JPH08144543A - 固定支持用伸縮スタンド装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マンホールや坑道内等においても簡単に固定
設置し、各種の装置等を固定支持してセットし得る固定
支持用伸縮スタンド装置を提供する。 【構成】 外側管１１に内側管１２を挿嵌して伸縮杆１
を構成する。筒状体２１の軸方向に円錐状のクサビ穴２
２を形成したクサビ受け金具２を設け、クサビ穴２２に
内側管１２を貫挿して上記金具２の基端部を外側管１１
の先端に嵌合固定する。クサビ穴２２と対応する外壁面
を有するクサビ部材３をクサビ穴２２に係入して内側管
１２に嵌装し、軸方向へ移動自在に設け、ハンドル４１
を操作してクサビ部材３をクサビ穴２２に喰い込ませる
ことにより、内側管１２をクサビ受け金具２にロック固
定し、両管１１，１２を係着固定するように構成する。
管１１又は１２の外端中心にターンバックル５を取付け
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は立設ないし横設して固定
し、任意の装置等を固定支持してセットする固定支持用
伸縮スタンド装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、たとえば、地中ケーブル布設工事
において、ケーブル等を地中埋設管に通す場合、一般に
マンホール（作業坑）内にケーブル等を牽引する牽引装
置をセットして施工しているが、マンホール内は地盤、
天盤及び周囲壁をコンクリート壁で構築されており、装
置等を固定する固定手段が無いため、特に比較的軽量の
装置等の固定作業に難儀している。しかるに、マンホー
ル内等において、装置等を固定支持してセットし得る固
定支持用の装置は未だ開発されていない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたもので、マンホールや坑道内等においても
簡単かつ安定して固定設置し、装置等を固定支持してセ
ットし得る固定支持用伸縮スタンド装置を提供すること
を目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る固定支持用伸縮スタンド装置は、外側
管に内側管を軸方向へ摺動自在に挿嵌して構成した伸縮
杆と、筒状体の軸方向へクサビ穴を形成し、このクサビ
穴に内側管を貫挿して筒状体の基端部を外側管の先端に
嵌合固定して設けたクサビ受け金具と、クサビ穴に係入
して内側管に嵌装し、軸方向へ移動自在に設けたクサビ
部材と、ハンドルを操作してクサビ部材を移動する操作
手段と、外側管又は内側管の外端中心に直結して設けた
ターンバックルとを有し、上記クサビ穴は筒状体の外端
方向へ向けて次第に拡径する円錐状のテーパー穴で構成
され、上記クサビ部材は、内側管の外径と対応する内径
に形成されていると共にクサビ穴と対応する先細のテー
パーを付した外壁面を有する概略円錐管状部を備え、こ
の円錐管状部を縦割して複数個に分割した分割ブロック
体で構成され、上記クサビ部材の円錐管状部を上記クサ
ビ穴に喰い込ませて内側管をクサビ受け金具にロック固
定するように構成したことを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】本発明によれば、クサビ部材をクサビ穴に喰い
込ませると、内側管はクサビ作用によってクサビ受け金
具にロック固定されるので、伸縮杆を任意の長さに伸長
させ、その状態を保持して内外両管を強固に係着固定で
き、上記ロックを解除することにより、伸縮杆を自由に
伸縮することができる。そこで、たとえば、マンホール
内等の地盤上に伸縮杆を立設し、内側管を引き出して管
の上端を天盤に衝当した状態でハンドルを操作して内側
管をクサビ受け金具にロック固定した後、ターンバック
ルを回動操作して伸縮杆を微かに押し上げることによ
り、伸縮杆は地盤、天盤間に強固に固定して立設される
ので、この伸縮杆に装置等を固定支持してセットするこ
とができる。或いは、マンホール内等の側壁間に上記と
同様に操作して伸縮杆を横設固定し、伸縮杆に装置等を
固定支持してセットすることができる。また、不使用時
には、内側管を外側管へ押し込むことによりコンパクト
になるので、保管や運搬等の取扱いが容易になる。

