JP2989820B2 - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体及びその製造方法

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JP2989820B2
JP2989820B2 JP11002694A JP269499A JP2989820B2 JP 2989820 B2 JP2989820 B2 JP 2989820B2 JP 11002694 A JP11002694 A JP 11002694A JP 269499 A JP269499 A JP 269499A JP 2989820 B2 JP2989820 B2 JP 2989820B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク、磁
気テープ等の磁気記録媒体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、スパッタリングあるいは真空蒸着
により製造された金属磁性薄膜を磁性層とする磁気記録
媒体が注目されている。金属磁性薄膜が磁気記録媒体と
して注目されている大きな理由は、周知のごとく、従来
の磁性粉を塗布したものに比べて高い記録密度を実現で
きるためである。この様な金属磁性薄膜の磁性材料とし
て、Co含有合金が良好な保磁力と角形比を示すものと
して知られている。特に近年、CoPt系合金薄膜が、
高保磁力と高い残留磁束密度を有することから、磁気記
録の高密度化に対応できる材料として工業的に大きな注
目を集めている。
【0003】ところで、CoNiCr合金やCoCrT
a合金等の磁性層を有する磁気記録媒体において、下地
層としてCrを用いると高い保磁力が得られることが知
られている(例えば、IEEE TRANSACTION ON MAGNETICS
VOL.MAG-3 ,NO.3(1967)p205-207 )。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、CoPt系
合金磁性層の場合には、Crの単一成分からなる下地層
を用いるとC軸配向性が悪くなるという問題があった。
CoPt系合金磁性層の格子定数は、Ptの原子半径が
大きいため、従来のCoNiCr合金やCoCrTa合
金等の磁性層の結晶格子定数に比べて大きい。そのた
め、Crの単一成分からなる下地層との原子配列の整合
性が悪くなり、その結果、C軸配向性も悪かった。この
問題を解決する手段として、Cr下地層に結晶格子定数
を大きくする第2の金属(異種金属)を添加することが
提案されている。Crに異種金属を添加したCr合金
(例えばCrV)下地層を用いて合金下地層の格子定数
を変化させることにより、膜面内における磁性層のC軸
配向性を改善して保磁力及び角形比を向上させることが
できる(特公平4−16848号公報)。
【0005】しかしながら、本発明者らの検討の結果、
磁気特性のもう一つの重要な特性である媒体ノイズは、
Cr下地層に異種金属を添加することにより急激に大き
くなってしまうことが明らかになった。
【0006】そこで本発明の目的は、Cr合金下地層及
びCoPt系合金磁性層を有する磁気記録媒体であっ
て、媒体ノイズが低い磁気記録媒体及びその製造方法を
提供することにある。さらに本発明の別の目的は、Cr
合金下地層及びCoPt系合金磁性層を有する磁気記録
媒体であって、保磁力及び角形比が高く、かつ媒体ノイ
ズも低い磁気記録媒体及びその製造方法を提供すること
にある。
【0007】本発明者らが種々検討したところ、Cr下
地層に異種金属(例えば、V等)を添加すると、結晶粒
径の不均一性及び結晶性の低下が起こることが、透過型
電子顕微鏡観察により判明した。すなわち、結晶粒径が
不均一で結晶性の悪いCr合金下地層の上にCoPt系
合金磁性層(例えばCoPtCr等)を積層させると、
下地層の粒径及び結晶性に強く影響を受けて成長するた
め、磁性層の結晶粒径の不均一性を引き起こすと共に、
