JPH08138244A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体の製造方法Info
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- JPH08138244A JPH08138244A JP27231294A JP27231294A JPH08138244A JP H08138244 A JPH08138244 A JP H08138244A JP 27231294 A JP27231294 A JP 27231294A JP 27231294 A JP27231294 A JP 27231294A JP H08138244 A JPH08138244 A JP H08138244A
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- recording medium
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高保磁力/低ノイズな磁気記録媒体を実現す
る。 【構成】 カーボン基板に下地層1としてCr(又はT
i)をArガス圧(又はAr+N2 ガス圧)10〜 100m
Torrの高圧雰囲気で膜厚 150nm以下にスパッタ成膜し
た後、下地層2としてCrをArガス圧5mTorr以下の
低圧雰囲気でスパッタ成膜する。そして、磁気記録層と
して、Co−Cr−Pt合金、Co−Cr−Pt−Ta
合金、あるいはCo−Cr−Pt−B合金を成膜する。
る。 【構成】 カーボン基板に下地層1としてCr(又はT
i)をArガス圧(又はAr+N2 ガス圧)10〜 100m
Torrの高圧雰囲気で膜厚 150nm以下にスパッタ成膜し
た後、下地層2としてCrをArガス圧5mTorr以下の
低圧雰囲気でスパッタ成膜する。そして、磁気記録層と
して、Co−Cr−Pt合金、Co−Cr−Pt−Ta
合金、あるいはCo−Cr−Pt−B合金を成膜する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュータ等の外部
記憶装置に使用される磁気ディスク等の磁気記録媒体の
製造方法に関し、特に、高記録密度対応の高保磁力/低
ノイズな磁気記録媒体の製造方法に関するものである。
記憶装置に使用される磁気ディスク等の磁気記録媒体の
製造方法に関し、特に、高記録密度対応の高保磁力/低
ノイズな磁気記録媒体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
情報量の増大によりコンピュータの外部記憶装置に用い
られている磁気ディスクの大容量化/高記録密度化が益
々促進されている。一般に、線記録密度と、磁気記録媒
体の保磁力Hc、残留磁束密度Br、磁性層膜圧tとの
間には、次式の関係がある。
情報量の増大によりコンピュータの外部記憶装置に用い
られている磁気ディスクの大容量化/高記録密度化が益
々促進されている。一般に、線記録密度と、磁気記録媒
体の保磁力Hc、残留磁束密度Br、磁性層膜圧tとの
間には、次式の関係がある。
【0003】線記録密度∝Hc/(Br*t) 従って、記録密度を高めるためには、保磁力を高めるこ
とが必要となる。また、磁気記録媒体には、良好なSN
比を得るため、低ノイズが要求される。低ノイズの媒体
を得るためには、磁気記録層(磁性層)における磁性結
晶粒間の磁気的な相互作用を低減させる必要がある。
とが必要となる。また、磁気記録媒体には、良好なSN
比を得るため、低ノイズが要求される。低ノイズの媒体
を得るためには、磁気記録層(磁性層)における磁性結
晶粒間の磁気的な相互作用を低減させる必要がある。
【0004】手法としては、結晶粒界にCrを偏析さ
せることにより磁性結晶粒間の磁気的な相互作用を低減
させる方法、磁性結晶粒間に物理的な空隙を設けるこ
とにより磁性結晶粒間の磁気的な相互作用を低減させる
方法が考えられる。従来、の手法としては、成膜条件
の中で基板温度を上げる、負の基板バイアス電圧を印加
する、あるいは、成膜後の加熱処理等が挙げられる。こ
の手法は、一般的にノイズの低減と共に、保磁力の向上
も望める。但し、材料によりその効果は異なる。基板温
