JPH08150150A - 鉗子装置 - Google Patents

鉗子装置

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JPH08150150A
JPH08150150A JP6294989A JP29498994A JPH08150150A JP H08150150 A JPH08150150 A JP H08150150A JP 6294989 A JP6294989 A JP 6294989A JP 29498994 A JP29498994 A JP 29498994A JP H08150150 A JPH08150150 A JP H08150150A
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JP6294989A
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Shirou Bitou
士郎 備藤
Kunihide Kaji
国英 梶
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】体腔内に挿入し、組織に針および糸を通して容
易に結び目を作ることができる鉗子装置を提供すること
にある。 【構成】近位端と遠位端を有する細長の挿入部2と、こ
の挿入部2の遠位端に設けられた開閉する一対のジョー
部材としての第1、第2先端部材5,6と、前記挿入部
2の近位端に設けられた第1、第2先端部材5,6を操
作する操作部4とからなり、前記第1、第2先端部材
5,6は、前記挿入部2の軸方向に対して角度を持ち、
少なくとも一部に該挿入部2の周方向に湾曲する一対の
湾曲部材5c,6cを有していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内視鏡下外科手術に
用いられ、特に糸による縫合を行う場合に使用される鉗
子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、胆のう摘出、虫垂切除、大腸切除
等の手術が内視鏡を用いることにより低侵襲に行われる
ようになった。この術式は一般に内視鏡下外科手術と呼
ばれ、トラカールと呼ばれる案内管を腹腔等の体腔内に
刺入し、このトラカールをガイドとして光学視管や細長
い鉗子装置を体腔内に挿入し、処置を行うものである。
【0003】手術において、縫合や結紮は非常に重要で
あるが、内視鏡によって手術部位を観察しながら組織を
糸によって縫合したり、結紮することは技術的に難し
く、使い捨ての連発クリップや自動縫合器の開発によ
り、内視鏡下外科手術は普及してきた。しかし、これら
の装置は高価であり、また体内にクリップ等の異物を残
すこと、組織の種類や縫合部位によって使用できないこ
と等、改良の余地があり、状況に応じて針、糸による縫
合、結紮を行うことが多々ある。
【0004】内視鏡下による縫合は、体腔内に挿入され
た2本の鉗子と糸の付いた針を用いて行い、一方の鉗子
で針を把持して組織に針と糸を通し、もう一方の鉗子に
糸を巻き付けてループを作り、糸の他端をループに通す
ことで結び目を作るのが一般的である。
【0005】しかし、体腔内で針、糸による縫合、結紮
を行う際には、次の2つのステップがたいへん難しい操
作となっている。まず第1は、針を適切な向きで鉗子
(持針器)に把持させることである。内視鏡下外科手術
で使用される針は、たいていの場合、湾曲針、もしくは
先端のみが湾曲しているものが使われる。組織に効率よ
く針を刺入するためには、組織に対してできるだけ直角
方向に針先を当てるのが望ましい。それには、図6を引
用して説明すると、(b)のように、持針器21の軸方
向に対してθ1 を90°方向に針糸22の軸方向及び湾
曲方向を向けることが大切である。
【0006】しかし、鉗子操作が制限された状態で、針
糸22を持たせることは難しく、高度なテクニックと、
かなりの時間を要する。まず、図6(b)の右図のよう
に、持針器21と針糸22の角度θ1 を90°になるよ
うに持たせたのち、(b)の左図のように湾曲の向きを
変えようとすると、同時に針糸22の軸方向もずれてし
まいがちである。また、針糸22を微妙に動かすために
は、持針器21の把持力を微妙にコントロールしなけれ
ばならない。更に、図6(a)に示すように、操作する
