JPH08144993A - ターボ圧縮機の容量制御方法 - Google Patents
ターボ圧縮機の容量制御方法Info
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- JPH08144993A JPH08144993A JP28372494A JP28372494A JPH08144993A JP H08144993 A JPH08144993 A JP H08144993A JP 28372494 A JP28372494 A JP 28372494A JP 28372494 A JP28372494 A JP 28372494A JP H08144993 A JPH08144993 A JP H08144993A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 需要側の使用風量が少なくなり、従来は放風
制御のみにより対応していた領域を、放風制御と無負荷
−負荷制御とを組み合わせることにより、大幅な省エネ
ルギーを図りうるターボ圧縮機の容量制御方法を提供す
る。 【構成】 吸込弁と、放風弁と、これらを制御する圧力
調節計とを備え、サージング限界風量近傍の設定風量
(1)までの領域1では、吸込弁により吐出圧力の一定
圧力制御を行い、設定風量(1)から設定風量(2)ま
での領域(2)では、吸込弁と放風弁とによる一定圧力
制御を行い、設定風量(2)以下の領域では、放風弁を
全開とし吸込弁を全閉とする無負荷状態と、吐出側の圧
力が規定値まで低下したとき、再び放風弁を全閉とし吸
込弁を開く制御とする負荷状態との負荷−無負荷制御を
行うように組み合わせ、風量領域によって三つの異なる
制御を切り替えて行う。
制御のみにより対応していた領域を、放風制御と無負荷
−負荷制御とを組み合わせることにより、大幅な省エネ
ルギーを図りうるターボ圧縮機の容量制御方法を提供す
る。 【構成】 吸込弁と、放風弁と、これらを制御する圧力
調節計とを備え、サージング限界風量近傍の設定風量
(1)までの領域1では、吸込弁により吐出圧力の一定
圧力制御を行い、設定風量(1)から設定風量(2)ま
での領域(2)では、吸込弁と放風弁とによる一定圧力
制御を行い、設定風量(2)以下の領域では、放風弁を
全開とし吸込弁を全閉とする無負荷状態と、吐出側の圧
力が規定値まで低下したとき、再び放風弁を全閉とし吸
込弁を開く制御とする負荷状態との負荷−無負荷制御を
行うように組み合わせ、風量領域によって三つの異なる
制御を切り替えて行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一定圧力または多少の
圧力変動を許容する一般空気源用として用いられるター
ボ圧縮機の容量制御方法に係り、特に、容量変動が小流
量から大流量まで巾広く変動する場合に適するターボ圧
縮機の容量制御方法に関するものである。
圧力変動を許容する一般空気源用として用いられるター
ボ圧縮機の容量制御方法に係り、特に、容量変動が小流
量から大流量まで巾広く変動する場合に適するターボ圧
縮機の容量制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ターボ圧縮機の容量制御方法としては、
一般に圧縮機の入口側に設置された吸込弁と圧縮機の吐
出側に設置された放風弁とにより制御する。一定圧力制
御としたい場合は、圧力調節計による制御を行うが、サ
ージング限界(以下単にサージ限界という)風量以下で
は、放風制御を行うものである。このような制御方法と
しては、例えば、特開昭63−208697号公報記載
の技術が知られている。
一般に圧縮機の入口側に設置された吸込弁と圧縮機の吐
出側に設置された放風弁とにより制御する。一定圧力制
御としたい場合は、圧力調節計による制御を行うが、サ
ージング限界(以下単にサージ限界という)風量以下で
は、放風制御を行うものである。このような制御方法と
しては、例えば、特開昭63−208697号公報記載
の技術が知られている。
【0003】また、需要側プラント設備における通常の
運転時の必要圧力に対し、圧縮機の後流側の圧力変動が
ある規定値の範囲で許容されている場合には、負荷−無
負荷制御と呼ばれる制御方法もある。このような制御方
法としては、例えば、特開平4−136498号公報記
