JPH08142489A - 印刷装置のインキ供給装置 - Google Patents

印刷装置のインキ供給装置

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Publication number
JPH08142489A
JPH08142489A JP28673894A JP28673894A JPH08142489A JP H08142489 A JPH08142489 A JP H08142489A JP 28673894 A JP28673894 A JP 28673894A JP 28673894 A JP28673894 A JP 28673894A JP H08142489 A JPH08142489 A JP H08142489A
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JP
Japan
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ink
ink supply
supply roller
roller
supply device
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Application number
JP28673894A
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English (en)
Inventor
Hiroyasu Kato
弘康 加藤
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Riso Kagaku Corp
Original Assignee
Riso Kagaku Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置の組み立て精度や接触部の磨耗に関わら
ず、インキ供給ローラの端面に付着したインキの掻き取
りが行え、掻き取ったインキをインキ溜まり部に確実に
戻す。 【構成】 スクィージローラ2の端面部と側板4との間
には、インキ溜まり部24の両端部を郭定するようにス
クィージローラ2の端面部のインキ溜まり部24に対応
する部分が摺接し、摺接が途切れる端部がスクィージロ
ーラ2の回転方向に見て、インキ溜まり部24より回転
方向遅れ側にくるように形成されたインキ戻し部材22
が配置されている。インキ戻し部材22はスクィージロ
ーラ2の端面部に向けて付勢している。スクィージロー
ラ2の端面部に回り込んだインキは、スクィージローラ
2の中心軸線より真上の方向と一致する方向に設定され
た摺接終端33の縁部33aで掻き取られてインキ溜ま
り部24に戻される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷装置のインキ供給
装置に係り、特に孔版印刷装置の円筒状版胴の内周面に
印刷インキを供給するインキ供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に孔版印刷装置に用いられるインキ
供給装置は、互いに対向して設けられた一対の側板と、
前記一対の側板間に配設され外周面にて円筒状版胴の内
周面に摺接し自身の中心軸線の周りに回転可能なインキ
供給ローラと、前記一対の側板間に前記インキ供給ロー
ラの一つの母線に所定の間隙をおいて配設されたインキ
量調整部材とを有し、前記インキ供給ローラの回転方向
に見て前記間隙より回転方向遅れ側に前記インキ供給ロ
ーラと前記インキ量調整部材により郭定され、且つ両端
側を前記一対の側板の各々の内側面より限られたインキ
溜まり部を備えたインキ供給装置が既に出願されて公開
(特開昭55−55889号)されている。
【0003】このインキ供給装置において、インキ供給
ローラが円筒状版胴の回転に同期して円筒状版胴の回転
方向と同方向に自身の中心軸線の周りに回転すると、イ
ンキ溜まり部の印刷インキがインキ供給ローラとインキ
量調整部材との間に層状になって付着した状態にてイン
キ供給ローラの回転に伴い円筒状版胴の内周面へ向けて