度を上げることによる効果については、磁性材料とし
て、Co−Ni−Cr合金、あるいは、Co−Cr−T
a合金を用いた場合、基板温度の上昇と共にノイズは低
下、保磁力は増加する。しかしながら、Co−Cr−P
t合金系の材料では、ある基板温度以上となると、ノイ
ズの増加、保磁力の低下を招くこともある。従って、特
に、Co−Cr−Pt合金系の材料においては、さらな
るノイズ低減の手法を検討する必要が生じる。
せることにより磁性結晶粒間の磁気的な相互作用を低減
させる方法、磁性結晶粒間に物理的な空隙を設けるこ
とにより磁性結晶粒間の磁気的な相互作用を低減させる
方法が考えられる。従来、の手法としては、成膜条件
の中で基板温度を上げる、負の基板バイアス電圧を印加
する、あるいは、成膜後の加熱処理等が挙げられる。こ
の手法は、一般的にノイズの低減と共に、保磁力の向上
も望める。但し、材料によりその効果は異なる。基板温
度を上げることによる効果については、磁性材料とし
て、Co−Ni−Cr合金、あるいは、Co−Cr−T
a合金を用いた場合、基板温度の上昇と共にノイズは低
下、保磁力は増加する。しかしながら、Co−Cr−P
t合金系の材料では、ある基板温度以上となると、ノイ
ズの増加、保磁力の低下を招くこともある。従って、特
に、Co−Cr−Pt合金系の材料においては、さらな
るノイズ低減の手法を検討する必要が生じる。
【0005】の手法としては、下地層を高Arガス圧
下で成膜する等が挙げられる。一般に、Co合金系の磁
気記録層の下地には必ずCrあるいはCr合金が用いら
れる。下地層のCrあるいはCr合金がbcc(110)面配向
することにより、磁気記録層であるCo合金のhcp(100)
面が優先配向し、磁気容易軸であるc軸を面内に向けさ
せることにより高保磁力を得ている。従って、下地層の
CrあるいはCr合金は、結晶性および結晶配向性が高
いものが要求される。従って、高Arガス圧で下地層の
CrあるいはCr合金を成膜した場合、結晶性の低下は
免れず、保磁力の低下を招いてしまう。但し、特にCo
−Cr−Pt合金系でのノイズ低減の効果は大きい。
下で成膜する等が挙げられる。一般に、Co合金系の磁
気記録層の下地には必ずCrあるいはCr合金が用いら
れる。下地層のCrあるいはCr合金がbcc(110)面配向
することにより、磁気記録層であるCo合金のhcp(100)
面が優先配向し、磁気容易軸であるc軸を面内に向けさ
せることにより高保磁力を得ている。従って、下地層の
CrあるいはCr合金は、結晶性および結晶配向性が高
いものが要求される。従って、高Arガス圧で下地層の
CrあるいはCr合金を成膜した場合、結晶性の低下は
免れず、保磁力の低下を招いてしまう。但し、特にCo
−Cr−Pt合金系でのノイズ低減の効果は大きい。
【0006】本発明は、かかる問題に鑑みてなされたも
のであり、高記録密度対応の高保磁力/低ノイズな磁気
記録媒体を実現するための製造方法を提供することを目
的とする。より詳しくは、磁性結晶粒間の磁気的相互作
用を低減させるため、Crの結晶粒界偏折による効果、
および、物理的な分離効果を併せ持ち、かつ、高い結晶
性を有する下地層のCrあるいはCr合金を有すること
を特徴とする磁気記録媒体、特に磁気記録層にCo−C
r−Pt、Co−Cr−Pt−Ta、Co−Cr−Pt
−B等のCo−Cr−Pt合金系を用いた磁気記録媒体
の製造方法を提供することを目的とする。
のであり、高記録密度対応の高保磁力/低ノイズな磁気
記録媒体を実現するための製造方法を提供することを目
的とする。より詳しくは、磁性結晶粒間の磁気的相互作
用を低減させるため、Crの結晶粒界偏折による効果、
および、物理的な分離効果を併せ持ち、かつ、高い結晶
性を有する下地層のCrあるいはCr合金を有すること
を特徴とする磁気記録媒体、特に磁気記録層にCo−C
r−Pt、Co−Cr−Pt−Ta、Co−Cr−Pt
−B等のCo−Cr−Pt合金系を用いた磁気記録媒体
の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、カーボン
基板を用いた磁気記録媒体において、高保磁力、かつ、
低ノイズを達成するための手段として、各種製造法を鋭