載の技術が知られている。
運転時の必要圧力に対し、圧縮機の後流側の圧力変動が
ある規定値の範囲で許容されている場合には、負荷−無
負荷制御と呼ばれる制御方法もある。このような制御方
法としては、例えば、特開平4−136498号公報記
載の技術が知られている。
【0004】複数台の圧縮機で容量制御する方法として
は、上記の2種類の制御を組合せる方法もあり、例え
ば、本出願人が先に提案した特願平5−35715号に
具体的な制御手段が開示されている。設置台数が1台の
ターボ圧縮機について、需要側の使用風量の変動が大き
い場合について検討する。最も一般的な方法としては、
一定圧力制御として、サージ限界風量以下は、放風運転
とする方法である。しかし、この方法では、使用風量が
少ない場合も放風運転となるため、省エネルギー運転と
はならない。
は、上記の2種類の制御を組合せる方法もあり、例え
ば、本出願人が先に提案した特願平5−35715号に
具体的な制御手段が開示されている。設置台数が1台の
ターボ圧縮機について、需要側の使用風量の変動が大き
い場合について検討する。最も一般的な方法としては、
一定圧力制御として、サージ限界風量以下は、放風運転
とする方法である。しかし、この方法では、使用風量が
少ない場合も放風運転となるため、省エネルギー運転と
はならない。
【0005】別の方法としては、負荷−無負荷制御、ま
たは上記の−定圧力制御に負荷−無負荷制御を組合せた
制御方法であるが、問題点としては、負荷−無負荷制御
における圧力変動巾と、バルブの耐久性など開閉動作に
対するバルブの強度上の問題である。一般に、ターボ圧
縮機は、風量を絞るとサージング現象を引き起こし、内
部の羽根車を破損するような事故の恐れがある。そこ
で、需要側の使用風量がサージ限界風量付近にある場合
には、負荷−無負荷制御とするとバルブの開閉頻度が最
も多くなる。また、圧力変動巾を小さく押えるために
は、圧縮機の後流側の配管ボリュームが大きくなければ
ならない。配管ボリュームが少ない場合には非常に大き
なレシーバタンクを設置する必要がある。
たは上記の−定圧力制御に負荷−無負荷制御を組合せた
制御方法であるが、問題点としては、負荷−無負荷制御
における圧力変動巾と、バルブの耐久性など開閉動作に
対するバルブの強度上の問題である。一般に、ターボ圧
縮機は、風量を絞るとサージング現象を引き起こし、内
部の羽根車を破損するような事故の恐れがある。そこ
で、需要側の使用風量がサージ限界風量付近にある場合
には、負荷−無負荷制御とするとバルブの開閉頻度が最
も多くなる。また、圧力変動巾を小さく押えるために
は、圧縮機の後流側の配管ボリュームが大きくなければ
ならない。配管ボリュームが少ない場合には非常に大き
なレシーバタンクを設置する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般に、ターボ圧縮機
の制御方法としては、前述のように、圧縮機の吸込側に
設置された吸込弁と後流側に設置された放風弁とを制御
するものである。需要側の使用風量がサージ限界風量以
下のときは、放風制御により対応すると、使用量が少な
い場合に対しても、吸込弁開度は、一定以上開いている
ため軸動力としては一定となり省エネルギー運転とはな
らない欠点があった。一方、負荷−無負荷制御とする
と、圧力変動巾が生じ、これを小さく抑えようとする
と、後流側に大きなレシーバタンクを必要とする問題が
あった。本発明は、一定圧力制御と負荷−無負荷制御と
を組合せる制御において、必ず放風運転領域を介して、
バルブ強度および圧力変動巾も問題なく制御できる領域
において負荷−無負荷制御に切換えるようにしたもので
ある。
の制御方法としては、前述のように、圧縮機の吸込側に
設置された吸込弁と後流側に設置された放風弁とを制御
するものである。需要側の使用風量がサージ限界風量以
下のときは、放風制御により対応すると、使用量が少な
い場合に対しても、吸込弁開度は、一定以上開いている
ため軸動力としては一定となり省エネルギー運転とはな
らない欠点があった。一方、負荷−無負荷制御とする
と、圧力変動巾が生じ、これを小さく抑えようとする
と、後流側に大きなレシーバタンクを必要とする問題が
あった。本発明は、一定圧力制御と負荷−無負荷制御と
を組合せる制御において、必ず放風運転領域を介して、
バルブ強度および圧力変動巾も問題なく制御できる領域