搬送される。そして、この印刷インキは、インキ供給ロ
ーラの外周面が円筒状版胴の内周面に接触する領域にて
円筒状版胴の内周面に供給される。
【0004】インキ供給ローラはインキ溜まり部を郭定
する部分に於ては一対の側板間に挟まれている。またイ
ンキ供給ローラの端面は前記インキ溜まり部に対応する
部分に於ては前記側板の内周面に実質的に摺接してい
る。そして、インキ供給ローラの端面と側板の内側面と
の間隙はインキ供給ローラの前記側板に対する回転が阻
止されない範囲内にて極力小さく設定されている。これ
によってインキ溜まり部の印刷インキが前記間隙より外
部へ漏洩しないようになっている。ところが、前記イン
キ供給ローラの回転に伴って前記インキ溜まり部の印刷
インキの一部が前記間隙内に巻き込まれて前記インキ供
給ローラの端面に付着する現象が生じる。一般に、イン
キ供給ローラは前記一対の側板の下端縁部より下方に突
き出した部分を有していて、この突出した部分の外周面
にて前記円筒状版胴の内周面に摺接している。
【0005】従ってこの場合には、前記側板は前記イン
キ供給ローラの端面が該側板の内側面に実質的に摺接し
ない領域との境界を前記下端縁部にてなしている。この
下端縁部は、一般に、前記インキ供給ローラの端面に対
し直交する実質的に水平な平面(下底面)になってい
て、その前記内側面の側の角部は直角になっている。こ
のため、前記インキ供給ローラの端面が前記側板の下端
縁部よりその内側に進入する際にインキ供給ローラの端
面に付着している印刷インキが前記角部によって掻き取
られる。この掻き取られた印刷インキは、側面の水平下
底面に付着し、その付着量が増大すると、前記下底面よ
り落下し、版胴の内周面に達するが、この内周面に落下
するインキの位置は、インキ透過用の開口部が存在しな
い部分である。しかも、略インキ供給ローラの端部に位
置する部分であることから、落下するインキに加わる外
力が存在しないため、徐々にその量が増加する。この量
が増加すると、版胴の回転に伴いそれらのインキが版胴
の中心軸のほぼ真上の位置に達した時点で落下すること
になる。通常、版胴内部には、インキ溜まり部のインキ
の量を検出するセンサを制御するための回路基板やそれ
らと関係する部材が設けられており、上述したようにイ
ンキが落下すると、それら回路基板や他の部材を汚すば
かりか、回路基板においては、正常な制御が行えないと
いう事態を招くことがある。
【0006】これらの点を解消するために、インキ供給
ローラの端面はインキ溜まり部に対応する部分に於ては
側板の内側面に実質的に摺接しており、前記側板は前記
インキ供給ローラの端面が該側板の内側面に実質的に摺
接する第一の領域と実質的に摺接しない第二の領域より
前記第一の領域へ移動する側の境界に於て前記インキ供
給ローラの回転方向に見て前記インキ供給ローラの端面
に徐々に接近する方向に傾斜していることを特徴とする
インキ供給装置について出願(特開昭60−19263
4号)が成されている。
【0007】この構成によれば、インキ供給ローラの端
面が前記第二の領域より前記第一の領域へ移動する側の
境界、即ち前記側板の端縁部のうち該端縁部よりその内
側に前記インキ供給ローラの端面が進行する領域には、
前記インキ供給ローラの回転方向から見て前記インキ供
給ローラの端面に徐々に接近する方向に傾斜している。
即ち前記側板の前記端縁部の前記インキ供給ローラの端
面に近い側の角部が比較的大きく面取りされていること
により、前記インキ供給ローラの端面に付着している印
刷インキが前記側板の前記端縁部の前記角部によって激
しく掻き取られることが回避される。これによって印刷
インキの掻き取り量が低減する。
【0008】また前記側板は前記境界に於ては、上述の
如き傾斜により与えられる面とインキ供給ローラの端面
とによってインキ供給ローラの回転方向に見て先細の楔
状空間を郭定している。前記楔状空間には、前記インキ
供給ローラの端面より前記側板によって掻き取られた印
刷インキが溜まるようになる。この印刷インキはインキ
供給ローラの回転によってインキ供給ローラの端面と側
板の内側面との間の間隙に進入する方向の力を与えられ
