JPH0814369A - 遊星歯車用回転支持装置 - Google Patents

遊星歯車用回転支持装置

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JPH0814369A
JPH0814369A JP14316194A JP14316194A JPH0814369A JP H0814369 A JPH0814369 A JP H0814369A JP 14316194 A JP14316194 A JP 14316194A JP 14316194 A JP14316194 A JP 14316194A JP H0814369 A JPH0814369 A JP H0814369A
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JP
Japan
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hole
support shaft
pin
peripheral surface
insertion hole
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JP14316194A
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Inventor
Moichi Chiba
茂一 千葉
Kazuto Hayakawa
和人 早川
Toshiharu Honda
敏晴 本田
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/042Guidance of lubricant
    • F16H57/043Guidance of lubricant within rotary parts, e.g. axial channels or radial openings in shafts
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
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    • F16H57/0467Elements of gearings to be lubricated, cooled or heated
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 厳密な寸法精度や面倒な加工を要する事な
く、支持軸7の回転防止と給油路15内に送り込まれた
潤滑油の漏洩防止とを図る。 【構成】 ピン18により連結板32に対する支持軸7
の回転防止を図る。ピン18の本体部分の外径寸法は、
分岐孔17a及び挿入孔30の内径寸法よりも少し小さ
い。ピン18の外端部に形成された弾性変形部34の自
由状態での外径寸法は、上記挿入孔30の内径寸法より
も大きい。この弾性変形部34の先端部外周縁と挿入孔
30の内周面との係合により、上記ピン18の抜け止め
を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係る遊星歯車用回転支
持装置は、自動車用自動変速機やトランスアクスルを構
成する遊星歯車装置に組み込まれる遊星歯車を、支持軸
の周囲に回転自在に支持する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車用自動変速機を構成する遊星歯車
装置は、例えば図30〜31に示す様に構成されてい
る。入力軸1は、軸受2によりハウジング3の内側に回
転自在に支承されている。この入力軸1の回転は、ハブ
4を介して支持板5に伝達される。この支持板5には複
数の第一の円孔6、6が、上記入力軸1を中心とする同
心円上に配置して形成されている。そして、これら各第
一の円孔6、6内にそれぞれ支持軸7、7の基端部を、
それぞれ嵌合固定している。そして、これら各支持軸
7、7の中間部周囲に遊星歯車8、8を、それぞれころ
軸受38、38を介して回転自在に支持している。
【0003】即ち、図31に詳示する様に、上記各支持
軸7、7の中間部外周面に形成された円筒面状の内輪軌
道9と、上記各遊星歯車8、8の内周面に形成された円
筒面状の外輪軌道10との間に、それぞれ複数本ずつの
ころ11、11を転動自在に配置している。これら複数
本のころ11、11の転動に基づき、上記各支持軸7、
7の周囲で上記各遊星歯車8、8が回転する。又、上記
内輪軌道9と外輪軌道10との間の空間12の中間部に
は、円環状の間座13を設けている。上記複数本のころ
11、11は、この間座13を挟んで複列に配置されて
