JPH08147052A - 磁場電源回路 - Google Patents

磁場電源回路

Info

Publication number
JPH08147052A
JPH08147052A JP6286425A JP28642594A JPH08147052A JP H08147052 A JPH08147052 A JP H08147052A JP 6286425 A JP6286425 A JP 6286425A JP 28642594 A JP28642594 A JP 28642594A JP H08147052 A JPH08147052 A JP H08147052A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic field
power supply
circuit
current
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6286425A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Kitamura
敏 北村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Jeol Ltd filed Critical Jeol Ltd
Priority to JP6286425A priority Critical patent/JPH08147052A/ja
Publication of JPH08147052A publication Critical patent/JPH08147052A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Continuous-Control Power Sources That Use Transistors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁場型質量分析装置等の磁場コイルの磁場電
源回路において、簡単な回路で可変電圧電源を最大限に
利用できるようにする。 【構成】 基準信号が立ち上がるとFET2のドレイン
電圧Vd は下がり、誤差アンプ22の出力は上昇するの
で可変電圧電源4は出力電圧が上昇するように制御され
る。この結果、可変電圧電源4の出力電圧は急峻に最大
出力電圧VMAX まで上昇される。その後磁場コイル1に
流れる電流が設定値に達すると、磁場コイル1における
逆起電力は消滅するのでドレイン電圧Vd は上昇し、誤
差アンプ22の出力は小さくなるので、可変電圧電源4
の出力電圧は最大出力電圧VMAX より小さな値を保持す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁場を発生させる磁場
コイルに必要な電流を供給するための磁場電源回路に関
する。
【0002】
【従来の技術】磁場コイルは、電子顕微鏡や磁場型質量
分析装置等のように荷電粒子を扱う装置に広く用いられ
ている。いま、例えば磁場型質量分析装置を取り上げる
と、その磁場コイルに供給する電流は常に一定ではな
く、分析の態様に応じて種々に変化されるのが通常であ
り、そのために磁場コイルに必要な電流を供給するため
のものとして磁場電源回路が設けられる。その構成例を
図5に示す。
【0003】図5は従来用いられている磁場電源回路の
構成例を示す図であり、図中、1は磁場コイル、2は電
流制御手段としてのFET、3は電流検知回路、4は可
変電圧電源、5は基準信号源、6は誤差アンプ、7は制
御回路、10は閉ループ、11はスピードリミッタ、1
2は微分回路、13は比例回路、14はオフセット回
路、15は加算回路を示す。
【0004】図5において、閉ループ10は、磁場コイ
ル1、FET2、電流検知回路3、可変電圧電源4が直
列に接続されて形成されている。可変電圧電源4の出力
電圧は制御回路7の出力信号によって制御されるように
なされている。なお、図5においては電流検知回路3は
抵抗の両端の電圧に基づいて閉ループ10に流れる電流
を検知するように構成されているが、この閉ループ10
に流れる電流を検知できるものであればどのような構成
であってもよいことは当然である。
【0005】基準信号源5は磁場コイル1に供給する電
流を定めるための基準信号を発生するものである。図6
Aは基準信号の一例を示す図であり、この図においては
基準信号は時刻t1 に零ボルトからV0 に立ち上がり、
時刻t2 まで電圧V0 が保持され、その後は漸次電圧が
低下され、時刻t3 で零ボルトになされている。このよ
うな基準信号が発生された場合、後述する動作によって
