JPH08137508A - モデリング装置および制御装置 - Google Patents

モデリング装置および制御装置

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JPH08137508A
JPH08137508A JP3821595A JP3821595A JPH08137508A JP H08137508 A JPH08137508 A JP H08137508A JP 3821595 A JP3821595 A JP 3821595A JP 3821595 A JP3821595 A JP 3821595A JP H08137508 A JPH08137508 A JP H08137508A
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data
output
input
modeling
dynamic characteristic
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JP3821595A
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English (en)
Inventor
Shigeru Kajiwara
繁 梶原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制御プロセスにおける動特性モデルのオンラ
インでの評価または補正をするモデリング装置およびモ
デル予測制御の制御装置を提供する。 【構成】 プロセスコントローラ1と制御対象2とから
なる制御プロセス系に接続され、制御対象2に対する入
出力データを収集する入出力データ収集手段5と、制御
対象2をモデル化した伝達関数からなり、入出力データ
収集手段5にて収集された入力データが印加されると、
伝達関数により得られる出力データを出力する動特性モ
デル6と、入出力データ収集手段5にて収集された出力
データと動特性モデル6から出力された出力データとを
比較照合することによって動特性モデルを評価する比較
評価手段7,9とを設けたモデリング装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プロセス制御におい
て、対象プラントからの入出力情報をもとに制御対象の
動特性を同定するモデリング装置またはこのモデリング
装置を利用した装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プラントの省力化・省エネルギー
化への要求が高まり、プラントを効率よく運転するため
の技術に高い関心が集まっている。制御対象とコントロ
ーラとで構成される制御系を最適な状態にするために
は、コントローラに設定するパラメータを最適にする必
要がある。そのための制御系設計および制御方式として
は、様々な方式が考案されている。ただし、そのほとん
どに共通していることは、制御対象の動特性の把握が不
可欠となっていることである。
【0003】プロセスの動特性を解析するために、広い
意味で動特性モデルを求めることをモデリングという。
伝達関数の推定(同定)も、モデリングの一種であり、
通常、制御系設計において、モデリングというと具体的
には伝達関数(すなわち、動特性モデル)を求めること
を指している。
【0004】このモデリング作業は、制御系設計作業の
中で重要な位置を占め、また最も時間を要する部分であ
る。プラントの最適運転の実現のためには、プロセスの
モデル化、ひいては動特性モデルの同定は避けて通るこ
とのできない重要な作業となっている。
【0005】対象プロセスをモデル化し、さらに動特性
モデルを求めるには、以下の2つのアプローチがある。 (A)物理モデリング プロセスの構造や各種の定数,動き,反応を支配する物
理法則からプロセスのモデル化を行い、ひいては動特性
モデルを組み立てる方法 これは、予測精度の良いモデルを得るのは困難である
が、大まかな動きの傾向を広い条件に渡り再現できる定
性的モデルを得ることができる。 (B)数式モデリング プロセスの入出力応答に適合するようにパラメータを決
定し、伝達関数を求める方法。
【0006】上述したモデリングは、制御系設計におけ
る伝達関数の同定をするために用いられる。図10に、
従来の制御系を設計するときの手順を示す。まず、制御
仕様が決定され(ステップS1)、次にプロセスの動特
性が解析される(ステップS2)。そして、制御構造、
制御方式が決定され(ステップS3)、伝達関数が同定
される(ステップS4)。
【0007】ここで、モデリングは、最終的な結果物と
してステップS4の同定された伝達関数を得るためにお
こなわれているが、上述したようにそのアプローチの仕
方は様々であり、広義にはステップS1〜S4の作業す
べてを含むし、アプローチの仕方によってはステップ4
のみの場合もある。何れにしても、正しく同定された伝
達関数は、逆にたどって、正しい制御仕様,動特性,制
御構造等(S1〜S3)を反映している。
【0008】伝達関数の同定後、制御定数の決定(単に
「設計」ともいう)がなされ(ステップS5)、シミュ
レーションによる評価がなされた(ステップS6)後、
実プロセスに投入され評価される(ステップS7)。
【0009】さらに、各作業にて求められた制御対象の
モデル、および、設計した制御定数をステップ6のシミ
ュレーションまたはステップ7の実プロセスにおいて評
価し、不満足な結果であった場合、問題があると思われ
るステップに戻し、作業をやり直す。この作業は、満足
する結果が得られるまで続けられるので、試行錯誤によ
り最適値が決定されることになる。
【0010】このようにして、一旦、同定された伝達関
数,設計された制御定数等は、プラントの本格的な稼働
の前に、あるいは、実プロセスに投入された後、さら
に、応答データが収集されて、修正される場合も多い。
【0011】図11は、伝達関数等を修正するときの従
来の作業手順を示すフロー図である。図11において
は、実プロセスに適用された動特性モデルに基づく、プ
ロセスの応答データが、収集される(S11)。
【0012】この収集データは、制御系設計者の判断に
より、必要なデータのみが取り出され、また、編集され
て(S12)、以下、上述した場合と同様に伝達関数の
同定,評価等(S4〜7S)の各作業が行われて、最適
値が決定されることになる。
【0013】なお、このとき制御系設計者による編集作
業が不適切であると、ステップS12とステップS4と
を繰り返すことになる。このような試行錯誤による制御
系設計作業の効率及び精度向上のため、従来からモデリ
ングを補助する機能を含む制御系設計支援ツールが用い
られている。
【0014】図12は、従来の制御系設計支援ツールの
構成図である。コントローラ31には目標値SVとプロ
セス32の動作状態を示す制御量PVとの偏差量(SV
−PV)が入力される。コントローラ31は、この偏差
量(SV−PV)に対して所定の制御演算を実行して、
演算結果を操作量MVとしてプロセス32に送出する。
【0015】このとき、制御系に対し、制御系支援ツー
ル33が接続されており、コントローラ31からの操作
量MVとプロセス32からの制御量PVが応答データ収
集部34aに入力されている。
【0016】次に、応答データ収集部34aに収集され
たデータについて、制御系設計者は、入出力装置35を
介して応答データ編集部34bを用い、収集データの編
集作業を行う。制御系設計者はさらに、モデリング支援
部36を用い、モデリングを行って伝達関数を同定す
る。
【0017】同定された伝達関数は、シミュレーション
部37でそのままシミュレーションされるか、さらに制
御系設計者が設計支援部38を用いて制御定数を修正し
た後にシミュレーション部37でシミュレーションされ
る。その結果は、再び入出力装置35を通じて制御系設
計者に示されて評価される。
【0018】一方、制御定数が修正された場合、これを
コントローラ31に設定するために制御定数設定部39
が付加され、必要に応じて、コントローラ31の制御定
数が再設定される。
【0019】以上のように、動特性モデルを求めること
はプラントプロセスの制御系設計の上で必要不可欠であ
るが、近年、動特性モデルを制御定数の決定(すなわち
