JPH08144831A - エンジン制御方法および制御装置 - Google Patents

エンジン制御方法および制御装置

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JPH08144831A
JPH08144831A JP28533194A JP28533194A JPH08144831A JP H08144831 A JPH08144831 A JP H08144831A JP 28533194 A JP28533194 A JP 28533194A JP 28533194 A JP28533194 A JP 28533194A JP H08144831 A JPH08144831 A JP H08144831A
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JP
Japan
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value
engine
correction value
learning
control signal
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Application number
JP28533194A
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English (en)
Inventor
Toshio Hori
堀  俊雄
Masahiro Toyohara
正裕 豊原
Junji Miyake
淳司 三宅
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Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Hitachi Car Engineering Co Ltd
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Publication date
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】運転状態の変化による補正値の急激な変化を回
避し、燃料供給量の過不足などを防止するエンジン制御
方法および制御装置を提供する。 【構成】ステップ101により運転状態に応じた学習値を
参照する。ステップ102で演算に用いた前回学習値と今
回の演算に用いる今回学習値の差Sを求める。この差S
に基づいてステップ103と104とで判定し、ステップ105
または107で今回の演算に用いる設定学習値を設定す
る。すなわち、差Sの絶対値が所定値Aを越えるとき
は、ステップ105または107によって、今回学習値の前回
学習値からの変化量を制限値A’に制限する。制限と同
時にステップ108または110で、学習更新を禁止するため
に用いられる学習禁止フラグをセットする。また、差S
の絶対値が所定値A未満のときは、学習値の変化量が小
さいと判断しステップ106で、参照した学習値をそのま
ま用いる。ステップ109で、学習禁止フラグをリセット
し終了する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関のエンジン制
御方法および制御装置に係り、特に、エンジン個体の性
能偏差を閉ループ制御で検知し、検知した偏差に基づい
てエンジンを制御する方法および手段に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術としては、例えば、特開昭61
−229961号公報に開示されているものがある。こ
れによれば、加算的方法と乗算的方法とを併用し制御信
号を演算し、エンジン個体の性能偏差を短時間で精度よ
く吸収制御する方法等が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、エ
ンジンの運転状態によって、エンジン個体の性能偏差を
吸収制御するための制御信号を与値である補正値を用い
て学習演算し、定常運転では性能偏差は精度よく制御さ
れているが、運転状態の変化により参照する補正値が切
り替わり、切替前後の補正値の差が大きい場合、燃料噴
射パルス幅などの制御信号に対する学習演算した補正値
が急変し、一時的に燃料供給量の過不足が生じるという
欠点がある。
【0004】従って、本発明の目的は、運転状態の変化
