JPH08156809A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JPH08156809A
JPH08156809A JP32921294A JP32921294A JPH08156809A JP H08156809 A JPH08156809 A JP H08156809A JP 32921294 A JP32921294 A JP 32921294A JP 32921294 A JP32921294 A JP 32921294A JP H08156809 A JPH08156809 A JP H08156809A
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JP
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abnormality
steering
motor
value
electric motor
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JP32921294A
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English (en)
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Isamu Chikuma
勇 竹間
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電磁クラッチ装置を不要にして低いコストで
運転時の安全性を確保することができる電動パワーステ
アリング装置を提供する。 【構成】 操舵系に付与される操舵補助力の異常が検出
された時に、電動モータに供給されるモータ駆動電流に
所定の周波数で小振幅の異常認識用電流を重畳すること
により、電動モータから減速機構を介して操舵系に微小
振動を伝達する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動モータによって操
舵系に付与される操舵補助力の異常を運転者に知らせる
手段を備えた電動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電動パワーステアリング装置としては、
例えば、本出願人が先に提案した実開平6−1118号
公報に記載されているように、操舵系の操舵トルクを操
舵トルクセンサで検出し、該検出値に基づいて操舵系に
減速ギヤ機構を介して取り付けられた電動モータの駆動
電流値を電流値設定手段によって設定し、該電流値に応
じた駆動電流をモータ駆動手段から電動モータに供給す
ることにより操舵系に操舵補助力を付与するようにした
ものが知られている。
【0003】そして、運転時の安全性を確保するため
に、減速ギヤ機構と電動モータとの間に電磁クラッチ装
置を介在させて、操舵補助力に異常が発生した時に、該
電磁クラッチ装置を切って操舵系と電動モータとの間を
開放し、これにより、操舵補助力の異常時には操舵系に
該操舵補助力が付与されないようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに減速ギヤ機構と電動モータとの間に電磁クラッチ装
置を介在させると、電磁クラッチ装置が高価なために電
動パワーステアリング装置のコストが高騰するという不
都合がある。本発明はかかる不都合を解消するためにな
されたものであり、電磁クラッチ装置を不要にして低い
コストで運転時の安全性を確保することができる電動パ
ワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、請求項1に係る電動パワーステアリング装置は、
操舵系の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
前記操舵系に減速ギヤ機構を介して操舵補助力を付与す
る電動モータと、少なくとも前記トルク検出手段によっ
て得られたトルク検出値に基づいて前記電動モータに対
する駆動電流値を設定する電流値設定手段と、該設定電
流値に応じた駆動電流を前記電動モータに供給するモー
タ駆動手段とを備えた電動パワーステアリング装置にお
いて、前記操舵補助力の異常を検出する異常検出手段
と、該異常検出手段によって前記操舵補助力の異常が検
出された時、前記電動モータに供給される駆動電流に所