設計)等に用いるだけでなく、動特性モデルそのものを
コントローラに取り込んで、制御を行うモデル予測制御
と呼ばれる制御手法が用いられるようになっている。
【0020】モデル予測制御とは、プラントの動特性モ
デルをその制御アルゴリズムの内部に持ち、現時点より
将来のプラントの変動を過去のプラントへの操作量から
予測し、制御量が目標値になるように現時点以降の操作
量を決定するものである。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上記したモデリングあ
るいは設計支援ツールのモデリング部(装置)、応答デ
ータの収集・編集部、また、モデル予測制御の制御装置
には以下に掲げるような問題点がある。
【0022】まず、物理モデリングによるプロセスのモ
デル化には物理的、制御的な専門知識を多く必要とする
上、多大な時間と労力をも必要とする。さらに、導出さ
れた物理的なモデルには、適切な評価・補正をする手段
がない。
【0023】次に、試験信号による数式モデリングにお
いて、ステップ応答の測定は容易である半面、無定位
系,不安定系では測定ができない。また、運転状態に入
ったプラントでは、ステップ応答を測定できないという
問題点がある。また、M系列信号を入力するためには専
用の装置を必要とし、コスト高となる。
【0024】さらに、時系列モデルによる数式モデリン
グにおいて、例えば制御系設計支援ツールを用いてモデ
リングすることが考えられるが、プラントが定常運転に
入ると応答パターンが乏しくなってくるので、その入出
力応答データから動特性モデルを同定するのは困難とな
ってくる。したがって、これを補うためにモデリング作
業を頻繁におこなうことで最適化を図っていかなければ
ならない。しかし、従来の制御系設計支援ツールでは、
モデリングを制御系設計者が行わなければならない。し
たがって、このように試行錯誤的で頻繁なモデリング
は、制御系設計者の負担を著しく増大させることにな
り、また最適化された動特性モデル導出のための所用時
間は非常に長いものになるので、事実上実行困難であ
る。
【0025】したがって、比較的安定な系のプラントで
あれば、その特性把握なしに、経験値を用い、結果を評
価することもなく制御定数を使用することすらあり、問
題となっている。
【0026】また、このようなモデリングを行うため
に、大量の収集データを編集する必要がある。例えば上
述したように、定常運転に入った状態では、応答パター
ンが乏しく特に大量のデータを処理する必要を生じるの
で、この編集作業のみでも多大な労力を要することにな
る。
【0027】一方、モデル予測制御においては、その動
特性モデルの正確さと適応性が制御性のよさを決めるこ
とになる。しかし、上述したように従来の方法、装置で
は正確な動特性モデルを求めるのは、多大な労力と時間
を要するという問題がある。
【0028】さらに、プロセスの動特性は、プラントを
運転させている間に変わってしまうことがあり、このよ
うなことが起こると、モデル予測制御においては著しく
制御性を悪化させてしまうことになる。
【0029】本発明は、このような状況を鑑みてなされ
たもので、第1の目的は、プラント等のプロセスにおけ
る動特性モデルのオンラインでの評価または補正を行う
モデリング装置を提供することにある。
【0030】第2の目的は、プラント等のプロセスにお
ける動特性モデルの同定及び制御定数の決定を行うため
の応答データを、人手を介することなく効率的に編集す
るモデリング装置を提供することにある。
【0031】第3の目的は、モデル予測制御を行う制御
装置において使用する動特性モデルを、進行中のプロセ
スによって逐次補正される動特性モデルと更新可能な制
御装置を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に対応する発明は、プロセスコントローラ
と制御対象とからなる制御プロセス系に接続され、制御
対象に対する入出力データを収集データとして収集する
入出力データ収集手段と、制御対象をモデル化した伝達
関数からなり、入出力データ収集手段にて収集されたデ
ータの内の入力収集データが印加されると、伝達関数に
より得られる出力演算データを出力する動特性モデル
と、入出力データ収集手段にて収集されたデータの内の
出力収集データと動特性モデルから出力された出力演算
データとを比較照合することによって動特性モデルを評
価する比較評価手段とを設けたモデリング装置である。
【0033】また、請求項2に対応する発明は、プロセ
スコントローラと制御対象とからなる制御プロセス系に
接続され、制御対象に対する入出力データを収集データ
として収集する入出力データ収集手段と、制御対象をモ
デル化した伝達関数からなり、入出力データ収集手段に
て収集されたデータの内の入力収集データが印加される
と、伝達関数により得られる出力演算データを出力する
動特性モデルと、少なくとも、入出力データ収集手段に
て収集されたデータの内の出力収集データと動特性モデ
ルから出力された出力演算データとが入力され、両出力
データ間の相互関係に基づいて動特性モデルの伝達関数
を修正するモデル修正手段とを設けたモデリング装置で
ある。
【0034】さらに、請求項3に対応する発明は、プロ
セスコントローラと制御対象とからなる制御プロセス系
に接続され、プロセスコントローラから制御対象へ送出
する操作データを、制御対象をモデル化した伝達関数に
入力収集データとして順次取り込んで、伝達関数により
得られる出力演算データを順次出力する動特性モデル
と、少なくとも、制御対象から順次出力されている各出
力収集データと、動特性モデルから順次出力されている
各出力演算データとの間の相関関係に基づいて動特性モ
デルの伝達関数を順次修正していくモデル修正手段とを
設けたモデリング装置である。
【0035】さらにまた、請求項4に対応する発明は、
制御対象に対する入出力データに基づき、制御対象の動
特性モデルのモデリングを行うモデリング装置におい
て、プロセスコントローラと制御対象とからなる制御プ
ロセス系に接続され、制御対象に対する入出力データを
順次収集する入出力データ収集手段と、この入出力デー
タ収集手段により順次収集される一定時間分の入出力デ
ータを時系列データとして記憶するバッファ手段と、一
定時間分の時系列データが予め設定された抽出条件を満
たしたとき、この抽出条件に基づき一定時間分の時系列
データの全部又は一部を抽出データとして抽出する判定
抽出手段とを備え、抽出データを用いてモデリングを行
うモデリング装置である。
【0036】一方、請求項5に対応する発明は、請求項
4に対応する発明において、制御対象をモデル化した伝
達関数からなり、判定抽出手段にて抽出された抽出デー
タが印加されると、伝達関数により得られる出力演算デ
ータを出力する動特性モデルと、少なくとも、判定抽出
手段にて抽出された抽出データと動特性モデルから出力
された出力演算データとが入力され、両データ間の相互
関係に基づいて動特性モデルの伝達関数を修正するモデ
ル修正手段とを備えたモデリング装置である。
【0037】また、請求項6に対応する発明は、制御対
象に対する入出力データに基づき、制御対象の動特性モ
デルのモデリングを行うモデリング装置において、プロ
セスコントローラと制御対象とからなる制御プロセス系
に接続され、制御対象に対する入出力データを順次収集
する入出力データ収集手段と、この入出力データ収集手
段により順次収集される一定時間分の入出力データを時
系列データとして記憶するバッファ手段と、一定時間分
の時系列データが予め設定された抽出条件を満たしたと
き、この抽出条件に基づき一定時間分の時系列データの
全部又は一部を抽出データとして抽出する判定抽出手段
とこの判定抽出手段によって抽出された抽出データを保
存する抽出データ保存手段と、この抽出データ保存手段
に保存された抽出データから、予め設定された選択条件
を満たす抽出データを最適データとして選択する最適デ
ータ選択手段とを備え、最適データを用いてモデリング
を行うモデリング装置である。
【0038】さらに、請求項7に対応する発明は、請求
項6に対応する発明において、制御対象をモデル化した
伝達関数からなり、最適データ選択手段にて選択された
最適データが印加されると、伝達関数により得られる出
力演算データを出力する動特性モデルと、少なくとも、
