JPH0814062B2 - 自動車内装材用基材 - Google Patents

自動車内装材用基材

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JPH0814062B2
JPH0814062B2 JP62174396A JP17439687A JPH0814062B2 JP H0814062 B2 JPH0814062 B2 JP H0814062B2 JP 62174396 A JP62174396 A JP 62174396A JP 17439687 A JP17439687 A JP 17439687A JP H0814062 B2 JPH0814062 B2 JP H0814062B2
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敬光 北澤
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日本バイリ−ン株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は自動車内装材用基材に関する。さらに詳しく
は、本発明は自動車の天井材、リアパッケージ、ドアト
リムなどの内装材に用いられる基材に関する。
[従来の技術およびその問題点] 従来より、自動車内装材に用いられる基材には、プラ
スチック板、プラスチックフォーム、熱硬化性樹脂から
なるレジンフェルト、熱可塑性樹脂からなるレジンフェ
ルト、段ボール、熱硬化性樹脂に木粉や故紙が添加され
たハードボードやペーパーボードが用いられている。
しかしながら、前記プラスチック板は重くて硬く、し
かも吸音性がないという欠点がある。前記プラスチック
フォームは吸音性がなく、割れやすいものであり、また
深絞り成形を施すことができないという欠点がある。前
記熱硬化性樹脂からなるレジンフェルトは重く、また基
材を成形するのに要する加熱温度が高いため、1段成形
では表皮材が損傷するので基材を成形した後に表皮材を
重ねて成形する、いわゆる2段成形を施す必要があり、
成形作業性がわるいという欠点がある。前記熱可塑性樹
脂からなるレジンフェルトは、剛性が小さく、えられる
基材は機械的強度が小さいという欠点がある。前記段ボ
ール、ハードボードおよびペーパーボードは深絞り成形
を施すことができないのみならず、2段成形によって内
装材を成形する必要があり、さらに前記ハードボードは
重いという欠点がある。
前記のように従来の自動車内装材に用いられている基
材には、天井材などに要求される軽量であること、深絞
り成形を施すことが可能であること、吸音性があるこ
と、適当な剛性(形状保持性)を有することおよび1段
成形が可能であることなどの要件をすべて具備するもの
はなく、これらの要件をすべて満足する基材の開発が望
まれている。
[発明が解決しようとする問題点] そこで本発明者らは、従来技術の問題点に鑑みて前記
した要件をすべて満足しうる基材をうるべく鋭意研究を
重ねた結果、成形温度以下の融点を有する熱融着性繊維
を含有する上層および下層と、成形温度よりも高い融点
を有する繊維を主成分としてなる中間層とを絡合一体化
し、ついで熱可塑性樹脂エマルジョンを含浸してえられ
た基材は、前記した要件をすべて具備するというまった
く新しい事実をはじめて見出し、本発明を完成するにい
たった。
[問題点を解決するための手段] 本発明は成形温度以下の融点を有する熱融着性繊維を
含有する上層および下層と、成形温度よりも高い融点を
有する繊維を主成分としてなる中間層とが絡合一体化さ
れ、熱可塑性樹脂エマルジョンが含浸されたことを特徴
とする自動車内装材用基材に関する。
[作用および実施例] 本発明の自動車内装材用基材は、成形温度以下の融点
を有する熱融着性繊維を含有する上層および下層を、成
形温度よりも高い融点を有する繊維を主成分としてなる
中間層と絡合一体化し、熱可塑性樹脂エマルジョンを含
浸することによりえられる。
ここで成形温度とは、ヒートプレス成形などのように
加熱および加圧を同時に行なうばあいにはその加熱温度
(100〜200℃)を、また予熱した後、コールドプレス成
形を施すばあいなどのように予熱した後、加圧して成形
するばあいにはその予熱温度(100〜200℃)をいう。
前記上層および下層に用いられる成形温度以下の融点
を有する熱融着性繊維としては、たとえば融点が100〜1
50℃であるポリエチレン繊維(融点100〜130℃)、エチ
レン−酢酸ビニル繊維(融点100〜130℃)、酢酸ビニル
−塩化ビニル繊維(融点90〜130℃)などや融点が150〜
180℃であるポリプロピレン繊維(融点160〜170℃)な
どの熱融着性繊維や融点が100〜200℃の成分を含むポリ
エステル−ポリエステル系、ポリエステル−ポリオレフ