定の周波数で小振幅の異常認識用電流を重畳する電流重
畳手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】請求項2に係る電動パワーステアリング装
置は、前記異常検出手段は、前記設定電流値と前記電動
モータの駆動電流の検出値との差の絶対値が、予め定め
られた規定値を超えた時に操舵補助力の異常を検出する
ことを特徴とする。
【0007】
【作用】請求項1記載の発明では、操舵系に付与される
操舵補助力の異常が検出された時に、電動モータに供給
される駆動電流に所定の周波数で小振幅の異常認識用電
流を重畳することにより、電動モータから減速機構を介
して操舵系に微小振動を伝達する。
【0008】請求項2記載の発明では、操舵補助力の異
常を、電動モータの設定電流値と電動モータの駆動電流
の検出値との差の絶対値が予め定められた規定値を超え
た時に検出することにより、電動モータ等がロックされ
た場合にも電動モータから減速機構を介して操舵系に微
小振動を伝達する。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図8を参照
して説明する。図1は本発明の一実施例である電動パワ
ーステアリング装置の全体構成を説明するための説明的
概略図、図2は操舵トルクセンサの出力特性図、図3は
コントローラの全体構成を説明するためのブロック図、
図4は電動パワーステアリング装置の作動を説明するた
めのフローチャート図、図5は操舵補助トルクの異常検
出処理を説明するためのフローチャート図、図6はモー
タ電流検出値と操舵トルクとの関係を示す特性グラフ、
図7は操舵トルクと車速とモータ駆動電流との関係を示
す特性グラフ、図8はモータ駆動電流に所定の周波数で
小振幅の電流を重畳した時の変化を説明するためのグラ
フである。
【0010】まず、図1に従って説明すると、符号1は
ステアリングシャフトであり、このステアリングシャフ
ト1は、例えば、トーションバー(図示せず)を介して
連結された入力軸2と出力軸3とから構成される。入力
軸2の上端には、ステアリングホイール4が固定されて
いる。出力軸3の下端には、自在継手5を介してピニオ
ン軸6が連結されている。このピニオン軸6の下端に設
けられたピニオン7がラック軸8の歯と噛合している。
従って、運転者がステアリングホイール4を操舵するこ
とによって発生した操舵力は、入力軸2、トーションバ
ー、出力軸3、ピニオン軸6、ピニオン7及びラック軸
8を介して転舵輪に伝達される。ここで、本実施例で
は、ステアリングホイール4、入力軸2、出力軸3、ト
ーションバー、自在継手5、ピニオン軸6、ピニオン7
及びラック軸8によって操舵系を構成している。
【0011】入力軸2には、操舵トルクセンサ9が設け
られている。操舵トルクセンサ9は、ステアリングホイ
ール4を転舵操作することによってステアリングシャフ
ト1に入力される操舵トルクを検出するものである。そ
して例えば、図2に示すように、ステアリングシャフト
1に入力される操舵トルクが“0”の時は、中立電圧V
0 のトルク検出値Tを出力し、ステアリングホイール1
を右操舵した時には、右操舵時の操舵トルクに応じて中
立電圧V0 より増加する電圧を出力し、左操舵した時に
は、左操舵時の操舵トルクに応じて中立電圧V0 より減
少する電圧を出力する。
【0012】出力軸3は、減速ギヤ機構10を介して電
動モータ11の駆動軸(図示せず)に連結されている。
尚、本実施例では、駆動軸は電動モータ11に直結され
ているものとする。減速ギヤ機構10は、互いに噛合す
るウォームとウォームホイール(共に図示せず)とを備
えており、ウォームは電動モータ11の駆動軸に固定さ
れ、ウォームホイールは出力軸3に固定されている。電
動モータ11の回転力が減速ギヤ機構10を介して出力
軸3に伝達されることにより、ステアリングシャフト1
に操舵補助トルクが付与されて操舵トルクが減少され、
運転者の負担が軽減される。そして電動モータ11の作
動は、コントローラ12によって制御される。
【0013】コントローラ12は、図3に示すように、
電動モータ11に所定の制御信号を出力する制御回路1
3と、制御回路13からの出力値に応じた駆動電流を電
動モータ11に供給するモータ駆動回路14と、電動モ
ータ11のモータ駆動電流の大きさと方向を検出し、検
出したモータ電流検出信号IR ,I Lを制御回路13に