において負荷−無負荷制御に切換えるようにしたもので
ある。
【0007】本発明の目的は、需要側の使用風量が少な
くなり、従来は放風制御のみにより対応していた領域
を、放風制御と負荷−無負荷制御とを組み合わせること
により、レシーバタンクを設けることなく、大幅な省エ
ネルギーを図りうるターボ圧縮機の容量制御方法を提供
することにある。また、本発明の他の目的(第二の目
的)は、吐出圧力を、風量の全領域において、規定の圧
力変動値以下に制御できるターボ圧縮機の容量制御方法
を提供することにある。
くなり、従来は放風制御のみにより対応していた領域
を、放風制御と負荷−無負荷制御とを組み合わせること
により、レシーバタンクを設けることなく、大幅な省エ
ネルギーを図りうるターボ圧縮機の容量制御方法を提供
することにある。また、本発明の他の目的(第二の目
的)は、吐出圧力を、風量の全領域において、規定の圧
力変動値以下に制御できるターボ圧縮機の容量制御方法
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るターボ圧縮機の容量制御方法の構成
は、ターボ圧縮機の吸込気体流量を絞る吸込弁と、該圧
縮機の吐出気体を放風する放風弁と、これら吸込弁およ
び放風弁を制御する圧力調節計とを備えてターボ圧縮機
の容量を制御する方法において、サージング限界風量ま
では、吸込弁により吐出圧力の一定圧力制御を行い、前
記サージ限界風量から所定の設定風量までは、吸込弁と
放風弁とによる一定圧力制御を行い、前記所定の設定風
量以下では、放風弁を全開とし吸込弁を全閉とする無負
荷状態と、吐出側の圧力が規定値まで低下したとき、再
び放風弁を全閉とし吸込弁を開く制御とする負荷状態と
の負荷−無負荷制御を行うように組み合わせ、風量領域
によって三つの異なる制御を切り替えて行うようにした
ものである。
に、本発明に係るターボ圧縮機の容量制御方法の構成
は、ターボ圧縮機の吸込気体流量を絞る吸込弁と、該圧
縮機の吐出気体を放風する放風弁と、これら吸込弁およ
び放風弁を制御する圧力調節計とを備えてターボ圧縮機
の容量を制御する方法において、サージング限界風量ま
では、吸込弁により吐出圧力の一定圧力制御を行い、前
記サージ限界風量から所定の設定風量までは、吸込弁と
放風弁とによる一定圧力制御を行い、前記所定の設定風
量以下では、放風弁を全開とし吸込弁を全閉とする無負
荷状態と、吐出側の圧力が規定値まで低下したとき、再
び放風弁を全閉とし吸込弁を開く制御とする負荷状態と
の負荷−無負荷制御を行うように組み合わせ、風量領域
によって三つの異なる制御を切り替えて行うようにした
ものである。
【0009】また、上記第二の目的を達成するために、
本発明に係るターボ圧縮機の容量制御方法の構成は、上
記構成において、吸込弁と放風弁による一定圧力制御か
ら負荷−無負荷制御に切り替える前記所定の設定風量
を、吐出ラインの圧力変動巾を常時監視して、これを規
定の圧力変動巾になるように自動設定する制御回路を構
成したものである。
本発明に係るターボ圧縮機の容量制御方法の構成は、上
記構成において、吸込弁と放風弁による一定圧力制御か
ら負荷−無負荷制御に切り替える前記所定の設定風量
を、吐出ラインの圧力変動巾を常時監視して、これを規
定の圧力変動巾になるように自動設定する制御回路を構
成したものである。
【0010】
【作用】本発明の制御方法は、風量に応じ、制御方式を
3種類に変えて最適な制御制御ができるようにしたもの
である。一定圧力制御と負荷−無負荷制御とを組合せる
制御において、必ず放風運転領域を介して、バルブ強度
および圧力変動巾も問題なく制御できる領域において負
荷−無負荷制御に切換えるようにしたものである。上記
の負荷−無負荷制御に切換える設定風量としては、圧力
変動巾を監視し、これが許容値内に入るように自動的に
設定風量を変化させることにより、さらに省エネルギー
を図ることができる。
3種類に変えて最適な制御制御ができるようにしたもの
である。一定圧力制御と負荷−無負荷制御とを組合せる
制御において、必ず放風運転領域を介して、バルブ強度
および圧力変動巾も問題なく制御できる領域において負
荷−無負荷制御に切換えるようにしたものである。上記
の負荷−無負荷制御に切換える設定風量としては、圧力
変動巾を監視し、これが許容値内に入るように自動的に