閉ループ10には電圧V0 に対応した電流が流れること
になる。
【0006】誤差アンプ6は電流検知回路3の出力信号
と基準信号との誤差を検出してFET2に制御信号とし
て出力するものであり、この誤差アンプ6の出力信号に
応じてFET2の導通度が変化し、その結果、閉ループ
10に流れる電流は誤差アンプ6の出力が零になるよう
に制御され、基準信号の値に応じた電流値で安定するこ
とになる。
【0007】制御回路7は、基準信号に基づいて可変電
圧電源4の出力電圧を制御するための制御信号を生成し
て可変電圧電源4に出力するものであり、スピードリミ
ッタ11、微分回路12、比例回路13、オフセット回
路14、加算回路15を備える。
【0008】次に、制御回路7の動作を説明するが、い
ま、図5に示す構成において、閉ループ10に流れる電
流をi、磁場コイル1のインダクタンスをL、磁場コイ
ル1の直流抵抗をRL 、可変電圧電源4の出力電圧を
V、FET2の直流抵抗をRm、FET2を動作させる
ために必要なオフセット電圧をVOF、電流検知回路3の
直流抵抗をRd とすると、閉ループ10に関して次の
(1)式が成立している。
【0009】 V=L・i′+(RL+Rm+Rd)・i+VOF …(1) なお、(1)式においてi′は電流iの時間微分を示し
ている。以下、同様である。
【0010】このことから、(1)式の右辺の3つの成
分に対応した制御信号を生成して可変電圧電源4に供給
すれば、可変電圧電源4の出力電圧を制御することがで
きることが分かる。
【0011】そのために設けられているのが微分回路1
2、比例回路13、オフセット回路14及び加算回路1
5であり、微分回路12は基準信号に基づいて(1)式
の右辺の第1項のL・i′の成分に対応する制御信号を
生成し、比例回路13は基準信号に基づいて(1)式の
右辺の第2項の(RL+Rm+Rd)・i の成分に対応す
る制御信号を生成し、オフセット回路14は(1)式の
右辺の第3項であるオフセット電圧VOFの成分に対応す
る制御信号を生成し、そして、加算回路15はこれら3
つの制御信号を加算して(1)式の右辺に対応する制御
信号を生成して可変電圧電源4へ出力するようになされ
ているのである。なお、オフセット電圧VOFは、FET
2が動作する範囲の電圧で、且つFET2の発熱ができ
るだけ少なくなるような値に設定されることは当然であ
る。
【0012】ところで、制御回路7から出力される制御
信号は可変電圧電源4の最大出力電圧以下でなければ可
変電圧電源4を良好に制御することができないことは明
らかであるが、いま基準信号を直接微分回路12及び比
例回路13に入力させるものとすると、基準信号が図6
Aに示すように急峻に立ち上がった場合には、微分回路
12の出力は可変電圧電源4の最大出力電圧よりも非常
に大きな値になってしまい、可変電圧電源4を制御する
ことができなくなってしまうという事態が生じてしま
う。
【0013】このような事態が生じることを避けるため
に設けられているのがスピードリミッタ11であり、こ
のスピードリミッタ11は図6Aに示すような基準信号
が入力された場合には図6Bに示すような波形に変換し
て微分回路12及び比例回路13に入力させるのであ
る。
【0014】即ち、スピードリミッタ11は、図6Aに
示すような基準信号の急峻な立ち上がりを図6Bに示す
ように直線的に増加する波形に変換して出力するのであ
る。図6Bにおいてスピードリミッタ11の出力はt1
からt4 まで直線的に増加した後一定の値になり、基準
信号が減少を開始すると共に漸減している。なお、スピ
ードリミッタ11の出力が直線的に増加しているt1
4 の時間は、可変電圧電源4の動作特性等に基づいて
定められるものである。また、このような波形変換を行
う回路は周知であるので詳細な構成の説明は省略する。
【0015】このようにスピードリミッタ11により基
準信号の波形を図6Bに示すように変換することによっ
て、可変電圧電源4を良好に制御することが可能とな
り、しかもこれによれば閉ループ10の電流iは急激に
増加することはないので、FET2の発熱量を最小限に
抑えることが可能となる。
【0016】以上、図5の磁場電源回路の各部の構成に
ついて説明したが、次にこの磁場電源回路の動作につい
て説明する。
【0017】いま、基準信号源5から図6Aに示す基準
信号が発生されたとすると、この基準信号は誤差アンプ
6とスピードリミッタ11に入力される。この基準信号
はスピードリミッタ11により図6Bに示すような波形
に変換され、更に微分回路12、比例回路13に入力さ
れ、上述したようにしてそれぞれ所定の制御信号が生成
される。このときオフセット回路14からは上述したよ
うな所定の制御信号が発生されるので、これら3つの制
