JPH08148870A - 電子装置の放熱構造 - Google Patents

電子装置の放熱構造

Info

Publication number
JPH08148870A
JPH08148870A JP28175394A JP28175394A JPH08148870A JP H08148870 A JPH08148870 A JP H08148870A JP 28175394 A JP28175394 A JP 28175394A JP 28175394 A JP28175394 A JP 28175394A JP H08148870 A JPH08148870 A JP H08148870A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electronic circuit
heat
unit
heat dissipation
electronic device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28175394A
Other languages
English (en)
Inventor
Norio Nakazato
典生 中里
Toshiyuki Mori
利行 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP28175394A priority Critical patent/JPH08148870A/ja
Publication of JPH08148870A publication Critical patent/JPH08148870A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多数の発熱部品を搭載した電子回路基板で構
成した電子装置を空気対流冷却する際に冷却効率が良い
冷却構造を提供する。 【構成】 多数の発熱部品2,3を搭載した電子回路基
板1を立てて並列配置した電子回路ユニット7、その上
に配置した放熱器5、および、電子回路ユニット7と放
熱器5を接続するヒートパイプ4からユニット14を構
成し、このユニット14の複数を架19に段重ねして載
置し、さらに上下のユニット14,14間に対流誘導ダ
クト15を設け、対流誘導ダクト15は下段のユニット
組から上昇する空気流れを横方向にのがすと共に上段の
ユニット組18の下に周りの空気を導くように冷却空気
の流れを複数に分けて形成し、またヒートパイプの一端
は基板1の裏面に又は基板端面から挿入して内部に熱的
に接続した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品を搭載した電
子回路基板で構成した電子機器や電子装置の放熱構造に
係り、特に対流による空気冷却で冷却効率の良い放熱構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、従来の電子装置においては、部品
実装の高密度化に伴い発熱密度も増大する傾向にある。
電子回路基板上に搭載された部品の温度上昇を防止する
ために、特公平5−52080号公報に記載のように、
電子回路基板上の部品にヒートパイプを取付けて、部品
から発生した熱をヒートパイプによって放熱フィンに導
く放熱構造がある。放熱器の配置は、部品実装スペース
の減少を抑えるために、実装スペースに隣接する排気ス
ペースに置かれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
従来技術は、電子回路基板の部品搭載面にヒートパイプ
を配置しているために、部品搭載不能領域が生まれ実装
密度が上がらなくなってしまう。また、部品搭載可能領
域を増やすためにヒートパイプの径を細くすると、冷却
効率が悪くなってしまう。
【0004】とくに、前記の従来技術を高速信号処理装
置へ適用する場合、以下に述べる問題がある。高速の信
号処理装置では、電気信号配線において配線内で生ずる
伝送損失やノイズなどによる信号波形の劣化を抑えるた
めに、電子回路基板上の信号線の配線長や隣接基板間の
配線長を極力短くする必要がある。このため、高速処理
部において局所的に高実装密度、高発熱密度の領域がで
きるが、前記の従来技術では実装密度、冷却効率ともに
十分ではなく、信号波形の劣化が大きくなり、部品の温
度上昇が大きくなるという問題があった。
【0005】本発明の目的は、電子装置内で局所的に高
実装密度で、高発熱密度の領域における部品の温度上昇