結晶性も著しく低下させることが分かった。そして、こ
れが原因となって媒体ノイズを増加させることが判明し
た。
【0008】この解決策として結晶粒径が均一で結晶性
の良い膜上にCrに異種金属を添加したCr合金下地層
を積層すれば、Cr合金下地層の結晶粒径は均一にな
り、また結晶性が良くなることが実験的に明らかになっ
た。しかしながら、このように下地層を2層にするだけ
では媒体ノイズの低減は不十分であった。
【0009】そこで、さらに検討したところ、CoPt
系合金磁性層の(002)面の結晶格子面間隔と、下地
層の最上層であるCr合金(Crに異種金属を添加し
た)下地層の(110)面の結晶格子面間隔を整合させ
ることで、媒体ノイズが大幅に低減されることがわかっ
た。即ち、CoPt系合金磁性層の(002)面の結晶
格子面間隔と、下地層の最上層であるCr合金下地層の
(110)面の結晶格子面間隔の差を小さくすること
で、保磁力及び角型比を向上させることができると同時
に、媒体ノイズを低減することもできる。
【0010】さらに、CoPt系合金磁性層の(00
2)面の結晶格子面間隔とCr合金下地層の(110)
面の結晶格子面間隔の差をゼロにすることが望ましいわ
けではなく、若干の差をもたせた方がノイズ低減の観点
からは好ましいことが、実験結果から明らかになった。
すなわち、磁性層のC軸配向をある範囲内に制御してや
ることによって媒体ノイズは低減することになる。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、基板上
に非磁性下地層及びCoPt系磁性層をこの順に有する
磁気記録媒体であって、前記非磁性下地層は1層又は2
層以上の層からなり、前記CoPt系磁性層と接する非
磁性下地層がCrとVを主成分とする材料からなり、前
記磁性層のhcp(002)面の結晶格子面間隔から前
記CrとVを主成分とする材料からなる非磁性下地層の
bcc(110)面の結晶格子面間隔を引いた差(d
(002) −d(110) )が、0.002〜0.032オング
ストロームの範囲であることを特徴とする磁気記録媒体
に関する。
【0012】さらに本発明は、上記本発明の磁気記録媒
体の製造方法であって、少なくともCrとVを主成分と
する材料からなる非磁性下地層及びCoPt系磁性層
を、基板加熱温度範囲を250℃〜425℃とし、Ar
ガス圧力範囲を0.5〜10mTorrとして、スパッ
タリング法により形成することを特徴とする磁気記録媒
体の製造方法に関する。以下本発明について説明する。
【0013】本発明の磁気記録媒体の磁性層はCoPt
系合金、即ち、CoとPtを主成分とする合金である。
CoとPtを主成分とする合金は充分な保磁力を得ると
いう観点から、CoとPtとの合計が70at%以上の
合金であることが適当である。また、CoとPtの比率
には特に制限はないが、保磁力、ノイズ及びコストを考
慮すると、Pt(at%)/Co(at%)は0.07
以上0.2以下の範囲であることが適当である。
【0014】Co及びPt以外の成分には特に制限はな
いが、例えば、Cr、Ta、Ni、Si、B、O、N、
Nb、Mn、Mo、Zn、W、Pb、Re、V、Sm及
びZrの1種または2種以上を適宜使用することができ
る。これらの元素の添加量は磁気特性等を考慮して適宜
決定され、通常30at%以下であることが適当であ
る。より具体的な磁性層の材料としては、例えばCoP
tCr合金、CoPtTa合金、CoPtCrB合金、
CoPtCrTa合金、CoPtCrNi合金等を上げ
ることができる。
【0015】CoPt系合金磁性層の膜厚は、例えば4
00〜550Åの範囲であることが出力、重ね書き特
性、ノイズ等を考慮すると適当である。膜厚が400Å
を下回ると、十分な出力を得られない場合がある。ま
た、膜厚が550Åを超えると重ね書き特性が劣化し、
かつノイズが増加する傾向がある。
【0016】さらに本発明の磁気記録媒体は、1層又は
2層以上の非磁性下地層を有し、前記CoPt系磁性層
と接する非磁性下地層がCrとVを主成分とする材料か