御信号は加算回路15で加算され、可変電圧電源4に供
給され、このことによって可変電圧電源4の出力電圧は
図6Cのt1 〜t4 に示すように上昇を開始する。
【0018】そしてこのとき、誤差アンプ6は基準信号
と電流検知回路3の出力との誤差を検出してFET2に
供給するので、電流検知回路3、誤差アンプ6、FET
2でフィードバックループが構成されることになり、図
6Cのt4 〜t2 で示すように可変電圧電源4の出力電
圧は一定値となる。
【0019】以上の動作が行われることによって、磁場
コイル1に流れる電流は図6Dに示すようなものとな
り、t4 〜t2 の期間には所望の電流が磁場コイル1に
流れることになり、このことによって所望の強度の磁場
が得られることになる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5に
示すような磁場電源回路においては次のような問題があ
った。
【0021】まず、図5に示す従来の磁場電源回路は構
成が複雑な制御回路7を備える必要があり、しかも調整
が面倒であるという問題がある。即ち、上述したところ
から明らかなように、微分回路12には磁場コイル1の
インダクタンスLに対応する回路定数を有する必要があ
り、また比例回路13には磁場コイル1の直流抵抗R
L 、FET2の直流抵抗Rm 及び電流検知回路3の直流
抵抗Rd に対応する回路定数を有する必要があり、同様
にオフセット回路14にはFET2のオフセット電圧V
OFに対応する回路定数を有する必要があり、しかもこれ
らの回路定数は正確なものでなければならない。これら
の回路定数が正確なものでない場合には可変電圧電源4
を良好に制御することができないばかりか、FET2で
の発熱量が増大してしまうことは当業者によく知られて
いるところである。
【0022】しかし、例えば磁場コイル1のインダクタ
ンスLは常に一定ではなく、磁場コイル1の発熱量に応
じて変化するばかりでなく、経年的にも変化する。従っ
て、微分回路12においては必要に応じてその回路定数
をそのときの磁場コイル1のインダクタンスLに対応し
たものに調整する必要が生じるのである。
【0023】このことは比例回路13、オフセット回路
14においても同様である。例えば磁場コイル1の直流
抵抗RL 、FET2の直流抵抗Rm 、電流検知回路3の
直流抵抗Rd は経年変化あるいはその他の種々の要因に
よって変化するものであることは明らかであり、従って
比例回路13においては必要に応じてその回路定数をそ
のときの磁場コイル1の直流抵抗RL 、FET2の直流
抵抗Rm 、電流検知回路3の直流抵抗Rd に対応したも
のに調整する必要がある。
【0024】また、図5に示す従来の磁場電源回路にお
いてはスピードリミッタ11を備えるが故に可変電圧電
源4を有効に利用できないという問題がある。具体的に
は次のようである。
【0025】上述したように、図6Aに示すような基準
信号が与えられた場合にはスピードリミッタ11はこの
基準信号を図6Bに示すような波形の信号に変換し、こ
のとき加算回路15からの制御信号によって可変電圧電
源4の出力電圧は図6Cに示すようにV1 からV2 まで
直線的に変化するのであるが、このV2 という電圧が可
変電圧電源4の最大出力電圧VMAX であったとしても、
可変電圧電源4を最大出力電圧VMAX まで使用するのは
僅かな時間であり、図6Cの斜線を施した部分は有効に
利用されていないことになる。
【0026】つまり、可変電圧電源4はVMAX という電
圧まで使用できる能力を有しているのにも拘わらず最大
出力電圧VMAX を使用するのは僅かな時間だけであり、
従って従来の磁場電源回路においては可変電圧電源4の
能力を十分に利用していないということができるのであ
る。
【0027】実際、図5に示す構成の磁場電源回路に具
体的な回路定数を与え、シミュレーションを行ってみる
と図7に示すような結果が得られた。図7においてAは
基準信号、Bは可変電圧電源4の出力電圧、Cは磁場コ
イル1に流れる電流を示しており、この図によれば、可
変電圧電源4の出力電圧が最大出力電圧VMAX になるの
は極僅かな時間であること、従って図の斜線部で示すよ
うに可変電圧電源4が有効に利用されていない部分があ
ることが分かる。
【0028】本発明は、上記の課題を解決するものであ
って、簡単な回路構成で、可変電圧電源の能力を最大限
に利用でき、しかも閉ループの電流を制御するための電
流制御手段の発熱量を良好に抑制できる磁場電源回路を
提供することを目的とするものである。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の磁場電源回路は、磁場コイルと、
