JPH08140488A - 成形苗自動移植装置 - Google Patents

成形苗自動移植装置

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JPH08140488A
JPH08140488A JP30563694A JP30563694A JPH08140488A JP H08140488 A JPH08140488 A JP H08140488A JP 30563694 A JP30563694 A JP 30563694A JP 30563694 A JP30563694 A JP 30563694A JP H08140488 A JPH08140488 A JP H08140488A
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輝良 岡本
Motoo Matsuzaka
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 セル成形苗トレーから鉢への移植作業を自動
化して移植効率を向上させると共に、移植精度のバラツ
キも可及的に解消する。 【構成】 セル成形苗トレー11に収容された成形苗1
0を、ロボットアーム13の先端部に装着した移植ハン
ド20で把持する成形苗把持動作と、成形苗10を把持
した移植ハンド20をポットトレー3側に移動させる移
植ハンド移動動作と、移植ハンド20が把持した成形苗
10を育苗ポット2に植付ける成形苗植付動作とを繰返
して、セル成形苗トレー11に収容された複数の成形苗
10を順次育苗ポット2に自動的に移植する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セル成形苗トレーで育
成した成形苗を鉢に自動的に移植する成形苗自動移植装
置に関するものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】一般に、
野菜、花卉等の苗を大量に生産する場合には、培養土を
装填したセル成形苗トレー(培養土を装填する凹部が所
定間隔を存して縦横に多数配列されるトレー部材)に、
専用の播種用具もしくは自動播種装置を用いて所望の種
を播種すると共に、苗が移植サイズになるまでセル成形
苗トレーで育苗し、しかる後、根鉢を崩すことなくセル
成形苗トレーから成形苗を抜き取り、この成形苗を、培
養土を装填した育苗ポット等の鉢に移植するという一連
の苗生産工程を採用している。しかるに、従来では、前
記成形苗の抜き取り作業や鉢への植付け作業をいちいち
手作業で行っていたため、人手や時間がかかって効率が
悪く、しかも、移植精度にバラツキが生じるため、移植
後の均一な成育を望めないのが実状であった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実
情に鑑みこれらの欠点を一掃することができる成形苗自
動移植装置を提供することを目的として創案されたもの
であって、複数の成形苗が収容されたセル成形苗トレー
を載置するトレー載置台と、培養土が装填された複数の
鉢を載置する鉢載置台と、両載置台位置をアーム移動範
囲に含み、かつアーム先端部に移植ハンドが装着された
ロボットアームと、該ロボットアームおよび移植ハンド
の作動を制御する制御装置とを備え、さらに前記制御装
置には、セル成形苗トレーに収容された成形苗を移植ハ
ンドで把持する成形苗把持動作と、成形苗を把持した移
植ハンドを鉢載置台側に移動させる移植ハンド移動動作
と、移植ハンドが把持した成形苗を鉢に植付ける成形苗
植付動作とを自動的に繰返し実行する自動移植制御手段
を設けたことを特徴とするものである。また、前記制御
装置に、鉢に植付けた成形苗の根鉢を移植ハンドの先端
で押込む成形苗押込制御手段を設けたことを特徴とする
ものである。また、複数の成形苗が収容されたセル成形
苗トレーを載置するトレー載置台と、培養土が装填され
た複数の鉢を載置する鉢載置台と、両載置台位置をアー
ム移動範囲に含むロボットアームと、該ロボットアーム
の先端部に水平方向回転自在に装着される回転アーム
と、該回転アームの一端部に装着される移植ハンドと、
回転アームの他端部に装着される植穴形成具と、前記ロ
ボットアーム、回転アーム、移植ハンドおよび植穴形成
具の動作を制御する制御装置とを備え、さらに前記制御
装置には、セル成形苗トレーに収容された成形苗を移植
ハンドで把持する成形苗把持動作と、成形苗を把持した
移植ハンドを鉢載置台側に移動させる移植ハンド移動動
作と、植穴成形具で鉢内の培養土に植穴を形成する植穴
形成動作と、回転アームを所定角度回転させて移植ハン
ドを植穴位置に位置合わせする位置合わせ動作と、移植
