JPH08146362A - 眼鏡レンズ及び眼鏡レンズのマーキング方法 - Google Patents

眼鏡レンズ及び眼鏡レンズのマーキング方法

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JPH08146362A
JPH08146362A JP28806594A JP28806594A JPH08146362A JP H08146362 A JPH08146362 A JP H08146362A JP 28806594 A JP28806594 A JP 28806594A JP 28806594 A JP28806594 A JP 28806594A JP H08146362 A JPH08146362 A JP H08146362A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザ光の照射によってマークが付与される
眼鏡レンズにおいて、識別マークが確実に残されるよう
にする。 【構成】 眼鏡レンズ30の縁端部には、フレームに枠
入れするためのヤゲン31が切削加工され、ヤゲン31
の凹面側ヤゲン斜面31aには、レーザ照射装置によっ
て識別マーク40がマーキングされている。識別マーク
40には、眼鏡レンズ30の製造履歴が分かる番号、例
えば製造番号や手配番号等が記載されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は識別用のマークが付与さ
れる眼鏡レンズ及びそのマーキング方法に関し、特にレ
ーザ光の照射によってマークが付与される眼鏡レンズ及
びそのマーキング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、眼鏡レンズへの隠しマークを付与
することは知られており、例えば特開平3−12448
6号公報では、眼鏡レンズの内部にレーザ光を集光さ
せ、そのレンズ内部にマークを付与させる技術が開示さ
れている。
【0003】また、特開平6−191159号公報に
は、少なくともポリシロキサン系耐磨耗コーティングと
反射防止膜との表面処理を施した眼鏡レンズの外側表面
に直接レンズ光を集光させ、表面処理に被膜の可撓性を
利用してマーキングを行うことが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平3−1
24486号公報や特開平6−191159号公報に開
示されている方法は、加工前のレンズの光学面に隠しマ
ークとして識別マークを施すものであり、そのマーキン
グ位置はレンズの縁付近であり、可能な限り視野中心か
ら避けようとの試みがなされている。このため、顧客が
選択した眼鏡フレームや処方によっては、縁摺り加工の
際に削りとられてしまい、識別マークが残らない場合が
あり、縁摺り後の識別マークの存在は保証されない。
【0005】また、この隠しマーク自体は、他社レンズ
との識別を図ることを目的としていることや、レンズへ
の光学表面への付与が前提となっているため、簡単な文
字を一文字で図形化したものが一般的である。このた
め、例えば片方のレンズが破損したため同一のレンズを
注文したい場合でも、ハードコート、反射防止膜、レン
ズ素材の種類といったメーカサイドでしか分からない情
報については、これらのレンズから特殊な分析技術を用
いなくては不明であった。このように、レンズの遍歴や
詳細なレンズ情報といったものは、従来の識別マークか
らはすべてを判断することはできなかった。
【0006】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、識別マークが確実に残される眼鏡レンズを提
供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、
レンズの遍歴や詳細なレンズ情報を容易に得ることので
きる眼鏡レンズを提供することである。
【0007】さらに、本発明の他の目的は識別マークを
確実に付与できる眼鏡レンズのマーキング方法を提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、レーザ光の照射によってマークが付与さ
れる眼鏡レンズにおいて、加工されたヤゲン面に識別マ
ークが付与されていることを特徴とする眼鏡レンズが提
供される。
【0009】また、識別マークには、少なくとも前記眼
鏡レンズの製造番号に関するコードが含まれていること
が好ましい。
【0010】
【作用】加工された眼鏡レンズのヤゲン面に、レーザ光
の照射によって識別マークを付与することにより、識別
マークが確実に残される。
【0011】また、識別マークに、例えば眼鏡レンズの
製造番号等のコードを含むようにすることにより、レン
ズの遍歴や詳細なレンズ情報を容易に得ることができ
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図2はマーキングを行うためのレーザ照射装置
の外観を示す図である。レーザ照射装置10は、主に、
レーザ光を生成する本体部11と、本体部11から下方
へほぼ垂直に延びる導光路管12と、導光路管12の下
端部から水平方向に向く出力部13とから構成されてい
る。導光路管12には、反射部121,122,123