による補正値の急変を回避し、燃料供給量の過不足を防
止する、エンジン制御方法および制御装置を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、エンジンの
各運転状態を検出し、該各運転状態における前記エンジ
ンの性能偏差を判定し、該判定に基づいて前記性能偏差
を吸収制御するための制御信号を、各運転状態別に予め
記憶され各運転状態に応じて参照される補正値を用いて
演算し、該制御信号に従ってエンジンの運転を閉ループ
制御するエンジン制御方法において、前回の制御信号の
演算に用いた前回補正値と今回の制御信号の演算のため
に参照する今回補正値との差の絶対値が、所定値以上で
あれば、前記今回補正値の代わりに、所定の条件で設定
した設定補正値を用いて、前記制御信号を演算すること
により達成される。
【0006】さらに、エンジンの各運転状態を検出する
手段と、該各運転状態から前記エンジンの性能偏差を判
定する手段と、該判定に基づいて前記性能偏差を吸収制
御するための制御信号を出力する信号出力手段と、該制
御信号に従ってエンジンの運転を制御する手段とを備え
るエンジン制御装置において、前記信号出力手段は、各
運転状態別に予め記憶され各運転状態に応じて参照され
る補正値を用いて、前記制御信号を演算する信号演算手
段を有し、前回の制御信号の演算に用いた前回補正値と
今回の制御信号の演算のために参照する今回補正値と
の差を検出する手段と、前記差の絶対値が所定値以上か
否かを判定する差判定手段と、前記差判定手段に従って
前記今回補正値の代わりに所定の条件で設定補正値を設
定する手段とを設けることによっても達成される。
【0007】
【作用】上記構成とすれば、運転状態の変化により参照
される補正値が切り替わり、切替前後の補正値の差が大
きい場合であれば、そのまま学習演算を行わず、すなわ
ち、学習演算に適当な制限を与えるので、切替前後の補
正値の急変が回避され、燃料供給量の過不足などが防止
される。
【0008】そして、学習演算に制限を与えている間
は、誤った補正値に基づいて更新することのないよう
に、学習更新を禁止する、あるいは、更新速度を所定速
度以下にするものである。
【0009】
【実施例】以下、本発明によるエンジン制御方法および
制御装置の実施例について、図面を参照し説明する。図
1は、本発明による一実施例のエンジン制御装置を適用
したエンジンシステムの一例を示す図である。図1のエ
ンジンシステムを参照しエンジン制御装置の構成と動作
について説明する。
【0010】図において、エンジンに吸入される空気
(吸気)は、エアクリーナ1の入口部2から取り入れら
れ、吸気流量を制御する絞弁5が収容された絞弁ボディ
を通りコレクタ6に入る。絞弁5で制御された吸気は、
エンジン7の吸気管8を介し、各々のシリンダ18に分配
される。一方、燃料4は、燃料タンク9から燃料ポンプ
10により吸引加圧され燃圧レギュレータ14により一定圧
に調節され、各吸気管8に設けられた燃料噴射弁13によ
って制御されて吸気管8の中に噴射される。
【0011】一方、吸気流量を表わす検出信号が空気流
量計3から出力される。また、クランク角センサを内蔵
するディストリビュータ16によって、クランク軸の回転
位置を表わす基準角信号REFやエンジン回転数を表わす
角度信号POSが出力される。さらに、排気管19に設けら
れた空燃比センサ20からも検出信号が出力される。これ
らの信号を含めた複数の検出信号がコントロールユニッ
ト15に入力される。そして、入力された検出信号に基づ
きコントロールユニット15が、本発明による制御方法で
演算処理し、制御信号が出力されてエンジン制御は行わ
れる。
【0012】すなわち図1において、エンジン制御装置
は、コントロールユニット15を中心とする制御手段と、
エンジンを制御するに必要な検出信号を出力する空気流
量計3や空燃比センサ20などの各種センサと、それぞれ
の制御信号に基づき吸気流量を制御する絞弁5や供給す
る燃料量を制御する燃料噴射弁13や点火時期を制御する
点火コイル17などの各種アクチュエータとを含めて構成
される。
【0013】図2は、図1のコントロールユニット15の
主要部を示すブロック図である。コントロールユニット
15の主要部は、図に示すように、CPU、ROM、RAM、I/O
などからなり、エンジンの運転状態を検出した検出信号
を各種センサから取り込み、所定の演算処理を実行し、
この演算結果としての制御信号を、上記した燃料噴射弁
