ガス分散板42
よりガス流通可能なベルト面に分散供給されベルト面の
空孔中を通過してガスの排出口45から排出される。一
方、還元性ガスは還元性ガスの入口44より導入され、
ガス分散板42’よりガス流通可能なベルト面に分散供
給されベルト面の空孔中を通過してガスの排出口45か
ら排出される。
【0022】このように不活性ガスをベルトを介して流
通させつつ、加熱手段43により反応炉本体40内部を
所定の温度に加熱して加熱処理が行われる。なお、不活
性ガスの入口48より導入される不活性ガスは外部の熱
交換器(図示せず)等により加熱した後、供給するのが
好ましく、より好ましくは加熱還元の温度と同等の温度
まで加熱した後、供給する。即ち、造粒物をベルト上に
連続的に造粒物の供給口46より供給して載置し、ベル
トコンベア41により造粒物を図中に示す矢印A方向に
加熱処理ゾーン中を移送しながら、造粒物層内に不活性
ガスを流通させて加熱処理を連続的に行い、還元に適し
た温度まで昇温させる。加熱処理された造粒物は次の加
熱還元に供される。上述の加熱処理工程は、第1の態様
に存在しない。
【0023】加熱還元は、前記のように還元性ガスをベ
ルトを介して流通させつつ、加熱手段43により反応炉
本体40内部を所定の還元温度で加熱して行われる。な
お、還元性ガスの入口44より導入される還元性ガスは
外部の熱交換器(図示せず)等により、加熱した後、供
給するのが好ましく、より好ましくは加熱還元の温度と
同等の温度まで加熱した後、供給する。即ち、加熱処理
ゾーンを通過した造粒物は、引き続きベルトコンベア4
1により加熱還元ゾーン中を移送され、造粒物層内に還
元性ガスを流通させて加熱還元を連続的に行う。得られ
た還元物は、還元物の排出口47より回収する。
【0024】上記の各工程において、加熱処理ゾーンで
は造粒物は不活性ガスによる加熱処理により昇温し、加
熱処理ゾーンを出る時には加熱還元に適した温度まで昇
温している。このため、加熱還元ゾーンにおいては最初
から還元に適した温度で還元が行われるため、針状の形
骸粒子を構成する金属鉄の結晶子の粒成長が十分とな
り、形骸粒子同士の焼結もなく、優れた磁気特性を有す
る金属磁性粒子粉末を得ることができる。
【0025】本発明に用いられる造粒物は、含水酸化鉄
または酸化鉄を主体として含む鉄化合物粉末を造粒した
ものである。含水酸化鉄としては、例えばα−FeOO
H、β−FeOOH、γ−FeOOHが挙げられる。酸
化鉄としては、例えばα−Fe2 3 、γ−Fe
2 3 、Fe3 4 などが挙げられる。また、これらの
含水酸化鉄または酸化鉄には、コバルト、亜鉛、銅、ク
ロム、ニッケル、硅素、アルミニウム、錫、チタン等の
元素を添加しても良い。これらの形状は、針状であれば
特に限定されることはなく、具体的には短冊状、スピン
ドル状、紡錘状、米粒状等が挙げられる。これらのう
ち、特に長さ0.3μm以下、軸比5以上の針状晶の微
粒子を用いる場合に、本発明の効果がさらに有効とな
る。
【0026】本発明では前記の理由により、このような
粉末を重量平均粒子径1〜20mmに造粒した造粒物を
用いるのが好ましい。1mm未満の造粒物では前記の処
理ガスを好ましいガス流速で造粒物と接触させた場合、
造粒物が流動化状態となり微粉が発生したり、造粒物が
ベルト上より飛び出してしまう。20mmを越えるもの
では、加熱還元ゾーンにおいて造粒物層内での還元性ガ
スの拡散が不良となり還元が不均一なものとなってしま
う。なお、造粒物の形状は特に限定されない。造粒方法
としては、公知の方法が用いられ、例えば攪拌転動造