らなる。この非磁性下地層を、以下、CrV系非磁性下
地層と呼ぶ。CrV系非磁性下地層は、CrとVのみか
らなる場合、Cr金属に添加するV量を50原子%以下
とすることが、結晶粒系が均一で且つ結晶性が良い膜と
することができるという観点から適当である。
【0017】さらに、Vの一部に代えて、Zr、W、
B、Mo、Nb、Ta、Fe、Ni、Re、Ce、Z
n、P、Si、Ga、Hf、Al、Ti等の1種または
2種以上を添加することもできる。これらの成分の添加
量は、V量と合計で50原子%以下とすることが、結晶
粒系が均一で且つ結晶性が良い膜とすることができると
いう観点から適当である。但し、Crに対するV等の添
加量は、磁性層におけるCo、Ptあるいはその他の添
加元素の含有量およびその添加元素の種類により適宜調
整することができる。
【0018】例えば、CoPtCr合金磁性層において
Pt含有量を4〜20原子%、Cr含有量を3〜30原
子%とし、CrV系非磁性下地層をCrVとした場合に
は、CrV系非磁性下地層のVの含有量は4〜40原子
%とすることが、磁性層、CrV系非磁性下地層の結晶
粒径が均一で且つ結晶性が良く、さらにCrV系非磁性
下地層と磁性層の結晶格子定数の差を適切な範囲内に制
御しやすいので好ましい。また、Hcが大きく且つ高い
S/N比を有するために特に好ましいV含有量は10〜
20原子%である。
【0019】CrV系非磁性下地層の膜厚は、10〜1
50Åとすることが適当である。CrV系非磁性下地層
の膜厚の上限と下限は、結晶粒径が均一で且つ結晶性が
良い膜になると共に、磁性層と適合した結晶格子面間隔
になるように定められる。このような観点から、CrV
系非磁性下地層の好ましい膜厚は、20〜100Åであ
る。
【0020】CrV系非磁性下地層としてCrVZr合
金を用いた場合、高いHc、Mrδ及び、S/N比が得
られることが好ましい。CrV合金にZrを添加する
と、一層ノイズ低減効果が増長されるため、S/N比が
向上するからである。このような効果を引き出すため
に、Zrの含有量は2〜5at%の範囲とすることが好
ましい。またこの特性は膜厚によっても左右され、Cr
VZr合金下地層の膜厚は10〜150Å、特に好まし
くは20〜100Åである。10Åを下回ると、充分な
Hcが得られない場合があり、150Åを超えると出力
の低下と重ね書き特性の劣化及びノイズが増加する傾向
がある。
【0021】本発明の磁気記録媒体においては、前記磁
性層のhcp(002)面の結晶格子面間隔から前記C
rV系非磁性下地層のbcc(110)面の結晶格子面
間隔を引いた差(d(002) −d(110) )は、0.002
〜0.032オングストロームの範囲である。(d
(002) −d(110) )が、0.002オングストローム未
満及び0.032オングストロームを超えるとHcが低
下し、かつS/N比も低下してしまう。また、さらに高
いS/N比を得るためには、(d(002) −d(110) )を
0.014オングストローム〜0.030オングストロ
ームの範囲とすることが好ましい。
【0022】本発明の磁気記録媒体においては、前記C
rV系非磁性下地層と基板との間に1層又は2層以上の
非磁性下地層を有することができる。そして、前記Cr
V系非磁性下地層と接する非磁性下地層は体心立方結晶
構造を有する金属からなることが好ましい。体心立方結
晶構造を有する金属からなる非磁性下地層としては、C
r下地層を挙げることができる。前記CrV系非磁性下
地層と接する非磁性下地層は、結晶粒径が均一で且つ結
晶性が良い金属膜であることが好ましく、実験的にCr
膜が最も好ましいことが確認された。また、体心立方結
晶構造を有する金属としてCr以外にTi、Ta、Zr
等を例示することもできる。
【0023】体心立方結晶構造を有する金属からなる非
磁性下地層の膜厚は、100〜1000Åの範囲とする
ことが適当である。この非磁性下地層の上限と下限は、
結晶粒径が均一で且つ結晶性が良い膜になるように決定
