JPH08146769A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JPH08146769A
JPH08146769A JP30420894A JP30420894A JPH08146769A JP H08146769 A JPH08146769 A JP H08146769A JP 30420894 A JP30420894 A JP 30420894A JP 30420894 A JP30420894 A JP 30420894A JP H08146769 A JPH08146769 A JP H08146769A
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toner
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magnetic
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JP30420894A
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English (en)
Inventor
Toshio Miyamoto
敏男 宮本
Masahiro Goto
正弘 後藤
Koichi Tanigawa
耕一 谷川
Tatsuichi Tsukida
辰一 月田
Satoru Izawa
悟 伊澤
Hiroko Ogama
裕子 大釜
Yozo Hotta
陽三 堀田
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 現像剤担持体表面の磁気力がマグネットの現
像磁極位置に集中するのを防ぎ、トナーの穂立ちが現像
部位で高くなりすぎることによる、文字まわりのトナー
飛び散りの発生等を防止できる現像装置にある。 【構成】 現像剤担持体として、アルミニウム製スリー
ブ基体の表面上に、飽和磁化σS が約80emu/g (1k
Oe)のマグネタイトを含有したNBRゴム弾性層を肉
厚2mmに形成した構成の現像スリーブ22を用いた。 【効果】 現像スリーブ22表面の弾性層に上記のマグ
ネタイトを含有させたことにより、現像部位においてス
リーブ22内マグネット15による磁場を、磁力線がス
リーブ22の表面に沿った形態に形成でき、その結果、
磁性トナーの穂立ちを高さ約30μmに抑えることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体、静電
記録誘電体の像担持体上に形成された静電潜像を現像す
る現像装置に関する。 【0002】 【従来の技術】電子写真感光体、静電記録誘電体などの
像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置と
して、像担持体と接触した現像剤担持体上から現像剤
を、像担持体上の静電潜像に転移して付与することによ
り、静電潜像を現像するものが知られている。このよう
な現像装置の一例を図9に示す。 【0003】図9に示すように、現像装置10は、画像
形成装置の像担持体である矢印方向に回転するドラム状
電子写真感光体、即ち感光ドラム1に対向して設置さ
れ、この感光ドラム1上には、帯電器、露光手段等を含
む公知の静電潜像形成手段20により静電潜像が形成さ
れる。露光手段としては原稿の光学像の投影手段や被記
録画像信号により変調されたレーザビームを走査する光
学系等が採用され、感光ドラム1に形成された潜像は、
現像装置10によって現像してトナー像に形成される。 【0004】得られたトナー像は、転写帯電器等を含む
公知の転写手段30により紙等の転写材上に転写され
る。トナー像を転写された転写材は、感光ドラム1から
分離されて公知の定着手段に送られ、そこでトナー像の
転写材への定着が行なわれる。 【0005】転写の終了した感光ドラム1上に残留した
トナーは、クリーニングブレードを有する公知のクリー
ニング手段40によるクリーニングで除去される。クリ
ーニングブレードは硬度65°(JISA)程度で、ク
リーニング手段40に設けられた鋼板のブレードホルダ
ーに固定され、感光ドラム1に0.5〜1mmの侵入量
を持って接触しクリーニングする。 【0006】現像装置10は、現像容器12内にキャリ