を防止するに適した電子装置の放熱構造を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の電子装置の冷却
構造は、基本的には、発熱部品を有する電子回路基板
と、ヒートパイプ等の熱輸送部材を介して電子回路基板
と熱的に接続する放熱器とを別々のユニットに収納す
る。また、これら二つのユニットにまたがる電子回路基
板、ヒートパイプ、放熱器で冷却系を構成し、冷却系が
上下に複数系統ある場合には、上下の冷却系の間に対流
誘導ダクトを配置して別々の空気流路を設ける。さら
に、電子回路基板と放熱器の間に対流誘導ダクトを配置
して別々の空気流路を設ける。
【0007】上記の目的を達成するために、本発明の第
1の電子装置の放熱構造は、多数の発熱部品を搭載した
電子回路基板を立てて並列配置し、上下面に通風孔が形
成された箱に収納してなる電子回路ユニットを、架に組
み込んでなる電子装置において、架中の各電子回路ユニ
ットの上に、放熱器を上下面に通風孔が形成された別の
箱に収納してなる放熱ユニットを設置し、さらに電子回
路ユニット内の電子回路基板と放熱ユニット内の放熱器
とをヒートパイプにより熱的に接続したものである。そ
してヒートパイプの一端は、電子回路基板の面のうち発
熱部品を搭載しない裏面に接続するか、あるいは電子回
路基板の端面から内部に挿入して接続することが好まし
い。
【0008】上記の目的を達成するために、本発明の第
2の電子装置の放熱構造は、多数の発熱部品を搭載した
電子回路基板を立てて並列配置し、上下面に通風孔が形
成された箱に収納してなる複数電子回路ユニットを、上
下に段重ねして架に組み込んでなる電子装置において、
各電子回路ユニットの上にそれぞれ、放熱器を上下面に
通風孔が形成された別の箱に収納してなる放熱ユニット
を設け、この放熱ユニットと電子回路ユニットとを一対
に結合し、かつこの一対中で電子回路基板と放熱器とヒ
ートパイプによって接続したユニット組を複数設け、さ
らに上下に隣合わせのユニット組の間に対流誘導ダクト
を設け、この対流誘導ダクトは下段の放熱ユニットから
上昇する空気流を横方向に排出する通路を形成すると共
に上の段の電子回路ユニットの下面に周囲の空気を導く
通路を形成するするように構成したものである。
【0009】また本発明の第3の電子装置の放熱構造
は、多数の発熱部品を搭載した電子回路基板を立てて並
列配置し、上下面に通風孔が形成された箱に収納してな
る複数電子回路ユニットを、上下に段重ねして架に組み
込んでなる電子装置において、各箱中で電子回路ユニッ
トの上に放熱器からなる放熱ユニットを設け、放熱ユニ
ットと電子回路ユニットとの間にこの電子回路ユニット
を通して上昇する空気流れを横方向に排出する通路を形
成すると共に放熱ユニットの下面に周囲の空気を導く通
路を形成する第1の対流誘導ダクトを設け、電子回路基
板と放熱器をヒートパイプによって結合することにより
複数の組ユニットを複数設け、さらにこれら上下に隣合
わせのユニット組の間に第2の対流誘導ダクトを設け、
この第2の対流誘導ダクトは下段の組ユニット中の放熱
ユニットから上昇する空気流を横方向に放出する通路を
形成すると共に上段の組ユニット中の電子回路ユニット
の下面に周囲の空気を導く通路を形成するように構成し
たものである。
【0010】そして、第2、第3の電子装置の放熱構造
においては、第1の電子装置の放熱構造におけると同様
に、ヒートパイプの一端は電子回路基板の面のうち発熱
部品を搭載しない裏面に接続するか、あるいは電子回路
基板の端面から内部に挿入して接続することが好まし
い。
【0011】本発明の第4の電子装置の放熱構造は、多
数の発熱部品を搭載した電子回路基板を立てて並列配置
してなる複数の電子回路ユニットを、段重ねにして架に
組み込んだ電子装置において、電子回路ユニット上に放
熱器からなる放熱ユニットを設け、さらに電子回路ユニ
ットで発生した熱を放熱ユニットに搬送する熱サイホン
を設けたものである。
【0012】また本発明の第5の電子装置の放熱構造
は、上記第4の電子装置の放熱構造において、放熱ユニ
ットと電子回路ユニットとの間に対流誘導ダクトを設
け、この対流誘導ダクトは電子回路ユニットから上昇す
る空気流れを横方向に排出する通路を形成すると共に放
熱ユニットの下面に周囲の空気を導く通路を形成するよ
うに構成したものである。
【0013】そして、上記第4、第5の電子装置の放熱
構造で、熱サイホンは隣合う2枚の電子回路基板の面の
うち発熱部品を搭載しない裏面同士が対向する空間を密
閉し冷媒液を内蔵するケースと、このケースから放熱器