が設けられており、本体部11から出力されたレーザ光
Lを反射させながら出力部13に導く。また、導光路1
2の途中には、シリンドリカルレンズユニット124お
よびマスクユニット125が着脱自在に取り付けられて
いる。マスクユニット125には、後述する回転式のマ
スク27が設けられている。
【0013】出力部13は、導かれたレーザ光Lを集光
して、レンズ保持装置16に装着されている眼鏡レンズ
に向かって出力する。レンズ保持装置16の構成は後述
する。
【0014】レーザ照射装置10の各機構部は、パソコ
ン等で構成される制御装置14によって制御される。ま
た、基本的な動作指令等は操作盤15によって行う。図
3はレーザ照射装置10の内部機構を示す概略図であ
る。本体部11内には、レーザ発振器21が設けられて
いる。レーザ発振器21は、CO2 (炭酸ガス)レーザ
発振器であり、波長10.6μm、パルス幅6μ秒のレ
ーザ光Lを出力する。出力されたレーザ光Lは、反射ミ
ラー22,23を介して図2で示した反射部121内の
反射ミラー24まで伝達される。この間、反射ミラー2
2,23の各面を適度に調節することにより、レーザ光
Lの光軸や光路長等が調節される。
【0015】反射ミラー24で反射したレーザ光Lは、
図面手前側の反射部122内の反射ミラー25で下方に
向かって反射し、シリンドリカルレンズユニット124
内のシリンドリカルレンズ26によって、1軸方向に収
束される。シリンドリカルレンズ26は、焦点距離が例
えば600mmのレンズであり、図示されていない機構
部により400mmの範囲で上下にスライド制御され
る。
【0016】シリンドリカルレンズ26を通過したレー
ザ光Lは、マスクユニット125内のマスク27を通過
する。図4はマスク27の構成を示す図である。マスク
27は、ステンレススチール製の円盤271で概ね形成
され、この円盤271には、マークするための40個程
度の文字272が円周状に配列されている。円盤271
の直径は200mm程度で、各文字272の大きさは3
mm×3mm程度である。このようなマスク27は、マ
スクユニット125内の図示されていない駆動装置によ
って、レーザ光Lの通過位置に所望の文字がくるように
回転制御される。このときの回転速度は、1250rp
m程度が好ましい。
【0017】また、マスク27は、手動により174m
mの範囲で上下にスライド調節することができる。さら
に、マスク27は、マスクユニット125ごと導光路管
12から着脱可能になっているので、簡単に交換ができ
る。
【0018】図3に戻り、マスク27を通過したレーザ
光Lは、図2で示した反射部123の反射ミラー28で
反射して出力部13に導かれ、さらに集光レンズ29に
よって集光され、眼鏡レンズ30に形成されたヤゲン3
1のヤゲン面31aに照射される。集光レンズ29は、
図面横方向に50mm程度手動でスライドできるように
なっている。また、このとき、集光レンズ29の径は、
1.5インチ、焦点距離は200mm程度が好ましい。
【0019】図5はレンズ保持装置16の概略構成を示
す図である。レンズ保持装置16は、主に、眼鏡レンズ
30を支持する支持台161と、眼鏡レンズ30を支持
台161上に固定するレンズ固定部162と、支持台1
61を可動する支持台可動装置163とから構成されて
いる。レンズ固定部162は、図示されていない押圧機
構の力を受けて眼鏡レンズ30を挟持するようにして固
定する。眼鏡レンズ30は、オペレータによって、その
凹面側ヤゲン面がレーザ照射装置10側を向くように取
り付けられる。
【0020】支持台可動装置163は、制御装置14か
らの指令により動作して、眼鏡レンズ30をマーク位置
まで移動させる。これを行うために、支持台可動装置1
63は、一文字毎にパラメータで設定された角度(X軸
周り)で回転する回転機能と、高さ方向を設定するZ軸
移動機能と、結像位置を設定するX軸移動機能とを有す
る。ここでは、回転機能およびZ軸移動機能としてはパ
スルモータが、X軸移動機能としてはボールネジまたは
パスルモータが、それぞれ駆動力として使用される。こ
こでは、回転角度は最大300度、Z軸ストロークは最
大30mm、X軸ストロークは最大150mm程度が好
ましい。
【0021】図1は識別マークが付与された眼鏡レンズ
の外観を示す図である。また、図6は図1のX−X線に
沿う断面図である。さらに、図7は凸レンズ面の表面部
分の断面の拡大図である。眼鏡レンズ30は、合成樹脂
基材、例えば屈折率1.499のジエチレングリコール
ビスアリルカーボネイト単独重合体を素材としており、
度数−4.00D、コバ厚4.0mmとなるように形成
されている。なお、合成樹脂基材としては、メチルメタ
クリレート単独重合体、メチルメタクリレートと1種以
上の他のモノマーとをモノマー成分とする共重合体、ジ
エチレングリコールビスアリルカーボネイトと1種以上
の他のモノマーとをモノマー成分とする共重合体、ポリ
カーボネイト、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、不飽和
ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレ
タン等を挙げることができる。また、眼鏡レンズ30
は、ガラスレンズであってもよい。