ア粒子を含まない絶縁性一成分現像剤11を収容してい
る。この現像剤11は、絶縁性磁性トナーを主体として
なっており、好ましくはシリカ微粉末が若干外添されて
いる。シリカ微粉末は、画像濃度を増大させ且つガサツ
キの少ない画像を得られるように、トナーの摩擦帯電電
荷を制御する目的から外添される。例えば気相法シリカ
(乾式シリカ)及び/又は湿式製法シリカ(湿式シリ
カ)をトナーに外添することが知られている。 【0007】例えばスチレン−アクリル樹脂にマグネタ
イトを60重量部含有する負極性トナーに対し、強い負
帯電特性を示す乾式シリカ(例えば100m2 の気相法
シリカに対し、HMDSを100m2 当たり10重量部
の割合で添加し、加熱処理したもの)が外添された現像
剤は、負極性の静電潜像を反転現像するのに適してい
る。 【0008】一成分磁性現像剤、即ち磁性トナー11
は、現像剤担持体である矢印方向に回転するNBRゴム
等の弾性現像スリーブ14により容器12から持ち出さ
れ、感光ドラム1と対向した現像領域13に搬送され
る。現像領域13においては、感光ドラム1と現像スリ
ーブ14とが接触している。この現像領域13において
感光ドラム1上の静電潜像にトナー11が転移して付与
され、静電潜像がトナー像として現像される。 【0009】ここで、現像領域13に搬送されるトナー
の規制部材について説明する。現像スリーブ14上に担
持されたトナー11は、その搬送途上において、トナー
規制部材である現像ブレード(弾性ブレード)16によ
って規制される。この現像ブレード16はウレタンゴム
等の弾性体からなり、厚さ1〜1.5mm、自由長は1
0mm程度に形成されている。現像ブレード16は鋼板
製のホルダーに固定され、現像スリーブ14内のマグネ
ット15の磁極N1 にほぼ対向した位置において、現像
スリーブ14の表面に当接圧30g/cm程度で当接さ
れる。この現像ブレード16による規制によって、現像
スリーブ14上に薄いトナー層11aが形成される。 【0010】このようなトナー層11aのコーティング
方法では、トナー層11aの厚みが主として磁界、電界
の形によって決まり、トナーの摩擦帯電電荷、凝集力等
の不安定要因に影響されにくいという長所を持ってい
る。又コーティングされたトナーを磁気力で現像スリー
ブ14上に引き寄せているので、トナーの飛散が少な
い。 【0011】以上のようにして、図9に示した現像装置
では接触現像が行なわれる。すなわち、薄層のトナー層
11aが現像領域13に搬送され、そこで現像スリーブ
14からトナーが感光ドラム1に到達し、感光ドラム1
上の静電潜像が現像される。そしてその際の現像効率を
向上し、濃度が高く鮮明でカブリの抑制された現像画像
を形成するために、現像スリーブ14にはバイアス電源
50から現像バイアス電圧が印加される。 【0012】現像バイアス電圧は直流電圧が好ましい。
また現像バイアス電圧は、潜像の暗部電位、明部電位の
間に上記の直流電圧値が存在するような電圧が好まし
い。たとえば、暗部電位が−700V、明部電位が−1
00Vの潜像を負に帯電したトナーで反転現像すると
き、現像バイアス電圧としては、−500Vの直流を使
用できる。 【0013】この現像バイアス電圧によって、トナー1
1に現像スリーブ14から感光ドラム1に転移させる方
向の電界が作用し、良好な現像画像が得られる。 【0014】なお、反転現像とは、潜像の明部電位領域
に潜像と同極性に帯電したトナーを付着させて、潜像を
可視化する現像方式である。一方、潜像の暗部電位領域
に潜像と逆極性に帯電したトナーを付着させて、可視化
する現像方式を正規現像という。 【0015】上記のトナー11は、主として現像スリー
ブ14との摩擦により静電潜像を現像する極性に帯電さ
れる。トナー11としては、たとえばスチレン−アクリ
ル共重合体を主成分とする結着樹脂に、マグネタイトを
60重量%、負荷電制御剤としてモノアゾ染料の金属錯
塩を1重量%含有した、体積抵抗率が約1013Ωcmの
絶縁性磁性トナーを基本とし、これに流動性を高めるた
めに疎水化処理したシリカ微粒子をトナー重量に対し
0.4重量%外添したものを用いる。このトナーは、上
記の現像スリーブ14との摩擦により負極性に帯電され
る。 【0016】なお、マグネット15の磁極S1は、現像
領域13に磁界を形成してカブリを防止し、ライン画像