され、特にHcが大きく且つ高いS/N比を有するため
には、上記非磁性下地層の膜厚は100〜800Åの範
囲とすることが適当である。さらに、(CrV系非磁性
下地層の膜厚)/(体心立方結晶構造を有する金属から
なる非磁性下地層の膜厚)の比は、0.05〜0.5の
間であることが、Hcが大きく、かつ高いS/N比を有
するという観点から好ましい。
【0024】本発明の磁気記録媒体においては、前記体
心立方結晶構造を有する金属からなる非磁性下地層と非
磁性基板の間に、さらに別異の非磁性下地層を設けるこ
とができる。そのような非磁性下地層として、Al、T
i、Zr膜等を挙げることができる。この非磁性下地層
の膜厚は、例えば、10〜100Åとするのができる。
この非磁性下地層の膜厚の上限と下限は、上に積層され
る体心立方結晶構造を有する金属からなる膜の結晶粒径
が均一で且つ結晶性の良い膜になる範囲として定められ
る。そして、さらにHcが大きく且つ高いS/N比を有
するためには、膜厚は30〜80Åであることが好まし
い。
【0025】本発明の磁気記録媒体は、前記CoPt系
磁性層の上に保護層及び潤滑層を設けることができる。
保護層には、磁性層を湿気等の化学的攻撃から保護する
役割の保護層と、ヘッドの接触摺動による破壊から防護
する目的で磁性層の上(非磁性基板と反対側の面)に設
けられる耐摩耗性を付与する保護層とがある。保護層
は、異なる材質の1層または2層以上から構成されるこ
とができる。本発明の磁気記録媒体においては、保護層
の材質や構造等には特に制限はない。材質としては、例
えば、化学的保護層としてはCr等の金属膜を挙げるこ
とができ、耐摩耗性を付与する保護層としては、酸化珪
素膜、炭素膜、ジルコニア膜、水素化カーボン膜、窒素
珪素膜、SiC膜等を挙げることができる。
【0026】上記酸化珪素膜等は表面に凹凸を有し、ヘ
ッドが磁気記録媒体の表面に吸着するのを防止する役割
も有する。磁気記録媒体の表面を凹凸にする技術(テク
スチャー化技術)としては、以下のものも利用できる。
まず、下地層として表面が凹凸状のアルミニウムや窒化
アルミニウム(AlN)層を基板上に、スパッタリング
法により設ける。この表面が凹凸状の下地層の上に、所
定の非磁性下地層及び磁性層を順次設け、さらに磁性層
の上に保護層を設ける。この保護層は、例えば、スパッ
タリング法により形成した炭素膜であることができる。
このような構成とすることにより、保護層の表面は、下
地層の凹凸状の表面を反映した形状となる。尚、上記表
面が凹凸状の下地層と基板との間に上記下地層の結晶成
長を促進するためにチタンやクロム等の第2の下地層を
設けることもできる。
【0027】潤滑層は、ヘッドとの接触摺動により抵抗
する目的で設けられる膜であり、材質等には特に制限は
ない。例えば、パーフルオロポリエーテル等を挙げるこ
とができる。
【0028】基板は、非磁性基板であれば、その材質や
形状等に特に制限はない。例えば、ガラス基板、結晶化
ガラス基板、アルミニウム基板、セラミック基板、カー
ボン基板、シリコン基板等を使用することができる。
【0029】本発明の磁気記録媒体は、スパッタリング
法等の公知の薄膜形成法を利用して製造することができ
る。特に、CrV系非磁性下地層の組成を調整するとと
もに、CrV系非磁性下地層及びCoPt系磁性層の形
成条件を調整することにより、所定の範囲の結晶格子面
間隔の差(d(002) −d(110) )を有する磁気記録媒体
を得ることができる。
【0030】例えば、少なくともCrV系非磁性下地層
及びCoPt系磁性層を、基板加熱温度範囲を250℃
〜425℃とし、Arガス圧力範囲を0.5〜10mT
orrとして、スパッタリング法により形成することに
より、所定の範囲の結晶格子面間隔の差(d(002) −d
(110) )を有する磁気記録媒体を得ることができる。基
板加熱温度の範囲は、好ましくは300℃〜400℃で
ある。また、Arガス圧力の範囲は、好ましくは1〜8
mTorrである。
【0031】本発明の磁気記録媒体は、低減した媒体ノ
