JPH08137491A - 再生速度変換装置 - Google Patents

再生速度変換装置

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JPH08137491A
JPH08137491A JP6279170A JP27917094A JPH08137491A JP H08137491 A JPH08137491 A JP H08137491A JP 6279170 A JP6279170 A JP 6279170A JP 27917094 A JP27917094 A JP 27917094A JP H08137491 A JPH08137491 A JP H08137491A
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JP
Japan
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data
pitch
unit
frame
accumulating
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Application number
JP6279170A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Takeda
博昭 竹田
Hiroko Yoshida
博子 吉田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08137491A publication Critical patent/JPH08137491A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 音響信号の再生速度を無段階で調整し、か
つ、必要な記憶容量を少なくする。 【構成】 入力音響信号バッファ部2が音響信号記録部
1からのデータを読み込む。ピッチ抽出部3でピッチ周
期S1cを算出する。入力音響信号バッファ部2が先頭
番地からピッチ周期S1cの2倍分の演算処理用音響デ
ータS1eをデータ演算部5に転送して窓掛けを行い、
重ね合わせた演算処理音響データS1fを、ピッチ周期
S1cの番地を先頭にして転送する。入力音響信号バッ
ファ部2が「ピッチ周期S1c+処理開始位置」の番地
から「ピッチ周期S1c×5」分のデータを出力する。
ここで不足する分は処理制御出部4の指示で新たに音響
信号記録部1から読み込み、ピッチ抽出及び演算処理を
行わずに出力音響信号フレームバッファ部6に転送す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音響信号をデジタル信
号に変換し、かつ、記録媒体に記録した後に再生速度を
変換して出力する再生速度変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、音響信号をデジタル信号に変換
し、記録媒体に記録した後に、再生速度を変換して出力
する再生速度変換技術が実用化されている。この再生速
度変換技術としてTDHS方式などが知られている。
【0003】図26は従来のTDHS方式の再生速度変
換装置の構成を示すブロック図である。図26におい
て、この例は音響信号記録部1と、入力音響信号バッフ
ァ2と、ピッチ抽出部3と、データ演算部5と、出力音
響信号フレームバッファ6とが設けられている。
【0004】以上のように構成された再生速度変換装置
について以下にその動作について説明する。
【0005】図27は従来例の動作の処理状態を説明す
るための図である。図27において、この動作では、も
との音響信号に対して5/6倍時間長きの音響信号を出
力する。ここでの処理データは、サンプリング周波数8
KHZ,1フレーム時間長が20msecとし、探索する
ピッチ周波数の下限最低を50Hz とする。まず、初期
設定を行う。図27(a)に示すように入力音響信号バ
ッファ2に音響信号記録部1からデータを音響信号デー
タS1aを転送する。この転送はフレーム単位で行う。
次に図27(b)に示すようにピッチ抽出部3が入力音
響信号バッファ2からのピッチ抽出用音響データS1b
に基づいて、ピッチ周期(pitch)S1cを算出す
る。この場合、ピッチ周期を100サンプルとし、ま
た、ピッチ抽出用音響データS1bを、先頭番地から1
60サンプル分のデータとする。次に、この先頭番地か
らピッチ周期S1cの6倍分の演算処理用音響データS
1eをデータ演算部5に転送する。次にデータ演算部5
でピッチ周期S1cの6倍分のデータに対して図27
(c)のような重み窓を掛け、図27(d)に示すよう
にピッチ周期S1cの5倍分の時間長のデータになるよ
うに重ね合わせる。この処理によって入力音響信号バッ
ファ2に、もとの音響信号に対して5/8倍の時間長に
なった音響信号が蓄えられる。この蓄えられたデータが
図27(e)に示すように処理音響信号データS1hと
して、出力音響信号フレームバッファ6に順次転送され
る。これまでの処理によって、もとの音響信号の5/6
倍の時間長の音響信号が得られる。このTDHS方式を
用いた再生速度変換装置では、再生速度の変更の速度変
更率rが次式(1)で表される。
【0006】 r=x/y …(1) x,y:整数 この入力側のバッファメモリの必要な領域は次式(2)
で表される。
【0007】 最大ピッチ周期×y …(2) y:式(1)の分母 サンプリング周波数8KHZ,1フレーム時間長が20m
sec、探索するピッチ周波数の下限を50Hz とする
と、必要バッファメモリサイズsは次式(3)で表され
る。
