JPH08151918A - 消音装置 - Google Patents
消音装置Info
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- JPH08151918A JPH08151918A JP32142794A JP32142794A JPH08151918A JP H08151918 A JPH08151918 A JP H08151918A JP 32142794 A JP32142794 A JP 32142794A JP 32142794 A JP32142794 A JP 32142794A JP H08151918 A JPH08151918 A JP H08151918A
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- partition wall
- hole
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、簡単な構造
で広範囲な周波数で構成されている騒音を周波数のほぼ
全域にて効果的に消音出来るようにする事である。 【構成】 一端に流体用の流入口(2)
が開設されており、他端に流体用の流出口(3)が開設さ
れた消音ケーシング(1)と、消音ケーシング(1)内に配
設され、中央に流体通過用の通孔(5)が穿設されてい
て、消音ケーシング(1)を複数の消音室(6)に分割する多
孔質隔壁(4)とで構成された消音装置(A)において、多
孔質隔壁(4)の外周に対して通孔(5)の位置が流出口(3)
側に位置するように、外周から通孔(5)に向かって傾斜
するように多孔質隔壁(4)が形成されている事を特徴と
する。
で広範囲な周波数で構成されている騒音を周波数のほぼ
全域にて効果的に消音出来るようにする事である。 【構成】 一端に流体用の流入口(2)
が開設されており、他端に流体用の流出口(3)が開設さ
れた消音ケーシング(1)と、消音ケーシング(1)内に配
設され、中央に流体通過用の通孔(5)が穿設されてい
て、消音ケーシング(1)を複数の消音室(6)に分割する多
孔質隔壁(4)とで構成された消音装置(A)において、多
孔質隔壁(4)の外周に対して通孔(5)の位置が流出口(3)
側に位置するように、外周から通孔(5)に向かって傾斜
するように多孔質隔壁(4)が形成されている事を特徴と
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば自動車、ガスター
ビン、漁船、各種産業機械、建築機械の排気ガスの消音
に用いられる消音装置に関する。
ビン、漁船、各種産業機械、建築機械の排気ガスの消音
に用いられる消音装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンから排出される排気ガスは、お
よそ3〜5kg/cm2の圧力と600〜800℃の温度
があり、燃焼ガスが放出する熱の35〜39%を含んで
いる。このような高圧、高温の排気ガスをそのまま大気
中に放出すると、ガスが急激に膨張して激しい爆発音を
発するため排出前に消音装置を通して圧力と温度を下げ
且つ消音して大気に放出するようにしている。
よそ3〜5kg/cm2の圧力と600〜800℃の温度
があり、燃焼ガスが放出する熱の35〜39%を含んで
いる。このような高圧、高温の排気ガスをそのまま大気
中に放出すると、ガスが急激に膨張して激しい爆発音を
発するため排出前に消音装置を通して圧力と温度を下げ
且つ消音して大気に放出するようにしている。
【0003】消音装置の消音方法には、排気管の一部
を絞って圧力の変動を抑える方法、排気管の一部を急
に拡張する方法、共鳴減衰の現象を応用する方法、
吸音材で音を吸収する方法などがあり、それぞれ音の吸
収範囲が異なるので、これらを組み合わせる場合もあ
る。
を絞って圧力の変動を抑える方法、排気管の一部を急
に拡張する方法、共鳴減衰の現象を応用する方法、
吸音材で音を吸収する方法などがあり、それぞれ音の吸