にまで延びる管とから構成すればよい。
【0014】
【作用】上記の第1〜第3の各電子装置の放熱構造にお
いて、発熱部品から発生した熱は電子回路基板に伝導
し、ヒートパイプを通じて搬送され、放熱器から次に述
べる空気の流れにのって外気に放出される。
【0015】第1の電子装置の放熱構造においては、電
子回路ユニットの箱の下面に設けた通風孔から入った空
気は発熱部品から空中に放出する熱を搬送して該箱の上
面の通風孔を抜け、ついで放熱ユニットの箱の下面の通
風孔から入って放熱器から放出される熱を奪い、そして
該箱の上面の通風孔から外気に放散する。
【0016】第2の電子装置の放熱構造においては、電
子回路ユニットと放熱ユニットとを組合わせたユニット
組を上下に配置し、上下に隣合うユニット組の間に対流
誘導ダクトに設けているので、下に位置するユニット組
中で熱を奪って上昇した空気はこの対流誘導ダクトの下
面で形成される通路を経て横方向に放出され、さらに対
流誘導ダクトの上面で形成される通路を経て周囲の空気
が、上に位置するユニット組に入り、このユニット組中
で熱を奪って上方に放散するように、複数の空気流れを
形成し、これにより各ユニット組が別々に冷却でき、効
率のよい冷却を行うことができる。なお、ユニット組に
それぞれ空冷ファンを設ければ、強制冷却ができ、さら
に効率のよい冷却を行うことができる。
【0017】第3の電子装置の放熱構造においては、第
2の電子装置の放熱構造に設けられた対流誘導ダクトの
他に、ユニット組中で電子回路ユニットと放熱ユニット
の間に別の対流誘導ダクトを設けているので、電子回路
ユニットの下から入った空気により電子回路基板が空気
中に放出した熱を奪って横方向に放出でき、第2の電子
装置の放熱構造より空気流れの数を増やして、さらに効
率のよい冷却を行うことができる。
【0018】また熱サイホンを用いた第4、第5の電子
装置の放熱構造においては、発熱部品から発生した熱は
電子回路基板を通じて伝導し、ケース中の冷媒を蒸発さ
せ、この冷媒蒸気は放熱器まで上昇し、放熱器から次に
述べる空気の流れにのって外気に放出される。そして放
熱器で冷却された冷媒蒸気は液化してケース内に戻る。
一方、電子回路ユニットの下から入った空気は、電子回
路基板で発熱部品を搭載する面の間を通って発熱部品が
空気中に発散する熱をのせて上昇し、放熱器を通って外
気に放出する。
【0019】以上のように電子回路基板と放熱器を別々
のユニットに収納し、隣接する電子回路基板同士の間隔
とは関係なく、放熱器の大きさを電子回路基板上の部品
の発熱量に合わせて設定できるので、実装密度を上げな
がら部品の温度上昇を防止することができる。
【0020】また電子回路基板中にヒートパイプを埋込
んで電子回路基板と放熱器の接続をはかれば、電子回路
基板面上に部品搭載不能領域はなくなり、さらに実装密
度を上げることが可能になる。
【0021】また、各対流誘導ダクトにより別々の空気
流れを形成し、上側の冷却系には下側の冷却系の熱的な
影響を受けることなく、冷たい空気が導入されるため、
発熱部品の温度上昇を防止できる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1から図4によ
り説明する。図1および図4は本発明を適用した電子装
置を搭載する架の縦断面図、図2は電子回路基板を並べ
たユニットの斜視図、図3は本発明を適用した電子装置
の冷却構造の要部の斜視図である。各図に示す構成は説
明に必要な部分以外を省略してある。
【0023】本発明を適用する電子装置は、概略すれ
ば、多数の発熱部品を搭載した電子回路基板からなる電
子回路ユニットと、この電子回路ユニットで発生した熱
を伝達する熱輸送部材と、熱輸送部材により伝達された
熱を放熱する放熱ユニットと、各ユニットを載せた架と
から構成されている。
【0024】図1に示すように、電子回路ユニットに
は、多数の発熱部品2、3を搭載した電子回路基板1が
上下方向に立てられ並列配置されている。放熱ユニット
は多数の放熱フィン6を有し、電子回路ユニットの上方
に載置されている。そして熱輸送部材であるヒートパイ
プ4が電子回路基板1と放熱フィン6とを接続してい
る。電子回路基板1と接続するヒートパイプ4の一端
は、図3に示すように電子回路基板1面のうち部品を搭
載しない裏面に接続したり、あるいは電子回路基板1内
部に埋め込んで接続する。ヒートパイプ4の配管スペー
スがあれば、直接、発熱部品2に接続してもよい。ヒー
トパイプ4の他端には放熱フィン6が取付けられて放熱
器5が形成されている。