イズと高い保磁力、角形比を有することから、磁気ディ
スクや磁気テープ等に有用である。
【0032】
【実施例】以下、実施例と比較例により本発明を詳細に
説明する。
【0033】実施例1 本実施例の磁気記録媒体は図1に示す通り、ガラス基板
1上に下地層2、磁性層3、保護層4、潤滑層5を順次
積層してなる磁気ディスクである。
【0034】ガラス基板1はアルミノシリケイトガラス
からなり、その表面はRa=50Å程度に鏡面研磨され
ている。下地層2は、ガラス基板1側からAl薄膜2a
(膜厚50Å)、Cr薄膜2b(厚膜600Å)、Cr
V薄膜2c(膜厚50Å)からなる。尚、CrV薄膜2
cはCrが96原子%、Vが4原子%の組成比で構成さ
れている。
【0035】磁性層3は、CoPtCr合金からなり、
膜厚は500Åである。尚、CoPtCr磁性層3のC
o、Pt、Crの各含有量は、それぞれ78原子%、1
1原子%、11原子%である。
【0036】保護層4は、基板側から第1保護層4a及
び第1保護層4bからなる。第1保護層4aは、膜厚50
ÅのCr膜からなり、磁性層に対して化学的保護膜にな
っている。もう一方の第2保護層4bは硬質微粒子を分
散させた、膜厚160Åの酸化珪素膜からなり、この第
2保護層4bによって耐摩耗性が得られる。潤滑層5
は、パーフルオロポリエーテルからなり、この膜によっ
て磁気ヘッドとの接触を緩和している。
【0037】以下に上記磁気ディスクの製造方法につい
て説明する。上記ガラス基板を基板ホルダ(パレット)
に装着し、図2に示すインライン型スパッタ装置10の
仕込室11にパッレト18を導入した後、仕込室内11
を大気状態からスパッタ室(真空チャンバー)12の真
空度と同等になるまで真空排気する。その後、仕切板1
4を開放してパレット18を第一真空チャンバー12a
内に導入する。この第一真空チャンバー12a内では、
パレット18に装着したガラス基板をランプヒータ19
によって300℃、1分間の加熱条件で加熱した後、パ
レット18を1.2m/minの搬送速度で移動させ、
Arガス圧力5mTorrの条件下で放電状態にあり、
対向して配置されたターゲット15aと16aの間及び
ターゲット15bと16bの間を順次通過させる。ター
ゲットはパレット搬送方向に対してAl、Crの順で配
置されており、この配置されたターゲットの順番通りに
ガラス基板の両面にAl下地膜2a、Cr下地膜2bの
順で積層される。なお、Alターゲットの投入電力は3
00W、Crターゲットの投入電力は1.5kWでスパ
ッタを行った。
【0038】次に、パレット18をポート21を介して
第2真空チャンバー12bに移動し、この第2真空チャ
ンバー12b内に配置されたヒータ20で基板を再び加
熱する。加熱条件は375℃、1分間とする。その後、
CrVターゲット15cと16c、CoPtCrターゲ
ット15dと16d、Crターゲット15eと16eの
順に配置され、且つArガス圧力1.3mTorrの条
件下で放電状態にあるターゲット15cと16c〜15
eと16eの間を、1.2m/minの搬送速度でパレ
ット18を順次通過させる。そしてこの配置されたター
ゲットの順番通りにCrV下地膜2c、CoPtCr磁
性膜3、Cr第一保護膜4aの順で各膜が積層される。
なお、CrVターゲットの投入電力は500W、CoP
tCrターゲットの投入電力は1.2kW、Crターゲ
ットの投入電力は500Wでスパッタを行った。さら
に、第1真空チャンバー及び第2真空チャンバー内の到
達圧力(真空度)は5×10-6Torr以下とした。
【0039】上記スパッタによる成膜終了後、第一保護
膜4aに対してIPA(イソプロピルアルコール)洗浄
による親水化処理を施した後、基板をシリカ微粒子(粒
径100Å)を分散した有機珪素化合物溶液(水とIP
Aとテトラエトキシシランとの混合液)に浸し、焼成す
ることによってSiO2 からなる第2の保護層4bを形
成した。最後に、この第2保護層4b上にパーフロロポ
リエーテルからなる潤滑剤をディップ処理して潤滑層5
を形成した。
