JPH08148900A - ピン位置設定方法 - Google Patents

ピン位置設定方法

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JPH08148900A
JPH08148900A JP6280839A JP28083994A JPH08148900A JP H08148900 A JPH08148900 A JP H08148900A JP 6280839 A JP6280839 A JP 6280839A JP 28083994 A JP28083994 A JP 28083994A JP H08148900 A JPH08148900 A JP H08148900A
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JP
Japan
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pin
circuit
length
setting method
position setting
Prior art date
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Application number
JP6280839A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Imoto
政善 井本
Takamitsu Miyamukai
孝充 宮向井
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】布線される回路の線長のロスを削減するピン位
置設定方法を提供する。 【構成】本設定方法は、布線板に設けられたピンによっ
て回路の線長が決定される布線方式に用いられる。各ピ
ンPの外側を湾曲して回る回路部分を余長Rとして求
め、この余長Rを解消するためのピン位置の移動ベクト
ルVを、各ピンPに関連する回路毎に求める。得た移動
ベクトルVを各ピンP毎に集計し、集計値に基づいて、
各ピンPの座標データを修正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、布線板に立設されたピ
ンによって電線が調尺される布線方式において、最適な
ピン位置に補正するためのピン位置設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ワイヤーハーネスや仮結束回路(ワイヤ
ーハーネスのサブアッセンブリ)等の電線束組立体を自
動的に製造するための手段として、電線を電線束組立体
に加工する装置と併設された搬送装置と、搬送装置によ
り搬送される布線板とが広く知られている(例えば特公
昭61−61489号公報参照)。
【0003】そのような自動製造装置においては、布線
板に電線を布線し、搬送装置を用いて布線板を所定の工
程順に搬送することにより、布線された電線を順次加工
するようにしている。布線板の搬送装置に併設される装
置は、多数の電線を布線板に布線する布線装置、布線さ
れた電線の端部の被覆部分を皮剥する皮剥装置、皮剥さ
れた電線の端部に端子を圧着する端子圧着装置、圧着さ
れた端子をコネクタハウジングに挿入する端子挿入装置
を含んでいる。
【0004】他方、布線板は、搬送装置によって搬送さ
れる板状の本体部と、本体部の上面に立設された多数の
布線用治具と、本体部の搬送方向に沿って併設された多
数の電線クランプとを備えている。布線用治具は、通
常、本体部に立設された布線用ピンにより構成されてお
り、電線の着脱を容易に行なうことができるものであ
る。
【0005】電線束組立体に加工される電線は、布線用
治具によって本体部の上方に布線される。他方、電線の
端部は、電線クランプに着脱可能に保持されることによ
り、本体部から外側に突出している。以上の構成におい
ては、布線板を搬送装置によって間欠的に搬送すること
により、布線板は、搬送装置に併設されている各装置に
順次搬送される。そして、布線板の停止時に、各装置に
よる電線の加工が行なわれ、調尺裁断工程、布線工程、
皮剥工程、端子圧着工程、並びに端子挿入工程が順次行
なわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の布線工程では、
上記布線用のピンの位置によって、各回路の線長が決定
