JPH08152322A - 位置測量方法及びその装置 - Google Patents

位置測量方法及びその装置

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JPH08152322A
JPH08152322A JP29435894A JP29435894A JPH08152322A JP H08152322 A JPH08152322 A JP H08152322A JP 29435894 A JP29435894 A JP 29435894A JP 29435894 A JP29435894 A JP 29435894A JP H08152322 A JPH08152322 A JP H08152322A
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point
coordinates
arbitrary point
arbitrary
gps
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JP29435894A
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Inventor
Kenichi Fukuda
研一 福田
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Sato Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Sato Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 法肩や法尻の関係を求める測量を省力化し
て、人員や労力の効率化を図った位置測量方法及びその
装置を提供することにある。 【構成】 丁張りかけを行う切土法肩点Dの近傍に任意
点Aをとり、この任意点Aの位置をGPSにより測量
し、任意点Aの位置と任意点A近傍の既知点Cとを基に
任意点Aを通る道路中心線40の法線を求め、この法線
により与えられる任意点Aと道路中心線40との位置関
係から丁張りかけの位置(切土法肩点D)を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、位置測量方法及びその
装置に関し、特に、道路、鉄道、ダム、ゴルフ場などの
広域工事において、GPS(汎地球測位システム)を利
用して切土法肩、盛土法尻等の測量を行う新規な位置測
量方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、道路、鉄道等の新設工事において
は、工事着手前に切土開始点(法肩)、盛土開始点(法
尻)を求めて、これらを表示してから作業に取りかかっ
ており、工事中には、常にセンタ測量および法線方向の
測量が行われる。また、作業員の配置については、職員
2名に対して3名程の助手が配置されることが一般的で
ある。
【0003】測量については次の作業手順で実施され
る。すなわち、(1)道路工事などの施工前には、発注
者が現地に何らかの位置表示を行い、(2)発注者が示
している杭の位置にトランシットをセットし、クロソイ
ド表等より求めたい道路中心線上の点を算出、計測して
決定し、(3)上記道路中心線上の点にトランシットを
移設し、所定の角度を振って、そこからの接線直角方
向、すなわち、法線方向を決め、(4)助手は上記法線
方向に幅1m程を用地境まで伐採し、(5)地表高と道
路計画高との関係から、伐採跡において法線方向に杭を
打ちながら、水準測量と並行して、法肩(または法尻)
を求める、という作業手順である。このように、道路中
心線から法肩(または法尻)を求めるという方法が一般
的であった。
【0004】また、近年、GPS測量は土木や建築の分
野に広く普及されており、この従来技術として、例え
ば、特開平4−290915号公報、特開平5−133
747号公報、特開平5−280983号公報等があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来例では、道路中心線より法肩(または法尻)位置一点
を出すという丁張りかけを行う際に、地表が平坦な場所
よりも急峻な場所が多く存在するため、多人数の割りに
は半日程度を要したり、工事の途中にセンタ杭等が必然
的に無くなって、同じような測量を繰り返して行わなけ
ればならないという作業効率の面での問題があった。特