【0025】図2に示すように、電子回路基板1と放熱
器5はそれぞれ別の箱状のユニット7、8に収納されて
いる。ここで、ヒートパイプ4が接続された電子回路基
板1は、例えば高速処理回路であり実装密度が高く発熱
密度の高い回路基板である。ユニット7、8には高速処
理回路と異なり特別の冷却を必要としない他の電子回路
基板23も収納されている。ユニット7、8の上下面に
は通風孔20が開けられていて、空気が電子回路基板1
近傍や放熱器5内を上下方向に流れるようになってい
る。図1に示すようにユニット7、8の複数対を数段に
重ねて架10に組み込んで電子装置を構成している。架
10の最上段と最下段に空冷ファン9を配置して矢印で
示すような空気の流れを形成している。
【0026】このように構成された電子装置を動作させ
たとき、発熱部品2、3で発生した熱は電子回路基板1
に伝わり、さらに、ヒートパイプ4を経由して放熱フィ
ン6に伝わる。空冷ファン9によって形成された空気の
流れによって電子回路基板1と放熱フィン6が冷却され
る。本実施例では、ヒートパイプを電子基板の裏面に接
続するか、または基板内に埋めて接続したので、電子回
路基板1の部品搭載面にヒートパイプ4による部品搭載
不能領域がなく、部品実装の高密度化をはかることが可
能である。また、電子回路基板1と放熱器5は別々のユ
ニットに設けたので、この高密度化にともなって局所的
に増大する発熱量に対応した放熱器5の大きさを隣接す
る電子回路基板1同士の間隔とは無関係に設定すること
ができる。さらに、電子回路基板1と放熱フィン6が共
に空気流によって冷却されるため、冷却効率が向上す
る。この結果、高密度実装された部品の温度上昇を防止
することができる。
【0027】また、図4では、電子回路基板1が収納さ
れている電子回路ユニット7と、放熱器5が収納されて
いる放熱ユニット8とを一つづつ組み合わせてなる二つ
のユニット組13、14が構成されている。これらユニ
ット組13、14は、ユニット組13の上方にユニット
組14が配置されて、架10の中に組み込まれ、ユニッ
ト組13とユニット組14との間には対流誘導ダクト1
5が設置されている。架10の最下段には空冷ファン1
1が、また最上段には空冷ファン12が設置されてい
る。対流誘導ダクト15は、空冷ファン11から出てユ
ニット組13を通って流れる空気流を、上段のユニット
組14の下方から横道に逃がすとともに、ダクト外壁が
上段のユニット組14へ空気を導くガイドとして働き、
この空気はユニット組14を通って流れ、それから空冷
ファン12により吸引されて架10の上方に放出され
る。
【0028】このように対流誘導ダクト15は、空冷フ
ァン11によって形成されたユニット組13内の空気流
路と、空冷ファン12によって形成されたユニット組1
4内の空気流路とを分離するので、ユニット組13、1
4内それぞれに冷たい空気が導入され、図1に示す冷却
構造に比べて冷却効率がさらに向上する。
【0029】本発明の他の実施例を図5から図8により
説明する。図5は本発明を適用した電子装置の架の縦断
面図、図6は電子回路基板を並べたユニットの斜視図、
図7は本発明を適用した電子装置の冷却構造の要部の斜
視図、図8は本発明を適用した電子装置の別の冷却構造
の要部の正面図である。各図に示す構成は説明に必要な
部分以外は省略してある。
【0030】多数の発熱部品2、3を搭載した電子回路
基板1に、ヒートパイプ4の一端が熱的に接続されてい
る。ヒートパイプ4の一端は、図7に示すように電子回
路基板1面のうち部品を搭載しない裏面に接続したり、
あるいは、図8に示すように電子回路基板1内部に埋め
込んで接続する。尤もヒートパイプ4の配管スペースが
あれば、直接、発熱部品2に接続してもよい。一方、ヒ
ートパイプ4の他端には放熱器5が取付けられている。
そして電子回路基板1とこの電子回路基板1の上方に配
置された放熱器5との間には対流誘導ダクト17が設置
されている。対流誘導ダクト17は、電子回路基板1を
通りぬけた空気の流れを放熱器5の下方で横道にそらせ
て放出するとともに、別の空気を放熱器5の下方に導く
ように構成されている。対流誘導ダクト17は図8に示
すようにヒートパイプ4が貫通している構造であっても
よい。
【0031】図6に示すように、電子回路基板1と放熱
器5が他の電子回路基板23と混在して箱状のユニット
18に収納されている。この共通ユニット18には上下
面に通風孔20が開けられていて、空気が電子回路基板
1近傍や放熱器5内を順次に鉛直方向に流れるようにな
っている。このユニット18を、図5に示すように、複