されるようになっている。一方、通常、ワイヤーハーネ
ス設計時には、設計の簡便を図るため、各回路の太さ中
心を通る経路に基づいて電線組立体の形態が図面化され
ている。
【0007】従来、この図面に基づいて、布線板を作成
する際、布線用ピンを上記各回路の太さ中心を通る経路
上に配置していた。また、各回路の線長については、ピ
ンの中心同士が直線上に結ばれると想定して求めた各回
路の線長が、所定範囲の公差を含む設計値を満たすよう
にしていた。ところが、実際には、図11に示すよう
に、ピンPの近傍において布線される回路の電線Wは、
ピンPの外側を湾曲して布線されることになり、この設
計上の経路J1と実際の経路J2の相違のために、回路
の線長が設計値よりも長めになっていた。このため、長
くなった分の電線が無駄となっていた。
【0008】本発明は上記不具合に鑑みてなされたもの
であり、布線される回路の線長の無駄を削減できるピン
位置設定方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
するため、 (1) 請求項1に係る発明の構成は、仮結束回路を構成
する各回路の長さが、各回路にそれぞれ関連する複数の
布線用ピンの位置に依存して決定される場合のピン位置
設定方法において、上記ピンの中心を各回路の太さ中心
が通ると仮定して予め設定されたピン位置の座標デー
タ、及び各回路が何れのピンを経由するかの経路データ
を読み込むステップと、回路の実際の太さ中心がピンに
よって湾曲されている部分の長さに基づいて、各ピンの
周囲において該ピンに関連する回路毎の余長を求めるス
テップと、求められた余長を解消するための各ピンの移
動ベクトルを該ピンに関連する回路毎に求めるステップ
と、得られた移動ベクトルを各ピン毎に集計するステッ
プと、集計された各ピン毎の移動ベクトルに基づいて、
各ピンの上記座標データを修正するステップとを含むこ
とを特徴とするものである。
【0010】上記構成によれば、各ピンに関連する回路
毎に、各回路の余長を解消するための移動ベクトルが求
められ、求められた移動ベクトルが各ピン毎に集計され
た後、集計された移動ベクトルに基づいて各ピンの座標
データが修正される。これにより、回路が各ピンの外周
を回って遠回りになっている分に相当する余長が、各ピ
ンに関連する1又は複数の回路全体として考慮されて解
消されることになり、電線のロスを削減することができ
る。 (2) また、請求項2に係る発明の構成は、請求項1記
載のピン位置設定方法において、上記各ピンの移動ベク
トルを求めるステップでは、上記移動ベクトルは、上記
屈曲されている部分の屈曲角度を二等分する方向への方
向成分と、上記余長を解消するようなスカラー成分とを
持つことを特徴とするものである。
【0011】上記構成によれば、余長の解消分による線
長の変動を、ピンの両側部分に均等に振り分けることが
でき、全体としてバランスの良いピン位置設定が行なえ
る。 (3) また、請求項3に係る発明の構成は、請求項1又
は2記載のピン位置設定方法において、上記得られた移
動ベクトルを集計するステップでは、各ピン毎に該ピン
に関連する回路の移動ベクトルのx,y成分毎の成分和
の平均値が求められることを特徴とするものである。
【0012】上記構成によれば、各ピン毎の移動ベクト
ルの集計を、ベクトルの成分和の平均値を求めることに
より行なうので、仮結束回路全体としての線長の無駄を
削減するのに最適な方向へ最適な量だけ、ピンを移動さ
せることができる。 (4) また、請求項4に係る発明の構成は、請求項1な
いし3の何れかに記載のピン位置設定方法において、さ
らに、各ピンの上記座標データを修正するステップの後
に、修正された座標データに基づいて各回路の線長を求
めるステップと、上記線長を求めるステップで求められ
た少なくとも一つの回路の線長が公差範囲外にあるとき
にハンド入力によって所要のピンの座標データに再修正
を加えるステップとを含むことを特徴とするものであ
る。
【0013】上記構成によれば、修正した座標データに
基づいて求めた線長が公差範囲から外れる場合には、ハ
ンド入力によって上記座標データの少なくとも一部が再
修正される。 (5) また、請求項5に係る発明の構成は、請求項4記
載のピン位置設定方法において、上記各回路の線長を求
めるステップでは、各回路に関連する所定の補正量を加
算して、各回路の線長が求められ、且つ各係数は、実測
