JPH08145772A - 電子式はかりの零点およびスパン調整方法 - Google Patents

電子式はかりの零点およびスパン調整方法

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JPH08145772A
JPH08145772A JP28575394A JP28575394A JPH08145772A JP H08145772 A JPH08145772 A JP H08145772A JP 28575394 A JP28575394 A JP 28575394A JP 28575394 A JP28575394 A JP 28575394A JP H08145772 A JPH08145772 A JP H08145772A
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昭 中本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】作業効率を改善する電子式はかりの零点・スパ
ン調整方法を提供する。 【構成】ロードセル1の荷重検出信号aの増幅信号a’
からムダ目消去調整回路43において調整されたムダ目消
去信号dを減算し、この減算信号eをゲイン調整回路4
5において調整し、A/D変換器16においてディジタ
ル信号fに変換してコンピュータ41へ出力するアナロ
グ回路部A’を備えた電子式はかりにおいて、コンピュ
ータ41は、入力したはかりの秤量と目量に基づいて、
ムダ目消去調整回路43とゲイン調整回路45のゲイン
を選択し、一定値以内のロードセル1及びアナログ回路
部A’の零点の変化を許容できるようはかりの零点を自
動調整し、かつスパンが最大となるように自動調整す
る。 【効果】はかりの秤量と目量を入力するだけで、零点と
スパンが自動調整されることにより、調整作業効率を改
善でき、コストを低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子式はかりの零点およ
びスパン調整方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の上記電子式はかりの回路構成を図
3,図4に示す。図3において、1は、はかりの検出手
段のロードセルであり、その励磁端子2は後述するアナ
ログ回路部Aの電源端子3に接続され、電源が供給さ
れ、また出力端子4はアナログ回路部Aの入力端子5に
接続され、ロードセル1の荷重検出信号aがアナログ回
路部Aに入力され、また励磁端子2はアナログ回路部A
の基準端子6に接続され、ロードセル1の電圧信号bが
アナログ回路部Aに入力されている。
【0003】アナログ回路部Aは、入力端子5に接続さ
れ、ロードセル1の荷重検出信号aを増幅し、増幅され
た荷重検出信号a’を出力するプリアンプ11と、基準端
子6に接続されロードセル1の電圧信号bを増幅し、基
準電圧信号cを出力する基準アンプ12と、基準アンプ12
に接続され基準電圧信号cを調整し、はかりのムダ目に
相当するムダ目消去信号dを出力するムダ目消去調整回
路13(後述する)と、プリアンプ11とムダ目消去調整回
路13に接続され、荷重検出信号a’よりムダ目消去信号
dを減算し、計量信号eを出力する減算器14と、減算器
14に接続され、計量信号eを調整し、計量信号e’を出
力するゲイン調整回路15(後述する)と、ゲイン調整回
路15と基準アンプ12に接続され、基準電圧信号cに応じ
て計量信号e’をディジタル信号fに変換するアナログ
−ディジタル変換器(以下、A/D変換器と略す)16か
ら構成されている。
【0004】A/D変換器16から出力された計量のディ
ジタル信号fは出力端子17を介してコンピュータ21へ出
力され、コンピュータ21により計量値がディジタル表示
器(図示せず)に表示される。
【0005】ムダ目消去調整回路13の回路図を図4に示
す。ムダ目消去調整回路13は一般にオペアンプを使用し
た反転増幅回路と呼ばれる回路であり、入力側抵抗Rs
と帰還側抵抗Rf の抵抗値の比により増幅率(ゲイン)
を定めることができる。帰還側抵抗Rf は、粗調整用の
複数の固定抵抗31を直列に接続し、これら各固定抵抗31
にそれぞれ並列にディップ−スイッチ32を接続し、固定
抵抗31にさらに微調整用の可変抵抗33を直列に接続して
構成されている。
【0006】ゲイン調整回路15の回路も同様の構成であ
り、説明を省略する。但し、微調整用の可変抵抗33は不
要である。上記構成による動作を説明する。
【0007】ロードセル1により検出された荷重検出信
号aは、プリアンプ14により増幅され、減算器14により
荷重検出信号a’からムダ目消去調整回路13により調整