設定風量を変化させることにより、さらに省エネルギー
を図ることができる。
【0011】
【実施例】以下本発明の一実施例を図1および図2を参
照して説明する。図1は、本発明の一実施例に係るター
ボ圧縮機の容量制御装置の略示系統図、図2は、ターボ
圧縮機の特性曲線と制御方法を説明する線図である。図
1において、1はターボ圧縮機、2は、ターボ圧縮機1
の吸込側に位置し吸込気体流量を絞る吸込弁、3は、タ
ーボ圧縮機1の吐出側(後流側)の配管で、需要側に通
じる。4は、吐出側の配管3から分岐した配管、5は、
配管4に設けた放風弁で、ターボ圧縮機1の吐出気体を
放風するための弁である。
照して説明する。図1は、本発明の一実施例に係るター
ボ圧縮機の容量制御装置の略示系統図、図2は、ターボ
圧縮機の特性曲線と制御方法を説明する線図である。図
1において、1はターボ圧縮機、2は、ターボ圧縮機1
の吸込側に位置し吸込気体流量を絞る吸込弁、3は、タ
ーボ圧縮機1の吐出側(後流側)の配管で、需要側に通
じる。4は、吐出側の配管3から分岐した配管、5は、
配管4に設けた放風弁で、ターボ圧縮機1の吐出気体を
放風するための弁である。
【0012】また、6は圧力調節計、7は、前記吐出側
の配管3に設けた圧力検出器、8は、前記吐出側の配管
3に設けた流量検出器であり、図6に示す破線は、電気
的な接続を示す信号系である。ターボ圧縮機1の容量制
御は、吸込弁2および放風弁5を圧力調節計6によって
制御することにより行われる。前記圧力調節計6には、
吐出側の圧力検出用の圧力検出器7および流量検出器6
により圧力信号および流量信号を取り込むように構成さ
れている。
の配管3に設けた圧力検出器、8は、前記吐出側の配管
3に設けた流量検出器であり、図6に示す破線は、電気
的な接続を示す信号系である。ターボ圧縮機1の容量制
御は、吸込弁2および放風弁5を圧力調節計6によって
制御することにより行われる。前記圧力調節計6には、
吐出側の圧力検出用の圧力検出器7および流量検出器6
により圧力信号および流量信号を取り込むように構成さ
れている。
【0013】図2に、圧力調節計による制御方法を示
す。図2に示す線図では、横軸に風量、縦軸に吐出圧力
およびターボ圧縮機の消費動力すなわち軸動力をとり、
風量に応じた制御領域を示している。圧力Paは、需要
側プラント設備(以下単に需要側という)における通常
の運転時の必要圧力を示す。また、Qaは、需要側の通
常の運転時の必要風量である。前記圧力Pa、風量Qa
の点Aを通るターボ圧縮機の特性曲線をaに示す。一般
に、ターボ圧縮機は、風量を絞るとサージング現象を引
き起こすが、破線はそのサージラインを示す。Sは、圧
力Paにおけるサージ点である。
す。図2に示す線図では、横軸に風量、縦軸に吐出圧力
およびターボ圧縮機の消費動力すなわち軸動力をとり、
風量に応じた制御領域を示している。圧力Paは、需要
側プラント設備(以下単に需要側という)における通常
の運転時の必要圧力を示す。また、Qaは、需要側の通
常の運転時の必要風量である。前記圧力Pa、風量Qa
の点Aを通るターボ圧縮機の特性曲線をaに示す。一般
に、ターボ圧縮機は、風量を絞るとサージング現象を引
き起こすが、破線はそのサージラインを示す。Sは、圧
力Paにおけるサージ点である。
【0014】前記サージ点Sより多少の余裕をもつ圧力
Pa、風量Qbの点Bを通るターボ圧縮機の特性曲線を
bに示す。風量Qbを第一の設定風量に係る設定風量
(1)とし、風量Qa,Qb間を領域1とする。また、
風量Qcを第二の設定風量に係る設定風量(2)とし、
風量Qb,Qc間を領域2とする。さらに、風量Qc以
下を領域3とする。
Pa、風量Qbの点Bを通るターボ圧縮機の特性曲線を
bに示す。風量Qbを第一の設定風量に係る設定風量
(1)とし、風量Qa,Qb間を領域1とする。また、
風量Qcを第二の設定風量に係る設定風量(2)とし、
風量Qb,Qc間を領域2とする。さらに、風量Qc以
下を領域3とする。
【0015】図2において、Waは風量Qaのときの軸
動力であり、Wbは風量Qbのときの軸動力、Wcは風
量Qcのときの軸動力で、Wb=Wcとなっている。
動力であり、Wbは風量Qbのときの軸動力、Wcは風
量Qcのときの軸動力で、Wb=Wcとなっている。
【0016】本実施例では、風量に応じ領域1,2,3
