JPH08157263A - セラミック抵抗体 - Google Patents
セラミック抵抗体Info
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- JPH08157263A JPH08157263A JP6296386A JP29638694A JPH08157263A JP H08157263 A JPH08157263 A JP H08157263A JP 6296386 A JP6296386 A JP 6296386A JP 29638694 A JP29638694 A JP 29638694A JP H08157263 A JPH08157263 A JP H08157263A
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- Japan
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- aluminum nitride
- resistor
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- resistance
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Abstract
(57)【要約】
【構成】窒化アルミニウム結晶相を主体とし、例えばC
VD法により作製されたセラミック抵抗体であって、抵
抗体中にS、Se、Teなどの周期律表第6b族元素が
0.005〜20原子%存在し、結晶相における格子定
数が窒化アルミニウム単相の格子定数からa軸で0.0
03〜0.015オングストローム、c軸で0.004
〜0.020オングストロームだけシフトした値である
とともに、25℃における体積固有抵抗が1014Ω−c
m以下の抵抗体を提供する。 【効果】−50℃から300℃までの温度範囲において
抵抗変化の小さい抵抗体を得ることができる。
VD法により作製されたセラミック抵抗体であって、抵
抗体中にS、Se、Teなどの周期律表第6b族元素が
0.005〜20原子%存在し、結晶相における格子定
数が窒化アルミニウム単相の格子定数からa軸で0.0
03〜0.015オングストローム、c軸で0.004
〜0.020オングストロームだけシフトした値である
とともに、25℃における体積固有抵抗が1014Ω−c
m以下の抵抗体を提供する。 【効果】−50℃から300℃までの温度範囲において
抵抗変化の小さい抵抗体を得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒータ材料、真空管外
囲管や半導体製造装置における帯電除去材料、ウエハ搬
送用アーム、ウエハハンドリング用治具や静電チャック
などに適した窒化アルミニウムを主体とするセラミック
抵抗体に関する。
囲管や半導体製造装置における帯電除去材料、ウエハ搬
送用アーム、ウエハハンドリング用治具や静電チャック
などに適した窒化アルミニウムを主体とするセラミック
抵抗体に関する。
【0002】
【従来技術】従来より、絶縁性のセラミックスの電気抵
抗を調整するための方法としては、絶縁性セラミックス
に対して、導電性材料を添加して抵抗値を制御すること
が一般に行われている。例えば、アルミナに対して窒化
チタンを添加して電気抵抗を小さくすることが行われて
いる。
抗を調整するための方法としては、絶縁性セラミックス
に対して、導電性材料を添加して抵抗値を制御すること
が一般に行われている。例えば、アルミナに対して窒化
チタンを添加して電気抵抗を小さくすることが行われて
いる。
【0003】一方、窒化アルミニウムは、非酸化性セラ
ミックスの1種であり、構造材料や高温材料としての応
用が期待され、最近では耐プラズマに対しても優れた耐
久性を有することが報告されている。よって、この窒化
アルミニウムを静電チャックなど半導体製造装置内の部
品としての応用が考慮されている。しかしながら、この
窒化アルミニウム自体、高絶縁材料であり、室温でも1
016Ω−cm以上の抵抗値を有するために実用化には至
っていないのが現状である。