されたムダ目消去信号dが減算されて計量信号eが求め
られ、この出力はゲイン調整回路15で調整され、A/D
変換器16によりディジタル信号fに変換されてコンピュ
ータ21へ入力され、計量値がディジタル表示器に表示さ
れる。
【0008】次に、ゲイン調整回路15とムダ目消去調整
回路13のゲインを調整して、目標の零点とスパンに調整
する方法について説明する。 錘を載せない状態でロードセル1に電源を供給する。
【0009】そしてまず、ムダ目消去調整回路13を調
整する。すなわち、減算器14の出力信号(計量信号)e
のレベルを確認しながら、この出力信号eのレベルが所
定値αと一致するように、ムダ目消去調整回路13のディ
ップ−スイッチ32を投入して粗調整し、続いて可変抵抗
33を可変する。
【0010】上記所定値αは、目標の零点値であり、ロ
ードセル1の荷重検出信号aがマイナス側に振れた場
合、A/D変換器16の入力信号がマイナスとならないよ
うに設定されたバイアス値である(A/D変換器によっ
ては入力信号がマイナスとなると、正確にA/D変換で
きないものがある)。この所定値αに相当するディジタ
ル信号f(=α’)をコンピュータ21は零点であると認
識する。
【0011】はかりに、秤量の錘を載せる。 そして次に、ゲイン調整回路15を調整する。すなわ
ち、秤量の錘を載せたときのゲイン調整回路15の出力信
号e’が目標の(零点+スパン)の値以下になるよう
に、ゲイン調整回路15の出力信号e’のレベルを確認し
ながら、ゲイン調整回路15のディップ−スイッチ32を投
入して調整する。
【0012】このとき、ゲイン調整回路15の調整によ
って出力信号e’が変化するので、ゲイン調整後に秤量
の錘を降ろして、出力信号e’のレベルが所定値α’に
一致するように、ムダ目消去調整回路13を再調整する。
【0013】調整された後の秤量のディジタル信号fを
βとすると、(β−α’)をコンピュータ21はスパンで
あると認識する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来のゲイン調整回路15とムダ目消去調整回路13のゲイン
の調整による、零点とスパンの調整方法では、作業員が
信号レベルを確認しながら調整する必要があり、またデ
ィップ−スイッチ32、および可変抵抗33を調整する必要
があり、さらにムダ目消去調整回路13の再調整も必要な
ことから、調整に時間と手間がかかり作業効率が悪く、
コストがかかるという問題があった。
【0015】本発明はこのような問題点を解決するもの
であり、作業効率を改善する電子式はかりの零点および
スパン調整方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の電子式はかりの零点およびスパン調整方法は、
はかりの検出手段としてロードセルを有し、このロード
セルの荷重検出信号より、ムダ目消去調整回路において
アナログ−ディジタル変換器の基準電圧より調整される
ムダ目消去信号を減算し、この減算信号をゲイン調整回
路において調整し、前記アナログ−ディジタル変換器に
おいてディジタル信号に変換してコンピュータへ出力す
るアナログ回路部を有す電子式はかりにおける、零点お
よびスパンの調整方法であって、前記アナログ回路部を
構成する素子によりに定まる、前記アナログ−ディジタ
ル変換器のフルスケールをS,前記ゲイン調整回路が選
択可能なゲインをGG ,前記ムダ目消去調整回路が選択
可能なゲインをGM ,零点のアナログ−ディジタル変換
器の最小出力基準値をK,スパンのアナログ−ディジタ
ル変換器の最大出力基準値をM、前記コンピュータに入
力される、前記電子式はかりの秤量をW,目量をZとす
ると、錘を載せない状態において、各ゲイン調整回路の
ゲインGG 毎に、アナログ−ディジタル変換器の出力値
Lを計測し、 L−GM ・GG ・S≧K …(1) を満たす最大のムダ目消去調整回路のゲインGM を選択
し、この選択されたゲインGM における零点値ωを ω=L−GM ・GG ・S …(2) にて演算し、これら各ゲイン調整回路のゲインGG
に、選択されたムダ目消去調整回路のゲインGM と零点
値ωを記憶し、次に秤量Wの錘を載せ、各ゲイン調整回
路のゲインGG 毎に、選択されたムダ目消去調整回路の
ゲインGM に設定して、アナログ−ディジタル変換器の
出力値Hを計測し、スパン値Fを F=H−ω …(3) にて演算し、これら各ゲイン調整回路のゲインGG
に、スパン値Fを記憶し、 F≦M …(4) を満たす最大のスパン値Fのゲイン調整回路のゲインG
G を選択し、この選択されたゲインGG におけるスパン
値Fによりスパン係数Qを、 Q=(W/Z)/F …(5) にて演算して求め、前記選択されたゲインGG における
零点値ωを零点スケールとし、選択されたムダ目消去調
