JPH08156248A - インクジェット記録ヘッドの駆動装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの駆動装置

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JPH08156248A
JPH08156248A JP29843594A JP29843594A JPH08156248A JP H08156248 A JPH08156248 A JP H08156248A JP 29843594 A JP29843594 A JP 29843594A JP 29843594 A JP29843594 A JP 29843594A JP H08156248 A JPH08156248 A JP H08156248A
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 環境温度による特性補正のための最大印加電
圧値の調整と、印加電圧の立ち上がり及び立ち下がり時
間調整を独立にでき、かつ経年変化による要因を排除し
たインクジェット記録ヘッドの駆動装置を提供するこ
と。 【構成】 環境温度による特性変化を補正する補正信号
により、出力値が可変可能な可変定電圧源21と、該可
変電圧電源の出力電圧から、複数の分圧電圧を生成する
分割手段22と、該分割手段の出力する分圧電圧を電圧
レベル順に、順次又は飛越スイッチングし、階段状の電
圧波形電を生成するマルチプレクサ23と、該マルチプ
レクサの出力を線形電力増幅する電力増幅器13とより
なり、前記電力増幅器の出力より前記圧電体に電圧印加
がなされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は圧電体を利用したインク
ジェット記録ヘッドの駆動装置に係り、特に経年変化と
温度変化に左右されず、インク吐出特性を均一にできる
インクジェット記録ヘットの駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、従来よりインクジェットプリン
タに用いられているオンデマンド型のインクジェットヘ
ッドを説明するもので図1(a)は、その断面図を、ま
た図1(b)が電気的等価回路を示している。
【0003】符号2は、室枠1と振動板4により形成さ
れたインク室であり、振動板4には電界により伸縮する
圧電体5が固着されていて、この圧電体5の伸縮力によ
り振動板4が変位しインク室2の体積が拡大、収縮す
る。駆動線7より圧電体5の表面に設けた電極6に急激
に電圧を印加すると、紙面の上下に圧電体5は縮み振動
板4はインク室を急激に縮小させる方向に反り、インク
は押圧されてインク滴3を室枠1に設けられた微細孔で
あるノズル8より吐出させるものである。電界を取り去
る時は、緩やかに行い、ノズル8からの気胞の取り込み
の防止と、メニスカスの振動が速やかに静定させるよう
にする。この様なアクチュエ−タがインクジェットヘッ
ドには複数設けられている。
【0004】図1では振動板4と圧電体5との関係はバ
イモルフ的に示したが、圧電体の変位を直接的に振動板
4に伝えてインク室2を拡大・縮小する方法もある。い
ずれにしても、圧電体5は電気的には図1(b)に示す
ように容量性なので、印加電圧の波形の時間微分に比例
した電流が電界印加時及び電界除去時に充放電電流とし
て流れることになる。つまりこの充放電電流は、圧電体
5への電圧印加及び除去を急激に行う程大きくなるわけ
で、圧電体5の素子数が多く、例えば48素子を駆動す
る場合にあっては、ピ−ク値が数十アンペアにもなる。
従って、駆動線7での大きな電圧降下が起こり、圧電体
5の駆動素子数により、吐出特性が左右されてしまうと
いった問題や、電子部品が破壊するといった問題が生じ
てしまう。ここで、圧電体の等価容量をc、最大印加電
圧をv、駆動周波数をf、圧電体の素子数をnとすれ
ば、消費電力はf・c・v^2・nになる。