に、求めたい位置になかなか丁張りかけができないこと
もあって、的確さに欠けるという大きな問題もあった。
【0006】また、前述の各公報にあるように、GPS
測量においては、任意の点の座標を高精度で求めること
ができるという点では役立っているが、丁張りかけの的
確さが不足しているという問題を解決するには未だ至っ
ていなかった。
【0007】請求項1及び請求項2の発明は、上記のよ
うな問題点を解消するためになされたもので、法肩や法
尻の関係を求める測量を省力化して、人員や労力の効率
化を図った位置測量方法を提供することにある。
【0008】請求項3の発明は、GPS装置とコンピュ
ータとを備え、簡略なコンピュータ操作により、法肩や
法尻の関係を求める測量を省力化できる位置測量装置を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る位
置測量方法は、GPSを利用した位置測量方法におい
て、丁張りかけを行う地点の近傍に任意点をとり、該任
意点の位置をGPSにより測量し、前記任意点の位置と
任意点近傍の既知点とを基に前記任意点を通る所定の計
画線の法線を求め、該法線により与えられる前記任意点
と前記所定の計画線との位置関係から丁張りかけの位置
を決定することを特徴とするものである。
【0010】請求項2の発明に係る位置測量方法は、G
PSを利用した位置測量方法において、所定の計画線上
に予め設定された複数の必要点の座標を基にしてデータ
ファイルを作成する第1のステップと、GPSを利用し
て切土法肩または盛土法尻の近傍の任意点の座標を求め
る第2のステップと、前記データファイル及び前記任意
点の座標に従い、前記任意点を通る前記所定の計画線の
一法線上について、接点の座標と、当該接点と前記任意
点間の距離とを求める第3のステップと、前記任意点を
軸にして前記接点の方向と前記任意点近傍においてGP
Sを利用して予め求めた既知点の方向とのなす角を求め
る第4のステップと、前記任意点に配置された光学測量
器械を、前記既知点の方向を基準に前記第4のステップ
で求めた角だけ振って前記所定の計画線上の点の方角を
求める第5のステップと、前記第2のステップにより求
めた任意点の座標と、前記第3のステップにより求めた
前記接点の座標及び前記接点と前記任意点間の距離と、
前記第5のステップにより求めた方角と、予め設定され
た地表高と計画高との関係を示すデータとに基づいて前
記接点の計画高を求めて切土法肩または盛土法尻を決定
する第6のステップとを備え、前記第1のステップで作
成したデータファイルに従って前記第2から第6までの
ステップを繰り返し実行することを特徴とするものであ
る。
【0011】請求項3の発明に係る位置測量装置は、G
PS衛星からGPS電波を受信して自身の座標を取得す
るGPS装置と、該GPS装置から入力される各地点の
座標を基にして切土法肩または盛土法尻を求めるコンピ
ュータとを備え、前記コンピュータは、所定の計画線上
に予め設定された複数の必要点の座標を入力してデータ
ファイルを作成する作成手段と、前記GPS装置から入
力された座標に基づいて切土法肩または盛土法尻の近傍
の任意点の座標を算出する第1の算出手段と、前記デー
タファイル及び前記任意点の座標に従い、前記任意点を
通る前記所定の計画線の一法線上について、接点の座標
と、当該接点と前記任意点間の距離とを求める第2の算
出手段と、前記任意点の座標と前記接点の座標と前記任
意点近傍において前記GPS装置から入力された座標を
基に予め求めておいた既知点の座標とに基づいて前記任
意点を軸にした前記接点の方角と前記既知点の方角との
なす角を算出する第3の算出手段と、前記任意点の座標
と、前記接点の座標及び前記接点と前記任意点間の距離
と、前記任意点を軸にした前記接点の方角と前記既知点
の方角とのなす角と、予め設定された地表高と計画高と
の関係を示すデータとに基づいて前記接点の計画高を求
めて切土法肩または盛土法尻を算出する第4の算出手段
とを有することを特徴とするものである。
【0012】
【作用】請求項1の発明における位置測量方法は、丁張
りかけを行う地点の近傍に任意点をとり、その位置をG
PSにより測量しているので、測量の基準となる位置は
所定の計画線上の点ではなく、丁張り側となる。そし
て、任意点が既に既知となり、また、その近傍に既知点
をもつため、この既知点の方角を知ることで、任意点か
ら所定の計画線の法線方向を導くことは容易である。こ