ることにより再度前記間隙に進入するようになり、前記
楔状の空間に多量の印刷インキが溜まることがない。こ
れによって上述の如く掻き取られた印刷インキが側板よ
り下方に落下する、所謂ぼた落ち現象の発生が回避され
る。その結果、印刷インキによる装置内部の汚損が防止
され、また無駄な印刷インキの消費量が低減する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
構成によれば、インキ供給ローラの端面と側板とは一般
的に金属等の剛体からなり、それらが直接接触してイン
キの掻き取りを行っている。このため、装置の組み立て
精度の確保ができていない場合、インキ供給ローラと側
板との接触部分に磨耗が発生している場合等にインキ供
給ローラの端面と側板との間隙が大きくなる。これによ
り側板によるインキの掻き取りが不十分となる。この結
果、インキ供給ローラの端面に付着するインキの量が徐
々に増大し、ひいてはインキ供給ローラの回転軸を支持
する側板の支持穴よりインキが漏れ出し、この量が大き
くなると装置内部を汚す等の問題がある。また接触部分
の磨耗により発生する金属粉がインキ供給ローラとイン
キ量調整部材の隙間に侵入してインキの供給を阻害す
る。
【0010】本発明は、上記の点に鑑み成されたもの
で、装置の組み立て精度や接触部の磨耗に関わらず、イ
ンキ供給ローラの端面に付着したインキの掻き取りが確
実に行われるとともに掻き取ったインキをインキ溜まり
部に確実に戻すことができる印刷装置のインキ供給装置
を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による請求項1の印刷装置のインキ供給装置
は、互いに対向して設けられた一対の側板と、前記一対
の側板間に配設され外周面にて円筒状版胴の内周面に摺
接し自身の中心軸線の周りに回転可能なインキ供給ロー
ラと、前記一対の側板間に前記インキ供給ローラの一つ
の母線に沿って且つ前記インキ供給ローラの外周面に所
定の間隙をおいて配設されたインキ量調整部材と、前記
インキ供給ローラの回転方向に見て前記間隙より回転遅
れ方向側に前記インキ供給ローラと前記インキ量調整部
材により形成されるインキ溜まり部と、前記インキ供給
ローラの端面に向けて付勢された状態で前記側板と前記
インキ供給ローラの端部との間に配置され、前記インキ
溜まり部の両端部を郭定するように前記インキ供給ロー
ラの端面部の前記インキ溜まり部に対応する部分が摺接
し、該摺接が途切れる終端部が前記インキ供給ローラの
回転方向に見て、前記インキ溜まり部より回転方向遅れ
側にくるように形成されたインキ戻し部材とを備えたこ
とを特徴としている。前記インキ戻し部材の摺接端部
は、前記インキ供給ローラの支持軸の真上方向の接線の
方向と、前記インキ供給ローラの中心軸線から前記イン
キ溜まり部に向けて傾斜する方向との間で形成される傾
斜角度の範囲内に設定してもよい。前記インキ戻し部材
を樹脂板で構成し、前記インキ供給ローラの端面と接触
する部分以外の少なくとも一部を湾曲又は屈曲させても
よい。前記インキ戻し部材の側板側に前記インキ戻し部
材を前記インキ供給ローラの端面に押しつけるための弾
性部材を設けてもよく、この弾性部材はゴムやバネで構
成することができる。
【0012】
【作用】本発明の印刷装置のインキ供給装置によれば、
インキ供給ローラの端面部と側板との間には、インキ溜
まり部の両端部を郭定するようにインキ供給ローラの端
面部のインキ溜まり部に対応する部分が摺接している。
また、該摺接が途切れる端部が前記インキ供給ローラの
回転方向に見て、インキ溜まり部より回転方向遅れ側に
くるように形成されたインキ戻し部材が配置されてい
る。さらに、そのインキ戻し部材はインキ供給ローラの
端面部に向けて常に付勢されている。従って、組み立て
誤差があったり、インキ供給ローラの端面部又は側板の
端部の磨耗が生じても、インキ供給ローラの端面部に回
り込んだインキは確実に掻き取られ、掻き取られたイン
キは上記インキ戻し部材の上記端部の終端が前記インキ
供給ローラの中心軸より垂直方向から上記インキ溜まり
部を形成する領域の範囲内に向けられているので、確実
