JPH08146309A - 内視鏡 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】固体撮像装置を小型化することによって、固体
撮像素子を内蔵する内視鏡挿入部を小径にした内視鏡を
提供すること。 【構成】固体撮像装置１は、観察像を電気信号に変換す
る固体撮像素子３とこの固体撮像素子３で光電変換した
電気信号を伝送する複数の信号ケーブル４と保護部材５
などで構成されている。固体撮像素子３の背面側からは
複数の端子３１が延出している。これら端子３１は、基
板屈曲部７３の外周面に形成した第１のランド７１に半
田などで電気的に接続されている。第１のランド７１の
内側には、この第１のランド７１と電気的に導通する第
２のランド７２が基板平面部７５に形成されている。第
２のランド７２には信号ケーブル４が半田などで接続さ
れる。すなわち、固体撮像素子３の複数の端子３１と複
数の信号ケーブル４とは基板７を介して電気的に接続さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、挿入部先端部に固体撮
像素子を配設する内視鏡に関し、特に内視鏡挿入部先端
部の小径化に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、内視鏡の挿入部先端部にＣＣＤな
どの固体撮像素子を内蔵し、この固体撮像素子の撮像面
に観察対象部位の観察像を結像させて得られる電気信号
を内視鏡外部に設置した画像信号処理装置に信号ケーブ
ルを介して伝送し、画像信号に変換してモニタに観察対
象部位の画像を表示して観察が行える電子内視鏡が広く
利用されている。

【０００３】例えば、実公平５−３２８１１号公報に
は、内視鏡挿入部に内蔵した固体撮像素子の背面側に設
けてある複数の端子を基板に設けたスルーホールに挿入
すると共に、この基板のスルーホールに挿入した端子に
信号線を形成する複数の信号ケーブルを半田などの導電
性部材で接続固定した内視鏡が示されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記実
公平５−３２８１１号公報の内視鏡では基板に固体撮像
素子の端子を挿通するためのスルーホールを設けている
ので、必然的に基板の外形形状が固体撮像素子の端子位
置よりも外側に大きくなるので、基板外形と固体撮像素
子の外形とがほぼ同じ大きさになってしまう。

【０００５】また、固体撮像素子から延出する端子と信
号ケーブルとを接続するために、前記信号ケーブルを信
号線の中心軸に対して大きく外側に拡開するように分岐
させなければならないため、固体撮像素子の手元側部が
固体撮像素子を配設した部分と略同じ大きさに形成され
ていた。

【０００６】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、固体撮像装置を小型化することによって、固体撮
像素子を内蔵する内視鏡挿入部を小径にした内視鏡を提
供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の内視鏡は、内視
鏡挿入部先端に固体撮像素子と、この固体撮像素子に接
続され信号の伝送を行う信号ケーブルとを有する内視鏡
であって、前記固体撮像素子と、前記固体撮像素子に接
続される信号ケーブルとを、前記固体撮像素子の外形よ
り小形の基板を介して接続している。

【０００８】

【作用】この構成によれば、内視鏡先端部に固体撮像素
子の外形より小形の基板を配設して固体撮像素子と信号
ケーブルとを接続しているので、固体撮像素子の手元側
部が細径になって内視鏡挿入部が小径化される。

【０００９】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図１は本発明の第１実施例に係る固体撮像装置の
構成を示す断面図である。

【００１０】図に示すように内視鏡先端部に配設される
固体撮像装置１は、図示しない内視鏡の観察光学系を介
して伝達される観察対象部位の像が伝達される光学系２
と、この光学系２を介して撮像面に結像する観察対象部
位の観察像を電気信号に変換する固体撮像素子３と、こ
の固体撮像素子３で光電変換した電気信号を伝送する複
数の信号ケーブル４と、前記光学系２，固体撮像素子３
及び信号ケーブル先端側部の周囲を囲繞する保護部材５
と、この保護部材５を被覆する電気絶縁性を有するチュ
ーブ６などで構成されている。