収範囲が異なるので、これらを組み合わせる場合もあ
る。
【0004】図3は、前記消音方法の内、『共鳴現象』
を応用する方法である。これによれば、消音装置(B')
は、流入口(2')を有する流入側フランジ(15')、流出口
(3')を有する流出側フランジ(16')、流入側フランジ(1
5')と流入側フランジ(16')との間に配設された消音ケー
シング(1')、消音ケーシング(1')の内側に配設された多
孔質筒体(10')、消音ケーシング(1')と多孔質筒体(10')
との間の空間を多孔質筒体(10')に対して垂直に仕切
り、多孔質筒体(10')の周囲に複数の消音室(6')を形成
する仕切り板(12')、各消音室(6')内に配設され、消音
室(6')を内側消音室(6a')と外側消音室(6b')とに分割す
るパンチングメタル(20')、内側消音室(6a')内に収納さ
れた金属繊維(22')とで構成されている。
を応用する方法である。これによれば、消音装置(B')
は、流入口(2')を有する流入側フランジ(15')、流出口
(3')を有する流出側フランジ(16')、流入側フランジ(1
5')と流入側フランジ(16')との間に配設された消音ケー
シング(1')、消音ケーシング(1')の内側に配設された多
孔質筒体(10')、消音ケーシング(1')と多孔質筒体(10')
との間の空間を多孔質筒体(10')に対して垂直に仕切
り、多孔質筒体(10')の周囲に複数の消音室(6')を形成
する仕切り板(12')、各消音室(6')内に配設され、消音
室(6')を内側消音室(6a')と外側消音室(6b')とに分割す
るパンチングメタル(20')、内側消音室(6a')内に収納さ
れた金属繊維(22')とで構成されている。
【0005】このものは、流入口(2')から流入した高
温、高圧の排気ガスが多孔質筒体(10')内を通過する際
に多孔質筒体(10')の周囲に形成された消音室(6')の
『共鳴現象』で、有効に消音する事ができるが、各消
音室(6')の内側消音室(6a')及び外側消音室(6b')の形状
並びに内側消音室(6a')内の金属繊維(22')の充填状態な
ど、構成条件が全て同じであるため、消音室(6')に適応
する周波数領域の消音は極めて有効になされるのである
が、外れた領域の周波数の消音には有効でないという欠
点がある。
温、高圧の排気ガスが多孔質筒体(10')内を通過する際
に多孔質筒体(10')の周囲に形成された消音室(6')の
『共鳴現象』で、有効に消音する事ができるが、各消
音室(6')の内側消音室(6a')及び外側消音室(6b')の形状
並びに内側消音室(6a')内の金属繊維(22')の充填状態な
ど、構成条件が全て同じであるため、消音室(6')に適応
する周波数領域の消音は極めて有効になされるのである
が、外れた領域の周波数の消音には有効でないという欠
点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決課題は、
簡単な構造で広範囲な周波数で構成されている騒音を周
波数のほぼ全域にて効果的に消音出来るようにする事で
ある。
簡単な構造で広範囲な周波数で構成されている騒音を周
波数のほぼ全域にて効果的に消音出来るようにする事で
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の消音装
置(A)の構成は、以下のとおりである。即ち、 一端に流体用の流入口(2)が開設されており、他端に
流体用の流出口(3)が開設された消音ケーシング(1)と、 消音ケーシング(1)内に配設され、中央に流体通過用
の通孔(5)が穿設されていて、消音ケーシング(1)を複数
の消音室(6)に分割する多孔質隔壁(4)とで構成された消
音装置(A)において、 多孔質隔壁(4)の外周に対して通孔(5)の位置が流出口
(3)側に位置するように、外周から通孔(5)に向かって傾
斜するように多孔質隔壁(4)が形成されている事を特徴
とする。
置(A)の構成は、以下のとおりである。即ち、 一端に流体用の流入口(2)が開設されており、他端に