可変電圧電源と、電流を制御するための電流制御手段
と、電流検出手段とを含む閉ループと、基準信号と電流
検出手段で検出された電流値との誤差信号を前記閉ルー
プに流れる電流を制御するための制御信号として電流制
御手段に与える第1の誤差検出手段と、電流制御手段の
一端の電圧と所定のオフセット電圧との誤差信号を電圧
制御信号として可変電圧電源に与える第2の誤差検出手
段とを備えることを特徴とする。
【0030】また、請求項2記載の磁場電源回路は、磁
場コイルと、可変電圧電源と、電流を制御するための電
流制御手段と、電流検出手段とを含む閉ループと、基準
信号と電流検出手段で検出された電流値との誤差信号を
前記閉ループに流れる電流を制御するための制御信号と
して電流制御手段に与える第1の誤差検出手段と、電流
制御手段の一端の電圧と所定のオフセット電圧との誤差
信号を出力する第2の誤差検出手段と、第2の誤差検出
手段の出力と第1の誤差検出手段の出力との誤差信号を
そのままあるいは適宜のフィルタを介して電圧制御信号
として可変電圧電源に与える第2の誤差検出手段とを備
えることを特徴とする。
【0031】
【作用及び発明の効果】請求項1記載の磁場電源回路に
ついては次のようである。この磁場電源回路において
は、可変電圧電源の出力電圧は、電流制御手段の一端の
電圧と所定のオフセット電圧との誤差信号により制御さ
れる。
【0032】つまり、図5に示す従来の磁場電源回路に
おいては可変電圧電源は単に基準信号に基づいて生成さ
れた制御信号により制御されているだけであるが、この
磁場電源回路においては電流制御手段の一端の電圧に基
づいてフィードバック制御される。このことによって、
可変電圧電源の能力を最大限に利用でき、しかも電流制
御手段の発熱量を良好に抑制できることが確認された。
【0033】また、従来設けられていたスピードリミッ
タは用いないので、可変電圧電源を従来の磁場電源回路
よりも速く立ち上げることができる。
【0034】更に、この磁場電源回路においては図5に
示す従来の磁場電源回路で用いられていた制御回路は必
要ないので構成を非常に簡単にすることができ、コスト
を低減することができる。
【0035】請求項2記載の磁場電源回路については次
のようである。この磁場電源回路においては、可変電圧
電源は、第2の誤差検出手段の出力と第1の誤差検出手
段の出力との誤差信号に基づいて制御される。ここで、
第1の誤差検出手段は基準信号と電流検出手段で検出さ
れた電流値との誤差信号を検出するものであり、第2の
誤差検出手段は電流制御手段の一端の電圧と所定のオフ
セット電圧との誤差信号を検出するものである。
【0036】つまり、この磁場電源回路において可変電
圧電源は二つのフィードバックループにより制御される
のであり、このことによって可変電圧電源の能力を最大
限に利用でき、しかも電流制御手段の発熱量を良好に抑
制できることが確認された。
【0037】また、従来設けられていたスピードリミッ
タは用いないので、可変電圧電源を従来の磁場電源回路
よりも速く立ち上げることができる。
【0038】更に、この磁場電源回路においては図5に
示す従来の磁場電源回路で用いられていた制御回路は必
要ないので構成を簡単にすることができ、コストを低減
することができる。
【0039】
【実施例】以下、図面を参照しつつ実施例を説明する。
図1は本発明に係る磁場電源回路の第1の実施例の構成
を示す図であり、図中、21はオフセット電圧発生回
路、22は誤差アンプ、23はFET2のドレイン電圧
d を検出するための検出アンプを示す。なお、図5に
示す構成要素と同等なものについては同一の符号を付
す。
【0040】ところで、図5に示す構成において、いま
閉ループ10には電流iが流れているとすると、磁場コ
イル1の両端の電圧Vcol は次の式で表される。
【0041】 Vcol =L・i′+RL・i …(2) また、このとき図5のPで示す位置、即ちFET2のド
レインの電圧をVd とし、可変電圧電源4の出力電圧を
Vとすれば Vd =V−Vcol −Rd・i =V−(L・i′+RL・i)−Rd・i …(3) が成立しており、そしてこの(3)式はオフセット電圧
OFの成分を除けば(1)式と酷似している。
【0042】このことはFET2のドレイン電圧Vd
検出した信号にオフセット電圧VOFに対応した成分を加
えれば可変電圧電源4を制御する信号として使用できる
ことを示している。
【0043】そこで、図1においては検出アンプ23に
よりFET2のドレイン電圧Vd を検出し、誤差アンプ
22においてオフセット電圧発生回路21からのオフセ
ット電圧VOFとの差を求めて可変電圧電源4の制御信号
を生成するようになされている。
【0044】次に、動作について説明する。いま図2A
