JPH08140298A - 小型電子機器に用いられる振動発生用モータの保持構造 - Google Patents

小型電子機器に用いられる振動発生用モータの保持構造

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JPH08140298A
JPH08140298A JP6276191A JP27619194A JPH08140298A JP H08140298 A JPH08140298 A JP H08140298A JP 6276191 A JP6276191 A JP 6276191A JP 27619194 A JP27619194 A JP 27619194A JP H08140298 A JPH08140298 A JP H08140298A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】振動発生用モータを有する小型電子機器の小型
化の促進、およびモータを保持する保持具の製造上のコ
ストダウン。 【構成】振動を発生させるためのモータ３と、モータを
挟持するための第１の挟持用リブ２を有する上部ケース
２と、モータを挟持するための第２の挟持用リブ１２と
モータを収納する収納部とを有する下部ケース１と、収
納部に隣接して配設されるプリント基板２と、表面に、
第１および第２の挟持部と摩擦を生ずる摩擦部を有しモ
ータが圧入される薄膜状の保持具４とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、小型電子機器に用いら
れる振動発生用モータの保持構造に関し、特に、振動発
生用モータの発生する振動音と、小型電子機器内の電子
機器との間で生ずる共振に起因した不整音を抑圧する振
動発生用モータの保持構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】この種の振動発生用モータは、通常、無
線選択呼出受信機等に用いられ、呼出報知の際に、鳴音
を発生することのできない状況、例えば、会議のときな
どのように、静かな周囲環境において使用されることが
大半である。
【０００３】したがって、静かな周囲環境における不整
音発生の抑圧は、技術的にたいへん重要な課題である。
【０００４】従来、この種の振動発生用モータの保持構
造は、例えば、特開平５−２８９１４号公報（１９９３
年７月２６日公開）に示されるものがある。
【０００５】図４は、従来の小型電子機器に用いられる
振動発生用モータの保持構造の斜視図である。
【０００６】図において、小型電子機器の筐体は、上部
ケース７および下部ケース６とから構成され、下部ケー
ス６には、振動発生用モータ３を収納する収納部６１が
形成されている。
【０００７】また、小型電子機器内には、電子部品が実
装されたプリント基板５が、収納部６１に隣接して配設
されている。
【０００８】振動発生用モータ３は、後述する保持具８
に圧入、一体加され、収納部６１に収納されている。
【０００９】保持具８は、振動発生用モータ３の発生す
る振動音のうち、高周波成分を吸収するために、ゴム組
成を有している。
【００１０】上述した構成において、振動発生用モータ
３は、保持具８に圧入、収納部６１に収納された上で、
上下のケース６および７により挟持、固定されている。
【００１１】図５は、振動発生用モータの発する振動音
のスペクトル特性を示す特性図である。
【００１２】同図のスペクトル特性は、ＴＡＤＶＡＮＴ
ＥＳＴ社製のＲＢ４０３ ＤＩＧＩ−ＴＡＬ ＳＰＥＣ
ＴＲＵＭＡＮＡＬＹＺＥＲにより測定したものであり、
横軸は、モータの発生する振動音の周波数成分を示して
おり、縦軸は、振動音の音圧を電圧値に換算した換算値
を示している。
【００１３】図において、モータの振動音６〜８ｋＨｚ
において、プリント基板５と共振することにより、不整
音が発生するが、従来の保持構造では、ゴム製の保持具
８で、この高周波成分を吸収し また、プリント基板５
を、収納部６１から距離を保って配設することにより、
不整音の発生を防止している。
【００１４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
小型電子機器に用いられる振動発生用モータの保持構造
では、モータの形状に合わせて、保持具の形状も合わせ
なくてはならず、モータの形状の多様化により、保持具
の製造上の工程も多様化が必要となり、コストパフォー
マンスの観点において問題が生じる。
【００１５】また、従来の小型電子機器に用いられる振
動発生用モータの保持構造では、不整音の発生を防止す
るために、ゴム製の保持具の厚さを厚くする必要性があ
り、したがって、保持具の形状の大型化が余儀なくさ
れ、装置の小型化に対し、弊害となっている。
【００１６】またさらに、プリント基板を、収納部から
距離を保って配設することも、装置の小型化に対して弊
害となる。
【００１７】本発明の目的は、小型のモータ保持具を有
する小型電子機器に用いられる振動発生用モータの保持
構造を提供することにある。
【００１８】また、本発明の別の目的は、汎用性のある
製造工程により製造されるモータ保持具を有する小型電