整回路のゲインGM を最終の調整ゲインGM とすること
を特徴とするものである。
【0017】
【作用】上記方法によると、電子式はかりの秤量W,目
量Zを入力し、錘を載せない状態において、各ゲイン調
整回路のゲインGG 毎に、アナログ−ディジタル変換器
の出力値Lを計測し、上記(1)式を満たす最大のムダ
目消去調整回路のゲインGM を選択し、この選択された
ゲインGM における零点値ωを上記(2)式により演算
し、これら各ゲイン調整回路のゲインGG 毎に、選択さ
れたムダ目消去調整回路のゲインGM と零点値ωを記憶
し、次に秤量の錘を載せ、各ゲイン調整回路のゲインG
G 毎に、選択されたムダ目消去調整回路のゲインGM
設定して、アナログ−ディジタル変換器の出力値Hを計
測し、スパン値Fを上記(3)式により演算し、これら
各ゲイン調整回路のゲインGG 毎のスパン値Fを記憶
し、次に上記(4)式を満たす最大のスパン値Fのゲイ
ン調整回路のゲインGG を選択し、この選択されたゲイ
ンGG におけるスパン値Fによりスパン係数Qを上記
(5)式にて演算して求め、前記選択されたゲインGG
における零点値ωを零点スケールとし、選択されたムダ
目消去調整回路のゲインGM を最終の調整ゲインGM
する。
【0018】上記(1)式は、一定値以内のロードセル
およびアナログ回路部の零点変化を許容できるように、
すなわち零点変化によりA/D変換器の入力信号がマイ
ナスにならないように、バイアス値を(零点の最小出力
基準値K)を与えるものであり、この基準値Kを満たす
最大のムダ目調整回路のゲインGM が選択され、上記
(2)式で求められる、最小出力基準値K以上のバイア
ス値(零点値ω)が保証される。
【0019】また上記(3)式は、スパンのA/D変換
値(スパン値F)を得るものであり、また上記(4)式
は、スパン値Fがアナログ−ディジタル変換器の最大出
力基準値M内であることを条件とするものであり、この
式を満たす、最大のスパン値Fが得られるゲイン調整回
路のゲインGG が選択され、その結果、(4)式の条件
下で最大のスパンが得られる。また零点値ωが零点スケ
ールとなる。
【0020】また上記(5)式は、スパン係数を求める
一般式である。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。なお、従来例の図3の構成と同一の構成には同
一の符号を付して説明を省略する。
【0022】図1は本発明の零点およびスパン調整方法
を使用した電子式はかりの回路構成図である。図示のよ
うに、アナログ回路部A’には、従来のムダ目消去調整
回路13に代えて、後述するコンピュータ41から第1選択
入力端子42を介して、ムダ目消去選択信号gを入力し、
アナログスイッチ(図示せず)によりゲインを調整し、
はかりのムダ目に相当するムダ目消去信号dを出力する
ムダ目消去調整回路43が設けられ、さらに従来のゲイン
調整回路15に代えて、コンピュータ41から第2選択入力
端子44を介して、ゲイン選択信号hを入力し、アナログ
スイッチ(図示せず)によりゲインを調整し、計量信号
eを調整し、計量信号e’を出力するゲイン調整回路45
が設けられている。
【0023】電子式はかりの零点およびスパン調整方法
を図2のフローチャートにしたがって説明する。なお、
コンピュータ41には、電子式はかりの秤量、目量(最小
目盛)に関係なく、予め上記アナログ回路A’を構成す
る素子、電源により予め定まる下記の回路の値が入力さ
れている。
【0024】1.A/D変換器16の基準電圧X(v), 2.A/D変換器16のフルスケール(カウント), 3.ムダ目消去調整回路43が選択可能なゲインG
M (倍), 4.ゲイン調整回路45が選択可能なゲインGG (倍), 5.零点の最小出力基準値K(カウント), 6.秤量スパンの最大出力基準値M(カウント) 〔ステップ−1〕はかりの調整員は、コンピュータ41
に、はかりの目的とする、 1.電子式はかりの秤量W(kg), 2.電子式はかりの目量(最小目盛)Z(kg),を入
力する。 *コンピュータ41は、ゲイン調整回路45のゲインGG
切り替えて下記ステップ−2〜ステップ−6を実行す
る。 〔ステップ−2〕まず、ゲイン調整回路45の第1のゲイ
ンGG を選択する。たとえば、ゲインG G として、1.0
0,1.40,1.96,2.74 が選択可能であるとすると、ゲ
インGG (1)=1.00が選択される。 〔ステップ−3〕選択したゲインGG (1)のゲイン選
択信号hをゲイン調整回路45へ出力する。このゲイン選
択信号hによりゲイン調整回路45においてゲインが調整
される。 〔ステップ−4〕はかりに錘を載せない状態で、A/D
変換器16の出力値Lにより、 L−X・GM ・GG ・S/X≧K …(1) を演算する。