の鮮明な現像に寄与する。磁極S1の磁力はローラマグ
ネット15の表面で約800ガウス(80mT)であ
る。磁極N1はトナーの規制に、磁極N2、S2はトナ
ーの搬送に寄与する。 【0017】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の現像装置では、現像スリーブ14内にマグネット1
5を内包しているので、濃度を保つためにトナー11の
コート量を多くすると、現像スリーブ14表面の磁気力
がマグネット15の現像磁極S1の位置に集中し、トナ
ー11の穂立ちが現像部位で高くなりすぎ、これが原因
で文字まわりのトナー飛び散りが発生するという問題が
あった。 【0018】この現像部位でのトナーの穂立ちを現像磁
極S1を弱くすることにより低くすることも可能である
が、この方法ではトナーの保磁力が単に弱くなるだけで
あるため、画像白地部へのトナーのカブリや現像装置周
囲のトナー飛散が悪化し、根本的な解決手段とはならな
い。 【0019】本発明の目的は、現像剤担持体表面の磁気
力がマグネットの現像磁極位置に集中するのを防ぎ、ト
ナーの穂立ちが現像部位で高くなりすぎることによる、
文字まわりのトナー飛び散りの発生を防止でき、また画
像白地部へのトナーカブリおよび装置周囲のトナー飛散
をも改善できる現像装置を提供することである。 【0020】 【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
現像剤担持体及び現像装置にて達成される。要約すれば
本発明は、磁石を内包した現像剤担持体上に現像剤層を
形成し、その現像剤層から現像剤を現像領域において像
担持体に転移させて、像担持体上に形成された静電潜像
を可視化する現像装置において、前記現像剤担持体の少
なくとも表面を、飽和磁化σS が1kOeで50〜30
0emu/g である磁性体を含有した材料により形成したこ
とを特徴とする現像装置である。 【0021】 【実施例】図1は、本発明の現像装置の一実施例を示す
概略構成図である。本発明は、現像装置の現像剤担持体
として、磁性体を含有した材料で少なくとも表面を形成
した現像剤担持体を使用したことが特徴である。本実施
例では、磁性体を含有したゴム弾性層を表面に設けた現
像スリーブ17を使用した。本実施例の現像装置のその
他の構成は、図9に示した従来の現像装置と基本的に同
じである。従って説明の煩雑を避けるために、図1にお
いて図9と同じ部材は同一の符号を付して、必要のない
限り説明を省略する。 【0022】本実施例の現像装置10は、絶縁性一成分
磁性現像剤である磁性トナー11を収容した現像容器1
2を備え、その現像容器12の感光ドラム1と対向した
開口部内に、現像スリーブ22が感光ドラム1と接触し
て配設され、現像スリーブ22上に現像ブレード16が
設置される。現像容器12内のトナー11は、現像スリ
ーブ22内に内蔵したマグネット15により現像スリー
ブ22上に担持して、現像スリーブ22の回転に伴い感
光ドラム1と対向した現像領域13に向けて搬送され
る。その搬送途上、トナー11は現像ブレード6による
規制を受け、これにより摩擦帯電電荷が付与されるとと
もに、現像スリーブ22上に薄層のトナー層11aに形
成される。 【0023】現像領域13に搬送されたトナー層11a
は、感光ドラム1上の静電潜像の現像に供され、潜像が
トナー像として現像、可視化される。現像の際、現像ス
リーブ22にバイアス電源50により、直流電圧−50
0Vの現像バイアスが印加される。磁性トナー11の組
成は従来例で説明した通りで、本実施例では、平均粒径
が約12μmのものを使用した。 【0024】現像ブレード16は、トナーの規制および
帯電を行なわせるために、弾性体のウレタンゴム製とさ
れており、適度な弾力を持たせるために、硬度65°
(JISA)、厚み1.2mm、自由長10mmに形成
した。現像ブレード16の現像スリーブ14との当接圧
は、約30g/cmに設定した。 【0025】本実施例によれば、現像スリーブ22は、
スリーブ基体であるアルミニウムの円筒状素菅の表面上
に、磁性体を含有したNBRゴム弾性層を肉厚2mmに
形成してなっている。磁性体としては、飽和磁化σS
約80emu/g (1kOe)のマグネタイトを使用し、こ
れをNBRゴムに約15重量%分散して弾性層を形成し
た。弾性層の体積抵抗率は104 〜1012Ωcmであ