ハンドを開放して成形苗を植穴内に植付ける成形苗植付
動作とを自動的に繰返し実行する自動移植制御手段を設
けたことを特徴とするものである。そして本発明は、こ
の構成によって、移植作業を自動化して移植効率を向上
させると共に、移植精度のバラツキも可及的に解消し、
その結果、苗生産コストの削減を可能にするうえに、生
産苗の品質向上にも貢献する。
【0004】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図面において、1は成形苗自動移植装置であっ
て、該成形苗自動移植装置1は、複数の育苗ポット2を
収容したポットトレー3を待機させるポット供給ラック
4、該ポット供給ラック4から供給されたポットトレー
3を所定の移植作業位置に搬送するポット搬送コンベア
5(鉢載置台)、移植作業位置に搬送する過程で各育苗
ポット2に培養土6を自動的に装填するポット土入れ装
置7、移植後にポット搬送コンベア5の終端まで搬送さ
れたポットトレー3を受け取り、かつ受け取ったポット
トレー3をポット収納ラック8に移載するポット移載装
置9、複数の成形苗10を収容したセル成形苗トレー1
1を所定の移植作業位置に搬送し、かつ移植後に空にな
ったセル成形苗トレー11を排出搬送する苗トレー搬送
コンベア12(トレー載置台)、セル成形苗トレー11
に収容される成形苗10を順次育苗ポット2に自動的に
移植するロボットアーム13、前記各装置を自動制御す
る制御装置14等で構成されており、以下、各装置の詳
細な構成を説明する。
【0005】前記ポット搬送コンベア5で搬送されるポ
ットトレー3は、枠材3aを縦横に枠組して所定数のポ
ット収容室3bを形成するが、育苗ポット2のサイズに
応じて各種のポットトレー3が用意されている。そし
て、育苗ポット2を収容したポットトレー3をポット搬
送コンベア5に載置すると、前述の如く、搬送過程のポ
ット土入れ装置7で培養土が装填された後、所定の移植
作業位置に搬送されることになるが、その位置は、ポッ
ト搬送コンベア5の一側部に設けられるポットトレー位
置検知センサ15の検知に基づいて位置決めされるよう
になっている。
【0006】一方、前記苗トレー搬送コンベア12で搬
送されるセル成形苗トレー11は、成形苗10を収容す
る凹部11aが縦横に多数配列されるものであるが、苗
の種類に応じて各種のセル成形苗トレー11(全体寸法
は同一で、凹部11aのサイズおよび個数が相違するも
の)が用いられる。そして、苗トレー搬送コンベア12
に載置されたセル成形苗トレー11は、苗トレー搬送コ
ンベア12の一側部に設けられる苗トレー位置検知セン
サ16の検知に基づいて所定の移植作業位置に位置決め
されるが、該位置では、各凹部11aの底部に開設され
る水抜き孔11bに下方から押上ピン17を挿入して成
形苗10を所定寸法だけ浮き上がらせるようになってい
る。尚、前記押上ピン17が複数突設された押上トレー
を用意し、該押上トレー上に予めセル成形苗トレー11
をセットして成形苗10を浮き上がらせた後、押上トレ
ーと共にセル成形苗トレー11を苗トレー搬送コンベア
12に載置するようにしてもよい。
【0007】また、前記ロボットアーム13は、垂直軸
回りに回動自在なアーム支持部13aに、複数のアーム
13b、13c、13dを順次揺動自在に連結して構成
されると共に、アーム先端位置を座標認識に基づいて任
意の位置まで移動制御可能な汎用ロボットを用いて構成
されるが、アーム先端部には、モータ18の駆動に基づ
いて水平方向に回動する回転アーム19が装着されてい
る。
【0008】20は前記回転アーム19の一端部に昇降
シリンダ(エアシリンダ)21を介して装着される移植
ハンドであって、該移植ハンド20は、前記成形苗10
の根鉢形状に沿うよう僅かに先窄まり状に形成されると
共に、成形苗10の把持動作および解放動作を行うべ
く、開閉シリンダ(エアシリンダ)22の作動に基づい
て開閉するように構成されるが、移植ハンド20の垂直
中心線は、回転アーム19の回転軸芯に側面視で合致
し、かつ回転アーム19の回転軸芯に対して水平方向に
所定寸法Aだけ離間するように設定されている。尚、2
3、24は移植ハンド20の全開位置、中間位置をそれ
ぞれ検知するハンド位置決めセンサ(近接センサ)であ
る。
【0009】25は回転アーム19の他端部に昇降シリ
ンダ(エアシリンダ)26を介して装着される植穴形成
具であって、該植穴形成具25は、昇降シリンダ26の
伸長作動に基づく押込動作で前記育苗ポット2内の培養
土6に成形苗10の植穴6aを形成するものであるが、
植穴形成具25の垂直中心線は、回転アーム19の回転
軸芯に側面視で合致し、かつ回転アーム19の回転軸芯
に対して水平方向に所定寸法Aだけ離間するように設定