【0005】そこで、従来の駆動方法では、米国特許第
4,459,599号公報、4,126,867号公
報、4,282,535号公報等に示されるように、圧
電体に直列に電流制限抵抗を挿入して充放電電流のピー
ク値を押さえていた。
【0006】しかし、この方法では電流制限用抵抗値の
バラツキにより各々の圧電体の充放電時間が変わってし
まい、インク吐出特性に大きな影響を与える。その為、
電流制限用抵抗も含めてIC化するには問題がある。ま
た仮に精度よく電流制限用抵抗をIC化できたとして
も、圧電体5の容量バラツキから、結果として圧電体の
充放電時間が変わってしまい、インク吐出特性に支障を
来すといった問題があった。
【0007】また、米国特許第4,284,996号公
報に見られるようにフロ−型とシンク型の定電流源によ
り一つの圧電体を駆動する方法もあるが、圧電体容量及
び定電流源の電流値バラツキがある為、複数個の圧電体
の駆動に際して駆動特性を均一にすることが難しいと云
った問題があった。
【0008】そこで、出願人は、特開平2−16454
4号公報、特開平2−274554号公報、特開平3−
36036号公報、特開平3−133647号公報に、
複数の圧電体を直接1つの駆動源に接続し、この駆動源
の出力電圧を圧電体の一駆動周期内で所定勾配で変動さ
せることにより、電流制限用抵抗を用いず充放電電流値
のピ−ク値を抑え且つ圧電体の容量バラツキにも影響さ
れない駆動装置を公開した。
【0009】図2は、これらを集約して従来の駆動装置
を説明するものであって、Vpが略20ボルトの高圧電
源を、GNDが接地を、Vsが所定波形の圧電体への共
通駆動電圧を表わしている。以下、同じ番号又は符号は
同じ意味を表すものとする。
【0010】符号10は駆動電圧発生器で、フロ−型の
定電流源11とシンク型の定電流源12とが生成する定
電流Ifと定電流Isでコンデンサ−Cを充放電させ
て、直線的に変化する台形状の充放電電圧を得ている。
この充放電電圧は、エミッタフォロ−ワ(ソ−スフォロ
−ワ)からなる電力増幅器13で電力増幅されて駆動電
圧Vsとなる。定電流源11と定電流源12のON/O
FFはシステム制御手段14が信号線14aと信号線1
4b介して行う。システム制御手段14は図示してない
がヘッドのキャリジ制御、紙送り制御等も実行する。
【0011】そして、駆動電圧Vsは、両方向性のトラ
ンスファゲ−トからなる選択スイッチ16をシステム制
御手段14からの印刷データ信号により選択的に導通さ
せることで圧電体に与えらて、所定の印刷パターンを記
録するようインク滴を吐出させる。尚、スイッチ制御手
段15は、システム制御手段14からの信号を選択スイ
ッチ16の駆動に適した電圧値にレベル変換するもので
ある。
【0012】図3(a)は、上記駆動電圧Vsの波形を
示すもので、また図3(b)は、選択された圧電素子に
流れる充放電電流を示している。図示するように、駆動
電圧Vsは周期Tで繰り返し選択的に圧電体に印加され
る。
【0013】詳細には、τ2時間の待機区間では、全イ
ンク室を縮小した状態におくために、全選択スイッチ1
6をONし、全圧電体を充電状態におく。そして、駆動
電圧Vsの立ち下がりから、印刷データ信号により選択
的に選択スイッチをONして、対応する圧電体を放電さ
せインク室を緩やかに拡大し、インクを吸引する(τ3
時間)。その後、τ4時間をおいてメニスカスが復元方
向にある時に、急激な電圧勾配の駆動電圧Vsをτ1時
間で印加してインク室を急激に押圧し、インク滴を吐出
させて、前述の待機状態に戻るものである。
【0014】尚、圧電体に電界を加えるとインク室を縮
小させる構成もあるが、この場合は図3(a)と逆で、
駆動電圧Vsは緩やかに立ち上げ、立ち下げは早くす
る。
【0015】ところで、実際は環境温度による粘性等の
インク特性変化があるわけで、それによりインク吐出特
性が変化し印字品質が影響されてしまうため、図3
