JPH08146299A - 液中検体検出装置 - Google Patents

液中検体検出装置

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JPH08146299A
JPH08146299A JP6288019A JP28801994A JPH08146299A JP H08146299 A JPH08146299 A JP H08146299A JP 6288019 A JP6288019 A JP 6288019A JP 28801994 A JP28801994 A JP 28801994A JP H08146299 A JPH08146299 A JP H08146299A
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JP
Japan
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sample
liquid
detection device
sample chamber
chamber
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JP6288019A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Ito
和幸 伊藤
Ryosuke Miura
良輔 三浦
Kiyoshi Taguchi
清 田口
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、検体試料室内における顕微鏡視界
付近の液体の動揺を抑制し、検体画像のぶれを防止す
る。 【構成】 観察対象の液体10から液体試料を採取して
顕微観察を行い、液体中の検体6を検出する液中検体検
出装置において、液体試料を導入し、この液体試料中の
検体6を顕微観察可能に保持する検体試料室5と、この
検体試料室5を構成する内壁1b,4aにおける、顕微
観察の顕微鏡視界13の付近に設けられた複数個の突起
物12,14とを備えた液中検体検出装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体中の微生物、微小
粉体等の液中検体を検出する液中検体検出装置に係り、
特に、液中検体の検体試料室を改良した液中検体検出装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】水中微生物画像検出装置等の液中検体検
出装置を用い、水中に浮遊する微生物、例えば活性汚泥
中のフロックや海水中の石油分解バクテリア、さらに酵
母菌、ビール菌等の顕微画像を取り込んで各種調査をす
ることが広く行われている。
【0003】このような液中検体撮影を定期的に行う場
合、定期的に検体試料、すなわち検体を含む液体を得る
ために、顕微鏡部分を水中に水没させるか、採水装置等
を用いている。
【0004】顕微鏡部分を液体中に水没させる場合、検
体試料を連続的に導入できるように、検体試料室内と当
該液体サンプリング口とは連通する構造となっている。
このとき、検体試料導入対象の液体は流動し、また揺動
していることがあるので、検体試料室内の検体試料がぶ
れないようにサンプリング口付近に防流板を取り付けた
り、水没させた顕微鏡部分の周囲に防流筒を設けるよう
にしている。
【0005】一方、採水装置等を用いて検体試料を採取
する場合は、検体試料室と検体試料採取対象の液体とが
直接連通することなく、採水装置によって検体試料が検
体試料室に導入される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような検体試料室
内に液体を採水する顕微鏡装置では、検体試料室内の検
体試料に揺れが生じると、検体が動き検体の観察が困難
になるという問題点がある。つまり、採水された試料の
大きな流動のみならず、検体試料のわずなな揺れであっ
ても検体に微小な揺れを与え、例えば検体を画像表示さ
せる装置での表示画像に大きなぶれを生じさせる。