流体用の流出口(3)が開設された消音ケーシング(1)と、 消音ケーシング(1)内に配設され、中央に流体通過用
の通孔(5)が穿設されていて、消音ケーシング(1)を複数
の消音室(6)に分割する多孔質隔壁(4)とで構成された消
音装置(A)において、 多孔質隔壁(4)の外周に対して通孔(5)の位置が流出口
(3)側に位置するように、外周から通孔(5)に向かって傾
斜するように多孔質隔壁(4)が形成されている事を特徴
とする。
【0008】これによれば、流入口(2)に入った気流は
拡径部(7)の壁面に沿って抑制されつつ膨張する。膨張
気流の一部は多孔質隔壁(4)を通過し、他は多孔質隔壁
(4)に沿って通孔(5)…側に流れる。これにより流入気流
は徐々に膨張して急激な膨張が抑制され同時に膨張と共
に温度の低下が図られ、爆発音の発生が抑制される。更
に、多孔質隔壁(4)の間には消音室(6)が形成されている
ので、消音室(6)に侵入した音は『共鳴現象』によって
減衰し、排出口(3)から放出される時には騒音レベルは
大幅に低下している。
拡径部(7)の壁面に沿って抑制されつつ膨張する。膨張
気流の一部は多孔質隔壁(4)を通過し、他は多孔質隔壁
(4)に沿って通孔(5)…側に流れる。これにより流入気流
は徐々に膨張して急激な膨張が抑制され同時に膨張と共
に温度の低下が図られ、爆発音の発生が抑制される。更
に、多孔質隔壁(4)の間には消音室(6)が形成されている
ので、消音室(6)に侵入した音は『共鳴現象』によって
減衰し、排出口(3)から放出される時には騒音レベルは
大幅に低下している。
【0009】請求項2は前記消音装置(A)を更に規定し
たもので、『各多孔質隔壁(4)の通孔(5)の口径(K)が流
入口(2)側から流出口(3)側に近づくにつれて小径又は大
径となるように形成されている』事を特徴とするもの
で、これにより口径の減少に合わせて第1〜n消音室(6
a)〜(6n)の高さ(h1)〜(hn)が大きく(又は小さく)なっ
て行き、これにより、各消音室(6a)…(6n)での減衰周波
数が相違し低周波から高周波迄幅広い消音が可能とな
る。
たもので、『各多孔質隔壁(4)の通孔(5)の口径(K)が流
入口(2)側から流出口(3)側に近づくにつれて小径又は大
径となるように形成されている』事を特徴とするもの
で、これにより口径の減少に合わせて第1〜n消音室(6
a)〜(6n)の高さ(h1)〜(hn)が大きく(又は小さく)なっ
て行き、これにより、各消音室(6a)…(6n)での減衰周波
数が相違し低周波から高周波迄幅広い消音が可能とな
る。
【0010】請求項3は多孔質隔壁(4)の倒れ角度(θ)
を規定したもので、『多孔質隔壁(4)の外周縁に一致す
る平面(11)に対して多孔質隔壁(4)の倒れ角度(θ)が1
5〜45°である』事を特徴とするもので、これによ
り、拡径部(7)に沿って流れた排気ガスの一部は多孔質
隔壁(4a)の通孔(6イ)を通過して第1消音室(6a)に流入
し、残部は多孔質隔壁(4)の傾斜に沿って通孔(5)側に流
れ、通孔(5)部分で合流して流出口(3)側に流れて行く。
このように多孔質隔壁(4)を傾斜させておく事により、
排気ガスの流れを阻害することなく背部に消音室(6)を
形成する事が出来る。
を規定したもので、『多孔質隔壁(4)の外周縁に一致す
る平面(11)に対して多孔質隔壁(4)の倒れ角度(θ)が1
5〜45°である』事を特徴とするもので、これによ
り、拡径部(7)に沿って流れた排気ガスの一部は多孔質
隔壁(4a)の通孔(6イ)を通過して第1消音室(6a)に流入
し、残部は多孔質隔壁(4)の傾斜に沿って通孔(5)側に流
れ、通孔(5)部分で合流して流出口(3)側に流れて行く。
このように多孔質隔壁(4)を傾斜させておく事により、
排気ガスの流れを阻害することなく背部に消音室(6)を
形成する事が出来る。
【0011】請求項4は多孔質隔壁(4)の気孔率を規定
したもので、『多孔質隔壁(4)の気孔率が40〜60%