(a)のA,Bに示すように波高値を環境温度により調
整する必要がある。そのために、図2に示す従来例で
は、コンデンサ−Cの充電時間を調整することで駆動電
圧Vsの波高値を調整していた。この様にすると、図3
(a)から解るように、インク滴吐出のためのτ1時間
及びインク室拡大のためのτ3時間の時間幅が変化して
しまい、インク振動の抑制効果を失う場合があり思わし
くない。
【0016】また、定電流源11と定電流源12の精度
も必ずしも良好なものが得られず駆動電圧Vsの波形の
傾斜がバラツキ、タイミング関係が不正確になり、良好
なインク吐出特性が得られない問題が発生する。
【0017】例えば、特開平2−164544号公報の
図2に示す定電流源では、ツェナーダイオ−ドのツェナ
ー電圧とトランジスタのベ−ス・エミッタ間飽和電圧の
和電圧を基準電圧として、この基準電圧をエミッタ抵抗
に加わるよにして、定電流源構成しているが、トランジ
スタのベ−ス・エミッタ間飽和電圧が温度変化により変
動することから、ツェナー電圧を6ボルト以上の高い電
圧に設定しないと正確な基準電圧が得られない。しか
し、ツェナー電圧を高くすると、駆動電圧Vsの電位が
GND又はVpから大きく離れ、供給電圧Vpの利用効
率が悪化するばかりでなく、GNDからの高い電位は圧
電体に初めから歪を与えてしまい吐出特性を悪化させ
る。
【0018】逆に、ツェナー電圧を例えば1ボルト近傍
にすると供給電圧効率は良くなるが、ツェナーダイオ−
ドそのものの温度特性が強くなり、更に、トランジスタ
との和電圧の温度特性も加わり正確な定電流源が得られ
ない問題がある。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの様な問題
に鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、圧電体の駆動電圧波形を所望の時間で正確に立ち上
げ、立ち下げできるとともに、駆動電圧波形の波高値も
正確に自由に設定可能にして、インク吐出特性を一定に
保つよう制御するインクジエットヘッドの駆動装置を提
供するものである。又、温度依存性がなく且つ経年変化
のないインクジエットヘットの駆動装置を提供するもの
である。
【0020】
【課題を解決する為の手段】上記目的を達成するため
に、本発明のインクジェット記録ヘッドの駆動装置は、
請求項1において、圧電体の伸縮力により圧力発生室を
拡大縮小し、前記圧力発生室に対応するノズル孔よりイ
ンク滴を吐出させ記録を行うインクジェット記録ヘッド
の駆動装置において、補正信号により、出力値が可変可
能な可変定電圧源と、該可変定電圧電源の出力電圧か
ら、複数の分圧電圧を生成する分割手段と、該分割手段
の出力する分圧電圧を電圧レベル順に、順次又は飛越ス
イッチングし、階段状の電圧波形電を生成するマルチプ
レクサと、該マルチプレクサの出力を線形電力増幅する
電力増幅器と、より構成され、前記電力増幅器の出力よ
り前記圧電体に電圧印加がなされることを特徴とする。
【0021】また、請求項2において、前記補正データ
信号は、環境温度によるインク吐出特性の補正を行うも
のであることを特徴とする。
【0022】更に、請求項3において、請求項1記載の
インクジェット記録ヘッドの駆動装置において、前記マ
ルチプレクサの出力を平滑するフィルタを更に備え、該
フィルタを介して、前記マルチプレクサの出力を前記電
力増幅器に入力することを特徴とする。
【0023】
【作用】上記構成によれば、温度とヘッド特性に整合し
た駆動電圧の波高値を可変定電圧源で独立して設定で
き、また、駆動電圧の立ち上がり、立ち下がり時間はマ
ルチプレクサのスイッチング時間間隔で独立に設定で
き、経年変化により影響される要素もなくなる。
【0024】
【実施例】図4は本発明の具体的なブロック構成を示す
図である。符号20は駆動電圧発生器であり、内部は可
変定電圧源21、分割手段22マルチプレクサ23、フ
ィルタ24、電力増幅器13、デコーダ25、レベル変