【0007】例えば顕微鏡部分を液体中に水没させる液
中検体検出装置では、検体試料採取対象の液体とが直接
連通しており、たとえ防流板、防流筒等を設けても、液
体の微小な揺れの伝搬を防止するのは困難である。
【0008】一方、採水装置等を用いた場合、検体試料
室にはサンプリング機構、洗浄機構等が設けられ、入り
組んだ構造となっているため、検体試料室内を完全な密
閉状態にすることができない。このため、検体試料室内
の検体には、検体試料のわずかな揺れによって検体試料
室内の検体にもわずかな揺れが生じ、上記問題が生じて
いた。
【0009】本発明は、このような実情を考慮してなさ
れたもので、検体試料室内における顕微鏡視界付近の液
体の動揺を抑制し、ひいては検体にもわずかな揺れを抑
えて検体画像のぶれを防止する液中検体検出装置を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に対応する発明は、観察対象の液体から液
体試料を採取して顕微観察を行い、液体中の検体を検出
する液中検体検出装置において、液体試料を導入し、こ
の液体試料中の検体を顕微観察可能に保持する試料室
と、この試料室の内壁における、顕微観察の顕微鏡視界
近傍に設けられた複数個の突起物とを備えた液中検体検
出装置である。
【0011】また、請求項2に対応する発明は、請求項
1に対応する発明において、突起物は、試料室の内上壁
及び内下壁の顕微鏡視界を挟んだ位置に設けられた液中
検体検出装置である。
【0012】さらに、請求項3に対応する発明は、請求
項1に対応する発明において、突起物は、試料室の内上
壁及び内下壁及び内側壁の顕微鏡視界を挟んだ位置に設
けられた液中検体検出装置である。
【0013】さらにまた、請求項4に対応する発明は、
観察対象の液体から液体試料を採取して顕微観察を行
い、液体中の検体を検出する液中検体検出装置におい
て、液体試料を導入し、この液体試料中の検体を顕微観
察可能に保持する試料室と、この試料室内に設けられた
スライドガラスと、このスライドガラス上における、顕
微観察を行うために顕微鏡視界の付近に設けられた複数
個の突起物とを備えた液中検体検出装置である。
【0014】一方、請求項5に対応する発明は、観察対
象の液体から液体試料を採取して顕微観察を行い、液体
中の検体を検出する液中検体検出装置において、液体試
料を導入し、この液体試料中の検体を顕微観察可能に保
持する試料室と、顕微観察の顕微鏡視界を含む試料室内
の領域において、試料室の内上壁と内下壁とが接近する
ように形成された試料保持部とを備えた液中検体検出装
置である。
【0015】
【作用】したがって、まず、請求項1に対応する発明の
液中検体検出装置においては、試料室に観察対象の液体
から液体試料が導入される。試料室内において、該試料
室内壁の顕微鏡視界付近に設けられた突起物によって、
わずかな揺れを含む液体試料すなわち検体試料の流動が
抑えられ、ひいては検体の動揺が抑えられる。
【0016】したがって、例えば顕微観察のための画像
検出装置によって撮影された画像に、ぶれが生じことは
ない。また、請求項2に対応する発明の液中検体検出装
置においては、請求項1に対応する発明と同様に作用す
る他、突起物を試料室の内上壁及び内下壁の顕微鏡視界
位置を挟んだ当該壁上に設けたので、効率的に検体の動
揺が抑えられる。
【0017】さらに、請求項3に対応する発明の液中検
体検出装置においては、請求項2に対応する発明と同様
に作用する他、突起物を試料室の内側壁の顕微鏡視界位
置を挟んだ当該壁上に付加したので、より効率的に検体
の動揺が抑えられる。
【0018】さらにまた、請求項4に対応する発明の液
中検体検出装置においては、請求項1に対応する発明と
同様に試料室内に液体試料導入後、該試料室内のスライ
ドガラス上の顕微鏡視界付近に設けられた突起物によっ
て、わずかな揺れを含む液体試料すなわち検体試料の流
動が抑えられ、以下、請求項1に対応する発明と同様に
作用する。
【0019】一方、請求項5に対応する発明の液中検体