いる。
【0004】上記支持板5と支持軸7、7との内側に
は、互いに連通する給油路14、15を設けている。こ
の給油路14、15は、上記ハブ4を介して、上記入力
軸1の中心部に形成した主給油路29に通じている。
又、上記各支持軸7、7の中間部には、その直径方向に
亙るノズル孔37を形成している。このノズル孔37の
一端(図31の上端)は、当該支持軸7の中心部に形成
した給油路15に連通し、他端(図31の下端)は、当
該支持軸7の中間部外周面で、上記間座13の内周縁に
対向する部分に開口している。
【0005】上記支持軸7の中心部に形成した給油路1
5の先端部(図31の左端部)は、プラグ16により塞
いでいる。又、上記支持軸7の基端部(図31の右端
部)には分岐孔17を、この支持軸7の直径方向に亙っ
て設け、この分岐孔17と上記給油路15の基端部(図
31の右端部)とを連通させている。そして、この分岐
孔17の内端(図31の下端)開口と、上記支持板5に
直径方向に亙り形成した給油路14の外端部で、前記第
一の円孔6の内周面部分の開口とを整合させて、これら
両給油路14、15同士を連通させている。又、上記給
油路14と同心に形成され、やはり上記第一の円孔6の
内周面に開口した挿入孔30にピン18を、上記支持軸
7の直径方向外端から圧入している。そしてこのピン1
8の先端部を、上記分岐孔17の外端部(図31の上端
部)に挿入している。このピン18は、上記分岐孔17
の一端(図31の上端)開口を塞いで、上記給油路14
から送り込まれる潤滑油が総て上記ノズル孔37に送ら
れる様にすると共に、上記支持軸7が支持板5に対し回
転する事を防止する。
【0006】又、上記各支持軸7、7の先端部(図31
の左端部)は、円輪状の連結板32に形成した第二の円
孔19に内嵌固定し、各支持軸7、7の先端部同士を連
結している。そして、上記各遊星歯車8、8の軸方向
(図30の左右方向)両端面と上記支持板5及び連結板
32の内側面との間には、図31に詳示する様に、それ
ぞれスラストワッシャ20、21を設けている。これら
各スラストワッシャ20、21は、上記各遊星歯車8、
8の両端面と上記支持板5及び連結板32の内側面とが
摩擦し合う事を防止すると共に、前記各ころ軸受38、
38を構成するころ11、11の端面が、上記支持板5
及び連結板32の内側面を削る事を防止する。
【0007】一方、上記入力軸1の周囲で上記各遊星歯
車8、8の内側部分には、円筒状の太陽歯車22を、別
のころ軸受23、23を介して、この入力軸1に対し回
転自在に設けている。そして、この太陽歯車22と上記
各遊星歯車8、8とを噛合させている。又、上記太陽歯
車22のボス部24と上記連結板32との間には、スラ
スト軸受25を設けている。
【0008】更に、前記ハブ4の周囲には出力歯車26
を、1対のテーパころ軸受27、27により、このハブ
4に対する回転自在に支持している。そして、この出力
歯車26の片側面(図30の左側面)にリング歯車28
を支持し、このリング歯車28と上記各遊星歯車8、8
とを噛合させている。
【0009】上述の様に構成される遊星歯車装置は、例
えば上記太陽歯車22とリング歯車28との回転状態を
切り換える事により、上記入力軸1と出力歯車26との
回転速度比を変える事ができる。又、遊星歯車装置を組
み込んだ自動変速機の運転中には、図示しないポンプか
ら前記主給油路29内に送り込まれた潤滑油が、前記給
油路14、15を介して前記ノズル孔37に送り込まれ
る。そして、各ノズル孔37から潤滑油が、前記内輪軌
道9と外輪軌道10との間の空間12内に吐出され、こ
れら各軌道9、10と前記複数のころ11、11の転動
面とを潤滑する。
【0010】上記各軌道9、10と複数のころ11、1
1の転動面とを潤滑した後、潤滑油は、前記各スラスト
ワッシャ20、21の側面同士の間、並びにこれら各ス
ラストワッシャ20、21の側面と、前記支持板5及び
前記連結板32の内側面或は前記遊星歯車8、8の両端
面との間の隙間を通過して、上記空間12外に流出す
る。そして空間12外に流出した潤滑油は、再び上記ポ
ンプに吸引されて、自動変速機各部の潤滑に供される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の遊星
歯車用回転支持装置の場合、支持板5の挿入孔30にピ
ン18を圧入する為、この挿入孔30の内径寸法と上記
ピン18の外径寸法との関係を厳密に規制しなければな
らない。これら両寸法の関係(嵌合代)が設計値からず
れた場合には、上記挿入孔30からピン18が抜け出た
り(嵌合代が小さ過ぎた場合)、或はピン18を挿入孔
30に圧入できなくなる(嵌合代が大き過ぎた場合)。
上記両寸法同士の関係を厳密に規制する事は、挿入孔3