換器26より構成されている。
【0025】可変定電圧電源21は、入力電圧Vpを後
述するシステム制御手段27からの信号により制御され
る電圧Vkを出力するもので、この出力電圧Vkをもと
に分割手段22で複数の分割電圧を生成し、該分割電圧
をマルチプレクサ23に導く。マルチプレクサ23は、
システム制御手段27からの制御信号により分割電圧の
下位電圧から最上位電圧までと、最上位電圧から最下位
電圧まで単位ステップ又は複数ステップ毎にサイクリッ
クに順次スイッチングして階段波形の電圧を発生する。
この階段波形の電圧をフイルタ24で円滑にして、電力
増幅器13を介して駆動電圧Vsとして圧電体に選択的
に供給するものである。
【0026】本実施例では、システム制御手段27が出
力するマルチプレクサの制御信号を、所定の駆動電圧波
形に対応したバイナリデ−タとしているため、デコーダ
25でバイナリデータを所定の規則に従ってデコ−ド
し、更に、レベル変換器26で所定の電圧レベルに変換
してマルチプレクサ23に入力させているが、種々の供
給方法があることは明らかである。
【0027】以上が、駆動電圧発生器20の基本構成で
あり、当然コンデンサのように経年変化により容量抜け
する要素がないので、印字ヘッドの特性と、温度変化に
対応した駆動電圧を発生できる特徴がある。
【0028】次に、システム制御手段27について説明
する。システム制御手段27は、第1データ処理手段と
第2データ処理手段より構成されていて、第1データ処
理手段は、印字ヘッド30に設けられた感温素子31か
らの温度デ−タと、ヘッド個々の特性デ−タを取り込
み、基準出力電圧Vkを発生させるための制御信号を可
変定電圧源21に出力する。この処理は、予めROM内
に記憶したテーブルを参照することにより行うことがで
きる。また、第2データ処理手段は、駆動電圧波形に対
応したタイミングデータをサイクリックにROMより取
り込んで、前述のデコーダ25に出力する。
【0029】尚、プリンタヘッド30は、駆動電圧Vs
を選択的に圧電体に与える選択スイッチと、システム制
御手段27からの印字デ−タによる選択スイッチ制御手
段も搭載している。
【0030】図5は、マルチプレクサ23の出力波形を
示しており、AとB波形は可変定電圧源21の出力電圧
VkがVk1とVk2(Vk1>Vk2)の場合を示し
ている。
【0031】図5は、出力Vkの分割を8レベルで示し
たもので、マルチプレクサ23のスイッチ数は少なくと
も8個必要であるが、インク滴を吐出させる区間におい
ては駆動電圧を急激に立ち上げる必要があるので、スイ
ッチの応答速度の関係から飛び越しスイッチングの5レ
ベルで示してある。何故ならば、スイッチング素子のO
N/OFF速度は精々50nSが限界であり、正確にス
イッチングするには5倍の250nS以上の遅いスイッ
チング周期が望ましく、数μSの立ち上がり又は立ち下
がりが要求される場合は、この様に飛び越しスイッチン
グが要求される。従って、階段電圧波形が荒いのでフィ
ルタで円滑にする必要が生じる。また、円滑にしないと
圧電体の充放電電流が図3(b)の様な定電流となら
ず、脈流電流となりピ−ク電流が増加して問題となる場
合がある。
【0032】尚、図5の階段状のB波形に沿った点線は
フィルタ24によって平滑された波形を示しており、τ
1’とτ1、及びτ3’とτ3の関係は、フィルタ24
を介することにより波形の遅れを示しているものであ
る。
【0033】ここで、図5の駆動電圧の発生の手順を図
6で説明する。図6は、デコ−ダ25に与える2進デ−
タを3ビットの2進カウンタで生成する場合を示してお
り、カウウント値は0〜7の8通りで、波形の立ち上げ
時は、図6の左端に示す10進で3〜7へとカウントを
進め、立ち下がり時は7〜0へと減算カウントする。こ
れを繰り返して所定の2進デ−タを作成する。
【0034】尚、図6の左から2番目はカウント値を2
進表示したもので、3番目は第2データ処理手段29で