と分けて、それぞれの領域において以下のように制御す
る。 領域1:サージング限界風量近傍(図2に示す例では設
定風量(1))までは、吸込弁2により吐出圧力Paの
一定圧力制御を行う。すなわち、吐出圧力に応、吸込弁
2を制御して一定圧力に保つ。この間、放風弁3は全閉
状態である。このときの軸動力は、風量がQaからQb
に低下するのに応じ、WaからWbへ図示の如く変化す
る。
と分けて、それぞれの領域において以下のように制御す
る。 領域1:サージング限界風量近傍(図2に示す例では設
定風量(1))までは、吸込弁2により吐出圧力Paの
一定圧力制御を行う。すなわち、吐出圧力に応、吸込弁
2を制御して一定圧力に保つ。この間、放風弁3は全閉
状態である。このときの軸動力は、風量がQaからQb
に低下するのに応じ、WaからWbへ図示の如く変化す
る。
【0017】領域2:設定風量(1)(サージ限界風量
近傍)から設定風量(2)までは、吸込弁2と放風弁5
とによる一定圧力制御を行う。すなわち、吸込弁2は一
定開度とし、放風弁5を制御して一定圧力に保つ。この
ときの軸動力としては、吸込弁2の規定開度で決まるた
め一定(Wb=Wc)である。
近傍)から設定風量(2)までは、吸込弁2と放風弁5
とによる一定圧力制御を行う。すなわち、吸込弁2は一
定開度とし、放風弁5を制御して一定圧力に保つ。この
ときの軸動力としては、吸込弁2の規定開度で決まるた
め一定(Wb=Wc)である。
【0018】領域3:前記設定風量(2)以下では、放
風弁5を全開とし吸込弁2を全閉とする無負荷状態と、
吐出側の圧力が規定値まで低下したとき、再び放風弁5
を全閉とし吸込弁2を開く制御とする負荷状態との負荷
−無負荷制御を行う。すなわち、使用風量が規定風量す
なわち設定風量(2)以下に低下した場合、負荷−無負
荷運転に移行する。このときの軸動力は、Wcから図2
に示したように使用風量とともに低くなる。
風弁5を全開とし吸込弁2を全閉とする無負荷状態と、
吐出側の圧力が規定値まで低下したとき、再び放風弁5
を全閉とし吸込弁2を開く制御とする負荷状態との負荷
−無負荷制御を行う。すなわち、使用風量が規定風量す
なわち設定風量(2)以下に低下した場合、負荷−無負
荷運転に移行する。このときの軸動力は、Wcから図2
に示したように使用風量とともに低くなる。
【0019】設定風量(1)については、ターボ圧縮機
1の風量−風圧の特性曲線により定まる。前述のよう
に、サージ点Sより多少の余裕をもつ点Bにおける風量
Qbを第一の設定風量に係る設定風量(1)としてい
る。設定風量(2)については、バルブの開閉スピード
と需要側の圧力変動巾の許容値により定まる。開閉スピ
ードは、バルブの特性により定まるが、圧力変動巾の許
容値は、需要側の風量側からのニーズにより定まる。圧
力変動巾を小さく抑えるためには、設定風量(2)を小
さく設定し、流量がこれ以下の場合のみ、負荷−無負荷
制御とすれば良い。
1の風量−風圧の特性曲線により定まる。前述のよう
に、サージ点Sより多少の余裕をもつ点Bにおける風量
Qbを第一の設定風量に係る設定風量(1)としてい
る。設定風量(2)については、バルブの開閉スピード
と需要側の圧力変動巾の許容値により定まる。開閉スピ
ードは、バルブの特性により定まるが、圧力変動巾の許
容値は、需要側の風量側からのニーズにより定まる。圧
力変動巾を小さく抑えるためには、設定風量(2)を小
さく設定し、流量がこれ以下の場合のみ、負荷−無負荷
制御とすれば良い。
【0020】この設定風量は、圧力調節計6の設定風量
を事前に設定することにより可能であるが、本実施例で
はさらに、自動的にこの設定風量を変化させ、できるだ
け領域3の運転範囲を広げることにより、省エネルギー
を図ることを特徴としている。設定風量(2)の制御の
方法としては、圧力変動巾を監視することにより可能で
ある。すなわち、(1)圧力変動巾>規定値⇒設定風量
(2)を小さくする、(2)圧力変動巾<規定値⇒設定
風量(2)を大きくする、ように制御すれば良い。
を事前に設定することにより可能であるが、本実施例で
はさらに、自動的にこの設定風量を変化させ、できるだ
け領域3の運転範囲を広げることにより、省エネルギー
を図ることを特徴としている。設定風量(2)の制御の
方法としては、圧力変動巾を監視することにより可能で
ある。すなわち、(1)圧力変動巾>規定値⇒設定風量