0を有する支持板5並びにピン18の製作費を高くし、
遊星歯車装置の製作費を高くする原因となる為、好まし
くない。
【0012】これに対して従来から、図32に示す様
に、分岐孔17及び挿入孔30の内径寸法をピン18の
外径寸法よりも少し大きくし、このピン18を上記両孔
17、30に緩く挿入した後、上記挿入孔30の開口部
をかしめ、上記ピン18の分岐孔17からの抜け出めを
図る事も、一部で行われている。ところが、この様な構
造の場合、挿入孔30を有する支持板5並びにピン18
の製作費を高くする事がない代わりに、上記挿入孔30
の開口部をかしめる作業が必要になる。従って、やはり
遊星歯車装置の製作費を高くしてしまう。
【0013】又、図33に示す様に、分岐孔17と挿入
孔30とに掛け渡す様にして、図34に示す様なスプリ
ングピン31を挿入する事も考えられている。欠円筒状
のスプリングピン31は、その外径寸法が弾性的に拡縮
自在である為、寸法精度を要する事なく、支持板5に対
する支持軸7の回り止めを図れる。但し、潤滑油がスプ
リングピン31の内側を通じて排出される為、ころ1
1、11を設けた空間12(図31参照)内に送り込ま
れる潤滑油が少なくなる。この結果、条件が厳しい場合
に上記ころ11、11部分の潤滑不良が発生する可能性
がある等、やはり好ましくない。スプリングピン31の
先端部を挿入する孔と支持軸7中心の給油路15を連通
させなければ、この様な問題を生じない。但し、実際に
は支持軸7の直径が限られている為、難しい場合が多
い。
【0014】遊星歯車用回転支持装置としては、太陽歯
車22の設置位置等に応じて、前記図30〜31に示し
た構造の他、図35に示す様な構造も知られている。こ
の図35に示した構造の場合には、連結板32に挿入孔
30を形成し、この挿入孔30と支持軸7の先端部(図
35の右端部)に形成した分岐孔17aとの間にピン1
8を掛け渡している。支持軸7の中心部に形成した給油
路15の基端部と支持板5に形成した給油路14とは、
上記支持軸7の基端部(図35の左端部)に形成した別
の分岐孔17bを介して互いに連通している。前述した
様な各種問題は、この図35に示した構造の場合にも、
図31に示した構造と同様に生じる。
【0015】本発明の遊星歯車装置用回転支持装置は、
上述の様な事情に鑑みて発明したものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の遊星歯車用回転
支持装置は何れも、支持板と、この支持板に形成された
第一の円孔と、この第一の円孔にその基端部を内嵌した
支持軸と、連結板と、この連結板に形成され、その内側
に上記支持軸の先端部を内嵌した第二の円孔と、上記支
持軸の中間部外周面に形成された円筒面状の内輪軌道
と、外周面に歯を、内周面に円筒面状の外輪軌道を、そ
れぞれ形成し、上記支持軸の周囲に回転自在に設けら
れ、外側に設けられたリング歯車及び内側に設けられた
太陽歯車と噛合する遊星歯車と、上記内輪軌道と外輪軌
道との間に転動自在に設けられた複数本のころと、上記
支持板及び上記支持軸の内側に設けられ、互いに連通す
る給油路と、この給油路にその一端を連通させ、上記支
持軸の中間部外周面にその他端を開口させたノズル孔
と、上記支持軸の一端部にこの支持軸の直径方向に亙っ
て設けられ、上記給油路に連通した分岐孔と、上記支持
板と連結板とのうちの一方の板に上記支持軸の直径方向
に亙り形成され、その内端部を上記第一の円孔と第二の
円孔とのうちの一方の円孔の内周面に開口させた挿入孔
と、この挿入孔に挿入されてその内端部を上記分岐孔に
差し込まれたピンとを備えている。
【0017】特に、請求項1に記載した遊星歯車用回転
支持装置に於いては、上記分岐孔及び挿入孔の内径は上
記ピンの本体部分の外径よりも大きく、上記ピンの外端
部には、外端に向かう程外径が大きくなる弾性変形部が
設けられている。そして、この弾性変形部の自由状態で
の最大外径が上記挿入孔の内径よりも大きい。
【0018】又、請求項2に記載した遊星歯車用回転支
持装置に於いては、上記分岐孔と挿入孔との少なくとも
一方の孔は、上記支持軸の直径方向内側に向かう程内径
が小さくなるテーパ孔であり、上記ピンの少なくとも一
部でこのテーパ孔に対応する部分の外周面は同方向に傾
斜したテーパ面である。そして、このテーパ面の上記テ
ーパ孔に対する食い込みに基づき、上記ピンを上記分岐
孔と挿入孔との内側に固定している。
【0019】更に、請求項3に記載した遊星歯車用回転
支持装置に於いては、上記ピンは中間の杆部とこの杆部
の両端にに設けられた頭部及び係止部とを有する。この
ピンの頭部の直径は上記挿入孔の内径よりも小さく上記