る。現像スリーブ22の表面は、トナー搬送性を持たせ
るために、中心線平均粗さRaを約2.2μmとした。 【0026】本実施例の現像スリーブおよび従来の現像
スリーブの現像部位における磁場の様子を、それぞれ図
2(a)および(b)に示す。従来の現像スリーブ14
は、磁性体を分散した弾性層を表面に設けることをして
いない。図2(a)および(b)に示されるように、本
実施例の現像スリーブ22では、磁場を表す磁力線が現
像スリーブの表面に沿って形成されているのに対し、従
来の現像スリーブ14では、磁場の磁力線が現像スリー
ブの表面に立って大きく形成されている。 【0027】このような磁場の違いにより、現像部位に
おけるトナーの穂立ちの高さを比較すると、従来の現像
スリーブ14では、高さが約100μmと大きいのに対
し、本実施例の現像スリーブ22では、高さが約30μ
mと小さくなる。 【0028】本発明において、弾性層に含有させる磁性
体の飽和磁化σS の範囲は次のように規定した。すなわ
ち、弾性層の磁性体含有量が約15重量部の現像スリー
ブでのトナー穂立ちの高さを、飽和磁化σS が1kOe
で約20〜約300emu/g の範囲で比較した。飽和磁化
σS が約200emu/g (1kOe)以上の磁性体として
は、鉄コバルト系またはニッケルコバルト系の磁性体を
使用した。飽和磁化σS がそれ以下の磁性体は、マグネ
タイト系磁性体を使用した。 【0029】その結果、飽和磁化σS が約20emu/g
(1kOe)では、現像部位におけるトナーの穂立ちは
高さ70μmであるのに対し、約80emu/g (1kO
e)では高さ30μmになり、穂立ちの高さを十分に小
さくできた。また飽和磁化σS が約200emu/g (1k
Oe)よりも大きくなると、現像スリーブ22内のマグ
ネット15の磁力線が遮られるが、飽和磁化σS が約3
00emu/g (1kOe)程度まで問題はなく、同様に、
トナーの穂立ち高さを小さくできた。 【0030】従って本発明では、ゴム弾性層に含有させ
る磁性体の飽和磁化σS は、300emu/g (1kOe)
以下とする。磁性体の飽和磁化σS の下限は50emu/g
(1kOe)である。好ましくは、磁性体の飽和磁化σ
S は100〜200emu/g (1kOe)である。 【0031】このように、本発明では、現像スリーブ2
2の表面に磁性体を分散した弾性層を形成することによ
り、現像部位におけるトナーの穂立ちを抑制することが
できる。その結果、現像スリーブ22上にトナー層11
aを薄層にコーティングすることができ、トナーの飛び
散りのない画像を得ることができた。 【0032】表1に、現像スリーブ表面の弾性層に含ま
れる磁性体の量と画像の飛び散りの関係を示し、表2
に、同じく磁性体の飽和磁化σS と画像の飛び散りの関
係を示す。この飛び散りは、画像に汚れた印象を与える
原因となり、5%以下であれば実用上問題ないが、5%
を超えると画像上の文字が汚い印象になる。 【0033】画像の飛び散りは、文字まわりの所定の面
積の部分について、その面積に対する文字部分の面積の
差、すなわち本来白地であるべき部分の面積を求め、そ
の白地部分に飛び散っているトナーの面積を求めて、白
地部分にどの程度トナーが乗っているかを面積比のパー
セントで表した。飛び散りの測定には、市販の画像評価
用測定器「ルーゼックス」(ニレコ社製)を使用した。 【0034】 【表1】 【0035】 【表2】【0036】表1に示されるように、弾性層に磁性体量
が10重量部以上含まれると、画像の飛び散りが改善さ
れ、表2に示されるように、磁性体の飽和磁化σS が約
50emu/g (1kOe)以上で、画像の飛び散りが改善
されることが分かる。 【0037】実施例2 図3は、本発明の現像装置の他の実施例を示す概略構成
図である。本実施例では、現像剤担持体として、磁性体
を含有した可撓性の現像チューブ24を用いたことが特
徴である。この現像チューブ24の内側には駆動用のス
リーブ25が設けられ、マグネット15はスリーブ25
内に内包される。本実施例の現像装置のその他の構成
は、図1に示した実施例1の現像装置と基本的に同じ
で、図3において図1に付した符号と同一の符号は同一
の部材を示す。 【0038】現像チューブ24は、ナイロン樹脂を用い
た肉厚が約100μmの可撓性中空体からなっており、