フィードバックする電流検出回路15とを含むマイクロ
コンピュータにより構成されている。
【0014】制御回路13は、操舵トルクセンサ9によ
り検出されたトルク検出値T及び車速センサ22により
検出された車速検出値Vに基づいて電動モータ11の駆
動を制御する信号を算出してこれを出力する電流指令値
設定手段と、操舵補助トルクの異常を検出する異常検出
手段と、操舵補助トルクの異常時にモータ駆動電流のに
所定の周波数で小振幅の電流を重畳する電流重畳手段と
を備える。
【0015】電流指令値設定手段には、電流検出回路1
5によって検出されたモータ電流検出信号IR ,I L
フィードバックされており、これにより、制御回路13
から電動モータ11に出力される電流がフィードバック
制御されている。電流指令値設定手段からは、後述する
モータ駆動信号SM の電圧値に応じてパルス幅が変化す
るパルス幅変調信号PWM及び電動モータ11の回転方
向を定める左右方向信号DL ,DR が出力される。これ
らの信号PWM,DL ,DR は共にモータ駆動回路14
に供給される。
【0016】異常検出手段は、例えば、トルク検出値T
とモータ電流検出値IM =IR −ILとの関係によって
定められる特性に基づいて操舵補助トルクの異常を検出
する。図6を参照して異常検出の一例を詳述する。図6
はモータ電流検出値IM を縦軸、トルク検出値Tを横軸
にとった特性グラフであり、実線が正常時の特性、破線
が異常時の特性を示す。ステアリングホイール4の中立
位置でのモータ電流検出値IM1を負とし、中立位置から
右操舵(又は左操舵)したのち再度中立位置に戻った時
のモータ電流検出値IM2を正とし、これら検出値の和の
絶対値(|IM1−IM2|=IM0 )からモータ電流検出
値IM0を算出する。そしてIM0が、予め定められた安全
基準値IMSを超えた場合(IM0≧IMS)には、操舵補助
トルクが異常であると判定し、IMS未満の場合(IM0
MS)には、操舵補助トルクが正常と判定する。
【0017】異常と判定された場合は、電流重畳手段に
よってモータ駆動信号SM に所定の周波数(本実施例で
は、30〜500Hz程度)で小振幅の信号ΔSM が重
畳されて信号SL とされ、該信号SL の電圧値に応じて
パルス幅が変化するパルス幅変調信号PWMがモータ駆
動回路14に供給される。この結果、電動モータ11に
供給されるモータ駆動電流が、図8(時間を横軸、モー
タ電流検出値を縦軸にとり、操舵補助トルクの異常が検
出されたときのモータ駆動電流の変化を示すグラフ)に
示すように、上下に細かく振動して電動モータ11の回
転が不規則になる。これにより、不規則な電動モータ1
1の回転が減速ギヤ機構10を介して微小振動として出
力軸3ひいてはステアリングホイール4に伝達され、運
転者が該微小振動を感じることにより操舵補助トルクの
異常を知る。尚、信号ΔSM の波形は、ステアリングホ
イール4に伝達される微小振動が運転者に危険を及ぼさ
ない程度のものとする。また、モータ駆動回路14に
は、電動モータ11の回転方向を定める左右方向信号D
L ,DR も供給される。
【0018】一方、操舵補助トルクが正常と判定された
場合は、モータ駆動信号SM の電圧値に応じてパルス幅
が変化するパルス幅変調信号PWM及び電動モータ11
の回転方向を定める左右方向信号DL ,DR がモータ駆
動回路14に供給される。この場合は、振動のない正常
なモータ駆動電流が電動モータ11に供給されて、該電
動モータ11の回転力が減速ギヤ機構10を介して操舵
補助トルクとして出力軸3に伝達される。
【0019】モータ駆動回路14は、ゲート駆動回路1
7とHブリッジ回路18とを備える。ゲート駆動回路1
7は、左右方向信号DL ,DR をHブリッジ回路18に
出力すると共に、左右方向信号DL ,DR に応じてパル
ス幅変調信号PWMを切り替えてHブリッジ回路18に
出力する。即ち、右方向信号DR が供給されたときに
は、Hブリッジ回路18の後述するFET(電解効果ト
ランジスタ)18b2 (後述する。)のみにパルス幅変
調信号PWMを出力し、左方向信号DL が供給されたと
きには、FET18b1 (後述する。)のみにパルス幅
変調信号PWMを出力する。
【0020】Hブリッジ回路18は、ゲート駆動回路1
7の出力信号に応じたモータ駆動電流を電動モータ11
に供給するものであり、4つのスイッチングトランジス
タ、例えば、NチャンネルのパワーMOS型FET18