数段に重ねて架10に組み込んで電子装置を構成してい
る。そして両ユニット18、18間には別の対流誘導ダ
クト15が配置されていて矢印で示しているような空気
の流れを形成している。
【0032】このように構成された電子装置を動作させ
たとき、発熱部品2、3で発生した熱は電子回路基板1
に伝わり、さらにヒートパイプ4を経由して放熱フィン
6に伝わる。電子回路基板1と放熱フィン6はそれぞれ
周囲を流れる冷媒空気によって冷却される。自然空冷の
電子装置の場合は、電子回路基板1や放熱フィン6が周
囲の空気を暖め、暖められた空気は自然対流によって鉛
直方向に流れをつくり、冷たい空気を外部から導く。こ
の空気の流れによって電子回路基板1や放熱フィン6は
冷却される。本実施例では、電子回路基板1の部品搭載
面にヒートパイプ4による部品搭載不能領域がないた
め、部品実装の高密度化をはかることが可能である。図
8のようにヒートパイプ4端を基板内に埋め込むことに
より両面実装にすれば、さらに高密度化をはかることが
可能である。また、放熱器5を電子回路基板1と隣接す
る別のスペースに配置しているので、基板の配置間隔な
どに関係なく、高密度化にともなって局所的に増大する
発熱量に対応した放熱器5の大きさを設定することがで
きる。ヒートパイプ4には屈曲部がなく鉛直方向に配管
されているので冷却効率がよくなる。さらに、電子回路
基板1と放熱フィン6が対流誘導ダクト17により別々
の空気の流れによって冷却されるため、冷却効率が向上
する。この結果、高密度実装された部品の温度上昇を防
止することができる。また、電子回路基板1、ヒートパ
イプ4、対流誘導ダクト17、放熱器5を一体構造にす
ることにより、ユニット18への着脱が容易になる。
【0033】本発明のまた別の実施例を図9および図1
0により説明する。本実施例では、上記各実施例におけ
るヒートパイプの代りに熱サイホンを採用している。熱
サイホン21は並列配置された2枚の電子回路基板1間
の空間を気密に取り囲むケース21aとケース21aか
ら上方に延びる管21bと該管21bから分かれ放熱フ
ィン6を取り付けた枝管21cとからなり、ケース21
a内部に液状冷媒を入れている。そしてケース21aと
放熱フィン6との間に対流誘導ダクトを設けている。
【0034】熱サイホンを用いた電子装置において、電
子回路基板1に搭載された発熱部品2から発生した熱は
基板を通じてケース21aの冷媒22に伝達されて、冷
媒を蒸発させる。この冷媒蒸気は管21bから枝管21
cに到達し、フィン6を介して外気と熱交換して液化す
る。そして液化した冷媒は降下してケース21aに戻
る。このように冷媒が循環することにより電子回路基板
1は冷却される。また対流誘導ダクト17は放熱フィン
6を含む放熱器5と電子回路基板1に対して別々の空気
流れを形成するので、より効果的な冷却を行うことがで
きる。
【0035】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0036】
【発明の効果】本願によって開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下の通りである。
【0037】本発明によれば、電子回路基板におけるヒ
ートパイプの配置自由度が大きく、部品搭載不能領域を
なくすことができるため、電子回路基板上の部品実装の
高密度化が可能になる。放熱器に対流誘導ダクトが取り
付けられ、外部から直接空気が導入されるため、冷却効
率が向上する。また隣接する電子回路基板同士の基板間
隔に関係なく、放熱器の大きさの最適設定が可能であ
る。このため、電子装置内における信号配線の配線長の
増大を抑えて、局所的実装密度の増加に対応する一方
で、発熱部品の温度上昇を低減することができる。これ
により、電子装置内の部品の破損および電気特性の劣化
を防止でき、電子装置の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の電子装置の冷却構造を示す
縦断面図である。
【図2】図1に示す電子装置の冷却構造における電子回
路ユニットと放熱ユニットを組み合わせたユニット組の
斜視図である。
【図3】本発明の一実施例における冷却構造の要部の斜
視図である。
【図4】本発明の他の実施例の電子装置の冷却構造を示
す縦断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例の電子装置の冷却構
造を示す縦断面図である。
【図6】図5に示す電子装置の冷却構造における電子回