13などに出力するものである。そして、コントロールユ
ニット15は、後述する本発明による演算処理を実行し、
燃料供給量制御(すなわち、空燃比の閉ループ制御)や
点火時期制御などを実行するものである。
【0014】ここで、空燃比の閉ループ制御について説
明する。
【0015】図3は、本発明による一実施例の演算ルー
チンのフローを示す図である。後述する本発明による制
御サブルーチンが、『LALPHA読み込み』のステップに組
み込まれているものである。Tiは燃料噴射弁を開弁す
る時間を表わし、この開弁時間Tiの長短によって、噴
射される燃料量が制御される。
【0016】演算ルーチンでは、まず、一燃焼に対応す
る燃料供給の基本噴射量Tpが、吸入空気量Qaとエン
ジン回転数Nから求められる。次に、エンジンの運転状
態から適切に空燃比のための補正係数COEFが設定され
る。続いて、閉ループ制御による補正係数 αが読み込
まれ、燃料噴射弁の開弁遅れ時間であるTsが設定され
る。そして、閉ループ制御によって得られた空燃比のた
めの学習補正係数LALPHAが読み込まれ、得られた上記各
数値と共に用いられて、燃料噴射量Tiが図中に示され
た式で計算される。そして、このLALPHAの読み込みに、
後述する本発明による制御サブルーチンが採用される。
【0017】尚、本実施例の演算ルーチンが制御信号を
演算する信号演算手段である。
【0018】そして、αおよびLALPHAは、以下のように
して求められる。排気管19に設けられた空燃比センサ20
は、実運転時の空燃比を検出する信号、すなわち、所定
の空燃比に対し濃い状態か薄い状態かを検出する信号を
出力している。この空燃比センサ20の出力信号は、前述
のようにコントロールユニット15に入力される。そし
て、空燃比センサ信号によって、次図に示すようなαの
挙動が把握され、所定の空燃比になるよう制御されるも
のである。
【0019】図4は、個体偏差と補正係数αとの関係に
ついて説明する図である。一般にエンジン個体の性能偏
差(以下、個体偏差という)は、エンジン固有の標準性
能とエンジンの実運転時の性能との差を指している。例
えば、空燃比に関して偏差がある場合とは、図4に示す
ようにαの平均値が、上記標準性能から定められた制御
中心値(例えば、標準性能から定められた空燃比の所定
値)からずれている状態である。従って、このような状
態であれば、αの平均値を求め、制御中心値と比較すれ
ば、空燃比に関しての個体偏差を判定することができ
る。この個体偏差の判定結果から図4のように、例え
ば、空燃比が薄い状態の時には燃料量増加方向に、濃い
状態の時にはその逆の方向に行うものである。
【0020】そして、空燃比の閉ループ制御は、この個
体偏差を零にするよう該個体偏差を利用しLALPHAを増減
し制御する、すなわち、個体偏差を吸収制御するもので
もある。例えば、図4に示すように、αによって濃く補
正されている場合は、LALPHAを大きくして燃料供給量を
大きくする。
【0021】ところで、学習補正係数 LALPHAは、性能
偏差を吸収制御するための制御信号を演算するための補
正値であり、同時に学習演算した結果の学習値としての
補正値でもあり、その値は運転状態によって刻々変化し
異なる。
【0022】従って、細かく空燃比偏差の吸収制御が行
えるよう、複数の運転状態別に複数の学習値が確保され
ている。そして、上記確保される学習値の個数は、学習
に割当て可能なメモリ容量と、上記1つの運転領域内の
1つの学習値で制御され得る個体偏差の許容値との釣合
いによって決められる。
【0023】図5は、運転状態別に定めた16個の学習
値について説明する図である。図は負荷の代表パラメー
タである基本噴射量Tpとエンジン回転数Nとの各格子
点により区切られた、4×4=16個の独立した運転領
域に対し、それぞれ1つの学習値を与えている場合であ
る。そして、学習値の更新ならびに参照は、「1つの格
子の運転領域内では同一の学習値(偏差)で制御は可能
である」との仮定に基づいて、その時の運転状態(Tp
とNの値)により16個の中から1つの格子が選択さ
れ、行われている。
【0024】このように学習値は、運転領域全体を限ら
れた数の格子に割当て代表的に定めた値であるので、運
転状態がある学習値のエリアから他の学習値のエリアへ
と移動し参照された学習値(参照学習値)が瞬間的に切
り替わったときに、運転状態の変化に対応してない場合
があり、切替前後の参照学習値に大きな差が生じる場合