1 〜18b4 を備える。そして、FET18b1 のソ
ース端子とFET18b3 のドレイン端子を接続した直
列回路と、FET18b2 のソース端子とFET18b
4 のドレイン端子を接続した直列回路とを並列に配設し
て、各直列回路のFETの接続部間に電動モータ11を
介挿した構成とされている。図3において上段側のFE
T18b1 及びFET18b2 のゲート端子には、上述
したようにゲート駆動回路17から左右方向信号DL
R に応じてパルス幅変調信号PWMが切替え供給され
る。下段側のFET18b3 及びFET18b4 のゲー
ト端子には、ゲート駆動回路17から左方向信号DL
び右方向信号DR が供給される。FET18b1 及びF
ET18b2 の各ドレイン端子には、バッテリ19の電
流が供給されており、FET18b3 及びFET18b
4 の各ソース端子はそれぞれ電流検出抵抗R1 及びR2
を介して接地されている。
【0021】FET18b3 及びFET18b4 は、そ
れぞれ右方向信号DR 及び左方向信号DL がハイレベル
のときにON状態となる。FET18b3 がON状態の
ときには、FET18b2 にパルス幅変調信号PWMが
供給されることにより、モータ駆動電流がFET18b
2 から電動モータ11、FET18b3 の方向へと流れ
て電動モータ11が右回転される。
【0022】一方、FET18b4 がON状態のときに
は、FET18b1 にパルス幅変調信号PWMが供給さ
れることにより、モータ駆動電流がFET18b1 から
電動モータ11、FET18b4 の方向へ流れて電動モ
ータ11が左回転される。次に、コントローラによる電
動モータ11の作動制御を図4のフローチャートを参照
して説明する。かかる作動制御は、予め設定された所定
時間毎(例えば数msec毎)のタイマ割り込みによっ
て行われる。
【0023】まず、ステップS1で、操舵トルクセンサ
9からのトルク電圧値を読み込む。次いで、ステップS
2に移行してT=T−V0 なる演算を行い、中立時のト
ルク検出値Tが" 0 "となるようにオフセット処理を行
う。次に、ステップS3に移行して車速センサ16から
の車速検出値Vを読み込んだ後、ステップS4に移行し
てモータ電流指令値SI を設定する。モータ電流指令値
I の設定は、例えば、図7に示す操舵トルクと車速と
モータ駆動電流との関係を表す特性グラフを参照し、ト
ルク検出値Tと車速検出値Vとに対応するモータ駆動電
流を検索してこれをモータ電流指令値SI として設定す
る。
【0024】そして、ステップS5に移行し、モータ電
流指令値SI を微分処理して微分処理値fD を求める。
次いで、ステップS6で電流検出回路15から右方向の
モータ電流検出値iR 及び左方向のモータ電流検出値i
L を読み込み、右方向のモータ電流検出値iR を正、左
方向のモータ電流検出値iL を負として、これらの検出
値の和からモータ電流検出値iM =iR −iL を算出す
る。尚、電流検出回路15では、左右方向のモータ電流
検出値iR ,iL の実効値が得られるように、それぞれ
の信号に対し十分なフィルタ処理がなされる。
【0025】次いで、ステップS7に移行し、ステップ
S4で設定したモータ電流指令値SI とステップS6で
算出したモータ電流検出値iM との差(eM =SI −i
M )により、電流偏差eM を算出する。次いで、ステッ
プS8で、電流偏差eM に所定の比例ゲインを乗算して
比例処理値fP を求めるとともに、ステップS9で、こ
の比例処理値fP を積分して積分処理値fI を求め、比
例処理値fP 及び積分処理値fI をメモリの所定の記憶
領域に記憶する。
【0026】そしてステップS10では、微分処理値f
D と比例処理値fP と積分処理値fI とを加算し、これ
をモータ駆動信号SM とし、ステップS11に移行す
る。ステップS11では、図6を参照して、ステアリン
グホイール4の中立位置でのモータ電流検出値IM1を負
とし、中立位置から右操舵(又は左操舵)したのち再度
中立位置に戻った時のモータ電流検出値IM2を正とし、
これら検出値の和の絶対値(|IM2−IM1|=IM0)か
らモータ電流検出値IM0を算出する。
【0027】次いで、ステップS12に移行して図5の
フローチャートに示す操舵補助トルクの異常検出処理を
行う。異常検出処理は、まず、ステップS12aで、モ
ータ電流検出値IM0が予め定められた安全基準値IMS