値に基づく重回帰分析により求められたものからなり、
上記所定の補正量には、回路の太さサイズ、ピン間距離
の合計、ピン周囲の屈曲角度の合計、求められた余長の
合計、回路の布線順序、および回路端の位置と最初に経
由するピンの位置とに関連する量のそれぞれに、対応す
る係数をそれぞれ乗じたものが少なくとも一つ含まれる
ことを特徴とするものである。
【0014】上記構成によれば、線長を求める場合に、
求めた線長に誤差を生じさせる影響が大きいと考えられ
る上記各要因毎に、実測に基づく重回帰分析を行なっ
て、各要因の重みづけを行なう。この重みに応じた係数
を各要因に乗じたものを含む補正量を加算して、線長を
求める。よって、精度良く線長を求めることができる。 (6) また、請求項6に係る発明の構成は、請求項2な
いし5の何れかに記載のピン位置設定方法において、さ
らに、上記各ピンの移動ベクトルを求めるステップの前
に、上記余長を求めるステップで求められた余長に所定
の補正量を加算して補正余長を求め、この補正余長を上
記余長を求めるステップで求められた余長と置き換える
ステップを含み、この補正余長を置き換えるステップで
は、上記補正量は、回路の太さサイズ、各ピンを経由す
る回路の該ピンの周囲における屈曲角度、及び求められ
た余長のそれぞれに、対応する係数をそれぞれ乗じたも
のの和を含んでおり、且つ各係数は、実測値に基づく重
回帰分析により求められたものからなることを特徴とす
るものである。
【0015】上記構成によれば、余長を求める場合に、
求めた余長に誤差を生じさせる影響が大きいと考えられ
る上記各要因毎に、実測に基づく重回帰分析を行なっ
て、各要因の重みづけを行なう。この重みに応じた係数
を各要因に乗じたものを含む補正量を加算して、補正余
長を求める。求めた補正余長を上記余長を求めるステッ
プで求められた余長と置き換える。よって、精度良く余
長を求めることができる。なお、要因の一つのとして、
余長を求めるステップで求められた余長が含まれている
のは、実測に基づく分析の結果、この要因を含めた方が
より精度が向上すると判明したためである。
【0016】
【実施例】以下、添付図面を参照しつつ本発明の好まし
い実施例について詳述する。図1は本実施例に係るピン
位置設定方法が適用されて布線された布線板の一例を示
している。同図を参照して、布線板1について説明す
る。この布線板1は、周知の布線板搬送機構によって、
白抜き矢符で示すX方向に沿って間欠的に、布線工程、
皮剥工程、端子圧着工程、端子挿入工程等へ搬送される
ものである。布線板51には、ベースプレート52及び
ベースプレート52に着脱可能に取付けられたピンボー
ド53が含まれている。ベースプペレート52はワイヤ
ーハーネスの形態にかかわらず共用できるが、ピンボー
ド53はワイヤーハーネスの形態に応じて取り替えられ
るようになっている。
【0017】ピンボード53には、布線する電線を引っ
掛けるための多数の布線用ピン54が植立されている。
ベースプレート52には、その先方側長辺に沿って多数
の電線クランプ55が配列されており、電線クランプ5
5の内側には平行櫛56が配置されている。電線Wは、
その一端が電線クランプ55で挟持され、平行櫛56を
通ってピンボード53上の所定の布線用ピン54に引っ
掛けられて布線され、その他端は平行櫛56を通って電
線クランプ53に挟持されている。
【0018】ベースプレート52には、スライドカバー
57によってスライド自在に取付けられたハウジング取
付板58が備えられている。ハウジング取付板58は白
抜き矢符で示すY方向および反Y方向に、つまりベース
プレート52の前後方向にスライド可能である。ハウジ
ング取付板58にはハウジング60が保持されている。
【0019】次いで、本実施例に係るピン位置設定方法
を実施する装置の概略構成を、図2のブロック図を参照
して、説明する。CPUからなる制御部10には、座標
データ15や経路データ16を記憶したメモリ14が接
続されており、必要に応じてこれらデータファイルへの
データの書き込みが行なわれる。また、制御部10に
は、後述するように、ハンド入力で一部の座標データを
修正する場合に用いられるキーボード等からなる入力部
11が接続されている。また、制御部10には、計算結
果を出力するためのプリンタ12やモニタ13が接続さ
れている。
【0020】次いで、布線板1においてピン位置を設定
する方法について、図3に示すフローチャートにしたが