持針器21と鉗子1のなす角度θ2 は鉗子3を挿入する
穴の位置により決まってしまう(多くの場合30°ない
し60°程度になる)。したがって、相対角度の制限さ
れた2本の鉗子間で針受け渡しを行わなければならない
のである。
【0007】第2は、結び目を作る作業である。一般的
に、前述のように一方の鉗子に糸を巻き付ける操作を行
うが、相対角度が30°ないし60°、すなわち鋭角に
相対する鉗子の一方の先端に糸を取り付け、他方に巻き
付けるということになる。お互いの鉗子がぶつからない
ように動かした場合、図17に示すように、双方の鉗子
a,bの先端のオーバーラップ幅cが小さく、糸dが非
常に巻きづらい。また、糸cが巻き付けられた鉗子aで
糸cのもう一端を把持しようとした際に、せっかく巻い
た糸cがはずれてしまうことも良く経験する。これによ
り、手術時間が長くなったり、また内視鏡下外科手術の
発展を防げることにもなっている。
【0008】この糸を鉗子に巻き付ける作業を改良する
ために、例えばWO94/05217に示す内視鏡縫合
装置が開発された。この内視鏡縫合装置は、開閉するジ
ョー部材に針、糸把持部を有すると共に、ジョー部材の
一方の先端に、糸のループを作るためのフックを設けた
ものである。そして、縫合する場合、針、糸を組織に通
した後、フックに糸を巻き付けることにより鉗子の軸に
ループを作った後、糸のもう一端を把持し、ループを鉗
子から外すことにより、結び目を作ることができる。
【0009】また、USP5133724は、腹部大動
脈をクランプする鉗子であり、細長い軸に対しておおむ
ね120゜の角度で湾曲したジョー部材が設けられ、軸
方向に開閉するようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たWO94/05217は、ジョー部材の一方の先端に
フックが設けられた構成であるため、ジョー部材とフッ
クの段差部に巻き付けた糸を挿入部の方へ移動する必要
があるが、フックの径より挿入部の径が太いため、これ
がスムーズに行えない。また、フックが邪魔になり、糸
を拾い難いという欠点がある。
【0011】また、USP5133724は、腹部大動
脈をクランプする鉗子であり、細長い軸に対してジョー
部材が大きく側方へ突出しているため、トラカール等に
投入することはできない。また、ジョー部材が湾曲して
いるので、針や糸を把持しにくく、この鉗子で内視鏡下
の縫合、結紮術は不可能に近い。
【0012】この発明は、前記事情に着目してなされた
もので、その目的とするところは、体腔内に挿入し、組
織に針および糸を通して容易に結び目を作ることがで
き、縫合手術が容易に行える鉗子装置を提供することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記目的を
達成するために、近位端と遠位端を有する細長の挿入部
と、この挿入部の遠位端に設けられた開閉する一対のジ
ョー部材と、前記挿入部の近位端に設けられたジョー部
材を操作する操作部とからなる鉗子装置において、前記
一対のジョー部材は、前記挿入部の軸方向に対して角度
を持ち、少なくとも一部に該挿入部の周方向に湾曲する
一対の湾曲部材を有していることを特徴とする。
【0014】
【作用】一対のジョー部材には挿入部の軸方向に対して
角度を持った湾曲部材が設けられ、この湾曲部材の角度
は、おおむね腹腔鏡下に挿入した2本の鉗子のなす角に
一致するように設定されている。したがって、針の湾曲
している部分を湾曲部材の2つの平面で挟むことによ
り、針糸の針先が上方に向いた状態となる。持針器で針
糸の針の根元近傍を把持すれば、針糸は適正な方向を向
いて持針器に把持される。さらに、湾曲部材は、糸が巻
きやすく、湾曲部材自体がジョー部材とともに開閉する
ので、糸を拾うのも容易である。
【0015】
【実施例】以下、この発明の各実施例を図面に基づいて
説明する。図1〜図10は第1の実施例を示す。図1は
鉗子装置全体の斜視図、図2は鉗子装置全体の断面図、
図3の(a)は図2のA−A線に沿う断面図、(b)は
図2の矢印B方向から見た平面図、図4は先端部の斜視
図、図5および図6は湾曲針を鉗子装置としての縫合鉗
子に把持させるときの作用図、図7〜図9は結び目を作
る際の作用図、図10は結び目を作るもう1つの方法を
示す作用図である。