超えたか否かを判定する。IM0≧IMS、即ち、モータ電
流検出値IM0が安全基準値IMSを超えた場合は、操舵補
助トルクが異常であると判定し、ステップS12bに移
行する。
【0028】ステップS12bでは、モータ駆動信号S
M に所定の周波数の小振幅信号ΔSM を重畳してモータ
駆動信号SL を算出し、次いで、ステップS12cに移
行してモータ駆動信号SL がSL ≧0か否かを判定す
る。SL ≧0である場合には、ステアリングホイール4
が右操舵されたものとしてステップS12dに移行す
る。
【0029】ステップS12dでは、電動モータ11の
回転方向を正回転方向に設定する右方向信号DR を" H
IGH "とすると共に、左方向信号DL を" LOW "と
して出力する。また、モータ駆動信号SL の電圧を所定
のパルス幅を有したパルス幅変調信号PWMに変換し、
これをゲート駆動回路17を介してHブリッジ回路18
に供給する。
【0030】ステップS12cで、SL ≧0でない場合
には、ステアリングホイール4が左操舵されたものとし
てステップS12eに移行する。ステップS12eで
は、電動モータ11の回転方向を逆回転方向に設定する
左方向信号DL を" HIGH "とすると共に、右方向信
号DR を" LOW "として出力する。また、モータ駆動
信号SL をパルス幅変調信号PWMに変換し、これをゲ
ート駆動回路17を介してHブリッジ回路18に供給す
る。
【0031】ステップS12aの異常検出処理で、IM0
<IMS、即ち、モータ電流検出値IM0が予め定められた
安全基準値IMS未満の場合は、操舵補助トルクが正常で
あると判定し、図4のステップS13に移行する。ステ
ップS13では、モータ駆動信号SM がSM ≧0か否か
を判定し、SM ≧0である場合には、ステアリングホイ
ール4が右操舵されたものとしてステップS14に移行
する。
【0032】ステップS14では、電動モータ11の回
転方向を正回転方向に設定する右方向信号DR を" HI
GH "とすると共に、左方向信号DL を" LOW "とし
て出力する。また、モータ駆動信号SM の電圧を所定の
パルス幅を有したパルス幅変調信号PWMに変換し、こ
れをゲート駆動回路17を介してHブリッジ回路18に
供給する。
【0033】ステップS13で、SM ≧0でない場合に
は、ステアリングホイール4が左操舵されたものとして
ステップS15に移行する。ステップS15では、電動
モータ11の回転方向を逆回転方向に設定する左方向信
号DL を" HIGH "とすると共に、右方向信号DR
" LOW "として出力する。また、モータ駆動信号SM
をパルス幅変調信号PWMに変換し、これをゲート駆動
回路17を介してHブリッジ回路18に供給する。
【0034】ここで、図4の処理においてステップS1
〜S10の処理が本発明の電流値設定手段に対応し、ス
テップS13〜S15の処理及びモータ駆動回路14が
モータ駆動手段に対応し、図5の処理においてステップ
S12aの処理が異常検出手段に対応し、ステップS1
2b〜S12dの処理が電流重畳手段に対応している。
【0035】かかる構成の電動パワーステアリング装置
においては、操舵補助トルクが異常と判定されたとき
に、モータ駆動信号SM に所定の周波数の小振幅信号Δ
M を重畳してモータ駆動信号SL を算出しこれをパル
ス幅変調信号PWMに変換してHブリッジ回路18に供
給しているので、操舵補助トルクの異常時に電動モータ
11に供給されるモータ駆動電流が図8に示すように細
かく振動する。このため、電動モータ11の回転が不規
則になって、該不規則な回転が減速ギヤ機構10を介し
て微小振動として出力軸3ひいてはステアリングホイー
ル4に伝達される。この結果、本実施例のように駆動軸
が直結された電動モータ11を用いた場合においても、
運転者がステアリングホイール4からの微小振動を感じ
て操舵補助トルクの異常を知ることができるので、従来
必要であった電磁クラッチ装置が不要となって低いコス
トで運転時の安全性を確保することができる電動パワー
ステアリング装置を提供することができる。
【0036】尚、上記実施例では、駆動軸が直結された
電動モータ11を備えた電動パワーステアリング装置を
例に採ったが、これに代えて、トルクリミッタを有する
電動モータを備えた電動パワーステアリング装置にも本
発明を適用することができる。また、上記実施例では、
操舵補助トルクの異常を、トルク検出値Tとモータ電流
