JPH08141288A - 布団乾燥機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 布団の設置場所によらず乾燥性能を維持し、
不使用時には吹き出し口が突出せず、吸気口を閉じるこ
とができ、さらに本体内に熱気がこもらないようにす
る。 【構成】 床面またはベッドの布団に対して、ダクト８
を回動させて吹出口９を横方向または上方向にして乾燥
を行うようにしたので、乾燥袋１０の接続筒部１０ａは
短く直線的になり、取扱いが楽になる。また使用時は吹
出口９は本体１より突出し、使用しないときは吹出口９
と乾燥袋１０を本体１内に収納することができる。また
不使用時はダクト８を回動して吸気口１５を塞ぐことに
より、ごみの侵入を防ぐことができる。また本体１裏側
に補助吸気口１６を設けることにより、どちらかの吸気
口が塞がれても吸気できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、一般家庭で使用される
布団乾燥機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、室内で布団を簡単に乾燥できる布
団乾燥機が利用されている。

【０００３】従来、畳に敷いた布団やベッドに敷いた布
団の乾燥は図６に示すような方法が一般的であった。

【０００４】図に示すように、本体１０１はモーター１
０２とファン１０３とヒーター１０４からなる温風発生
装置１０５を内蔵し、本体１０１は外郭に温風吹出口１
０６が設けられている。温風吹出口１０６には、通気性
のある布団乾燥袋１０７が付設する接続筒部１０８が接
続されている。使用時は、布団乾燥袋を布団の間または
下に挿入し、温風発生装置を運転して布団に温風を供給
して布団乾燥するものであった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の布団
乾燥機では、ベッド上の布団乾燥時も床面の布団乾燥時
も吹出口は同一方向にあるため、吹出口に接続する接続
筒部を屈曲して吹出方向を変更しているので、接続筒部
が非常に長くなり、取扱いが不便であるとともに、接続
筒部が途中で折れ曲がると乾燥性能が低下するという課
題があった。

【０００６】また、吹出口が常に本体外に突出している
ものでは、不使用時に乾燥袋を吹出口から外して本体内
に収納する作業が必要であり、吹出口が本体外に突出し
ていたものは乾燥袋を接続するのが不便であるという課
題があった。

【０００７】また、不使用時に吸気口が開口している
と、そこからほこりや異物が侵入する恐れがあるという
課題があった。

【０００８】さらに、本体の片側に１ヵ所の吸気口があ
る場合にベッドや布団などが吸気口を塞いだとき、吸気
量が極減し、乾燥機能を発揮できないだけでなく、電装
部品が高温状態になり、さらに使い終わった後に吸排気
口が閉じられるものでは、本体内に残った熱気が逃げな
いという課題があった。

【０００９】本発明は上記課題を解決するもので、布団
の設置場所が変わっても吹出口から乾燥袋に至る通風路
をまっすぐ、短くできる布団乾燥機を提供することを第
１の目的とする。

【００１０】第２の目的は、乾燥機として使用するとき
は吹出口は本体から突出して乾燥袋の着脱が容易であ
り、使用しないときは吹出口と乾燥袋が容易に本体内に
収まるという便利な布団乾燥機を提供することにある。

【００１１】第３の目的は、布団乾燥機を使用するとき
は吸気口が開き、使用しないときは吸気口が閉じて、ゴ
ミなどが入らない布団乾燥機を提供することにある。

【００１２】第４の目的は、吸気口が塞がれた時でも、
安全に使用できるとともに、使い終わった後でも本体内
に熱気がこもらない布団乾燥機を提供することにある。

【００１３】

【課題を解決するための手段】本発明の第１の目的を達
成するための第１の手段は、乾燥機本体内を縦に分割す
る隔壁と、この隔壁で分割された機械室および収納室
と、前記機械室に収納されるファンモーターおよびヒー
ターからなる温風発生装置と、この温風発生装置と連通
して前記収納室に架設される略筒形状のダクトを有し、
前記ダクトの側面に布団乾燥袋を着脱する吹出口を突設
するとともに、前記ダクトを円周方向に回動可能に設け
た構成としたものである。

【００１４】また、第２の目的を達成するための第２の
手段は、布団乾燥機として使用時に吹出口は本体外に突
出するとともに、不使用時に前記吹出口を前記本体内に
収納可能に設けた構成としたものである。