最適データ選択手段にて選択された最適データと動特性
モデルから出力された出力演算データとが入力され、両
データ間の相互関係に基づいて動特性モデルの伝達関数
を修正するモデル修正手段とを備えたモデリング装置で
ある。
【0039】さらに、請求項8に対応する発明は、制御
対象に対する入出力データに基づき、制御対象の動特性
モデルのモデリングを行うモデリング装置において、プ
ロセスコントローラと制御対象とからなる制御プロセス
系に接続され、制御対象に対する入出力データを順次収
集する入出力データ収集手段と、この入出力データ収集
手段により順次収集される一定時間分の入出力データを
時系列データとして記憶するバッファ手段と、このバッ
ファ手段に記憶された時系列データの全部又は一部が、
予め定められた取出条件を基に最適データとして保存さ
れている最適データ記憶手段と、この最適データ記憶手
段に保存されている最適データと時系列データとを比較
し、時系列データが最適データよりも予め定められた選
択条件に適合する場合に、予め定められた取出条件に基
づいて時系列データの全部又は一部を新たな最適データ
として最適データ記憶手段に保存する最適データ判定部
とを備え、最適データを用いてモデリングを行うモデリ
ング装置である。
【0040】一方、請求項9に対応する発明は、制御対
象の動特性モデルが内蔵されたモデル予測制御用のコン
トローラを含む制御装置において、プロセスコントロー
ラと制御対象とからなる制御プロセス系に接続され、プ
ロセスコントローラから制御対象へ送出する操作データ
を、制御対象をモデル化した伝達関数に入力収集データ
として取り込んで、伝達関数により得られる出力演算デ
ータを出力する動特性モデルと、少なくとも、制御対象
から出力されている各出力収集データと、動特性モデル
から出力されている各出力演算データとの間の相関関係
に基づいて動特性モデルの伝達関数を修正していくモデ
ル修正手段と、モデル修正手段内の修正された伝達関数
を用いて、モデル予測制御用のコントローラ内の動特性
モデルを更新するモデル更新手段とを設けた制御装置で
ある。
【0041】
【作用】従って、まず、請求項1に対応する発明のモデ
リング装置においては、入出力データ収集手段によっ
て、操作量などの入力収集データと制御量などの出力収
集データが収集データとして収集され、蓄積される。
【0042】次に、動特性モデルに入力収集データが印
加されると当該制御対象の伝達関数すなわち動特性モデ
ルにしたがって、出力演算データすなわち疑似的な制御
量が出力される。
【0043】そして、比較評価手段によって、例えばプ
ロセスからの制御量と動特性モデルから得られた疑似的
な制御量の差を取ることにより比較がおこなわれ、評価
がされる。
【0044】また、請求項2に対応する発明のモデリン
グ装置においては、入出力データ収集手段によって、操
作量などの入力収集データと制御量などの出力収集デー
タが収集データとして収集され、蓄積される。
【0045】次に、動特性モデルに入力収集データが印
加されると当該制御対象の伝達関数すなわち動特性モデ
ルにしたがって、出力演算データすなわち疑似的な制御
量が出力される。
【0046】そして、モデル修正手段によって、プロセ
スからの制御量と動特性モデルから得られた疑似的な制
御量との相関関係から動特性モデル内の当該制御対象の
伝達関数が修正される。
【0047】さらにまた、請求項3に対応する発明のモ
デリング装置においては、動特性モデルによって、プロ
セスコントローラから制御対象に送出された操作データ
が入力収集データとして順次取り込まれ、さらに、当該
制御対象の伝達関数すなわち動特性モデルにしたがっ
て、出力演算データすなわち疑似的な制御量が順次出力
される。
【0048】次にモデル修正手段によって、前記制御対
象から順次出力されている出力収集データすなわち制御
量と動特性モデルから順次出力されている出力演算デー
タすなわち疑似的な制御量との相関関係から動特性モデ
ル内の当該制御対象の伝達関数が順次修正される。
【0049】一方、請求項4に対応する発明のモデリン
グ装置においては、入出力データ収集手段によって、操
作量などの入力収集データと制御量などの出力収集デー
タが順次収集される。
【0050】次に、これらの入出力データは時系列デー
タとして、バッファ手段に一定時間分ほど保存される。
一方、この一定時間分の時系列データが予め設定された
抽出条件を満足するとき、判定抽出手段によって、全部
又はその一部が抽出データとして抽出される。
【0051】したがって、制御系設計者は、この抽出デ
ータをモデリング支援用データとして用い、当該制御対
象についてモデリングを行うことができる。上記装置に
おいては、制御対象からの入出力データを上記抽出条件
により自動的に選別しているので、長期間に渡るプラン
ト操業において有用な情報のみを取り出すことができ、
制御系設計者の労力を大幅に低減することができる。
【0052】また、請求項5に対応する発明のモデリン
グ装置においては、請求項2に対応する発明における入
出力データ収集手段として、請求項4に対応する発明を
用いている。
【0053】したがって、自動的に予め設定された抽出
条件に適合するデータのみが動特性モデル等への入力収
集データとして用いられ、効率的にモデリングの最適化
が図られる。
【0054】さらに、請求項6に対応する発明のモデリ
ング装置においては、請求項4に対応する発明と同様に
作用する他、判定抽出手段に出力された抽出データが抽
出データ保存手段に保存されている。
【0055】そして、最適データ選択手段によって、保
存された抽出データのうち、予め設定された選択条件を
満たすデータが最適データとして選択されている。した
がって、制御系設計者は、この最適データをモデリング
支援用データとして用い、当該制御対象についてモデリ
ングを行うことができる。
【0056】さらにまた、請求項7に対応する発明のモ
デリング装置においては、請求項2に対応する発明にお
ける入出力データ収集手段として、請求項6に対応する
発明を用いている。
【0057】したがって、自動的に予め設定された選択
条件に適合するデータのみが動特性モデル等への入力収
集データとして用いられ、より効率的にモデリングの最
適化が図られる。
【0058】一方、請求項8に対応する発明のモデリン
グ装置においては、入出力データ収集手段によって、操
作量などの入力収集データと制御量などの出力収集デー
タが順次収集される。
【0059】次に、これらの入出力データは時系列デー
タとして、バッファ手段に一定時間分ほど保存される。
一方、このバッファ手段から取り出したデータを保存す
る最適データ記憶手段が設けられている。
【0060】また、最適データ判定部によって、最適デ
ータ記憶手段には、選択条件に最も適合するデータが保
存されている。つまり、最適データ判定部は、上記時系
列データと最適データとを比較し、時系列データが選択
条件に当該最適データより適合する場合、取出条件に基
づいて時系列データの一部を取り出し、これを新たな最
適データとして更新する。
【0061】したがって、制御系設計者は、この最適デ
ータをモデリング支援用データとして用い、当該制御対
象についてモデリングを行うことができる。また、請求
項9に対応する発明の制御装置においては、動特性モデ
ルによって、プロセスコントローラから制御対象に送出
された操作データが入力収集データとして取り込まれ、
さらに、当該制御対象の伝達関数すなわち動特性モデル
にしたがって、出力演算データすなわち疑似的な制御量
が出力される。
【0062】次にモデル修正手段によって、前記制御対
象から出力されている出力収集データすなわち制御量と
動特性モデルから出力されている出力演算データすなわ
ち疑似的な制御量との相関関係から動特性モデル内の当
該制御対象の伝達関数が修正される。
【0063】また、モデル予測制御用のコントローラに
は制御対象の動特性モデルが内蔵されており、この動特
性モデルに基づいてモデル予測制御用のコントローラは
制御対象を制御している。そこで、モデル更新手段は、
モデル修正手段内の伝達関数を用いてモデル予測制御用
のコントローラ内の動特性モデルを更新する。したがっ
て、制御対象は、その時点で最も制御対象の実モデルに
近い動特性モデルによってモデル予測制御される。