って説明する。まず、入出力ファイルが開かれ、座標デ
ータ及び経路データが読み込まれる(ステップS1,S
2)。図4は座標データを示すテーブルである。左の欄
から、PNはピンNo. 、Xは設計時のピンのX座標、Y
は設計時のピンのY座標、X1は補正後のX座標、Y1
は補正後のY座標、HXはX軸方向へのハンド修正量、
HYはY軸方向へのハンド修正量、X2は後述する補正
パラメータを考慮したX軸方向への補正量、Y2は後述
する補正パラメータを考慮したY軸方向への補正量を示
している。この段階では、ピンNo. PN,設計時のX座
標X及び設計時のY座標Yのみが書き込まれている。残
りのデータについては、演算後に書き込まれるようなっ
ている。
【0021】また、図5は経路データを示すテーブルで
ある。左の欄から、CNは回路No.、Aは回路のA端の
保持されているクランプ番号、Bは回路のB端が保持さ
れているクランプNo. 、Sは回路の電線太さサイズ、E
は回路が経由するピン数、Kは回路が経由するピンの番
号に基づく経路を示している。上記A,BのクランプN
o. によってクランプ位置の座標が求められるようなっ
ている。
【0022】次いで、ステップS3〜ステップS11に
おいて、ピンNo. PN=1から最終のピン(本実施例で
はピンNo. PN=17)まで演算が行なわれ、このと
き、ステップS5〜ステップS11では、各ピンに関連
する回路毎に演算が行なわれる。例えば、ピンNo. PN
=1に関しては、回路No. CN=1からCN=12まで
の12の回路が関連するので、これら関連する回路につ
いて順次に演算が行なわれる。ステップS5〜ステップ
S11における各回路での演算では、まず、ピンPと隣
接するピンの座標をもとにピン間距離T及び当該ピン回
りの回路の屈曲角度θ(図6参照)が求められる(ステ
ップS5)。次いで、図6を参照して、上記屈曲角度
θ、ピンPの径D、回路の太さサイズSをもとに、回路
がピンPの周囲で屈曲している部分における、回路の太
さ中心が通る経路J2の長さを、余長Rとして求める
(ステップS8)。余長Rは、式R=(D+S)×π×
(180−θ)/360で求められる(但し、θは度表
示である)。
【0023】次いで、ステップS9では、補正余長R1
を求めて、これを先に求めた余長Rと置き換える。詳し
くは、求めた余長Rに誤差を生じさせる影響が大きいと
考えられる各要因、例えば、回路の太さサイズS、各ピ
ンの周囲での回路の屈曲角度θ、及び求められた余長R
をパラメータとする補正量を、上記余長Rに加算して、
補正余長R1を求め、求めた補正余長R1を、先に求め
た余長Rと置き換える。上記のR1は、式R1=iS+
jθ+kRで求められ、i,j,kは、予め実測に基づ
く重回帰分析を行って求められた各パラメータS,θ,
hについての係数である。
【0024】次いで、図6を参照して、ピンPを移動さ
せるための移動ベクトルV、すなわち移動方向と移動距
離を算出する(ステップS10,S11)。上記の移動
方向は屈曲角度θを二等分する方向であって屈曲の内向
きの方向である。移動距離Mは、ステップS9で求めた
(補正後の)余長Rを丁度解消することができる距離で
あり、式:M=R/〔2・cos(θ/2)〕により求められ
る。この式は、隣接するピン同士の距離が無限大である
と仮定して得られた式である。
【0025】ステップS5〜ステップS11を繰り返し
て、一のピンに関連する回路全てに余長を計算すると、
ステップS3に戻って、次のピンに関連する回路につい
ての演算が行なわれる。そして、全てのピンについての
演算が終了すると、ステップS4からステップS12に
移り、各ピン毎に、関連する回路の移動ベクトルのx,
y成分毎の成分和の平均値を求め、求めた成分和の平均
値に基づいて、各ピンの座標が補正される。
【0026】例えば、各ピンの移動ベクトルを模式的に
示した図7を参照して、ピンP1 、P3 、P7 について
は、ピンに絡む回路が単一であるので、成分和は求める
必要がない。一方、ピンP2 に関しては、2つの回路が
絡んでおり、図6及び図7をともに参照して、一の回路
については移動ベクトルV1(x1,y1)が求めら
れ、他の回路については移動ベクトルV2(x2,y
2)が求められている。これら2つの移動ベクトルV
1,V2が集計された移動ベクトルV3は、V3〔(x
1+x2)/2,(y1+y2)/2〕として求められ
る。