【0008】 s=160×y …(3) 仮に、5/6倍時間長の音響信号を作成するとすれば、
入力側のバッファメモリは最低960サンプルを格納す
る必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように従来例のT
DHS方式を用いた再生速度変換装置では、再生速度の
変更の速度変更率rが式(1)で表され、その再生速度
の微調整ができないという欠点がある。さらに、入力側
のバッファメモリの必要な領域が式(2)で表され、入
力側のバッファメモリに必要な領域が大きくなるという
欠点がある。
【0010】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、従前の説明のTDHS方式をフレーム処
理化せずにPICOLA方式「森田直考、板倉文忠:ポ
インター移動量制御による重複加算法(PICOLA)
を用いた音声の時間軸での伸長圧縮とその評価−日本音
響学会講演論文集、1−4−14(昭63−3)」をフ
レーム処理で実現するものであり、音響信号の再生速度
を無段階で調整でき、かつ、必要な記憶容量を少なくで
きる優れた再生速度変換装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、デジタル音響信号に変換さ
れてフレーム単位で蓄積し、かつ、ピッチ周期が存在す
るデジタル音響信号を再生する再生速度変換装置であ
り、音響データを記録し、かつ、保持するデータ記録手
段と、データ記録手段に記録された音響データの一定量
を読み出して蓄積するデータ読出蓄積手段と、データ読
出蓄積手段からの音響データのピッチ周期を算出するピ
ッチ算出手段と、ピッチ算出手段が算出したピッチ周期
のピッチ波形から類似又は同一の音響波形を挿入し、又
は、間引きを行うデータ演算手段と、データ演算手段が
算出したデータを蓄積して出力するフレームデータ蓄積
手段と、データ演算手段での演算実行を制御して再生時
の速度設定を行うための制御手段とを備える構成であ
る。
【0012】請求項2記載の再生速度変換装置は、処理
開始位置制御手段を設け、少なくともピッチ抽出を行う
データ位置を制御する構成である。
【0013】請求項3記載の発明はデジタル音響信号に
変換されてフレーム単位で蓄積し、かつ、ピッチ周期が
存在するデジタル音響信号を再生する再生速度変換装置
であり、音響データを記録し、かつ、保持するデータ記
録手段と、データ記録手段に記録された音響データの一
定量を読み出して蓄積するデータ読出蓄積手段と、デー
タ読出蓄積手段からの音響データのピッチ周期を算出す
るピッチ算出手段と、ピッチ算出手段が算出したピッチ
周期のピッチ波形から類似又は同一の音響波形を挿入
し、又は、間引きを行うデータ演算手段と、データ演算
手段が算出したデータを蓄積して出力するフレームデー
タ蓄積手段と、データ読出蓄積手段及びフレームデータ
蓄積手段のアドレスを管理するデータ位置を指示するデ
ータ位置指示手段と、データ演算手段での演算実行を制
御して再生時の速度設定を行うための制御手段とを備え
る構成である。
【0014】請求項4記載の発明は、デジタル音響信号
に変換されてフレーム単位で蓄積し、かつ、ピッチ周期
が存在するデジタル音響信号を再生する再生速度変換装
置であり、音響データを記録し、かつ、保持するデータ
記録手段と、データ記録手段に記録された音響データの
一定量を読み出して蓄積するデータ読出蓄積手段と、デ
ータ読出蓄積手段からの音響データのピッチ周期を算出
するピッチ算出手段と、ピッチ算出手段が算出したピッ
チ周期のピッチ波形から類似又は同一の音響波形を挿入
し、又は、間引きを行うデータ演算手段と、データ演算
手段が算出したデータを蓄積して出力する出力データ蓄
積手段と、フレームデータ蓄積手段からの1フレーム分
の音響データを蓄積して出力するフレームデータ蓄積手
段と、データ読出蓄積手段及びフレームデータ蓄積手段
のアドレスを管理してするデータ位置を指示するデータ
位置指示手段と、データ演算手段での演算実行を制御し
て再生時の速度設定を行う制御手段とを備える構成であ
る。
【0015】請求項5記載の再生速度変換装置は、再生
速度率変更手段を設け、再生時の速度率の変更を行う構
成である。
【0016】
【作用】このような構成により、請求項1記載の再生速
度変換装置は、出力音響信号を蓄えるフレームデータ蓄
積手段、例えば、フレームバッファに転送するデータを
算出する際に、算出処理を行うか否かを制御しており、
もとの音響信号の音程が変化することなく、音響信号の
再生速度を無段階で速くすることができる。
【0017】請求項2記載の再生速度変換装置は、出力
音響信号を蓄えるフレームデータ蓄積手段、例えば、フ
レームバッファに転送するデータを算出する際に、算出
処理を行うか否かを制御し、また、算出処理を行う際に
入力側のデータ読出蓄積手段、例えば、バッファメモリ
の、いずれのアドレスから処理を行うかを制御してい
る。したがって、もとの音程が変化することなく、指定
した再生速度変換率に対して、音響信号の再生速度を無
段階かつ正確に速くすることができる。
【0018】請求項3記載の再生速度変換装置は、出力
音響信号を蓄えるフレームデータ蓄積手段、例えば、フ
レームバッファに転送するデータを管理し、かつ、制御
しており、もとの音響信号の音程を変化させずに音響信
号の再生速度を無段階で再生速度を速くできる。
【0019】請求項4記載の再生速度変換装置は、出力
音響信号を蓄えるフレームデータ蓄積手段、例えば、フ
レームデータ蓄積手段、例えば、フレームバッファに転
送するデータを管理し、かつ、制御するとともに、この
フレームバッファの前にアドレス空間が大きい無段階の