その樹脂中には磁性体として、実施例1と同様、飽和磁
化σS が約80emu/g (1kOe)のマグネタイトを約
15重量部含有させている。 【0039】この現像チューブ24は、スリーブ25に
より回転駆動されることによって、その表面上に担持し
た磁性トナー11を現像領域13に搬送するように使用
される。現像チューブ24は感光ドラム1とほぼ等速に
回転駆動した。またスリーブ25にはアルミニウム製の
ものを使用した。 【0040】本実施例は、以上のように構成され、現像
チューブ24を磁性体を含有した樹脂から形成したの
で、実施例1とのときと同様、現像部位において、磁力
線が現像チューブ24の表面に沿った状態に磁場を形成
でき、そのため、トナー11の穂立ちを抑えることがで
きる。その結果、同様に、現像チューブ24上にトナー
層11aを薄層にコーティングすることができ、トナー
の飛び散りのない画像を得ることができた。 【0041】また本実施例では、現像チューブ24とい
う柔軟な現像剤担持体を用いたので、現像剤担持体の感
光ドラム1への当接圧を小さくでき、横線などにおける
縦スジの発生を防止でき、それによる画像乱れを防ぐこ
とができるという利点もある。 【0042】以上では、現像チューブ24の樹脂にナイ
ロンを用いたが、ポリエステル、ポリエチレンおよびエ
ポキシなどの樹脂も使用することができ、同様の効果が
得られた。 【0043】実施例3 図4は、本発明の現像装置の更に他の実施例を示す概略
構成図である。本実施例では、現像剤担持体として、磁
性体を含有した樹脂の円筒状ブラシ26を用いたことが
特徴である。図4において図1に付した符号と同一の符
号は同一の部材を示す。 【0044】樹脂ブラシ26は、マグネタイトを含有さ
せたナイロン樹脂の毛26aを円筒状基体26bの表面
に植毛してなっており、毛26aの太さは約10μm、
長さは約50μmで、毛の植毛密度は約10本/mm2
とした。これまでの実施例と同様、マグネタイトの飽和
磁化σS は約80emu/g (1kOe)、樹脂への含有量
は約15重量部とした。 【0045】本実施例では、以上のように、樹脂ブラシ
26をマグネタイトを含有させた樹脂で形成したので、
現像部位において、磁場の磁力線を樹脂ブラシ26の表
面に沿わせることができ、このためトナーの穂立ちを約
80mに抑えることができた。その結果、文字まわりの
飛び散りのない良好な画像が得られた。 【0046】これに対し、樹脂にマグネタイトを含有さ
せずに形成した従来の樹脂ブラシでは、現像部におい
て、磁力線が樹脂ブラシの表面に立って大きく形成さ
れ、トナーの穂立ちを抑えることができないために、そ
の高さが約150μmと大きくなった。得られた画像は
文字まわりの飛び散りが生じた。 【0047】以上では、樹脂ブラシ26の樹脂としてナ
イロンを用いたが、これに限られるものではなく、ポリ
エステル、ポリエチレンおよびエポキシなどの樹脂を使
用しても、同様の効果が得られた。 【0048】実施例4 図5は、本発明の現像装置の更に他の実施例を示す概略
構成図、図6は、図5の現像装置に設置した現像剤担持
体を示す断面図である。本実施例では、現像剤担持体と
して、磁性体を含有した導電性樹脂複合材料の現像スリ
ーブ28を用いたことが特徴である。現像法は、樹脂複
合材料製の現像スリーブ28を用いたので、非接触現像
法を採用した。 【0049】現像スリーブ28は外径16mmで、その
両端部分にはSD間隙保持のために、キャップ式のコロ
(図示せず)を被せるようになっている。また現像スリ
ーブ28には、適度な表面粗さを持たせてトナーの帯
電、搬送性を向上させるために、ブラスト処理を施して
JIS(B0601)の中心線粗さRa≒2μmとし
た。 【0050】本実施例で用いた導電性の樹脂複合材料
(プラスチック複合材料)は、POM系の樹脂に導電性
フィラーとして導電性チタン酸カリウムウィスカ(商標
名「デントール」、大塚化学製)を約40重量部充填し
た樹脂複合材料(商標名「ウィスタット」、大塚化学
製)である。導電性チタン酸カリウムウィスカは、平均
粒径0.3〜0.7μm、平均繊維長10〜20μmの
チタン酸カリウムウィスカ(商標名「ティスモ」、大塚
化学製)(チタン酸カリウムの一般式:K2 O・nTi
2 )の表面を導電化処理したものである。本実施例で
は、導電性の樹脂複合材料に磁性体としてマグネタイト