【0064】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を用い
て説明する。 (第1実施例)図1は、本発明の第1実施例に係るモデ
リング装置を内蔵した制御系設計支援ツールおよび制御
系を示す構成図である。
【0065】図1において、制御系は、目標値SVに対
して操作量MV(入力信号列)を出力するコントローラ
1と、操作量MVに対して制御量PV(出力信号列)を
出力するプロセス2とその他図示しない監視装置,デー
タ伝送路等とからなっている。
【0066】また、制御系には制御系設計支援ツール3
が接続され、制御系から操作量MVおよび制御量PVが
オンラインで制御系設計支援ツール3内のモデリング部
4(すなわち本実施例のモデリング装置)に入力されて
いる。
【0067】モデリング部4は、入力された操作量MV
および制御量PVが収集され、予め定められた規則に従
ってあるいは制御系設計者の操作によって収集データを
編集し、出力する応答データ収集・編集部5と、プロセ
ス2の動特性モデルG´(S)が設定され、応答データ
収集・編集部5からの操作量MVを受けて疑似的な制御
量PV´を出力する動特性モデル6と、制御量PVと疑
似的な制御量PV´を比較する比較部7と、比較部7の
結果を評価し入出力装置8に出力する評価部9とによっ
て構成されている。
【0068】さらに、制御系設計支援ツール3は、モデ
リング部4からの操作量MVおよび制御量PVが入力さ
れ、かつ、入出力装置8を通じて制御系設計者がモデリ
ングするのを支援するモデリング支援部10と、モデリ
ング支援部10によりモデリングされた新たな動特性モ
デルを用いて制御系設計者が制御定数を修正するのを支
援する設計支援部11と、モデリング支援部10および
設計支援部11で得られた動特性モデル(伝達関数)お
よびまたは制御定数からシミュレーションを行い、その
結果を入出力装置8を通じて制御系設計者に示すシミュ
レーション部12と、設計支援部11によって修正され
た制御定数をコントローラ1に設定する制御定数設定部
13とによって構成されている。
【0069】なお、入出力データ収集手段は、例えば応
答データ収集・編集部5によって構成されており、比較
評価手段は、例えば比較部7および評価部9によって構
成されている。
【0070】次に、以上のように構成された本実施例の
モデリング装置およびモデリング装置を内蔵した制御系
設計支援ツールの動作について説明する。まず、モデリ
ング装置(モデリング部4)の動作を説明する。コント
ローラ1より出力された操作量MVはプロセス2に入力
され、当該プロセス2はこの操作によって制御されて制
御量PVを出力する。一方、この操作量MVおよび制御
量PVはモデリング部4の応答データ収集・編集部5に
入力される。
【0071】応答データ収集・編集部5に収集され、入
出力装置8を介して制御系設計者に編集されたデータ
は、設定されたサイクルまたはデータ蓄積量等の条件に
したがって自動的に、または、制御系設計者の操作によ
って、動特性モデル6および比較部7に入力される。動
特性モデル6には、プロセス2の動特性モデルが設定さ
れており、入力された操作量MVにもとづいてシミュレ
ートがなされる。また、動特性モデル6に設定されてい
る動特性モデルは、コントローラ1に用いられている動
特性モデル,その他モデリング支援部10等でモデリン
グされた動特性モデルである。そのシミュレート結果と
して疑似制御量PV´が出力される。この疑似制御量P
V´は、応答データ収集・編集部5より入力される制御
量PVと共に比較部7に入力される。
【0072】比較部7で比較されたプロセス2における
実際の制御量PVと操作量MVにもとづいて計算された
疑似制御量PV´は、さらに、評価部9で評価され、入
出力装置8を通じて制御系設計者に示される。評価方法
としては、制御量PVおよび疑似制御量PV´等の信号
列(時系列)データをトレンドグラフとして重ね表示さ
せるなどの方法がある。
【0073】次に、上記モデリング部を内蔵した制御系
設計支援ツール3の動作について説明する。まず、制御
系設計者は、モデリング支援部10にて、モデリング部
4の応答データ収集・編集部5よりの応答データをもと
に、対象プロセスを数式のモデル(すなわち伝達関数;
動特性モデル)として表すためのモデリングを実行す
る。また、本実施例においては、モデリング部3の動特
性モデル6に設定された動特性モデルの評価を参考しな
がら作業を進めることができるので、非常に効率的にモ
デリングをすることができる。
【0074】次に、モデリング支援部10で作成された
動特性モデル(すなわち伝達関数)は、そのままシミュ
レーション部10においてシミュレートされ、その結果
を入出力装置8を通じて、制御系設計者に示される。あ
るいは、作成された数式モデル(伝達関数)に基づい
て、最適な制御系を構成するためにコントローラで制御
演算を実行する際の制御定数(すなわち制御パラメー
タ、例えばPID制御であれば、P、I、Dパラメー
タ)が設計支援部11において修正(決定)される。さ
らに動特性モデルおよび制御定数はシミュレーション部
12においてシミュレートされ、その結果を入出力装置
8を通じて、制御系設計者に示される。
【0075】また、場合によっては、設計支援部11に
よって設計された制御定数が、制御定数設定部13によ
り図示しないデータ伝送路を経由してオンラインでコン
トローラ1に設定される。
【0076】このように本実施例によれば、モデリング
装置において、制御系から操作量MVと制御量PVを取
りだし、操作量MVを用いて動特性モデル6でさらに疑
似制御量PV´を取り出して、評価できるようにしたの
で、簡単にかつ精度よく動特性モデルを同定することが
できる。また、上記効果と相俟って同定された動特性モ
デルを広い動作条件に渡り再現できるような定性的モデ
ルへと修正していくことが容易となる。したがって、物
理モデルを導出しておけば、これの微調整および補正機
能を実現することができる。さらに、制御理論に精通し
ないユーザ(制御系設計者)であっても、制御系設計を
行うことが可能となる。
【0077】例えば本実施例のモデリング装置を用いる
ことで、プラント等におけるプロセス制御の制御系設計
のフローは図2に示すステップST1〜ステップST8
の通りとなる。つまり、図6に示される従来の制御系設
計のフローでは、モデリング結果を直接に評価・補正す
る機能(すなわち図2、ST5の伝達関数のオンライン
評価)を持たないため、シミュレーションおよび実プロ
セスの評価(図6のS6,S7)の実施後に再モデリン
グ(図6のS1〜S4)を実施している。これに対して
本実施例ではモデリング(図2、ST4)後、ただちに
モデル結果を、オンラインにて評価・修正することが可
能となる(図2、ST4,ST5)。このため従来のよ
うにかなり前まで後戻りをするような作業の仕方をする
必要がなく、従来に比べ非常に効率的に制御系設計を行
うことができるようになる。
【0078】また、このように本実施例によれば、モデ
リング部4を内蔵した制御系設計ツール3において、上
述したモデリング装置と同様な効果が得られる他、モデ
リング部4でされた動特性モデルの評価に基づいてモデ
リングをし、さらにモデリングした動特性モデルをモデ
リング部4でまた評価することができるので、効率よく
制御系設計を行うことができる。また、これらの再モデ
リング、制御定数の修正に基づいて、オンラインにコン
トローラ1の制御定数を修正し、プロセス2に対する制
御性を向上させることができる。 (第2実施例)図3は、本発明の第2実施例に係るモデ
リング装置を内蔵した制御系設計支援ツールおよび制御
系を示す構成図であり、図1と同一部分には同一符号を
付して説明し、ここでは異なる部分についてのみ述べ
る。
【0079】図3において、設計支援部11またはシミ
ュレーション部12にて、制御定数の決定またはシミュ
レーションを行う対象となる動特性モデルは、モデリン
グ部4で得られる動特性モデル6bを用いる。
【0080】また、モデリング部4は、応答データ収集
・編集部5と、動特性モデル6bと、制御量PVと疑似
的な制御量PV´が入力され、これらの信号の相関関係
から動特性モデルの補正項を推定し、その推定結果から
動特性モデル6bの動特性モデルを補正する補正項モデ