容量のデータ読出蓄積手段、例えば、バッファメモリを
設けており、もとの音響信号の音程が変化することな
く、指定した再生速度変換率に対して、正確に無段階で
再生速度を正確に遅くすることができる。
【0020】請求項5記載の再生速度変換装置は、出力
音響信号を蓄えるフレームデータ蓄積手段、例えば、フ
レームバッファに転送するデータを管理し、かつ、制御
するとともに、このフレームバッファの前にアドレス空
間が大きい無段階の容量のデータ読出蓄積手段、例え
ば、バッファメモリと外部から入力される速度変換倍率
を変更する処理ができる再生速度変換手段が設けられて
いる。したがって、もとの音響信号の音程を変化させ
ず、かつ、指定した再生速度変換率に対して正確に無段
階で再生速度を遅くし、また、装置の動作中にも、その
再生速度を変更できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の再生速度変換装置の実施例を
図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の文及び図
にあって従前の図26と同一の構成要素には同一の符号
を付した。
【0022】図1は本発明の再生速度変換装置の第1実
施例における構成を示すブロック図である。図1におい
て、この第1実施例には、音響信号記録部1と、入力音
響信号バッファ部2と、ピッチ抽出部3と、処理制御出
部4と、データ演算部5と、出力音響信号フレームバッ
ファ部6とが設けられている。
【0023】次に、この第1実施例の動作について説明
する。図2は、この第1実施例の動作を説明するための
図である。図2において、この動作では、もとの音響信
号に対して5/6倍時間長きの音響信号を出力する。こ
こでの処理データはサンプリング周波数8KHZ,1フレ
ーム時間長が20msecとし、探索するピッチ周波数
の下限を50Hz とする。まず、図2(a)に示すよう
に、入力音響信号バッファ部2が音響信号記録部1から
のデータを読み込む。ここでのデータの読み込みは音響
信号の2フレーム分のメモリ領域でよい。次に図2
(b)に示すようにピッチ抽出部3において、ピッチ周
期(pitch)S1cを算出する。仮にピッチ周期を
100サンプルとする。また、ピッチ抽出用音響データ
S1bは、先頭番地から160サンプル分のデータであ
る。次にピッチ抽出部3からピッチ抽出用音響データS
1bの先頭番地からピッチ周期S1cの2倍分の演算処
理用音響データS1eをデータ演算部5に転送し、図2
(c)に示す窓掛けを行い、図2(d)に示すように重
ね合わせた演算処理音響データS1fを、ピッチ周期S
1cの番地を先頭にして転送する。そして、図2(c)
に示すように、もとの音響信号を5/6倍の時間長にす
るため、入力音響信号バッファ部2より「ピッチ周期S
1c+処理開始位置(iptr)」の番地から「ピッチ
周期S1c×5」分のデータ、すなわち、100番地か
ら500サンプルのデータを出力する。実際には入力音
響信号バッファ部2は360サンプル分の領域のみであ
り、不足する分は処理制御出部4の指示で新たに音響信
号記録部1から読み込み、ピッチ抽出及び演算処理を行
わずに出力音響信号フレームバッファ部6に転送する。
この処理を空回し処理と呼ぶ。図2(g)は空回し処理
終了後の入力音響信号バッファ部2でのデータ処理状態
である。音響信号記録部1での600サンプル、すなわ
ち、2フレームまでの処理を終了しており、3フレーム
及び4フレーム目が転送されている。以上の処理を繰り
返すことによってもとの音響信号の略5/6倍の音響信
号を得ることができる。
【0024】このように、この第1実施例では、制御処
理部4で処理制御信号S1pを制御し、もとの音響信号
の音程を変化させずに音響信号の再生速度を無段階で速
くすることができる。
【0025】図3は第2実施例の構成を示すブロック図
である。図3において、この第2実施例の構成は第1実
施例と同様に音響信号記録部1と、入力音響信号バッフ
ァ部2と、ピッチ抽出部3と、処理制御出部4と、デー
タ演算部5と、出力音響信号フレームバッファ部6とが
設けられている。そして、処理制御出部4から入力音響
信号バッファ部2に転送位置指示データS1gが入力さ
れるようになっている。次に、この第2実施例の動作に
ついて説明する。
【0026】図4は、この第2実施例の動作を説明する
ための図である。図4において、この動作では、もとの
音響信号に対して5/6倍時間長きの音響信号を出力す
る。ここでの処理データはサンプリング周波数8KHZ,
1フレーム時間長が20msecとし、探索するピッチ
周波数の下限を50Hz とする。まず、図4(a)に示
すように、入力音響信号バッファ部2が音響信号記録部
1からのデータを読み込む。ここでのデータの読み込み
は、音響信号の2フレーム分のメモリ領域でよい。次に
図4(b)に示すようにピッチ抽出部3において、処理
開始位置(iptr)からピッチ周期S1cを算出す
る。仮にピッチ周期S1cを100サンプルとする。ま
た、ピッチ抽出用音響データS1bは、入力音響信号バ
ッファ部2でのデータ処理の開始位置から160サンプ
ル分のデータである。次に入力音響信号バッファ部2は
データ演算部5に、処理開始位置(iptr)の番地か
らピッチ周期S1cの2倍分の演算処理用音響データS
1eを転送し、図4(c)に示す窓掛けを行い、図4
(d)に示すように重ね合わせた後の演算処理音響デー
タS1fを「ピッチ周期S1c+処理開始位置(ipt
r)」の番地を先頭にして転送する。図4(e)に示す
ように、もとの音響信号を5/6倍の時間長に設定する
には入力音響信号バッファ部2からの「ピッチ周期S1