【0040】このようにして得た磁気ディスクの走行テ
ストをヘッド浮上量0.075μm以下で行った。その
結果、良好であった。そして、保磁力(Hc)、残留磁
化膜厚積(Mrδ)、及びS/N比を評価した。この結
果を、CrV下地層2cの組成及び膜厚、基板加熱温度
及びArガス圧力、CoPtCr磁性層の(002)面
の結晶格子面間隔からそれに接するCrV下地層の(1
10)面の結晶格子間隔を引いた差(d(002) −d
(110) )と共に表1に示す。
【0041】なお、S/Nの評価は次のように行った。
磁気ヘッド浮上量が0.060μmの薄膜ヘッドを用い
て、この薄膜ヘッドとディスクの相対速度を5.4m/
sとし、線記録密度80kfciにおける記録再生出力
を測定した。また、キャリア周波数8.5MHzで、測
定帯域を20MHzとしてスペクトルアナライザーによ
ってこの磁気ディスクについて信号記録再生時における
ノイズスペクトラムを測定した。なお、上述の測定で用
いた薄膜ヘッドは、コイルターン数60、トラック幅
4.8μm、磁気ヘッドギャップ長0.25μmであ
る。
【0042】実施例2〜25 実施例2〜22では、CrV系下地層2cの組成及び膜
厚、基板加熱温度及びArガス圧力を変えた以外は実施
例1と同様にして磁気ディスクを作製した。また、実施
例23〜25では、Al薄膜(下地層)2aを膜厚50
Åで表面粗さRa10Åの凹凸表面を有するAl薄膜
(スパッタリング法で形成)とし、CrV系下地層2c
を膜厚50ÅのCrVZr合金(表2に示す組成比)と
し、かつ保護層4を膜厚130Åの炭素膜(スパッタリ
ング法で形成)単層とした以外は実施例1と同様にして
磁気ディスクを作製した。
【0043】このようにして得た磁気ディスクの走行テ
ストをヘッド浮上量0.075μm以下で行った。その
結果、良好であった。そして、保磁力(Hc)、残留磁
化膜厚積(Mrδ)、及びS/N比を評価した。また、
S/N比の測定は実施例1と同様の方法で行った。この
結果を、CrV系下地層2cの組成及び膜厚、基板加熱
温度及びArガス圧力、CoPtCr磁性層の(00
2)面の結晶格子面間隔からそれに接する下地層の(1
10)面の結晶格子間隔を引いた差(d(002) −d
(110) )と共に表1及び表2に示す。
【0044】比較例1〜6 比較例1は下地層2cをCrに変えた以外は実施例1と
同様にして磁気ディスクを作製した。比較例2はCrV
系下地層2cの組成比以外は実施例1と同様にして磁気
ディスクを作製した。比較例3、4は、CrV系下地層
2c作製時の基板加熱温度及びArガス圧力を変えた以
外は実施例1と同様にして磁気ディスクを作製した。比
較例5、6は、CrV系下地層2c作製時の基板加熱温
度及びArガス圧力を変えた以外は実施例20と同様に
して磁気ディスクを作製した。
【0045】このようにして得た磁気ディスクの走行テ
ストをヘッド浮上量0.075μm以下で行った。その
結果、良好であった。そして、保磁力(Hc)、残留磁
化膜厚積(Mrδ)、及びS/N比を評価した。また、
S/N比の測定は実施例1と同様の方法で行った。この
結果を、下地層2cの組成及び膜厚、基板加熱温度及び
Arガス圧力、CoPtCr磁性層の(002)面の結
晶格子面間隔からそれに接する下地層の(110)面の
結晶格子面間隔を引いた差(d(002) −d(110))と共
に表3に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】表1〜表3から分かるように、実施例1〜
22に示した下地層2cをCrV合金とした磁気記録媒
体は、比較例1の下地層2cをCrとした磁気記録媒体
に比べて保磁力(Hc)、残留磁化膜厚積(Mrδ)、
及びS/N比が大きい。さらに、実施例23〜25に示
した下地層2cをCrVZr合金とした磁気記録媒体
は、比較例1の下地層2cをCrとした磁気記録媒体に
比べて保磁力(Hc)、残留磁化膜厚積(Mrδ)、及
びS/N比が大きい。特に、CrV合金にZrを添加す
ると、一層ノイズ低減効果が増長されるため、S/N比