リング部14bとによって構成されている。
【0081】なお、入出力データ収集手段は、例えば応
答データ収集・編集部5によって構成されており、モデ
ル修正手段は、例えば補正項モデリング部14bによっ
て構成されている。
【0082】次に、以上のように構成された本実施例の
モデリング装置およびモデリング装置を内蔵した制御系
設計支援ツールの動作について説明する。まず、モデリ
ング装置(モデリング部4)の動作を説明する。コント
ローラ1より出力された操作量MVはプロセス2に入力
され、当該プロセス2はこの操作によって制御されて制
御量PVを出力する。一方、この操作量MVおよび制御
量PVはモデリング部4の応答データ収集・編集部5に
入力される。
【0083】応答データ収集・編集部5に収集され、編
集されたデータは、設定されたサイクルまたはデータ蓄
積量等の条件にしたがって自動的に、または、制御系設
計者の操作によって、動特性モデル6bおよび補正項モ
デリング部14bに入力される。また、動特性モデル6
bには、プロセス2の動特性モデルが可変に設定されて
おり、入力された操作量MVにもとづいてシミュレート
がなされている。シミュレート結果として疑似制御量P
V´が出力される。この疑似制御量PV´は、応答デー
タ収集・編集部5より入力される制御量PVと共に、補
正項モデリング部14bに入力される。
【0084】補正項モデリング部14bは、入出力装置
8にから補正項を推定するに必要な例えば動特性モデル
自体を含む必要な情報が入力されており、時系列的に対
応する制御量PVと疑似制御量PV´と操作量MVとの
相関関係から動特性モデルの補正項を推定する。これ
は、プロセス2の入出力関係と動特性モデルの入出力関
係との差分が、数式モデル(伝達関数に対応)における
補正項の入出力関係に相当することを利用してなされて
いる。また、推定された補正項に基づいて、補正項モデ
リング部は動特性モデル6bの動特性モデルを更新す
る。このとき、モデル式の誤差分を動特性モデルに追加
しただけでは、モデルの次元が大きくなってしまう問題
がある。そこで、一般的に、モデルの低次元化機能がモ
デリング部4に準備されており、必要に応じ、モデル式
の低次元化が行えるようになっている。 次に、上記モ
デリング部を内蔵した制御系設計支援ツール3の動作に
ついて説明する。
【0085】上述した動作にしたがって、更新された動
特性モデルを用いて、設計支援部11、シミュレーショ
ン部12において、制御定数決定,シミュレーション等
がなされる。その他の動作は、第1実施例の制御系設計
支援ツールの動作と同様であるので、その説明を省略す
る。
【0086】このように本実施例によれば、モデリング
装置において、補正項モデリング部14bで操作量M
V,制御量PV,疑似制御量PV´から動特性モデルの
補正項を推定し、動特性モデル6b内の動特性モデルを
オンラインで修正できるようにしたので、より一層簡単
にかつ精度よく動特性モデルを同定することができる。
【0087】また、オンラインで動特性モデルを同定で
きることにより、モデル予測制御等の技術との組み合わ
せによる高度な応用方法の実現、プラントの構成要素の
経年変化による動特性の変化への対応など、制御系設計
作業のみにとどまらず制御分野のあらゆる場所において
その効果を発揮できる。
【0088】また、このように本実施例によれば、モデ
リング部4を内蔵した制御系設計ツール3において、上
述したように補正項モデリング部14bを設けて、動特
性モデルをオンラインで修正できるようにしたので、よ
り一層効率よく制御系設計を行うことができる。 (第3実施例)図4は、本発明の第3実施例に係るモデ
リング装置を内蔵した制御系設計支援ツールおよび制御
系を示す構成図であり、図3と同一部分には同一符号を
付して説明し、ここでは異なる部分についてのみ述べ
る。
【0089】図4において、モデリング部4に入力され
た入出力信号列(操作量MV,制御量PV)は、応答デ
ータ収集・編集装置を介することなく、動特性モデル6
cおよび補正項モデリング部14cに順次入力される。
【0090】また、モデリング部4は、動特性モデル6
cと、補正項モデリング部14cのみが設けられてい
る。また、その他の構成は第1実施例の構成と同じなの
で、ここではその説明を省略する。
【0091】なお、モデル修正手段は、例えば補正項モ
デリング部14cによって構成されている。次に、以上
のように構成された本実施例のモデリング装置およびモ
デリング装置を内蔵した制御系設計支援ツールの動作に
ついて説明する。
【0092】まず、モデリング装置(モデリング部4)
の動作を説明する。コントローラ1より出力された操作
量MVはプロセス2に入力され、当該プロセス2はこの
操作によって制御されて制御量PVを出力する。一方、
この操作量MVは動特性モデル6cに順次入力され、制
御量PVは補正項モデリング部14cに順次入力され
る。
【0093】また、動特性モデル6cには、プロセス2
の動特性モデルが可変に設定されており、入力された操
作量MVにもとづいてシミュレートがなされている。シ
ミュレート結果として疑似制御量PV´が順次出力され
る。この疑似制御量PV´は、応答データ収集・編集部
5より入力される制御量PVと共に、補正項モデリング
部14cに順次入力される。
【0094】したがって、補正項モデリング部14cに
は、時系列的に対応する制御量PVと疑似制御量PV´
と操作量MVが逐次入力されており、第2実施例の場合
と同様に動特性モデルの補正項を自動的に推定する。
【0095】このように自動的に推定された新たな補正
項によって、補正項モデリング部14cは動特性モデル
6cの動特性モデルが常に最新のものとなるように更新
する。
【0096】次に、上記モデリング部を内蔵した制御系
設計支援ツール3の動作は、第2実施例の制御系設計支
援ツールの動作と同様であるので、その説明を省略す
る。このように本実施例によれば、モデリング装置にお
いて、制御系から操作量MVと制御量PVを取りだし、
操作量MVを用いて動特性モデル6cで疑似制御量PV
´を取り出して、補正項モデリング部14cで操作量M
V,制御量PV,疑似制御量PV´から動特性モデルの
補正項を自動的に推定し、動特性モデル6c内の動特性
モデルを最新のものになるように自動更新するようにし
たので、第2実施例と同様な効果の他、モデリング自体
のリアルタイムでの自動化を実現できる。
【0097】また、このように本実施例によれば、モデ
リング部4を内蔵した制御系設計ツール3において、上
述したモデリング装置と同様な効果が得られる他、第2
実施例の制御系設計ツールと同様な効果を得ることがで
きる。
【0098】なお、第1〜第3実施例では、モデリング
部4(モデリング装置)を制御系設計支援ツール3の中
に組み込んだ場合を説明したが、これに限られるもので
なく、第1〜第3実施例に係るモデリング装置をコント
ローラ1その他の機器に組み込んで使用しても構わな
い。
【0099】また、第1〜第3実施例では制御系と制御
系設計支援ツール3をデータ伝送路を通じてオンライン
接続したが、データロギング装置を用いてデータを収集
しても構わない。
【0100】さらに、第2〜第3実施例において、第1
実施例と同様にモデリング支援部を設けても構わない。 (第4実施例)図5は、本発明の第4実施例に係るモデ
リング装置を内蔵した制御系設計支援ツールおよび制御
系を示す構成図であり、図1と同一部分には同一符号を
付して説明し、ここでは異なる部分についてのみ述べ
る。
【0101】図4において、制御系及び制御系設計支援
ツール内の入出力装置8,設計支援部11,シミュレー
ション部12,制御定数設定部13は、第1実施例と同
様に構成されている。
【0102】モデリング支援データ抽出部19は、応答
データ収集部20と、収集データバッファ21と、判定
・抽出部22と、抽出データ保存部23と、最適モデリ
ングデータ選択部24とによって構成されており、入出
力信号を収集し、モデリング支援に必要なデータを抽出
する。
【0103】応答データ収集部20は、操作量MV及び
制御量PV等の入出力データを収集し、これらデータを
リアルタイムで収集データバッファ21に保存すると共
に、判定・抽出部22に出力する。
【0104】収集データバッファ21は、収集データが