【0016】図1に示すように、縫合鉗子1は、挿入部
2と、この挿入部2の先端側に設けられた先端部3およ
び手元側に設けられた操作部4とから構成されている。
先端部3は、図2〜図4に示すように、第1先端部材5
及び第2先端部材6で構成される。
【0017】第1、第2先端部材5,6は金属材料から
なり、それぞれおおむね半円柱状の基部5a,6aを有
している。これら基部5a,6aから前方に伸びるアー
ム部5b,6bが設けられ、これらアーム部5b,6b
の先端には挿入部2の軸方向に対して角度θを持って湾
曲部材5c,6cが設けられている。
【0018】湾曲部材5c,6cの角度θは、おおむね
腹腔鏡下に挿入した2本の鉗子のなす角に一致するよう
に設定されている。すなわち、図5に示したように、一
般的に、この角度θは30°ないし60°になってい
る。また、湾曲部材5c,6cは先端部近傍に直線部を
有し、先端に行く程、細くなっている。さらに湾曲部材
5c,6cは把持平面5d,6dを有し、把持平面5
d,6dは、後述する針や糸を把持したときの滑り止め
の歯が施されている。また、第1、第2先端部材5,6
は軸方向に相対的に摺動可能であり、これにより把持平
面5d,6dが開閉するようになっている。
【0019】前記挿入部2は、外套管7と、その内側に
ある内管8及び内管8内を先端部から操作部4内へ伸長
する操作軸9とで構成されている。内管8の先端には第
2先端部材6が操作軸9の先端には第1先端部材5がそ
れぞれ固定されている。外套管7の手元側にはスリーブ
10が取り付けられ、このスリーブ10の内側には2つ
のOリング11が取り付けられている。
【0020】操作部4は、グリップを構成する円筒状の
本体部12と摺動部材13とから構成されている。摺動
部材13はフランジ部13aの前後(両面)に第1、第
2スリーブ部13b,13cが設けられ、この全長に亘
って前記操作軸9が挿通する貫通孔13dが設けられて
いる。さらに、第1スリーブ部13bには前記内管8の
後端が固定されている。第1スリーブ部13bの周囲に
はスリーブ10が被せられ、第2スリーブ部13cの末
端にはOリング14がOリング押え15により取り付け
られ、操作軸9との間の気密を保っている。
【0021】操作部4の本体部12には軸方向に案内孔
16が設けられ、この案内孔16には第2スリーブ部1
3cが摺動可能に挿入されている。第2スリーブ部13
cの中途部には側方に突出するネジ軸17が固定され、
このネジ軸17は本体部12の周壁部に設けられたカム
溝18に係合している。このカム溝18は本体部12の
軸方向に沿う案内溝部18aと、この案内溝部18aの
途中から分岐する分解用溝部18bを有しており、案内
溝部18aによってネジ軸17を案内することにより摺
動部材13が回って本体部12から外れるのを防止して
いる。
【0022】また、本体部12の案内孔16にはばね1
9が収納されており、摺動部材13を常に本体部12か
ら突出する方向、つまり挿入部2の先端側に付勢してい
る。さらに、操作軸9の末端はネジ部9aになってお
り、このネジ部9aにナット20を締め付けることによ
り本体部12に固定されている。
【0023】次に、前述のように構成された鉗子装置の
作用について説明する。前述した構成によれば、第1先
端部材5は操作軸9を介して本体部12に固定され、第
2先端部6は内管8を介して摺動部材13に固定されて
いる。したがって、2つの湾曲部材5c,6cはばね1
9の付勢力により把持平面5d,6d同士を突き合わせ
ているが、フランジ部13aに手指を掛け、ばね19の
付勢力に抗して摺動部材13を本体部12へ引き込む
と、内管8が後退し、これに連結された第2先端部材6
が後退するため湾曲部材5c,6cを挿入部2の軸方向
に開くことができる。また、摺動部材13に対してスリ
ーブ10を先端方向に移動させることにより、外套管7
がスライドし、第1、第2先端部材5,6を被い保護で
きる。
【0024】次に、図5および図6に基づいて、持針器
21に針糸22を適正な方向に把持させる手順について
説明する。縫合鉗子1と、針糸22の糸部を把持した持
針器21をトラカール等を介して腹腔等の体腔内に挿入
する。次に、縫合鉗子1の湾曲部材5c,6cを開き、
把持平面5dに針糸22の針の湾曲部を当てる(図5の
(a))。このとき、縫合鉗子1の操作部4を掌で握