【００１５】また、第３の目的を達成するための第３の
手段は、本体内の隔壁に設けた通風孔と、収納部の前面
に設けた吸気口と、ダクトの側面に形成した突起部を有
し、ダクトを回動して吹出口を本体の収納室に納めたと
き、前記突起部は前記吸気口を閉鎖してなる構成とした
ものである。

【００１６】また、第４の目的を達成するための第４の
手段は、収納部裏面に補助吸気口を設けた構成としたも
のである。

【００１７】

【作用】本発明は上記した第１の手段の構成により、床
面に敷いた布団を乾燥する場合は、ダクトを円周方向に
回動して吹出口を横方向に向け、ベッド上の布団を乾燥
する場合は、ダクトを回動して吹出口を上方向に向ける
ことができるものである。

【００１８】また、第２の手段の構成により、布団乾燥
機を使用するときはダクトを上方に回動して本体の外側
に突出し、使用後はダクトを下方に回動して吹出口を収
納室に収納することができるものである。

【００１９】また、第３の手段の構成により、ダクトを
回動して吹出口を収納室に収めたとき、収納室の前面に
開口する吸気口はダクトに設けた突起部により閉鎖する
ことができるものである。

【００２０】また、第４の手段の構成により、吸気口と
補助吸気口を本体の前後面に設けているので、どちらか
の吸気口が塞がれた場合でも、もう一方の吸気口で吸気
することができ、使用後に吸気口が閉じられても補助吸
気口からの通気により、本体内の熱気を放出できるもの
である。

【００２１】

【実施例】以下、本発明の第１実施例について、図１お
よび図２を参照しながら説明する。

【００２２】図に示すように、乾燥機本体１は内部で隔
壁２により左右に分割され、機械室３にはファンモータ
ー４およびヒーター５からなる温風発生装置６が収納さ
れている。収納室７の上部に略円筒形状のダクト８が前
記温風発生装置６と連通して回動可能に架設され、ダク
ト８の側面に吹出口９を突設している。吹出口９には乾
燥袋１０の接続筒部１０ａが取り付けられ、乾燥袋１０
を布団の間に挿入することにより、温風発生装置６から
の温風はダクト８、吹出口９、接続筒部１０ａおよび乾
燥袋１０を通して布団に供給される。

【００２３】ダクト８の端部には筒状の回動軸１２が一
体に取り付けられ、回動軸１２を支持する支持穴１ａが
収納室７に形成され、ダクト８の一端を回動可能に軸支
している。また、収納室７には突片１３が固定されてお
り、回動軸１２の外周に設けた複数の溝１２ａの１つと
係合して、ダクト８の回動後の位置決めができるように
なっている。また、ダクト８の他端は温風発生装置６の
連通口６ａの外周に回動可能に軸支されている。

【００２４】上記構成により、畳に敷いた布団を乾燥す
るときは、ダクト８を回動させて吹出口９を横方向に位
置して乾燥を行う。また、ベッドに載せた布団を乾燥す
るときは、ダクト８を回動させて吹出口９を上方向に位
置して乾燥を行う。このとき、乾燥袋１０の接続筒部１
０ａはふとんのある方向に、できるだけ短く、かつ直線
的に配置することができるので、接続筒部が邪魔になら
ず、また空気抵抗も少なく送風量も低下することがない
ので、ふとんの設置位置が変わっても、常に乾燥能力を
発揮することができる。

【００２５】このように本発明の第１実施例によれば、
布団の上下位置に応じてダクト８を回動させて吹出口９
の位置を変えることにより、吹出口から乾燥袋に至る接
続筒部１０ａを短く、直線的に配置できるので取扱いが
便利であり、乾燥性能を正常に保つことができる。

【００２６】つぎに本発明の第２実施例について図１お
よび図３を参照しながら説明する。なお第１実施例と同
一の構成部品は同一番号を付して詳しい説明を省略す
る。

【００２７】図に示すように、収納室７の前面開放面に
は開閉可能なカバー１４を設けている。ダクト８の側面
に突出した吹出口９は、カバー１４を開放してダクト８
を下方に回動することにより、収納室７内に納めること
ができる。このとき乾燥袋１０も吹出口９に取り付けた
まま収納室７内に収納できるようになっている。