意研究し、本発明に至った。本発明は、カーボン基板上
に、2層状の下地層、磁気記録層、保護層を成膜してな
る磁気記録媒体において、最初にカーボン基板上に成膜
される下地層1をArガス圧10〜 100mTorrの雰囲気で
膜厚 150nm以下にスパッタ成膜した後、下地層2とし
てCrあるいはCr合金をArガス圧5mTorr以下の雰
囲気でスパッタ成膜することを特徴とする磁気記録媒体
の製造方法を提供する。
基板を用いた磁気記録媒体において、高保磁力、かつ、
低ノイズを達成するための手段として、各種製造法を鋭
意研究し、本発明に至った。本発明は、カーボン基板上
に、2層状の下地層、磁気記録層、保護層を成膜してな
る磁気記録媒体において、最初にカーボン基板上に成膜
される下地層1をArガス圧10〜 100mTorrの雰囲気で
膜厚 150nm以下にスパッタ成膜した後、下地層2とし
てCrあるいはCr合金をArガス圧5mTorr以下の雰
囲気でスパッタ成膜することを特徴とする磁気記録媒体
の製造方法を提供する。
【0008】又は、カーボン基板上に、2層状の下地
層、磁気記録層、保護層を成膜してなる磁気記録媒体に
おいて、最初にカーボン基板上に成膜される下地層1を
Ar+N2 ガス圧10〜 100mTorr(但し、N2 ガス圧は
全ガス圧の30%以下)の雰囲気で膜厚 150nm以下にス
パッタ成膜した後、下地層2としてCrあるいはCr合
金をArガス圧5mTorr以下の雰囲気でスパッタ成膜す
ることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法を提供す
る。
層、磁気記録層、保護層を成膜してなる磁気記録媒体に
おいて、最初にカーボン基板上に成膜される下地層1を
Ar+N2 ガス圧10〜 100mTorr(但し、N2 ガス圧は
全ガス圧の30%以下)の雰囲気で膜厚 150nm以下にス
パッタ成膜した後、下地層2としてCrあるいはCr合
金をArガス圧5mTorr以下の雰囲気でスパッタ成膜す
ることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法を提供す
る。
【0009】特に、好ましくは、カーボン基板の表面粗
さRa(中心線平均粗さ)は2nm以下であり、下地層
1はCrあるいはCr合金、又はTiあるいはTi合金
であり、磁気記録層はCo−Cr−Pt合金、Co−C
r−Pt−Ta合金、あるいはCo−Cr−Pt−B合
金である。また、下地層1の成膜条件として、基板温度
が 100℃以下、下地層2の成膜条件として、基板温度が
100〜 400℃、そして、磁気記録層の成膜条件として、
基板温度が 100〜 400℃で、基板バイアス電圧として負
の電圧が印加されるとよい。
さRa(中心線平均粗さ)は2nm以下であり、下地層
1はCrあるいはCr合金、又はTiあるいはTi合金
であり、磁気記録層はCo−Cr−Pt合金、Co−C
r−Pt−Ta合金、あるいはCo−Cr−Pt−B合
金である。また、下地層1の成膜条件として、基板温度
が 100℃以下、下地層2の成膜条件として、基板温度が
100〜 400℃、そして、磁気記録層の成膜条件として、
基板温度が 100〜 400℃で、基板バイアス電圧として負
の電圧が印加されるとよい。
【0010】さらに、カーボン基板上に2層状の下地層
を成膜するに先立って、カーボン基板上に、蒸着法ある
いはスパッタ法により、AlあるいはAl合金の薄膜を
成膜することにより、基板上に微細な凹凸を形成すると
よい。尚、下地層1としては、上述のCr、Tiの他、
W、Mo、Si、Ta、Nb、Zr、あるいはこれらの
合金を用いることも可能である。
を成膜するに先立って、カーボン基板上に、蒸着法ある
いはスパッタ法により、AlあるいはAl合金の薄膜を
成膜することにより、基板上に微細な凹凸を形成すると
よい。尚、下地層1としては、上述のCr、Tiの他、
W、Mo、Si、Ta、Nb、Zr、あるいはこれらの
合金を用いることも可能である。
【0011】また、保護層としては、C、水素化C、S
iC、SiO2 、ZrO2 などを用いる。
iC、SiO2 、ZrO2 などを用いる。
【0012】
【発明の効果】本発明は、高記録密度対応の高保磁力/