c+処理開始位置(iptr)」番地から「ピッチ周期
S1c×5」分のデータ、すなわち、100番地から5
00サンプルのデータを出力する。実際には入力音響信
号バッファ部2は360サンプル分の領域のみであるた
め、不足する分は処理制御出部4の指示で新たに音響信
号記録部1から読み込み、ピッチ抽出及び演算処理を行
わずに出力音響信号フレームバッファ部6に転送する。
すなわち、空回し処理を行う。図4(g)は空回し処理
の終了後の入力音響信号バッファ部2でのデータ処理状
態を示している。ここでは音響信号記録部1での600
サンプル、すなわち、2フレームまでの終了を処理して
おり、3フレーム及び4フレームが転送されている。こ
の場合の処理開始位置(iptr)は次式(4)で表さ
れ、以前の処理開始位置(iptr)との和である。
【0027】処理開始位置(iptr)=(転送データ
数+ピッチ周期)÷(フレーム長)=(500+10
0)÷160=3余り120 …(4) ここで以前の処理開始位置(iptr)は0であり、図
4(g)の処理開始位置(iptr)が120となる。
これまでの処理を繰り返して、もとの音響信号の5/6
倍の音響信号が得られる。
【0028】このように、この第2実施例では制御処理
部4によって処理制御信号S1p及び転送位置指示デー
タS1gを制御し、もとの音程を変えずに指定した再生
速度変換率に対して、音響信号の再生速度を無段階で正
確に速くすることができるようになる。
【0029】図5は第3実施例の構成を示すブロック図
である。図5において、この第3実施例の構成は第2実
施例と同様に音響信号記録部1と、入力音響信号バッフ
ァ部2と、ピッチ抽出部3と、データ演算部5と、出力
音響信号フレームバッファ部6と、フレーム周期発生部
7と、データ位置指示部10とが設けられている。そし
て、データ位置指示部10から入力音響信号バッファ部
2に処理位置指示データS1dが出力され、さらに、転
送位置指示データS1gが出力される。また、データ位
置指示部10から出力音響信号フレームバッファ部6に
記録位置指示データS1iが出力され、かつ、フレーム
周期発生部7から出力音響信号フレームバッファ部6に
フレーム同期信号S1jが転送される。
【0030】次に、この第3実施例の動作について説明
する。図6、図7、図8は第3実施例の動作の処理手順
を示すフローチャートである。図6において、まず、ス
テップ(以下、Sと記載する)101では、データ位置
指示部10が、処理位置指示データS1d、記録位置指
示データS1i、転送位置指示データS1g及び読込フ
レームデータS1lの値を0に設定する。さらに、カウ
ント値を入力音響信号バッファ部2に設けられる図示し
ないフレームバッファの個数Pに設定する。このカウン
ト値はデータ位置指示部10の内部処理に用いられる。
また、前記の個数Pの値は使用状況によって異なるが、
通常は3程度で良い。次にS102では出力音響信号フ
レームバッファ部6の全領域を0にする。次のS103
ではデータ位置指示部10が、カウント値の0か否かを
判断し、ここで0の場合はS106に進む。0でない場
合はS104の処理に移行する。次にS104では入力
音響信号バッファ部2が、「P−カウント値+1」のフ
レーム目で、音響信号記録部1からの読込フレームデー
タS1lのフレーム目の音響入力信号データS1aを転
送する。ここで音響信号記録部1のデータ処理内容を図
9(a)に示す。また、入力音響信号バッファ部2のデ
ータ処理内容を図9(b)に示す。
【0031】次にS105ではデータ位置指示部10
が、カウント値を「カウント値−1」とし、また、読込
フレームデータS1lの値を「読込フレームデータS1
l+1」とするデータ処理を行ってS103に移行す
る。S106では、データ位置指示部10によって
「(記録位置指示データS1i+処理位置指示データS
1d)−転送位置指示データS1g」の値がN以上か否
かを判定する。N以上の場合はS121に進む。N以上
でない場合はS107の処理に移行する。前記Nは1フ
レーム中のデータサンプル数であり、サンプリング周波
数8KHZ,1フレームの時間長が20msecの場合は
N160となる。さらに、S107では入力音響信号バ
ッファ部2が、転送位置指示データS1gの番地から、
処理位置指示データS1dの番地までの処理音響信号デ
ータS1hを記録位置指示データS1iの番地を先頭に
して転送する。S108ではデータ位置指示部10が、
記録位置指示データS1iの値を「(記録位置指示デー
タS1i+処理位置指示データS1d)−(転送位置指
示データS1g+記録位置指示データS1i)」の値に
更新する。次にS109ではデータ位置指示部10が、
転送位置指示データS1gの値を処理位置指示テータS
1dに更新する。S110では入力音響信号バッファ部
2の処理位置指示データS1dの番地から「処理位置指
示データS1d+PT」の番地までのデータをピッチ抽
出用音響データS1bとして、ピッチ抽出部3に転送す
る。ピッチ抽出部3はピッチ周期S1cを算出し、この
ピッチ周期S1cをデータ位置指示部10に転送する。
前記Pはピッチを探索する際の最大ピッチ探索幅であ
り、サンプリング周波数が8KHZ、探索するピッチ周波
数の下限を50Hz とする場合、PTの値は160とな
る。
【0032】図7において、S111では入力音響信号
バッファ部2が、処理位置指示データS1dの番地から
ピッチ周期S1cの2倍分のデータを演算処理用音響デ
ータS1eとしてデータ演算部5に転送する。次にS1
12では図10に示す重み窓を演算処理用音響データS
1eに掛け、さらに、図11に示すように、重ね合わせ