検出装置においては、請求項1に対応する発明と同様に
試料室内に液体試料導入後、検体試料保持部によって、
わずかな揺れを含む液体試料すなわち検体試料の流動が
抑えられ、以下、請求項1に対応する発明と同様に作用
する。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。各
実施例に用いられる液中検体検出装置は、検液から採取
した検体試料の画像を定期的に自動検出する顕微鏡装置
である。 (第1の実施例)図1は本発明に係る液中検体検出装置
の第1の実施例の概略構成を示す断面図である。
【0021】図1において、背景板1の下面1aの取り
付けられた光源筒2内のソケット3bに装着された光源
3から射出した光束は、背景板1の上面1bとこれに対
向する撮影窓4の下面4a間の空間である検体試料室5
に入射する。
【0022】検体試料室5に入射された光束は、検体6
を照射した後、顕微鏡筒7内に導入される。この光束
は、顕微鏡筒7内の拡大レンズ部8を通過して、画像検
出部9に導かれ、検体6を結像する。
【0023】画像検出部9は、CCDカメラ等のITV
カメラ、画像メモリ、モニタ等を備え、拡大レンズ部8
にて拡大された検体6の検出画像を表示する。また、画
像検出部9は、検体を自動的に検出する。
【0024】また、図1において、液中検体検出装置
は、検体6を含む液体である検液10内に、その一部、
すなわち検体試料室5よりも下の部分が水没されいる。
その結果、検体6を含む試料液体すなわち検体試料が、
検体試料室5内に流入できる。
【0025】検体試料室5は、背景板1の上面1bと撮
影窓4の下面4aと、さらに背景板1,撮影窓4間のス
ペーサ11の内側壁11aとに囲まれた空間によって形
成され、背景板1上面1b,撮影窓4下面4a間の距離
は0.5〜1mm程度である。
【0026】図2(a),(b)、図3(a),
(b)、図4に、それぞれ撮影窓4の断面図,下面図、
背景板1の断面図,上面図、スペーサ11の斜視図を示
す。図2に示すように、撮影窓4は、円板状の透光性物
体であり、下面4aに検体揺れ防止用の突起物12を有
する。
【0027】一方、図2(b)において、撮影窓4下面
4aの斜線部4asは、スペーサ11が接触する部分で
ある。したがって、スペーサ内側壁11aに囲まれる検
体試料室5は、上方から見ると扇状の入口部分とそれに
続き入口方向を長辺とする長方形状部分とからなってい
る。また、撮影窓4下面4aは、中央に1.1×0.9
程度の大きさで長辺を検体試料室5の入口方向と同じく
する顕微鏡視界13を有する。検体6は、検体試料室内
5の顕微鏡視界13内に位置すると検出画像に表示され
る。
【0028】突起物12は、顕微鏡視界13を挟みかつ
近接して、矩形状の顕微鏡視界13の短辺の外側に、正
三角形の頂点に一つづつ、すなわち両側に各々三つづつ
配置されている。また、この各々の正三角形は、撮影窓
4の顕微鏡視界13長辺に平行な中心軸に2分され、さ
らに、その中心軸上の頂点は他の二頂点に対して検体試
料室5入口と反対側に配置されている。
【0029】突起物12は、検体6を傷つけないよう、
また破壊しないように半球状、円柱状等の丸みを帯びた
ものが用いられ、撮影窓4下面4aから下方への突出高
さは0.1〜0.2mm程度である。
【0030】また、この突起物12は、接着固定又は溶
接固定可能な材質のものを用いるか、あるいは撮影窓4
を作成する際に予めこのような突起物12を有するよう
に加工してもよい。さらに、突起物12の材質は、検液
10、検体6に対して耐食性、耐久性を有するものを用
いる。
【0031】次に図3(a)において、背景板1は、撮
影窓4と同様円板状の透光性物体であり、上面1bに検
体揺れ防止用の突起物14を有する。一方、図3(b)
において、背景板1上面1bの斜線部1bsは、スペー
サ11が接触する部分であり、上記撮影窓4下面4aの
場合と同様に、検体試料室5、顕微鏡視界13が配置さ
れる。
【0032】突起物14は、顕微鏡視界13の短辺の外
側で検体試料室5入口側に正三角形の頂点に一つづつ,