時系列順に順次入力され、一定時間分のデータを保存で
きるようになっている。一定時間分のデータが保存され
た後、次の時間帯のデータが再びバッファの先頭から入
力され、前の時間帯のデータに上書きされて保存される
ようになっている。
【0105】判定・抽出部22は、予め定められた条件
に基づいて、収集データバッファ21からモデリング支
援に適する応答データ(MV,PV)を抽出し、モデリ
ング支援部10に送出すると共に、当該抽出データを抽
出データ保存部23に保存する。
【0106】最適モデリングデータ保存部23は、抽出
データ保存部23に保存された任意の抽出データを取り
出し可能とし、かつ、制御系設計者に指定された条件に
基づいて、抽出データ保存部23に保存された抽出デー
タからモデリング支援のために最適な最適モデリングデ
ータを取り出してモデリング支援部10送出する。
【0107】次に、以上のように構成された本実施例の
モデリング装置の動作及び同装置を内蔵する制御系設計
支援ツールを用いたモデリング作業手順について説明す
る。まず、応答データ収集部20に収集されたデータ
は、一定時間分ほど収集データバッファ21にリアルタ
イムで保存され、同時に判定・抽出部22に送出され
る。
【0108】判定・抽出部22では、入力データから上
記一定時間分の収集データからモデリング支援用のデー
タを抽出するかを判断し、データ抽出する場合は、サン
プリング周期等の条件で決定される抽出時間T分のデー
タが抽出される。
【0109】抽出データは、モデリング支援部10に出
力され、以降、制御系設計者によるモデリング作業等に
用いられることになる。一方、抽出データは、抽出デー
タ保存部23に保存され、制御系設計者による選択によ
り、あるいは、予め設定された条件により、これらの保
存データから最適なものがモデリング支援用データとし
てモデリング支援部10に出力され、以下上述と同様に
使用される。
【0110】ここで、判定・抽出部22におけるデータ
抽出基準について説明する。プロセスの動特性モデルの
モデリングには、入力信号(操作量MV)に対して、出
力信号(制御量PV)がどのように変化するかという情
報を用いている。したがって、データとして、入力信号
がある程度以上変化したときの応答出力信号が必要であ
る。
【0111】このため、本実施例では、図6に示すよう
に、単位時間内の操作量MVの変化量すなわち傾きaと
抽出時間T内の操作量MVの振幅bとにより判定を行っ
ている。すなわちバッファリングされている今回の時間
帯における傾きaと振幅bが制御系設計者に予め指定さ
れている値A,Bに対して、 操作量MVの傾きa>A …(1a) 操作量MVの振幅b>B …(1b) を満たしたときに、モデリング支援用データの抽出が行
われる。
【0112】実際には、まず、判定・抽出部22は、操
作量MVの傾きaを常にモニタし、傾きaが最大となる
時刻t1を保存しておく。次に、一定時間内のデータが
収集データバッファ21に収集された後、式(1a)の
条件が満たされる場合は、時刻t1から抽出時間T後の
時刻t2までの範囲における操作量MVの振幅bを調べ
る。そして、振幅bが式(1b)の条件を満たせば、判
定・抽出部22は、時刻t1〜t2間の操作量MV,制
御量PVを抽出データとして取り出すことになる。
【0113】なお、ここでは、式(1a)かつ式(1
b)を抽出条件としたが、式(1a)のみ、あるいは式
(1b)のみを抽出条件としてもよい。一方、最適モデ
リングデータ選択部24におけるデータ選択基準につい
て説明する。
【0114】プラントの操業を長期間に渡って行うと、
抽出データ保存部23に上記抽出データが大量に保存さ
れることになる。これらのデータすべてを制御系設計者
が一々調べ、最適のものを選択するのは、多大な労力を
要し、非効率的である。
【0115】そこで、最適モデリングデータ選択部24
では、最適なモデリング支援用データの一つあるいは複
数個を自動的に選択するための条件を設定できるように
なっている。
【0116】この条件は、プラントの状況,プロセスの
性質等により異なるが、例えば以下に示す式(2)〜
(4)のようなものが考えられる。 操作量MVの傾きaが最大となり、 かつ、操作量MVの振幅bが最大となる抽出データ …(2) 操作量MVの傾きa=A1、 かつ、操作量MVの振幅b=B1に最も近い抽出データ …(3) A2<操作量MVの傾きa<A3、 かつ、B2<操作量MVの振幅b<B3 を満たす複数の抽出データ …(4) ここで、A1,A2,A3,B1,B2,B3は、制御
系設計者が設定する数値等の条件である。
【0117】なお、式(2)〜式(4)以外にも、傾き
aのみあるいは振幅bのみを考慮した種々の選択条件が
考えられる。次に、モデリング作業手順について図7の
フロー図を用いて説明する。
【0118】まず、プロセスの動特性モデルを内含する
コントローラ1から出力された操作量MVとプロセス2
からの制御量PVは、応答データ収集部20に収集さ
れ、バッファリングされている(ST11)。
【0119】次に、収集データから条件の満たされた応
答データが抽出され、かつ、保存されており、この抽出
データはそのまま、あるいは選択されて、モデリング支
援部10に送出される(ST12)。なお、ステップS
T11,ST12によるデータ抽出、保存作業は継続し
て行われる。
【0120】モデリング支援部10に送出された抽出デ
ータは、モデリング支援用データとして用いられて、伝
達関数が同定され(ST13)、制御定数が決定される
(ST14)。
【0121】さらに、シミュレーションによる評価がな
され(ST15)、実プロセスで評価される(ST1
6)。ステップST14〜ST16の各段階で、必要が
あれば前のステップに戻り、各作業の再実施が行われ
る。
【0122】以上のようにして、動特性モデルが修正さ
れ、最適化される。このように本実施例によれば、制御
系から取り出された操作量MVと制御量PVを収集デー
タバッファ21に時系列データとして一旦保存し、この
時系列データが一定条件を満たすとき、判定・抽出部2
2により抽出データとして抽出し、これをモデリング支
援部10に送出するようにしたので、制御系設計者は、
この抽出データをモデリング支援用データとして用い
て、制御対象について効率よくモデリングを行うことが
できる。
【0123】このように制御対象からの入出力データを
上記一定条件により自動的に選別しているので、長期間
に渡るプラント操業において有用な情報のみを取り出す
ことができ、制御系設計者のデータ編集等に要する労力
を大幅に低減することができる。
【0124】また、このように本実施例によれば、抽出
データを抽出データ保存部23に保存し、これらの保存
データから、最適モデリング選択部24によって予め設
定された条件に最も適合するデータを最適モデリングデ
ータとして取り出して、これをモデリング支援部10に
送出するようにしたので、制御系設計者は、この最適モ
デリングデータをモデリング支援用データとして用い
て、制御対象についてより一層効率よくモデリングを行
うことができる。
【0125】また、長期間のプラントの操業から最もモ
デリングに適するデータを予め定められた条件で自動的
に選択でき、制御系設計者のデータ編集等に要する労力
をより一層低減することができる。
【0126】さらに、長期間に渡る操業からデータが選
択できるので、プラントの構成要素の経年変化等による
動特性の変化があった場合でも、本発明を用いれば、動
特性モデルの修正を容易に行うことができる。
【0127】さらにまた、上記各設定条件さえ専門家に
より適切に設定されていれば、制御理論に精通しない者
でも、本実施例の装置を扱って制御系設計作業に従事す
ることができる。
【0128】なお、本実施例の変形例として、抽出デー
タ保存部23の要領が有限であることから、最適モデリ
ングデータ選択部24によって、式(2)〜(4)等に
示される最適条件に適合する過去の最適データを新たに
抽出された抽出データと比較してより適合性の高いデー
タのみを残し、常に最適データのみを抽出データ保存部
23に保存するようにしてもよい。
【0129】このようにすれば、上記効果の他、さらに
長期間のプラントの運転データ(トレンドデータ)から
最終的に最もモデリングに適するデータを取り出される
ことができる。 (第5実施例)図8は、本発明の第5実施例に係るモデ