【００１１】前記固体撮像素子３の背面側からは固体撮
像素子を駆動する電気信号及び撮像面に結像した観察対
象部位の観察像の光電変換された電気信号を伝送する、
例えば円柱形状もしくは角柱形状の複数の端子３１，３
１，３１．．．が延出している。これら端子３１は、端
子３１の固体撮像装置中心軸側面を、基板７に設けた基
板屈曲部７３の外周面に形成した第１のランド７１に半
田などで電気的に導通するように接続され、その周囲に
は絶縁用接着剤７４を被覆している。

【００１２】前記端子３１が接触する基板屈曲部７３に
形成したそれぞれの第１のランド７１の内側には、この
第１のランド７１と電気的に導通する第２のランド７２
が基板平面部７５に透孔として形成されている。これら
第２のランド７２には固体撮像素子３で光電変換された
電気信号を図示しない画像信号処理回路に伝送する信号
ケーブル４，４，４，．．．がそれぞれ半田などで接着
固定され、その周囲に絶縁用接着剤７４を被覆してい
る。

【００１３】すなわち、前記固体撮像素子３から延出す
る複数の端子３１と、これら端子３１に電気的に接続さ
れる複数の信号ケーブル４とは基板７を介して接続され
ている。

【００１４】そして、これら固体撮像素子３，基板７及
び信号ケーブル４の接続部を封止部材７６で封止する一
方、この接続部周囲を保護部材５で囲繞している。この
保護部材５の信号ケーブル側端部の外径形状は、前記信
号ケーブル４と端子３１との接続部を固体撮像素子３の
外形より小形の基板７を介して形成したことにより、固
体撮像素子３を配設した部分の外径形状より細径な段差
部５１となる。

【００１５】なお、前記チューブ６は、内視鏡先端部内
に挿入・固定されるものである。また、信号ケーブル４
は信号ケーブル分岐部４１で互いに束ねられている。

【００１６】このように、固体撮像素子から延出する端
子の撮像装置中心軸側面を基板側面に形成した第１のラ
ンドに電気的に接続しているので、基板の外形形状が固
体撮像素子から延出する端子が配置される端子位置より
外側に突出しないので、基板の外形形状を固体撮像素子
の外形より小型にして、保護部材の固体撮像素子手元側
部を固体撮像素子の外径より細径にした固体撮像装置を
形成することができる。

【００１７】また、基板と信号ケーブルとの接続部とな
る第２のランドを、前記端子と基板との接続部である第
１のランドより内側に、前記第１のランドに電気的に接
続して形成したことにより、信号ケーブルを基板に接続
する際、信号ケーブルを外側に大きく拡開することなく
基板に接続することができるので、固体撮像素子手元側
部を細径にした固体撮像装置を形成することができる。

【００１８】このため、この固体撮像装置を内視鏡先端
部に配設することにより、内視鏡を湾曲させるとき、内
視鏡先端部に収容されている、例えばライトガイドなど
他の内蔵物の干渉を抑えることができる。

【００１９】図２は本発明の第２実施例に係る固体撮像
装置の構成を示す断面図である。本実施例においては、
より鮮明な画像を得るため、基板７に直接信号処理回路
８を実装している。そして、この信号処理回路８で処理
した信号を基板７に形成した第２のランド７２に接続し
た信号ケーブル４により内視鏡外部に出力できるように
している。その他の構成は前記第１実施例と同様であ
り、同部材には同符号を付して説明を省略する。

【００２０】このように、信号処理回路を固体撮像素子
の近傍に配置することにより信号の減衰を防ぐことがで
きる。その他の作用及び効果は前記第１実施例と同様で
ある。

【００２１】図３及び図４は本発明の第３実施例に係
り、図３は固体撮像装置の構成を示す断面図、図４は図
３の固体撮像装置のＡ―Ａ断面図である。

【００２２】本実施例においては図４に示すように基板
７の側面部に固体撮像素子３の端子３１が係合する切欠
部７７を設ける一方、この切欠部７７に第１のランド７
１を形成している。そして、前記信号ケーブル４が接続
される第２のランド７２を、前記第１のランド７１の配
置位置に対して相似形をなすように切欠部７７の内側に
形成している。その他の構成は上記実施例と同様であ
り、同部材には同符号を付して説明を省略する。

【００２３】このように、基板の側面に固体撮像素子か
ら延出する端子が係合する切欠部を形成すると共に、こ
の切欠部に第１のランドを形成することにより、端子と
基板との位置決め及び接続を容易且つ確実に行うことが
できる。