されている。即ち、植穴形成具25で植穴6aを形成し
た後に、回転アーム19を180゜回転させるだけで、
移植ハンド20を植穴6a位置に正確に位置合わせする
ことができるようになっている。
【0010】ところで、前記植穴形成具25は、四角錐
台形状に形成されると共に、モータ27の駆動に基づい
て垂直軸回りに回転するように構成されている。即ち、
前述の押込動作と同時に植穴形成具25を回転させて取
り敢えず円錐台形状の植穴6aを掘削し、しかる後、押
込位置で植穴形成具25の回転を停止して植穴6aの内
壁が崩れることを許容する。そして、回転停止状態で植
穴形成具25を引き抜けば、植穴形成具25と略同形
状、つまり前記成形苗10の根鉢形状に略合致する四角
錘台形状の植穴6aを型抜き状に形成することができる
ようになっている。
【0011】さらに、28は前記植穴形成具25の上方
近傍に設けられる滴下ノズルであって、該滴下ノズル2
8には、図示しない電磁バルブおよびポンプを介して水
が供給されるようになっている。即ち、滴下ノズル28
は、前述した植穴6aの形成時に植穴6aに水を滴下し
て、形成後における植穴内壁の崩れを可及的に防ぐよう
になっている。
【0012】前記制御装置14は、所謂マイクロコンピ
ュータを用いて構成されるものであるが、このものは、
前述した各種のセンサに加え、操作スイッチや設定器か
ら信号を入力する一方、前述した各種のアクチュエータ
(ロボットアームやコンベアを含む)に対して作動指令
を出力するようになっている。即ち、制御装置14は、
セル成形苗トレー11における各凹部11aの中心位置
や、ポットトレー3における各ポット収容室3bの中心
位置を、セル成形苗トレー11、ポットトレー3の種類
毎に座標データとして予め記憶すると共に、後述する自
動移植制御等の制御に基づいてセル成形苗トレー11か
ら育苗ポット2への移植作業を自動的に行うようになっ
ており、以下、制御装置14が実行する各種制御の制御
手順をフローチャートに基づいて説明する。
【0013】さて、制御装置14のメインルーチンで
は、所定の初期設定処理(ロボットアーム13の位置や
移植ハンド20の開閉位置を初期化する処理も含む)を
行った後、苗トレー位置検知センサ16の検知信号を入
力するまで苗トレー搬送コンベア12を作動させてセル
成形苗トレー11を所定の移植作業位置に位置決めする
苗トレー位置決め制御と、ポットトレー位置検知センサ
15の検知信号を入力するまでポット搬送コンベア5を
作動させてポットトレー3を所定の移植作業位置に位置
決めするポットトレー位置決め制御とを実行する。そし
て、両トレー3、11を位置決めした後は、セル成形苗
トレー11における各凹部11aの座標データのうち、
予め設定される初期点データ(最初に移植する成形苗1
0の位置データ)を苗トレー座標変数にセットすると共
に、ポットトレー3における各ポット収容室3bの座標
データのうち、予め設定される初期点データ(最初に移
植する育苗ポット2の位置データ)をポット座標変数に
セットし、しかる後、後述する自動移植制御を実行す
る。そして、自動移植制御を一回実行する毎に、苗トレ
ー座標変数およびポット座標変数に次の座標データをセ
ットして自動移植制御を繰返すが、自動移植制御の実行
回数がポット数(ポットトレー3に形成されるポット収
容室3bの個数)の倍数に達した場合には、次のポット
トレー3を移植作業位置に位置決めすると共に、ポット
座標変数に初期点データをセットした後、自動移植制御
を再開する。一方、自動移植制御の実行回数が成形苗数
(セル成形苗トレー11に形成される凹部11aの個
数)の倍数に達した場合には、次のセル成形苗トレー1
1を移植作業位置に位置決めすると共に、苗トレー座標
変数に初期点データをセットした後、自動移植制御を再
開するようになっている。
【0014】一方、前記自動移植制御においては、ま
ず、苗トレー座標変数に基づくロボットアーム13の作
動制御により移植ハンド20をセル成形苗トレー11の
苗位置上方に移動した後、昇降シリンダ21の伸長作動
に基づいて移植ハンド20を下降させるが、本実施例で
は、移植ハンド20を成形苗10の手前位置に移動して
下降させた後、移植ハンド20を前方にスライド移動さ
せて正規の苗位置にセットするようになっている。この
ため、移植ハンド20を上方から下降させて正規の苗位
置にセットする場合の如く、移植ハンド20を成形苗1
0の葉部に干渉させることを回避できるようになってい
る。そして、移植ハンド20を所定の苗位置にセットし
た後は、移植ハンド20を閉じて成形苗10の根鉢を把
持し、しかる後、移植ハンド20を上昇して成形苗把持
動作を完了するようになっている。
【0015】前記成形苗把持動作を完了すると、ポット