ることによって、ピッチ周期S1c分の時間長である演
算処理音響データS1fを算出する。次にS113では
データ演算部5からの演算処理音響データS1fが、入
力音響信号バッファ部2から「処理位置指示データS1
d+ピッチ周期S1c」の番地を先頭にして転送する。
S114ではデータ位置指示部10でデータシフト量を
算出する。このデータシフト量は「ピッチ周期S1c×
/r(1−r)」で表され、rは変更したい時間軸の倍
率である。このときのrは1以下の数である。S115
ではデータ位置指示部10によって「転送位置指示デー
タS1gの値を「処理位置指示データS1d+ピッチ周
期S1c」に更新する。次のS116ではデータ位置指
示部10で処理位置指示データS1dの値を「処理位置
指示データS1d+データシフト量+ピッチ周期S1
c」に更新する。S117ではデータ位置指示部10に
よって、「(記録位置指示データS1i+処理位置指示
データS1d)−転送位置指示データS1g」の値がN
以上か否かを判断する。ここでN以上の場合はS121
に進む。N以下の場合はS118の処理に移行する。こ
のS118では転送位置指示データS1gの番地から処
理位置指示データS1dの番地までの処理音響信号デー
タS1hが、出力音響信号フレームバッファ部6に入力
される記録位置指示データS1iを先頭番地として転送
される。次のS119ではデータ位置指示部10で
「(記録位置指示データS1i+処理位置指示データS
1d)−転送位置指示データS1g」に変更する。さら
に、S120ではデータ位置指示部10で転送位置指示
データS1gの値を処理位置指示データS1dに更新し
てS110に進む。S121では転送位置指示データS
1gの番地から「N−記録位置指示データS1i」分の
データを記録位置指示データS1iの番地を先頭にして
出力音響信号フレームバッファ部6から転送する。次に
S122ではデータ位置指示部10で転送位置指示デー
タS1gの値を「転送位置指示データS1g+N−記録
位置指示データS1i」に設定する。次に図8におい
て、S123では出力音響信号フレームバッファ部6か
ら、出力音響信号フレームデータS1kをフレーム周期
発生部7で生成されたフレーム同期信号S1jに同期し
て、外部に一定時間ごとに出力する。次にS124では
データ位置指示部10が記録位置指示データS1iの値
を0に設定する。S125では、データ位置指示部10
が転送位置指示データS1gの値がNか否かを判断す
る。ここでN以上の場合はS126に進み、Nでない場
合は、S130の処理に移行する。次にS126では入
力音響信号バッファ部2の処理データを図12に示すよ
うに1フレームづつずらす。S127ではデータ位置指
示部10で転送位置指示データS1gの値を、「転送位
置指示データS1g−N」に更新する。次にS128で
はデータ位置指示部10が処理位置指示データS1dの
値を「処理位置指示データS1d−N」に更新する。S
129ではデータ位置指示部10が、カウント値を「カ
ウント値+1」に更新してS125の処理に移行する。
S130では処理を続行するか否かを判断し、続行する
場合はS102の処理に移行し、続行しない場合は処理
を終了する。以上の処理によって、もとの音響信号に対
してr倍の時間長の音響信号が得られる。
【0033】このようにして、この第3実施例では転送
位置指示データS1gをデータ位置指示部10で管理し
て、もとの音響信号の音程を変化させずに音響信号の再
生速度を無段階で再生速度を速くできるようになる。
【0034】図13は第4実施例の構成を示すブロック
図である。図13において、この第4実施例の構成は第
3実施例と同様に音響信号記録部1と、入力音響信号バ
ッファ部2と、ピッチ抽出部3と、データ演算部5と、
出力音響信号フレームバッファ部6と、フレーム周期発
生部7と、出力音響信号バッファ部8と、データ位置指
示部10とが設けられている。出力音響信号バッファ部
8から出力音響信号フレームバッファ部6に出力音響信
号データS1mが入力されるようになっている。次に、
この第4実施例の動作について説明する。
【0035】図14、図15、図16、図17は第4実
施例の動作における処理手順を示すフローチャートであ
る。 図14〜17において、S201ではデータ位置
指示部10において、処理位置指示データS1d、記録
位置指示データS1i、転送位置指示データS1g及び
読込フレームデータS1lの値を0に設定し、また、カ
ウント値を入力音響信号バッファ部2に設けられた図示
しないフレームバッファの個数Pに設定するとともに、
出力音響信号バッファ部3での処理を0に設定する。前
記カウント値はデータ位置指示部10のみの処理に用い
られる。また、前記個数Pの値は、使用状況によって異
なるが、通常は3程度で良い。S202では出力音響信
号バッファ部8の第1フレーム目以降の全領域を0に設
定する。S203ではデータ位置指示部10において、
カウント値が0か否かを判断し、0の場合はS206に
進み、また、0でない場合にS204の処理に移行す
る。S204では読込フレームデータS1lのフレーム
目ごとの音響信号データS1aを転送する。ここで音響
信号記録部1でのデータ処理内容は図9(a)と同様で
あり、また、入力音響信号バッファ部2でのデータ処理
内容も図9(b)と同様である。
【0036】次にS205ではデータ位置指示部10に
おいて、カウント値を「カウント値−1」とし、また、
読込フレームデータS1lを「読込フレームデータS1
l+1」としてS203に進む。次にS206ではデー
タ位置指示部10において、「(記録位置指示データS
1i+処理位置指示データS1d)−転送位置指示デー
タS1g」の値がNか否かを判断し、N以上の場合はS