【0022】このような材質の眼鏡レンズ30は、図7
に示すように、凸レンズ面32に、カラーインデックス
がディスパースオレンジ13の分散染料加工32aがな
されており、さらにその上には有機ケイ素を主成分とす
るポリシキロサン系のハードコート32b、無機の反射
防止膜32c、撥水性の水ヤケコート処理の表面処理3
2dが施されている。これら分散染料加工、ハードコー
ト、反射防止膜、および表面処理は、凹レンズ面33側
にもほぼ同様に行われている。
【0023】ところで、ポリシキロサン系のハードコー
ト32bとしては、下記の有機ケイ素系化合物を含む組
成のものが好ましい。 一般式(R1 a (R2 b Si(OR3 4-(a+b) ここで、R1 、R2 は、炭素数1〜10のアルキル基、
アリール基、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリー
ル、アルケニル、エポキシ基、(メタ)アクリルオキシ
基、メルカプト基、もしくはシアノ基を有する有機基で
Si−C結合によりケイ素と結合されるものである。R
3 は、炭素数1〜6のアルキル基、アルコキシアルキル
基、またはアシル基であり、aおよびbは、それぞれ
0、1または2であり、a+bは1または2である。
【0024】これらの化合物の例としては、メチルトリ
メトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルト
リメトキシエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラ
ン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリプトキシ
シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキ
シシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリ
メトキシエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセト
キシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、
γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプ
ロピルトリプロポキシシラン、3,3,3−トリフロロ
プロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
エトキシシラン、γ−(β−グリシドキシエトキシ)プ
ロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシ
クロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラ
ン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、β−シアノエチルトリエト
キシシラン等のトリアルコキシまたはトリアシルオキシ
シラン類、およびジメチルジメトキシシラン、フェニル
メテルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、
フェニルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルフェニルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルフェニルジエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチ
ルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエト
キシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、γ−メタク
リルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタ
クリルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メ
ルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカ
プトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチ
ルジエトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、
メチルビニルジエトキシシラン等のジアルコキシシラン
またはジアシルオキシシラン類を挙げることができる。
【0025】また、これらの有機ケイ素化合物を単独に
有する組成だけでなく、2種以上組み合わせた組成のも
のも挙げることができる。さらに、単独では用いられな
いが、上記の有機ケイ素化合物と併用できるものとし
て、各種のテトラアルコキシシラン類もしくはその加水
分解物がある。このようなテトラアルコキシシラン類の
例としては、メチルシリケート、エチルシリケート、n
−プロピルシリケート、イソプロピルシリケート、n−
ブチルシリケート、sec−ブチルシリケートおよびt