を約25重量部分散し、現像スリーブ28に成形加工し
た。導電性の樹脂複合材料の体積抵抗率は100 Ωcm
で、従って現像スリーブ28の電気抵抗はアルミスリー
ブと同程度になる。 【0051】本実施例は、非接触現像法を採用している
ので、現像バイアスとして、−500Vの直流に周波数
1800Hz、ピーク・ツウ・ピーク電圧1600Vの
交流を重畳した電圧を用いた。現像スリーブ28と感光
ドラム1とのSD間隔は約300μmとした。 【0052】本実施例の現像スリーブ28によっても、
現像部位におけるトナー穂立ちを約30μmに抑えるこ
とができ、その結果、現像スリーブ28上にトナー層1
1aを薄層に形成して、飛び散りのない画像を得ること
ができた。ただし、磁性体の飽和磁化σS が約200em
u/g (1kOe)よりも大きいと、現像スリーブ28内
マグネット15の磁力線が遮られすぎて、所定の摩擦帯
電電荷を持たない弱い電荷のトナーを、現像磁極S1の
磁力によりスリーブ28上に留めることができず、画像
白地部へのカブリを発生してしまう。従って本実施例で
は、現像スリーブ28に使用する磁性体の飽和磁化σS
は、100〜200emu/g (1kOe)程度がよい。 【0053】以上では、POM系の樹脂にフィラーとし
て導電性チタン酸カリウムウィスカを配合した樹脂複合
材料を用いたが、これに限られるものではなく、例えば
フィラーとしてカーボンなどの他の導電化剤を使用でき
る。 【0054】実施例5 本実施例では、図7に示したように、アルミニウム製ス
リーブ基体32a上に、導電性微粒子および磁性体を含
有する樹脂層32bをコーティングした現像スリーブ3
2を使用した。本実施例でも、実施例4と同様、現像法
は非接触現像法とした。 【0055】上記の導電性微粒子にはカーボンを使用
し、磁性体にはマグネタイトを使用した。そして樹脂層
32bの体積抵抗率が102 Ωcm以下となるように、
フェノール樹脂にカーボンを約25重量部、マグネタイ
トを約15重量部で配合し、これをメチルアルコールな
どで希釈して塗料化した。その塗料をスプレー法により
スリーブ基体32a上に厚さ約10μmにコーティング
して、導電性フィラーおよび磁性体を含有した樹脂層3
2bを形成した。 【0056】本実施例においても、現像部位においてト
ナーの穂立ちを抑えることができ、現像スリーブ32上
にトナー層を薄層に形成して、飛び散りのない良好な画
像を得ることができた。 【0057】従来から、ジャンピング現像におけるスリ
ーブゴースト防止のために、導電性微粒子を配合した樹
脂層を現像スリーブの表面にコーティングすることを行
なっているが、本実施例の現像スリーブ32に設けた樹
脂層32bによっても、これと同じ効果を発揮させるこ
とができ、スリーブゴーストを防止することができた。 【0058】以上では、樹脂層32bの樹脂にフェノー
ル樹脂を使用したが、塩化ビニル、ポリエステル、エポ
キシ、ナイロン等の樹脂を用いることもできる。また導
電性微粒子として、実施例4で使用した導電性チタン酸
カリウムウィスカを用いることもできる。 【0059】実施例6 図8に示すように、本実施例で使用した現像スリーブ3
4は、アルミニウム製スリーブ基体34a上に、磁性体
を含有した樹脂層34bをコーティングし、その上に導
電性微粒子を含有した樹脂層34cをコーティングして
なっている。 【0060】樹脂層34bには、マグネタイトを約15
重量部含有したフェノール樹脂を使用し、樹脂層34c
には、カーボンを約25重量部含有したフェノール樹脂
を使用した。これらの樹脂層に使用する樹脂がフェノー
ル樹脂に限らないことは、実施例5と同様である。 【0061】本実施例においても、現像部位においてト
ナーの穂立ちを抑えることができ、現像スリーブ34上
にトナー層を薄層に形成して、飛び散りのない良好な画
像を得ることができた。本実施例では、現像スリーブ3
4の表面に位置する樹脂層34bに導電性微粒子のみを
含有させたので、実施例5のときよりも、スリーブゴー
ストの発生防止を確実することができる。 【0062】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の現像装置
は、絶縁性磁性一成分現像剤の磁性トナーを用い、マグ
ネットを内包した現像剤担持体上にトナーの薄層を形成
し、現像領域で現像剤担持体に現像バイアスを印加して