粒、流動造粒、押し出し造粒、破砕造粒等が挙げられ
る。
【0027】不活性ガスとしてはN2 、He、Ne、A
r、CO2 等の単独または混合ガスが挙げられる。この
ような不活性ガスを用いることにより、含水酸化鉄を原
料とした場合は昇温と脱水が行われ、酸化鉄を原料とし
た場合は昇温が行われる。
【0028】不活性ガスの好ましいガス流速は、造粒物
の粒径により異なるが、ベルト面に対して垂直上向きの
ガス線速度で2cm/sec以上が好ましく、10〜1
00cm/secがより好ましい。なお、ガス線速度
は、加熱処理温度における速度である。ガス線速度が2
cm/sec未満であると、不活性ガスを所定の温度に
加熱して反応炉内に導入しても、造粒物を所定の温度ま
で加熱昇温することは困難である。
【0029】還元性ガスとしては純水素ガス、COガス
あるいはこれらに不活性成分を含有させた混合ガス等を
用いることができる。なお、水素ガスと不活性成分との
混合割合を変えることにより(純水素ガスを含む)、加
熱還元速度を制御することができる。
【0030】本発明では、このような還元性ガスがガス
分散板から上記ベルト面に対して垂直上向きに吹出線速
度20〜300m/sec、好ましくは50〜180m
/secで供給されることを特徴とする。この範囲未満
だと、粉体層の側面からガスが逃げてしまうため、造粒
物とガスの接触効率が悪く反応が不均一になる傾向があ
る。この範囲を超えると、分散板で形成されたガス流束
がガス分散板の開口部の上部とそれ以外の部分で不均一
となるため、造粒物とガスの接触効率が低く、反応が不
均一となる傾向がある。
【0031】還元性ガスの好ましいガス流速は造粒物の
粒径により異なるが、ベルト面に対して垂直上向きのガ
ス線速度(ガス空塔線速度)で10cm/sec以上が
好ましく、30cm/sec以上がより好ましく、50
cm/sec以上が特に好ましい。なお、ガス線速度
は、還元温度における速度である。ガス線速度が10c
m/sec未満であると、還元反応により生成する水蒸
気の分圧が高くなり、針状の形骸粒子を構成する金属鉄
の結晶子の大きさ(X線結晶粒径)が大きくなりすぎて
針状形状の変形や形骸粒子間の焼結が起こり、得られた
金属磁性粉末の磁気特性が低下する。
【0032】なお、上記の還元性ガスの吹出線速度U
j、ガス空塔線速度Uo、及び分散板の開口比αは、式 Uj=Uo/α の関係にあり、前述の分散板の開口比の値は、吹出線速
度とガス空塔線速度により設定されるものである。
【0033】これら造粒物のベルト上での層厚みは、通
常25cm以下、好ましくは20cm以下、特に好まし
くは15cm以下である。層を厚くしすぎると層上部の
造粒物は層下部で生成した水蒸気をより多く含んだ水素
ガスで還元を受けることになり、層上部の金属磁性粉末
のX線結晶粒径が大きくなって磁気特性が低下して好ま
しくない。また層上部における還元速度が低下し、還元
が不均一となり好ましくない。さらに層厚みが25cm
を越えると、前記の様に水素ガスのガス線速度を10c
m/sec以上としても、層上部における水蒸気分圧の
影響を無視できなくなり好ましくない。
【0034】加熱処理の温度は、前述のように加熱処理
ゾーンを通過した時に、還元温度±20℃、好ましくは
±10℃に到達する温度であれば特に限定されない。加
熱処理時間、即ちベルト上に供給された造粒物が不活性
ガスの分散板上に達してから、不活性ガス分散板と還元
性ガス分散板の境界に達するまでの時間(加熱処理ゾー
ンを通過する時間)は0.3〜5時間、好ましくは0.