ィン系、ポリエステル−ポリアミド系、ポリアミド−ポ
リアミド系などの熱融着性複合繊維があげられ、これら
の繊維は前記成形温度に応じて適宜選択して用いられる
のが好ましい。なお、これらの繊維のなかでもたとえば
融点が260℃である芯成分と融点が130℃である鞘成分と
からなるポリエステル複合繊維は芯成分と鞘成分との融
点差が大きいため、成形温度を広く設定することができ
るうえに、成形時の加熱による収縮および歪が小さいの
でとくに好ましい。なお、熱融着性繊維の融点は100℃
以上とされるのは、自動車内装材としての耐熱性を満足
させるためである。
上層および下層に含有される前記熱融着性繊維の含有
量は、30重量%以上、好ましくは50重量%以上、とくに
好ましくは70重量%以上となるように調整されるのがよ
い。熱融着性繊維の含有量は30重量%未満であるばあ
い、えられる基材の剛性が低下する傾向にある。
前記上層および下層に含有される前記熱融着性繊維以
外の繊維としては、たとえばセルロース系繊維やポリエ
ステル繊維、ポリアミド繊維、エチレン−酢酸ビニル系
繊維、ポリオレフィン系繊維、アクリル系繊維などの通
常自動車内装材の表皮材に用いられている合成繊維があ
げられ、これらの繊維は単独でまたは2種以上を混合し
て用いられる。前記繊維のなかでもセルロース系繊維を
用いたばあいはセルロース系繊維は親水性を呈し、熱可
塑性樹脂エマルジョンを含浸させたときに樹脂成分がこ
の層に偏在しやすく、緻密で樹脂の付着量が多くなり、
えられる基材の剛性を向上させるので、とくに好適に使
用しうるものである。
前記上層および下層の目付は、えられる基材の引張り
強さを向上させ、基材に適度な剛性および成形性を与え
るためにそれぞれ20〜200g/m2とするのが好ましい。
前記中間層に用いられる成形温度よりも高い融点を有
する繊維の具体例としては、たとえばポリエステル繊
維、ポリアミド繊維、ポリアクリル繊維などの成形温度
(120〜200℃)よりも融点が高い繊維があげられるが、
本発明はこれらのみに限定されず、他の成形温度よりも
融点が高い繊維を用いてもよい。なお、これらの繊維の
なかではポリエステル繊維は耐候性や耐熱性などに優れ
ているのでとくに好適に用いることができる。
前記中間層の目付は、基材に必要な厚さ、剛性、成形
性を与えるために、また引張り強さを向上させるために
50〜800g/m2とするのが好ましい。
なお、前記中間層の目付と上層または下層の目付との
比(重量比)は10/8〜10/1となるように調整される。中
間層の目付と上層または下層の目付との比は10/1よりも
大きいばあい、えられる基材の剛性が不充分となり、ま
た10/8よりも小さいばあい、基材が硬くしかも成形性が
わるくなる。
前記上層、中間層および下層の絡合一体化は、それぞ
れ各層を積層した後、たとえばニードリングなどの手段
によって行なわれる。ニードリングによって一体化せし
めるばあいには、上層および下層の厚さにもよるが、通
常針密度は50〜500本/cm2、針深さは7〜18mmのあいだ
で適宜調整するのが好ましい。
前記上層、中間層および下層が絡合一体化された繊維
層には、つぎに熱融着性樹脂エマルジョンがたとえば浸
漬、コーティングなどの手段によって含浸される。かか
る熱融着性樹脂エマルジョンに用いられる樹脂として
は、たとえばアクリル−スチレン共重合体樹脂、ABS樹
脂、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)などがあげられ
る。なお、これらの樹脂のガラス転移温度(Tg)は、自
動車内装材として要求される耐熱形状保持性を満足させ
るために80℃以上、なかんづく100〜120℃であることが
望ましい。
前記熱融着性樹脂エマルジョンの付着量は、繊維層の
重量(以下、Fという)と熱融着性樹脂エマルジョン中
に含有された樹脂固形分の重量(以下、Bという)との
比F/Bが40/60〜90/10となるように調整されるのが好ま
しい。かかるF/Bは40/60よりも小さいばあい、えられる
基材が硬く、成形性がわるくなり、また90/10をこえる
ばあい、えられる基材の剛性は低下するようになる。
つぎに熱可塑樹脂エマルジョンが含浸された繊維層に
たとえばドライヤーなどの手段によって乾燥を施すこと
により本発明の自動車内装材用基材がえられる。
えられた基材は成形ラインで180〜200℃に予備加熱さ
れた後、ホットメルト材を裏面に貼り合わせた表皮材を
重ねて冷却金型により冷間プレスすること(1段成形)
によって所望の形状に成形され、あるいはさらに所望の
形状にトリミングされて自動車内装材がつくられる。か
くしてえられた内装材は、成形時の加熱によって熱融着
性繊維が互いに緻密で強固に融着された層が形成され、