の法線から任意点と所定の計画線との位置関係が明らか
となり、丁張りかけの位置が決定する。
【0013】請求項2の発明における位置測量方法は、
第1のステップにて所定の計画線上に予め設定された複
数の座標を基にしてデータファイルを作成し、第2のス
テップにてGPSを利用して切土法肩または盛土法尻の
近傍の任意点の座標を求め、第3のステップにてデータ
ファイル及び任意点の座標に従い、任意点を通る所定の
計画線の一法線上について、接点の座標と、接点と任意
点間の距離とを求め、第4のステップにて任意点を軸に
して接点の方向と任意点近傍においてGPSを利用して
予め求めた既知点の方向とのなす角を求め、第5のステ
ップにて、任意点に配置された光学測量器械を、既知点
の方向を基準に第4のステップで求めた角だけ振って所
定の計画線上の点の方角を求め、第6のステップにて、
第2のステップにより求めた任意点の座標と、第3のス
テップにより求めた接点の座標及び接点と任意点間の距
離と、第5のステップにより求めた方角と、予め設定さ
れた地表高と計画高との関係を示すデータとに基づいて
接点の計画高を求めて切土法肩または盛土法尻を決定
し、データファイルに従って第2から第6までのステッ
プを繰り返し実行する。
【0014】請求項3の発明における位置測量装置は、
コンピュータに予め本発明者が開発したプログラムを入
力しておき、所定の計画線上に予め設定された複数の必
要点の座標を入力してデータファイルを作成し、第1か
ら第4の算出手段により、GPS装置から入力された座
標に基づいて切土法肩または盛土法尻の近傍の任意点の
座標を算出し、データファイル及び任意点の座標に従
い、任意点を通る所定の計画線の一法線上について、接
点の座標と、この接点と任意点間の距離とを求め、任意
点の座標と接点の座標と任意点近傍においてGPS装置
から入力された座標を基に予め求めておいた既知点の座
標とに基づいて任意点を軸にした接点の方角と既知点の
方角とのなす角を算出し、任意点の座標と、接点の座標
及び接点と任意点間の距離と、任意点を軸にした接点の
方角と既知点の方角とのなす角と、予め設定された地表
高と計画高との関係を示すデータとに基づいて接点の計
画高を算出することで、切土法肩または盛土法尻の位置
が容易に決定される。
【0015】
【実施例】以下に、添付図面を参照して、本発明に係る
好適な一実施例を詳細に説明する。図1は、本発明に係
る位置測量方法において、GPS衛星と地上点との関係
を示す図であり、図において、4機のGPS衛星を使用
する一例が示されている。これは、4機のGPS衛星か
らの各GPS電波を地上に設置された各点(A点、既知
点)において観測し、3次元座標を求めようとするGP
S測量方法である。このGPS電波の受信については、
本実施例においても一般的な手法を利用する。
【0016】また、本実施例は、道路、鉄道、ダム、ゴ
ルフ場などの広域工事の中で、一例として道路工事を例
に挙げており、上記GPS測量を適用して切土法肩また
は盛土法尻の丁張りかけを行うものである。
【0017】図2は本発明に係る位置測量方法を実現す
る装置の構成を示すブロック図であり、図において、主
となる構成は、GPS装置10とコンピュータ20であ
る。GPS装置10は、図1に示した4機のGPS衛星
からGPS電波を受信するアンテナ12に接続され、そ
の受信電波からアンテナ12が設置されている地点の位
置情報を求め、設置地点の位置情報を順次記憶していく
機能を有している。
【0018】コンピュータ20は、GPS装置10との
通信を着脱自在のケーブル30を介して行うとともに、
GPS装置10から入力される位置情報を基に道路中心
線(施工前の計画線)との位置関係を求めるプログラム
等を内蔵して動作する装置である。このコンピュータ2
0は、オペレーションを行うキーボード、マウス等の操
作入力装置22と、GPS装置10からの位置情報や道
路工事に関係した道路中心線上の既知点の3次元座標デ
ータ等の情報を記憶するハードディスクやフロッピーデ
ィスク等の記憶装置24と、道路中心線の表示やGPS
装置10からの位置情報の表示など、本実施例の測量に
かかる表示画面を形成する表示装置26と、この表示装
置26に表示された内容や測量時の演算結果を記録紙等
に記録する記録装置28とをインターフェースにより接
続している。
【0019】なお、GPS装置10は各観測地点におい
て位置情報を収集するために利用され、コンピュータ2