【０００６】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図１は本発明に係る固定支持用伸縮スタンド装置
の１実施例を示す側面図Ａと部分拡大縦断面図Ｂ、図２
は同上装置の一部を拡大して示す縦断面図、図３は同上
装置のクサビ部材の縦断側面図Ａと底面図Ｂ、図４は同
上装置のクサビ部材と操作手段との連係関係を示す平面
図、図５は同上装置の使用状態を示す説明図である。

【０００７】上記図１〜図５において、この実施例の固
定支持用伸縮スタンド装置は、伸縮杆１と、クサビ受け
金具２と、クサビ部材３と、このクサビ部材３を操作す
る操作手段４と、ターンバックル５とを有してなってい
る。

【０００８】伸縮杆１は、所望の径及び長さを有する金
属パイプ製の外側管１１に、この管１１とほぼ同長で、
かつ、外径を上記管１１の内径より微かに小径に形成し
た金属パイプ製の内側管１２を軸方向へ摺動自在に挿嵌
して構成され、内側管１２の外端（図示では上端）には
固定用フランジ部材１３が固定して取付けてある。な
お、内側管１２は上記のように外側管１１とほぼ同長の
ものと、これとは別に外側管１１より長いものを設け、
セットする場所の高さ等に応じて取替えて使用するよう
に構成しても良い。

【０００９】クサビ受け金具２は、金属製等の筒状体２
１の軸方向へクサビ穴２２を形成し、このクサビ穴２２
に内側管１２を貫挿して筒状体２１の基端部を外側管１
１の先端に嵌合し、ネジ等２３により管１１に固定して
設けてある。上記クサビ穴２２は、筒状体２１の外端方
向へ向けて次第に拡径する円錐状のテーパー穴で構成さ
れている。

【００１０】クサビ部材３は金属等で構成され、クサビ
穴２２に係入して内側管１２に嵌装し、軸方向に移動自
在に設けてある。このクサビ部材３は内側管１２の外径
と対応する内径に形成されていると共にクサビ穴２２と
対応するテーパーを付した外壁面を有する概略円錐管状
部３１を備え、この円錐管状部３１を縦割して複数個
（図示では四個）に分割した分割ブロック体３１Ａ…３
１Ｄで構成され、円錐管状部３１の各ブロック体３１Ａ
…３１Ｄをクサビ穴２２に喰い込ませて内側管１２をク
サビ受け金具２にロック固定するように構成してある。
これにより、円錐管状部３１をクサビ穴２２に狭入する
ことにより、両管１１，１２は強固に係着固定し、ま
た、狭入状態を緩めることにより、管１１，１２同士を
相対的に摺動できるようになっている。

【００１１】クサビ部材３の基端（図示では上端）には
円錐管状部３１と一体形成した拡径部３２を備え、この
拡径部３２の外周には後述する操作手段４の係合杆と係
合させる環状の係合溝３３が形成してある。

【００１２】操作手段４は、ハンドル４１を操作してク
サビ部材３を軸方向へ往復移動するもので、実施例の操
作手段４は、筒状体２１の外壁部に設けた取付部材４２
に枢軸４３で枢着して筒状体２１方向へ回動自在に設け
たハンドル４１と、基端を上記ハンドル４１の先端と係
合４５すると共に、上端部側を取付部材４２に枢軸４６
で回動自在に枢着して設けた作動杆４４と、クサビ部材
３の拡径部３２より幾分大径の半円形状に形成し、作動
杆４４の先端に筒状体２１の方向へ向けて固定して設け
た取付腕杆４７と、この腕杆４７の先端側に相対して設
けた半円形状の係合杆４８Ａ，４８Ｂとを有し、両杆４
８Ａ，４８Ｂを上記係合溝３３に係合させ、ハンドル４
１を筒状体２１側へ回動することにより係合杆４８Ａ，
４８Ｂを下降してクサビ部材３を押し下げ、ハンドル４
１を上記と逆方向へ回動することにより係合杆４８Ａ，
４８Ｂを上昇してクサビ部材３を押し上げるように構成
してある。