分岐孔の開口部の内径よりも大きく、上記杆部の直径は
この開口部の内径よりも小さく、上記係止部はその直径
を弾性的に収縮自在で、自由状態での直径が上記開口部
の内径よりも大きい。そして、上記ピンは上記頭部と係
止部との間で上記開口部を含む上記分岐孔の全部又は一
部を挟持する状態で、上記挿入孔の内端部と上記分岐孔
の開口部との間に掛け渡されている。
【0020】
【作用】上述の様に構成される本発明の遊星歯車用回転
支持装置の場合には、挿入孔及び分岐孔の内径寸法、並
びにピンの外径寸法を何れも厳密に規制する必要がな
い。即ち、請求項1に記載した遊星歯車用回転支持装置
の場合には、弾性変形部の弾性変形に基づき、上記ピン
の外端部が挿入孔の内側に固定される。又、請求項2に
記載した遊星歯車用回転支持装置の場合には、テーパ孔
にピンのテーパ面がくさび状に食い込む事で、このピン
が所定位置に固定される。更に、請求項3に記載した遊
星歯車用回転支持装置の場合には、頭部と係止部との間
で分岐孔の全部又は一部を挟持する事で、ピンが所定位
置に固定される。
【0021】
【実施例】図1〜2は、請求項1に対応する、本発明の
第一実施例を示している。尚、前述した従来構造と同等
部分には同一符号を付して重複する説明を省略し、以
下、本発明の特徴部分を中心に説明する。
【0022】ピン18の本体部分の外径寸法D18は、分
岐孔17a及び挿入孔30の内径寸法R17a 、R30より
も僅かに小さい(D18<R17a 、R30)。又、上記ピン
18の外端面には、このピン18の直径方向に亙る切り
割33を形成している。そして、上記ピン18の外端部
でこの切り割33を挟む部分を、上記ピン18の直径方
向(図1〜2の左右方向)外方に曲げて、弾性変形部3
4としている。従って、このピン18の外径寸法は、こ
の弾性変形部34の外端縁部(図2(A)の上端縁部)
で最大となる。そして、この最大部分の自由状態での外
径寸法D34を、上記挿入孔30の内径寸法R30よりも大
きく(D34>R30)している。
【0023】上述の様に構成される本発明の遊星歯車用
回転支持装置の場合には、挿入孔30及び分岐孔17a
の内径寸法R17a 、R30、並びにピン18の外径寸法D
18を何れも厳密に規制する必要がない。即ち、第二の円
孔19の内側で支持軸7が回転するのを防止すべく、上
記挿入孔30に上記ピン18を挿入し、このピン18の
先端部を上記分岐孔17aに挿入した場合には、上記弾
性変形部34が弾性変形しつつ、上記挿入孔30内に押
し込まれる。そして、上記弾性変形部34を上記挿入孔
30の内側に完全に押し込んだ状態では、この弾性変形
部34の先端部外周縁が上記挿入孔30の内周面に食い
込む。この結果、上記ピン18が上記分岐孔17aと挿
入孔30との内側に、これら両孔17a、30に掛け渡
された状態で固定される。又、上記挿入孔30の内側
は、上記ピン18によりほぼ塞がれる。従って、支持軸
7中心の給油路15内に送り込まれた潤滑油がこの挿入
孔30から流失する事は殆どなくなる。
【0024】次に、図3〜4は、やはり請求項1に対応
する、本発明の第二実施例を示している。本実施例の場
合には、ピン18の外端部に、十字形の切り割33aを
形成し、この切り割33aの周囲部分を、このピン18
の直径方向外方に曲げて、弾性変形部34aとしてい
る。本実施例の場合には、上述した第一実施例の場合に
比べて、弾性変形部34aの外径を縮める為に要する力
が小さくて済む。従って、この弾性変形部34aを挿入
孔30内に押し込む為に要する力が軽くて済む。その他
の構成及び作用は、上述した第一実施例の場合と同様で
ある。
【0025】次に、図5〜6は、やはり請求項1に対応
する、本発明の第三実施例を示している。本実施例の場
合には、ピン18の外端面中心部に円孔35を形成し、
この円孔35の周囲部分をピン18の直径方向外方に曲
げて、テーパ円筒状の弾性変形部34bとしている。本
実施例の場合には、前述した第一実施例並びに上述した
第二実施例の場合に比べて、弾性変形部34bの外径を
縮める為に要する力が大きい。従って、この弾性変形部
34bを挿入孔30内に押し込む為に要する力は大きく
なるが、弾性変形部34bの先端部外周縁と挿入孔30
の内周面との係合に基づく、ピン18の抜け止め効果は
大きくなる。その他の構成及び作用は、上述した第一実
施例の場合と同様である。
【0026】次に、図7〜8は、やはり請求項1に対応
する、本発明の第四実施例を示している。本実施例の場
合には、テーパ円筒状の弾性変形部34bの円周方向1
個所に切り割36を形成して、この弾性変形部34bの
弾性を、上記第三実施例に比べて少し弱くしている。そ
の他の構成及び作用は、上述した第一実施例の場合と同
様である。