リング装置を内蔵した制御系設計支援ツールおよび制御
系を示す構成図であり、図1,図3と同一部分には同一
符号を付して説明し、ここでは異なる部分についてのみ
述べる。
【0130】本実施例のモデリング装置は、図3に示す
第2実施例のモデリング装置において、応答データ収集
・編集部5に代えて第4実施例で示すモデリング支援デ
ータ抽出部19を用いるものである。
【0131】このモデリング装置においては、モデリン
グ支援データ抽出部19の判定・支援部22により抽出
された各データ(MV2,PV2)又は最適モデリング
データ選択部24により選択された各データ(MV3,
PV3)が動特性モデル6b,補正項モデリング部14
bに入力され、動特性モデルが更新される。
【0132】このように本実施例によれば、第2実施例
と同様な構成を有する装置において、応答データ収集・
編集部5に代えて、第4実施例と同様な構成を有するモ
デリング支援データ抽出部19を用いたので、第2実施
例及び第4実施例のモデリング装置と同様な効果が得ら
れる他、判定・抽出部22の抽出条件、最適モデリング
データ選択部24の最適条件等により、モデリングの最
適化に適するデータを条件の範囲内で自動的に選択し
て、かつ、伝達関数の自動同定を行うことができる。
【0133】また、長期間に渡るデータの自動抽出,選
択、伝達関数の自動同定が可能で、制御系設計者の労力
が大幅に低減できると共に、プラントの経年変化による
動特性の変化にも対応できる。 (第6実施例)図9は、本発明の第6実施例に係る制御
装置および制御系を示す構成図であり、図4と同一部分
には同一符号を付して説明し、ここでは異なる部分につ
いてのみ述べる。
【0134】図9において、制御系は、目標値SVに対
して操作量MV(入力信号列)を出力する制御装置15
と、操作量MVに対して制御量PV(出力信号列)を出
力するプロセス2とその他図示しない監視装置,データ
伝送路等とからなっている。
【0135】制御装置15は、内部に更新可能な動特性
モデル16(G”(S))を有し、目標値SVに対して
操作量MVを出力するモデル予測制御コントロール部1
7と、図示しない伝送路を通じてオンラインに操作量M
Vが入力される動特性モデル6dと、同様に制御量PV
が入力される補正項モデリング部14dと、モデル予測
制御コントロール部17内の動特性モデル16(G”
(S))を設定されたタイミングに基づいて、修正され
ている動特性モデル6d内の動特性モデルG´(S)と
入れ替えるモデル更新タイミング部とによって構成され
ている。
【0136】ここで、動特性モデル6dおよび補正項モ
デリング部14dの構成は第3実施例のものと同様であ
るので、その説明を省略する。また、モデル予測制御コ
ントロール部17は、例えばスミスの無駄時間制御、非
干渉化制御、MAC(Model Algorithmic Control )あ
るいはDMC(dynamic Matrix Control)等のモデル予
測制御を行うためのコントローラである。
【0137】なお、入出力データ収集手段は、例えば動
特性モデル6dおよび補正項モデリング部14dの一部
機能によって構成されており、動特性モデルは、例えば
動特性モデル6dによって構成されている。また、モデ
ル更新手段は、例えば補正項モデリング部14dおよび
モデル更新タイミング部18によって構成されている。
【0138】次に、以上のように構成された本実施例の
制御装置の動作について説明する。まず、モデル予測制
御コントロール17より出力された操作量MVはプロセ
ス2に入力され、当該プロセス2はこの操作によって制
御されて制御量PVを出力する。一方、この操作量MV
は動特性モデル6dに入力され、制御量PVは補正項モ
デリング部14dに入力される。
【0139】以下、動特性モデル6dと補正項モデリン
グ部14dは、第3実施例の場合と同様に動作し、動特
性モデル6dにはプロセス2の状況に応じた最新の動特
性モデルG´(S)が設定されている。
【0140】次に、あらかじめ設定されている条件、あ
るいは、オペレータの判断操作に応じて、モデル更新タ
イミング部18がモデル予測制御コントロール部17内
の動特性モデル16(G”(S))を更新し、動特性モ
デル6d内の動特性モデルG´(S)を入力する。
【0141】以後、次の動特性モデルの更新があるま
で、モデル予測制御コントロール部17は、動特性モデ
ル16(G”(S))を用いてプロセス2を制御する。
したがって、制御対象は、その時点で最も制御対象の実
モデルに近い動特性モデルによってモデル予測制御され
る。
【0142】このように本実施例によれば、制御装置に
おいて、モデル予測制御に更新可能な動特性モデルを有
し、制御系から操作量MVと制御量PVを取りだし、操
作量MVを用いて動特性モデル6dで疑似制御量PV´
を取り出して、補正項モデリング部14dで操作量M
V,制御量PV,疑似制御量PV´から動特性モデルの
補正項を自動的に推定し、動特性モデル6d内の動特性
モデルを最新のものになるように自動修正し、さらに、
動特性モデル6d内の動特性モデルを用いてモデル予測
制御コントロール部17内の動特性モデル16(G”
(S))を更新できるようにしたので、モデル予測制御
のための正確な動特性モデルを容易に得ることができ、
プラントの動特性モデルが変化することがあっても、対
応することができ、安定した正確な制御を行うことがで
きる。
【0143】なお、本発明において、モデル予測制御コ
ントロール部17は、本実施例で例示した形式のものに
とらわれるものではなく、プロセス2の動特性モデルを
用いるものであれば、どのような形式のものであっても
構わない。
【0144】さらに、第5実施例では、モデリング支援
データ抽出部19を第2実施例の動特性モデル更新タイ
プのモデリング装置装置に適用したが、本発明において
は、モデリング支援データ抽出装置の適用はこれに限ら
れるものでなく、第1実施例の動特性モデル評価タイプ
のモデリング装置,第6実施例のモデル予測型の制御装
置等への適用も可能である。
【0145】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、プ
ラント等のプロセスにおける動特性モデルのオンライン
での評価または補正を行うモデリング装置を提供するこ
とができる。
【0146】また、プラント等のプロセスにおける動特
性モデルの同定及び制御定数の決定を行うための応答デ
ータを、人手を介することなく効率的に編集するモデリ
ング装置を提供することができる。
【0147】さらに、モデル予測制御を行う制御装置に
おいて使用する動特性モデルを、進行中のプロセスによ
って逐次補正される動特性モデルと更新可能な制御装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るモデリング装置を内
蔵した制御系設計支援ツールおよび制御系を示す構成
図。
【図2】本発明の実施例による制御系設計の作業の手順
を示すフロー図。
【図3】本発明の第2実施例に係るモデリング装置を内
蔵した制御系設計支援ツールおよび制御系を示す構成
図。
【図4】本発明の第3実施例に係るモデリング装置を内
蔵した制御系設計支援ツールおよび制御系を示す構成
図。
【図5】本発明の第4実施例に係るモデリング装置を内
蔵した制御系設計支援ツールおよび制御系を示す構成
図。
【図6】同第4実施例における伝達関数等を修正すると
きの作業手順を示すフロー図。
【図7】本発明の実施例による制御系設計の作業の手順
を示すフロー図。
【図8】本発明の第5実施例に係るモデリング装置を内
蔵した制御系設計支援ツールおよび制御系を示す構成
図。
【図9】本発明の第6実施例に係るモデリング装置を内
蔵した制御系設計支援ツールおよび制御系を示す構成
図。
【図10】従来の制御系設計の作業の手順を示すフロー
図。
【図11】伝達関数等を修正するときの従来の作業手順
を示すフロー図。
【図12】従来の制御系設計支援ツールおよび制御系を
示す構成図。
【符号の説明】
3…制御系設計支援ツール、4…モデリング部、5…応
答データ収集・編集部、6,6b,6c,6d…動特性
モデル、7…比較部、9…評価部、14b,14c,1
4d…補正項モデリング部、15…制御装置、17…モ
デル予測制御コントロール部、18…モデル更新タイミ