り、フランジ部13aを人差し指又は親指で引き込むこ
とによって湾曲部材5c,6cを開くことができる。そ
してフランジ部13aを放すと、ばね19の付勢力によ
り針糸22が把持平面5d,6d間で把持される(図5
(b))。針の湾曲している部分を2つの平面で挟むこ
とにより、針糸22の針先が上方に向いた状態となる。
持針器21で針糸22の針の根元近傍を把持すれば、針
糸22は適正な方向を向いて持針器に把持される。
【0025】図6(a)は針糸22の受け渡しを行って
いるところを真上から見た図である。縫合鉗子1と持針
器21のなす角をθ2 とすると、縫合鉗子1の軸に垂直
な面と、把持平面5d,6dのなす角度θ3 がおおむね
同じであるため、針糸22の針と、持針器21の軸線と
は直交する。また、このとき針糸22の針先は上方に向
ってカーブした状態になっている。したがって、持針器
21が針糸22を受け取った時は図6(b)のように針
糸22が把持されている。
【0026】この状態で、針糸22を組織に刺入した
後、糸の結紮を行う。図7および図8に基づきその手順
を説明する。まず、持針器21で針糸22を把持し、針
の付いていない糸22aのもう一端が組織Xから多少出
る程度に糸22aを組織Xから引張る。そして、持針器
21で把持した側の糸22aを縫合鉗子1のアーム部5
b,6bに外側から当て(図7(a))、続いて縫合鉗
子1を回転して湾曲部材5c,6cの内側へ糸22aを
回す(図7(b))。これにより、第1、第2先端部材
5,6の周囲に糸22aのループが1個作られたことに
なる。そして、湾曲部材5c,6cの先端で糸の他端を
把持し(図8(a))、縫合鉗子1を回転させながらル
ープを湾曲部材5c,6cから抜き(図8(b))、糸
22aを左右に引張ることにより1回目の結び目ができ
る(図8(c))。2つ目の結び目を作る際は、縫合鉗
子1から糸22aの一端を外し、湾曲部材5c,6cま
たはアーム部5b,6bに、前回とは逆向きに糸22a
を巻き付けた後、もう一度糸22aの端を把持する(図
9(a),(b),(c))。糸22aのループを湾曲
部材5c,6cから抜き、縫合鉗子1を右、持針器21
を左方向に動かす。この動作により、いわゆる男結びが
作られる(図9(d))。図7(a),(b)の糸巻き
動作を2回行えば、外科結びも可能である。
【0027】図10(a)〜(d)は2回目の結び目を
作る別の方法を示している。この場合、針糸22の針の
ない側の糸22aの組織からの突出長を長目にしてお
く。1回目の結び目を作った後、持針器21から針糸2
2を放し、図10(a)のように縫合鉗子1に把持した
糸22aをアーム部6bに垂らす。次いで、持針器21
を湾曲部5c,6cと糸22aでできたループに通し、
針の付いている側の糸22aを把持する(図10
(b))。持針器21を引き抜き、縫合鉗子1を左回り
に回しながら縫合鉗子1を右へ、持針器21を左へ動か
すと、男結びができる(図10(c)(d))。
【0028】本実施例によれば、体腔内縫合における困
難な2つのステップである針の把持と結び目づくりの両
方が容易に行える。また、湾曲部材5c,6cが直線部
を有し、その先端が先細りしていることにより、この先
端を使って糸を容易に拾うことができる。更に巻き付い
たループを抜き易くでき、回転操作のみで簡単に外すこ
とができる。
【0029】さらに、縫合鉗子1は分解、組立ても容易
で、洗滌もしやすい構造となっている。すなわち、外套
管7を挿入部2の先端側へ引き抜き、次いでナット20
を緩めると、第1先端部材5と操作軸9が外れる。さら
に、ネジ軸17をカム溝18の分解用溝部18bから外
すことで摺動部材13と本体部12を分解することが可
能である。
【0030】図11および図12はこの発明の第2の実
施例を示し、第1の実施例と同一構成部分は同一番号を
付して説明を省略する。図中23は縫合鉗子を示し、こ
の縫合鉗子23は、先端部3と、挿入部2および操作部
4とから構成されている。先端部3はピン24により回
動可能に接続された第1、第2先端部材5,6で構成さ
れ、それぞれの湾曲部材5c,6cの形状は第1の実施
例と同様である。
【0031】第2先端部材6にはピン25を介して操作
軸26が固定され、この操作軸26は挿入部2内を後方
に伸びている。第1先端部材5は挿入部2の先端部に固
定されている。挿入部2の手元側の開口にはゴムキャッ