【0027】次に、図9〜10は、やはり請求項1に対
応する、本発明の第五実施例を示している。本実施例の
場合には、テーパ円筒状の弾性変形部34bの円周方向
2個所に切り割36、36を形成して、この弾性変形部
34bの弾性を、上記第四実施例よりも少し弱くしてい
る。その他の構成及び作用は、上述した第一実施例の場
合と同様である。
【0028】次に、図11〜12は、やはり請求項1に
対応する、本発明の第六実施例を示している。本実施例
の場合には、テーパ円筒状の弾性変形部34bの円周方
向4個所に切り割36、36を形成して、この弾性変形
部34bの弾性を、上記第五実施例よりも更に弱くして
いる。その他の構成及び作用は、上述した第一実施例の
場合と同様である。
【0029】次に、図13は、請求項2に対応する、本
発明の第七実施例を示している。支持軸7の基端部(図
13の右端部)に、この支持軸7の直径方向に亙って形
成した分岐孔17の片半部(図13の上半部)で、支持
板5に形成した挿入孔30と対向する部分は、上記支持
軸7の直径方向内側に向かう程内径が小さくなるテーパ
孔としている。上記挿入孔30の内周面は、単なる円筒
面としている。又、上記挿入孔30と分岐孔17との間
に掛け渡すピン18の外周面は、上記テーパ孔と同方向
に同一角度傾斜した、テーパ面としている。
【0030】本実施例の構造を組み立てる場合には、上
記分岐孔17のテーパ孔部分と上記挿入孔30とを整合
させた状態で、上記ピン18をこれら両孔17、30内
に押し込む。ピン18の外周面と上記テーパ孔部分とは
同一角度で傾斜している為、押し込み作業に伴って上記
テーパ面が、上記テーパ孔にくさび状に食い込む。そし
て、食い込んだ後は、上記ピン18が上記両孔17、3
0から抜け出る事がなくなって、上記支持板5に対する
支持軸7の回り止めを図る。又、上記分岐孔17のテー
パ孔部分が、上記ピン18により完全に塞がれるので、
支持軸7中心の給油路15内に送り込まれた潤滑油がこ
の分岐孔17から流失する事がなくなる。
【0031】次に、図14は、やはり請求項2に対応す
る、本発明の第八実施例を示している。本実施例の場合
には、ピン18の先半部(図14の下半部)外周面のみ
をテーパ面とし、基半部(図14の上半部)外周面は円
筒面としている。そして、上記先半部を、分岐孔17の
テーパ孔部分に、くさび状に食い込ませている。その他
の構成及び作用は、上述した第七実施例と同様である。
【0032】次に、図15は、やはり請求項2に対応す
る、本発明の第九実施例を示している。本実施例の場合
には、分岐孔17の内周面を単なる円筒面とする代わり
に、挿入孔30をテーパ孔としている。そして、外周面
全体をテーパ面としたピン18をこの挿入孔30に押し
込んでいる。その他の構成及び作用は、上述した第七実
施例と同様である。
【0033】次に、図16は、やはり請求項2に対応す
る、本発明の第十実施例を示している。本実施例の場合
には、ピン18の先端部で分岐孔17内に挿入される部
分の外周面を、単なる円筒面としている。その他の構成
及び作用は、上述した第九実施例と同様である。
【0034】次に、図17は、やはり請求項2に対応す
る、本発明の第十一実施例を示している。本実施例の場
合には、分岐孔17と挿入孔30との何れもがテーパ孔
となっており、ピン18の外周面は全体がテーパ面とな
っている。但し、ピン18の外周面は、上記分岐孔17
と挿入孔30との何れか一方(図示の例では挿入孔3
0)の内周面にのみ、くさび状に食い込む。その他の構
成及び作用は、前述した第七実施例と同様である。
【0035】次に、図18は、やはり請求項2に対応す
る、本発明の第十二実施例を示している。本実施例の場
合には、支持軸7の中心部に形成した給油路15の一端
(図18の右端)を、給油路14を設けた支持板5側と
なる、上記支持軸7の一端面(図18の右端面)に開口
させている。そして、この給油路15の開口端部を横切
る状態で、ピン18の先端部を挿入し、この先端部によ
り上記給油路15の端部を塞いでいる。又、分岐孔17
の片半部(図18の上半部)で上記ピン18の先端部を
挿入する部分と、支持板5側の給油路14に通じる部分
とは軸方向にずらせて、上記給油路14、15同士の連
通状態を確保している。本実施例の場合には、ピン18
により給油路15の開口端部を塞いでいるので、上述し
た各実施例の様なプラグ16(図1、13参照)を省略
できる。その他の構成及び作用は、前述した第十実施例
と同様であるから、同等部分には同一符号を付して重複
する説明を省略する。
【0036】次に、図19は、やはり請求項2に対応す
る、本発明の第十三実施例を示している。本実施例の場
合には、給油路15を挟む分岐孔17の両側部分を互い