に示すような基準信号が発生されたとすると、FET2
が動作してドレイン電圧Vd は下がるが、ドレイン電圧
d が下がると誤差アンプ22の出力電圧は上昇するの
で可変電圧電源4は出力電圧が上昇するように制御され
る。この結果、可変電圧電源4の出力電圧は図2Bに示
すように急峻に最大出力電圧VMAX まで上昇し、その出
力電圧を保持する。従って、磁場コイル1に流れる電流
は図2Cのt1 〜t2 の期間に示すように直線的に増加
することになる。
【0045】そして、磁場コイル1に流れる電流が基準
信号で設定された所定の値に達すると、磁場コイル1に
おける逆起電力は消滅するのでドレイン電圧Vd は上昇
し、従って誤差アンプ22の出力である制御信号は小さ
くなるので、可変電圧電源4の出力電圧は図2Bのt2
〜t3 の期間に示すように最大出力電圧VMAX より小さ
な値を保持する。
【0046】その後、基準信号が減少し始めるとFET
2は電流を減少するように制御されるので、ドレイン電
圧Vd は次第に上昇し、その結果制御信号は次第に小さ
くなるので、可変電圧電源4の出力電圧は図2Bのt3
以降に示すように徐々に低下していく。
【0047】以上のようであるから、この磁場電源回路
によれば図示するような非常に簡単な回路によって可変
電圧電源4を従来の磁場電源回路よりも速く最大出力電
圧まで立ち上げることができるので、可変電圧電源4の
能力を最大限に利用することができる。
【0048】また、FET2のドレイン電流Vd を検出
することはFET2の発熱量を検出することでもあるか
ら、結局図1に示す構成においてはFET2の発熱量に
基づいて可変電圧電源4の出力電圧を制御しているとい
うこともできるものであり、このことによってFET2
の発熱量を良好に抑制することができるものである。
【0049】次に、本発明の第2の実施例について図3
を参照して説明する。図3において、31、32は誤差
アンプ、33はローパスフィルタ(以下、LPFと記
す。)を示す。なお、図1と同等な構成要素については
同一の符号を付す。
【0050】図3では誤差アンプ22の出力は誤差アン
プ32の一方の入力端子に入力されている。この誤差ア
ンプ32の他方の入力端子には誤差アンプ31の出力が
入力されている。この誤差アンプ31の出力は誤差アン
プ6の出力と同じである。
【0051】LPF33はこの磁場電源回路が発振しな
いように設けられているものである。即ち、図3の構成
によれば、電流検知回路3の出力に基づいてFET2を
制御するためのフィードバックループと、電流検知回路
3の出力に基づいて可変電圧電源4を制御するためのフ
ィードバックループの二つのフィードバックループが形
成されることになり、しかもこれらの二つのフィードバ
ックループの帯域は殆ど同じである。このような場合に
は回路が発振してしまう危険性があるので、可変電圧電
源4を制御するためのフィードバックループ中にLPF
33を設け、発振を防止しているのである。
【0052】次に、図3に示す回路の動作について説明
する。いま基準信号が図2Aに示すように立ち上がった
とすると、FET2が動作してドレイン電圧Vd は下が
り、これに応じて誤差アンプ22の出力電圧も低下す
る。このとき誤差アンプ31は基準信号と電流検知回路
3の出力との差を出力するが、この時点では閉ループ1
0の電流は小さいので誤差アンプ31の出力は大きなも
のとなり、これによって誤差アンプ32の出力は大きく
なるので可変電圧電源4は出力電圧を増加するように制
御され、この結果、可変電圧電源4の出力電圧は図2B
に示すように急峻に最大出力電圧VMAX まで上昇し、そ
の出力電圧を保持する。これに伴って磁場コイル1に流
れる電流は図2Cのt1 〜t2 の期間に示すように直線
的に増加することになる。
【0053】そして、磁場コイル1に流れる電流が基準
信号で設定された所定の値に達すると、磁場コイル1に
おける逆起電力は消滅するのでドレイン電圧Vd は上昇
し、従って誤差アンプ22の出力も上昇するが、一方誤
差アンプ6、31の出力は共に零となるので誤差アンプ
32の出力は小さな値となり、可変電圧電源4の出力電
圧は図2Bのt2 〜t3 の期間に示すように最大出力電
圧VMAX より小さな値を保持することになる。
【0054】その後、基準信号が減少し始めると誤差ア
ンプ6、31の出力は共に減少するので、可変電圧電源
4の出力電圧及び磁場コイルに流れる電流は、それぞれ
図2B、図2Cのt3 以降に示すように徐々に低下して
いく。
【0055】このように可変電圧電源4を制御するため
のフィードバックループは誤差アンプ31を含むループ
が主たるものであり、誤差アンプ22を含むループは補