(2)を小さくする、(2)圧力変動巾<規定値⇒設定
風量(2)を大きくする、ように制御すれば良い。
【0021】本実施例によれば、次の効果がある。 (イ)需要側が、常時は一定圧力制御が必要で、例え
ば、工場の休暇時間や夜間等特殊な状況下で使用風量が
非常に少なくなった場合において、若干の圧力変動を許
容する場合には、従来では放風制御している領域をアン
ロード(無負荷)運転とオンロード(負荷)運転との組
合せとすることにより大巾な省エネルギーを図ることが
できる。 (ロ)圧縮機の後流側に十分な配管ボリュームがない場
合には、負荷、無負荷の繰り返し数がきわめて多くな
り、バルブ等可動部分の耐久性が許容値を超える場合に
は、一定圧力制御範囲と負荷−無負荷制御をする範囲と
を任意に調整できるため、新たにレシーバタンクを設け
ることなく省エネルギー運転が可能である。
ば、工場の休暇時間や夜間等特殊な状況下で使用風量が
非常に少なくなった場合において、若干の圧力変動を許
容する場合には、従来では放風制御している領域をアン
ロード(無負荷)運転とオンロード(負荷)運転との組
合せとすることにより大巾な省エネルギーを図ることが
できる。 (ロ)圧縮機の後流側に十分な配管ボリュームがない場
合には、負荷、無負荷の繰り返し数がきわめて多くな
り、バルブ等可動部分の耐久性が許容値を超える場合に
は、一定圧力制御範囲と負荷−無負荷制御をする範囲と
を任意に調整できるため、新たにレシーバタンクを設け
ることなく省エネルギー運転が可能である。
【0022】また、本実施例の制御方法によれば、上記
の制御モードの切り替えにおいて、吐出側のラインの圧
力変動を監視し規定の圧力変動内になるように設定風量
を自動制御することが可能であり、放風運転範囲を最小
とすることにより省エネルギーを図ることができる。
の制御モードの切り替えにおいて、吐出側のラインの圧
力変動を監視し規定の圧力変動内になるように設定風量
を自動制御することが可能であり、放風運転範囲を最小
とすることにより省エネルギーを図ることができる。
【0023】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、需要側の使用風量が少なくなり、従来は放風制御
のみにより対応していた領域を、放風制御と無負荷−負
荷制御とを組み合わせることにより、レシーバタンクを
設けることなく、大幅な省エネルギーを図りうるターボ
圧縮機の容量制御方法を提供することができる。また、
本発明によれば、吐出圧力を、風量の全領域において、
規定の圧力変動値以下に制御できるターボ圧縮機の容量
制御方法を提供することができる。
れば、需要側の使用風量が少なくなり、従来は放風制御
のみにより対応していた領域を、放風制御と無負荷−負
荷制御とを組み合わせることにより、レシーバタンクを
設けることなく、大幅な省エネルギーを図りうるターボ
圧縮機の容量制御方法を提供することができる。また、
本発明によれば、吐出圧力を、風量の全領域において、
規定の圧力変動値以下に制御できるターボ圧縮機の容量
制御方法を提供することができる。
【図1】本発明の一実施例に係るターボ圧縮機の容量制
御装置の略示系統図である。
御装置の略示系統図である。
【図2】ターボ圧縮機の特性曲線と制御方法を説明する
線図である。
線図である。
1…ターボ圧縮機、2…吸込弁、3,4…配管、5…放
風弁、6…圧力調節弁、7…圧力検出器、8…流量検出
器。
風弁、6…圧力調節弁、7…圧力検出器、8…流量検出
器。
Claims (2)
- 【請求項1】 ターボ圧縮機の吸込気体流量を絞る吸込
弁と、該圧縮機の吐出気体を放風する放風弁と、これら
吸込弁および放風弁を制御する圧力調節計とを備えてタ
ーボ圧縮機の容量を制御する方法において、 サージング限界風量までは、吸込弁により吐出圧力の一
定圧力制御を行い、 前記サージ限界風量から所定の設定風量までは、吸込弁
と放風弁とによる一定圧力制御を行い、 前記所定の設定風量以下では、放風弁を全開とし吸込弁
を全閉とする無負荷状態と、吐出側の圧力が規定値まで
低下したとき、再び放風弁を全閉とし吸込弁を開く制御
とする負荷状態との負荷−無負荷制御を行うように組み
合わせ、 風量領域によって三つの異なる制御を切り替えて行うこ
とを特徴とするターボ圧縮機の容量制御方法。 - 【請求項2】 吸込弁と放風弁による一定圧力制御から