低ノイズな磁気記録媒体を実現するためのものであり、
高保磁力/低ノイズを実現するためには、磁性結晶粒間
の磁気的相互作用を低減させることが重要である。本発
明では、下地層1にCr又はTi等を用い、10〜 100m
Torrの高Arガス圧中で膜厚 150nm以下に形成するこ
とにより、コラム状の結晶粒が物理的な空隙を有する構
造となり、かつ、結晶粒径も微細で均一性も高くなり、
その上に積層される磁気記録層中の磁性結晶粒間での磁
気的相互作用を低減させる効果を生じる。また、下地層
2のCrあるいはCr合金を5mTorr以下の低Arガス
圧中で形成することにより、結晶性を向上させ、磁気記
録層の結晶配向性を高める効果を生じる。これら2つの
効果により、高保磁力/低ノイズの両特性を有する磁気
記録媒体が実現される。
低ノイズな磁気記録媒体を実現するためのものであり、
高保磁力/低ノイズを実現するためには、磁性結晶粒間
の磁気的相互作用を低減させることが重要である。本発
明では、下地層1にCr又はTi等を用い、10〜 100m
Torrの高Arガス圧中で膜厚 150nm以下に形成するこ
とにより、コラム状の結晶粒が物理的な空隙を有する構
造となり、かつ、結晶粒径も微細で均一性も高くなり、
その上に積層される磁気記録層中の磁性結晶粒間での磁
気的相互作用を低減させる効果を生じる。また、下地層
2のCrあるいはCr合金を5mTorr以下の低Arガス
圧中で形成することにより、結晶性を向上させ、磁気記
録層の結晶配向性を高める効果を生じる。これら2つの
効果により、高保磁力/低ノイズの両特性を有する磁気
記録媒体が実現される。
【0013】下地層1の成膜雰囲気をArガス圧10〜 1
00mTorrからAr+N2 ガス圧10〜100mTorr(但し、
N2 ガス圧は全ガス圧の30%以下)に変更すると、下地
の結晶粒が微細化されるので好ましいことも判明した。
特に、下地層1の成膜条件として、基板温度が 100℃以
下であることが、結晶粒径をより微細にするために好ま
しい。下地層2のCrあるいはCr合金の成膜条件とし
て、基板温度が 100〜 400℃であることが、結晶性をよ
り高める上で好ましい。そして、磁気記録層の成膜条件
として、基板温度が 100〜 400℃で、基板バイアス電圧
として負の電圧が印加されることが、Crの結晶粒界へ
の偏折を促進させ、磁性結晶粒間の磁気的相互作用を低
減させ、さらなる高保磁力化、低ノイズ化を図ることが
できる。
00mTorrからAr+N2 ガス圧10〜100mTorr(但し、
N2 ガス圧は全ガス圧の30%以下)に変更すると、下地
の結晶粒が微細化されるので好ましいことも判明した。
特に、下地層1の成膜条件として、基板温度が 100℃以
下であることが、結晶粒径をより微細にするために好ま
しい。下地層2のCrあるいはCr合金の成膜条件とし
て、基板温度が 100〜 400℃であることが、結晶性をよ
り高める上で好ましい。そして、磁気記録層の成膜条件
として、基板温度が 100〜 400℃で、基板バイアス電圧
として負の電圧が印加されることが、Crの結晶粒界へ
の偏折を促進させ、磁性結晶粒間の磁気的相互作用を低
減させ、さらなる高保磁力化、低ノイズ化を図ることが
できる。
【0014】さらに、カーボン基板に2層状の下地層を
成膜するに先立って、カーボン基板に、蒸着法あるいは
スパッタ法により、AlあるいはAl合金の薄膜を成膜
することにより、基板上に微細な凹凸を形成しておけ
ば、下地層1におけるコラム状の結晶粒が物理的な空隙
を有する構造がより促進される。従って、下地層1のみ
による場合よりも高範囲に物理的な空隙をコントロール
することが可能となる。
成膜するに先立って、カーボン基板に、蒸着法あるいは
スパッタ法により、AlあるいはAl合金の薄膜を成膜
することにより、基板上に微細な凹凸を形成しておけ
ば、下地層1におけるコラム状の結晶粒が物理的な空隙
を有する構造がより促進される。従って、下地層1のみ
による場合よりも高範囲に物理的な空隙をコントロール
することが可能となる。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。 〔実施例1〕密度 1.5g/cm3 、ビッカース硬度 650、
