JPH08154021A - 歪補償増幅装置 - Google Patents

歪補償増幅装置

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JPH08154021A
JPH08154021A JP31608094A JP31608094A JPH08154021A JP H08154021 A JPH08154021 A JP H08154021A JP 31608094 A JP31608094 A JP 31608094A JP 31608094 A JP31608094 A JP 31608094A JP H08154021 A JPH08154021 A JP H08154021A
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Nobuyasu Shimada
信康 嶋田
Takayoshi Funada
貴吉 舟田
Yasuo Sera
泰雄 世良
Kotaro Takenaga
浩太郎 竹永
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Abstract

(57)【要約】 【目的】歪検出ループの前段に入力レベル検出器13が
設けられ、入力レベル検出データに対応する調整データ
を不揮発性メモリ15から読み出してベクトル調整器2
に与えるように構成されたアナログ方式自動車電話の歪
補償増幅装置の歪補償制御を、ディジタルTDMA方式
のバースト入力信号に対しても追随できるようにする。 【構成】入力レベル検出器13での入力レベル検出を、
フレーム当たり少なくともスロットの数以上に分割した
タイミングでサンプリングし、そのうちの最大値をその
フレームの入力信号レベルと判定して制御するように構
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル移動通信方
式による自動車電話システムの基地局および中継装置に
用いられる歪補償増幅装置に関する技術的問題点の改善
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、中継装置は、基地局からの電波
を増幅し、移動局に対して電波を送出する。この場合、
多チャネルの電波を同時に増幅するため非線形歪補償回
路として自己調整形フィードフォワード(SAFF:Se
lf Adjusting Feed Forward )回路と呼ばれる歪補償増
幅回路を実装した装置が用いられている。
【0003】図1は、従来のフィードフォワード形歪補
償増幅回路例図である。図において、1,4,9は方向
性結合器、2,7はベクトル調整器、3は主増幅器、
5,6は遅延線、8は補助増幅器、10はパイロット信
号発生器、11はパイロット信号受信器、12は制御回
路である。(a),(b),(c),(d),(e)は
各部の周波数スペクトラムを示す。方向性結合器1と4
の間の回路は歪検出ループであり、入力多周波信号が主
増幅器3で増幅されるとき発生する相互変調歪,雑音な
どの歪成分(誤差成分)を検出する。例えば、特定の2
波(a)を入力信号としたとき、(b)は主増幅器3の
出力を示し、増幅された入力信号に歪成分が加わってい
る。方向性結合器4と9の間の回路は歪除去ループであ
り、上記の歪検出ループで検出された誤差成分を補助増
幅器8で所望の値に増幅して位相を反転した信号(d)
と、遅延線6を介して方向性結合器9に入力される歪成
分を含んだ増幅信号とを逆相加算する。このようにして
主増幅器3で増幅したとき発生した歪成分が除去(相
殺)された2波増幅信号(e)が出力される。
【0004】ベクトル調整器2、検波器16、及び制御
回路12は、歪を検出するための最適調整値を設定する
ために設けられている。制御回路12は、主増幅器3で
増幅された歪成分を含む増幅された入力信号を方向性結
合器4の出力から取り出し検波器16で検波した出力を
A/D変換器によりディジタル変換し、ディジタル信号
処理によって歪検出最適値を判定した後、D/A変換器
によってアナログ量の振幅の位相制御信号に変換してベ
クトル調整器2に入力する。ベクトル調整器7、及びパ
イロット信号発生器10,パイロット信号受信器11,
制御回路12は、歪検出ループで取り出した歪成分を歪
除去ループで除去するための最適調整値を設定するため
に設けられている。制御回路12は、歪検出ループの主
増幅器3の出力側に注入された例えば帯域外周波数のパ
イロット信号を、方向性結合器9の出力側から、そのレ
ベルを相関検出器などの狭帯域検出器を備えたパイロッ
ト受信器11によって抽出して入力されてディジタル変
換され、ディジタル信号処理によって歪補償最適値を判
定した後、D/A変換器によってアナログ量の振幅・位
相制御信号に変換してベクトル調整器7に入力する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の歪補償増幅
回路を実装した歪補償増幅装置を現地に据付けて運用す
る場合主増幅器3を主体とする無線部の温度が、電源投
入時および入力信号レベル増大時に急激に上昇変化し、
ベクトル調整器に対する歪補償最適値が得られるまでに