基材に適度な剛性が付与されるのである。なお、えられ
た内装材は自動車内にたとえばビスなどを用いて固定す
るだけで装着することができるものであり、特別な加工
などを必要としないから、内装材を装着する作業性に優
れているという利点をも有するものである。
前記したように本発明の自動車内装材用基材は従来の
基材にはまったくみられない適度な剛性を有する繊維層
からなり、軽量で吸音性に優れ、また深絞り成形を容易
に施すことができるものである。
つぎに本発明の自動車内装材用基材を実施例に基づい
てさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみ
に限定されるものではない。
実施例1〜3 第1表に示す組成からなる上層(目付:107.5g/m2)、
中間層(目付:215g/m2)および下層(目付:107.5g/m2
を積層した積層ウェブの片面にニードルパンチ(針密
度:50本/cm2、針深さ:10mm)を施し、ついで他面にも前
記と同じ条件でニードルパンチを施した。つぎにアクリ
ル−スチレン共重合体樹脂エマルジョン(Tg110℃)を
固形分付着量が250g/m2となるように含浸した後、乾燥
して自動車内装材用基材をえた。
えられた基材の厚さおよび密度ならびに最大曲げ荷
重、最大たわみ距離および弾性勾配を下記方法にしたが
って調べた。その結果を第2表に示す。
(最大曲げ荷重、最大たわみ距離および弾性勾配) 基材を60秒間、180℃に加熱し、さらに常温下で60秒
間、圧力5kg/cm2、クリアランス4mmの条件下で平板プレ
スを施した後、タテ方向およびヨコ方向に5cm×15cmの
サイズとなるように裁断して試験片をつくった。
つぎにこの試験片を100mmの間隔をあけた2つの支持
体上に載置し、両支持体間の中央にあたる部分を圧縮速
度50mm/分で移動する加圧楔の押圧体により圧縮して試
験片を曲げ、そのとき最大曲げ荷重および最大たわみ距
離を測定した。弾性勾配は最大曲げ荷重/最大たわみ距
離で算出した。
比較例1〜4 実施例1〜3において、積層ウェブのかわりに第1表
に示す組成からなるウェブ(目付:430g/m2)を用いたほ
かは実施例1〜3と同様にして基材を作製した。えられ
た基材の厚さ、密度、最大曲げ荷重、最大たわみ距離お
よび弾性勾配を実施例1〜3と同様にして調べた。その
結果を第2表に示す。
第2表から実施例1〜3でえられた基材は比較例1〜
4でえられた基材と比していずれも最大曲げ荷重、弾性
勾配が大きく、剛性があって折れにくく、成形後の形状
保持性に優れていることがわかる。
[発明の効果] 本発明の基材の上層および下層は成形時の加熱によっ
て熱融着性繊維がたがいに緻密かつ強固に結合している
ため、基材に要求される剛性が付与され、基材は成形後
の形状保持性に優れており、しかも基材側のみの加熱で
表皮材と同時に基材を成形すること(1段成形)ができ
るので、内装材作製時における工程数を削減することが
できるとともに型どおりのシャープな成形形状を有する
内装材を作製することができ、えられた天井材などの内
装材はたとえばビスなどによって固定するだけでそのま
ま使用しうるという効果を奏する。
また本発明の基材は繊維を主体とし、かかる繊維が絡
合されて形成されたものであるから、深絞り成形などを
施すことができ、また該基材の構造は3層構造であり、
中間層が疎であるため、成形による歪を吸収することが
できるという効果をも奏する。
さらに本発明の基材は繊維からなるので、軽量でかつ
吸音性に優れ、しかも割れにくいという効果をも奏する
ものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D04H 1/64 A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成形温度以下の融点を有する熱融着性繊維
    を含有する上層および下層と、成形温度よりも高い融点
    を有する繊維を主成分としてなる中間層とが絡合一体化
    され、熱可塑性樹脂エマルジョンが含浸されたことを特
    徴とする自動車内装材用基材。
  2. 【請求項2】成形温度が120〜200℃である特許請求の範
    囲第1項記載の自動車内装材用基材。
JP62174396A 1987-07-13 1987-07-13 自動車内装材用基材 Expired - Fee Related JPH0814062B2 (ja)

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JP2020041241A (ja) * 2018-09-12 2020-03-19 日本バイリーン株式会社 内装用表面材

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