ミックスの1種であり、構造材料や高温材料としての応
用が期待され、最近では耐プラズマに対しても優れた耐
久性を有することが報告されている。よって、この窒化
アルミニウムを静電チャックなど半導体製造装置内の部
品としての応用が考慮されている。しかしながら、この
窒化アルミニウム自体、高絶縁材料であり、室温でも1
016Ω−cm以上の抵抗値を有するために実用化には至
っていないのが現状である。
【0004】このような窒化アルミニウムに対しても、
電気抵抗を小さくする試みが行われている。例えば、窒
化アルミニウムや窒化ホウ素の絶縁性セラミックスに対
してもAlなどの導電性材料を添加して比抵抗を調整す
ることが特開昭56ー4509号に提案されている。ま
た、薄膜状セラミックスにおいては、例えば窒化アルミ
ニウムに金属アルミニウムを分散させて抵抗温度係数の
小さな薄膜抵抗体を得ることも特公昭55ー50364
号に提案されている。
電気抵抗を小さくする試みが行われている。例えば、窒
化アルミニウムや窒化ホウ素の絶縁性セラミックスに対
してもAlなどの導電性材料を添加して比抵抗を調整す
ることが特開昭56ー4509号に提案されている。ま
た、薄膜状セラミックスにおいては、例えば窒化アルミ
ニウムに金属アルミニウムを分散させて抵抗温度係数の
小さな薄膜抵抗体を得ることも特公昭55ー50364
号に提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】一般に、絶縁体の体
積固有抵抗値は温度とともに低下する傾向にあるが、例
えば窒化アルミニウムの場合には室温で1016Ω−cm
から300℃で1011Ω−cm以下まで減少する傾向に
ある。そのため、室温から300℃の高温まで使用する
場合、安定した動作が得られないために、使用温度条件
に制限があるなどの問題があった。また、室温以下では
AlN単体では抵抗が高いために適度の抵抗を有する抵
抗体として利用できないといった欠点があった。
積固有抵抗値は温度とともに低下する傾向にあるが、例
えば窒化アルミニウムの場合には室温で1016Ω−cm
から300℃で1011Ω−cm以下まで減少する傾向に
ある。そのため、室温から300℃の高温まで使用する
場合、安定した動作が得られないために、使用温度条件
に制限があるなどの問題があった。また、室温以下では
AlN単体では抵抗が高いために適度の抵抗を有する抵
抗体として利用できないといった欠点があった。
【0006】また、導電性材料を加えることにより電気
抵抗を制御する方法においては、導電性材料自体の特性
により、絶縁性セラミックスが本来有する特性が損なわ
れるなどの問題があった。例えば、耐食性や耐久性に欠
けたり、窒化アルミニウムの特性が劣化したりした。
抵抗を制御する方法においては、導電性材料自体の特性
により、絶縁性セラミックスが本来有する特性が損なわ
れるなどの問題があった。例えば、耐食性や耐久性に欠
けたり、窒化アルミニウムの特性が劣化したりした。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、上記問
題点に対して特に電気抵抗が1014Ω−cm以下のセラ
ミック抵抗体としてその組成および組織の観点から検討
を重ねた結果、例えば化学気相合成法により形成された
窒化アルミニウムを主成分とする絶縁体中に酸素を除く
周期律表第6b族元素を0.005〜20原子%含有さ
せ、そして、その元素を窒化アルミニウム結晶中に固溶
させて窒化アルミニウムの格子定数を特定の範囲に制御
することによって、絶縁層の体積固有抵抗が1014Ω−
cm以下の範囲に調整でき、かつ温度に対する抵抗変化
が小さく広い温度域において安定した材料特性が得られ
ることを見いだし本発明に至った。
題点に対して特に電気抵抗が1014Ω−cm以下のセラ
ミック抵抗体としてその組成および組織の観点から検討
を重ねた結果、例えば化学気相合成法により形成された
窒化アルミニウムを主成分とする絶縁体中に酸素を除く
周期律表第6b族元素を0.005〜20原子%含有さ
せ、そして、その元素を窒化アルミニウム結晶中に固溶
させて窒化アルミニウムの格子定数を特定の範囲に制御