時間がかかり、その間に発生した相互変調歪がスプリア
スとなって送出されるという問題点があった。そのた
め、制御回路12のCPU,A/D変換器,D/A変換
器の処理を高速化して温度や入力レベルの急激な変化に
追随するように要求されていた。このような要求に応え
て、本願発明者は、電源投入時や入力レベル変化時の急
激な温度変化があっても短時間で最適制御値が得られる
ようにしてその間の歪がスプリアスとなることを防ぐよ
うにした歪補償増幅装置を提案した(特願平6−208
266号参照)。
【0006】図2は上記提案の回路構成例図であり、本
発明を適用しようとする実施例図である。図1の従来例
と異なる点は、入力側に多周波入力信号の入力レベルを
検出するレベル検出器13を付加し、主増幅器3の近傍
の温度を検出する温度センサ14を設け、制御回路12
にバッテリバックアップRAMまたはE2 PROMなど
の不揮発性メモリ15を設けた点である。この不揮発性
メモリ15には、入力レベルの変化と温度変化を想定し
て、入力レベルと温度レベルをパラメータとしたベクト
ル調整器2,7に与える最適ベクトル調整データが予め
記憶させてあり、検出レベルに対応する調整データが読
み出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記、従来の回路及び
先に提案した回路は、入力信号が連続したキャリア信号
であるアナログ方式自動車電話システムに実用されるも
のである。そのため、入力信号がバースト(間欠)信号
のディジタル方式の自動車電話システムに用いようとす
ると次のような問題が生ずる。時分割多元接続(TDM
A:Time Division Multiple Access )のディジタル自
動車電話システムでは、入力信号が1スロット6.6ms
ec毎にキャリアレベルの異なるバースト信号となるた
め、ベクトル調整による歪補償が追随できなくなる。そ
こで、1スロット6.6msec以内に歪補償制御を終える
ことができるような高速信号処理を行えばよいが、制御
回路12のCPUやA/D変換器,D/A変換器などの
信号処理速度に限界があり、実用に供さないという欠点
がある。
【0008】本発明の目的は、上記制御回路のハードウ
エアを用い、かつ、1スロット6.6msec毎にレベルが
異なるバースト信号が入力されても歪補償制御が追随で
きるようにした歪補償増幅装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の歪補償増幅装置
は、入力レベル検出器を通って入力される入力信号を第
1のベクトル調整器を介して主増幅器で増幅した信号と
前記入力信号を第1の遅延線を介してタイミングを合わ
せた逆相信号とにより歪成分を検出する歪検出ループ
と、該歪成分を第2のベクトル調整器を介して補助増幅
器によってレベルを合わせた逆相信号と前記主増幅器で
増幅した信号を第2の遅延線を介してタイミングを合わ
せた信号とにより歪成分を相殺して出力する歪除去ルー
プと、前記主増幅器近傍の温度を検出する温度センサ
と、前記歪検出ループから抽出して検波した検波レベル
および前記歪検出ループに注入し前記歪除去ループから
抽出したパイロット信号の検出レベルがそれぞれ最小に
なり、かつ、前記入力レベル検出器および前記温度セン
サからの検出データに対応する制御データを不揮発性メ
モリから読み出して前記第1のベクトル調整器及び前記
第2のベクトル調整器の減衰量と位相量を調整する制御
回路とを備えた歪補償増幅装置において、前記入力レベ
ル検出器は、TDMA方式の入力信号のフレームを少な
くともスロットの数以上に分割したサンプリングタイミ
ングで入力信号レベルを抽出しフレーム毎に抽出レベル
の最大値を当該フレームの入力信号レベルと判定して前
記制御回路に与えるように構成されたことを特徴とする
ものである。
【0010】
【実施例】図2は本発明の実施例を示す回路構成図であ
り、各符号は前述の通りである。また、図3は本発明の
作用説明図である。図3(A)は入力信号レベル、
(B)は入力レベル検出器13のサンプリングタイミン
グ、(C)は各サンプリングタイミングの入力信号レベ
ル検出値を示す。TDMA方式のディジタル自動車電話
システムにおける同一端末への伝送スロットは、フルレ
ート時は20msec間隔、ハーフレート時は40msec間隔
である。図3はフルレート時の入力信号レベル検出の例
であり、入力信号は(A)に示すように、1フレーム2
0msec毎に3つの端末A,B,Cが割り当てられ、1ス
ロットは(20/3)≒6.6msecである。入力レベル
検出器13での入力レベル検出は、2msec毎に22msec
間、11データサンプリング(No. 1〜11)を行う。
図3(C)は8ビットA/Dコンバータによる入力信号
レベルのサンプリングデータ(A/D値)であり、当該
フレームの中のNo. 2のサンプリングデータ(202)
を当該フレームでの入力信号レベルと判定し、他の低い
レベルのデータを無視する。このようにしてフレーム単
位に最大値を検出判定した入力信号レベルと、温度セン
サ14で検出した温度レベルとを検出データとし、不揮
発性メモリ15に予め書き込まれている最適ベクトル調
整データを検索してベクトル調整回路2,7に対して出