計三つ、一方、顕微鏡視界13を挟んだ反対側に二つほ
ど配置されている。また、この正三角形は、撮影窓4の
場合と顕微鏡視界13長辺に平行な中心軸で2分され、
その頂点は撮影窓4の場合と逆に検体試料室5入口側に
配置されている。一方、顕微鏡視界13を挟んだ反対側
に配置された二つの突起物14は顕微鏡視界13長辺に
平行な中心軸上に配置されている。
【0033】また、背景板1の突起物14そのものの構
造,材質等は、撮影窓4の突起物12の場合と同様であ
る。さらに、図4において、スペーサ11は、円板状の
物体に切り込みを有するものであり、上記したように、
その切り込み形状は、上方から見た場合に、扇状の入口
部分とそれに続き入口方向を長辺とする長方形状部分と
からなっている。
【0034】このとき、スペーサ11の厚みによって生
じる内側壁11aの内、上記長方形部分の長辺側内側面
11a1の各々に内側に向って四つづつ合計八つの突起
物15が設けられている。
【0035】各長辺側内側面11a1の突起物15は、
顕微鏡視界13に対応する位置を挟んで二つづつ設けら
れている。また、スペーサ11の突起物15そのものの
構造,材質等は、撮影窓4の突起物12の場合と同様で
ある。
【0036】さらに、各突起物12,14,15は、採
液機構(図示せず)との構成上の関係、また、検液1
0、検体6等性状との関係により、採液、検体検出、排
液等において支障がない構成となるように設けられてい
る。
【0037】次に、以上のように構成された本実施例の
液中検体検出装置の動作について説明する。この液中検
体検出装置においては、検体試料は、検体試料室5が検
液10中に水没していることにより導入される。
【0038】導入された検体試料中の検体6は、光源3
から射出した光束に照射される。当該光束は、顕微鏡筒
7内に導入され、顕微鏡筒7内の拡大レンズ部8を通過
して、画像検出部9に導かれ、検体6を結像する。拡大
レンズ部8にて拡大された検体6の検出画像はモニタに
よって表示される。
【0039】検体6がモニタに表示される際に、顕微鏡
視界13の付近に設けらた突起物12,14,15によ
り検体試料室5内の液体の微小な揺れが防止される。ま
た、検液10の流動に起因し、検体試料室5入口から伝
わってくる揺れも同様に防止される。
【0040】したがって、検体試料室5の検体6は揺動
することがないので、画像検出時のぶれが防止される。
上述したように、本実施例による液中検体検出装置は、
検体試料室5の撮影窓4及び背景板1に突起物12,1
4を設け、検体撮影時に、顕微鏡視界13付近での検体
試料のわずかな揺れを含む流動性を著しく低下させるよ
うにしたので、検体の動揺が抑えられる。
【0041】したがって、画像検出部9によって検体が
撮影されたとき、画像のぶれを防止することができる。
また、TVカメラ,CCDカメラ等を用いて画像取り込
みを連続的に行う場合であっても、このような動揺防止
機構により撮影間も画像のぶれを防止しつづけることが
できるので、例えば水中微生物の変化や浮遊状態を連続
的に撮影することができる。
【0042】さらに、このような連続した撮影画像を用
いて画像処理解析を行う場合に、ぶれのない安定性の高
い静止画像が容易に得られ、被写体画像の識別が容易に
なるので、画像処理における前処理や2値化を行う際に
も便利である。
【0043】また、本実施例による液中検体検出装置
は、スペーサ11にも突起物15を設けたので、より一
層効果的に画像のぶれを防止することができる。 (第2の実施例)図5は本発明に係る液中検体検出装置
の第2の実施例の概略構成を示す断面図であり、図1と
同一部分には同一符号を付して説明を省略し、ここでは
異なる部分についてのみ述べる。
【0044】この液中検体検出装置は、第1の実施例の
装置と異なり、検体試料室5Bが検液10に水没せず、
検液10から遮断されている。したがって、検体試料
は、採液取入口16aが検液10に水没している採液部
16によって定期的に採液される。
【0045】採液される検体試料は、採液部16の採液
出水口16bから採水受皿17を介して検体試料室5B