にインキ供給ローラからインキ溜まり部へ、または直接
インキ溜まり部へ戻すことができる。
【0013】
【実施例】以下に添付の図を参照しながら本発明の実施
例を詳細に説明する。図1乃至図3は本発明による印刷
装置のインキ供給装置の一実施例を示している。図にお
いて、1は互いに所定の間隔をおいて対向して配置され
た一対の第一側板を示している。一対の第一側板1間に
は、インキ供給ローラであるスクィージローラ2が配設
されている。スクィージローラ2の両端部には、各々そ
の両端部より突出された支持軸3が設けられている。支
持軸3は第一側板1の内側に対向して配置された第二側
板4に回転自在に枢支されている。支持軸3の両端部の
一方には、円筒状版胴5の回転に同期してその回転力が
伝達されるスキージ駆動ギア6が設けられている。支持
軸3の両端部の他方には、同様に円筒状版胴5の回転に
同期してその回転力が伝達される中間駆動ギア7が設け
られている。
【0014】そして、円筒状版胴5が回転駆動される
と、スクィージローラ2も図1において矢印Aの如き円
筒状版胴5の回転方向と同方向である反時計方向に円筒
状版胴5の内周面の周速度の約1/2の周速度にて回転
駆動される。スクィージローラ2は、下部が第二側板4
の下端部より下方に突出しており、この突出した部分に
おける外周面にて円筒状版胴5の内周面に摺接するよう
になっている。
【0015】図1に示すように、第二側板4は第一側板
1に固定された枢軸8を支点として回転可能に支持され
ている。第二側板4はネジ9及びネジ10により第一側
板1に固定できるようになっている。第二側板1の右上
端部には円形部分の上下が平行な略コ字状の切り欠き部
11が形成されている。切り欠き部11内には、第一側
板1にネジ12にて取り付けられた偏心カム13が内接
するように取り付けられている。第一側板1は円筒状版
胴5の内部の所定位置に固定されている。スクィージロ
ーラ2の円筒状版胴5の内周面に接する押圧力の調整は
ネジ9及び10を緩めた状態で偏心カム13を回転させ
ることにより可能である。第一側板1には偏心カム13
の回転により第二側板4の回動をより許容するためにネ
ジ9及び10が移動できるように長穴14(14a,1
4b)が形成されている。
【0016】一対の第一側板1間にはスクィージローラ
2の一つの母線に沿ってインキ量調整部材であるドクタ
ーロッド15が設けられている。ドクターロッド15は
その両端部に支持軸16が設けられている。この支持軸
16は後述するインキ戻し部材22を貫通して第二側板
4の内側に設けられたギャップ調整ガイド板17の円筒
凸部18の内部に支持されている。ギャップ調整ガイド
板17は、第二側板4に枢支された円筒凸部18の外周
面より徐々に広がるような形状を有している。ギャップ
調整ガイド板17は、その一部に円筒凸部18の外周と
同じ曲率を有する長穴19が設けられている。この長穴
19内にはギャップ調整ガイド板17を第二側板4に固
定するギャップ調整ネジ20が設けられている。これに
よりドクターロッド15は外周面の一部にてスクィージ
ローラ2の外周面の一部にその各々の一つの母線に沿っ
て延在する所定の間隙21をおいて対向している。
【0017】尚、ドクターロッド15の中心点とギャッ
プ調整ガイド板17の円筒凸部18の中心点は一致せず
にずれた位置にある。これにより、ギャップ調整ネジ2
0を緩めた状態で長穴19に沿って円筒凸部18を中心
にギャップ調整ガイド板17を回動させると、ドクター
ロッド15の外周面の一部とスクィージローラ2の外周
面の一部とにより形成される間隙21を調整することが
できる。
【0018】間隙21よりスクィージローラ2の回転方
向に見て遅れ側にはスクィージローラ2とドクターロッ
ド15の外周面により郭定され且つ両側端を一対のイン
キ戻し部材22の各々の内側面23により限られたイン
キ溜まり部24が設けられている。インキ溜まり部24
にはインキ供給パイプ25の軸方向に貫通して設けられ
たインキ供給穴25aより適度の粘度を有する印刷イン
キが供給されるようになっている。このインキ溜まり部
24には、スクィージローラ2の一つの母線に沿ってイ
ンキ渦形成回転棒26が設けられている。インキ渦形成