がある。従って、この学習値で制御されている燃料噴射
量が瞬間的に大きく変化し、これにより燃料の供給に過
不足が生じ、運転性や排気ガス性能の悪化を招くことが
ある。
【0025】この現象を回避する従来の方法は、学習に
割当るメモリ容量を増やし木目細かく学習値を与えるも
のであるが、コスト上昇の点から限度がある。これに対
し本発明の方法は、参照学習値に急激な変化が生じない
よう制御し、燃料供給量の過不足などを回避するもので
ある。
【0026】図6は、本発明による一実施例の制御サブ
ルーチンのフローを示す図である。図6のサブルーチン
は、学習値の参照ルーチンであり、図3の『LALPHAの読
み込みステップ』に相当するものであり、所定時間毎に
実行されている。
【0027】まず、ステップ101によって、その時の運
転状態に応じた学習値を参照する。なお、従来例の学習
値参照ルーチンはステップ101のみである。その後、ス
テップ102で燃料噴射量Tiの前回の演算に用いた前回
補正値としての前回の学習値と、今回の演算のために参
照する今回補正値としての参照学習値の差Sを求める。
この差Sに基づいてステップ103と104とで判定し、ステ
ップ105 または107で、今回の燃料噴射量演算に用いる
今回補正値の代わりの設定補正値を設定する。
【0028】すなわち、差Sの絶対値が所定値Aを越え
るときは、ステップ105 または107によって、今回の学
習値の前回の学習値からの変化量を所定制限値A’に制
限する。また、差Sの絶対値が所定値A未満のときは、
学習値の変化量が小さいと判断し、ステップ106によっ
て、参照した学習値を今回学習値としてそのまま用い
る。ここで、所定値Aと所定制限値A’との値は、燃料
量の過渡的な過不足を防止し、かつ定常状態の学習参照
に影響を与えない適切な値に設定される。
【0029】そして、ステップ105または107によって、
上記のように学習が制限されている場合は、その運転状
態における定常的な学習値(正規の学習値)が参照され
ていないため、学習値の参照と並行して実行している学
習値の更新が実行されると、誤った値で学習される虞れ
がある。従って、ステップ108または110で、学習更新を
禁止するために用いられる 学習禁止フラグをセット
し、本制御サブルーチンを終了する。フラグがある場合
は、別途、学習更新ルーチンで学習更新が禁止される。
【0030】また、ステップ106により学習が制限され
ていないときは、ステップ109で、学習禁止フラグをリ
セットし終了する。リセットがある場合は、学習更新が
許可される。換言すれば、差Sの絶対値が所定値A未満
となるまで、補正値の記憶としての学習更新を禁止する
ことになる。
【0031】以上の制御サブルーチンを所定の時間毎に
実行することで、学習値の急激な変化が回避され、燃料
供給量の過不足などが防止される。
【0032】尚、ステップ102は差Sを検出する手段で
あり、ステップ103と104は差判定手段であり、ステップ
105または107は設定補正値を設定する手段である。
【0033】図7は、図6の制御サブルーチンを用いて
行われた制御の 挙動を示す図である。図において実線
は本発明の場合を、破線は従来例の場合を示すものであ
る。運転状態が変化することにより、破線で示すように
参照学習値が切り替わって急変しているものが、実線で
示すように本発明の場合、学習値は、該学習値の変化を
単位演算時間当たりA’に制限する(学習値の変化の傾
きa’を制限する)ので、参照学習値に向けて所定の速
さで徐々に変化し、急変しない。
【0034】これにより、例えば、制御信号としての燃
料噴射パルス幅の変化は、学習値の挙動変化と同様にな
り、緩やかに変化する。従って、空燃比(A/F)の変
動も破線で示す大きなものから、実線で示すように小さ
なものに抑えられる。
【0035】一方、エンジンの燃料噴射以後の閉ループ
応答性が遅い場合は、上記の差Sの絶対値が所定値A未
満となり、参照学習値と定常的な学習値とが一致した後
であっても、学習値の更新を、所定時間の間、禁止する
ことが有効である。その制御を実現するための制御フロ
ーについて、次図を参照し説明する。
【0036】図8は、本発明による一実施例の学習更新
ルーチンのフローを示す図である。このルーチンは、図
6の制御サブルーチンと一緒に用いられるものである。
【0037】まず、ステップ121で一般的な学習更新条
件の成立を判定し、NOならフローを終了する。YES
ならステップ122へ進む。なお、従来例の学習更新ルー