に定期的に導入される。また、検体試料室5Bは、第1
の実施例における検体試料室5の入口部に採水受皿17
を設けて上方に対して開放される構成とすることで、導
入された検体試料が流出しないようになっている。な
お、背景板1B上面1Bb,撮影窓4B下面4Ba間の
距離は0.5〜1mm程度である。
【0046】また、撮影窓4B,背景板1B,スペーサ
11Bには、突起物12,14,15が設けられておら
ず、検体試料室5B内には上面18aに突起物19を有
するスライドガラス18が備えられている。
【0047】図6に示すように、このスライドガラス1
8は、一定の厚さを有する長方形の板であって、摺動機
構20により検体試料室5Bの入口方向に向って直線運
動が可能となっている。この動作により、検体6が顕微
鏡視界13まで導かれ、画像検出が行われる。
【0048】また、突起物19は、測定位置にあると
き、顕微鏡視界13となる長方形の各辺の外側に顕微鏡
視界13と近接してそれぞれ一つづつ設けられ、突出高
さは0.1〜0.2mm程度である。
【0049】摺動機構20は、検体試料室5B入口の反
対側に設けられ、スライドガラス18の一端に取り付け
られたシャフト20aの反対端が摺動機構20内のエア
シンダアクチュエータ20bに接続され、エアシンダア
クチュエータ20bの動作がシャフト20aを介してス
ライドガラス18に伝達される。
【0050】さらに、エアシンダアクチュエータ20b
は、摺動駆動部20cによって動作されている。なお、
スペーサ11Bの検体試料室5B入口反対側には、シャ
フト20a用の摺動穴が設けられている。
【0051】次に、以上のように構成された本実施例の
液中検体検出装置の動作について説明する。まず、採液
部16に採液された検液10は、検体試料として検体試
料室5Bに導入される。
【0052】次に、検体試料室5B内でスライドガラス
18が摺動することにより、検体6がスライドガラス1
8上に取込まれ、スライドガラス18の顕微鏡視界13
上に位置する。この時点でスライドガラス18の摺動を
停止する。
【0053】以下、第1の実施例と同様に検体6の拡大
画像を取り込み、出力する。なお、本実施例の場合、検
体試料室5Bは検液10に直接水没していないので、検
液10の流動の影響からは遮断されている。しかし、ス
ライドガラス18の摺動運動に伴う流動の摺動停止後に
まで残っている影響、スペーサ11B等の摺動穴からの
わずかな流動、画像検出部1の機械的な振動により生じ
るわずかな検体試料の揺れ等が検体試料室5B内に生じ
ている。
【0054】しかし、本実施例では、突起物19が顕微
鏡視界13の付近に設けられており、これらにより検体
試料室5B内の液体の微小な揺れが抑制される。したが
って、検体試料室5Bの検体6は揺動することがないの
で、画像検出時のぶれが防止される。
【0055】上述したように、本実施例による液中検体
検出装置は、検体試料室5B内のスライドガラス18上
に突起物19を設け、検体撮影時に、顕微鏡視界13付
近での検体試料のわずかな揺れを含む流動を抑えるよう
にしたので、第1の実施例の効果と同様な効果を得るこ
とができる。
【0056】また、採液部16を用い、検液10と検体
試料室5Bを切り離したので、検液10内の流動の影響
を受けないようにすることができる。 (第3の実施例)図7は本発明に係る液中検体検出装置
の第3の実施例の概略構成を示す断面図であり、図1と
同一部分には同一符号を付して説明を省略し、ここでは
異なる部分についてのみ述べる。
【0057】この液中検体検出装置は、光源筒2、光源
3及びソケット3bの代わりに光源3Bが設けられてい
る。光源3Bは、顕微鏡筒7内に設けられ、光束は検体
6の上方より照射される。検体6に照射された光束は、
反射されて顕微鏡筒7内に導入され、以下は第1の実施
例と同様である。
【0058】顕微鏡筒7より下の構成部分は、検体6画
像取り込み時には、検液10の液面から引き上げられて
いるが、検体試料採取時には検体試料室5Cが水没され
る。この上下動作は、顕微鏡筒7の上に設けられた気液