および、密度 1.8g/cm3 、ビッカース硬度 650の特性
を有し、表面粗さRaが1nmになるよう表面を鏡面研
磨した1.89”(外径48mm)のアモルファスカーボン基板
を用いた。そして、精密洗浄(アルカリ洗浄→リンス→
リンス→温純水乾燥)後、インライン式通過型成膜装置
により、以下の手順で成膜を行った。
および、密度 1.8g/cm3 、ビッカース硬度 650の特性
を有し、表面粗さRaが1nmになるよう表面を鏡面研
磨した1.89”(外径48mm)のアモルファスカーボン基板
を用いた。そして、精密洗浄(アルカリ洗浄→リンス→
リンス→温純水乾燥)後、インライン式通過型成膜装置
により、以下の手順で成膜を行った。
【0016】1)下地層1:Cr Arガス圧50mTorr、基板温度=雰囲気温度、膜厚 100
nm 2)下地層2:Cr Arガス圧3mTorr、基板温度 200℃、基板バイアス電
圧− 300V、膜厚50nm 3)磁気記録層:Co−Cr(13%)−Pt(12%)合
金 Arガス圧3mTorr、基板温度 200℃、基板バイアス電
圧− 300V、膜厚40nm 4)保護層:C Arガス圧3mTorr、基板温度 100℃以下、膜厚15nm 以上のようにして成膜したディスク上に、フッ素系潤滑
剤を2nm塗布し、磁気記録媒体を得た。
nm 2)下地層2:Cr Arガス圧3mTorr、基板温度 200℃、基板バイアス電
圧− 300V、膜厚50nm 3)磁気記録層:Co−Cr(13%)−Pt(12%)合
金 Arガス圧3mTorr、基板温度 200℃、基板バイアス電
圧− 300V、膜厚40nm 4)保護層:C Arガス圧3mTorr、基板温度 100℃以下、膜厚15nm 以上のようにして成膜したディスク上に、フッ素系潤滑
剤を2nm塗布し、磁気記録媒体を得た。
【0017】得られた媒体の評価には、以下の手法を用
いた。保磁力は、VSM(振動試料型磁力計)により最
大磁界10kOeまで印加して得られたM−Hループより
求めた。媒体のノイズに関しては、S/N比により評価
した。 〔実施例2〕下地層1をTiとした以外は、実施例1と
同様にして磁気記録媒体を作製し、評価を行った。 〔実施例3〕磁気記録層をCo−Cr(12%)−Pt
(8%)−Ta(2%)合金とした以外は、実施例1と
同様にして磁気記録媒体を作製し、評価を行った。 〔実施例4〕磁気記録層をCo−Cr(12%)−Pt
(6%)−B(6%)合金とした以外は、実施例1と同
様にして磁気記録媒体を作製し、評価を行った。 〔実施例5〕密度 1.5g/cm3 、ビッカース硬度 650、
および、密度 1.8g/cm3 、ビッカース硬度 650の特性
を有し、表面粗さRaが1nmになるよう表面を鏡面研
磨した1.89”(外径48mm)のアモルファスカーボン基板
を用いた。そして、精密洗浄(アルカリ洗浄→リンス→
リンス→温純水乾燥)後、インライン式通過型成膜装置
により、以下の手順で成膜を行った。
いた。保磁力は、VSM(振動試料型磁力計)により最
大磁界10kOeまで印加して得られたM−Hループより
求めた。媒体のノイズに関しては、S/N比により評価
した。 〔実施例2〕下地層1をTiとした以外は、実施例1と
同様にして磁気記録媒体を作製し、評価を行った。 〔実施例3〕磁気記録層をCo−Cr(12%)−Pt
(8%)−Ta(2%)合金とした以外は、実施例1と
同様にして磁気記録媒体を作製し、評価を行った。 〔実施例4〕磁気記録層をCo−Cr(12%)−Pt
(6%)−B(6%)合金とした以外は、実施例1と同
様にして磁気記録媒体を作製し、評価を行った。 〔実施例5〕密度 1.5g/cm3 、ビッカース硬度 650、
および、密度 1.8g/cm3 、ビッカース硬度 650の特性
を有し、表面粗さRaが1nmになるよう表面を鏡面研
磨した1.89”(外径48mm)のアモルファスカーボン基板
を用いた。そして、精密洗浄(アルカリ洗浄→リンス→
リンス→温純水乾燥)後、インライン式通過型成膜装置
により、以下の手順で成膜を行った。
【0018】1)バッファー層:Ti Arガス圧3mTorr、基板温度 300℃、膜厚 100nm 2)凹凸形成層:Al Arガス圧3mTorr、基板温度 300℃、膜厚50nm 3)下地層1:Cr Arガス圧50mTorr、基板温度=雰囲気温度、膜厚 100