219に進み、Nでない場合はS209の処理に移行す
る。前記Nは1フレーム中のデータサンプル数でサンプ
リング周波数8KHZ,1フレームの時間長が20mse
cの場合、Nが160となる。S207では入力音響信
号バッファ部2が、転送位置指示データS1gの番地か
ら処理位置指示データS1dの番地までの処理音響信号
データS1hを出力音響信号バッファ部8に転送する。
次のS208では、データ位置指示部10が、記録位置
指示データS1iの値を「処理位置指示データS1d−
転送位置指示データS1g+記録位置指示データS1
i」に更新する。S209では、データ位置指示部10
が転送位置指示データS1gの値を処理位置指示データ
S1dに更新する。次のS210では入力音響信号バッ
ファ部2が処理位置指示データS1dの番地から「処理
位置指示データS1d+PT」の番地までのデータをピ
ッチ抽出用音響データS1bとしてピッチ抽出部3に転
送し、ここでピッチ周期S1cを算出してデータ位置指
示部10に転送する。前記PTは、ピッチを探索する際
の最大ピッチ探索幅であり、サンプリング周波数8KH
Z、最低ピッチ周波数を50HZ とした場合に、PTの
幅は160となる。図15において、S211では入力
音響信号バッファ部2が、転送位置指示データS1gの
番地からピッチ周期S1c分の処理音響信号データS1
hを出力音響信号バッファ部8の記録位置指示データS
1iの番地を先頭にして転送する。次にS212ではデ
ータ位置指示部10が、記録位置指示データS1iの値
を「記録位置指示データS1i+ピッチ周期S1c」に
更新する。次のS213では入力音響信号バッファ部2
が処理位置指示データS1dの番地からピッチ周期S1
cの2倍分のデータを演算処理用音響データS1eとし
てデータ演算部5に転送する。次のS214では図18
で示すように重み窓を演算処理用音響データS1eに掛
けて、さらに、図19に示すように重ね合わせて演算処
理音響データS1fを算出する。次のS215では演算
処理音響データS1fを入力音響信号バッファ部2が、
処理位置指示データS1dの番地を先頭にして転送す
る。S216ではデータ位置指示部10で処理位置指示
データS1dの値を「(処理位置指示データS1d+ピ
ッチ周期S1c)×1/(r−1)」に更新する。前記
rは変更したい時間軸の倍率であり、このときのrは1
以上の数である。S217ではデータ位置指示部10に
よって記録位置指示データS1iの値がN以上か否かを
判断する。ここでN以上の場合はS225に進む。Nで
ない場合はS218の処理に移行する。S218ではデ
ータ位置指示部10によって、「記録位置指示データS
1i+処理位置指示データS1d−転送位置指示データ
S1g」の値がN以上か否かを判断し、N以上の場合に
S219に進み、Nでない場合は図16のS222の処
理に移行する。S219では入力音響信号バッファ部2
が転送位置指示データS1gの番地から「N−記録位置
指示データS1i」分の処理音響信号データS1hを出
力音響信号バッファ部8の記録位置指示データS1iの
番地を先頭にして転送する。次のS220ではデータ位
置指示部10が転送位置指示データS1gの値を「転送
位置指示データS1g+N−記録位置指示データS1
i」に更新する。次にS222ではデータ位置指示部1
0が記録位置指示データS1iの値をNに更新してS2
25の処理に移行する。S222では入力音響信号バッ
ファ部2が転送位置指示データS1gの番地から処理位
置指示データS1dの番地までのデータを、処理音響信
号データS1hとして出力音響信号バッファ部8の記録
位置指示データS1iの番地を先頭にして転送する。次
にS223ではデータ位置指示部10が記録位置指示デ
ータS1iの値を「記録位置指示データS1i+処理位
置指示データS1d−転送位置指示データS1g」に更
新する。S224では転送位置指示データS1gの値を
処理位置指示データS1dに更新してS210の処理に
移行する。S225では出力音響信号バッファ部8が先
頭番地からN番地までのデータを出力音響信号データS
1mとして出力音響信号フレームバッファ部6に転送す
る。出力音響信号フレームバッファ部6は、データはフ
レーム周期発生部7で生成されたフレーム周期信号S1
jに同期して外部に出力音響信号フレームデータS1k
を一定時間ごとに出力する。S226では出力音響信号
バッファ部8のデータを図20に示すように1フレーム
づつずらす。このときデータ位置指示部10が記録位置
指示データS1iの値を「記録位置指示データS1i−
N」に更新する。次にS227ではデータ位置指示部1
0が記録位置指示データS1iの値がN以上か否かを判
断する。N以上の場合はS228に進む。N以下の場合
はS231の処理に移行する。さらに、S228では出
力音響信号フレームバッファ部6が、出力音響信号バッ
ファ部8の先頭番地からN番地までのデータを、フレー
ム周期発生部7からのフレーム周期信号S1jに同期し
て外部に出力音響信号フレームデータS1kを一定時間
ごとに出力する。次にS229では出力音響信号バッフ
ァ部8のデータを図20に示すように1フレームづつず
らす。S230ではデータ位置指示部10が記録位置指
示データS1iを「記録位置指示データS1i−N」に
更新する。S231ではデータ位置指示部10によって
転送位置指示データS1gの値がN以上か否かを判断
し、N以上の場合にS232に進み、N以下の場合は図
17に示すS236の処理に移行する。次にS232で
は入力音響信号バッファ部2がのデータを図12に示す
ように1フレームづつずらす。S233では、データ位
置指示部10が転送位置指示データS1gの値を「転送