移動部21により行われる。
【0059】また、検体試料室5Cは、第1の実施例と
同様、背景板1Cの上面1Cbと撮影窓4Cの下面4C
aと、さらに背景板1C,撮影窓4C間のスペーサ11
Cの内側壁11Caとに囲まれた空間によって形成され
ている。なお、背景板1C上面1Cb,撮影窓4C下面
4Ca間の距離は0.5〜1mm程度である。
【0060】スペーサ11Cは、図8(a),(b)に
示すように、検体試料を保持するための検体試料保持台
22と気体を導入するための噴気口23を備えている。
なお、突起物は備えていない。
【0061】図8(a)は、背景板1Cの断面図、図8
(b)は、背景板1Cを上方から見た図であり、図8
(b)における斜線は、スペーサ11が接触する部分で
ある。噴気口23は、検体試料保持台22を挟んで検体
試料室5入口部分の反対側に設けられている。
【0062】検体試料保持台22は、背景板上面1Cb
の中央に設けられ、保持台22中央には顕微鏡視界13
を有する。材質は、透過性を有さない物質を用いてい
る。なお、顕微鏡視界13の大きさは、第1の実施例で
記したように1.1×0.9mmである。
【0063】検体試料室5C全体は、検体試料保持台2
2上面22aと撮影窓下面4aとの距離が1m以下、望
ましくは0.1〜0.2mm程度になるように構成され
ており、検体試料はこの距離が短いことによる表面張力
によって保持される。
【0064】また、背景板1C下面1Caから上面1C
bを貫通する噴気口23には、噴気管24が接続され、
この噴気管24,噴気口23を介して噴気部25から検
体資料室5C内に圧縮空気等による気体の噴気できるよ
うになっている。なお、これらの噴気機構は、逆に検体
試料を吸入できる吸気機構となっていてもよい。
【0065】次に、以上のように構成された本実施例の
液中検体検出装置の動作について説明する。まず、気液
移動部21の動作により、顕微鏡筒7以下の部分が検液
に水没し、検体試料が導入される。
【0066】次に、顕微鏡筒7以下の部分が画像検出位
置にまで引き上げられる。このとき、背景板1C上面1
Cb,撮影窓4C下面4Ca間の距離が0.5〜1mm
程度であるので、そのままでは、表面張力により検体試
料室5内の検体試料は外部に流出しない。
【0067】そこで、次に噴気部25から検体試料室5
内に気体を噴気し、検体試料を流出させる。しかし、検
体試料保持台22上面22aは、顕微鏡窓4Cの下面4
Caまでの距離がごく近い。したがって、検体試料表面
の表面張力は大きく、気液界面が形成されて、この部分
の検体試料は外部に流失しない。
【0068】以下、第1の実施例、第2の実施例と同様
に、顕微鏡視界13上の検体6の画像を検出する。画像
検出時において、検体試料は、撮影に必要なごくわずか
な量が狭い領域に表面張力によって保持されているの
で、検体試料は流動することなく、検体6は動揺しな
い。したがって、画像検出時のぶれが防止される。
【0069】上述したように、本実施例による液中検体
検出装置は、検体試料室5C内に検体試料保持部22を
設け、検体撮影時に、表面張力により顕微鏡視界13付
近での検体試料のわずかな揺れを含む流動を抑えるよう
にしたので、第1の実施例の効果と同様な効果を得るこ
とができる。
【0070】また、気液移動部21を用い、画像取り込
み時には検液10と検体試料室5Cを切り離すようにし
たので、検液10内の流動の影響を受けず、流動しにく
い検体試料保持部22上のごくわずかな検体試料のみに
ついて観察することができる。
【0071】なお、本実施例における検体試料の排除機
構は、本実施例で用いた噴気機構の代わりにスクレーパ
ー機構等であってもよい。また、本発明の実施例におい
て、観察窓及び背景板又はスペーサに突起物を設けた検
体の動揺防止機構と、スライドガラスに突起物を設けた
検体の動揺防止機構と、検体試料保持台を設けた検体の
動揺防止機構とについて、それぞれ検体試料の採液方法
として水没式、採水式、上下式のものを用いたが、本発
明はこの組み合わせに限られるものではなく、動揺防止