【0025】たとえば、L=42000 ,X=2v,S=10
0000,K=20000 ,K=60000 とすると、GG (1)=
1.00であるから、 ゲインGM ≦0.22 が求まる。〔ステップ−5〕上記(1)式を満たす最大
のムダ目消去調整回路43のゲインGM を選択する。
【0026】たとえば、ゲインGM として、0.10,0.1
5,0.23,0.34 が選択可能であるとすると、 ゲインGM (1)=0.15 が選択される。 〔ステップ−6〕選択したゲインGM における零点値ω
を ω=L−X・GM ・GG ・S/X …(3) にて演算する。ゲインGM (1)=0.15において、ω
(1)=27000 が求まる。*上記ステップ−2〜ステッ
プ−6を、ゲインGG (2)=1.40,GG (3)=1.9
6,GG (4)=2.74 に設定して同様に実行する。 〔ステップ−7〕たとえば、表1に示すムダ目消去調整
回路43のゲインGM と零点値ωが求まり、これらムダ目
消去調整回路43のゲインGM と零点値ωを記憶する。
【0027】
【表1】
【0028】〔ステップ−8〕次に、調整員は秤量Wの
錘をはかりに載せる。*コンピュータ41は、ゲイン調整
回路45のゲインGG を切り替えて下記ステップ−9〜ス
テップ−13を実行する。 〔ステップ−9〕まず、ゲイン調整回路45のゲインGG
(1)=1.00を選択する。 〔ステップ−10〕選択したゲインGG (1)のゲイン選
択信号hをゲイン調整回路45へ出力する。このゲイン選
択信号hによりゲイン調整回路45においてゲインが調整
される。 〔ステップ−11〕ゲインGG (1)における、上記選択
したムダ目消去調整回路43のゲインGM(1)=0.15
(表1参照)を選択する。 〔ステップ−12〕選択したムダ目消去選択信号gをムダ
目消去調整回路43へ出力する。このムダ目消去選択信号
gによりムダ目消去調整回路43においてゲインが調整さ
れる。 〔ステップ−13〕秤量Wの錘を載せた状態でのアナログ
−ディジタル変換器の出力値Hにより、スパン値Fを F=H−ω …(3) にて演算する。ゲインGG (1)における零点値ωは27
000 であり、いまH=80235 が計測されたとすると、 F(1)=53235 が求まる。 *上記ステップ−9〜ステップ−13を、ゲインG
G (2)=1.40,GG (3)=1.96,GG (4)=2.74
に設定して同様に実行する。 〔ステップ−14〕たとえば、表1に示すスパン値Fが求
まり、これらスパン値Fを記憶する。 〔ステップ−15〕次に、 F≦M …(4) を満たす最大のスパン値Fのゲイン調整回路のゲインG
G を選択する。たとえば、M=80000 とすると、表1よ
り、 ゲインGG (2)=1.40 が選択される。 〔ステップ−16〕この選択されたゲインGG におけるス
パン値Fによりスパン係数Qを、 Q=(W/Z)/F …(5) にて演算して求めて、記憶する。ゲインGG (2)にお
いて、F=74929 (表1参照)であり、たとえば、W=
50(kg),Z=0.01(kg)とすると、 Q=0.066730 が求まる。 〔ステップ−17〕前記選択されたゲインGG における零
点値ωを零点のスケールJとして記憶する。ゲインGG
(2)が選択されているので、表1より J=26600 を記憶する。 〔ステップ−18〕前記選択されたゲインGG (2)のゲ
イン選択信号hをゲイン調整回路45へ出力する。このゲ
イン選択信号hによりゲイン調整回路45において、最終
のゲインが設定される。 〔ステップ−19〕ゲインGG (2)における、上記選択
したムダ目消去調整回路43のゲインGM(2)=0.23の
ムダ目消去選択信号gをムダ目消去調整回路43へ出力
し、終了する。このムダ目消去選択信号gによりムダ目
消去調整回路43において、最終のゲインが設定される。
【0029】上記(1)式は、一定値以内のロードセル
1およびアナログ回路部A’の零点変化を許容できるよ
うに、すなわち零点変化によりA/D変換器16の入力信
号がマイナスにならないように、バイアス値(零点の最
小出力基準値K)を与えるものであり、この基準値Kを
満たす最大のムダ目調整回路のゲインGM が選択され、
上記(2)式で求められる、最小出力基準値K以上のバ
イアス値(零点値ω)が保証される。
【0030】また上記(3)式は、スパンのA/D変換
値(スパン値F)を得るものであり、また上記(4)式
は、スパン値FがA/D変換器16の最大出力基準値M内
であることを条件とするものであり、この式を満たす最
大のスパン値が得られるゲイン調整回路45のゲインGG
が選択され、その結果、(4)式の条件下で最大のスパ
ンが得られる。また零点値ωが零点スケールJとなる。