座標変数に基づくロボットアーム13の作動制御により
移植ハンド20をポットトレー3側に向けて移動させる
が、本実施例では、まず、前記植穴形成具25をポット
座標変数位置にセットして前述した植穴形成動作を実行
し、該動作に基づいて育苗ポット2内の培養土6に四角
錐台形状の植穴6aを形成するようになっている。ま
た、植穴形成動作においては、前記滴下ノズル28から
植穴6a内に水を滴下して形成後における植穴内壁の崩
れを防ぐが、この点は前述した通りである。
【0016】前記植穴形成動作が完了すると、前述の様
に回転アーム19を180゜回転させて移植ハンド20
を植穴6a位置に位置合わせする。そして、昇降シリン
ダ21の伸長作動に基づいて移植ハンド20を下降させ
た後、移植ハンド20を開いて成形苗10を植穴6a内
に落下させるが、さらに本実施例では、成形苗10を落
下させた後、移植ハンド20を横方向にスライド移動さ
せて左右何れかの移植ハンド20を根鉢上に位置させ、
しかる後、移植ハンド20を下降させて根鉢を確実に植
穴6a内に押込むようになっている。
【0017】そして、前記押込動作を実行した後は、移
植した成形苗10の葉部に干渉しないよう全開状態で移
植ハンド20を上昇させ、しかる後、次に把持動作に備
えて移植ハンド20を中間開閉位置(初期位置)に復帰
させて一回の自動移植動作を終了し、前述したメインル
ーチンに復帰するようになっている。
【0018】叙述の如く構成された本発明の実施例にお
いて、ロボットアーム13の先端部に設けられる移植ハ
ンド20は、所定位置にセットされたセル成形苗トレー
11から成形苗10を把持し、しかる後、所定位置にセ
ットされたポットトレー3側に移動する。そして、ポッ
トトレー3に収容される育苗ポット2の植穴6aに位置
合わせされた後は、ハンド開放動作に基づいて植穴6a
内に成形苗10を落下させることになり、この一連の動
作を繰り返すことでセル成形苗トレー11に収容される
全ての成形苗10を自動的に育苗ポット2に移植するこ
とになる。従って、従来の様に、成形苗10の抜き取り
作業や育苗ポット2への植付け作業をいちいち手作業で
行う必要がなく、その結果、移植作業における作業効率
および移植精度の向上を計り、もって、苗生産コストの
削減を可能にするうえに、生産苗の品質向上にも貢献す
ることができる。
【0019】しかも、汎用ロボットアームを利用してい
るため、成形苗自動移植装置を比較的容易に製作するこ
とができる許りか、位置認識データの変更に基づいてセ
ル成形苗トレー11の種類や育苗ポット2の種類にも容
易に対応することができ、また、移植ハンド20や植穴
形成具25を取外すばロボットアーム13を他の作業に
流用できるという利点もある。
【0020】また、前記ロボットアーム13の先端部
に、水平方向回転自在な回転アーム19を装着し、該回
転アーム19の一端部に移植ハンド20を装着する一
方、他端部に植穴形成具20を装着したため、一台のロ
ボットアーム13を自動移植用と植穴形成用とに兼用す
ることができ、しかも、植穴形成具25で育苗ポット2
内の培養土6に植穴6aを形成した後、回転アーム19
を180゜回転させるだけで移植ハンド20を植穴位置
に位置合わせできるため、位置合わせ精度も向上させる
ことができる。
【0021】また、本実施例では、移植ハンド20を成
形苗10の手前位置に移動して下降させた後、移植ハン
ド20を前方にスライド移動させて正規の苗位置にセッ
トするため、移植ハンド20を上方から下降させて正規
の苗位置にセットする場合の如く、移植ハンド20を成
形苗10の葉部に干渉させることを回避でき、この結
果、移植作業において苗を傷める不都合を可及的に解消
することができる。
【0022】また、本実施例では、成形苗10を落下さ
せた後、移植ハンド20を横方向にスライド移動させて
左右何れかの移植ハンド20を根鉢上に位置させ、しか
る後、移植ハンド20を下降させて根鉢を植穴6a内に
押込むため、浅植えを防止できる許りでなく、根鉢を培
養土6に密着させて活着を早めることができる。
【0023】
【作用効果】以上要するに、本発明は叙述の如く構成さ
れたものであるから、セル成形苗トレーに収容された成
形苗を、ロボットアームの先端部に装着した移植ハンド
で把持する成形苗把持動作と、成形苗を把持した移植ハ
ンドを鉢載置台側に移動させる移植ハンド移動動作と、
移植ハンドが把持した成形苗を鉢に植付ける成形苗植付
動作とを繰返し実行するため、セル成形苗トレーに収容
された複数の成形苗を、順次鉢に自動的に移植できるこ
とになる。従って、成形苗の抜き取り作業や鉢への植付
け作業をいちいち手作業で行っていた従来に比して、移
植作業の効率を向上させることができる許りでなく、移
植精度のバラツキも可及的に解消することができ、この