チンはステップ121からステップ126へ進み学習更新を実
行するものである。
【0038】次に、ステップ122で、図6のステップ10
8、109、110でセット、リセットした学習禁止フラグを
判定する。フラグにより学習更新が禁止されていない場
合は、ステップ123に進み、参照学習値と定常的な学習
値(燃料噴射用学習値)が一致した後の所定時間SLを
計測するために、タイマTをカウントアップする。
【0039】その後ステップ125へ進み、タイマTの値
が 学習更新を許可する所定時間SLに至ったかを判定
する。TがSL未満のときは、引き続き学習更新せずに
終了する。そして、TがSL以上のときは、ステップ12
6で学習更新を実行する。
【0040】もし、ステップ122で、学習更新が禁止さ
れている場合は、ステップ124へ進みタイマTをクリア
し、次回の時間計測に備える。
【0041】以上のルーチンを所定時間毎に繰り返せ
ば、学習更新を所定時間SLの間、さらに禁止すること
ができる。換言すれば、差Sの絶対値が所定値A未満と
なっても、さらに所定時間SL延長し、補正値の記憶と
しての学習更新を禁止することである。
【0042】ところで、図8の実施例では、所定時間を
時間で定義したが、閉ループ系の応答遅れの依存する物
理量に応じて計測対象を定めても同様な効果が得られ
る。従って、計測対象として、エンジンのクランク回転
回数や吸入空気総量、またはこれらの組合せなどが考え
られる。また、時間の代わりとして、エンジンの運転状
態に応じて変化する可変量を判定のために採用しても可
である。
【0043】図9は、図8の学習更新ルーチンを用いて
行われた制御の 挙動を示す図である。図6の制御サブ
ルーチンでセットされた学習禁止フラグを用いて学習更
新を禁止し、図8の所定時間SLの間、学習更新を禁止
する例である。
【0044】図において、実線は図8の学習更新ルーチ
ンを用いる場合を、点線は図8の学習更新ルーチンを用
いない場合を示すものである。点線の場合は、学習値が
制限されているときに学習更新が実行され、学習値が一
旦、定常な状態から離れ、その後再び元の定常な状態に
戻る制御挙動を示している。すなわち、好ましくない状
態で制御される。これに対し実線の場合は、禁止時間T
0の間、学習の更新が禁止されているので、正常に制御
される。
【0045】以上の実施例では、学習更新を禁止する方
法を示したが、学習の更新速度への要求が厳しい場合な
どは、学習更新を禁止する方法でなく、小さな更新速度
とし学習更新を継続する方法が有効である。すなわち、
学習の更新速度を誤学習が生じないような所定速度以下
に制限する方法が考えられる。この方法によれば、ある
程度の学習更新スピードの確保と誤学習の防止が図れる
と言う効果がある。
【0046】また、上記で説明した実施例は、エンジン
回転数Nと基本噴射量Tpとの運転状態の変化によって
参照する学習値が急変する場合に対応する例であるが、
参照する学習値が急変する条件であれば、上記組み合わ
せの運転状態の変化のみに限らず、本発明は有効に適用
される。例えば、他に参照する学習値が急変する例とし
て、学習値の更新により参照値が急変する場合、補器デ
バイスの作動状態が変化し学習の参照先を切り替える場
合などが考えられる。
【0047】さらに、燃料噴射に関する学習補正の場合
を実施例として取り上げたが、ノッキング現象の発生を
検知し補正を行う閉ループ制御の場合においても、本発
明は適用される。この場合、検知するエンジン個体の性
能偏差は所定点火時期に対応するノッキング現象の偏差
(発生の兆候を含むもの)であり、制御信号は点火時期
である。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、運転状態の変化により
参照する補正値が切り替わり、切替前後の補正値の差が
大きい場合、燃料噴射パルス幅などの制御信号のための
補正値が急変し、一時的に燃料供給量の過不足が生じる
ことが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例のエンジン制御装置を適
用したエンジンシステムの一例を示す図である。
【図2】図1のコントロールユニット15の主要部を示す
ブロック図である。
【図3】本発明による一実施例の演算ルーチンのフロー
を示す図である。
【図4】個体偏差と補正係数αとの関係について説明す
る図である。
【図5】運転状態別に定めた16個の学習値について説
明する図である。