することによって、絶縁層の体積固有抵抗が1014Ω−
cm以下の範囲に調整でき、かつ温度に対する抵抗変化
が小さく広い温度域において安定した材料特性が得られ
ることを見いだし本発明に至った。
【0008】即ち、本発明のセラミック抵抗体は、窒化
アルミニウム結晶相を主体とするセラミック抵抗体であ
って、該抵抗体中に酸素を除く周期律表第6b族元素が
0.005〜20原子%存在し、前記結晶相における格
子定数がa軸で0.003〜0.015オングストロー
ム、c軸で0.004〜0.020オングストロームだ
けシフトした値でであるとともに、25℃における体積
固有抵抗が1014Ω−cm以下であることを特徴とする
ものである。
アルミニウム結晶相を主体とするセラミック抵抗体であ
って、該抵抗体中に酸素を除く周期律表第6b族元素が
0.005〜20原子%存在し、前記結晶相における格
子定数がa軸で0.003〜0.015オングストロー
ム、c軸で0.004〜0.020オングストロームだ
けシフトした値でであるとともに、25℃における体積
固有抵抗が1014Ω−cm以下であることを特徴とする
ものである。
【0009】以下、本発明を詳述する。本発明における
セラミック抵抗体は、窒化アルミニウムを主体とするも
のであるが、組成上、周期律表第6b族元素(但し、酸
素を除く。)を0.005〜20原子%含有するもので
ある。この周期律表第6b族元素量は、窒化アルミニウ
ムに対して導電性を付与するための重要な元素であり、
この元素量が0.005原子%より少ないと所望の抵抗
が得られず、20原子%を越えると、他の結晶相が生成
しやすくなり抵抗制御が難しくなり、また薄膜において
は剥離やクラックが発生しやすくなる。なお、周期律表
第6b族元素とは、具体的にはS、Se、Teであり、
特にSとSeが成膜性の点で望ましい。
セラミック抵抗体は、窒化アルミニウムを主体とするも
のであるが、組成上、周期律表第6b族元素(但し、酸
素を除く。)を0.005〜20原子%含有するもので
ある。この周期律表第6b族元素量は、窒化アルミニウ
ムに対して導電性を付与するための重要な元素であり、
この元素量が0.005原子%より少ないと所望の抵抗
が得られず、20原子%を越えると、他の結晶相が生成
しやすくなり抵抗制御が難しくなり、また薄膜において
は剥離やクラックが発生しやすくなる。なお、周期律表
第6b族元素とは、具体的にはS、Se、Teであり、
特にSとSeが成膜性の点で望ましい。
【0010】また、このセラミック抵抗体は、組織上、
窒化アルミニウム結晶を主体とするものであるが、この
抵抗体中の周期律表第6b族元素の一部は窒化アルミニ
ウム結晶中に固溶するが、この結晶中に固溶しきれない
周期律表第6b族元素により周期律表第6b族の窒化物
等の結晶相が20重量%以下の割合で存在する場合もあ
る。また、窒化アルミニウム結晶は、周期律表第6b族
元素の固溶により格子定数が窒化アルミニウムの格子定
数からa軸0.003〜0.015オングストローム、
c軸で0.004〜0.020オングストロームだけシ
フトした値の範囲にあるもので、窒化アルミニウム単体
からなる結晶の格子定数(a軸3.120オングストロ
ーム、c軸4.994オングストローム)とは明らかに
異なる格子定数を有するものである。
窒化アルミニウム結晶を主体とするものであるが、この
抵抗体中の周期律表第6b族元素の一部は窒化アルミニ
ウム結晶中に固溶するが、この結晶中に固溶しきれない
周期律表第6b族元素により周期律表第6b族の窒化物
等の結晶相が20重量%以下の割合で存在する場合もあ
る。また、窒化アルミニウム結晶は、周期律表第6b族
元素の固溶により格子定数が窒化アルミニウムの格子定
数からa軸0.003〜0.015オングストローム、
c軸で0.004〜0.020オングストロームだけシ
フトした値の範囲にあるもので、窒化アルミニウム単体
からなる結晶の格子定数(a軸3.120オングストロ
ーム、c軸4.994オングストローム)とは明らかに
異なる格子定数を有するものである。
【0011】本発明のセラミック抵抗体は、上記の構成
により25℃において1014Ω−cm以下の体積固有抵
抗を有するもので、その下限値は実験での確認では10
