JPH04116313U - 塗装ロボツト用ケーブル - Google Patents

塗装ロボツト用ケーブル

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JPH04116313U
JPH04116313U JP1995791U JP1995791U JPH04116313U JP H04116313 U JPH04116313 U JP H04116313U JP 1995791 U JP1995791 U JP 1995791U JP 1995791 U JP1995791 U JP 1995791U JP H04116313 U JPH04116313 U JP H04116313U
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JP
Japan
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weight
cable
strength
copper alloy
painting robot
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Application number
JP1995791U
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English (en)
Inventor
信博 藤尾
喜八 大西
Original Assignee
タツタ電線株式会社
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 耐シンナー特性及び耐屈曲性を改良する。 【構成】 下記高力高導電性銅合金線からなる可撓導体
1の絶縁心線3を撚合わせ、その周りに遮蔽層5を設け
て遮蔽心線6とする。この遮蔽心線6を撚合わせ、その
周りに水架橋性エチレンプロピレンラバーを主体とする
組成物により外被8を設ける。記Cr:0.25 〜10重
量%を含み、Sn、Zr、Mg、Mn、Zn、Al、N
i、Fe、Ti、Co、Cd、V、Ag、In、Te、
Y、Siの何れか1種又は2種以上を、それぞれ0.001
〜0.5重量%、0.001〜0.2重量%、0.001〜0.05重
量%、又は0.001〜0.01重量%で、かつ合計0.001〜
3.0重量%を含み、残部がCuとP含有量を100pp
m以下に制限した不可避的不純物の合金からなり、加工
方向に伸長し、かつ分散したCr粒子を持つ高力高導電
性銅合金線。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、塗装ロボットを制御するためのケーブル、詳しくは、可撓性、耐屈 曲性を有し、近年、産業界で問題になっているロボットの暴走の発生を抑え、更 に塗装用ケーブルにおいて最も重要な耐シンナー特性を飛躍的に向上させた塗装 ロボット用ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
塗装ロボット用ケーブルには、少くとも可撓性、耐屈曲性とロボットの暴走原 因除去のための遮蔽特性、更に塗料の溶剤として使用されるシンナーに耐え得る 特性を持っている必要がある。
【0003】 上記要求の特性を持つために、これまでの塗装ロボット用ケーブルは、可撓導 体上に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の絶縁層を設けて絶縁心線と し、これを2本撚合わせ、その上に、押え巻きテープ、軟銅細線の編組および押 え巻きテープを順々に施して遮蔽心線を作り、その遮蔽心線を必要本数、介在と 共に撚合わせ、その上に押え巻きテーピングを施してケーブル芯とし、その上に ポリウレタンエラストマーを主材とする組成物で外被を設けたものがある。
【0004】 ここで、外被としてPTFEを採用すると、耐シンナー特性は十分であるが、 反面、ケーブルの可撓性が損なわれる。この結果、スプレーガンの作動がスムー ズでなくなるため、耐シンナー特性を犠牲にして、従来では、前記のごとくポリ ウレタンエラストマーなどが使用されている。しかし、このポリウレタンエラス トマーは耐シンナー特性が悪く、常温のシンナー中に10日間浸せきすると膨潤 する。即ち、塗装ロボット用として長期間使用すると、膨潤状態になる。膨潤す ると、繰り返し屈曲により外被が破れる。
【0005】 また、導体の可撓性は、細線を多数本集合撚りすることによって得られるが、 銅(Cu)単独の可撓銅撚線では耐屈曲性が十分満足できるものは得られておら ず、より高い耐屈曲性が望まれている。
【0006】 本考案の課題は、上記の状況に鑑み、耐シンナー特性を飛躍的に向上させると ともに耐屈曲性を改良することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本考案にあっては、下記組成の高力高導電性銅 合金線により可撓導体をなし、その可撓導体に絶縁被覆を施した複数本の絶縁心 線を撚合わせ、その周りに遮蔽層を設けて、さらにその上に押え巻きテープ層を 形成して遮蔽心線とし、この遮蔽心線を複数本撚合わせ、その周りに水架橋性エ チレンプロピレンラバーを主体とする組成物により外被を設けてなる構成とした のである。