【図6】本発明による一実施例の制御サブルーチンのフ
ローを示す図である。
【図7】図6の制御サブルーチンを用いて行われた制御
の挙動を示す図である。
【図8】本発明による一実施例の学習更新ルーチンのフ
ローを示す図である。
【図9】図8の学習更新ルーチンを用いて行われた制御
の挙動を示す図である。
【符号の説明】
1…エアクリーナ、2…入口部、3…空気流量計、4…
燃料、5…絞弁、 6…コレクタ、7…エンジン、8…
吸気管、9…燃料タンク、10…燃料ポンプ、13…燃料噴
射弁、14…燃圧レギュレータ、15…コントロールユニッ
ト、16…ディストリビュータ、17…点火コイル、18…シ
リンダ、19…排気管、20…空燃比センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊原 正裕 茨城県ひたちなか市大字高場字鹿島谷津 2477番地3日立オートモティブエンジニア リング株式会社内 (72)発明者 三宅 淳司 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの各運転状態を検出し、該各運転
    状態における前記エンジンの性能偏差を判定し、該判定
    に基づいて前記性能偏差を吸収制御するための制御信号
    を、各運転状態別に予め記憶され各運転状態に応じて参
    照される補正値を用いて演算し、該制御信号に従ってエ
    ンジンの運転を閉ループ制御するエンジン制御方法にお
    いて、 前回の制御信号の演算に用いた前回補正値と 今回の制
    御信号の演算のために参照する今回補正値との差の絶対
    値が、所定値以上であれば、 前記今回補正値の代わりに、所定の条件で設定した設定
    補正値を用いて、 前記制御信号を演算することを特徴とするエンジン制御
    方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記設定補正値は、前
    記差の絶対値が所定制限値を越えない範囲の値であるこ
    とを特徴とするエンジン制御方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記差の絶対値が前記
    所定値未満となるまで、前記補正値の記憶を禁止するこ
    とを特徴とするエンジン制御方法。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記補正値の記憶の更
    新速度を、所定速度以下にすることを特徴とするエンジ
    ン制御方法。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記性能偏差は空燃比
    の偏差であり、前記制御信号は燃料噴射パルス幅である
    ことを特徴とするエンジン制御方法。
  6. 【請求項6】請求項1において、前記性能偏差はノッキ
    ング現象の偏差であり、前記制御信号は点火時期である
    ことを特徴とするエンジン制御方法。
  7. 【請求項7】請求項3において、前記差の絶対値が前記
    所定値未満となっても、さらに所定時間延長し、前記補
    正値の記憶を禁止することを特徴とするエンジン制御方
    法。
  8. 【請求項8】エンジンの各運転状態を検出する手段と、
    該各運転状態から前記エンジンの性能偏差を判定する手
    段と、該判定に基づいて前記性能偏差を吸収制御するた
    めの制御信号を出力する信号出力手段と、該制御信号に
    従ってエンジンの運転を制御する手段とを備えるエンジ
    ン制御装置において、 前記信号出力手段は、各運転状態別に予め記憶され各運
    転状態に応じて参照される補正値を用いて、前記制御信
    号を演算する信号演算手段を有し、 前回の制御信号の演算に用いた前回補正値と 今回の制
    御信号の演算のために参照する今回補正値との差を検出
    する手段と、 前記差の絶対値が所定値以上か否かを判定する差判定手
    段と、 前記差判定手段に従って、前記今回補正値の代わりに所
    定の条件で設定補正値を設定する手段とを設けたことを
    特徴とするエンジン制御装置。
JP28533194A 1994-11-18 1994-11-18 エンジン制御方法および制御装置 Pending JPH08144831A (ja)

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