回転棒26はスクィージローラ2の外周面及びドクター
ロッド15の外周面に接触せずに所定の距離をもって配
置されている。インキ渦形成回転棒26の両端部には支
持軸27が突出している。支持軸27はインキ戻し部材
22を貫通して各々第二側板4に回転可能に支持されて
いる。支持軸27の中間駆動ギア7側の端部には、中間
駆動ギア7と噛合する回転棒駆動ギア28が設けられて
いる。又、インキ渦形成回転棒26の支持軸27が貫通
するインキ戻し部材22に形成されている穴の径が、イ
ンキ渦形成回転棒26の支持軸27の径より大きく設定
している理由は、スクィージローラ2に対してドクター
ロッド15が移動されることにより上述した間隙21の
調整が行われることから、ドクターロッド15を支持す
るインキ戻し部材22も同様に移動できるようにしてい
るためである。
【0019】そして、円筒状版胴5が回転駆動される
と、これに同期してスキージ駆動ギア6を介してスクィ
ージローラ2が図3の矢印B方向に回転駆動される。ま
た中間駆動ギア7及び回転棒駆動ギア28を介してイン
キ渦形成回転棒26がスクィージローラ2と同一方向で
ある図3の矢印C方向に回転駆動される。このインキ渦
回転棒26の回転により、インキ渦回転棒26を中心と
してその軸線方向にインキの渦29が形成される。この
インキ渦29の形成により間隙21を介してスクィージ
ローラ2の外周面に所定量のインキを安定した状態にて
供給することができる。
【0020】尚、図2に示すように、インキ戻し部材2
2を貫通するドクターロッド15の支持軸16の外径
は、ドクターロッド15の外径より小さく設定されてい
る。また、インキ渦形成回転棒26の支持軸27の外径
も、インキ渦回転棒26の外径よりも小さく設定されて
いる。更に支持軸16が貫通するインキ戻し部材22の
穴の径は、その支持軸16の外径と略同様の径に設定さ
れている。そして、支持軸27が貫通する穴の径は、イ
ンキ渦形成駆動棒26の外径よりも小さく、またその支
持軸27の外径よりも大きく設定されている。これによ
り、ドクターロッド15と支持軸16の外径の違いによ
り形成される段差部の側面と、インキ渦形成回転棒26
の外径の違いにより形成される段差部の側面とが、それ
ぞれインキ戻し部材22の内側面23に密着している。
その結果、インキ溜まり部24のインキはそれぞれの支
持軸16及び27を介してその端部方向に漏れるのが防
止される。
【0021】支持軸16のインキ戻し部材22とギャッ
プ調整ガイド板17とが位置する間及び支持軸27のイ
ンキ戻し部材22と第二側板4とが位置する間で支持軸
16及び27の外周面には、インキの漏れを防止するた
めにシールド部材として作用するゴムパッキン30及び
31が嵌め込まれている。
【0022】上述したインキ戻し部材22は各々の第二
側板4とスクィージローラ2の端面部32との間に配置
されている。インキ戻し部材22とギャップ調整ガイド
板17との間で、ドクターロッド15の支持軸16の外
周面にはリング状のゴムパッキン31が嵌め込まれてい
る。インキ戻し部材22のインキ溜り部24を形成する
ドクターロッド15とインキ渦形成駆動棒26が配置さ
れている側では、ゴムパッキン31がその弾性によりイ
ンキ戻し部材22をその軸線方向でその中心方向に向か
う方向に付勢している。これにより、インキ戻し部材2
2の内側面23は、インキ渦形成駆動棒26及びドクタ
ーロッド15の段差部の側面に押し付けられ、面同士の
密着状態が保たれている。
【0023】上記段差部の側面と密着しているインキ戻
し部材22の内側面23の一部は、スクィージローラ2
の端面部32に摺接する状態でスクィージローラ2の支
持軸3を避けるようにスクィージローラ2の回転遅れ側
に向けて延在している。また、スクィージローラ2の支
持軸3の中心点より真上に延びる仮想線と重なる位置が
摺接終端33となる摺接部34を形成している。この摺
接部34を越えて延在するインキ戻し部材22は、傾斜
部35と、隙間形成部36と、屈曲部37とから構成さ
れている。傾斜部35は摺接終端33から徐々にスクィ
ージローラ2の端面部32より離れるように傾斜してい