に同心に形成する代わりに、ピン18の先端部に通孔3
9を形成し、この通孔39によって、給油路14、15
同士を連通させている。その他の構成及び作用は、上述
した第十二実施例と同様であるから、同等部分には同一
符号を付して重複する説明を省略する。
【0037】次に、図20は、やはり請求項2に対応す
る、本発明の第十四実施例を示している。本実施例の場
合には、ピン18の先端部に傾斜面40を形成すると共
に、給油路14、15同士の連続部分に段部41を形成
し、これら両給油路14、15同士の連通状態を確保し
ている。その他の構成及び作用は、上述した第十三実施
例と同様であるから、同等部分には同一符号を付して重
複する説明を省略する。
【0038】次に、図21〜22は、やはり請求項2に
対応する、本発明の第十五実施例を示している。本実施
例の場合には、ピン18の先端部に凹溝42を形成し、
この凹溝42によって、給油路14、15同士を連通さ
せている。その他の構成及び作用は、上述した第十三実
施例と同様であるから、同等部分には同一符号を付して
重複する説明を省略する。
【0039】次に、図23〜26は、請求項3に対応す
る、本発明の第十六実施例を示している。分岐孔17の
開口端部には小径部43が形成されている。この小径部
43の内径は、上記分岐孔17の内側部分(図23で上
記小径部43よりも下側の部分)及び上記挿入孔30の
内径よりも小さい。この小径部43と上記分岐孔17の
内側部分とは、段部44を介して連続している。
【0040】支持板5と支持軸7との間に掛け渡され
て、この支持軸7の回転防止を図るピン18aは、上記
挿入孔30の内端部(図23の下端部)と上記分岐孔1
7の開口端部(図23の上端部)との間に掛け渡されて
いる。このピン18aは、頭部45と杆部46と係止部
47とを有する。このうちの頭部45を除く部分には、
図25に示す様な十字形の、或は図26に示す様な直線
状の切り割り48を形成して、上記係止部47の直径を
弾性的に収縮自在としている。
【0041】又、上記頭部45の直径は上記挿入孔30
の内径よりも小さく、且つ上記小径部43の内径よりも
大きい。又、上記杆部46の外径は上記小径部43の内
径よりも小さい。更に、上記係止部47の自由状態での
直径は、上記小径部43の内径よりも大きい。
【0042】この様なピン18aにより上記支持軸7の
回転防止を図る場合には、上記係止部47を先に向けて
このピン18aを上記挿入孔30内に挿入し、係止部4
7を分岐孔17端部の小径部43に押し付ける。外周面
を先細テーパ面とした係止部47の直径は、この押し付
け作業に基づいて弾性的に縮まり、この係止部47が小
径部43を通過する事を許容する。そして、係止部47
が小径部43を通過した後には上記ピン18aが、図2
3に示す様に、前記頭部45と係止部47との間で上記
小径部43を挟持する状態で、上記挿入孔30の内端部
と上記分岐孔17の開口端部との間に掛け渡される。こ
の結果、ピン18aが抜け出る事がなくなり、このピン
18aにより上記支持軸7の回転防止が図られる。その
他の部分の構成及び作用は、前述した第一実施例と同様
であるから、同等部分には同一符号を付して重複する説
明を省略する。
【0043】次に、図27は、請求項3に対応する、本
発明の第十七実施例を示している。本実施例の場合に
は、杆部46が支持軸7の外径程に長いピン18bを使
用し、頭部45と係止部47との間で、分岐孔17全体
を挟持している。又、上記杆部46の先半部及び係止部
47には、この係止部47の端面及び杆部46の側面に
開口する凹部49を形成し、この凹部49により、給油
路14、15同士を互いに連通させている。又、上記杆
部46の中心と頭部45の中心とは互いに偏心させてい
る。従って、上記杆部46を分岐孔17に、上記頭部4
5を挿入孔30に、それぞれ挿入した状態では、上記凹
部49が上記給油路14、15同士を確実に連通させる
べく、ピン18bの位置決めが図られる。その他の部分
の構成及び作用は、上述した第十六実施例と同様である
から、同等部分には同一符号を付して重複する説明を省
略する。
【0044】尚、前述した請求項2に対応する各実施例
の場合、分岐孔17及び挿入孔30からのピン18の抜
け止めを確実に行わせる為には、テーパ孔及びテーパ面
の傾斜角度を小さくして、ピン18の押し込みに伴うく
さび作用を大きくする。更に、オフロード4WD車用変
速機等、使用時に振動が加わり易い用途に使用する場合
には、図28〜29に示す様に、挿入孔30の開口部を
内方にかしめ、上記ピン18の抜け止めをより確実にす
る事もできる。尚、図28は前記図13に示した構造に
かしめ部を付加したものを、図29は前記図15に示し