である』事を特徴とする。これにより、流入気流は多孔
質隔壁(4)の微細孔(4イ)を通過して急速な膨張の抑制が
可能となり、流出口(3)から排出される時の排出音は非
常に低く押さえる事が出来る。
したもので、『多孔質隔壁(4)の気孔率が40〜60%
である』事を特徴とする。これにより、流入気流は多孔
質隔壁(4)の微細孔(4イ)を通過して急速な膨張の抑制が
可能となり、流出口(3)から排出される時の排出音は非
常に低く押さえる事が出来る。
【0012】
【実施例】以下、図面に示す実施例に従って本発明を詳
細に説明する。図1は本発明に係る消音装置(A)の1実
施例で、消音ケーシング(1)の一端に流体用の流入口(2)
が開設されており、他端に流体用の流出口(3)が開設さ
れていて、ケーシング本体(1a)の部分は流入口(2)や流
出口(3)に比べて太径に形成されている。消音ケーシン
グ(1)は排気系の出口に接続される流入部(2)と、流入部
(2)から拡径してケーシング本体(1a)に続く拡径部(7)、
消音室(6)を構成する太径のケーシング本体(1a)、ケー
シング本体(1a)の流出口(3)とを繋ぐ縮径部(8)並びに流
体流出用の流出口(3)とで構成されている。
細に説明する。図1は本発明に係る消音装置(A)の1実
施例で、消音ケーシング(1)の一端に流体用の流入口(2)
が開設されており、他端に流体用の流出口(3)が開設さ
れていて、ケーシング本体(1a)の部分は流入口(2)や流
出口(3)に比べて太径に形成されている。消音ケーシン
グ(1)は排気系の出口に接続される流入部(2)と、流入部
(2)から拡径してケーシング本体(1a)に続く拡径部(7)、
消音室(6)を構成する太径のケーシング本体(1a)、ケー
シング本体(1a)の流出口(3)とを繋ぐ縮径部(8)並びに流
体流出用の流出口(3)とで構成されている。
【0013】消音ケーシング(1)内には多孔質隔壁(4)が
複数個配設されていて消音ケーシング(1)内をを複数の
消音室(6)に分割している。多孔質隔壁(4)の中央には流
体通過用の通孔(5)が穿設されていて内部に流入した流
体の大半はこの通孔(5)を通過する事になる。多孔質隔
壁(4)は、例えば粒状の砥粒やセラミック粒を焼成した
もの、金属粒(ステンレス、鉄、銅、アルミニウム)を
焼成したもの、樹脂粉末を多孔質に成形したもの、金属
繊維を成形した多孔質体で、中央に通孔(5)が穿設され
ている浅い皿状に構成されている。セラミック粒や砥
粒、ステンレスを用いたものは高温に耐える事ができ
る。
複数個配設されていて消音ケーシング(1)内をを複数の
消音室(6)に分割している。多孔質隔壁(4)の中央には流
体通過用の通孔(5)が穿設されていて内部に流入した流
体の大半はこの通孔(5)を通過する事になる。多孔質隔
壁(4)は、例えば粒状の砥粒やセラミック粒を焼成した
もの、金属粒(ステンレス、鉄、銅、アルミニウム)を
焼成したもの、樹脂粉末を多孔質に成形したもの、金属
繊維を成形した多孔質体で、中央に通孔(5)が穿設され
ている浅い皿状に構成されている。セラミック粒や砥
粒、ステンレスを用いたものは高温に耐える事ができ
る。
【0014】多孔質隔壁(4)は、その中央に通孔(5)が穿
設されているが、多孔質隔壁(4)は傾斜するように形成
されており、その倒れ傾斜角度(θ)は、多孔質隔壁(4)
の外周縁を通過する平面(11)に対して15〜45°(最
も好ましくは30°前後)に形成されている。
設されているが、多孔質隔壁(4)は傾斜するように形成
されており、その倒れ傾斜角度(θ)は、多孔質隔壁(4)
の外周縁を通過する平面(11)に対して15〜45°(最
も好ましくは30°前後)に形成されている。
【0015】この多孔質隔壁(4)は、図から分かるよう
にケーシング本体(1a)内に所定間隔で平行に配設されて
おり、多孔質隔壁(4)の外周に対して通孔(5)の位置が流
出口(3)側に位置するように配設されている。また、各
多孔質隔壁(4)の通孔(5)の口径(K)は、一定でもよい