位置指示データS1g−N」に更新する。S234では
データ位置指示部10が、処理位置指示データS1dの
値を「処理位置指示データS1d−N」に更新する。S
235ではデータ位置指示部10でカウント値を「カウ
ント値+1」に更新してS231に進む。次のS236
では処理を実行するか否かを判断し、処理を続行する場
合はS202の処理に移行し、続行しない場合は、その
処理を終了する。以上の処理を行うことによって、もと
の処理に対してr倍の時間長の音響信号が得られる。
【0037】このようにして、この第4実施例では出力
音響信号を蓄えるバッファメモリに転送するデータを管
理し、かつ、制御するとともに、出力のフレームバッフ
ァの前にフレームバッファよりアドレス空間が広い任意
の大きさのバッファメモリを設けて、もとの音響信号の
音程を変化させず、かつ、指定した再生速度変換率に対
して、正確に無段階で再生速度を正確に遅くすることが
できる。
【0038】図21は第5実施例の構成を示すブロック
図である。図21において、この第5実施例の構成は第
4実施例と同様に音響信号記録部1と、入力音響信号バ
ッファ部2と、ピッチ抽出部3と、データ演算部5と、
出力音響信号フレームバッファ部6と、フレーム周期発
生部7と、出力音響信号バッファ部8と、再生速度変換
部9と、データ位置指示部10とが設けられている。再
生速度変換部9に入力される速度変換指示S1nを速度
変換した速度変換率データS1oをデータ位置指示部1
0に転送する。
【0039】次に、この第5実施例の動作について説明
する。図22、図23、図24、図25は第4実施例の
動作における処理手順を示すフローチャートである。図
22〜25において、まず、S301ではデータ位置指
示部10が処理位置指示データS1d、記録位置指示デ
ータS1i、転送位置指示データS1g及び読込フレー
ムデータS1lの値を0に設定し、カウント値を入力音
響信号バッファ部2が有するフレームバッファの個数P
に設定する。さらに、出力音響信号バッファの内容全体
を0に設定する。前記カウント値はデータ位置指示部1
0の処理に使用される。また、前記Pの値は使用状況に
よって異なるが、通常は3程度で良い。S302では出
力音響信号バッファ部8の第1フレーム目以降の全領域
を0にする。次のS303でデータ位置指示部10にお
いて、カウント値が0か否かを判断し、0の場合はS3
06に進む。0でない場合はS304の処理に移行す
る。S304では入力音響信号バッファ部2が「P−カ
ウント値+1」のフレーム目に、音響信号記録部1の読
込フレームデータS1lフレーム目の音響信号データS
1aを転送する。なお、ここで音響信号記録部1のデー
タ処理内容は図9(a)と同一であり、入力音響信号バ
ッファ部2の処理内容は図9(b)と同一である。次の
S305ではデータ位置指示部10がカウント値を「カ
ウント値−1」に設定し、また、読込フレームデータS
1lの値を「読込フレームデータS1l+1」に設定し
て、S303の処理に移行する。S306では、データ
位置指示部10によって「(記録位置指示データS1i
+処理位置指示データS1d)−転送位置指示データS
1g」の値がN以上か否かを判断し、N以上の場合はS
319に進む。N以下の場合はS307の処理に移行す
る。前記Nは1フレーム中のデータサンプル数にあっ
て、サンプリング周波数8KHZ,1フレーム時間長が2
0msecの場合はN160になる。S307では入力
音響信号バッファ部2が転送位置指示データS1gの番
地から処理位置指示データS1dの番地までの処理音響
信号S1hを出力音響信号バッファ部8に転送する。S
308ではデータ位置指示部10が記録位置指示データ
S1iの値を「処理位置指示データS1d−転送位置指
示データS1g+記録位置指示データS1i」に更新す
る。次にS309では、データ位置指示部10が転送位
置指示データS1gの値を処理位置指示データS1dに
更新する。S310では、入力音響信号バッファ部2が
処理位置指示データS1d番地から「処理位置指示デー
タS1d+PT」番地までのデータをピッチ抽出用音響
データS1bとしてピッチ抽出部3に転送し、ピッチ抽
出部3でピッチ周期S1cを算出してデータ位置指示部
10に転送する。前記Pはピッチを探索する際の最大ピ
ッチ探索幅であり、サンプリング周波数が8KHZ、最低
ピッチ周波数を50Hz とする場合、PT値は160と
なる。図23において、S311では入力音響信号バッ
ファ部2が転送位置指示データS1gの番地からピッチ
周期S1c分の処理音響信号データS1hを出力音響信
号バッファ部8の記録位置指示データS1iの番地を先
頭にして転送する。S312では、データ位置指示部1
0が記録位置指示データS1iの値を「記録位置指示デ
ータS1i+ピッチ周期S1c」に更新する。S313
では、入力音響信号バッファ部2が処理位置指示データ
S1dの番地からピッチ周期S1cの2倍分のデータを
演算処理用音響データS1eとしてデータ演算部5に転
送する。S314では図18に示すように重み窓を演算
処理用音響データS1eに掛けて、さらに、図19に示
すように重ね合わせることによって、演算処理音響デー
タS1fを算出する。S315では演算処理音響データ
S1fを入力音響信号バッファ部2が処理位置指示デー
タS1dの番地を先頭にして転送する。S316ではデ
ータ位置指示部10で処理位置指示データS1dの値を
「処理位置指示データS1d+(ピッチ周期S1c)×
1/(r−1)」に更新する。前記rは変更したい時間
軸の倍率であり、このときのrは1以上の数である。S
317では、データ位置指示部10が記録位置指示デー