た構造にかしめ部を付加したものを、それぞれ示してい
る。
【0045】
【発明の効果】本発明の遊星歯車用回転支持装置は、以
上に述べた通り構成され作用する為、高度の寸法精度や
面倒な加工を要する事なく、遊星歯車を支承する支持軸
の回転防止並びに潤滑油の漏洩防止を確実に図れる。従
って、潤滑性能が良好で、耐久性、信頼性の優れた遊星
歯車装置を安価に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す断面図。
【図2】第一実施例に使用するピンを示しており、
(A)は一部を切断して示す正面図、(B)は平面図で
ある。
【図3】本発明の第二実施例を示す要部断面図。
【図4】第二実施例に使用するピンを示しており、
(A)は一部を切断して示す正面図、(B)は平面図で
ある。
【図5】本発明の第三実施例を示す要部断面図。
【図6】第三実施例に使用するピンを示しており、
(A)は一部を切断して示す正面図、(B)は平面図で
ある。
【図7】本発明の第四実施例を示す要部断面図。
【図8】第四実施例に使用するピンを示しており、
(A)は一部を切断して示す正面図、(B)は平面図で
ある。
【図9】本発明の第五実施例を示す要部断面図。
【図10】第五実施例に使用するピンを示しており、
(A)は一部を切断して示す正面図、(B)は平面図で
ある。
【図11】本発明の第六実施例を示す要部断面図。
【図12】第六実施例に使用するピンを示しており、
(A)は一部を切断して示す正面図、(B)は平面図で
ある。
【図13】本発明の第七実施例を示す断面図。
【図14】同第八実施例を示す要部断面図。
【図15】同第九実施例を示す要部断面図。
【図16】同第十実施例を示す要部断面図。
【図17】同第十一実施例を示す要部断面図。
【図18】同第十二実施例を示す断面図。
【図19】同第十三実施例を示す断面図。
【図20】同第十四実施例を示す断面図。
【図21】同第十五実施例を示す断面図。
【図22】第十五実施例に使用するピンを図21の左方
から見た図。
【図23】本発明の第十六実施例を示す断面図。
【図24】第十六実施例に使用するピンの拡大側面図。
【図25】図24の底面図。
【図26】ピンの別形状を示す図25と同様の図。
【図27】本発明の第十七実施例を示す断面図。
【図28】本発明の応用例の第1例を示す要部断面図。
【図29】同第2例を示す要部断面図。
【図30】遊星歯車装置の1例を示す要部断面図。
【図31】従来の回り止め構造の第1例を組み込んだ遊
星歯車装置用回転支持装置の要部断面図。
【図32】従来の回り止め構造の第2例を示す要部断面
図。
【図33】同第3例を示す要部断面図。
【図34】第3例に使用するスプリングピンの斜視図。
【図35】従来の遊星歯車装置用回転支持装置の別例を
示す要部断面図。
【符号の説明】
1 入力軸 2 軸受 3 ハウジング 4 ハブ 5 支持板 6 第一の円孔 7 支持軸 8 遊星歯車 9 内輪軌道 10 外輪軌道 11 ころ 12 空間 13 間座 14、15 給油路 16 プラグ 17、17a、17b 分岐孔 18、18a、18b ピン 19 第二の円孔 20、21 スラストワッシャ 22 太陽歯車 23 ころ軸受 24 ボス部 25 スラスト軸受 26 出力歯車 27 テーパころ軸受 28 リング歯車 29 主給油路 30 挿入孔 31 スプリングピン 32 連結板 33、33a 切り割 34、34a、34b 弾性変形部 35 円孔 36 切り割 37 ノズル孔 38 ころ軸受 39 通孔 40 傾斜面 41 段部 42 凹溝 43 小径部 44 段部 45 頭部 46 杆部 47 係止部 48 切り割り 49 凹部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持板と、この支持板に形成された第一
    の円孔と、この第一の円孔にその基端部を内嵌した支持
    軸と、連結板と、この連結板に形成され、その内側に上
    記支持軸の先端部を内嵌した第二の円孔と、上記支持軸
    の中間部外周面に形成された円筒面状の内輪軌道と、外
    周面に歯を、内周面に円筒面状の外輪軌道を、それぞれ
    形成し、上記支持軸の周囲に回転自在に設けられ、外側
    に設けられたリング歯車及び内側に設けられた太陽歯車
    と噛合する遊星歯車と、上記内輪軌道と外輪軌道との間
    に転動自在に設けられた複数本のころと、上記支持板及
    び上記支持軸の内側に設けられ、互いに連通する給油路
    と、この給油路にその一端を連通させ、上記支持軸の中
    間部外周面にその他端を開口させたノズル孔と、上記支
    持軸の一端部にこの支持軸の直径方向に亙って設けら