助的なループとなっている。
【0056】図4は図3に示す構成の磁場電源回路に具
体的な回路定数を与え、シミュレーションを行った結果
を示す図であり、図中、Aは基準信号、Bは可変電圧電
源4の出力電圧、Cは磁場コイル1に流れる電流を示し
ているが、この図によれば可変電圧電源4の出力電圧は
基準信号の立ち上がり時に急峻に最大出力電圧に上昇し
ており、従って可変電圧電源4の能力を最大限に使用し
ていることが分かる。
【0057】また、図7に示すように従来の磁場電源回
路においては基準信号の立ち上がりから磁場コイル1の
電流が所定の値になるまでに要する時間は82msec であ
るが、図3に示す構成によれば基準信号が立ち上がって
から磁場コイル1の電流が所定の値になるまでに要する
時間は63msec であり、この構成によれば従来に比較し
て磁場コイル1の電流を所定の値になるまでの時間を短
縮することができることが分かる。
【0058】以上のようであるから、この磁場電源回路
によれば図示するような簡単な回路によって可変電圧電
源4を従来の磁場電源回路よりも速く最大出力電圧まで
立ち上げることができるので、可変電圧電源4の能力を
最大限に利用することができる。
【0059】また、FET2のドレイン電流Vd を検出
することはFET2の発熱量を検出することでもあるか
ら、結局図1に示す構成においてはFET2の発熱量に
基づいて可変電圧電源4の出力電圧を制御しているとい
うこともできるものであり、このことによってFET2
の発熱量を良好に抑制することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の構成を示す図であ
る。
【図2】 図1及び図3に示す構成の動作を説明するた
めの図である。
【図3】 本発明の第2の実施例の構成を示す図であ
る。
【図4】 図3に示す構成のシミュレーションの結果を
示す図である。
【図5】 従来の磁場電源回路の構成例を示す図であ
る。
【図6】 図5に示す構成の動作を説明するための図で
ある。
【図7】 図3に示す構成のシミュレーションの結果を
示す図である。
【符号の説明】
1…磁場コイル、2…FET、3…電流検知回路、4…
可変電圧電源、5…基準信号源、6…誤差アンプ、7…
制御回路、10…閉ループ、11…スピードリミッタ、
12…微分回路、13…比例回路、14…オフセット回
路、15…加算回路、21…オフセット電圧発生回路、
22…誤差アンプ、23…検出アンプ、31、32…誤
差アンプ、33…LPF。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁場コイルと、可変電圧電源と、電流を制
    御するための電流制御手段と、電流検出手段とを含む閉
    ループと、 基準信号と電流検出手段で検出された電流値との誤差信
    号を前記閉ループに流れる電流を制御するための制御信
    号として電流制御手段に与える第1の誤差検出手段と、 電流制御手段の一端の電圧と所定のオフセット電圧との
    誤差信号を電圧制御信号として可変電圧電源に与える第
    2の誤差検出手段とを備えることを特徴とする磁場電源
    回路。
  2. 【請求項2】磁場コイルと、可変電圧電源と、電流を制
    御するための電流制御手段と、電流検出手段とを含む閉
    ループと、 基準信号と電流検出手段で検出された電流値との誤差信
    号を前記閉ループに流れる電流を制御するための制御信
    号として電流制御手段に与える第1の誤差検出手段と、 電流制御手段の一端の電圧と所定のオフセット電圧との
    誤差信号を出力する第2の誤差検出手段と、 第2の誤差検出手段の出力と第1の誤差検出手段の出力
    との誤差信号をそのままあるいは適宜のフィルタを介し
    て電圧制御信号として可変電圧電源に与える第2の誤差
    検出手段とを備えることを特徴とする磁場電源回路。
JP6286425A 1994-11-21 1994-11-21 磁場電源回路 Withdrawn JPH08147052A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6286425A JPH08147052A (ja) 1994-11-21 1994-11-21 磁場電源回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6286425A JPH08147052A (ja) 1994-11-21 1994-11-21 磁場電源回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08147052A true JPH08147052A (ja) 1996-06-07