が、本実施例では流入口(2)側から流出口(3)側に近づく
につれて小径となるように形成されている。逆に、流入
口(2)側から流出口(3)側に近づくにつれて大径となるよ
うに形成してもよいし、ランダムに形成してもよい。
にケーシング本体(1a)内に所定間隔で平行に配設されて
おり、多孔質隔壁(4)の外周に対して通孔(5)の位置が流
出口(3)側に位置するように配設されている。また、各
多孔質隔壁(4)の通孔(5)の口径(K)は、一定でもよい
が、本実施例では流入口(2)側から流出口(3)側に近づく
につれて小径となるように形成されている。逆に、流入
口(2)側から流出口(3)側に近づくにつれて大径となるよ
うに形成してもよいし、ランダムに形成してもよい。
【0016】各多孔質隔壁(4)を、流入口(2)側から第1
多孔質隔壁(4a)、第2多孔質隔壁(4b)…最終のものを第
n多孔質隔壁(4n)とする。同様に通孔(5)も、流入口(2)
側から第1通孔(5a)、第2通孔(5b)…最終のものを第n
通孔(5n)とし、各多孔質隔壁(4)にて分画される空間を
流入口(2)側から第1消音室(6a)、第2消音室(6b)…最
終のものを第n消音室(6n)とする。
多孔質隔壁(4a)、第2多孔質隔壁(4b)…最終のものを第
n多孔質隔壁(4n)とする。同様に通孔(5)も、流入口(2)
側から第1通孔(5a)、第2通孔(5b)…最終のものを第n
通孔(5n)とし、各多孔質隔壁(4)にて分画される空間を
流入口(2)側から第1消音室(6a)、第2消音室(6b)…最
終のものを第n消音室(6n)とする。
【0017】第n多孔質隔壁(4n)の第n通孔(5n)には、
流出側筒体(9)が接続されている。流出側筒体(9)は本実
施例では多孔質隔壁(4)と同様の素材で形成されてお
り、多孔質となっている。好ましくは高温排ガスに耐え
る事が出来るようにセラミックス、砥粒、ステンレスな
どの多孔質体が好ましい。
流出側筒体(9)が接続されている。流出側筒体(9)は本実
施例では多孔質隔壁(4)と同様の素材で形成されてお
り、多孔質となっている。好ましくは高温排ガスに耐え
る事が出来るようにセラミックス、砥粒、ステンレスな
どの多孔質体が好ましい。
【0018】多孔質隔壁(4)の配設幅は限定されない
が、本実施例では一定間隔で設置されている。勿論、設
置幅を適宜変えてもよい事は言うまでもない。多孔質隔
壁(4)及び流出側筒体(9)の気孔率は40〜60%(最適
は45%)である事が望ましい。
が、本実施例では一定間隔で設置されている。勿論、設
置幅を適宜変えてもよい事は言うまでもない。多孔質隔
壁(4)及び流出側筒体(9)の気孔率は40〜60%(最適
は45%)である事が望ましい。
【0019】次に消音装置(A)の作用をエンジンのよう
な燃焼装置の排気音対策に使用された場合について詳述
する。勿論、これ以外の用途、例えばダクトのような消
音にも使用出来る事は言うまでもない。
な燃焼装置の排気音対策に使用された場合について詳述
する。勿論、これ以外の用途、例えばダクトのような消
音にも使用出来る事は言うまでもない。
【0020】消音ケーシング(1)の流入口(2)を燃焼装置
の排気口に接続すると、燃焼装置の排気口から排出され
た高温排ガスは流入口(2)を通って拡径部(7)に入り、拡
径部(7)の壁面に沿って抑制されつつ膨張する。ここ
で、多孔質隔壁(4a)…は無数の連続微細孔(4イ)を有する
ので、膨張した高温排ガスの一部は多孔質隔壁(4a)…の
連続微細孔(4イ)を通過し、他は多孔質隔壁(4a)…に沿っ
て通孔(5a)…側に流れる。高温排ガスは、高温であるた
めに膨張性を有しているので、これにより放出までに徐
々に膨張させて爆発音の発生を無くす必要があるが、こ
れにより徐々に膨張して急激な膨張が抑制され同時に膨
張と共に温度の低下が図られ、爆発音の発生が抑制され
る事になる。
の排気口に接続すると、燃焼装置の排気口から排出され
た高温排ガスは流入口(2)を通って拡径部(7)に入り、拡
径部(7)の壁面に沿って抑制されつつ膨張する。ここ