る。隙間形成部36は傾斜部35から延在し、スクィー
ジローラ2の端面部32と平行して所定の間隙を形成し
ている。屈曲部37は間隙形成部36より延在し、第二
側板4側に屈曲してその屈曲先端部38が第二側板4に
接触している。
【0024】この実施例において、インキ戻し部材22
は、比較的固い樹脂板により構成されている。屈曲部3
7は、インキ戻し部材22の摺接部34,傾斜部35,
間隙形成部36より厚みを薄くすることにより弾性を持
たせ、更に第二側板4側に屈曲するように形成されてい
る。これにより、図1乃至図3に示すように、第二側板
4とスクィージローラ2の端面部32間に屈曲部37を
弾性変形させた状態が維持できる。しかも屈曲部37の
屈曲先端部38が第二側板4に接触するようにインキ戻
し部材22が配置されているので、摺接部34の内側面
23はスクィージローラ2の端面部32に向けて常に付
勢された状態にある。これにより、摺接部34の内側面
23とスクィージローラ2の端面部32との間に間隙を
形成することなく安定した摺接関係を保つことができ
る。
【0025】尚、円筒状版胴5はインキ通過を許容する
ための無数の開孔39が形成されており、その円筒状版
胴5の外周面に孔版印刷用原紙Sが巻装されている。ま
た、必要ならば円筒状版胴5と孔版印刷用原紙Sとの間
に一枚乃至二枚のメッシュ値の高いメッシュスクリーン
を設けてもよい。また、円筒状版胴5を介してスクィー
ジローラ2と対向する位置には、図1に示すように円筒
状版胴5に接離可能に上下動するプレスローラが設けら
れている。
【0026】上述した構成における印刷処理は以下のよ
うにして行われる。まず、インキ溜まり部24よりスク
ィージローラ2の回転により間隙21にて計量された量
のインキがスクィージローラ2の外周面に層状になって
付着した状態にて円筒状版胴5の内周面に供給される。
次に、スクィージローラ2のスクィージング作用により
円筒状版胴5の開孔を通過して円筒状版胴5の外周面に
供給される。そして、孔版印刷用原紙Sが巻装された円
筒状版胴5とプレスローラ40間に搬送されてきた印刷
用紙に対してプレスローラ40を円筒状版胴5に圧接さ
せる。これにより、円筒状版胴5の外周面に供給された
インキが孔版印刷用原紙Sの穿孔画像部を通過して印刷
用紙に転写される。
【0027】上記印刷処理中にインキ溜まり部24の印
刷インキの一部は、インキ戻し部材22の内側面23と
スクィージローラ2との端面部32との間に侵入し、ス
クィージローラ2の端面部32に薄い層状になって付着
する。このスクィージーラ2の端面部32に付着した印
刷インキは、スクィージローラ2の回転に伴って回転移
動する。このとき、印刷インキの一部はインキ戻し部材
22の間隙形成部36及び傾斜部35を通過して更に摺
接部34の摺接終端33を通過する際にその縁部33a
によって掻き取られ、傾斜部35に付着するようにな
る。またスクィージローラ2の端面部32に付着してい
る印刷インキが摺接終端33の縁部33aによって掻き
取られたとしても、この印刷インキは、インキ戻し部材
22とスクィージローラ2とにより形成される楔状空間
部41に溜まる。
【0028】そして、スクィージローラ2の回転によっ
てスクィージローラ2の回転方向の力を与えられると、
印刷インキは摺接終端33を通過してインキ戻し部材2
2の内側面23の一部を形成する摺接部34とスクィー
ジローラ2の端面部32との間に巻き込まれるようにし
て持ち去られる。その結果、楔状空間部41に多量の印
刷インキが溜まることがない。このとき、インキ戻し部
材22とスクィージローラ2とにより形成される楔状空
間部41の下端部はスクィージローラ2の支持軸3にて
実質的に遮蔽された状態にあり、上端部は開放状態にあ
る。従って、摺接終端33にスクィージローラ2の回転
によって衝突した印刷インキは、スクィージローラ2の
中心軸線より離れる真上方向に速度成分が与えられる。
このため、印刷インキは摺接終端33に沿ってスクィー
ジローラ2の中心軸線より真上方向へ向けて移動し、ス
クィージローラ2の外周部に至り、インキ溜まり部24
に戻されるようになる。
【0029】尚、インキ戻し部材22の摺接終端33