5〜4時間である。この範囲より短時間であると造粒物
を所定の温度まで加熱しにくい傾向があり、好ましくな
い。この範囲より長時間であると金属磁性粉末の品質面
では問題ないが生産効率が低くなり好ましくない。第1
の態様では、加熱処理を行わない。
【0035】還元温度は、300〜700℃が好まし
く、350〜600℃がより好ましい。この範囲未満で
は金属磁性粉末として有効な磁気特性を備えた還元生成
物を得にくい傾向がある。この範囲を越えると形骸粒子
の針状形状が崩壊して、磁気特性が低下する傾向があ
る。加熱還元時間、即ちベルト上に供給された造粒物が
不活性ガス分散板と還元性ガス分散板の境界に達してか
ら、還元性ガス分散板の終端に達するまでの時間(加熱
還元ゾーンを通過する時間)は、上記の諸条件にもよる
が通常0.5〜10時間、好ましくは1〜8時間であ
る。この範囲より短時間であると還元が不十分な傾向が
あり、この範囲より長時間であると金属磁性粉末の品質
面では問題ないが生産効率が低くなり好ましくない。こ
のような加熱処理時間および加熱還元時間は、通常、駆
動用モーターの制御等によりベルトの走行速度を変化さ
せることにより調整することができる。
【0036】以上のような本発明の製造方法により、均
一に還元処理を行ないつつ、製造段階における粒子の形
状変化および粒子同士の焼結を防止しながら、しかも形
骸粒子を構成する金属鉄の結晶子の粒成長が十分であ
り、優れた磁気特性を示す金属磁性粉末を工業的規模で
高効率で連続的に量産することができる。なお、このよ
うにして得られた金属磁性粉末は、常法により表面酸化
を施し、安定化することが好ましい。その方法として
は、例えば金属磁性粉末をトルエン中に浸漬後、大気中
で風乾させるなどすればよい。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例、及び比較例により説
明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定
されるものではない。
【0038】実施例1(製造装置例) 図1は本発明の製造装置の一例を縦断面図により示した
ものであり、図2,3はその製造装置の各部の断面図を
示したものである。反応炉本体1の大きさは巾370m
m、高さ520mm、長さ2900mmである。加熱手
段としては加熱用電気ヒーター4および保温材5を用い
た電気炉方式を採用している。ベルト3は巾300m
m、有効還元長さ2000mmのスチール製エンドレス
メッシュベルト(メッシュ口径0.15mm)である。
このベルトは造粒物がベルトの端部から脱落しないよう
にするために図3に示すような断面形状となっている。
そして、このベルトはベルト駆動ローラー11および反
応炉本体外に設けた駆動用モーター21により図中の矢
印A方向に一定の速度で走行する。ローラー駆動軸12
には還元性ガスをシールするために軸シール20が設け
てある。ガス分散板2は300×300mmの断面を有
し、開口比0.0090、孔のピッチ2.0cm、孔径
2.0mmの多孔板である。またこのガス分散板は造粒
物の載ったメッシュベルト面下側に5個の分散板を連続
して設置している。また、図2に示すようにガス分散板
より噴出した還元性ガスが、ベルトの側面を通過せずベ
ルト面を効果的に流通するようにガスシール壁22を設
けている。反応炉本体の造粒物の供給口8には原料貯槽
14内の造粒物をメッシュベルト上に連続して供給する
ための原料フィーダー13を直結している。原料フィー
ダーにはスクリューフィーダーを使用した。また、厚み
調整板10はメッシュベルト上に供給された造粒物をメ
ッシュベルト上で一定の層厚みにするために設けてあ
り、層厚みを変化できる調整機構を有している。層厚み
は、造粒物の供給速度を原料フィーダー13の回転速度
を制御するとともに厚み調整板10の設定厚みを変える
ことにより調整することができる。一定の層厚みになっ
た造粒物はベルトにより図中の矢印A方向に移動して、
還元性ガス入口6から反応炉本体内に導入されガス分散
板より噴出する還元性ガスと接触し連続的に還元され
る。造粒物の滞留時間(造粒物が該反応炉本体内のベル
ト上に供給されてから還元物の排出口9より出るまでの
時間)、すなわち還元時間はベルトの走行速度により調
整できるが、このベルト走行速度を適切に制御するため
に前記駆動用モーター21は、モーターの回転数を可変
に制御できる機構を有している。所定の還元時間を経て
得られた金属磁性粉末を回収するために還元物の排出口
9には製品貯槽15が連結されている。また、還元性ガ
スおよび還元物が直接大気と接触することがないように
原料貯槽14と製品貯槽15は窒素ガスによりパージし
ている。
【0039】実施例2(製造例) 造粒物としては、AlをFeに対して4重量%含み、S
iをFeに対して0.5重量%含み、一次粒子の大きさ
が長軸長さ0.18μm、軸比10である針状晶(短冊
状)α−FeOOHを、重量平均粒子径5mmの造粒物
としたものを用いた。これを実施例1に示した製造装置
により、混合ガス(N2 /H2 (vol/vol)=1
/1)を用いて、485℃で還元した。混合ガスはメッ
シュベルト面に対して垂直上向きのガス線速度(ガス空