0は位置情報の収集後に観測地点あるいはセンタにおい
て処理が実行するために利用される。
【0020】ここで、計画線について説明する。図3は
本実施例において一計画線上の必要点を示す図であり、
図において、計画線である道路中心線40は、例えば、
直線42、緩和曲線(クロソイド曲線)44、円曲線4
6から構成され、円曲線46は直線42とは直接接続さ
れず緩和曲線44が間に入るように設定されている。そ
して、緩和曲線44はBTC(ビギニング・オブ・トラ
ンジショナル・カーブ)点とBC(ビギニング・オブ・
カーブ)点との間に設定され、円曲線46はBC点とE
C(エンド・オブ・カーブ)間に設定され、直線42は
ETC(エンド・オブ・トランジショナル・カーブ)点
とBTC点間に設定される。また、円曲線46はO点を
中心に半径Rにより形成される。なお、道路中心線40
は、例えば、20m間隔でSTA(ステーション)杭が
設置され、各STA杭にはシーケンシャルに番号が付さ
れている。
【0021】次に、本実施例による位置測量方法につい
て説明する。図4は図2に示したコンピュータ20の制
御手順を説明するフローチャート、図5、図6はそれぞ
れ本実施例において切土法肩を求める際の主要な点と道
路中心線との位置関係を示す横断面図、平面図である。
なお、図4に示したフローは、コンピュータ20におい
て、CPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)
がROM(リード・オンリ・メモリ)等に格納されてい
るプログラムを実行させて動作するものである。
【0022】道路工事の施工前には、発注者により現地
に位置表示が行われる。この位置表示のため、例えば、
IP杭やSTA杭等が配置され、各杭の位置をGPSを
利用して取得される。すなわち、各杭の位置にGPS装
置10を設置し、そこでGPS電波を受信して、位置情
報を得るようにしている。コンピュータ20は、GPS
装置10から位置情報を入力して3次元座標を算出し、
予め記憶装置24に登録しておいた設計図を基に、BT
C,BC,EC,ETC等の道路中心線の線形のポイン
トを示す必要点についても3次元座標を算出する。さら
に、コンピュータ20では、各座標を基にして所定のフ
ォーマットをもつデータファイルを作成し、記憶装置2
4に登録する(ステップ100〜106)。
【0023】丁張りかけにおいて、図5及び図6に示し
た如く、まず切土法肩点Dを求める場合には、法切りを
行おうとする地点、すなわち、法肩点D付近(用地境付
近)に任意点Aを設置する。この任意点Aは現地におい
て任意に設置されるものであり、また、データファイル
や設計図等に座標(データ)として存在していないた
め、GPSによる位置の測量が必要となる。そこで、任
意点Aにおいて、GPS装置10によりGPS電波を受
信させ、位置情報を取得した後に、コンピュータ20に
より3次元座標の算出を実行させる。このようにして得
られた任意点Aの3次元座標(Xa,Ya,Za)は、
記憶装置24あるいはコンピュータ20に内蔵されたR
AM(ランダム・アクセス・メモリ)に格納する(ステ
ップ108,110)。
【0024】次に、データファイルを基に、道路中心線
40の一点から接線直角方向に延びる法線の内、任意点
Aを通る法線を求める。ここでは、例えば、道路中心線
40と任意点Aとが図6に示した位置関係をもっている
場合、任意点Aは、BTCn−BCn 間に位置して、B
TCからBC方向にNm進んだ点B(Xb,Yb,Z
b)の接線直角方向にあり、2点A,B間の水平距離は
Lmであることが算出される。以上の接点Bの3次元座
標(Xb,Yb,Zb)と水平距離Lは記憶装置24あ
るいはコンピュータ20に内蔵されたRAMに格納され
る(ステップ112)。
【0025】さらに、図5及び図6に示した如く、任意
点Aの近傍には既知点Cが設置される。この既知点Cに
ついてもGPSにより予め測量して、3次元座標(X
c,Yc,Zc)を記憶装置24あるいはRAMに記憶
させておいても良い(ステップ114,116)。
【0026】本実施例では、任意点Aから道路中心線4
0上の接点Bの方向を知るために、任意点Aに光学測量
器械のひとつであるトランシットが設置される。そこ
で、コンピュータ20上において、既知点C、任意点
A、接点Bの各座標を基に∠CABを算出して(ステッ
プ118)、トランシットにおいて、既知点Cの方向を
0(ゼロ)目盛りに合わせて、振り角となる∠CABを
