JPH0523336U - 耐熱・耐屈曲・耐摩耗性塗装ロボツト用ケーブル - Google Patents

耐熱・耐屈曲・耐摩耗性塗装ロボツト用ケーブル

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JPH0523336U
JPH0523336U JP071921U JP7192191U JPH0523336U JP H0523336 U JPH0523336 U JP H0523336U JP 071921 U JP071921 U JP 071921U JP 7192191 U JP7192191 U JP 7192191U JP H0523336 U JPH0523336 U JP H0523336U
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JP
Japan
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resistant
resin composition
core wire
cable
resistance
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Pending
Application number
JP071921U
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English (en)
Inventor
信博 藤尾
憲治 原田
喜八 大西
正昭 木原
修 江原
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Tatsuta Electric Wire and Cable Co Ltd
Original Assignee
Tatsuta Electric Wire and Cable Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 可撓性を損うことなく、耐シンナー特性及び
耐熱性、耐屈曲性を改良する。 【構成】 可撓導体aに、ポリエーテルまたはポリカー
ボネート系ポリウレタンエラストマーとポリ弗化ビニリ
デンをベースとする弗素系エラストマーとを重量比で3
0/70〜90/10の範囲で混練りしこれに架橋剤1
〜9PHRを添加してなる樹脂組成物(好ましくは、重
量比は30/70〜70/30、架橋剤は3〜7PHR
添加とする。)を被覆した絶縁心線Pを撚合わせ、その
周りに遮蔽層5を設けて遮蔽心線6とする。この遮蔽心
線6を撚合わせ、その周りに水架橋性エチレンプロピレ
ンラバーを主体とする樹脂組成物により外被8を設け
る。このケーブルは耐シンナー特性、可撓性、耐熱性、
耐屈曲性等に優れている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、塗装ロボットを制御するためのケーブル、詳しくは、可撓性、耐熱 、耐屈曲、耐摩耗性を有し、近年、産業界で問題になっているロボットの暴走の 発生を抑え、更に塗装用ケーブルにおいて最も重要な耐シンナー特性を飛躍的に 向上させた塗装ロボット用ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
塗装ロボット用ケーブルには、少くとも可撓性、耐摩耗性、耐屈曲性とロボッ トの暴走原因除去のための遮蔽特性、更に塗料の溶剤として使用されるシンナー に耐え得る特性を持っている必要がある。また、高温環境下で使用される場合は 、前記特性に加えて耐熱性が要求される。
【0003】 上記要求の特性を持つために、これまでの塗装ロボット用ケーブルは、可撓導 体上に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の絶縁被覆を設けて絶縁心線 とし、これを2本撚合わせ、その上に、押え巻きテープ、軟銅細線の編組および 押え巻きテープを順々に施して遮蔽心線を作り、その遮蔽心線を必要本数、介在 と共に撚合わせ、その上に押え巻きテーピングを施してケーブル芯とし、その上 にポリウレタンエラストマーを主材とする樹脂組成物で外被を設けたものがある 。
【0004】 ここで、外被としてPTFEを採用すると、耐シンナー特性は十分であるが、 反面、加工性及びケーブルの可撓性が損なわれる。このため、外被の押出成形が 困難となるうえに、スプレーガンの作動がスムーズでなくなるため、耐シンナー 特性を犠牲にして、従来では、前記のごとくポリウレタンエラストマーなどが使 用されている。しかし、このポリウレタンエラストマーは耐シンナー特性が悪く 、常温のシンナー中に10日間浸せきすると膨潤する。即ち、塗装ロボット用と して長期間使用すると、膨潤状態になる。膨潤すると、繰り返し屈曲により外被 が破れる。
【0005】 本考案は、上記の状況に鑑み、主課題として、耐シンナー特性を飛躍的に向上 させることであり、副課題は可撓性・耐屈曲性を改良することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本考案にあっては、可撓導体に下記樹脂組成物 aの絶縁被覆を施した複数本の絶縁心線を撚合わせ、その周りに遮蔽層を設けて 、さらにその上に押え巻きテープ層を形成して遮蔽心線とし、この遮蔽心線を複 数本撚合わせ、その周りに水架橋性エチレンプロピレンラバーを主体とする樹脂 組成物により外被を設けてなる構成としたのである。上記遮蔽心線は介在ととも に撚合わせるとよい。
【0007】 〔樹脂組成物a〕 ポリエーテルまたはポリカーボネート系ポリウレタンエラストマー(以下、T PUという。)と、ポリ弗化ビニリデン(以下、PVDFという。)をベースと する弗素系エラストマー(以下、F−TPEという。)と、を重量比で30/7 0〜90/10の範囲で混練りし、これに架橋剤1〜9PHRを添加した樹脂組 成物。
【0008】 好ましくは、上記TPU/F−TPEの重量比は30/70〜70/30とす るとよく、また、上記架橋剤は3〜7PHRを添加するとよい。