は、スクィージローラ2の中心軸線より真上に向く方向
と一致するように設定されているが、スクィージローラ
2の中心軸線よりインキ溜まり部24に向けて傾斜する
方向と一致する方向に設定されていてもよい。この場
合、摺接終端33がよりインキ溜まり部24に近づくの
で、より効果的に印刷インキをインキ溜まり部24に導
いて戻すことができる。
【0030】インキ戻し部材22の摺接終端33は、ス
クィージローラ2の中心軸線より真上に向く方向と一致
するように設定されているが、スクィージローラ2の中
心軸線よりインキ溜まり部24に向けて傾斜する方向と
一致する方向に設定されていてもよい。この場合、その
傾斜角度は、上記中心軸線より真上に向く方向と、上記
中心軸線からインキ溜まり部24に向く方向との間で形
成される角度の範囲内にされていればよい。これによ
り、摺接終端33がよりインキ溜まり部24に近づくの
で、より効果的に印刷インキをインキ溜まり部24に導
いて戻すことができる。
【0031】又、インキ戻し部材22の摺接終端33
は、スクィージローラ2の中心軸線より真上に向く方向
と一致するように設定されているが、支持軸3の真上に
向く接線と一致する位置との間に設定されていても、上
記実施例と同様の効果を得ることができる。また、同様
に摺接終端33をスクィージローラ2の支持軸3の接線
でインキ溜まり部24に向けて傾斜する方向と一致する
接線方向に設定されていてもよい。この場合、その傾斜
角度は、上記支持軸3の真上方向の接線の方向と、上記
インキ溜まり部24に向けて傾斜し支持軸3と一致する
接線の方向との間で形成される角度の範囲内に設定され
ていればよく、上記の効果と同様の効果を得ることがで
きる。
【0032】すなわち、図1に示すように、インキ戻し
部材22の摺接終端33は、スクィージローラ2の支持
軸3の真上方向の接線の方向と、スクィージローラ2の
中心軸からインキ溜まり部24に向けて傾斜する方向と
の間で形成される傾斜角度の範囲θ内に設定されていれ
ばよいことになる。
【0033】また、本実施例では、インキ戻し部材22
を構成する樹脂板の一部の厚みを薄くすると共に屈曲ま
たは湾曲させることにより弾性を持たせている。そし
て、インキ戻し部材22をスクィージローラ2の端面部
32に常に圧接状態を保つことにより、摺接部34とス
クィージローラ2の端面部32とが常に安定した摺接状
態を保ち、端面部32に付着した印刷インキの掻き取り
効果を高めるとともに掻き取った印刷インキを溜まり部
24に効率よく戻すように構成されている。これに対
し、インキ戻し部材22の屈曲部37を取り除き、図4
に示すように、インキ戻し部材22の摺接部34と第二
側板4との間に弾性を有するゴム板42を設け、インキ
戻し部材22をスクィージローラ2の端面部32に常に
圧接するように構成しても同様の効果を得ることができ
る。
【0034】また、ゴム板42に変えて、図5に示すよ
うに、薄い金属板を屈曲あるいは湾曲させて成る板バネ
43を設けても同様の効果を得ることができる。更に、
上記ゴム板42または板バネ43に変えて圧縮バネを設
けてもよい。
【0035】このように、本実施例においては、インキ
戻し部材22自身が弾性を有して常にスクィージローラ
2の端面部32に圧接されているか、またはインキ戻し
部材22を常にスクィージローラ2の端面部32に圧接
するための弾性部材(ゴム板42,板バネ43,圧縮バ
ネ等)をインキ戻し部材22と第二側板4との間に設け
てもよい。
【0036】
【発明の効果】本発明の印刷装置のインキ供給装置によ
れば、側板とインキ供給ローラとの間に配置されたイン
キ戻し部材によってインキの掻き取りが行われ、インキ
戻し部材はインキ供給ローラの端面に向けて常に付勢さ
れる構成であり、従来のようにインキ供給ローラの端面
が直接側板に接触しないなので、装置の組み立て精度の
確保ができていない場合でも、インキ供給ローラと側板
との接触部分の磨耗に関わらず、インキ供給ローラの端
面部に回り込んで付着したインキの掻き取りを確実に行
え、掻き取ったインキをインキ溜まり部に確実に戻すこ
とができる。
【0037】請求項2記載のインキ供給装置によれば、