塔線速度)が60cm/sec、ガス吹出線速度が67
m/secとなるように供給した。上記造粒物は原料貯
槽14に充填後、原料フィーダー13により5.0kg
/hrの速度で還元温度まで加熱した反応炉本体内に連
続的に供給した。造粒物のメッシュベルト上での層厚み
は厚み調整板10により9cmとした。造粒物はベルト
とともに矢印A方向に移動してメッシュベルトを流通す
る水素ガスと接触しながら連続的に還元された。造粒物
の反応炉本体内滞留時間は、反応炉本体外部に設けたベ
ルト駆動用モーター21によりベルトの走行速度を調整
して3hrとした。以上の様な設定条件で製品貯槽内に
3.2kg/hrの金属磁性粉末を得ることができた。
この金属磁性粉末の一部をトルエン中に浸漬し、続いて
大気中で風乾して表面酸化を施した後、磁気特性を試料
振動型磁力計(VSM)により、X線結晶粒径(金属鉄
の結晶子の大きさ)をX線回折装置により測定した。こ
の際、X線結晶粒径はX線回折の鉄(110)回折ピー
クの半値巾よりシェラーの式を用いて求めた。その結
果、保磁力(Hc):1700[Oe]、飽和磁化(σ
s):143[emu/g]、角形比(σr/σs):
0.54[−]、X線結晶粒径181[A]であり、優
れた磁気特性を有するものであった。
【0040】実施例3(製造例) 実施例2において、ガス分散板2を開口比0.02、孔
のピッチ2.0cm、孔径3.0mmの多孔板とし、ガ
ス吹出線速度を30m/secにする以外は、実施例2
と同様にして、金属磁性粉末の製造を行った。その結
果、3.2kg/hrの金属磁性粉末を得ることができ
た。この金属磁性粉末の磁気特性は、保磁力(Hc):
1680[Oe]、飽和磁化(σs):141[emu
/g]、角形比(σr/σs):0.53[−]、X線
結晶粒径178[A]であり、優れた磁気特性を有する
ものであった。
【0041】実施例4(製造例) 実施例2において、ガス分散板2を開口比0.006、
孔のピッチ2.0cm、孔径1.6mmの多孔板とし、
ガス吹出線速度を100m/secにする以外は、実施
例2と同様にして、金属磁性粉末の製造を行った。その
結果、3.2kg/hrの金属磁性粉末を得ることがで
きた。この金属磁性粉末の磁気特性は、保磁力(H
c):1700[Oe]、飽和磁化(σs):144
[emu/g]、角形比(σr/σs):0.54
[−]、X線結晶粒径182[A]であり、優れた磁気
特性を有するものであった。
【0042】比較例1(製造例) 実施例2において、ガス分散板2を開口比0.1、孔の
ピッチ3.0cm、孔径10mmの多孔板とし、ガス吹
出線速度を6m/secにする以外は、実施例2と同様
にして、金属磁性粉末の製造を行った。その結果、3.
2kg/hrの金属磁性粉末を得ることができた。この
金属磁性粉末の磁気特性は、保磁力(Hc):1610
[Oe]、飽和磁化(σs):127[emu/g]、
角形比(σr/σs):0.49[−]、X線結晶粒径
167[A]であり、磁気特性に劣るものであった。こ
れは、還元が不均一に行われたため、還元の度合いにバ
ラツキが生じ、製品全体として磁気特性が低下したため
である。
【0043】
【発明の効果】本発明の製造方法および製造装置を用い
れば、造粒物をベルト上で実質的に静置状態で還元でき
るため粒子同士の衝突や微粉の発生がなく、また、造粒
物と還元性ガスの接触が均一であり、生成水蒸気の影響
による針状形状の変形や形骸粒子間の焼結がないため、
バラツキなく優れた磁気特性を有する金属磁性粉末を製
造することができる。また、この様な高品質金属磁性粉
末を工業的に有利に連続して製造することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の製造装置の一例を縦断面図によ
り示したものである。
【図2】図2は図1の製造装置のII−II線断面図であ
る。
【図3】図3は図1の製造装置のI−I線断面図であ
る。
【図4】図4は本発明の製造装置の概略説明図である。
【符号の説明】
1 反応炉本体 2 ガス分散板 3 ベルト 4 加熱用電気ヒーター 5 保温材 6 還元性ガスの入口 7 ガスの排出口 8 造粒物の供給口 9 還元物の排出口 10 厚み調整板 11 ベルト駆動ローラー 12 ローラー駆動軸 13 原料フィーダー 14 原料貯槽 15 製品貯槽 16 窒素パージガス入口 17 窒素パージガス出口 18 窒素パージガス入口 19 窒素パージガス出口 20 軸シール 21 駆動用モーター 22 ガスシール壁 40 反応炉本体 41 ベルトコンベア 42,42’ ガス分散板 43 加熱手段 44 還元性ガスの入口 45 ガスの排出口 46 造粒物の供給口 47 還元物の排出口 48 不活性ガスの入口 49 仕切り板

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含水酸化鉄または酸化鉄を主体として含
    む鉄化合物粉末を造粒した造粒物を、ガス分散板を備え
    たガス流通型反応炉内に設けられたガス流通可能なベル
    ト上に連続的に供給して載置し、該造粒物を移送しなが
    ら、還元性ガスにより加熱還元を連続的に行う金属磁性