9 Ω−cmであった。しかも、この抵抗体は後述する実
施例から明らかなように、−50℃から300℃までの
温度領域において、25℃の抵抗値に対する変化が3桁
以下の優れた抵抗安定性を有することも大きな特徴であ
る。
により25℃において1014Ω−cm以下の体積固有抵
抗を有するもので、その下限値は実験での確認では10
9 Ω−cmであった。しかも、この抵抗体は後述する実
施例から明らかなように、−50℃から300℃までの
温度領域において、25℃の抵抗値に対する変化が3桁
以下の優れた抵抗安定性を有することも大きな特徴であ
る。
【0012】本発明のセラミック抵抗体を製造する方法
としては、上記の構成を満足する限りにおいて格別その
製法を限定するものではないが、その製造の容易性の点
で、特に気相成長法が好ましく、具体的には、スパッタ
リング、イオンプレーティングなどの物理気相合成法
(PVD法)や、プラズマCVD、光CVD、MO(M
etal−organic)CVDなどの化学気相合成
法(CVD法)により形成されるが、これらの中でもC
VD法がよい。これらの成膜法によれば、周期律表第6
b族元素を過剰に固溶させた窒化アルミニウムを合成で
き、本発明により採用される周期律表第6b族元素を
0.01〜20原子%含有して窒化アルミニウム結晶の
格子定数の変化したセラミック抵抗体を得ることができ
る。
としては、上記の構成を満足する限りにおいて格別その
製法を限定するものではないが、その製造の容易性の点
で、特に気相成長法が好ましく、具体的には、スパッタ
リング、イオンプレーティングなどの物理気相合成法
(PVD法)や、プラズマCVD、光CVD、MO(M
etal−organic)CVDなどの化学気相合成
法(CVD法)により形成されるが、これらの中でもC
VD法がよい。これらの成膜法によれば、周期律表第6
b族元素を過剰に固溶させた窒化アルミニウムを合成で
き、本発明により採用される周期律表第6b族元素を
0.01〜20原子%含有して窒化アルミニウム結晶の
格子定数の変化したセラミック抵抗体を得ることができ
る。
【0013】周期律表第6b族元素としてS(イオウ)
を選択し、CVD法を用いた具体的な製法としては、原
料ガスとしてN2 ガス、NH3 ガス、H2 SおよびAl
Cl3 ガスを用い、これらのガスの流量比をN2 /Al
Cl3 =5〜70、H2 S/NH3 =0.001〜5、
NH3 /AlCl3 =0.1〜10とし、成膜温度を8
50℃以上の比較的高めに設定することにより作製する
ことができる。AlCl3 の代わりにAlBr3 等のハ
ロゲン化物やトリメチルアルミニウム等の有機金属を用
いることができる。
を選択し、CVD法を用いた具体的な製法としては、原
料ガスとしてN2 ガス、NH3 ガス、H2 SおよびAl
Cl3 ガスを用い、これらのガスの流量比をN2 /Al
Cl3 =5〜70、H2 S/NH3 =0.001〜5、
NH3 /AlCl3 =0.1〜10とし、成膜温度を8
50℃以上の比較的高めに設定することにより作製する
ことができる。AlCl3 の代わりにAlBr3 等のハ
ロゲン化物やトリメチルアルミニウム等の有機金属を用
いることができる。
【0014】その他の周期律表第6b族元素含有ガスと
しては、H2 Se、Se(CH3 )2 、Se(C
2 H5 )、H2 Te、Te(CH3 )2 、Te(C2 H
5 )2 などが挙げられる。
しては、H2 Se、Se(CH3 )2 、Se(C
2 H5 )、H2 Te、Te(CH3 )2 、Te(C2 H
5 )2 などが挙げられる。
【0015】一方、膜を形成する基体としては、あらゆ
るものが使用できるが、具体的にはAl2 O3 、AlO
N、Si3 N4 、ダイヤモンド、ムライト、ZrO2 、
W、Mo、Mo−Mn、TiN、SiC、WC、カーボ
ンやSi半導体材料(n型あるいはp型)も挙げられる
が、これらの中でも室温から800℃までの熱膨張係数
が4.0〜8.0×10-6/℃、特に5〜7.5×10
-6/℃のものがAlN膜との密着性を考慮すると最も望
ましい。
るものが使用できるが、具体的にはAl2 O3 、AlO