振らせ、接点Bの方向を視準させる。このように、2つ
の既知点A,Cをとることにより、AB方向、すなわ
ち、任意点Aから道路中心線40上の接点Bの方角を容
易に取得できる。
【0027】そして、記憶装置24に予め登録されてい
るBTC点の計画高からB点の計画高を算出し、このB
点の計画高、道路横断勾配、道路幅、法勾配等のデー
タ、データファイル、水平距離L、点A,Bの各座標等
に基づいて、図5及び図6に示される切土法肩点Dの3
次元座標(Xd,Yd,Zd)を算出し、記憶装置24
あるいはRAMに記憶する(ステップ120)。
【0028】図6には既にBTCn −BCn 間に任意点
Aが存在することを示しているが、これは、ステップ1
12において、例えば、任意点A、必要点(BTCi
BC i ,ECi ,ETCi ,IPi 等)の各3次元座標
やIPn −IPn+1 の位置関係を基に、IPi −IP
i+1 区間のどの領域に任意点Aが含まれるのかを求める
処理を実行すればよく、これによりBTCn −BCn
というように最も近い必要点を判別することができる。
【0029】また、一連のステップ100〜120にお
いて、各地点の座標等が求まった際に、その座標が示す
地点を表示装置26の表示画面上にプロットさせること
で、コンピュータ20上での作業の流れを容易に把握で
きるようにしてもよい。この表示について、設計図や地
図等の画像を表示させることで、各地点の位置関係をよ
り明瞭に呈示することができる。
【0030】さらに、上記ステップ120について、切
土法肩点Dの3次元座標までを求めるようにしている
が、切土面の決定においては、座標まで求めなくても法
肩の位置は現地に落とすことで決定することが可能であ
る。
【0031】なお、盛土法尻点を求める手順について
も、上述した切土法肩点Dを決定するまでの手順と同様
に、盛土法尻点近傍に任意点を設定して、この任意点側
より道路中心線40との位置関係を求めればよいので、
説明は省略する。
【0032】以上説明したように、本実施例によれば、
丁張りかけを行う地点の近傍に任意点をとり、その位置
をGPSにより測量しているので、測量の基準となる位
置は所定の計画線上の点ではなく、丁張り側となり、ま
た、任意点Aが既に既知となって、その近傍にも既知点
Cをもたせたので、既知点Cの方角を基準にして任意点
から所定の計画線の法線方向を導くことが容易である。
この法線から任意点Aと道路中心線40との位置関係が
明らかとなり、丁張りかけの位置(例えば、切土法肩点
D)を容易に決定することができる。
【0033】さらに詳しく言及すれば、高精度に位置を
測量できるGPSを最大限に利用して、丁張りかけを行
う切土法肩あるいは盛土法尻の近傍の任意点Aを測量し
て、この任意点Aが道路中心線のどの点(B点)から如
何程の距離(L)にあるのかを算出する方法をとってお
り、特に、地表が急峻な場所であっても切土法肩あるい
は盛土法尻側(任意点A)を最初に決めてしまうので、
丁張りかけをロスなく的確に行うことができる。
【0034】また、測量の手間が大幅に減ってコンピュ
ータ20の操作も頻繁に行わない手順を踏むようにした
ので、オペレーションにおける作業者への負担を軽減す
ることができる。さて、上述した実施例において、IP
杭、STA杭等が現地に配置されていない場合には、設
計図等により計算上で求めれば良く、杭の有無に応じて
GPSを利用するのか、しないのか適宜判断すれば良
い。
【0035】また、一般に、道路、鉄道等の路線工事で
は、図7及び図8に示した如く、道路中心線40や鉄道
中心線等の左右に、STA点及び必要点(BTC,B
C,EC,ETC等)にそれぞれ対応させて引照点を設
け、施工途中の測量を簡便にしている。各引照点は、工
事対象となる用地外に、前述の点B、STA点、必要点
の各接線に直交する法線上に2点(E1 ,E2 )づつ配
置される。
【0036】例えば、円曲線や緩和曲線では、工事当初
において、前述の切土法肩点Dに該当する地点D1 (切
土法肩点Dに該当)の丁張りかけの際には、地点D1
らの延長線上、すなわち、法線上に引照点E1 ,E2
設置して、道路中心線40からの水平距離M1 ,M2
求めておくようにする。もちろん、道路中心線40の反
対側についても同様に、地点D1 ’の丁張りかけの際、
法線上に引照点E1 ’,E2 ’が設置され、道路中心線
40からの水平距離M1 ’,M2 ’が求められる。
【0037】そして、地点D1 以外においては、既知点