−ブチルシリケート等を挙げることができる。
【0026】また、これらの有機ケイ素化合物は、触媒
が存在しなくても硬化が可能であるが、さらに硬化を促
進するために、各種の触媒を用いることが可能である。
このような触媒としては、ルイス酸、ルイス酸を含む各
種酸もしくは塩酸、あるいは有機カルボン酸、クロム
酸、次亜鉛素酸、ホウ酸、臭素酸、亜セレン酸、チオ硫
酸、オルトケイ酸、チオシアン酸、亜硝酸、アルミン
酸、炭酸等の金属塩、特にアルカリ金属塩またはチタニ
ウムのアルコキシドまたはこれらの錯化合物等を使用す
ることができる。
【0027】さらに、前述した有機ケイ素化合物と他の
有機物との併用も可能であり、併用する他の有機物とし
ては、エポキシ樹脂、アクリル系共重合体、あるいはポ
リビニルアルコール等の水酸基含有重合体等を挙げるこ
とができる。
【0028】また、その他の賦形成分として、オプティ
カタログ(1962年7月発行、251頁)に開示され
ているような、Si、Al、Ti、Sb、Sn等の無機
酸化物のコロイドゾル、変形ゾル等を使用することがで
きる。
【0029】このようなコーティングのされた眼鏡レン
ズ30の縁端部には、フレームに枠入れするためのヤゲ
ン31が切削加工されている。ヤゲン31の凹面側ヤゲ
ン斜面31aには、図2および図3で示したレーザ照射
装置10によって識別マーク40がマーキングされてい
る。
【0030】図8は識別マーク40の一例を示す図であ
る。図に示すように、識別マーク40は、供給先マーク
41、製造者マーク42、および手配番号マーク43か
ら構成されている。供給先マーク41は、眼鏡レンズ3
0の供給先の名称を示すものであり、3桁〜8桁のアル
ファベットで表示される。製造者マーク42は、眼鏡レ
ンズ30の製造者のトレードマークを示すものであり、
1桁で表示される。この製造者マーク42は、眼鏡レン
ズ30の注文時に、販売店側から送られた眼鏡処方およ
びフレーム情報によって製造されたことを示している。
手配番号マーク43は、眼鏡レンズ30の製造履歴が分
かる番号、例えば製造番号や手配番号が記載されるもの
であり、数字とアルファベットの組み合わせで6桁〜8
桁の範囲で表示される。なお、識別マーク40の各文字
の大きさは、0.5mm×0.5mm〜2.0mm×
2.0mmであり、1mm×1mm程度が最適であるこ
のような識別マーク40は、取り付けるフレームの大き
さや、供給先の仕様により、供給先マーク41、製造者
マーク42、および手配番号マーク43を全て記載した
り、単独あるいは何れかの組み合わせで記載してもよ
い。
【0031】ところで、ヤゲン31に識別マーク40を
表示する場合、眼鏡レンズ30のコバ厚が3.6mm以
上の場合には、眼鏡レンズ30で最小のコバ厚の部分の
凸レンズ面32側からコバ厚の3分の1の位置にヤゲン
31の頂点がくるように形成し、凹レンズ面33側から
ヤゲン31に向かう方向に約2.4mm以内に識別マー
ク40が存在することが好ましい。
【0032】また、眼鏡レンズ30のコバ厚が2.4m
m以上で3.6mm未満の場合には、眼鏡レンズ30で
最小のコバ厚の部分の凸レンズ面32側から約1.2m
m以上の位置にヤゲン31の頂点がくるように形成する
ことが好ましい。さらに、コバ厚が1mm以上2mm未
満程度の場合は、ヤゲン31もなだらかな場合がほとん
どであり、ヤゲン31面全体をマーキングの対象とする
ことができる。ただし、コバ厚が1mm以内の場合は、
マーキングは困難である。
【0033】また、ツーポイント眼鏡用レンズや、レン
ズ端面にナイロン糸で溝が掘られている縁なし眼鏡用レ
ンズ等では、その端面に識別マーク40を表示すること
ができる。
【0034】なお、従来のようにレンズ周面にマーキン
グする場合には、レンズ枠の上部が好ましく、更に耳寄
り部分にすれば、目立たず、視野に影響を及ぼしにく
く、適当なレンズ厚みを確保できる。
【0035】次に、本実施例の眼鏡レンズ30の製造手
順を説明する。図9はマーキング工程を含む眼鏡レンズ
30の製造手順の概略を示すフローチャートである。 〔S1〕ジエチレングリコールビスアリルカーボネート
製のプラスチックレンズを基材とし、この基材に染色処
理、有機ケイ素化合物を主成分とするポリシロキサン系
有機ハードコート処理、二酸化ケイ素を主成分とする低
屈折率膜と酸化チタンを主成分とする高屈折率膜とをλ
/4−λ/2−λ/4を基本膜構成とした3層の反射防
止膜とフッ素系撥水性コート処理とを施したものを眼鏡
レンズ30として用意する。ここでは、例えば眼鏡レン
ズ30のレンズ外形は75mm、度数−4.00ジオプ
トリ、コバ厚は4.00mmであり、ボクシングシステ
ム表示でフレームPD53mm、鼻幅16mmのなす型
のレンズ枠のプラスチックフレームに合わせて縁摺り加
工するものとする。
【0036】このとき、処方値の情報およびレイアウト
情報、例えば遠用PD(瞳孔間距離)が両眼64mm、
2.5mm内寄せ、強制ヤゲン、プラスチック用大ヤゲ
ン等の情報を得る。 〔S2〕これらの情報から縁摺り加工、ヤゲン加工のシ
ミュレーションがパーソナルコンピュータで自動計算さ
れ加工状態がチェックされた後、縁摺り加工を実行す
る。 〔S3〕ヤゲン砥石でヤゲン加工を行う。このとき、凸
レンズ面32側から凸面側ヤゲン斜面までの距離が1.