プ27が装着され、操作軸26は気密を保った状態で挿
入部2から突出している。
【0032】挿入部2の手元側に設けられた操作部4に
は回動可能に接続された第1、第2ハンドル28,29
が設けられ、第1ハンドル28は挿入部2に固定されて
いるとともに、第2ハンドル29の上端には操作軸26
の後端部に接続されている。また、第1、第2ハンドル
28,29間にはラチェット30が設けられている。
【0033】次に、前述のように構成された鉗子装置の
作用について説明する。第1、第2ハンドル28,29
の開閉により、第2先端部材6がピン24を支点として
回動し、第1先端部材5に対して開閉する。またラチュ
ット30により閉状態を保つことができる。
【0034】第1、第2先端部5,6が大きく開くた
め、組織等が把持しやすい。それ以外は第1の実施例と
同様である。なお、図面に示してはいないが、先端部
3、挿入部2、操作部4が分割可能であってもよい。
【0035】図13は第2の実施例の変形例であり、第
1、第2先端部材5,6を示し、第2先端部材6の湾曲
部材6cの外形は、第1先端部材5の湾曲部材5cの外
形より小さく形成されており、それ以外の構成、作用は
第2の実施例と同様である。
【0036】一般的に、内視鏡下で鉗子の開閉を行う場
合、鉗子の向きによっては、一方の先端部材の後方に他
方の先端部材が隠れ、開閉の状態がよくわからないこと
がある。特に片側の先端部材が開く、片開きの場合、開
いた先端部材は固定された先端部材よりも内視鏡に近付
くことになり、手前のもの程大きく見えるという内視鏡
の性質上、固定された先端部材が見にくくなりやすい。
【0037】したがって、湾曲部材6cの外形を湾曲部
材5cの外形より小さく形成することにより、湾曲部材
6cによって湾曲部材5cが隠れるのを防止することが
でき、針や糸の把持を容易に行うことができ、操作性を
向上できる。
【0038】図14は第3の実施例を示し、縫合鉗子1
の第1、第2先端部材5,6を示すもので、湾曲部材5
c,6cが楕円形状をしている。それ以外の構成、作用
は第1、第2の実施例と同様である。
【0039】一般的に縫合鉗子1を細く形成する方が、
体壁に開ける孔が小さく侵襲が少くなるが、湾曲部材5
c,6cを前記形状にすることによって、細いものであ
っても針の把持と糸結びに有効な大きさとなる。
【0040】図15は、湾曲針22を正しく把持させる
縫合鉗子31を示す。直方体形状の第1、第2先端部材
32,33の針把持面34はいずれも第1の実施例と同
様に挿入部35の軸方向に対して角度が付けられてお
り、湾曲針を容易に正しく把持させることができる。
【0041】図16は、湾曲針22を正しく把持させる
縫合鉗子36を示す。円板状の第1、第2先端部材3
7,38の針把持面39はいずれも第1の実施例と同様
に挿入部40の軸方向に対して角度が付けられており、
湾曲針を容易に正しく把持させることができる。
【0042】前述した実施態様によれば、次の構成が得
られる。 (付記1)近位端と遠位端を有する細長の挿入部と、こ
の挿入部の遠位端に設けられた開閉する一対のジョー部
材と、前記挿入部の近位端に設けられたジョー部材を操
作する操作部とからなる鉗子装置において、前記一対の
ジョー部材は、前記挿入部の軸方向に対して角度を持
ち、少なくとも一部に該挿入部の周方向に湾曲する一対
の湾曲部材を有していることを特徴とする鉗子装置。 (付記2)近位端と遠位端を有する細長の挿入部と、こ
の挿入部の遠位端に設けられた開閉する一対のジョー部
材と、前記挿入部の近位端に設けられたジョー部材を操
作する操作部からなる鉗子装置において、前記一対のジ
ョー部材は湾曲針を把持する把持平面を有し、前記把持
平面の形状を、前記湾曲針の湾曲部を把持した際、前記
湾曲針の規定する仮想平面が前記把持平面と一致するよ
うにしたと共に、前記湾曲針を体腔内において別の鉗子
に受け渡す際に、前記把持平面がもう一方の鉗子の軸に
対しておおむね直交するように、挿入部の軸方向に対し
て角度を持っていることを特徴とする鉗子装置。 (付記3)前記一対のジョー部材は、湾曲針を把持する
把持平面を有し、湾曲針の湾曲部を把持した際、前記湾
曲部を含む仮想平面を前記把持平面と一致させると共
に、前記把持平面は挿入部の軸方向に対して角度をなし
ていることを特徴とする付記1記載の鉗子装置。 (付記4)前記一対のジョー部材の挿入部の軸方向に対