コ−ド変換した変換2進値であり、右端はこれを10進
で表している。また、立ち上げ時のカウント値3のセッ
トも第2データ処理手段が行う。この様にして、マルチ
プレクサのスイッチ位置を飛び越しで選択して、図5の
波形を生成する。
【0035】この場合、カウンタの動作クロックは素子
応答の関係から25MHz前後であり、インク吐出過程で
は電圧変化時間を数μS、またインク吸引する過程では
電圧変化時間を数十μSにすることから、カウンタ容量
は4か5ビット程度にするのがが経済性から適当にな
る。
【0036】以上の説明では、カウンタの動作クロック
周波数を固定して説明したが、立ち上げ時間と立ち下げ
時間を個々により正確に設定するために、立ち上げ時と
立ち下げ時でクロック周波数を変更する場合もある。
【0037】次に、図4に示した各ブロック構成を詳細
に説明する。
【0038】図7は、分割手段22、マルチプレクサ2
3、フィルタ24、電力増幅器13の具体的な回路構成
を示す図である。
【0039】分割手段22の構成例は、ゲ−ト電極とド
レイン電極を直結して、可変定電圧源21の出力Vk側
にPチャンネルのトランジスタ40a、GND側にNチ
ャンネルのトランジスタ40bを配して、その間にn−
1個の抵抗Rdを直列接続して、各節点よりn個の分割
電圧V1,V2,,,,Vn-1,Vnを得ている。nは5ビットの場合
32である。トランジスタ40aと40bを設けるのは
後述の電力増幅器のダイナミックレンジに関係し、死電
圧を除去するもので必ずしも設けなくてもよい。
【0040】n個の分割電圧はマルチプレクサを形成す
るPチャンネルのトランジスタTPとNチャンネルのト
ランジスタTNに接続して集合し、これらのn個のトラ
ンジスタは図中左から右端まで、または、右から左端ま
で順次一個ずつONするようにレベル変換器26からの
制御信号で制御される。
【0041】ここで、上位電圧側でPチャンネルのトラ
ンジスタを、下位電圧でNチャンネルのトランジスタを
使用するのは、ON状態で充分なゲ−ト電圧が印加され
るようにする為であり、使用数は概略半分ずつにする。
従って、レベル変換器26は、両極性の制御信号を出力
するようになっており、Pチャンネルトランジスタには
GND近傍の電圧が、NチャンネルトランジスタにはV
k近傍の電圧がそれぞれ与えらる。逆に各トランジスタ
をOFF状態にするには、この逆の電圧を与える。
【0042】フィルタ24の構成はコンデンサ−と抵抗
の簡単な組合せか、単にコンデンサ−のみにして階段波
形を指数関数に近似して、円滑な波形にする。尚、駆動
電圧発生器20を、その他の構成要素を含めてIC化し
た場合は、寄生容量により平滑化可能であり、見かけ上
フィルタなしの構成とすることもできる。
【0043】次に、電力増幅器13の構成例を説明す
る。Pチャンネルトランジスタ41aとNチャンネルト
ランジスタ41bはマルチプレクサ23の出力を共通入
力として、定電流源42aと42bを負荷とするソ−ス
フォロ−ワ動作をする。ソ−ス側の電位はトランジスタ
がONするゲ−ト・ソ−ス間の閾値分だけ上下して入力
電圧に追従する。
【0044】トランジスタ41aと41bのソ−スはそ
れぞれダイリントン接続したNPNのトランジスタ43
aとPNPのトランジスタ43bのベ−スに接続する。
トランジスタ43aと43bはエミッタフォロ−ワとし
て動作して、一方が通電中は他方は逆バイアスになり通
電しない構成になっている。即ち、駆動電圧の上昇時は
トランジスタ43aがONしトランジスタ43bがOF
Fし、降下時はこの逆の関係となる。この構成で数アン
ペアの電流で負荷を充電したり、放電させることが出来
る。尚、電力増幅器13への電力供給は図示されている
可変定電圧源の出力Vkでなく入力電源Vpでも構わな
い。
【0045】次に、図8で第2デ−タ処理手段29の具
体的な実施例のブロックを説明する。図8(a)におい
て、クロック発生器50は、前述したように25MHz程