検出値IM との関係によって定められる特性に基づいて
検出しているが、必ずしもこれに限定する必要はなく、
例えば、図9(モータ駆動電流値を縦軸、車速を横軸に
とり両者の関係を示すグラフ)に示すように、車速セン
サ16から読み込まれた所定の車速Vでのモータ駆動電
流値Iの最大値IMAX が、予め車速Vに応じて設定され
た基準値Ip を超えた時に、操舵補助トルクの異常を検
出するようにしてもよい。
【0037】さらに、ステップS4で設定したモータ電
流指令値SI とステップS6で算出したモータ電流検出
値iM との差の絶対値(|SI −iM |)が予め定めら
れた規定値eS を超えた時、すなわち、|SI −iM
>eS の時に、電動モータ11等がロックされた状態で
あるとして異常と判定し、モータ駆動信号SM に所定の
周波数の小振幅信号ΔSM を重畳するようにしてもよ
い。
【0038】さらに、上記実施例では、操舵補助トルク
の異常時の電動モータの作動制御をマイクロコンピュー
タを用いて行っているが、これに限定されず、例えば、
操舵トルクに応じてモータ駆動回路14に供給される駆
動電流に発振器(図示せず)から所定の周波数の小振幅
の信号を重畳することにより電動モータの作動を制御す
るようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、請求項
1の発明によれば、運転者がステアリングホイールから
微小振動を感じて操舵補助トルクの異常を知ることがで
きるので、従来必要であった運転時の安全性を確保する
ための電磁クラッチ装置が不要となり、電動パワーステ
アリング装置のコスト低減を図ることができる。
【0040】請求項2の発明によれば、請求項1の構成
に加えて、操舵補助力の異常を設定電流値と電動モータ
の駆動電流の検出値との差の絶対値が予め定められた規
定値を超えた時に検出することにより、電動モータ等が
ロックされた場合にも、運転者がステアリングホイール
からの微小振動を感じて異常を知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である電動パワーステアリン
グ装置の全体構成を説明するための説明的概略図であ
る。
【図2】操舵トルクセンサの出力特性図である。
【図3】コントローラの全体構成を説明するためのブロ
ック図である。
【図4】電動パワーステアリング装置の作動を説明する
ためのフローチャート図である。
【図5】操舵補助トルクの異常検出処理を説明するため
のフローチャート図である。
【図6】モータ電流検出値と操舵トルクとの関係を示す
特性グラフである。
【図7】操舵トルクと車速とモータ駆動電流との関係を
示す特性グラフである。
【図8】モータ駆動電流に所定の周波数で小振幅の電流
を重畳した時の変化を説明するためのグラフである。
【図9】本発明の他の実施例を説明するための特性グラ
フである。
【符号の説明】
9…操舵トルクセンサ 10…減速ギヤ機構 11…電動モータ 12…コントローラ 13…制御回路 14…モータ駆動回路 15…電流検出回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵系の操舵トルクを検出する操舵トル
    ク検出手段と、前記操舵系に減速ギヤ機構を介して操舵
    補助力を付与する電動モータと、少なくとも前記トルク
    検出手段によって得られたトルク検出値に基づいて前記
    電動モータに対する駆動電流値を設定する電流値設定手
    段と、該設定電流値に応じた駆動電流を前記電動モータ
    に供給するモータ駆動手段とを備えた電動パワーステア
    リング装置において、 前記操舵補助力の異常を検出する異常検出手段と、該異
    常検出手段によって前記操舵補助力の異常が検出された
    時、前記電動モータに供給される駆動電流に所定の周波
    数で小振幅の異常認識用電流を重畳する電流重畳手段と
    を備えたことを特徴とする電動パワーステアリング装置
  2. 【請求項2】 前記異常検出手段は、前記設定電流値と
    前記電動モータの駆動電流の検出値との差の絶対値が、
    予め定められた規定値を超えた時に操舵補助力の異常を
    検出することを特徴とする請求項1記載の電動パワース
    テアリング装置。
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