路ユニットと放熱ユニットを組み合わせたユニット組の
斜視図である。
【図7】本発明のさらに他の実施例における冷却構造の
要部を示す斜視図である。
【図8】図7に示す冷却構造の要部を示す正面図であ
る。
【図9】本発明の実施例で、熱サイホンを用いた電子装
置の冷却構造の要部の縦断面図である。
【図10】図9に示す熱サイホンを用いた電子装置の冷
却構造の外観図である。
【符号の説明】
1 電子回路基板 2,3 発熱部品 4 ヒートパイプ 5 放熱器 6 放熱フィン 7 電子回路ユニット 8 放熱ユニット 9 空冷ファン 10 架 11,12 空冷ファン 13,14 ユニット組 15 対流誘導ダクト 17 対流誘導ダクト 18 共通ユニット 20 通風孔 21 熱サイホン 21a ケース 21b 管 21c 枝管 22 冷媒 23 電子回路基板

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の発熱部品を搭載した電子回路基板
    を立てて並列配置し、上下面に通風孔が形成された箱に
    収納してなる電子回路ユニットを、架に組み込んでなる
    電子装置から発生する熱を除去する電子装置の放熱構造
    において、 前記架中で各電子回路ユニットの上に、放熱器を上下面
    に通風孔が形成された別の箱に収納してなる放熱ユニッ
    トを設け、前記電子回路基板と前記放熱器とをヒートパ
    イプにより熱的に接続したことを特徴とする電子装置の
    放熱構造。
  2. 【請求項2】 前記ヒートパイプの一端は電子回路基板
    の面のうち発熱部品を搭載しない裏面に熱的に接続した
    ことを特徴とする請求項1記載の電子装置の放熱構造。
  3. 【請求項3】 前記ヒートパイプの一端は電子回路基板
    の端面から内部に挿入して熱的に接続したことを特徴と
    する請求項1記載の電子装置の放熱構造。
  4. 【請求項4】 多数の発熱部品を搭載した電子回路基板
    を立てて並列配置し、上下面に通風孔が形成された箱に
    収納してなる複数の電子回路ユニットを、上下に段重ね
    にして架に組み込んだ電子装置から発生する熱を除去す
    る電子装置の放熱構造において、 前記各電子回路ユニットの上にそれぞれ、放熱器を上下
    面に通風孔が形成された別の箱に収納してなる放熱ユニ
    ットを設け、該放熱ユニットと前記電子回路ユニットと
    を一対に結合しかつ該一対中で電子回路基板と放熱器と
    をヒートパイプによって接続した複数のユニット組を設
    け、上下に隣合わせのユニット組の間に下の段の放熱ユ
    ニットから上昇する空気流を横方向に放出する通路を形
    成すると共に上の段の電子回路ユニットの下面に周囲の
    空気を導く通路を形成する対流誘導ダクトを設けたこと
    を特徴とする電子装置の放熱構造。
  5. 【請求項5】 多数の発熱部品を搭載した電子回路基板
    を立てて並列配置し、上下面に通風孔が形成された箱に
    収納してなる複数の電子回路ユニットを、上下に段重ね
    にして架に組み込んだ電子装置から発生する熱を除去す
    る電子装置の放熱構造において、 前記各箱中で電子回路ユニットの上に放熱器からなる放
    熱ユニットを設け、放熱ユニットと電子回路ユニットと
    の間に該電子回路ユニットを通して上昇する空気流れを
    横方向に放出する通路を形成すると共に前記放熱ユニッ
    トの下面に周囲の空気を導く通路を形成する対流誘導ダ
    クトを設け、前記電子回路基板と放熱器とをヒートパイ
    プによって接続した複数の組ユニットを設け、上下に隣
    合わせのユニット組の間に下段の組ユニット中の放熱ユ
    ニットから上昇する空気流を横方向に放出する通路を形
    成すると共に上段の組ユニット中の電子回路ユニット下
    面に周囲の空気を導く通路を形成する別の対流誘導ダク
    トを設けたことを特徴とする電子装置の放熱構造。
  6. 【請求項6】 前記ヒートパイプの一端は電子回路基板
    の面のうち発熱部品を搭載しない裏面に熱的に接続した
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の電子装置の
    放熱構造。
  7. 【請求項7】 前記ヒートパイプの一端は電子回路基板
    の端面から内部に挿入して熱的に接続したことを特徴と
    する請求項4または5に記載の電子装置の放熱構造。