が向上する。このような効果を引き出すためには、Zr
の含有量を2〜5at%の範囲とすることが好ましいこ
とが分かる。
【0050】さらに、CoPt磁性層の(002)面の
結晶格子面間隔からそれに接する下地層の(110)面
の結晶格子面間隔を引いた差(d(002) −d(110)
は、下地層2cの組成、基板加熱温度及びArガス圧力
により変化することが、実施例1〜25及び比較例2〜
6を比較することにより分かる。例えば、比較例2の磁
気記録媒体は、下地層2cのCrV合金のV含有量を5
0at%としたために、(d(002) −d(110) )が−
0.015となり、その結果、実施例1〜25の磁気記
録媒体に比べてS/N比が低下してしまった。この結果
は、(d(002) −d(110) )を本発明の所定の範囲とす
るためには、下地層2cのCrV合金のV含有量を4〜
40at%とすることが好ましいことを示すものであ
る。
【0051】さらに、比較例3〜6の結果から、(d
(002) −d(110) )が基板加熱温度及びArガス圧力に
よっても大きく変化することが分かる。これは、膜の作
製条件によって膜内に格子歪が起こり、基板加熱温度及
びArガス圧力の変化によって膜内の格子歪が変化する
ためであると推測される。このことから、(d(002)
(110) )は、CrV系下地層のV含有量とともに、基
板加熱温度及びArガス圧力を調整することで、本発明
の範囲にすることができることを示す。
【0052】比較例3、4は、実施例1と下地層の組成
比、膜厚は同一であるが、基板加熱温度、Arガス圧力
がそれぞれ異なって作製された磁気ディスクである。比
較例3では、基板加熱温度の低下により、(d(002)
(110) )は0.037となり、その結果、Hc及びS
/N比が低下した。比較例4では、Arガス圧力の増加
により、(d(002) −d(110) )は0.039となり、
その結果、Mrδ及びS/N比が低下した。比較例5、
6は、実施例20と下地層の組成比、膜厚は同一である
が、基板加熱温度、Arガス圧力がそれぞれ異なって作
製された磁気ディスクである。比較例5では、基板加熱
温度の増加により、(d(002) −d(110) )は−0.0
06となり、その結果、Mrδ及びS/N比が低下し
た。比較例6では、Arガス圧力の低下により、(d
(002) −d(110) )は−0.008となり、その結果、
Hc及びS/N比が低下した。
【0053】実施例26〜43 実施例の26〜35では、磁性層3の組成比及び下地層
2cのCrVの組成比を変えた以外は実施例1と同様に
して磁気ディスクを作製した。実施例36〜43では、
磁性層3の材料及び組成比、並びに下地層2cのCrV
の組成比を変えた以外は実施例1と同様にして磁気ディ
スクを作製した。このようにして得た磁気ディスクの走
行テストをヘッド浮上量0.075μm以下で行った。
その結果、良好であった。そして、保磁力(Hc)、残
留磁化膜厚積(Mrδ)、及びS/N比を評価した。
尚、S/N比の測定は実施例1と同様の方法で行った。
この結果を、磁性層3の組成、CrV下地層2cの組成
及び膜厚、基板加熱温度及びArガス圧力、CoPtC
r磁性層の(002)面の結晶格子面間隔からそれに接
する下地層の(110)面の結晶格子面間隔を引いた差
(d(002) −d(110) )と共に表4に示す。
【0054】
【表4】
【0055】表4の実施例26〜35から分かるよう
に、V含有量が10〜20at%のCrV下地層を用
い、かつ磁性層をCoPtCr合金とする場合、Co含
有量を60〜90at%、Pt含有量を4〜20at
%、Cr含有量を3〜30at%とすることで、高H
c、高S/N比を得ることができる。さらに、高Hc、
高S/N比を得るためには、CoPtCr合金磁性層の
Co含有量は64〜84at%とし、Pt含有量は5〜
18at%とし、Cr含有量は5〜25at%とするこ
とが適当である。
【0056】また、実施例36〜39から分かるよう
に、磁性層がCoPtTa合金の場合には、Co含有量