度のクロックを出力するものであり、スタートカウンタ
51、aステートカウンタ52、bスレートカウンタ5
3、cステートカウンタ54、dステートカウンタ55
にクロック信号を供給している。
【0046】符号51〜符号55の各カウンタは、図示
せぬ制御部より、リセットできる構成となっており、印
字区域にプリントヘッドが達すると、該リセットが解除
されてカウント動作が開始できる状態となるものであ
る。ここで、スタートカウンタ51は、リセット解除
後、駆動電圧の繰り返し周期Tを繰り返し計数するもの
で、スタートカウント51の計数値が初期値になる毎
に、aステートカウンタ51にカウント開始信号を出力
する。aステートカウンタ52は、図8(b)に示すa
ステート区間のカウントを終了するとカウント動作を停
止し、次のbステートカウンタ53にカウント開始信号
を出力する。bステートカウンタ53もaステートカウ
ンタ52と同様に、bステート区間のカウントを終了す
るとカウントを停止し、次のcステートカウンタ54に
カウント開始信号を出力する。以下cステートカウンタ
54、dステートカウンタ55も同様の動作を行う。こ
の各ステートカウントの動作状況は、条件設定手段60
でモニタされて、ゲート56の制御に利用される。尚、
各ステートカウンタのカウント終了値は、条件設定手段
60が外部より取り入れたタイミングデ−タを記憶して
ステ−ト手段に与ることにより可変できる構成となって
いる。
【0047】ゲ−ト56は前述のようにクロックの通過
を制御するものであり、ゲート56を通過したクロック
はプリカウンタ57でカウントされ、プリカウンタ57
のキャリー信号がメインカウンタ58のカウント信号と
して出力される。メインカウンタ58でのカウント値
は、先述した飛び越し波形にするためにコ−ド変換器5
9を介してデコーダへ出力される。
【0048】尚、プリカウンタ57のカウント容量は、
駆動波形Vsの立ち上がりと立ち下がりの要求特性に合
わせて条件設定手段60より調整可能であり、またコー
ド変換器59の変換形式も条件設定手段6から変更可能
である。
【0049】次に、図9で、第2デ−タ処理手段28の
他の実施例を説明する。ROM72は駆動波形デ−タを
アドレス順にテ−ブル的に記憶するもので、デ−タ長は
マルチプレクサ23のスイッチ数に合わせある。アドレ
スカウンタ71は順次所定のタイミングでROM72を
呼び出しデ−コ−ダ25に与える。条件設定手段70は
外部よりタイミングデ−タを受け取って記憶し、アドレ
スカウンタ71に与えるクロックの周期の設定・停止等
を実行する。これは図8の構成より簡単である特徴があ
る。任意駆動波形を得たい場合は、ROM72をフラシ
ュメモリにして外部よりデ−タ書換え可能にすればよ
い。
【0050】次に、第1デ−タ処理手段29を図10で
簡単に説明する。感温素子31からの温度デ−タはアナ
ログなので、アナログ・ディジタル変換するA/D手段
80でディジタル量にして、演算手段81に導く。演算
手段81はヘッド特性に合わせた修正デ−タを含めて所
定の演算アリゴリズムで演算して、結果をディジタル・
アナログ変換するD/A手段82でアナログ量に戻す。
このアナログ量は要求するVkを放出させる可変定電圧
電源21の基準電圧の補正デ−タとなる。
【0051】次に、可変定電圧電源21の構成例を図1
1で説明する。図11(a)において、符号90は入力
電圧Vpから所定電圧Vkを出力するように制御される
トランジスタである。ツェナーダイオ−ドZDは抵抗R
bでバイアス電流を受けて固定の基準電圧Vzを発生す
る。アナログの乗算器92は第1デ−タ処理手段29か
らの補正デ−タVcを係数αを乗算して可変基準Vx=
αVcを出力する。乗算器92は必ずしも必要ではない
が、基準電圧Vrにおける固定基準と可変基準の割合を
決定するに便利である。
【0052】加算器93は最終の基準電圧Vr=Vz+
Vxを出力する。オ−ペアンプ91はVrとVkを抵抗