トナーを感光ドラムに転移させ、感光ドラム上に形成さ
れた静電潜像を現像し、トナー像として可視化する現像
装置である。その現像剤担持体の少なくとも表面を、飽
和磁化σS が50〜300emu/g (1kOe)の磁性体
を含有した材料により形成したので、現像剤担持体表面
の磁気力がマグネットの現像磁極位置に集中するのを防
いで、現像部位でのトナーの穂立ちを抑えることができ
る。従ってトナーの穂立ちが高くなりすぎることによ
る、文字まわりのトナー飛び散りの発生を防止できる。
また単にマグネット現像磁極の磁力を弱くすることとは
異なり、画像白地部へのトナーカブリおよび装置周囲の
トナー飛散が悪化することもない。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の現像装置の一実施例を示す概略構成図
である。 【図2】図1の現像装置および従来の現像装置における
現像剤担持体の現像部位での磁場の様子を示す図であ
る。 【図3】本発明の現像装置の他の実施例を示す概略構成
図である。 【図4】本発明の現像装置の更に他の実施例を示す概略
構成図である。 【図5】本発明の現像装置の更に他の実施例を示す概略
構成図である。 【図6】図5の現像装置における現像剤担持体を示す断
面図である。 【図7】本発明の現像装置の更に他の実施例における現
像剤担持体を示す断面図である。 【図8】本発明の現像装置の更に他の実施例における現
像剤担持体を示す断面図である。 【図9】従来の現像装置を示す概略構成図である。 【符号の説明】 1 感光ドラム 10 現像装置 11 磁性トナー 13 現像領域 15 マグネット 16 現像ブレード 22、28、32、34 現像スリーブ 24 現像チューブ 26 樹脂ブラシ 50 現像バイアス電源
フロントページの続き (72)発明者 月田 辰一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 伊澤 悟 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 大釜 裕子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 堀田 陽三 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 磁石を内包した現像剤担持体上に現像剤
    層を形成し、その現像剤層から現像剤を現像領域におい
    て像担持体に転移させて、像担持体上に形成された静電
    潜像を可視化する現像装置において、前記現像剤担持体
    の少なくとも表面を、飽和磁化σS が1kOeで50〜
    300emu/g である磁性体を含有した材料により形成し
    たことを特徴とする現像装置。 【請求項2】 前記磁性体の飽和磁化σS が1kOeで
    100〜200emu/g である請求項1の現像装置。 【請求項3】 前記磁性体を含有した材料の該磁性体の
    含有量は、磁性体を含有しないときの10〜50重量部
    である請求項1の現像装置。 【請求項4】 前記現像剤が一成分磁性現像剤である請
    求項1の現像装置。 【請求項5】 前記現像剤担持体は、金属製の円筒状基
    体上に磁性体を分散したゴムの弾性層を設けてなる請求
    項1の現像装置。 【請求項7】 前記現像剤担持体は、磁性体を含有した
    樹脂の可撓性チューブからなり、該チューブの内側にこ
    れを回転駆動するスリーブが配置された請求項1の現像
    装置。 【請求項8】 前記現像剤担持体は、磁性体を含有した
    樹脂の円筒状ブラシからなる請求項1の現像装置。 【請求項9】 前記現像剤担持体は、磁性体を含有した
    導電性樹脂複合材料の円筒体からなる請求項1の現像装
    置。 【請求項10】 前記現像剤担持体は、金属製の円筒状
    基体上に、導電性微粒子および磁性体を含有する樹脂層
    を設けてなる請求項1の現像装置。 【請求項11】 前記現像剤担持体は、金属製の円筒状
    基体上に、磁性体を含有した樹脂層を設け、その上に導
    電性微粒子を含有した樹脂層を設けてなる請求項1の現
    像装置。
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