JPH081529Y2 - 塗装ロボット用ケーブル - Google Patents
塗装ロボット用ケーブルInfo
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- JPH081529Y2 JPH081529Y2 JP1991001898U JP189891U JPH081529Y2 JP H081529 Y2 JPH081529 Y2 JP H081529Y2 JP 1991001898 U JP1991001898 U JP 1991001898U JP 189891 U JP189891 U JP 189891U JP H081529 Y2 JPH081529 Y2 JP H081529Y2
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Description
るためのケーブル、詳しくは、可撓性、耐屈曲性を有
し、近年、産業界で問題になっているロボットの暴走の
発生を抑え、更に塗装用ケーブルにおいて最も重要な耐
シンナー特性を飛躍的に向上させた塗装ロボット用ケー
ブルに関する。
は、少くとも可撓性、耐屈曲性とロボットの暴走原因除
去のための遮蔽特性、更に塗料の溶剤として使用される
シンナーに耐え得る特性を持っている必要がある。
塗装ロボット用ケーブルは、可撓導体上に、ポリテトラ
フルオロエチレン(PTFE)の絶縁層を設けて絶縁心
線とし、これを2本撚合わせ、その上に、押え巻きテー
プ、軟銅細線の編組および押え巻きテープを順々に施し
て遮蔽心線を作り、その遮蔽心線を必要本数、介在と共
に撚合わせ、その上に押え巻きテーピングを施してケー
ブル芯とし、その上にポリウレタンエラストマーを主材
とする組成物で外被を設けたものがある。
と、耐シンナー特性は十分であるが、反面、ケーブルの
可撓性が損なわれる。この結果、スプレーガンの作動が
スムーズでなくなるため、耐シンナー特性を犠牲にし
て、従来では、前記のごとくポリウレタンエラストマー
などが使用されている。しかし、このポリウレタンエラ
ストマーは耐シンナー特性が悪く、常温のシンナー中に
10日間浸せきすると膨潤する。即ち、塗装ロボット用
として長期間使用すると、膨潤状態になる。膨潤する
と、繰り返し屈曲により外被が破れる。
撚りすることによって得られるが、銅(Cu)単独の可
撓銅撚線では耐屈曲性が十分満足できるものは得られて
おらず、より高い耐屈曲性が望まれている。
ンナー特性を飛躍的に向上させるとともに、耐屈曲性を
改良することにある。
めに、本考案にあっては、下記(A)乃至(C)の高力
高導電性銅合金線により可撓導体をなし、その可撓導体
に絶縁被覆を施した複数本の絶縁心線を撚合わせ、その
周りに遮蔽層を設けて、さらにその上に押え巻きテープ
層を形成して遮蔽心線とし、この遮蔽心線を複数本撚合
わせ、その周りに、水架橋性エチレンプロピレンラバー
を主体とする組成物により外被を設けてなる構成とした
のである。
0.01 〜0.05 重量%、残部実質的にCuより成る高力
高導電性銅合金の荒引線を、最終線径に至る中間線径で
熱処理を施した後、さらに冷間仲線して最終線径で熱処
理を施した高力高導電性銅合金線、 (B)Zr0.01 〜0.05 重量%、Cr0.01 〜0.05
重量%、In、Sn、Ag、Al、Bi、Ca、Fe、
Ge、Hf、Mg、Mn、Ni、Pb、Sb、Si、T
i、Zn、B、Yのうち1種以上を合計量で0.002〜
0.3重量%、残部実質的にCuより成る高力高導電性銅
合金の荒引線を、最終線径に至る中間線径で熱処理を施
した後、さらに冷間仲線して最終線径で熱処理を施した
高力高導電性銅合金線、 (C)少なくともZrを含む添加元素の総量が0.005〜
0.5重量%である銅合金の最終線径に至る中間線径で中
間熱処理を施してCu3 Zrを析出させ、さらに、中間
熱処理より低温の最終熱処理を最終線径で施して非再結
晶粒を残存させて成る高力高導電性銅合金線上記水架橋
性エチレンプロピレンラバー(EPR)としては、モル
デックスS−741(JISA硬度:77、住友ベーク
ライト社製:商品名)等を採用し得る。
チレン(PE)で形成でき、さらに、遮蔽心線は介在と
ともに撚合わせることができる。上記ふっ素系樹脂とし
ては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テト
ラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエー
テル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリクロ
ロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオ
ロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、クロロト
リフルオロエチレン−エチレン共重合体(ECTF
E)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリ
ビニルフルオライド(PVF)等を挙げることができ
る。
に水架橋性エチレンプロピレンラバーを採用することに
より、可撓性を保ちながら、耐シンナー性が飛躍的に改
良される。また、可撓導体に高力高導電性銅合金線を採
用することにより、耐張力性・耐屈曲性に大幅な改良が
得られる。
PEを用いると、可撓性を損う恐れがあるが、絶縁心線
は径が細く、絶縁厚も薄いため、ケーブル全体の可撓性
への影響は少ない。
において、Zr及びCrを同程度に 添加し、相乗的な析
出硬化を発現させることにより、機械的強度及び導電率
を共に向上させる。ここで、Zr及びCrが0.01重
量%未満であると、機械的強度が不足し、0.05重量
%を越えると、導電率が悪くなり細線への線引加工性も
悪くなる。そして、冷間伸線加工の途中の中間線径で熱
処理を施すことによって引張強さ、屈曲値などの機械的
強度及び導電率をさらに向上させる。さらに、最終伸線
加工後に熱処理を施すと機械的強度と導電率のばらつき
が少なくなり均一な特性を有するものとなる。最終線径
での熱処理だけではZr及びCrの未析出分がまだ銅マ
トリックス中にかなり存在しているが、中間線径で熱処
理を施した後冷間伸線した場合にはZr及びCrの析出