Rf1とRf2とで分割したフィドバック電圧Vfが一
致するようにトランジスタ90を制御する。その結果、
Vk=Vr・(1+Rf1/Rf2)が得られる。これ
らの温度による関係を示すのが図11(b)である。
【0053】尚、回路構成でFET(電界効果型)トラ
ンジスタで大部分示しているが、これらをバイポ−ラ・
トランジスタで構成してもよい。更には、細部にわたっ
ては、種々変形が考えられるのは勿論である。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の構成によれ
ば、補正デ−タにより所望の出力電圧を発生する可変定
電圧電源の出力を複数に分圧して、該分圧電圧をマルチ
プレクサで所望の電圧波形になるよに順次選択して駆動
波形を生成するから、プリンタ環境に整合した駆動電圧
が得られる。
【0055】このマルチプレクサに与える制御信号成
は、精度の高い発振器からのクロックに基づき動作する
カウンタ又はROMより発生させるから経年変化もな
く、任意の駆動電圧波形が得られ、アナログ素子が不要
でIC化も容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧電体を用いたインクジェットヘッドを説明す
る図である。
【図2】従来のインクジェットヘッドの駆動回路図であ
る。
【図3】(a)は従来の駆動電圧発生器10が出力する
駆動電圧Vsの電圧波形図であり、(b)は駆動電圧V
sによる圧電体の充放電電流と駆動電流波形を示す図で
ある。
【図4】本発明の具体的な構成ブロックを示す図であ
る。
【図5】本発明の駆動電圧波形例を示す図である。
【図6】図5の駆動電圧波形を生成するカウンタの歩進
状態を示す図である。
【図7】本発明の基本構成部の具体的な回路を示す図で
ある。
【図8】第2デ−タ処理手段を構成するブロックを示す
図である。
【図9】別の第2デ−タ処理手段を構成ブロックを示す
図である。
【図10】第1デ−タ処理手段を構成するブロックを示
す図である。
【図11】(a)は可変定電圧源の回路を示し、(b)
は(a)の特性を示す図である。
【符号の説明】
21…可変定電圧源 22…分割手段 23…マルチプレクサ 24…フィルタ 13…電力増幅器 25…デ−コ−ダ 28…第1デ−タ処理手段 29…第2デ−タ処理手段 30…プリンタヘッド

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電体の伸縮力により圧力発生室を拡大縮
    小し、前記圧力発生室に対応するノズル孔よりインク滴
    を吐出させ記録を行うインクジェット記録ヘッドの駆動
    装置において、 補正信号により、出力値が可変可能な可変定電圧源と、 該可変定電圧電源の出力電圧から、複数の分圧電圧を生
    成する分割手段と、 該分割手段の出力する分圧電圧を電圧レベル順に、順次
    又は飛越スイッチングし、階段状の電圧波形電を生成す
    るマルチプレクサと、 該マルチプレクサの出力を線形電力増幅する電力増幅器
    と、 より構成され、 前記電力増幅器の出力より前記圧電体に電圧印加がなさ
    れることを特徴とするインクジェット記録ヘッドの駆動
    装置。
  2. 【請求項2】前記補正データ信号は、環境温度によるイ
    ンク吐出特性の補正を行うものであることを特徴とする
    請求項1記載のインクジェット記録ヘッドの駆動装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載のインクジェット記録ヘッド
    の駆動装置において、 前記マルチプレクサの出力を平滑するフィルタを更に備
    え、 該フィルタを介して、前記マルチプレクサの出力を前記
    電力増幅器に入力することを特徴とするインクジェット
    記録ヘッドの駆動装置。
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