Cを設けなくても、第1犬走、第2犬走の地点D2 ,D
3 に対して各引照点からの水平距離だけで丁張りをかけ
ることができる。すなわち、第1犬走の地点D2 での丁
張りかけの際、引照点E1 にトランシットを据えてE2
を視準し、これを反転して法線上に任意点A2 を設置す
る。そして、任意点A2 にGPS装置10を据えて、前
述の如く、任意点A2の3次元座標を求める。この際、
引照点E1 が既知点として利用できるので、コンピュー
タ20上で、工事当初の既知点Cの座標を用いずに、直
ちに地点D2 の3次元座標を求めて、丁張りかけを行う
ことができる。なお、第2犬走の地点D 3 や図示しない
第3犬走以降の地点についても、上述した第1犬走の場
合と同様の手順で丁張りかけを実施すればよい。なお、
上記の作業の際には、図7に示した如く、各地点D1
2 、D3 と道路中心線40との間の距離L1 、L2
3 が算出されるものとする。
【0038】従来、引照点E1 からテープ等で斜距離と
傾斜角とを測定して水平距離を算出するという手順を次
の任意点(A2 、A3 ・・・)を設置するまで繰り返し
何度も実行する必要があったが、本実施例によれば、G
PS装置10を利用することで、例えば、最後に任意点
2 と地点D2 との間の距離だけをテープ等で測定すれ
ば良く、これで作業の省略化を図ることができ、特に、
第2犬走施工時以降に多大な効果を発揮させることが可
能である。
【0039】以上の説明は、工事当初から引照点を設け
る場合について説明したが、工事当初から引照点を設け
ない場合には、工事当初における地点D1 の丁張りかけ
と同様の作業手順で地点D2 、D3 ・・・を求め、丁張
りかけを行うようにすれば良い。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように請求項1及び請求項
2の発明によれば、高精度に位置を測量できるGPSを
最大限に利用して、丁張りかけを行う地点の近傍の任意
点を測量して、この任意点が計画線のどの点から如何程
の距離にあるのかを算出するようにしており、特に、地
表が急峻な場所であっても切土法肩あるいは盛土法尻側
で任意点を最初に決めてしまうので、丁張りかけをロス
なく的確に行うことができる。これは、作業の種類、測
量回数、人的な配分、作業時間等の測量そのものの大幅
な省力化を図ることができ、実用かつ有効な、新しい測
量方法としての利用が十分に期待できる。人的な面で
は、例えば、従来、職員2名に助手3名程を要していた
ところ、職員、助手のいずれも1名づつの配置で十分に
実施可能であり、削減された人員を別の業務に割くこと
が可能である。また、従来、道路中心線より丁張位置ま
で長い距離に亘って伐採を必要としていたが、これも測
量作業から省くことが可能である。
【0041】また、請求項3の発明によれば、コンピュ
ータによりGPS装置から入力される各地点の座標を基
にして切土法肩または盛土法尻の座標を求める場合、法
肩または法尻に近傍の任意点の座標をGPSにより精度
高く取得することができ、この座標を基に任意点と計画
線との位置関係を求める場合にも、任意点近傍の既知点
を参照して、任意点からの計画線の方角を得るようにし
たので、切土法肩または盛土法尻の位置が容易に決ま
り、また、従来に比べて格段に測量回数が減少し、これ
に伴ってオペレーションにかかる操作も簡略化されるた
め、経験の浅い者にもすぐ測量に慣れ親しむことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る位置測量方法において、GPS衛
星と地上点との関係を示す図である。
【図2】本発明に係る位置測量方法を実現する装置の構
成を示すブロック図である。
【図3】本実施例において一計画線上の必要点を示す図
である。
【図4】図2に示したコンピュータ20の制御手順を説
明するフローチャートである。
【図5】本実施例において切土法肩を求める際の主要な
点と道路中心線との位置関係を示す横断面図である。
【図6】本実施例において切土法肩を求める際の主要な
点と道路中心線との位置関係を示す平面図である。
【図7】本実施例において引照点と道路中心線との位置
関係を示す横断面図である。
【図8】本実施例において引照点と道路中心線との位置
関係を示す平面図である。
【符号の説明】