Family

ID=17704228

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6286425A Withdrawn JPH08147052A (ja) 1994-11-21 1994-11-21 磁場電源回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08147052A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009098885A (ja) * 2007-10-16 2009-05-07 National Institute For Materials Science 電力供給回路、電源装置および磁場発生装置
JP2009098888A (ja) * 2007-10-16 2009-05-07 National Institute For Materials Science 電力供給回路、電源装置および磁場発生装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009098885A (ja) * 2007-10-16 2009-05-07 National Institute For Materials Science 電力供給回路、電源装置および磁場発生装置
JP2009098888A (ja) * 2007-10-16 2009-05-07 National Institute For Materials Science 電力供給回路、電源装置および磁場発生装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7310582B2 (en) Electromagnetic flow meter with reduced power consumption and reduced exciting current
EP1309077B1 (en) Method and apparatus for sensing output inductor current in a dc-to-dc power converter
US20090267583A1 (en) Switching power supply apparatus with current output limit
JP2005500795A (ja) 固有電力変換器素子の熱補償電流感知
JPH0728473B2 (ja) インピーダンス補償回路
US6956359B2 (en) Synchronous rectification for low voltage motor drive
JPH06189528A (ja) 電流モード制御式コンバータ回路
EP0865153A1 (en) Variable load inductance compensation for motor drive circuits
JP3011559B2 (ja) 電力乗算回路
US8593839B2 (en) Accuracy of a volt-second clamp in an isolated DC-DC converter
JP3043757B2 (ja) コイルアセンブリを流れるコイル電流の調整方法
US5629616A (en) Circuit for measuring current in class-d amplifiers
JPH08147052A (ja) 磁場電源回路
JP2001527217A (ja) パルス制御される誘導性負荷の電流の瞬時値を定める方法
US7089808B2 (en) Torque sensor for vehicle steering system
JPH0984385A (ja) モータ制御装置
JPH0947082A (ja) デッドタイム補正機能を有するpwmインバ−タ
JPS5916645B2 (ja) 電磁流量計の励振回路
JPH06265613A (ja) 磁気センサ装置
JP2003524765A (ja) パルス幅変調された増幅器における電流を測定するための改善された動的応答を持つ回路
JP2593250Y2 (ja) スイッチング電源
JP4993709B2 (ja) 電流制御型スイッチング電源
JP2001352764A (ja) インバータ制御装置
US20240012030A1 (en) Current measurement apparatus
JP5234336B2 (ja) 電磁流量計

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020205