【0031】このように、調整員が、目的とする電子式
はかりの秤量Wと目量Zをコンピュータ41に入力し、秤
量Wの錘を載せるだけで、最大のゲイン調整回路のゲイ
ンG G と最大のムダ目調整回路のゲインGM が選択さ
れ、一定値以内のロードセル1およびアナログ回路部
A’の零点の変化を許容できるようにはかりの零点が自
動調整され、かつスパンに対応するA/D変換値が最大
となるようにスパンが自動調整されることによって、は
かりの調整作業効率を改善でき、コストを低減すること
ができる。
【0032】なお、コンピュータ41に、ステップ−7と
ステップ−19の終了後に、警報を出力する手順を付加す
ることによって、調整員に秤量Wの錘を載せるタイミン
グを報知し、調整終了を報知するように改善することが
できる。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように本発明によると、電子
式はかりの秤量W,目量Zを入力するだけで、最大のゲ
イン調整回路のゲインGG と最大のムダ目調整回路のゲ
インG M が選択され、一定値以内のロードセルおよびア
ナログ回路部の零点の変化を許容できるようにはかりの
零点が自動調整され、かつスパンに対応するA/D変換
値が最大となるスパンが自動調整されることによって、
はかりの調整作業効率を改善でき、コストを低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の零点およびスパン調整方法を使用した
電子式はかりの回路構成図である。
【図2】同電子式はかりのフローチャートである。
【図3】従来の電子式はかりの回路構成図である。
【図4】従来の電子式はかりのムダ目消去調整回路の回
路構成図である。
【符号の説明】
1 ロードセル 11 プリアンプ 12 基準アンプ 14 減算器 16 アナログ−ディジタル変換器 41 コンピュータ 43 ムダ目消去調整回路 45 ゲイン調整回路 A’ アナログ回路部 a,a’ 荷重検出信号 b 電圧信号 c 基準電圧信号 d ムダ目消去信号 e,e’ 計量信号 f ディジタル信号 g ムダ目消去選択信号 h ゲイン選択信号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 はかりの検出手段としてロードセルを有
    し、このロードセルの荷重検出信号より、ムダ目消去調
    整回路においてアナログ−ディジタル変換器の基準電圧
    より調整されるムダ目消去信号を減算し、この減算信号
    をゲイン調整回路において調整し、前記アナログ−ディ
    ジタル変換器においてディジタル信号に変換してコンピ
    ュータへ出力するアナログ回路部を有す電子式はかりに
    おける、零点およびスパンの調整方法であって、 前記アナログ回路部を構成する素子により定まる、前記
    アナログ−ディジタル変換器のフルスケールをS,前記
    ゲイン調整回路が選択可能なゲインをGG ,前記ムダ目
    消去調整回路が選択可能なゲインをGM ,零点のアナロ
    グ−ディジタル変換器の最小出力基準値をK,スパンの
    アナログ−ディジタル変換器の最大出力基準値をM、前
    記コンピュータに入力される、前記電子式はかりの秤量
    をW,目量をZとすると、 錘を載せない状態において、各ゲイン調整回路のゲイン
    G 毎に、アナログ−ディジタル変換器の出力値Lを計
    測し、 L−GM ・GG ・S≧K を満たす最大のムダ目消去調整回路のゲインGM を選択
    し、この選択されたゲインGM における零点値ωを ω=L−GM ・GG ・S にて演算し、これら各ゲイン調整回路のゲインGG
    に、選択されたムダ目消去調整回路のゲインGM と零点
    値ωを記憶し、 次に秤量Wの錘を載せ、各ゲイン調整回路のゲインGG
    毎に、選択されたムダ目消去調整回路のゲインGM に設
    定して、アナログ−ディジタル変換器の出力値Hを計測
    し、スパン値Fを F=H−ω にて演算し、これら各ゲイン調整回路のゲインGG
    に、スパン値Fを記憶し、 F≦M を満たす最大のスパン値Fのゲイン調整回路のゲインG
    G を選択し、この選択されたゲインGG におけるスパン
    値Fによりスパン係数Qを、 Q=(W/Z)/F にて演算して求め、前記選択されたゲインGG における
    零点値ωを零点スケールとし、選択されたムダ目消去調
    整回路のゲインGM を最終の調整ゲインGM とすること
    を特徴とする電子式はかりの零点およびスパン調整方
    法。
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