2mmで、ヤゲンの山の幅は1mm、凹レンズ面33か
ら凹面側ヤゲン斜面31aまでの距離が1.8mm、ヤ
ゲン31の頂点からヤゲン底までの高さが2mm、凹面
側ヤゲン斜面31aの幅が約2.4mmである。 〔S4〕凹面側ヤゲン斜面31aに識別マーク40をマ
ーキングする。 〔S5〕マーキングされた眼鏡レンズ30を眼鏡フレー
ムに枠入れする。
【0037】このように、本実施例では、ヤゲン加工さ
れた眼鏡レンズ30の凹面側ヤゲン斜面31aに識別マ
ーク40をマーキングするようにしたので、識別マーク
40を確実に残すことができる。また、眼鏡の使用中、
識別マーク40が視界に入ることがない。
【0038】さらに、本実施例では、識別マーク40と
して、供給先マーク41や、製造履歴を示す手配番号マ
ーク43等を含むようにしたので、識別マーク40を見
るだけで眼鏡レンズ30の様々な情報を得ることがで
き、取り扱いが容易になる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、加工さ
れた眼鏡レンズのヤゲン面に、レーザ光の照射によって
識別マークを付与するようにしたので、識別マークが確
実に残され、視野にも影響を与えることがない。
【0040】また、この識別マークに、眼鏡レンズの製
造番号等のコードを含むようにすることにより、レンズ
の遍歴や詳細なレンズ情報を容易に得ることができ、取
り扱いが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】識別マークが付与された眼鏡レンズの外観を示
す図である。
【図2】マーキングを行うためのレーザ照射装置の外観
を示す図である。
【図3】レーザ照射装置の内部機構を示す概略図であ
る。
【図4】マスクの構成を示す図である。
【図5】レンズ保持装置の概略構成を示す図である。
【図6】図1のX−X線に沿う断面図である。
【図7】凸レンズ面の表面部分の断面の拡大図である。
【図8】識別マークの一例を示す図である。
【図9】マーキング工程を含む眼鏡レンズの製造手順の
概略を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 レーザ照射装置 14 制御装置 16 レンズ保持装置 21 レーザ発振器 26 シリンドリカルレンズ 27 マスク 30 眼鏡レンズ 31 ヤゲン 31a 凹面側ヤゲン斜面 32 凸レンズ面 33 凹レンズ面 40 識別マーク 41 供給先マーク 42 製造者マーク 43 手配番号マーク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光の照射によってマークが付与さ
    れる眼鏡レンズにおいて、 加工されたヤゲン面に識別マークが付与されていること
    を特徴とする眼鏡レンズ。
  2. 【請求項2】 識別マークには、少なくとも前記眼鏡レ
    ンズの製造番号に関するコードが含まれていることを特
    徴とする請求項1記載の眼鏡レンズ。
  3. 【請求項3】 識別マークは、凹面側のヤゲン斜面に付
    与されていることを特徴とする請求項1記載の眼鏡レン
    ズ。
  4. 【請求項4】 加工されたヤゲン面に識別マークをレー
    ザ光によって付与することを特徴とする眼鏡レンズのマ
    ーキング方法。
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