【0008】 記 (A) Cr:0.25〜10重量%を含み、残部がCuとP含有量を100pp m以下に制限した不可避的不純物からなり、前記Crの粒子が加工方向に伸長し て分散しており、かつ伸線加工と焼鈍が加えられた高力高導電性銅合金線。
【0009】 (B) Cr:0.25〜10重量%を含み、更にSn 0.001〜0.5重量%、Z r 0.001〜0.5重量%、Mg 0.001〜0.5重量%、Mn 0.001〜0.5重量 %、Zn 0.001〜2.0重量%、Al 0.001〜0.5重量%、Ni 0.001〜0. 5重量%、Fe 0.001〜0.5重量%、Ti 0.001〜0.2重量%、Co 0.00 1〜0.5重量%、Cd 0.001〜0.5重量%、V 0.001〜0.05重量%、Ag 0 .001〜0.05重量%、In 0.001〜0.2重量%、Te 0.001〜0.2重量% 、Y 0.001〜0.05重量%、Si 0.001〜0.01重量%の範囲内で、何れか 1種又は2種以上を合計 0.001〜3.0重量%含み、残部がCuとP含有量を1 00ppm以下に制限した不可避的不純物の合金からなる、加工方向に伸長した Cr粒子を持つ高力高導電性銅合金線。
【0010】 上記加工方向とは、鋳造方向、伸線方向をいい、一方向凝固鋳造(OCC)す ることにより、Cr粒子は加工方向に伸線し、かつ分散する。この分散密度は、 102 〜106 本/mm2 (単位断面積当たりのCr粒子数)程度とするとよい。
【0011】 なお、半田付け性を高め、又は/及び絶縁被覆形成時のガスが導体に悪影響を 及ぼすのを避け、かつ接触抵抗を低減させるため、Sn、Sn−Pb合金、Ag 又はAg合金を被覆するとよい。ただし、これ等の問題がない場合はこれ等金属 又は合金の被覆は必要としない。焼鈍はN2 雰囲気中で行うのがよく、P含有量 は好ましくは10ppm以下とする。
【0012】 上記編成(B)の高力高導電性銅合金細線にあっても、Cr粒子が分離し、か つ伸線加工と焼鈍が加えられたものとすることができる。 (特開平2−304803号公報、特開平2−304804号公報等参照) 上記水架橋性エチレンプロピレンラバー(EPR)としては、モルデックスS −741(JISA硬度:77、住友ベークライト社製:商品名)等を採用し得 る。
【0013】 上記絶縁被覆は、ふっ素系樹脂又はポリエチレン(PE)で形成でき、さらに 、遮蔽心線は介在とともに撚合わせることができる。 上記ふっ素系樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テト ラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA) 、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポ リクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン−エチ レン共重合体(ETFE)、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体( ECTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリビニルフルオラ イド(PVF)等を挙げることができる。
【0014】
【作用】 上記の如く構成する本考案は、シース(外被)に水架橋性エチレンプロピレン ラバーを採用することにより、可撓性を保ちながら、耐シンナー性が飛躍的に改 良される。また、可撓導体に高力高導電性銅合金線を採用することにより、耐張 力性・耐屈曲性に大幅な改良が得られる。
【0015】 なお、絶縁心線の絶縁層にふっ素系樹脂、PEを用いると、可撓性を損う恐れ があるが、絶縁心線は径が細く、絶縁厚も薄いため、ケーブル全体の可撓性への 影響は少ない。
【0016】
【実施例】
表1で示す素材及び構成により、まず図1(b)に示すように、可撓導体1に 絶縁被覆2を施した対の絶縁心線3、3を撚合わせ、その周りに押え巻テープ層 4を形成したのち、遮蔽層5を設け、さらにその上に同じく押え巻テープ層4を 形成して遮蔽心線6とする。
【0017】 つぎに、図1(a)に示すように、その遮蔽心線6の6本を介在7とともに撚 合わせ、その上に押え巻テープ層4を形成し、その周りにシース8を押出成形被 覆して、本考案に係るケーブルPを得た。 なお、遮蔽心線6の識別としては表2に示すように行ない、その配列は図2の ようにした。