で、多孔質隔壁(4a)…は無数の連続微細孔(4イ)を有する
ので、膨張した高温排ガスの一部は多孔質隔壁(4a)…の
連続微細孔(4イ)を通過し、他は多孔質隔壁(4a)…に沿っ
て通孔(5a)…側に流れる。高温排ガスは、高温であるた
めに膨張性を有しているので、これにより放出までに徐
々に膨張させて爆発音の発生を無くす必要があるが、こ
れにより徐々に膨張して急激な膨張が抑制され同時に膨
張と共に温度の低下が図られ、爆発音の発生が抑制され
る事になる。
【0021】一方、流入した気流の中心部分は第1多孔
質隔壁(4a)から第n多孔質隔壁(4n)までの各通孔(5a)…
を通過して流出口(3)へ向かう。本実施例で、通孔(5)の
口径(K)は次第に減少しているので、気流は次第に絞り
込まれて通過抵抗が増加し、その結果各消音室(6a)〜(6
n)に気流の一部が流入すると共に減速しつつ流出口(3)
に向かうことになる。(逆に、口径(K)が拡大している
場合は、気流の体積が増加して流速の低下につなが
る。)
質隔壁(4a)から第n多孔質隔壁(4n)までの各通孔(5a)…
を通過して流出口(3)へ向かう。本実施例で、通孔(5)の
口径(K)は次第に減少しているので、気流は次第に絞り
込まれて通過抵抗が増加し、その結果各消音室(6a)〜(6
n)に気流の一部が流入すると共に減速しつつ流出口(3)
に向かうことになる。(逆に、口径(K)が拡大している
場合は、気流の体積が増加して流速の低下につなが
る。)
【0022】次に、本発明における消音のメカニズムに
ついて説明する。多孔質隔壁(4a)〜(4n)の間は第1〜n
消音室(6a)〜(6n)となっており、多孔質隔壁(4a)〜(4n)
間において流体に対して開口している部分から第1〜n
消音室(6a)〜(6n)に騒音が侵入するようになっている。
第1〜n消音室(6a)〜(6n)に入った音は後述する『共鳴
現象』によって減衰する事になる。
ついて説明する。多孔質隔壁(4a)〜(4n)の間は第1〜n
消音室(6a)〜(6n)となっており、多孔質隔壁(4a)〜(4n)
間において流体に対して開口している部分から第1〜n
消音室(6a)〜(6n)に騒音が侵入するようになっている。
第1〜n消音室(6a)〜(6n)に入った音は後述する『共鳴
現象』によって減衰する事になる。
【0023】この消音室(6)による減衰作用をヘルムホ
ルツの理論にて説明する。図3,4において多孔質隔壁
(4a)〜(4n)の間に構成された第1〜n消音室(6a)〜(6n)
は容積(V)を持つ容器(6イ)に相当し、通孔(5)の隣接する
開口部分が口部(7イ)に相当する。また、口部(7イ)に入る
音量は重量(m)の重錘(8イ)、容器(6イ)はスプリング(9イ)
に対応し、このような振動系として取り扱う事が出来
る。
ルツの理論にて説明する。図3,4において多孔質隔壁
(4a)〜(4n)の間に構成された第1〜n消音室(6a)〜(6n)
は容積(V)を持つ容器(6イ)に相当し、通孔(5)の隣接する
開口部分が口部(7イ)に相当する。また、口部(7イ)に入る
音量は重量(m)の重錘(8イ)、容器(6イ)はスプリング(9イ)
に対応し、このような振動系として取り扱う事が出来
る。
【0024】このような機構から明らかなように、口部
(7イ)から容器(6イ)の内部に音が入ると、この振動系によ
って減衰が生じてスプリング(9イ)に対応する容器(6イ)で
効果的に吸音される事になる。
(7イ)から容器(6イ)の内部に音が入ると、この振動系によ
って減衰が生じてスプリング(9イ)に対応する容器(6イ)で
効果的に吸音される事になる。
【0025】又、本消音装置(A)では、前記構造の第1
〜n消音室(6a)…(6n)が高温排ガス気流の周囲に連続し
て配設されており、且つ通孔(5a)…の口径が次第に小さ
くなっているので、口径の減少に合わせて第1〜n消音
室(6)の高さ(h1)〜(hn)が大きくなって行き、これによ
り、各消音室(6a)…(6n)での減衰周波数が相違し、低周
波から高周波迄幅広い消音が可能となる。(勿論、口径