子機器に用いられる振動発生用モータの保持構造を提供
することにある。
【００１９】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明による小型電子機器に用いられる振動発
生用モータの保持構造は、振動を発生させるためのモー
タと、モータを挟持するための第１の挟持用リブを有す
る上部ケースと、モータを挟持するための第２の挟持用
リブとモータを収納する収納部とを有する下部ケース
と、収納部に隣接して配設されるプリント基板と、表面
に、第１および第２の挟持部と摩擦を生ずる摩擦部を有
しモータが圧入される薄膜状の保持具とを備えている。
【００２０】
【作用】保持具は、薄膜から構成されており、この薄膜
からなる保持具に形成された摩擦部と、第１および第２
の挟持具とが接触、摩擦を生じることにより、不整音の
原因となる、モータの振動音の高周波成分を抑圧する。
【００２１】
【実施例】次に本発明について図面を参照して詳細に説
明する。
【００２２】図１は、本発明の一実施例を示す小型電子
機器に用いられる振動発生用モータの保持構造の斜視図
である。
【００２３】図において、小型電子機器の筐体は、プラ
スチック組成からなる上部ケース２、および下部ケース
１とから構成されている。
【００２４】上部ケース２には、振動発生用モータ３を
挟持するための、プラスチック組成からなる挟持用リブ
２２が、後述する線状凸リブ４１に直交するように複数
個形成されている。
【００２５】下部ケース１には、振動発生用モータ３を
収納する際の位置を決めるための、プラスチック組成か
らなる位置決めリブ１１が、複数個形成されている。
【００２６】また、下部ケース１には、複数個の位置決
めリブ１１に接して、振動発生用モータ３を挟持するた
めの、挟持用リブ１２が、後述する線状凸リブ４１に直
交するように複数個形成されており、その組成は、プラ
スチックからなる。また、挟持用リブ１２は、上部ケー
ス２に形成される挟持用リブ２２に対向する位置に形成
されている。
【００２７】小型電子機器の筐体内には、電子部品が実
装されたプリント基板５が、複数個の位置決めリブ１１
に隣接して配設されている。
【００２８】振動発生用モータ３は、後述する保持具４
に圧入、一体加され、位置決めリブ１１により収納位置
が位置決めされ、収納される。
【００２９】保持具４は、シート状の薄膜からなり、表
面には、凸状の線状凸リブ４１が複数個形成されてい
る。また、保持具４は、シリコンゴム組成を有し、その
内壁には、両面接着テープ４２が付着されている。また
さらに、保持具４の厚さは、従来のゴム製のものと比較
して、０．５〜１．０ｍｍ薄くなっている。
【００３０】次に、線状凸リブ４１の製造方法について
説明する。
【００３１】図３は、線状凸リブ４１の製造方法を説明
する斜視図である。
【００３２】図が示すとおり、シート状の薄膜からなる
保持具４は、１枚のシートを、モータの形状に合わせて
切断し、これを丸めることにより得ることができる。
【００３３】次に、振動発生用モータの保持構造の組立
方法について説明する。
【００３４】まず、図１において、保持具４を、振動発
生用モータ３の表面に両面接着テープ４２が接着するよ
うに巻き付ける。
【００３５】次に、保持具４と一体になった振動発生用
モータ３を、位置決めリブ１１の案内により、線状凸リ
ブ４１と、挟持リブ１２が直交するようにして、下部ケ
ース１に収納する。
【００３６】振動発生モータ３を、下部ケース１に収納
した後、プリント基板５を、挟持用リブ１２に隣接する
ようにして配設する。
【００３７】最後に、上から、上部ケース２をかぶせ、
挟持用リブ１１と、線状凸リブ４１とが、直交するよう
にして、挟持、固定する。
【００３８】図２は、図１に示した小型電子機器に用い
られる振動発生用モータの保持構造の断面図である。
【００３９】図において、振動発生用モータ３が圧入さ
れた保持具４は、上下の挟持用リブ１２および２２によ
り挟持、保持されている。
【００４０】保持具４の表面に形成された線状凸リブ４
１の組成がシリコンゴムであり、上下の挟持用リブ１
２、および２２、位置決めリブ１１、さらに下部ケース
１の組成がプラスチックであるとともに、線状凸リブ４
１と、上下の挟持用リブ１２、および２２とが直交して
接触しているため、振動発生用モータ３が振動を生じる
と、不整音の原因となる振動音の高周波成分が吸収され
る。
【００４１】なお、線状凸リブ４１を形成させる間隔を
変化させることにより、振動発生用モータ３の発生する
高周波成分のうち、吸収される周波数を変えることがで
きる。
【００４２】したがって、ケース等の組成が変わり、不
整音の原因となる高周波成分が変わったとしても、線状
凸リブ４１の形成間隔を変えれば、不整音が発生される
のを抑圧することができ、ケース１および２の組成、形
状、さらには振動発生用モータ３の規格によらず、汎用
性がある。
【００４３】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による小型
電子機器に用いられる振動発生用モータの保持構造は、