負荷−無負荷制御に切り替える前記所定の設定風量を、
吐出ラインの圧力変動巾を常時監視して、これを規定の
圧力変動巾になるように自動設定する制御回路を構成し
たことを特徴とする請求項1記載のターボ圧縮機の容量
制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28372494A JP3384894B2 (ja) | 1994-11-17 | 1994-11-17 | ターボ圧縮機の容量制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP28372494A JP3384894B2 (ja) | 1994-11-17 | 1994-11-17 | ターボ圧縮機の容量制御方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08144993A true JPH08144993A (ja) | 1996-06-04 |
JP3384894B2 JP3384894B2 (ja) | 2003-03-10 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP28372494A Expired - Fee Related JP3384894B2 (ja) | 1994-11-17 | 1994-11-17 | ターボ圧縮機の容量制御方法 |
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JP (1) | JP3384894B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000017524A1 (fr) * | 1998-09-18 | 2000-03-30 | Hitachi, Ltd. | Compresseur centrifuge a deux allures commande directement par un moteur |
KR20140147704A (ko) * | 2013-06-19 | 2014-12-30 | 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 | 압축 장치 |
US9429161B2 (en) | 2012-03-23 | 2016-08-30 | Hanwha Techwin Co., Ltd. | Method of controlling compressor system for preventing surge occurrence and compressor system using the same |
CN114439766A (zh) * | 2021-12-20 | 2022-05-06 | 中国建材国际工程集团有限公司 | 一种风机的电动风阀的控制方法 |
-
1994
- 1994-11-17 JP JP28372494A patent/JP3384894B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2000017524A1 (fr) * | 1998-09-18 | 2000-03-30 | Hitachi, Ltd. | Compresseur centrifuge a deux allures commande directement par un moteur |
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KR20140147704A (ko) * | 2013-06-19 | 2014-12-30 | 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 | 압축 장치 |
CN114439766A (zh) * | 2021-12-20 | 2022-05-06 | 中国建材国际工程集团有限公司 | 一种风机的电动风阀的控制方法 |
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JP3384894B2 (ja) | 2003-03-10 |
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