【0018】 この実施例の効果を調べたところ、可撓性、耐屈曲性、遮蔽性においては、従 来のものと変わりなく、良好な結果を得、耐シンナー性においては表3の結果を 得た。なお、比較例1、2として、シース8に、下記のエラストランET385 (比較例1)、レザミンP−890(比較例2)を使用したものの試験をした。 その耐シンナー性試験は、シンナー中にJIS3号形ダンベル試験片を10日間 浸漬後、その膨潤の程度を調べた。
【0019】 記 エラストラン ET-385 <JISA硬度;85 > ;武田バーディシェウレタン工業製、 熱可塑性ポリエーテル系ウレタンエ ラストマー レザミン P-890;<JISA硬度;90 > ;大日精化工業製、熱可塑性ポリカーボネ ート系ウレタンエラストマー なお、遮蔽層5は編組密度70%以上で十分な遮蔽性を得た。
【0020】 また、上記実施例において、高力高導電性銅合金線に、組成Aのものを使用し たところ、ほぼ同様な結果を得、さらに、組成Bにおいて、Cr粒子が分散し、 かつ伸線加工と焼鈍が加えられたものにあっては、より効果が向上した。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【考案の効果】
本考案は、以上のように構成したので、可撓性、耐屈曲性及び耐シンナー性が 優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本考案に係る塗装ロボット用ケーブル
の一実施例の断面図、(b)は同実施例の遮蔽心線の詳
細断面図
【図2】同実施例の遮蔽心線の配列図
【符号の説明】
1 可撓導体 2 絶縁被覆 3 絶縁心線 4 押え巻テープ層 5 遮蔽層 6 遮蔽心線 7 介在 8 シース(外被) P ケーブル

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の高力高導電性銅合金線により可撓
    導体をなし、その可撓導体に絶縁被覆を施した複数本の
    絶縁心線を撚合わせ、その周りに遮蔽層を設けて、さら
    にその上に押え巻きテープ層を形成して遮蔽心線とし、
    この遮蔽心線を複数本撚合わせ、その周りに水架橋性エ
    チレンプロピレンラバーを主体とする組成物により外被
    を設けてなることを特徴とする塗装ロボット用ケーブ
    ル。 記 Cr:0.25〜10重量%を含み、残部がCuとP含有
    量を100ppm以下に制限した不可避的不純物からな
    り、前記Crの粒子が加工方向に伸長して分散してお
    り、かつ伸線加工と焼鈍が加えられた高力高導電性銅合
    金線。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の塗装ロボット用ケーブル
    において、上記高力高導電性銅合金線を、上記組成に代
    えて下記の組成としたことを特徴とする塗装ロボット用
    ケーブル。 記 Cr:0.25〜10重量%を含み、更にSn 0.001〜
    0.5重量%、Zr 0.001〜0.5重量%、Mg 0.001
    〜0.5重量%、Mn 0.001〜0.5重量%、Zn 0.00
    1〜2.0重量%、Al 0.001〜0.5重量%、Ni0.0
    01〜0.5重量%、Fe 0.001〜0.5重量%、Ti
    0.001〜0.2重量%、Co 0.001〜0.5重量%、C
    d 0.001〜0.5重量%、V 0.001〜0.05重量%、A
    g 0.001〜0.05重量%、In 0.001〜0.2重量
    %、Te 0.001〜0.2重量%、Y 0.001〜0.05重
    量%、Si 0.001〜0.01重量%の範囲内で、何れか
    1種又は2種以上を合計 0.001〜3.0重量%含み、残
    部がCuとP含有量を100ppm以下に制限した不可
    避的不純物の合金からなる、加工方向に伸長したCr粒
    子を持つ高力高導電性銅合金線。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の塗装ロボット用ケーブル
    において、その高力高導電性銅合金線を、Cr粒子が分
    離し、かつ伸線加工と焼鈍が加えられたものであること
    を特徴とする塗装ロボット用ケーブル。
  4. 【請求項4】 上記絶縁被覆がふっ素系樹脂又はポリエ
    チレンにより形成されていることを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれか1つに記載の塗装ロボット用ケーブ
    ル。
  5. 【請求項5】 上記遮蔽心線を介在とともに撚合わせた
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載
    の塗装ロボット用ケーブル。
JP1995791U 1991-03-29 1991-03-29 塗装ロボツト用ケーブル Pending JPH04116313U (ja)

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