N、Si3 N4 、ダイヤモンド、ムライト、ZrO2 、
W、Mo、Mo−Mn、TiN、SiC、WC、カーボ
ンやSi半導体材料(n型あるいはp型)も挙げられる
が、これらの中でも室温から800℃までの熱膨張係数
が4.0〜8.0×10-6/℃、特に5〜7.5×10
-6/℃のものがAlN膜との密着性を考慮すると最も望
ましい。
【0016】
【作用】通常、窒化アルミニウムは体積固有抵抗1014
Ω−cmを越える高絶縁体であるが、その窒化アルミニ
ウム結晶中に周期律表第6b族元素を固溶させてアルミ
ニウムまたは窒素を周期律表第6b族元素で置換させる
と、ドナーまたはアクセプターとして導電性に寄与し結
晶の導電率を高める作用となすものと考えられる。ま
た、窒化アルミニウム結晶への周期律表第6b族元素の
固溶は格子定数の変化により判定できる。例えば、周期
律表第6b族元素を含まない窒化アルミニウムの格子定
数はa軸で3.120オングストローム、c軸で4.9
94オングストロームであるが、周期律表第6b族元素
が固溶するに従い、a軸、c軸とも変化する。そして格
子定数をこれらの値からa軸で0.003〜0.015
オングストローム、c軸で0.004〜0.020オン
グストロームだけシフトした値にすると体積固有抵抗を
1014Ω−cm以下に制御することができる。
Ω−cmを越える高絶縁体であるが、その窒化アルミニ
ウム結晶中に周期律表第6b族元素を固溶させてアルミ
ニウムまたは窒素を周期律表第6b族元素で置換させる
と、ドナーまたはアクセプターとして導電性に寄与し結
晶の導電率を高める作用となすものと考えられる。ま
た、窒化アルミニウム結晶への周期律表第6b族元素の
固溶は格子定数の変化により判定できる。例えば、周期
律表第6b族元素を含まない窒化アルミニウムの格子定
数はa軸で3.120オングストローム、c軸で4.9
94オングストロームであるが、周期律表第6b族元素
が固溶するに従い、a軸、c軸とも変化する。そして格
子定数をこれらの値からa軸で0.003〜0.015
オングストローム、c軸で0.004〜0.020オン
グストロームだけシフトした値にすると体積固有抵抗を
1014Ω−cm以下に制御することができる。
【0017】しかも本発明のセラミック抵抗体は温度に
対する抵抗変化が小さく、例えば、一般的窒化アルミニ
ウムの場合、室温(25℃)から300℃までの温度範
囲では1016Ω−cmから1012Ω−cmまで変化する
のに対して、本発明のセラミック抵抗体では例えば、1
012Ω−cmから1010Ω−cmまでと3桁以下しか変
化しないという特徴を有するものである。また、−50
℃の低温でも変化率の小さな体積固有抵抗値を維持する
ものである。
対する抵抗変化が小さく、例えば、一般的窒化アルミニ
ウムの場合、室温(25℃)から300℃までの温度範
囲では1016Ω−cmから1012Ω−cmまで変化する
のに対して、本発明のセラミック抵抗体では例えば、1
012Ω−cmから1010Ω−cmまでと3桁以下しか変
化しないという特徴を有するものである。また、−50
℃の低温でも変化率の小さな体積固有抵抗値を維持する
ものである。
【0018】従って、広い温度範囲にわたって安定した
抵抗が必要とされる半導体製造装置中の静電チャックな
どの用途に対しては特に有用性が高いものである。
抵抗が必要とされる半導体製造装置中の静電チャックな
どの用途に対しては特に有用性が高いものである。
【0019】
実施例1 窒化アルミニウム質焼結体からなる基体表面に化学気相
合成法によってAlN膜を形成した。AlN膜の成膜
は、基体を外熱式によって900℃に加熱した炉に入
れ、窒素を8SLM、アンモニアを1SLM、0〜0.
3SLMのH2 S、Se(CH3 )2 、H2 Se、H2
Te、Te(CH3 )2 のうちの1種を流して圧力を5
0torrとした。さらに、塩化アルミニウム(AlC
l3 )を0.3SLMの流量で導入して反応を開始し、
およそ300μmの膜厚の膜を形成した。
合成法によってAlN膜を形成した。AlN膜の成膜
は、基体を外熱式によって900℃に加熱した炉に入
れ、窒素を8SLM、アンモニアを1SLM、0〜0.