【００２８】上記構成により、布団乾燥機を使用すると
きはダクト８を上方向に回動させて吹出口９を本体１の
外側に突出させ、乾燥袋１０を吹出口９に接続する。

【００２９】使用後は、乾燥袋１０を小さく丸めて吹出
口９を下方に回動することにより、収納室７に全て収納
させることができる。

【００３０】また、布団乾燥機として使用しないときは
本体１より吹出口９が突出していないので、本体１を収
納するとき、吹出口９のスペースを余分にとることはな
く、また吹出口９が損傷を受けることもない。

【００３１】このように本発明の第２実施例の布団乾燥
機によれば、布団乾燥機を使用するとき吹出口９を上方
に回動して突出させることにより、乾燥袋１０の着脱が
容易となり、収納時はダクト８を下方に回動して収納室
７内へ吹出口９および乾燥袋１０をそのまま収納するこ
とができるので、収納操作が楽にできるとともに、吹出
口９が本体１から突出していないので、布団乾燥機本体
１を省スペースで収納でき、さらに吹出口の破損を防止
することができる。

【００３２】つぎに本発明の第３実施例について図４お
よび図５を参照しながら説明する。なお第１実施例およ
び第２実施例と同一の構成部品は同一番号を付して詳し
い説明を省略する。

【００３３】図に示すように、吹出口９および乾燥袋１
０を収納室７に出し入れするとき、カバー１４を開閉す
るようになっている。ダクト８の側面には、回転中心と
なるダクト中心に対して吹出口９と約９０度の角度で突
起帯８ａを設けている。ダクト８を上方に回動して吹出
口９を上に向けたとき、閉じられたカバー１４の先端と
ダクト８の側周部との間に隙間ができ、吸気口１５が形
成される。このときカバー１４を開くと吸気口１５の開
口面積が大きくなり、送風量を多くとれる。

【００３４】また、ダクト８を下方に回動して吹出口９
および乾燥袋１０を収納し、カバー１４を閉じたとき
は、ダクト８の突起帯８ａとカバー１４の先端が当接し
て吸気口１５が閉じられる。

【００３５】なお本体１内を分離する隔壁２には通風孔
２ａを開孔し、前記吸気口１５から通気孔２ａを通し
て、温風発生装置６に吸気ができるようになっている。

【００３６】上記構成により、まず布団乾燥時にはダク
ト８を上方に回動して使用すると、カバー１４とダクト
８側面の間に吸気口１５が形成される。吸気口１５の大
きさはカバー１４の開閉で調整することができる。この
吸気口１５から吸い込まれた空気流は、通気孔２ａを通
り温風発生装置６で温風となってダクト８、吹出口９お
よび乾燥袋１０を通り、布団を乾燥する。

【００３７】つぎに布団乾燥機の不使用時には、カバー
１４を開いてダクト８を下方に回動し、吹出口９および
乾燥袋１０を収納室７に納める。このときダクト８の突
起帯８ａも回動して本体１の前面に位置し、カバー１４
を閉じることにより本体１の前面には開口部分がなくな
る。すなわち、ダクト８の突起帯８ａが前記吸気口１５
を閉鎖したことになる。

【００３８】よって布団乾燥機の不使用時には吸気口１
５が本体１前面には形成されないので、本体１内にゴミ
や虫などの異物が侵入することなく、また収納室７に収
納した乾燥袋が露呈しないので、本体１の外観を損なう
ことはない。

【００３９】このように本発明の第３実施例の布団乾燥
機によれば布団を乾燥させるときにダクト８の上方向へ
の回動により吸気口１５が形成され、布団乾燥に必要な
風量を取り入れることができるとともに、不使用時には
ダクト８の下方への回動により突起帯８ａが吸気口１５
を塞いで吸気口１５からのゴミ等の侵入を防ぎ、さらに
収納した乾燥袋１０が吸気口１５から見えないようにし
て本体１の外観を損なわないようにすることができる。

【００４０】つぎに本発明の第４実施例について図４お
よび図５を参照しながら説明する。なお第１実施例〜第
３実施例と同一の構成部品は同一番号を付して詳しい説
明を省略する。

【００４１】図に示すように、本体１の裏側に格子状の
補助吸気口１６が設けられている。したがって本体１の
前面に形成される吸気口１５と合わせて、本体１の前後
に各１ヵ所の吸気口を有している。