10 GPS装置 12 アンテナ 20 コンピュータ 22 操作入力装置 24 記憶装置 26 表示装置 28 記録装置 30 ケーブル 40 道路中心線 42 直線 44 緩和曲線 46 円曲線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 GPSを利用した位置測量方法におい
    て、 丁張りかけを行う地点の近傍に任意点をとり、該任意点
    の位置をGPSにより測量し、前記任意点の位置と任意
    点近傍の既知点とを基に前記任意点を通る所定の計画線
    の法線を求め、該法線により与えられる前記任意点と前
    記所定の計画線との位置関係から丁張りかけの位置を決
    定することを特徴とする位置測量方法。
  2. 【請求項2】 GPSを利用した位置測量方法におい
    て、 所定の計画線上に予め設定された複数の必要点の座標を
    基にしてデータファイルを作成する第1のステップと、 GPSを利用して切土法肩または盛土法尻の近傍の任意
    点の座標を求める第2のステップと、 前記データファイル及び前記任意点の座標に従い、前記
    任意点を通る前記所定の計画線の一法線上について、接
    点の座標と、当該接点と前記任意点間の距離とを求める
    第3のステップと、 前記任意点を軸にして前記接点の方向と前記任意点近傍
    においてGPSを利用して予め求めた既知点の方向との
    なす角を求める第4のステップと、 前記任意点に配置された光学測量器械を、前記既知点の
    方向を基準に前記第4のステップで求めた角だけ振って
    前記所定の計画線上の点の方角を求める第5のステップ
    と、 前記第2のステップにより求めた任意点の座標と、前記
    第3のステップにより求めた前記接点の座標及び前記接
    点と前記任意点間の距離と、前記第5のステップにより
    求めた方角と、予め設定された地表高と計画高との関係
    を示すデータとに基づいて前記接点の計画高を求めて切
    土法肩または盛土法尻を決定する第6のステップとを備
    え、 前記第1のステップで作成したデータファイルに従って
    前記第2から第6までのステップを繰り返し実行するこ
    とを特徴とする位置測量方法。
  3. 【請求項3】 GPS衛星からGPS電波を受信して自
    身の座標を取得するGPS装置と、該GPS装置から入
    力される各地点の座標を基にして切土法肩または盛土法
    尻を求めるコンピュータとを備え、 前記コンピュータは、 所定の計画線上に予め設定された複数の必要点の座標を
    入力してデータファイルを作成する作成手段と、 前記GPS装置から入力された座標に基づいて切土法肩
    または盛土法尻の近傍の任意点の座標を算出する第1の
    算出手段と、 前記データファイル及び前記任意点の座標に従い、前記
    任意点を通る前記所定の計画線の一法線上について、接
    点の座標と、当該接点と前記任意点間の距離とを求める
    第2の算出手段と、 前記任意点の座標と前記接点の座標と前記任意点近傍に
    おいて前記GPS装置から入力された座標を基に予め求
    めておいた既知点の座標とに基づいて前記任意点を軸に
    した前記接点の方角と前記既知点の方角とのなす角を算
    出する第3の算出手段と、 前記任意点の座標と、前記接点の座標及び前記接点と前
    記任意点間の距離と、前記任意点を軸にした前記接点の
    方角と前記既知点の方角とのなす角と、予め設定された
    地表高と計画高との関係を示すデータとに基づいて前記
    接点の計画高を求めて切土法肩または盛土法尻を算出す
    る第4の算出手段とを有することを特徴とする位置測量
    装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002195829A (ja) * 2000-12-27 2002-07-10 Topcon Corp 法面形成用の位置誘導システム
JP2006224737A (ja) * 2005-02-15 2006-08-31 Japan Radio Co Ltd 鉄道用作業区間防護システム、そのための列車用搭載装置及び作業員用携帯装置
JP2007001361A (ja) * 2005-06-22 2007-01-11 Hokkaido Railway Co 現在地キロ程割出装置及びプログラム

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