    粉末の製造方法において、該還元性ガスが該ガス分散板
    から上記ベルト面に対して垂直上向きに吹出線速度20
    〜300m/secで供給されることを特徴とする金属
    磁性粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】 含水酸化鉄または酸化鉄を主体として含
    む鉄化合物粉末を造粒た造粒物を、ガス分散板を備えた
    ガス流通型反応炉内に設けられたガス流通可能なベルト
    上に連続的に供給して載置し、該造粒物を移送しなが
    ら、不活性ガスにより加熱処理を行い、引き続き同一ベ
    ルト上で還元性ガスにより加熱還元を連続的に行う金属
    磁性粉末の製造方法であって、該還元性ガスが該ガス分
    散板から上記ベルト面に対して垂直上向きに吹出線速度
    20〜300m/secで供給されることを特徴とする
    金属磁性粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】 加熱処理ゾーン通過後の造粒物の温度
    が、還元温度±20℃であることを特徴とする請求項2
    記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 造粒物の重量平均粒子径が1〜20mm
    である請求項1〜3いずれか記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 還元性ガスをベルト面に対して垂直上向
    きにガス空塔線速度10cm/sec以上で供給する請
    求項1〜4いずれか記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 ガス分散板が、開口比0.05以下の多
    孔板である請求項1〜5いずれか記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 多孔板のピッチが30mm以下である請
    求項6記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 ガス流通可能なベルトが、メッシュベル
    ト又は多孔板ベルトである請求項1〜7いずれか記載の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 加熱還元の温度が、300〜700℃で
    ある請求項1〜8いずれか記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 造粒物のベルト上での層厚みが、25
    cm以下である請求項1〜9いずれか記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 還元性ガスの入口および排出口、並び
    に造粒物の供給口および還元物の排出口を有するガス流
    通型反応炉本体と、該反応炉本体内に設けられたガス流
    通可能なベルトを有する造粒物移送用ベルトコンベア
    と、前記還元性ガスの入口より導入された還元性ガスを
    造粒物の載置された該ベルト面に均一に分散供給させる
    ガス分散板と、前記反応炉本体内を加熱するよう配設さ
    れた加熱手段を備えてなる金属磁性粉末の製造装置にお
    いて、前記ガス分散板を開口比0.05以下の多孔板と
    したことを特徴とする金属磁性粉末の製造装置。
  12. 【請求項12】 不活性ガスの入口、還元性ガスの入
    口、およびそれらの排出口、並びに造粒物の供給口およ
    び還元物の排出口を有するガス流通型反応炉本体と、該
    反応炉本体内に設けられたガス流通可能なベルトを有す
    る造粒物移送用ベルトコンベアと、前記不活性ガスの入
    口より導入された不活性ガスを造粒物の載置された該ベ
    ルト面に均一に分散供給させるガス分散板と、前記還元
    性ガスの入口より導入された還元性ガスを造粒物の載置
    された該ベルト面に均一に分散供給させるガス分散板
    と、前記反応炉本体内を加熱するよう配設された加熱手
    段を備えてなる装置であって、前記ガス分散板を開口比
    0.05以下の多孔板としたことを特徴とする金属磁性
    粉末の製造装置。
  13. 【請求項13】 ガス流通可能なベルトが、メッシュベ
    ルト又は多孔板ベルトである請求項11又は12記載の
    製造装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998045073A1 (fr) * 1997-04-10 1998-10-15 Kao Corporation Procede de fabrication de poudre metallique magnetique
KR20190071944A (ko) * 2017-12-15 2019-06-25 재단법인 포항산업과학연구원 직접환원철 제조장치 및 제조방법

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