【００４２】上記構成により、本体１を運転中に吸気口
１５と補助吸気口１６のいずれかが、布団などにより閉
鎖された場合は、閉鎖されていない吸気口から吸気して
運転を続けることができ、温風発生装置６などの異常な
温度上昇を防止して安全に使用することができる。ま
た、使い終わった後は吹出口９を本体１内に収納し、吸
気口１５を閉鎖するため、ヒーター５の余熱などで本体
１内に熱気がこもりやすくなるが、閉鎖されない補助吸
気口１６と外気が通じているので本体１内にこもってい
た熱気を放出することができる。

【００４３】このように本発明の第４実施例の布団乾燥
機によれば、本体１前面に形成される吸気口１４に加え
て、本体１裏面に補助吸気口１６を設けているので、片
側の吸気口が閉鎖された場合に、もう一方の吸気口から
吸気できるので、温風発生装置の温度上昇を抑え、安全
に使用することができる。さらに、使い終わった後で
も、本体内にこもった熱気は補助吸気口１５の通気によ
り放出されやすくなり、本体内の温度を低下することが
できる。

【００４４】

【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば、畳に敷いた布団を乾燥する場合や、ベッド
の布団を乾燥する場合など、使用目的に応じてダクトを
回動させ、吹出口の高さや方向を変えて対応できるた
め、吹出口と乾燥袋を結ぶ接続筒部を短くして屈曲せず
に使用できるので、使い勝手がよく乾燥性能を維持でき
る効果のある布団乾燥機が提供できる。

【００４５】また、布団乾燥機の使用時には、ダクトを
上方に回動して吹出口が本体から突出するようになって
いるため、乾燥袋の着脱が容易にでき、不使用時ダクト
を下方に回動して、吹出口と乾燥袋を簡単に収納できる
ため、使用者にとって利便性の高い布団乾燥機が提供で
きる。

【００４６】また、布団を乾燥させるときにダクトとカ
バーとの間に吸気口を形成し、布団乾燥に必要な風量が
得られるとともに、不使用時にはダクトの突起帯が回動
してこの吸気口を塞ぐため、ごみなどの侵入を防ぎ、収
納室に収納した乾燥袋が露呈せず、本体前面の外観を損
なうことがないという効果のある布団乾燥機が提供でき
る。

【００４７】さらに、本体前面の吸気口に加えて、本体
裏側に補助吸気口を設けることにより、どちらかの吸気
口が塞がれても開口している吸気口から吸気できるた
め、安全に使用できるとともに、使い終わった後でも本
体内にこもった熱気が容易に放出できるという効果のあ
る布団乾燥機が提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例および第２実施例の布団乾
燥機の断面図

【図２】同第１実施例の要部側面図

【図３】同第１実施例および第２実施例の要部破断側面
図

【図４】同第３実施例および第４実施例の運転時の収納
室とダクトの側断面図

【図５】同不使用時の同側断面図

【図６】従来の布団乾燥機の断面図

【符号の説明】

１ 本体 ２ 隔壁 ２ａ 通風孔 ３ 機械室 ４ ファンモーター ５ ヒーター ６ 温風発生装置 ７ 収納室 ８ ダクト ８ａ 突起帯 ９ 吹出口 １０ 乾燥袋 １５ 吸気口 １６ 補助吸気口

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 乾燥機本体内を左右に分割する隔壁と、
   この隔壁で分割された機械室および収納室と、前記機械
   室に収納されるファンモーターおよびヒーターからなる
   温風発生装置と、この温風発生装置と連通して前記収納
   室に架設される略筒形状のダクトを有し、前記ダクトの
   側面に布団乾燥袋を着脱する吹出口を突設するととも
   に、前記ダクトを円周方向に回動可能に設けた布団乾燥
   機。
2. 【請求項２】 布団乾燥機として使用時に吹出口は本体
   外に突出するとともに、不使用時に前記吹出口を前記本
   体内に収納可能に設けた請求項１記載の布団乾燥機。
3. 【請求項３】 本体内の隔壁に設けた通風孔と、収納部
   の前面に設けた吸気口と、ダクトの側面に形成した突起
   部を有し、ダクトを回動して吹出口を本体の収納室に収
   めたとき、前記突起部は前記吸気口を閉鎖してなる請求
   項１または２記載の布団乾燥機。
4. 【請求項４】 収納部裏面に補助吸気口を設けた請求項
   １，２または３記載の布団乾燥機。