nm 4)下地層2:Cr Arガス圧3mTorr、基板温度 200℃、基板バイアス電
圧− 300V、膜厚50nm 5)磁気記録層:Co−Cr(13%)−Pt(12%)合
金 Arガス圧3mTorr、基板温度 200℃、基板バイアス電
圧− 300V、膜厚40nm 6)保護層:C Arガス圧3mTorr、基板温度 100℃以下、膜厚15nm 以上のようにして成膜したディスク上に、フッ素系潤滑
剤を2nm塗布し、磁気記録媒体を得た。
nm 4)下地層2:Cr Arガス圧3mTorr、基板温度 200℃、基板バイアス電
圧− 300V、膜厚50nm 5)磁気記録層:Co−Cr(13%)−Pt(12%)合
金 Arガス圧3mTorr、基板温度 200℃、基板バイアス電
圧− 300V、膜厚40nm 6)保護層:C Arガス圧3mTorr、基板温度 100℃以下、膜厚15nm 以上のようにして成膜したディスク上に、フッ素系潤滑
剤を2nm塗布し、磁気記録媒体を得た。
【0019】得られた媒体の評価は、実施例1と同様の
手法である。 〔実施例6〕凹凸形成層をAlSiとした以外は、実施
例5と同様にして磁気記録媒体を作製し、評価を行っ
た。 〔実施例7〕下地層1:Crの成膜条件を、Arガス圧
40mTorr+N2 ガス圧10mTorr、基板温度=雰囲気温
度、膜厚 100nmの条件とした以外は、実施例1と同様
にして磁気記録媒体を作製し、評価を行った。 〔比較例1〕実施例1において、下地層1:Crの成膜
条件を、Arガス圧3mTorr、基板温度 200℃、基板バ
イアス電圧− 300V、膜厚 100nmとした以外は、同様
にして磁気記録媒体を作製し、評価を行った。 〔比較例2〕実施例1において、下地層2:Crの成膜
条件を、Arガス圧50mTorr、基板温度=雰囲気温度、
膜厚50nmとした以外は、同様にして磁気記録媒体を作
製し、評価を行った。
手法である。 〔実施例6〕凹凸形成層をAlSiとした以外は、実施
例5と同様にして磁気記録媒体を作製し、評価を行っ
た。 〔実施例7〕下地層1:Crの成膜条件を、Arガス圧
40mTorr+N2 ガス圧10mTorr、基板温度=雰囲気温
度、膜厚 100nmの条件とした以外は、実施例1と同様
にして磁気記録媒体を作製し、評価を行った。 〔比較例1〕実施例1において、下地層1:Crの成膜
条件を、Arガス圧3mTorr、基板温度 200℃、基板バ
イアス電圧− 300V、膜厚 100nmとした以外は、同様
にして磁気記録媒体を作製し、評価を行った。 〔比較例2〕実施例1において、下地層2:Crの成膜
条件を、Arガス圧50mTorr、基板温度=雰囲気温度、
膜厚50nmとした以外は、同様にして磁気記録媒体を作
製し、評価を行った。
【0020】以上の実施例1〜7及び比較例1,2の評
価結果を表1に示す。
価結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】この評価結果から、実施例1〜7のもので
は、下地層1をArガス圧(又はAr+N2 ガス圧)10
〜 100mTorrの雰囲気で膜厚 150nm以下にスパッタ成
膜した後、下地層2としてCrあるいはCr合金をAr
ガス圧5mTorr以下の雰囲気でスパッタ成膜すること
で、比較例1,2に較べ、高保磁力/低ノイズを達成で
きることがわかる。
は、下地層1をArガス圧(又はAr+N2 ガス圧)10
〜 100mTorrの雰囲気で膜厚 150nm以下にスパッタ成
膜した後、下地層2としてCrあるいはCr合金をAr
ガス圧5mTorr以下の雰囲気でスパッタ成膜すること
で、比較例1,2に較べ、高保磁力/低ノイズを達成で
きることがわかる。
Claims (8)
- 【請求項1】カーボン基板上に、2層状の下地層、磁気
記録層、保護層を成膜してなる磁気記録媒体において、
最初にカーボン基板上に成膜される下地層1をArガス
圧10〜 100mTorrの雰囲気で膜厚 150nm以下にスパッ
タ成膜した後、下地層2としてCrあるいはCr合金を
Arガス圧5mTorr以下の雰囲気でスパッタ成膜するこ