(K)が次第に大きくなる場合やランダムに設置された場
合も同様である。) 尚、消音室(6)の高さ(h)が高いほど低周波音の消音に効
果的である。
〜n消音室(6a)…(6n)が高温排ガス気流の周囲に連続し
て配設されており、且つ通孔(5a)…の口径が次第に小さ
くなっているので、口径の減少に合わせて第1〜n消音
室(6)の高さ(h1)〜(hn)が大きくなって行き、これによ
り、各消音室(6a)…(6n)での減衰周波数が相違し、低周
波から高周波迄幅広い消音が可能となる。(勿論、口径
(K)が次第に大きくなる場合やランダムに設置された場
合も同様である。) 尚、消音室(6)の高さ(h)が高いほど低周波音の消音に効
果的である。
【0026】このように、燃焼装置から排出された高温
排ガスは、急速な膨張の抑制と乱流層による発生騒音を
消音室(6)の共鳴現象により減衰消音させる事が出来、
流出口(3)から排出される時には排出音は非常に低く押
さえる事が出来る事になる。
排ガスは、急速な膨張の抑制と乱流層による発生騒音を
消音室(6)の共鳴現象により減衰消音させる事が出来、
流出口(3)から排出される時には排出音は非常に低く押
さえる事が出来る事になる。
【0027】図6は本発明と従来例との性能比較表であ
る。縦軸が騒音レベル、横軸が周波数で低周波数から高
周波数の全領域で騒音レベルの低下が見られた。
る。縦軸が騒音レベル、横軸が周波数で低周波数から高
周波数の全領域で騒音レベルの低下が見られた。
【0028】
【発明の効果】本発明の消音装置では、流入気流は消音
ケーシング内で膨張しようとするが、その膨張気流の一
部は多孔質隔壁を通過し、他は多孔質隔壁に沿って通孔
側に流れ、これにより流入気流は徐々に膨張して急激な
膨張が抑制され同時に膨張と共に温度の低下が図られ、
爆発音の発生が抑制される。更に、多孔質隔壁の間に形
成された消音室によって消音室に侵入した音は『共鳴現
象』によって減衰し、排出口から放出される時には騒音
レベルは大幅に低下しているものである。
ケーシング内で膨張しようとするが、その膨張気流の一
部は多孔質隔壁を通過し、他は多孔質隔壁に沿って通孔
側に流れ、これにより流入気流は徐々に膨張して急激な
膨張が抑制され同時に膨張と共に温度の低下が図られ、
爆発音の発生が抑制される。更に、多孔質隔壁の間に形
成された消音室によって消音室に侵入した音は『共鳴現
象』によって減衰し、排出口から放出される時には騒音
レベルは大幅に低下しているものである。
【0029】更に、各多孔質隔壁の通孔の口径が流入口
側から流出口側に近づくにつれて小径(又は大径)とな
るように形成されているので、これに合わせて消音室の
高さが次第に大きく(又は小さく)なって行き、これに
より、各消音室での減衰周波数が相違し低周波から高周
波迄幅広い消音が可能となる。その結果、簡単な構造で
広範囲な周波数で構成されている騒音を周波数のほぼ全
域において効果的に消音出来た。
側から流出口側に近づくにつれて小径(又は大径)とな
るように形成されているので、これに合わせて消音室の
高さが次第に大きく(又は小さく)なって行き、これに
より、各消音室での減衰周波数が相違し低周波から高周
波迄幅広い消音が可能となる。その結果、簡単な構造で
広範囲な周波数で構成されている騒音を周波数のほぼ全
域において効果的に消音出来た。
【図1】本発明に係る消音装置の第1実施例の正断面
図。
図。
【図2】図1の縦断面図。
【図3】本発明における吸音メカニズムを説明するため
の原理図。
の原理図。
【図4】図4のメカニズムを機械的表現に書き換えた時
の原理図。
の原理図。
【図5】従来例の正断面図。
【図6】本発明にかかる消音装置と従来例の性能比較
図。
図。
(1)…消音ケーシング (2)…流入
口 (3)…流出口 (4)…多孔
質隔壁 (5)…流体通過用の通孔 (6)…消音
室
口 (3)…流出口 (4)…多孔
質隔壁 (5)…流体通過用の通孔 (6)…消音
室
Claims (4)
- 【請求項1】 一端に流体用の流入口が開設され