【0009】 上記重量比が上記の範囲を外れると、TPU、F−TPEの長所を生かすこと ができず欠点が表面化する。即ち、TPUが多くなると、耐熱性、耐水性、電気 絶縁性が悪くなる。またF−TPEが多くなると、押出加工性、機械特性が悪く なる。一方、TPUが少ないときは耐摩耗性、引張強度および広い温度範囲での 弾性が期待できなくなる。F−TPEが少ないときは、耐熱性、耐薬品性、表面 の滑り性が期待できなくなる。
【0010】 上記架橋剤が上記範囲より少ないときは、引張強度、硬度、加熱変形耐力、伸 び等、所望の物理特性を得ることができない。また逆に、架橋剤が多いときは過 架橋となり、硬度が高くなって、耐熱老化性、柔軟性が低下し、架橋剤がブルー ミングして外観が悪くなる。
【0011】 上記TPUとしては表1に示すものを、F−TPEとしては表2に示すものを 挙げることができる。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】 上記水架橋性エチレンプロピレンラバー(EPR)としては、モルデックスS −741(JISA硬度:77、住友ベークライト社製:商品名)等を採用し得 る。
【0015】
【作用】
上記の如く構成する本考案に係るケーブルは、その絶縁心線が、TPU部分で 耐摩耗性を保ち、F−TPE部分で耐屈曲性及び耐熱性を保ち、上記特定の配合 範囲で、耐熱、耐屈曲、耐摩耗性の特性を保持する。このため、ケーブル全体と してもそれらの特性を有する。また、樹脂組成物aの絶縁被覆は滑り性がよいた め、絶縁心線相互の滑り性もよい。このため、ケーブル全体の可撓性もよい。さ らに、シース(外被)に水架橋性エチレンプロピレンラバーを採用しているため 、前記可撓性、耐熱性等を保ちながら、耐シンナー性が飛躍的に向上する。
【0016】
【実施例】
まず、表3に示す如く実施例1〜4の樹脂組成物aを混練り調整した。 混練りは、ブランベンダーミキサーで行い、その混練り温度は180℃で3〜 5分である。最初はTPUとF−TPEを所要量投入して3分間混練りし、次い で架橋剤を所要量投入し、温度150℃で2分間混練り調整した。
【0017】
【表3】
【0018】 以上のごとく調整した樹脂組成物aを200℃、100kgf/cm2 の加熱プレ スで1mm厚の架橋シートとし、そのシートに電子線を15Mrad照射架橋して 試料を作成した。この試料によりJIS K6723にもとづき引張試験試料( 耐熱老化試験試料)および電気特性試験試料を作成し、それぞれの試験を行った 結果を図4、図5に示す。図中、Elは伸び、Tsは引張強度を示す。
【0019】 つぎに、上記調整した樹脂組成物aを押出機により7本/36本/0.05mm の純銅製集合撚線a上に、0.3mm厚で押出成形して図3に示す絶縁心線Pを得 た(図中は素線の一部を省略している)。
【0020】 この絶縁心線PをJIS K7204(砥粒CS−17を使用)に準拠して、 耐摩耗試験を行った結果を図6に示す。
【0021】 耐屈曲試験は図7に示す装置にサンプルPを装着して、下記の条件で実施し、 素線の断線が生じる往復回数を求めた。図中、1は移動ガイド、2は固定ガイド である。その結果を図8に示す。
【0022】 記 試料a長 15〜16cm 移動ガイド1の移動長 50mm 振幅速さ 60回/min 曲率r 7mm 上記各試験結果から、本考案に係る絶縁心線Pが耐熱、耐屈曲、耐摩耗性にお いて十分に満足いけるものであることが理解できる。
【0023】 つぎに、表4に示す構成により、図1(b)に示すように、前記の各絶縁心線 Pの対を撚合わせ、その周りに押え巻テープ層4を形成したのち、遮蔽層5を設 け、さらにその上に同じく押え巻テープ層4を形成して遮蔽心線6とする。
【0024】 図1(a)に示すように、その遮蔽心線6の6本を介在7とともに撚合わせ、 その上に押え巻テープ層4を形成し、その周りにシース8を押出成形被覆して、 本考案に係るケーブルAを得た。 なお、遮蔽心線6の識別としては表5に示すように行ない、その配列は図2の ようにした。
【0025】 この各実施例の効果を調べたところ、可撓性、耐屈曲性、遮蔽性においては、 従来のものと変わりなく、良好な結果を得、耐シンナー性においては表6の結果 を得た。なお、比較例9、10として、シース8に、下記のエラストランET3 85(比較例9)、レザミンP−890(比較例10)を使用したものの試験を した。その耐シンナー性試験は、シンナー中にJIS3号形ダンベル試験片を1 0日間浸漬後、その膨潤の程度を調べた。
【0026】 記 エラストラン ET-385 <JISA硬度;85 > ;武田バーディシェウレタン工業製、 熱可塑性ポリエーテル系ウレタンエ ラストマー レザミン P-890;<JISA硬度;90 > ;大日精化工業製、熱可塑性ポリカーボネ ート系ウレタンエラストマー なお、遮蔽層5は編組密度70%以上で十分な遮蔽性を得た。
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】
【表6】
【0030】
【考案の効果】
本考案は、以上のように構成したので、可撓性、耐熱性、耐摩耗性、耐屈曲性 及び耐シンナー性が優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本考案に係る塗装ロボット用ケーブル
の一実施例の断面図、(b)は同実施例の遮蔽心線の詳
細断面図
【図2】同実施例の遮蔽心線の配列図
【図3】絶縁心線の部分切断斜視図
【図4】試験結果図
【図5】試験結果図
【図6】試験結果図
【図7】耐屈曲試験機の概略図であり、(a)は正面
図、(b)は左側面図
【図8】試験結果図
【符号の説明】
1 移動ガイド 2 固定ガイド 4 押え巻テープ層 5 遮蔽層 6 遮蔽心線 7 介在 8 シース(外被) P 絶縁心線 a 撚線(可撓導体) A ケーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 木原 正昭 東大阪市岩田町2丁目3番1号 タツタ電 線株式会社内 (72)考案者 江原 修 東大阪市岩田町2丁目3番1号 タツタ電 線株式会社内