【0027】次いで、上記集計された移動ベクトルに基
づいて補正された座標データX1,Y1がテーブルに書
き込まれる(ステップS13)。次いで、回路毎に、補
正された座標データに基づくピン間距離の合計ΣTに、
上記で求めた各ピン周囲の余長Rの合計ΣRが加算され
て、回路の線長Lが求められ、各回路の設計線長DL、
補正後の線長L、補正後の線長Lから設計線長を減じた
量(L−DL)等を含む計算結果が図10に示すように
して出力される(ステップS14,S15)。
【0028】上記ステップS14における線長Lの算出
では、下記のようにされる。すなわち、各回路毎にピン
間距離合計ΣTと余長合計ΣRとを加算して得られた線
長Lに対して、式:L1=aS+bΣT+cΣθ+dΣ
R+eE+fJ+gH+hIで求められる補正量L1を
加算し、加算値(L+L1)を、先に求めたLと置き換
えて、精度を高めるようにしている。上記のS、ΣT、
Σθ、ΣR、E、J、H、Iは、求めた線長Lに誤差を
生じさせる影響が大きいと考えられる要因であり、Sは
回路の太さサイズ、ΣTはピン間距離の合計、Σθはピ
ン周囲の屈曲角度の合計、ΣRは求められた余長Rの合
計、Eは経路に存在するピンの数、Jは布線順序、Hは
回路端CE(図7参照)から最初に経由するピンP1
での距離、Iは回路端CEの位置と最初に経由するピン
1 とのX方向距離をそれぞれ示している。各パラメー
タに乗じられている各係数a,b,c,d,e,f,
g,hは、予め実測に基づく重回帰分析を行なって求め
ておいたものである。上記のH及びIは何れも、回路端
CEの位置と回路が最初に経由するピンP1 の位置とに
関連する量である。
【0029】次いで、図10に示す計算結果を判断し、
各回路の線長Lが公差範囲内に入っていれば、補正座標
X1,Y1、各回路の線長等の演算結果が図9に示すよ
うに座標テーブルに書き込まれて、印刷され、処理を終
了する(ステップS19〜S20)。一方、計算結果の
チェックで、公差範囲から外れる回路(すなわちL−D
Lの値が公差以上となるものであり、図10の例では8
mm以上となった回路No.4の回路)が存在する場合に
は、人が入力部11からのハンド入力によって、所要の
ピンの位置を再修正し(ステップS18。図9のハンド
修正の欄を参照、図9の例では、ピンNo.5,9,1
1,12に修正が加えられている。)、再修正後の補正
座標を図9の座標データに書き込み(ステップS1
3)、線長Lを再計算する(ステップS14)。そし
て、満足のいく計算結果が得られるまで、ステップS1
3〜ステップS18の処理を繰り返し、満足のいく計算
結果が得られると、ステップS19以降に進んで処理を
終了する。なお、図9のX2,Y2は各パラメータが考
慮された最終的な補正量である。
【0030】本実施例によれば、各ピンPに関連する回
路毎の余長を解消するために必要な各ピンPの移動ベク
トルVを回路毎に求め、これを各ピンP毎に集計して各
ピンPの座標データを修正するようにした。したがっ
て、各ピンPに関連する回路の余長Rが全体として考慮
されることなり、仮結束回路全体としての余長を少なく
することが可能となる結果、電線のロスを削減できる。
【0031】また、移動ベクトルVを、ピンP回りの回
路の屈曲角度θを二等分する方向に設定したので、余長
Rの解消分による線長Lの変動を、ピンPの両側部分に
均等に振り分けることができ、全体としてバランスの良
いピン位置設定が行なえる。さらに、各ピンP毎の移動
ベクトルVの集計を、ベクトルの成分和の平均値を求め
ることにより行なうので、各ピンPに関連する回路の余
長Rの合計ΣRを少なくするのに最適な方向へ最適な量
だけ、ピンPを移動させることができる。これにより、
仮結束回路全体としての余長を最も少なくすることがで
き、電線のロスを大幅に削減できる。
【0032】しかも、修正した座標データに基づいて求
めた線長Lが公差範囲から外れる場合に、ハンド入力に
よって上記座標データの少なくとも一部を再修正できる
ので、汎用性が高い。加えて、余長Rや線長Lの計算精
度に影響を与えると考えられる要因については、予め統
計的処理により得られた重みづけをして、補正量として
加算するようにしたので、余長や線長を精度良く設定で
きる。その結果、電線のロス削減のための作業を短時間
に行なうことが可能となる。
【0033】以上説明した布線板1の構成は、単なる一
例であって、特許請求の範囲内において種々の変更が可