結果、苗生産コストの削減を可能にするうえに、生産苗
の品質向上にも貢献することができる。
【0024】また、鉢に植付けた成形苗の根鉢を移植ハ
ンドの先端で押込む動作を追加した場合には、所謂浅植
えを防止できる許りでなく、根鉢を培養土に密着させて
活着を早めることができる。
【0025】また、前記ロボットアームの先端部に、水
平方向回転自在な回転アームを装着し、該回転アームの
一端部に移植ハンドを装着する一方、他端部に植穴形成
具を装着した場合には、植穴形成作業および移植作業を
一台のロボットアームで行うことができるため、植穴形
成用ロボットを別途用意する必要がなく、しかも、植穴
形成具で鉢内の培養土に植穴を形成した後、回転アーム
を所定角度回転させるだけで移植ハンドを植穴位置に位
置合わせすることができるため、位置合わせ精度も向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形苗自動移植装置の全体平面図である。
【図2】同上側面図である。
【図3】移植ハンドおよび植穴形成具の正面図である。
【図4】移植ハンドの側面図である。
【図5】植穴形成具の側面図である。
【図6】(A)は植穴成形具の要部正面図、(B)は底
面図である。
【図7】ポットトレーの斜視図である。
【図8】(A)は把持動作時の作用を示す側面図、
(B)は正面図、(C)は押込動作時の作用を示す正面
図である。
【図9】(A)は植穴形成動作時の作用を示す平面図、
(B)は断面図である。
【図10】メインルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図11】自動移植制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 成形苗自動移植装置 2 育苗ポット 3 ポットトレー 5 ポット搬送コンベア 6 培養土 11 セル成形苗トレー 12 苗トレー搬送コンベア 13 ロボットアーム 14 制御装置 19 回転アーム 20 移植ハンド 25 植穴形成具 28 滴下ノズル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の成形苗が収容されたセル成形苗ト
    レーを載置するトレー載置台と、培養土が装填された複
    数の鉢を載置する鉢載置台と、両載置台位置をアーム移
    動範囲に含み、かつアーム先端部に移植ハンドが装着さ
    れたロボットアームと、該ロボットアームおよび移植ハ
    ンドの作動を制御する制御装置とを備え、さらに前記制
    御装置には、セル成形苗トレーに収容された成形苗を移
    植ハンドで把持する成形苗把持動作と、成形苗を把持し
    た移植ハンドを鉢載置台側に移動させる移植ハンド移動
    動作と、移植ハンドが把持した成形苗を鉢に植付ける成
    形苗植付動作とを自動的に繰返し実行する自動移植制御
    手段を設けたことを特徴とする成形苗自動移植装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の制御装置に、鉢に植付けた成
    形苗の根鉢を移植ハンドの先端で押込む成形苗押込制御
    手段を設けたことを特徴とする成形苗自動移植装置。
  3. 【請求項3】 複数の成形苗が収容されたセル成形苗ト
    レーを載置するトレー載置台と、培養土が装填された複
    数の鉢を載置する鉢載置台と、両載置台位置をアーム移
    動範囲に含むロボットアームと、該ロボットアームの先
    端部に水平方向回転自在に装着される回転アームと、該
    回転アームの一端部に装着される移植ハンドと、回転ア
    ームの他端部に装着される植穴形成具と、前記ロボット
    アーム、回転アーム、移植ハンドおよび植穴形成具の動
    作を制御する制御装置とを備え、さらに前記制御装置に
    は、セル成形苗トレーに収容された成形苗を移植ハンド
    で把持する成形苗把持動作と、成形苗を把持した移植ハ
    ンドを鉢載置台側に移動させる移植ハンド移動動作と、
    植穴成形具で鉢内の培養土に植穴を形成する植穴形成動
    作と、回転アームを所定角度回転させて移植ハンドを植
    穴位置に位置合わせする位置合わせ動作と、移植ハンド
    を開放して成形苗を植穴内に植付ける成形苗植付動作と
    を自動的に繰返し実行する自動移植制御手段を設けたこ
    とを特徴とする成形苗自動移植装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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