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓導体に下記樹脂組成物aの絶縁被覆
    を施した複数本の絶縁心線を撚合わせ、その周りに遮蔽
    層を設けて、さらにその上に押え巻きテープ層を形成し
    て遮蔽心線とし、この遮蔽心線を複数本撚合わせ、その
    周りに水架橋性エチレンプロピレンラバーを主体とする
    樹脂組成物により外被を設けてなることを特徴とする耐
    熱・耐屈曲・耐摩耗性塗装ロボット用ケーブル。 〔樹脂組成物a〕ポリエーテルまたはポリカーボネート
    系ポリウレタンエラストマーと、ポリ弗化ビニリデンを
    ベースとする弗素系エラストマーと、を重量比で30/
    70〜90/10の範囲で混練りし、これに架橋剤1〜
    9PHRを添加してなる樹脂組成物。
  2. 【請求項2】上記樹脂組成物aの重量比を30/70〜
    70/30としたことを特徴とする請求項1記載の耐熱
    ・耐屈曲・耐摩耗性塗装ロボット用ケーブル。
  3. 【請求項3】上記樹脂組成物aの架橋剤を3〜7PHR
    添加としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の耐
    熱・耐屈曲・耐摩耗性塗装ロボット用ケーブル。
  4. 【請求項4】上記遮蔽心線を介在とともに撚合わせたこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の
    耐熱・耐屈曲・耐摩耗性塗装ロボット用ケーブル。
JP071921U 1991-09-09 1991-09-09 耐熱・耐屈曲・耐摩耗性塗装ロボツト用ケーブル Pending JPH0523336U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020047450A (ja) * 2018-09-19 2020-03-26 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh 複合ケーブルおよびワイヤハーネス
JP2020047489A (ja) * 2018-09-20 2020-03-26 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh 複合ケーブルおよびワイヤハーネス

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5951407B2 (ja) * 1977-09-13 1984-12-13 ダイアホイル株式会社 ポリエステル成形物の製造法

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