を80〜90at%、Pt含有量を5〜15at%、T
a含有量を1〜7at%とすることで高Hc、高S/N
比を得ることができる。また、実施例40〜43から分
かるように、磁性層がCoPtCrTa合金の場合、C
o含有量70〜80at%、Pt含有量5〜15at
%、Cr含有量5〜25at%、Ta含有量1〜7at
%とすることで高Hc、高S/N比を得ることができ
る。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、従来のCr下地膜とC
oPt系合金磁性膜との組合せで構成された磁気ディス
クに比べ、優れた静磁気特性(保磁力、残留磁化膜厚
積)及び記録再生特性(S/N比、OW)を有しており
500Mb/in2 以上の面記録密度での記録再生にお
いても大きな出力、小さな媒体ノイズを有する磁気ディ
スクを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気ディスクの断面説明図。
【図2】 本実施例に用いたインライン型スパッタ装置
の概略図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野澤 順 東京都新宿区中落合2丁目7番5号 ホ ーヤ株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−325163(JP,A) 特開 平7−21543(JP,A) 特開 平7−134820(JP,A) 特開 平8−227525(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/66 G11B 5/85 H01F 10/16 H01F 10/30

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に非磁性下地層及びCoPt系磁
    性層をこの順に有する磁気記録媒体であって、前記非磁
    性下地層は1層又は2層以上の層からなり、前記CoP
    t系磁性層と接する非磁性下地層がCrとVを主成分と
    する材料からなり、前記CrとVを主成分とする材料か
    らなる非磁性下地層と基板との間に1層又は2層以上の
    非磁性下地層を有し、前記CrとVを主成分とする材料
    からなる非磁性下地層と接する非磁性下地層が体心立方
    結晶構造を有する金属からなり、前記磁性層のhcp
    (002)面の結晶格子面間隔から前記CrとVを主成
    分とする材料からなる非磁性下地層のbcc(110)
    面の結晶格子面間隔を引いた差(d(002) −d(110)
    が、0.002〜0.032オングストロームの範囲で
    あることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記体心立方結晶構造を有する金属から
    なる非磁性下地層の膜厚に対する前記CrとVを主成分
    とする材料からなる非磁性下地層の膜厚の比が、0.0
    5〜0.5の範囲である請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記体心立方結晶構造を有する金属から
    なる非磁性下地層の膜厚が、100〜1000Åの範囲
    である請求項1又は2記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記体心立方晶構造を有する金属からな
    る非磁性下地層がCr層である請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記体心立方晶構造を有する金属からな
    る非磁性下地層と前記基板との間に非磁性下地層を有す
    る請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁気記録媒体。
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