  8. 【請求項8】 多数の発熱部品を搭載した電子回路基板
    を立てて並列配置してなる複数の電子回路ユニットを、
    上下に段重ねにして架に組み込んだ電子装置から発生す
    る熱を除去する電子装置の放熱構造において、 前記電子回路ユニット上に設けた放熱器からなる放熱ユ
    ニットと、前記電子回路ユニットで発生した熱を前記放
    熱ユニットに搬送する熱サイホンとから構成したことを
    特徴とする電子装置の放熱構造。
  9. 【請求項9】 多数の発熱部品を搭載した電子回路基板
    を立てて並列配置してなる複数の電子回路ユニットを、
    上下に段重ねにして架に組み込んだ電子装置から発生す
    る熱を除去する電子装置の放熱構造において、 前記電子回路ユニット上に設けた放熱器からなる放熱ユ
    ニットと、前記電子回路ユニットで発生した熱を前記放
    熱ユニットに搬送する熱サイホンと、放熱ユニットと電
    子回路ユニットとの間に設け、該電子回路ユニットから
    上昇する空気流れを横方向に放出する通路を形成すると
    共に前記放熱ユニットの下面に周囲の空気を導く通路を
    形成する対流誘導ダクトとから構成したことを特徴とす
    る電子装置の放熱構造。
  10. 【請求項10】 前記熱サイホンは隣合う2枚の電子回
    路基板の面のうち発熱部品を搭載しない裏面同士が対向
    する空間を密閉し冷媒液を内蔵するケースと、該ケース
    から前記放熱器にまで延びる管とからなることを特徴と
    する請求項8または9に記載の電子装置の放熱構造。
JP28175394A 1994-11-16 1994-11-16 電子装置の放熱構造 Pending JPH08148870A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28175394A JPH08148870A (ja) 1994-11-16 1994-11-16 電子装置の放熱構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28175394A JPH08148870A (ja) 1994-11-16 1994-11-16 電子装置の放熱構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08148870A true JPH08148870A (ja) 1996-06-07

Family

ID=17643502

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28175394A Pending JPH08148870A (ja) 1994-11-16 1994-11-16 電子装置の放熱構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08148870A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0914030A1 (en) * 1997-10-28 1999-05-06 Lucent Technologies Inc. Enclosure for equipment which requires cooling
JP2008147319A (ja) * 2006-12-08 2008-06-26 Fuji Electric Systems Co Ltd 冷却装置
CN100445898C (zh) * 2003-02-24 2008-12-24 佳能株式会社 成像设备
CN102307448A (zh) * 2011-08-31 2012-01-04 昆山锦泰电子器材有限公司 电路板调试用散热装置
JP2014159946A (ja) * 2013-02-20 2014-09-04 Bull Sas 処理装置用のヒートシンク
JPWO2016104729A1 (ja) * 2014-12-25 2017-10-05 三菱アルミニウム株式会社 冷却器
WO2018017259A1 (en) * 2016-07-22 2018-01-25 Intel Corporation Thermally efficient compute resource apparatuses and methods

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0914030A1 (en) * 1997-10-28 1999-05-06 Lucent Technologies Inc. Enclosure for equipment which requires cooling