ング部、19…モデリング支援データ抽出、20…応答
データ収集部、21…収集データバッファ、22…判定
・抽出部、23…抽出データ保存部、24…最適モデリ
ングデータ選択部。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロセスコントローラと制御対象とから
    なる制御プロセス系に接続され、前記制御対象に対する
    入出力データを収集データとして収集する入出力データ
    収集手段と、 前記制御対象をモデル化した伝達関数からなり、前記入
    出力データ収集手段にて収集されたデータの内の入力収
    集データが印加されると、前記伝達関数により得られる
    出力演算データを出力する動特性モデルと、 前記入出力データ収集手段にて収集されたデータの内の
    出力収集データと前記動特性モデルから出力された出力
    演算データとを比較照合することによって前記動特性モ
    デルを評価する比較評価手段とを備えたことを特徴とす
    るモデリング装置。
  2. 【請求項2】 プロセスコントローラと制御対象とから
    なる制御プロセス系に接続され、前記制御対象に対する
    入出力データを収集データとして収集する入出力データ
    収集手段と、 前記制御対象をモデル化した伝達関数からなり、前記入
    出力データ収集手段にて収集されたデータの内の入力収
    集データが印加されると、前記伝達関数により得られる
    出力演算データを出力する動特性モデルと、 少なくとも、前記入出力データ収集手段にて収集された
    データの内の出力収集データと前記動特性モデルから出
    力された出力演算データとが入力され、両出力データ間
    の相互関係に基づいて前記動特性モデルの伝達関数を修
    正するモデル修正手段とを備えたことを特徴とするモデ
    リング装置。
  3. 【請求項3】 プロセスコントローラと制御対象とから
    なる制御プロセス系に接続され、前記プロセスコントロ
    ーラから前記制御対象へ送出する操作データを、前記制
    御対象をモデル化した伝達関数に入力収集データとして
    順次取り込んで、前記伝達関数により得られる出力演算
    データを順次出力する動特性モデルと、 少なくとも、前記制御対象から順次出力されている各出
    力収集データと、前記動特性モデルから順次出力されて
    いる各出力演算データとの間の相関関係に基づいて前記
    動特性モデルの伝達関数を順次修正していくモデル修正
    手段とを備えたことを特徴とするモデリング装置。
  4. 【請求項4】 制御対象に対する入出力データに基づ
    き、前記制御対象の動特性モデルのモデリングを行うモ
    デリング装置において、 プロセスコントローラと前記制御対象とからなる制御プ
    ロセス系に接続され、前記制御対象に対する入出力デー
    タを順次収集する入出力データ収集手段と、 この入出力データ収集手段により順次収集される一定時
    間分の入出力データを時系列データとして記憶するバッ
    ファ手段と、 前記一定時間分の時系列データが予め設定された抽出条
    件を満たしたとき、この抽出条件に基づき前記一定時間
    分の時系列データの全部又は一部を抽出データとして抽
    出する判定抽出手段とを備え、前記抽出データを用いて
    前記モデリングを行うことを特徴とするモデリング装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のモデリング装置におい
    て、 前記制御対象をモデル化した伝達関数からなり、前記判
    定抽出手段にて抽出された抽出データが印加されると、
    前記伝達関数により得られる出力演算データを出力する
    動特性モデルと、 少なくとも、前記判定抽出手段にて抽出された抽出デー
    タと前記動特性モデルから出力された出力演算データと
    が入力され、両データ間の相互関係に基づいて前記動特
    性モデルの伝達関数を修正するモデル修正手段とを備え
    たことを特徴とするモデリング装置。
  6. 【請求項6】 制御対象に対する入出力データに基づ
    き、前記制御対象の動特性モデルのモデリングを行うモ
    デリング装置において、 プロセスコントローラと制御対象とからなる制御プロセ
    ス系に接続され、前記制御対象に対する入出力データを
    順次収集する入出力データ収集手段と、 この入出力データ収集手段により順次収集される一定時
    間分の入出力データを時系列データとして記憶するバッ
    ファ手段と、 前記一定時間分の時系列データが予め設定された抽出条
    件を満たしたとき、この抽出条件に基づき前記一定時間
    分の時系列データの全部又は一部を抽出データとして抽
    出する判定抽出手段とこの判定抽出手段によって抽出さ
    れた抽出データを保存する抽出データ保存手段と、 この抽出データ保存手段に保存された抽出データから、
    予め設定された選択条件を満たす抽出データを最適デー
    タとして選択する最適データ選択手段とを備え、前記最
    適データを用いて前記モデリングを行うことを特徴とす
    るモデリング装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のモデリング装置におい
    て、 前記制御対象をモデル化した伝達関数からなり、前記最
    適データ選択手段にて選択された最適データが印加され
    ると、前記伝達関数により得られる出力演算データを出
    力する動特性モデルと、 少なくとも、前記最適データ選択手段にて選択された最
    適データと前記動特性モデルから出力された出力演算デ
    ータとが入力され、両データ間の相互関係に基づいて前
    記動特性モデルの伝達関数を修正するモデル修正手段と
    を備えたことを特徴とするモデリング装置。
  8. 【請求項8】 制御対象に対する入出力データに基づ
    き、前記制御対象の動特性モデルのモデリングを行うモ
    デリング装置において、 プロセスコントローラと制御対象とからなる制御プロセ
    ス系に接続され、前記制御対象に対する入出力データを
    順次収集する入出力データ収集手段と、 この入出力データ収集手段により順次収集される一定時
    間分の入出力データを時系列データとして記憶するバッ
    ファ手段と、 このバッファ手段に記憶された時系列データの全部又は
    一部が、予め定められた取出条件を基に最適データとし
    て保存されている最適データ記憶手段と、 この最適データ記憶手段に保存されている最適データと
    前記時系列データとを比較し、前記時系列データが前記
    最適データよりも予め定められた選択条件に適合する場
    合に、前記予め定められた取出条件に基づいて前記時系
    列データの全部又は一部を新たな最適データとして前記
    最適データ記憶手段に保存する最適データ判定部とを備
    え、前記最適データを用いて前記モデリングを行うこと
    を特徴とするモデリング装置。
  9. 【請求項9】 制御対象の動特性モデルが内蔵されたモ
    デル予測制御用のコントローラを含む制御装置におい
    て、 プロセスコントローラと制御対象とからなる制御プロセ
    ス系に接続され、前記プロセスコントローラから前記制
    御対象へ送出する操作データを、前記制御対象をモデル
    化した伝達関数に入力収集データとして取り込んで、前
    記伝達関数により得られる出力演算データを出力する動
    特性モデルと、 少なくとも、前記制御対象から出力されている各出力演
    算データと、前記動特性モデルから出力されている各出
    力収集データとの間の相関関係に基づいて前記動特性モ
    デルの伝達関数を修正していくモデル修正手段と、 前記モデル修正手段内の修正された伝達関数を用いて、
    前記モデル予測制御用のコントローラ内の動特性モデル
    を更新するモデル更新手段とを備えたことを特徴とする
    制御装置。
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