力する。このようにすれば、各バーストに対して常時安
定した歪補償を行うことができる。
【0011】フレーム単位に最大入力信号レベルサンプ
リングデータを検出してベクトル調整器を制御すれば各
スロットの安定した歪補償が行える理由、すなわち入力
信号レベルをサンプリングデータのうちの最大値とする
理由は、以下の通りである。入力レベルをPin、利得を
Gとすると出力レベルPout は次の(1)式で示され
る。
【数1】Pout =Pin+G ………(1) 一方、(キャリアレベル)−(歪レベル)=IM(混変
調レベル)であるから、インタセプトポイント値Ip は
次の(2)式で示される。
【数2】 式(1),(2)より、IMは次の(3)式で示され
る。
【数3】 IM=2(Ip −Pout )=2(Ip −Pin−G) ………(3) (但し、Ip ,Gは固定値で一定) 図4は上記式の説明図である。(3)式より、入力レベ
ル(Pin)が高くなるとキャリアレベルと歪レベルの差
(IM)が小さくなり、歪レベルがキャリアレベルに近
づく。以上より、入力レベル(Pin)が高い時、すなわ
ち、歪レベルが高いところでフレーム単位に歪検出ルー
プ,歪除去ループを最適調整すれば、その入力レベルよ
り小さいレベルの入力が入ったとしても歪成分をキャン
セルする能力に余裕を持っており、歪が発生することは
ない。従って、入力レベルがより高いレベルで歪補償を
行えば、入力レベルが低くなってもそのフレームの間ベ
クトル調整データを変化させないでよいことになる。
【0012】
【発明の効果】本発明を実施することにより、次の効果
が得られる。 (1)異なる入力信号レベルの入力により、歪補償制御
がフレームの先頭スロットの低いレベルに合わせた制御
をせずに済む。従って、安定した歪補償を行うことが出
来る。 (2)検出精度は、6.6msecに1回以上(端末側でバ
ッテリセービング機能を有してるいる場合、音声データ
がなくなり、制御データ及び同期データのみになったと
しても1msecに1回)入力信号レベルを検出できればよ
く、従来の制御回路の8ビットPCUで制御することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の歪補償増幅回路例図である。
【図2】本発明の実施例を示す回路構成図である。
【図3】本発明による入力信号レベル検出例の説明図で
ある。
【図4】本発明の効果説明図である。
【符号の説明】
1,4,9 方向性結合器 2,7 ベクトル調整器 3 主増幅器 5,6 遅延線 8 補助増幅器 10 パイロット信号発生器 11 パイロット信号受信器 12 制御回路 13 入力レベル検出器 14 温度センサ 15 不揮発性メモリ 16 検波器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹永 浩太郎 東京都中野区東中野三丁目14番20号 国際 電気株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力レベル検出器を通って入力される入
    力信号を第1のベクトル調整器を介して主増幅器で増幅
    した信号と前記入力信号を第1の遅延線を介してタイミ
    ングを合わせた逆相信号とにより歪成分を検出する歪検
    出ループと、該歪成分を第2のベクトル調整器を介して
    補助増幅器によってレベルを合わせた逆相信号と前記主
    増幅器で増幅した信号を第2の遅延線を介してタイミン
    グを合わせた信号とにより歪成分を相殺して出力する歪
    除去ループと、前記主増幅器近傍の温度を検出する温度
    センサと、前記歪検出ループから抽出して検波した検波
    レベルおよび前記歪検出ループに注入し前記歪除去ルー
    プから抽出したパイロット信号の検出レベルがそれぞれ
    最小になり、かつ、前記入力レベル検出器および前記温
    度センサからの検出データに対応する制御データを不揮
    発性メモリから読み出して前記第1のベクトル調整器及
    び前記第2のベクトル調整器の減衰量と位相量を調整す
    る制御回路とを備えた歪補償増幅装置において、 前記入力レベル検出器は、TDMA方式の入力信号のフ
    レームを少なくともスロットの数以上に分割したサンプ
    リングタイミングで入力信号レベルを抽出しフレーム毎
    に抽出レベルの最大値を当該フレームの入力信号レベル
    と判定して前記制御回路に与えるように構成されたこと
    を特徴とする歪補償増幅装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002043861A (ja) * 2000-07-24 2002-02-08 Nec Corp 歪補償方法及び歪補償増幅回路

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002043861A (ja) * 2000-07-24 2002-02-08 Nec Corp 歪補償方法及び歪補償増幅回路

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