ており、他端に流体用の流出口が開設された消音ケーシ
ングと、消音ケーシング内に配設され、中央に流体通過
用の通孔が穿設されていて、消音ケーシングを複数の消
音室に分割する多孔質隔壁とで構成された消音装置にお
いて、 多孔質隔壁の外周に対して通孔の位置が流出口側に位置
するように、外周から通孔に向かって傾斜するように多
孔質隔壁が形成されている事を特徴とする消音装置。 - 【請求項2】 各多孔質隔壁の通孔の口径が流入
口側から流出口側に近づくにつれて小径又は大径となる
ように形成されている事を特徴とする請求項1に記載の
消音装置。 - 【請求項3】 多孔質隔壁の外周縁に一致する平
面に対して多孔質隔壁の倒れ角度が15〜45°である
事を特徴とする請求項1又は2に記載の消音装置。 - 【請求項4】 多孔質隔壁の気孔率が40〜60
%である事を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
の消音装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32142794A JPH08151918A (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 消音装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32142794A JPH08151918A (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 消音装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08151918A true JPH08151918A (ja) | 1996-06-11 |
Family
ID=18132433
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32142794A Pending JPH08151918A (ja) | 1994-11-29 | 1994-11-29 | 消音装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08151918A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013130066A (ja) * | 2011-12-20 | 2013-07-04 | Sanden Corp | 消音器及び消音器を内蔵した圧縮機 |
JP2015072360A (ja) * | 2013-10-03 | 2015-04-16 | 国立大学法人 新潟大学 | 断面積急変部を備えた消音器 |
WO2018037906A1 (ja) * | 2016-08-25 | 2018-03-01 | 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 | 圧縮機 |
-
1994
- 1994-11-29 JP JP32142794A patent/JPH08151918A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013130066A (ja) * | 2011-12-20 | 2013-07-04 | Sanden Corp | 消音器及び消音器を内蔵した圧縮機 |
JP2015072360A (ja) * | 2013-10-03 | 2015-04-16 | 国立大学法人 新潟大学 | 断面積急変部を備えた消音器 |
WO2018037906A1 (ja) * | 2016-08-25 | 2018-03-01 | 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 | 圧縮機 |
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