する角度は、30゜〜60゜であることを特徴とする付
記1または2記載の鉗子装置。 (付記5)前記一対のジョー部材は、閉じる方向に付勢
されていることを特徴とする付記1または2記載の鉗子
装置。 (付記6)前記一対のジョー部材は、挿入部の外径より
小さいことを特徴とする付記1または2記載の鉗子装
置。 (付記7)前記ジョー部材は、挿入部の軸方向に相対移
動して開閉動作することを特徴とする付記1または2記
載の鉗子装置。 (付記8)前記ジョー部材は、相対的に支点中心に開閉
動作することを特徴とする付記1または2記載の鉗子装
置。 (付記9)前記湾曲部材は、先端に行くにしたがって細
くなっていることを特徴とする付記1または2記載の鉗
子装置。 (付記10)前記湾曲部材は、一部に直線部を有してい
ることを特徴とする付記1または2記載の鉗子装置。 (付記11)前記湾曲部材は、全体が楕円形状であるこ
とを特徴とする付記1または2記載の鉗子装置。 (付記12)前記一対のジョー部材は、手前側の外形
が、他方より小さいことを特徴とする付記1または2記
載の鉗子装置。 (付記13)前記把持平面は、湾曲部材に形成されてい
ることを特徴とする付記1または2記載の鉗子装置。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、内視鏡下外科手術において、体腔内で組織の縫合を
行う際、容易に結び目を作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す鉗子装置全体の
斜視図。
【図2】同実施例の鉗子装置全体の断面図。
【図3】同実施例を示し、(a)は図2のA−A線に沿
う断面図、(b)は図2の矢印B方向から見た平面図。
【図4】同実施例の先端部の斜視図。
【図5】同実施例の湾曲針を鉗子装置としての縫合鉗子
に把持させるときの作用説明図。
【図6】同実施例の結び目を作る際の作用図。
【図7】同実施例の結び目を作る際の作用図。
【図8】同実施例の結び目を作る際の作用図。
【図9】同実施例の結び目を作る際の作用図。
【図10】同実施例の2回目の結び目を作る別の方法を
示す作用説明図。
【図11】この発明の第2の実施例を示す縫合鉗子の縦
断側面図。
【図12】図11の矢印C方向から見た矢視図。
【図13】同実施例の変形例であり、(a)は第1、第
2先端部材の側面図、(b)は矢印D方向から見た矢視
図。
【図14】この発明の第3の実施例の縫合鉗子の先端部
の斜視図。
【図15】直方体形状の第1、第2先端部材を持った縫
合鉗子の斜視図。
【図16】円板状の第1、第2先端部材を持った縫合鉗
子の斜視図。
【図17】縫合鉗子によって結び目を作る作業の一般的
な方法を示す説明図。
【符号の説明】
1…縫合鉗子、2…挿入部、3…先端部、4…操作部、
5…第1先端部材(ジョー部材)、6…第2先端部材
(ジョー部材)、5c,6c…湾曲部材。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 近位端と遠位端を有する細長の挿入部
    と、この挿入部の遠位端に設けられた開閉する一対のジ
    ョー部材と、前記挿入部の近位端に設けられたジョー部
    材を操作する操作部とからなる鉗子装置において、 前記一対のジョー部材は、前記挿入部の軸方向に対して
    角度を持ち、少なくとも一部に該挿入部の周方向に湾曲
    する一対の湾曲部材を有していることを特徴とする鉗子
    装置。
JP6294989A 1994-11-29 1994-11-29 鉗子装置 Withdrawn JPH08150150A (ja)

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US08/563,049 US5702407A (en) 1994-11-29 1995-11-27 Ligating apparatus
EP95118712A EP0719521A3 (en) 1994-11-29 1995-11-28 Ligature instrument

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Cited By (3)

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