AU708175B1 (en) * 1997-10-28 1999-07-29 Lucent Technologies Inc. Enclosure for equipment which requires cooling
CN1104834C (zh) * 1997-10-28 2003-04-02 朗迅科技公司 需冷却装置的外罩
CN100445898C (zh) * 2003-02-24 2008-12-24 佳能株式会社 成像设备
JP2008147319A (ja) * 2006-12-08 2008-06-26 Fuji Electric Systems Co Ltd 冷却装置
CN102307448A (zh) * 2011-08-31 2012-01-04 昆山锦泰电子器材有限公司 电路板调试用散热装置
JP2014159946A (ja) * 2013-02-20 2014-09-04 Bull Sas 処理装置用のヒートシンク
JPWO2016104729A1 (ja) * 2014-12-25 2017-10-05 三菱アルミニウム株式会社 冷却器
WO2018017259A1 (en) * 2016-07-22 2018-01-25 Intel Corporation Thermally efficient compute resource apparatuses and methods
US10674238B2 (en) 2016-07-22 2020-06-02 Intel Corporation Thermally efficient compute resource apparatuses and methods

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7068509B2 (en) Small form factor cooling system
JP3094780B2 (ja) 電子装置
US7426111B2 (en) Communication apparatus and rack structure
US20050259397A1 (en) Small form factor liquid loop cooling system
US5513071A (en) Electronics housing with improved heat rejection
US7405936B1 (en) Hybrid cooling system for a multi-component electronics system
JP6070569B2 (ja) 電子基板収容機器および電子装置
US7193846B1 (en) CPU fan assembly
US7990706B2 (en) Cooling duct and electronic apparatus
JP6215857B2 (ja) 放熱フィンを有するl字状熱伝導部材を備えた空冷式レーザ装置
US7236362B2 (en) Minimization of cooling air preheat for maximum packaging density
US20080084668A1 (en) Conductive heat transport cooling system and method for a multi-component electronics system
US9192077B2 (en) Baffle for air flow redirection
US9820407B2 (en) Electronic device and cooling system
US6925829B2 (en) Cooling system and electronic apparatus having the same
JP2009192728A (ja) 表示装置
JPH08148870A (ja) 電子装置の放熱構造
CN113056161A (zh) 电子设备外壳和边缘计算系统
JP7139684B2 (ja) 冷却装置、及び電子機器
JPH066064A (ja) 高密度実装装置
JPH03231496A (ja) 電子装置の冷却構造
JP2014183174A (ja) 電子機器筺体
JPH0730275A (ja) 電子装置の冷却構造
JP4549086B2 (ja) 鉄道車両用走行風冷却装置
JPH05206668A (ja) 電子装置の強制空冷装置