【００２４】また、基板に基板屈曲部を形成する必要が
無くなり、安価な基板を提供することができる。

【００２５】さらに、図５に示すように信号ケーブルが
接続される第２のランド７２を中心軸から所定の距離に
形成した円を挟んで千鳥状に配置することによって、基
板７が小さいものや、固体撮像素子３の端子３１に接続
される信号ケーブル４の数が多い場合などであっても、
第２のランド７２を第１のランド７１の内側に配置させ
ることができる。その他の作用及び効果は上述の実施例
と同様である。

【００２６】なお、上述の第１実施例から第３実施例に
おける基板は、リジット基板に限定されるものではな
く、フレキシブル基板であってもよい。また、固体撮像
素子の端子の配置位置も実施例のごとく略円形状のもの
に限定されるものではなく、長方形状などであってもよ
い。さらに、固体撮像素子の基板との接続部は端子に限
定されるものではなく、パッド状の接続部であってもよ
い。

【００２７】［付記］ １．内視鏡挿入部先端に固体撮像素子と、この固体撮像
素子に接続され信号の伝送を行う信号ケーブルとを有す
る内視鏡において、前記固体撮像素子と、前記固体撮像
素子に接続される信号ケーブルとを、前記固体撮像素子
の外形より小形の基板を介して接続することを特徴とす
る内視鏡。

【００２８】２．内視鏡挿入部先端に固体撮像素子と、
この固体撮像素子に接続され信号の伝送を行う信号ケー
ブルとを有する内視鏡において、前記固体撮像素子と、
前記固体撮像素子に接続される信号ケーブルとを、前記
固体撮像素子の端子の内側に収納された基板を介して接
続する内視鏡。

【００２９】３．前記信号ケーブルの基板への接続位置
を固体撮像素子の端子の基板への接続位置より内側に設
ける付記１及び付記２記載の内視鏡。

【００３０】４．前記信号ケーブルの基板への接続部
を、前記固体撮像素子の端子配置位置に対して略相似形
に配置する付記１ないし付記３記載の内視鏡。

【００３１】５．前記信号ケーブルの基板への接続部
を、略円形形状に配置する付記１ないし付記３記載の内
視鏡。

【００３２】６．前記信号ケーブルの基板への接続部
を、千鳥状に配置する付記１ないし付記３及び付記５記
載の内視鏡。この内視鏡の目的は、基板を小径化及び簡
略化することによって安価な基板を提供することであ
る。

【００３３】７．前記基板の側面に、前記固体撮像素子
の端子が係合する切欠部を設ける付記１ないし付記６記
載の内視鏡。この内視鏡の目的は、固体撮像素子の端子
を基板に係合させることで組立性を向上させ、確実な電
気的導通を得ることである。

【００３４】８．前記基板に固体撮像素子の端子と信号
ケーブルとをそれぞれ接続するランドを形成する付記１
ないし付記７記載の内視鏡。

【００３５】９．前記固体撮像素子の端子を接続するラ
ンドと信号ケーブルを接続するランドとが電気的に接続
される付記８記載の内視鏡。

【００３６】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、固
体撮像装置を小型化することによって、固体撮像素子を
内蔵する内視鏡挿入部を小径にした内視鏡を提供するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例に係る固体撮像装置の構成
を示す断面図

【図２】本発明の第２実施例に係る固体撮像装置の構成
を示す断面図

【図３】図３及び図４は本実施例の第３実施例に係り、
図３は固体撮像装置の構成を示す断面図

【図４】図３の固体撮像装置のＡ―Ａ断面図

【図５】第３実施例の応用例を示す図

【符号の説明】

１…固体撮像装置 ３…固体撮像素子 ４…信号ケーブル ７…基板

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内視鏡挿入部先端に固体撮像素子と、こ
   の固体撮像素子に接続され信号の伝送を行う信号ケーブ
   ルとを有する内視鏡において、 前記固体撮像素子と、前記固体撮像素子に接続される信
   号ケーブルとを、前記固体撮像素子の外形より小形の基
   板を介して接続することを特徴とする内視鏡。