    れ、上記給油路に連通した分岐孔と、上記支持板と連結
    板とのうちの一方の板に上記支持軸の直径方向に亙り形
    成され、その内端部を上記第一の円孔と第二の円孔との
    うちの一方の円孔の内周面に開口させた挿入孔と、この
    挿入孔に挿入されてその内端部を上記分岐孔に差し込ま
    れたピンとを備えた遊星歯車用回転支持装置に於いて、
    上記分岐孔及び挿入孔の内径は上記ピンの本体部分の外
    径よりも大きく、上記ピンの外端部には、外端に向かう
    程外径が大きくなる弾性変形部が設けられており、この
    弾性変形部の自由状態での最大外径が上記挿入孔の内径
    よりも大きい事を特徴とする遊星歯車用回転支持装置。
  2. 【請求項2】 支持板と、この支持板に形成された第一
    の円孔と、この第一の円孔にその基端部を内嵌した支持
    軸と、連結板と、この連結板に形成され、その内側に上
    記支持軸の先端部を内嵌した第二の円孔と、上記支持軸
    の中間部外周面に形成された円筒面状の内輪軌道と、外
    周面に歯を、内周面に円筒面状の外輪軌道を、それぞれ
    形成し、上記支持軸の周囲に回転自在に設けられ、外側
    に設けられたリング歯車及び内側に設けられた太陽歯車
    と噛合する遊星歯車と、上記内輪軌道と外輪軌道との間
    に転動自在に設けられた複数本のころと、上記支持板及
    び上記支持軸の内側に設けられ、互いに連通する給油路
    と、この給油路にその一端を連通させ、上記支持軸の中
    間部外周面にその他端を開口させたノズル孔と、上記支
    持軸の一端部にこの支持軸の直径方向に亙って設けら
    れ、上記給油路に連通した分岐孔と、上記支持板と連結
    板とのうちの一方の板に上記支持軸の直径方向に亙り形
    成され、その内端部を上記第一の円孔と第二の円孔との
    うちの一方の円孔の内周面に開口させた挿入孔と、この
    挿入孔に挿入されてその内端部を上記分岐孔に差し込ま
    れたピンとを備えた遊星歯車用回転支持装置に於いて、
    上記分岐孔と挿入孔との少なくとも一方の孔は、上記支
    持軸の直径方向内側に向かう程内径が小さくなるテーパ
    孔であり、上記ピンの少なくとも一部でこのテーパ孔に
    対応する部分の外周面は同方向に傾斜したテーパ面であ
    り、このテーパ面の上記テーパ孔に対する食い込みに基
    づき、上記ピンを上記分岐孔と挿入孔との内側に固定し
    た事を特徴とする遊星歯車用回転支持装置。
  3. 【請求項3】 支持板と、この支持板に形成された第一
    の円孔と、この第一の円孔にその基端部を内嵌した支持
    軸と、連結板と、この連結板に形成され、その内側に上
    記支持軸の先端部を内嵌した第二の円孔と、上記支持軸
    の中間部外周面に形成された円筒面状の内輪軌道と、外
    周面に歯を、内周面に円筒面状の外輪軌道を、それぞれ
    形成し、上記支持軸の周囲に回転自在に設けられ、外側
    に設けられたリング歯車及び内側に設けられた太陽歯車
    と噛合する遊星歯車と、上記内輪軌道と外輪軌道との間
    に転動自在に設けられた複数本のころと、上記支持板及
    び上記支持軸の内側に設けられ、互いに連通する給油路
    と、この給油路にその一端を連通させ、上記支持軸の中
    間部外周面にその他端を開口させたノズル孔と、上記支
    持軸の一端部にこの支持軸の直径方向に亙って設けら
    れ、上記給油路に連通した分岐孔と、上記支持板と連結
    板とのうちの一方の板に上記支持軸の直径方向に亙り形
    成され、その内端部を上記第一の円孔と第二の円孔との
    うちの一方の円孔の内周面に開口させた挿入孔と、この
    挿入孔に挿入されてその内端部を上記分岐孔に差し込ま
    れたピンとを備えた遊星歯車用回転支持装置に於いて、
    上記ピンは中間の杆部とこの杆部の両端に設けられた頭
    部及び係止部とを有し、このピンの頭部の直径は上記挿
    入孔の内径よりも小さく上記分岐孔の開口部の内径より
    も大きく、上記杆部の直径はこの開口部の内径よりも小
    さく、上記係止部はその直径を弾性的に収縮自在で、自
    由状態での直径が上記開口部の内径よりも大きく、上記
    ピンは上記頭部と係止部との間で上記開口部を含む上記
    分岐孔の全部又は一部を挟持する状態で、上記挿入孔の
    内端部と上記分岐孔の開口部との間に掛け渡されている
    事を特徴とする遊星歯車用回転支持装置。
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