モータの保持具に、線状凸リブを有する薄膜シートを採
用したため、保持具の製造工程が、汎用性を有し、保持
具の製造上の初期投資費用を大幅に削減することができ
る。
【００４４】また、薄膜シートからなる保持具を、上下
のケースに形成された挟持用リブにより挟持するため、
小型電子機器の小型化、すなわち、幅、高さとも、１〜
２ｍｍ縮小することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例を示す小型電子機器に用いら
れる振動発生用モータの保持構造の斜視図。
【図２】図１に示した小型電子機器に用いられる振動発
生用モータの保持構造の断面図。
【図３】図１に示した保持具の製造方法を説明する斜視
図。
【図４】従来の小型電子機器に用いられる振動発生用モ
ータの保持構造の斜視図。
【図５】振動発生用モータの発する振動音のスペクトル
特性を示す特性図。
【符号の説明】
１ ・・・ 下部ケース ２ ・・・ 上部ケース ３ ・・・ 振動発生用モータ ４ ・・・ 保持具 ５ ・・・ プリント基板 １１ ・・・ 位置決めリブ １２ ・・・ 挟持用リブ ２２ ・・・ 挟持用リブ ４１ ・・・ 線状凸リブ ４２ ・・・ 両面接着テープ面 ６ ・・・ 下部ケース ７ ・・・ 上部ケース ８ ・・・ 保持具 ６１ ・・・ 振動発生用モータおよび保持具収納部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 振動を発生させるためのモータと、 前記モータを挟持するための第１の挟持用リブを有する
    上部ケースと、 前記モータを挟持するための第２の挟持用リブと、前記
    モータを収納するための収納部とを有する下部ケース
    と、 前記収納部に隣接して配設されるプリント基板と、 表面に、前記第１および第２の挟持部と摩擦を生ずる摩
    擦部を有し、前記モータが圧入される薄膜状の保持具と
    を備えることを特徴とする小型電子機器に用いられる振
    動発生用モータの保持構造。
  2. 【請求項２】 前記摩擦部が、複数本の線状を有する凸
    リブから構成されていることを特徴とする請求項１記載
    の小型電子機器に用いられる振動発生用モータの保持構
    造。
  3. 【請求項３】 前記摩擦部の組成が、シリコンゴムであ
    ることを特徴とする請求項２記載の小型電子機器に用い
    られる振動発生用モータの保持構造。
  4. 【請求項４】 前記上部ケース、および前記下部ケース
    の組成が、プラスチックであることを特徴とする請求項
    ３記載の小型電子機器に用いられる振動発生用モータの
    保持構造。
  5. 【請求項５】 前記第１および第２の挟持用リブが、そ
    れぞれ対向する位置に複数個設けられていることを特徴
    とする請求項２記載の小型電子機器に用いられる振動発
    生用モータの保持構造。
  6. 【請求項６】 前記複数本の線状を有する凸リブと、前
    記複数個の挟持用リブとが、直交することにより、前記
    モータを挟持することを特徴とする請求項５記載の小型
    電子機器に用いられる振動発生用モータの保持構造。
  7. 【請求項７】 前記保持具が、裏面に添付された両面接
    着テープを、前記モータに接着させ、前記モータの外形
    に沿って丸めることにより形成されていることを特徴と
    する請求項１記載の小型電子機器に用いられる振動発生
    用モータの保持構造。
  8. 【請求項８】 前記モータの発生する振動音のうち、抑
    圧したい周波数成分により、前記線状を有する凸リブの
    本数、凸リブの形成間隔が決定されていることを特徴と
    する請求項２記載の小型電子機器に用いられる振動発生
    用モータの保持構造。
  9. 【請求項９】 振動を発生させるためのモータと、 前記モータを挟持するための第１の挟持用リブを有し、
    プラスチックからなる上部ケースと、 前記モータを挟持するための第２の挟持用リブと、前記
    モータを収納するための収納部とを有し、プラスチック
    からなる下部ケースと、 前記収納部に隣接して配設されるプリント基板と、 前記モータが圧入され、シリコンゴム組成を有する薄膜
    状の保持具と、 前記保持具の表面に形成され、複数本の線状を有する凸
    リブとを備えることを特徴とする無線選択呼出受信機の
    振動発生用モータの保持構造。
  10. 【請求項１０】 前記複数本の線状を有する凸リブと、
    前記挟持用リブとが、直交することにより、前記モータ
    を挟持することを特徴とする請求項９記載の無線選択呼
    出受信機の振動発生用モータの保持構造。
  11. 【請求項１１】 前記モータの発生する振動音のうち、
    抑圧したい周波数成分により、前記線状を有する凸リブ
    の本数、凸リブの形成間隔が決定されていることを特徴
    とする請求項９記載の小型電子機器に用いられる振動発
    生用モータの保持構造。
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