インク戻し部材とインキ供給ローラとにより形成される
空間に溜まったインキを、インキ供給ローラの回転に伴
って効率的にインキ溜まり部に戻すことができ、無駄な
インキの消費量を低減することができる。しかも、イン
キ戻し部材の摺接端部がインキ供給ローラの中心軸線か
らインキ溜まり部に向けて傾斜する方向に設定すれば、
より効果的にインキをインキ溜まり部に導いて戻すこと
ができる。
【0038】請求項3乃至6記載のインキ供給装置によ
れば、装置の組み立て精度や接触部の磨耗に関わらず、
インキ供給ローラの端面に向けて常に付勢させることが
できる。特に、請求項4記載のインキ供給装置によれ
ば、部品点数を増すことなく、インキ戻し部材のみでそ
の湾曲又は屈曲部分による弾性力によりインキ供給ロー
ラの端面に向けて常に付勢させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による印刷装置のインキ供給装置の一実
施例を示す部分拡大図
【図2】同インキ供給装置の要部を示すインキ供給部分
の側断面図
【図3】同インキ供給装置の要部を示すインキ供給部分
の斜視図
【図4】同インキ供給装置の他の実施例を示す図であっ
て、弾性部材としてゴム板を用いた場合の斜視図
【図5】同インキ供給装置の他の実施例を示す図であっ
て、弾性部材として板バネを用いた場合の斜視図
【符号の説明】
1…第一側板、2…スクィージローラ、4…第二側板、
5…円筒状版胴、15…ドクターロッド、21…間隙、
22…インキ戻し部材、24…インキ溜まり部、26…
インキ渦形成回転棒、32…端面部、33…摺接終端、
34…摺接部、35…傾斜部、36…隙間形成部、37
…屈曲部、38…屈曲先端部、42…ゴム板、43…板
バネ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向して設けられた一対の側板
    と、 前記一対の側板間に配設され外周面にて円筒状版胴の内
    周面に摺接し自身の中心軸線の周りに回転可能なインキ
    供給ローラと、 前記一対の側板間に前記インキ供給ローラの一つの母線
    に沿って且つ前記インキ供給ローラの外周面に所定の間
    隙をおいて配設されたインキ量調整部材と、 前記インキ供給ローラの回転方向に見て前記間隙より回
    転遅れ方向側に前記インキ供給ローラと前記インキ量調
    整部材により形成されるインキ溜まり部と、 前記インキ供給ローラの端面に向けて付勢された状態で
    前記側板と前記インキ供給ローラの端部との間に配置さ
    れ、前記インキ溜まり部の両端部を郭定するように前記
    インキ供給ローラの端面部の前記インキ溜まり部に対応
    する部分が摺接し、該摺接が途切れる終端部が前記イン
    キ供給ローラの回転方向に見て、前記インキ溜まり部よ
    り回転方向遅れ側にくるように形成されたインキ戻し部
    材とを備えたことを特徴とする印刷装置のインキ供給装
    置。
  2. 【請求項2】 前記インキ戻し部材の前記摺接端部が前
    記インキ供給ローラの支持軸の真上方向の接線の方向
    と、前記インキ供給ローラの中心軸線から前記インキ溜
    まり部に向けて傾斜する方向との間で形成される傾斜角
    度の範囲内に設定されている請求項1記載の印刷装置の
    インキ供給装置。
  3. 【請求項3】 前記インキ戻し部材が樹脂板から構成さ
    れ前記インキ供給ローラの端面と接触する部分以外の少
    なくとも一部を湾曲又は屈曲させてなる請求項1記載の
    印刷装置のインキ供給装置。
  4. 【請求項4】 前記インキ戻し部材の前記側板側に前記
    インキ戻し部材を前記インキ供給ローラの端面に押しつ
    けるための弾性部材を設けた請求項1記載の印刷装置の
    インキ供給装置。
  5. 【請求項5】 前記弾性部材はゴムからなる請求項4記
    載の印刷装置のインキ供給装置。
  6. 【請求項6】 前記弾性部材はバネからなる請求項4記
    載の印刷装置のインキ供給装置。
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