とを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項2】カーボン基板上に、2層状の下地層、磁気
記録層、保護層を成膜してなる磁気記録媒体において、
最初にカーボン基板上に成膜される下地層1をAr+N
2 ガス圧10〜 100mTorr(但し、N2 ガス圧は全ガス圧
の30%以下)の雰囲気で膜厚150nm以下にスパッタ成
膜した後、下地層2としてCrあるいはCr合金をAr
ガス圧5mTorr以下の雰囲気でスパッタ成膜することを
特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項3】前記下地層1がCrあるいはCr合金より
なることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の磁気
記録媒体の製造方法。 - 【請求項4】前記下地層1がTiあるいはTi合金より
なることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の磁気
記録媒体の製造方法。 - 【請求項5】前記磁気記録層が少なくともCo、Cr、
Ptを含む合金よりなることを特徴とする請求項1〜請
求項4のいずれか1つに記載の磁気記録媒体の製造方
法。 - 【請求項6】前記カーボン基板の表面粗さRaが2nm
以下であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいず
れか1つに記載の磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項7】前記下地層1の成膜条件として、基板温度
が 100℃以下、前記下地層2の成膜条件として、基板温
度が 100〜 400℃、そして、前記磁気記録層の成膜条件
として、基板温度が 100〜 400℃で、基板バイアス電圧
として負の電圧が印加されることを特徴とする請求項1
〜請求項6のいずれか1つに記載の磁気記録媒体の製造
方法。 - 【請求項8】前記カーボン基板上に2層状の下地層を成
膜するに先立って、前記カーボン基板上に、蒸着法ある
いはスパッタ法により、AlあるいはAl合金の薄膜を
成膜することにより、基板上に微細な凹凸を形成したこ
とを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1つに記
載の磁気記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27231294A JPH08138244A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27231294A JPH08138244A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08138244A true JPH08138244A (ja) | 1996-05-31 |
Family
ID=17512135
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27231294A Pending JPH08138244A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08138244A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007234164A (ja) * | 2006-03-02 | 2007-09-13 | Fujitsu Ltd | 垂直磁気記録媒体、その製造方法および磁気記憶装置 |
-
1994
- 1994-11-07 JP JP27231294A patent/JPH08138244A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007234164A (ja) * | 2006-03-02 | 2007-09-13 | Fujitsu Ltd | 垂直磁気記録媒体、その製造方法および磁気記憶装置 |
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