能であることは、云うまでもない。
【0034】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、各ピンに
関連する回路の余長を解消するために必要な各ピンの移
動ベクトルを回路毎に求め、これを各ピン毎に集計して
各ピンの座標データを修正するようにした。したがっ
て、各ピンに関連する回路の余長が全体として考慮され
ることなり、仮結束回路全体としての余長を少なくする
ことが可能となる結果、電線のロスを削減できる。
【0035】請求項2に係る発明によれば、余長の解消
分による線長の変動を、ピンの両側部分に均等に振り分
けることができ、全体としてバランスの良いピン位置設
定が行なえる。請求項3に係る発明によれば、各ピン毎
の移動ベクトルの集計をベクトルの成分和の平均値を求
めることにより行なうので、各ピンに関連する回路の余
長の合計を少なくするのに最適な方向へ最適な量だけ、
ピンを移動させることができる。これにより、仮結束回
路全体としての余長を最も少なくすることができ、電線
のロスを大幅に削減できる。
【0036】請求項4に係る発明によれば、修正した座
標データに基づいて求めた線長が公差範囲から外れる場
合に、ハンド入力によって上記座標データの少なくとも
一部を再修正できるので、汎用性が高い。請求項5に係
る発明によれば、線長を求める場合に、求めた線長に誤
差を生じさせる影響が大きいと考えられる上記各要因毎
に、実測に基づく重回帰分析を行なって、各要因に乗じ
るべき係数を予め求めておき、各要因に対応する係数を
乗じたものを含む補正量を加算して、線長を求める。こ
れにより、精度良く線長を設定して電線のロスを削減す
ることができる。
【0037】請求項6に係る発明によれば、余長を求め
る場合に、求めた余長に誤差を生じさせる影響が大きい
と考えられる上記各要因毎に、実測に基づく重回帰分析
を行なって、各要因に乗じるべき係数を予め求めてお
き、各要因に対応する係数を乗じたものを含む補正量を
加算して、補正余長を求める。求めた補正余長を上記余
長を求めるステップで求められた余長と置き換える。精
度良く余長を求めることができ、ひいては、精度良く線
長を設定して電線のロスを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るピン位置設定方法が適
用された布線板の斜視図である。
【図2】ピン位置設定方法を実施するための装置の概略
構成を示すブロック図である。
【図3】ピン位置設定方法の手順を示すフローチャート
である。
【図4】処理の最初に読み込まれる座標データを示すテ
ーブルである。
【図5】経路データを示すテーブルである。
【図6】余長及び移動ベクトルの求め方を説明するため
のピン及び回路の概略図である。
【図7】各ピンの移動ベクトルの方向を模式的に示す布
線板の略図である。
【図8】移動ベクトルの集計を説明するためのベクトル
図である。
【図9】所要の計算データが書き込まれた座標データの
テーブルである。
【図10】出力される計算結果のテーブルである。
【図11】従来のピン位置設定を説明するピン及び回路
の略図である。
【符号の説明】
1 布線板 P ピン R 余長 θ 屈曲角度 V 移動ベクトル S 太さサイズ T ピン間距離 D ピンの径 E ピンの数 L 線長 15 座標データ 16 経路データ a〜k 係数 H 回路端から最初に経由するピンまでの距離 J 布線順序 I 回路端と最初に経由するピンとのX方向距離

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】仮結束回路を構成する各回路の長さが、各
    回路にそれぞれ関連する複数の布線用ピンの位置に依存
    して決定される場合のピン位置設定方法において、 上記ピンの中心を各回路の太さ中心が通ると仮定して予
    め設定されたピン位置の座標データ、及び各回路が何れ
    のピンを経由するかの経路データを読み込むステップ
    と、 回路の実際の太さ中心がピンによって湾曲されている部
    分の長さに基づいて、各ピンの周囲において該ピンに関
    連する回路毎の余長を求めるステップと、 求められた余長を解消するための各ピンの移動ベクトル
    を該ピンに関連する回路毎に求めるステップと、 得られた移動ベクトルを各ピン毎に集計するステップ
    と、 集計された各ピン毎の移動ベクトルに基づいて、各ピン