3SLMのH2 S、Se(CH3 )2 、H2 Se、H2
Te、Te(CH3 )2 のうちの1種を流して圧力を5
0torrとした。さらに、塩化アルミニウム(AlC
l3 )を0.3SLMの流量で導入して反応を開始し、
およそ300μmの膜厚の膜を形成した。
【0020】得られた膜に対してX線回折法でSi(S
RM640b)を標準試料として角度補正を行い、ピー
クトップ法により算出した。測定面指数は(100)、
(002)、(101)、(102)、(110)、
(103)、(112)、(004)であった。
RM640b)を標準試料として角度補正を行い、ピー
クトップ法により算出した。測定面指数は(100)、
(002)、(101)、(102)、(110)、
(103)、(112)、(004)であった。
【0021】
【表1】
【0022】表1の結果から明らかなように、窒化アル
ミニウム中の周期律表第6b族元素量および格子定数は
周期律表第6b族元素含有ガスの流量によって変化し、
周期律表第6b族元素含有ガスを全く導入せず、周期律
表第6b族元素も不純物レベルの0.0001原子%の
場合には、体積固有抵抗も9×1015Ω−cmと高絶縁
性であったが、周期律表第6b族元素含有ガスの流量を
徐々に増加させるに伴い、膜中の第6b族元素量が増加
するとともに、格子定数も次第に小さくなり、体積固有
抵抗も4.7×109 Ω−cm(25℃)まで低下し
た。しかし、第6b族元素量が20原子%を越える試料
No.7では、AlN膜の剥離が生じた。なお、得られた
窒化アルミニウム膜はX線回折測定から(002)に配
向するAlN膜であった。
ミニウム中の周期律表第6b族元素量および格子定数は
周期律表第6b族元素含有ガスの流量によって変化し、
周期律表第6b族元素含有ガスを全く導入せず、周期律
表第6b族元素も不純物レベルの0.0001原子%の
場合には、体積固有抵抗も9×1015Ω−cmと高絶縁
性であったが、周期律表第6b族元素含有ガスの流量を
徐々に増加させるに伴い、膜中の第6b族元素量が増加
するとともに、格子定数も次第に小さくなり、体積固有
抵抗も4.7×109 Ω−cm(25℃)まで低下し
た。しかし、第6b族元素量が20原子%を越える試料
No.7では、AlN膜の剥離が生じた。なお、得られた
窒化アルミニウム膜はX線回折測定から(002)に配
向するAlN膜であった。
【0023】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、窒
化アルミニウム中の周期律表第6b族元素量及び格子定
数を制御することにより、室温における体積固有抵抗が
1014Ω−cm以下で、−50℃から300℃までの温
度範囲において抵抗変化の小さい抵抗体を得ることがで
きる。
化アルミニウム中の周期律表第6b族元素量及び格子定
数を制御することにより、室温における体積固有抵抗が
1014Ω−cm以下で、−50℃から300℃までの温
度範囲において抵抗変化の小さい抵抗体を得ることがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05B 3/14 B 0380−3K
Claims (2)
- 【請求項1】窒化アルミニウム結晶相を主体とするセラ
ミック抵抗体であって、該抵抗体中に酸素を除く周期律
表第6b族元素が0.005〜20原子%存在し、前記
結晶相における格子定数が窒化アルミニウム単相の格子
定数からa軸で0.003〜0.015オングストロー
ム、c軸で0.004〜0.020オングストロームだ
けシフトした値であるとともに、25℃における体積固
有抵抗が1014Ω−cm以下であることを特徴とするセ
ラミック抵抗体。 - 【請求項2】前記抵抗体が化学気相合成法により形成さ
れたものである請求項1記載のセラミック抵抗体。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29638694A JP3273110B2 (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | セラミック抵抗体 |
US08/385,774 US5668524A (en) | 1994-02-09 | 1995-02-09 | Ceramic resistor and electrostatic chuck having an aluminum nitride crystal phase |
US08/841,605 US5777543A (en) | 1994-01-09 | 1997-04-30 | Ceramic resistor and electrostatic chuck having an aluminum nitride crystal phase |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29638694A JP3273110B2 (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | セラミック抵抗体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08157263A true JPH08157263A (ja) | 1996-06-18 |
JP3273110B2 JP3273110B2 (ja) | 2002-04-08 |
Family
ID=17832882
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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1994
- 1994-11-30 JP JP29638694A patent/JP3273110B2/ja not_active Expired - Fee Related
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