【００１３】ターンバックル５は、管体５２の一端側に
右ネジ、他端側に左ネジを有するナット部材５１と、こ
のナット部材５１の右ネジ側に螺合した右ネジ棒５３
と、ナット部材５１の左ネジ側に螺合した左ネジ棒５４
と、ナット部材５１に取付けられ、ナット部材５１を正
逆回転操作するハンドル杆５５とを有し、一方のネジ棒
５３又は５４（図示では５３）の後端を外側管１１又は
内側管１２（図示では外側管１１）の外端中心に、管１
１と直列に連結固定して設けてあり、他方のネジ棒５４
の後端には固定用フランジ部材５６が固定して取付けて
ある。

【００１４】図において、６１は両管１１，１２内を通
し、一端をフランジ部材１３に固定すると共に他端を外
側管１１の下端に固定して設けたロープで、ロープ６１
は伸縮杆１の最大伸長時の長さと対応する長さに形成さ
れており、このロープ６１は管１２が管１１から抜け落
ちるのを防止するためのものである。６２は地盤、６３
は天盤、６４は固定用クリップ、６５は桁を示すもので
ある。

【００１５】この実施例装置は上記のように構成し、こ
れを１本ないし複数本使用して装置等を固定してセット
するもので、次に使用方法の１例につき、図５を参照し
て説明する。同図には実施例装置をマンホール等の地盤
６２と天盤６３間に２本立設して使用する例が開示され
ている。

【００１６】同図に示すように、マンホール内等の地盤
６２上に伸縮杆１を立て、内側管１２を引き出して管１
２のフランジ部材１３を天盤６３に衝き当て、この状態
でハンドル４１を回動操作してクサビ部材３をクサビ穴
３２に狭入し、内側管１２をクサビ受け金具２にロック
固定した後、ターンバックル５を回動操作して伸縮杆１
を押し上げて地盤６２と天盤６３間に強固に固定して任
意本数（図示では２本）のスタンド装置を立設する。そ
して、両伸縮杆１に固定用クリップ６４や桁６５などを
取付け、この桁６５などに牽引装置その他の任意の装置
等（図示せず）を固定支持させてセットするものであ
る。

【００１７】

【発明の効果】本発明によれば、マンホールや坑道内等
においても、簡単かつ安定して固定設置し、各種の装置
等を固定支持させてセットすることが可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る固定支持用伸縮スタンド装置の１
実施例を示す側面図Ａと部分拡大縦断面図Ｂである。

【図２】同上装置の一部を拡大して示す縦断面図であ
る。

【図３】同上装置のクサビ部材の縦断側面図Ａと底面図
Ｂである。

【図４】同上装置のクサビ部材と操作手段との連係関係
を示す平面図である。

【図５】同上装置の使用態様を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 伸縮杆 ２ クサビ受け金具 ３ クサビ部材 ４ 操作手段 ５ ターンバックル １１ 外側管 １２ 内側管 ２１ 筒状体 ２２ クサビ穴 ４１ ハンドル

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外側管に内側管を軸方向へ摺動自在に挿
   嵌して構成した伸縮杆と、筒状体の軸方向へクサビ穴を
   形成し、このクサビ穴に内側管を貫挿して筒状体の基端
   部を外側管の先端に嵌合固定して設けたクサビ受け金具
   と、クサビ穴に係入して内側管に嵌装し、軸方向へ移動
   自在に設けたクサビ部材と、ハンドルを操作してクサビ
   部材を移動する操作手段と、外側管又は内側管の外端中
   心に直結して設けたターンバックルとを有し、上記クサ
   ビ穴は筒状体の外端方向へ向けて次第に拡径する円錐状
   のテーパー穴で構成され、上記クサビ部材は、内側管の
   外径と対応する内径に形成されていると共にクサビ穴と
   対応する先細のテーパーを付した外壁面を有する概略円
   錐管状部を備え、この円錐管状部を縦割して複数個に分
   割した分割ブロック体で構成され、上記クサビ部材の円
   錐管状部を上記クサビ穴に喰い込ませて内側管をクサビ
   受け金具にロック固定するように構成したことを特徴と
   する固定支持用伸縮スタンド装置。