    の上記座標データを修正するステップとを含むことを特
    徴とするピン位置設定方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のピン位置設定方法におい
    て、上記各ピンの移動ベクトルを求めるステップでは、
    上記移動ベクトルは、上記屈曲されている部分の屈曲角
    度を二等分する方向への方向成分と、上記余長を解消す
    るようなスカラー成分とを持つことを特徴とするピン位
    置設定方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載のピン位置設定方法に
    おいて、上記得られた移動ベクトルを集計するステップ
    では、各ピン毎に該ピンに関連する回路の移動ベクトル
    のx,y成分毎の成分和の平均値が求められることを特
    徴とするピン位置設定方法。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3の何れかに記載のピン位
    置設定方法において、さらに、 各ピンの上記座標データを修正するステップの後に、 修正された座標データに基づいて各回路の線長を求める
    ステップと、 上記線長を求めるステップで求められた少なくとも一つ
    の回路の線長が公差範囲外にあるときにハンド入力によ
    って所要のピンの座標データに再修正を加えるステップ
    とを含むことを特徴とするピン位置設定方法。
  5. 【請求項5】請求項4記載のピン位置設定方法におい
    て、 上記各回路の線長を求めるステップでは、 各回路に関連する所定の補正量を加算して、各回路の線
    長が求められ、且つ各係数は、実測値に基づく重回帰分
    析により求められたものからなり、 上記所定の補正量には、回路の太さサイズ、ピン間距離
    の合計、ピン周囲の屈曲角度の合計、求められた余長の
    合計、回路の布線順序、および回路端の位置と最初に経
    由するピンの位置とに関連する量のそれぞれに、対応す
    る係数をそれぞれ乗じたものが少なくとも一つ含まれる
    ことを特徴とするピン位置設定方法。
  6. 【請求項6】請求項2ないし5の何れかに記載のピン位
    置設定方法において、さらに、 上記各ピンの移動ベクトルを求めるステップの前に、上
    記余長を求めるステップで求められた余長に所定の補正
    量を加算して補正余長を求め、この補正余長を上記余長
    を求めるステップで求められた余長と置き換えるステッ
    プを含み、 この補正余長を置き換えるステップでは、上記補正量
    は、回路の太さサイズ、各ピンを経由する回路の該ピン
    の周囲における屈曲角度、及び求められた余長のそれぞ
    れに、対応する係数をそれぞれ乗じたものの和を含んで
    おり、且つ各係数は、実測値に基づく重回帰分析により
    求められたものからなることを特徴とするピン位置設定
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6330746B1 (en) 1998-06-22 2001-12-18 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. Method of determining the length of electric wires for use in constructing a wire harness, and method of constructing a wire harness

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6330746B1 (en) 1998-06-22 2001-12-18 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. Method of determining the length of electric wires for use in constructing a wire harness, and method of constructing a wire harness

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