機構と採水方法はいかなる組み合わせであってもよい。
また、本発明に係る動揺防止機構は、実施例で述べた以
外の他の採水方法との組み合わせも可能である。
【0072】さらに、本発明は、検液から採取した検体
試料の画像を定期的に自動検出する顕微鏡すなわち液中
検体検出装置についてのべたが、本発明はこの他の種類
の顕微鏡に対しても適用可能である。本発明は、その要
旨を逸脱しない範囲でその他の変形が可能である。
【0073】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、検
体試料室内における顕微鏡視界付近の液体の動揺を抑制
し、ひいては検体にもわずかな揺れを抑えて検体画像の
ぶれを防止できる液中検体検出装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液中検体検出装置の第1の実施例
の概略構成を示す断面図。
【図2】同実施例における撮影窓の詳細構成を示す断面
図及び平面図。
【図3】同実施例における背景板の詳細構成を示す断面
図及び平面図。
【図4】同実施例におけるスペーサの詳細構成を示す斜
視図。
【図5】本発明に係る液中検体検出装置の第2の実施例
の概略構成を示す断面図。
【図6】同実施例におけるスライドガラスの詳細構成を
示す斜視図。
【図7】本発明に係る液中検体検出装置の第3の実施例
の概略構成を示す断面図。
【図8】同実施例における背景板の詳細構成を示す断面
図及び平面図。
【符号の説明】
1,1B,1C…背景窓、3,3B…光源、4,4B,
4C…撮影窓、5,5B,5C…検体試料室、6…検
体、7…顕微鏡筒、9…画像検出部、10…検液、11
…スペーサ、12,14,15,19…突起物、13…
顕微鏡視界、16…採液部、18…スライドガラス、2
0…摺動機構、21…気液移動部、22…検体試料保持
台、25…噴気部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 21/03 Z 21/27 E

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 観察対象の液体から液体試料を採取して
    顕微観察を行い、前記液体中の検体を検出する液中検体
    検出装置において、 前記液体試料を導入し、この液体試料中の検体を顕微観
    察可能に保持する試料室と、 この試料室の内壁における、前記顕微観察の顕微鏡視界
    近傍に設けられた複数個の突起物とを備えたことを特徴
    とする液中検体検出装置。
  2. 【請求項2】 前記突起物は、前記試料室の内上壁及び
    内下壁の顕微鏡視界を挟んだ位置に設けられたことを特
    徴とする請求項1記載の液中検体検出装置。
  3. 【請求項3】 前記突起物は、前記試料室の内上壁及び
    内下壁及び内側壁の顕微鏡視界を挟んだ位置に設けられ
    たことを特徴とする請求項1記載の液中検体検出装置。
  4. 【請求項4】 観察対象の液体から液体試料を採取して
    顕微観察を行い、前記液体中の検体を検出する液中検体
    検出装置において、 前記液体試料を導入し、この液体試料中の検体を顕微観
    察可能に保持する試料室と、 この試料室内に設けられたスライドガラスと、 このスライドガラス上における、前記顕微観察を行うた
    めに顕微鏡視界の付近に設けられた複数個の突起物とを
    備えたことを特徴とする液中検体検出装置。
  5. 【請求項5】 観察対象の液体から液体試料を採取して
    顕微観察を行い、前記液体中の検体を検出する液中検体
    検出装置において、 前記液体試料を導入し、この液体試料中の検体を顕微観
    察可能に保持する試料室と、 前記顕微観察の顕微鏡視界を含む前記試料室内の領域に
    おいて、試料室の内上壁と内下壁とが接近するように形
    成された試料保持部とを備えたことを特徴とする液中検
    体検出装置。
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