量の増加がよりはかられると共に銅マトリックス中の加
工歪も取り除かれ、これが導電率を向上させる。
f、Mg、Mn、Ni、Pb、Sb、Si、Ti、Z
n、B、Yを添加し合金化させると、機械的強度が向上
する。0.002重量%未満であれば、機械的強度の向
上が認められず、0.3重量%を越えると導電率の犠牲
が大きくなる。
は、少なくとも、Zrが添加されているので、冷間伸線
加工の途中の中間線径で中間熱処理を施すとCu 3 Zr
が析出し、機械的特性をあまり下げることなく導電性が
向上する。そのZrが0.005重量%未満であると、
機械的特性が向上せず、0.5重量%を越えると、伸線
加工性が悪くなり、導電性も低下する。そして、さらに
冷間伸線して、最終線径でも熱処理を施すと、非再結晶
粒が残存し、機械的特性が維持され、機械的特性と導電
性のばらつきが少なくなり均一な特性となる。
(B)の詳細は特願平2−339921号、特願平3−
31559号(特開平4−214829号)に記載し、
同銅合金線(C)の詳細は特願平2−305648号
(特開平4−176849号)に記載している。
(b)に示すように、可撓導体1に絶縁被覆2を施した
対の絶縁心線3、3を撚合わせ、その周りに押え巻テー
プ層4を形成したのち、遮蔽層5を設け、さらにその上
に同じく押え巻テープ層4を形成して遮蔽心線6とす
る。
蔽心線6の6本を介在7とともに撚合わせ、その上に押
え巻テープ層4を形成し、その周りにシース8を押出成
形被覆して、本考案に係るケーブルPを得た。なお、遮
蔽心線6の識別としては表2に示すように行ない、その
配列は図2のようにした。
性、耐屈曲性、遮蔽性においては、従来のものと変わり
なく、良好な結果を得、耐シンナー性においては表3の
結果を得た。なお、比較例1、2として、シース8に、
下記のエラストランET385(比較例1)、レザミン
P−890(比較例2)を使用したものの試験をした。
その耐シンナー性試験は、シンナー中にJIS3号形ダ
ンベル試験片を10日間浸漬後、その膨潤の程度を調べ
た。
得た。また、上記実施例において、高力高導電性銅合金
線に、組成(A)に代えて、(B)、(C)のものを使
用したところ、同様な結果を得た。
可撓性、耐屈曲性及び耐シンナー性が優れたものとな
る。
の一実施例の断面図、(b)は同実施例の遮蔽心線の詳
細断面図
Claims (5)
- 【請求項1】 下記の高力高導電性銅合金線により可撓
導体をなし、その可撓導体に絶縁被覆を施した複数本の
絶縁心線を撚合わせ、その周りに遮蔽層を設けて、さら
にその上に押え巻きテープ層を形成して遮蔽心線とし、
この遮蔽心線を複数本撚合わせ、その周りに、水架橋性
エチレンプロピレンラバーを主体とする組成物により外
被を設けてなることを特徴とする塗装ロボット用ケーブ
ル。 記 Zr0.01 〜0.05 重量%、Cr0.01 〜0.05 重量
%、残部実質的にCuより成る高力高導電性銅合金の荒
引線を、最終線径に至る中間線径で熱処理を施した後、
さらに冷間伸線して最終線径で熱処理を施した高力高導
電性銅合金線。 - 【請求項2】 上記高力高導電性銅合金線を、上記組成
に代えて下記の組成としたことを特徴とする請求項1に
記載の塗装ロボット用ケーブル。 記 Zr0.01 〜0.05 重量%、Cr0.01 〜0.05 重量
%、In、Sn、Ag、Al、Bi、Ca、Fe、G
e、Hf、Mg、Mn、Ni、Pb、Sb、Si、T
i、Zn、B、Yのうち1種以上を合計量で0.002〜
0.3重量%、残部が実質的にCuより成る高力高導電性
銅合金の荒引線を、最終線径に至る中間線径で熱処理を
施した後、さらに冷間伸線して最終線径で熱処理を施し
た高力高導電性銅合金線。 - 【請求項3】 上記高力高導電性銅合金線を、上記組成
に代えて下記の組成としたことを特徴とする請求項1記
載の塗装ロボット用ケーブル。 記 少なくともZrを含む添加元素の総量が0.005〜0.5重
量%である銅合金の最終線径に至る中間線径で中間熱処
理を施してCu 3 Zrを析出させ、さらに、中間熱処理
より低温の最終熱処理を最終線径で施して非再結晶粒を
残存させて成る高力高導電性銅合金線。 - 【請求項4】 上記絶縁被覆がふっ素系樹脂又はポリエ
チレンにより形成されていることを特徴とする請求項1
乃至3のいずれか1つに記載の塗装ロボット用ケーブ
ル。 - 【請求項5】 上記遮蔽心線を介在とともに撚合わせた
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載
の塗装ロボット用ケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991001898U JPH081529Y2 (ja) | 1991-01-25 | 1991-01-25 | 塗装ロボット用ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991001898U JPH081529Y2 (ja) | 1991-01-25 | 1991-01-25 | 塗装ロボット用ケーブル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0499622U JPH0499622U (ja) | 1992-08-28 |
JPH081529Y2 true JPH081529Y2 (ja) | 1996-01-17 |
Family
ID=31729609
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991001898U Expired - Lifetime JPH081529Y2 (ja) | 1991-01-25 | 1991-01-25 | 塗装ロボット用ケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH081529Y2 (ja) |
-
1991
- 1991-01-25 JP JP1991001898U patent/JPH081529Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0499622U (ja) | 1992-08-28 |
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