タS1iの値がN以上か否かを判断する。N以上の場合
はS325に進み、N以下の場合はS318の処理に移
行する。S318ではデータ位置指示部10によって
「記録位置指示データS1i+処理位置指示データS1
d−転送位置指示データS1g」の値がN以上か否かを
判断する。N以上の場合はS319に進み、N以下の場
合は図24に示すS322の処理に移行する。次にS3
19では入力音響信号バッファ部2が転送位置指示デー
タS1gの番地から「N−記録位置指示データS1i」
分の処理音響信号データS1hを、記録位置指示データ
S1iの番地を先頭にして転送する。S320ではデー
タ位置指示部10が転送位置指示データS1gの値を
「転送位置指示データS1g+N−記録位置指示データ
S1i」に更新する。S321ではデータ位置指示部1
0が記録位置指示データS1iの値をNに変更してS3
25の処理に移行する。S322では入力音響信号バッ
ファ部2が、転送位置指示データS1gの番地から処理
位置指示データS1dの番地までのデータを、処理音響
信号データS1hとして記録位置指示データS1iの番
地を先頭にして転送する。S323では、データ位置指
示部10が記録位置指示データS1iの値を「記録位置
指示データS1i+処理位置指示データS1d−転送位
置指示データS1g」に更新する。S324では、転送
位置指示データS1gの値を処理位置指示データS1d
に更新してS310の処理に移行する。S325では出
力音響信号バッファ部8が先頭番地からN番地までのデ
ータを出力音響信号データS1mとして、出力音響信号
フレームバッファ部6に転送し、ここでフレーム周期発
生部7で生成したフレーム同期信号S1jに同期して外
部に出力音響信号フレームデータS1kを一定時間ごと
に出力する。S326では出力音響信号バッファ部8が
データを図20に示すように1フレームづつずらす。こ
のときデータ位置指示部10がフレーム同期信号S1j
の値を「フレーム同期信号S1j−N」に更新する。S
327ではデータ位置指示部10によって、記録位置指
示データS1iの値がN以上か否かを判断し、N以上の
場合はS328に進み、N以下の場合はS331の処理
に移行する。S328では出力音響信号バッファ部8が
先頭番地からN番地までのデータを出力音響信号データ
S1mを出力音響信号フレームバッファ部6に転送す
る。出力音響信号フレームバッファ部6はフレーム周期
発生部7で生成されたフレーム同期信号S1jに同期し
て外部に出力音響信号フレームデータS1kを一定時間
ごとに出力する。S329では出力音響信号バッファ部
8がデータを図20に示すように1フレームづつずら
す。次にS330ではデータ位置指示部10が、記録位
置指示データS1iの値を「記録位置指示データS1i
−N」に更新する。S331ではデータ位置指示部10
によって、転送位置指示データS1gの値がNか否かを
判断する。N以上の場合はS332に進み、N以下の場
合はS336の処理に移行する。S332では入力音響
信号バッファ部2がデータを、図12に示すように1フ
レームづつずらす。S333では、データ位置指示部1
0が転送位置指示データS1gの値を転送位置指示デー
タS1g−N」に更新する。S334ではデータ位置指
示部10で処理位置指示データS1dの値を「処理位置
指示データS1d−N」に更新する。S335ではデー
タ位置指示部10でカウント値を「カウント値+1」に
変更し、S331の処理に移行する。図25に示すS3
36では再生速度変換部9によって速度変換指示S1n
が入力されたか否かを判断し、入力された場合はS33
7に進み、入力されない場合はS339の処理に移行す
る。次にS338では再生速度変換部9が速度変換指示
S1nに対応した速度変換率データS1oをデータ位置
指示部10に転送し、データ位置指示部10がrを更新
する。S338では処理を続行するか否かを判断し、続
行する場合はS302の処理に移行し、続行しない場合
は処理を終了する。以上の処理を行うことにより、もと
の音響信号に対してr倍の時間長の音響信号が得られ
る。
【0040】このように、この第5実施例では、出力音
響信号を蓄え、かつ、転送するデータを管理し、かつ、
制御するとともにアドレス空間が広い無段階の容量のバ
ッファメモリと外部から入力される速度変換倍率を変更
する処理を行うことによって、もとの音響信号の音程を
変化させず、かつ、指定した再生速度変換率に対して正
確に無段階で再生速度を遅くし、また、装置の動作中に
も、その調整が可能になる。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1記載の再生速度変換装置によれば、出力音響信号を蓄
えるフレームデータ蓄積手段に転送するデータを算出す
る際に、算出処理を行うか否かを制御しているため、も
との音響信号の音程が変化することなく、音響信号の再
生速度を無段階で速くできるという効果を有する。
【0042】請求項2記載の再生速度変換装置によれ
ば、出力音響信号を蓄えるフレームデータ蓄積手段に転
送するデータを算出する際に、算出処理を行うか否かを
制御し、また、算出処理を行う際に入力側のデータ読出
蓄積手段の、いずれのアドレスから処理を行うかを制御
しているため、もとの音程が変化することなく、指定し
た再生速度変換率に対して、音響信号の再生速度を無段
階かつ正確に速くできるという効果を有する。
【0043】請求項3記載の再生速度変換装置によれ
ば、出力音響信号を蓄えるフレームデータ蓄積手段に転
送するデータを管理し、かつ、制御しているため、もと
の音響信号の音程を変化させずに音響信号の再生速度を
無段階で再生速度を速くできるという効果を有する。
【0044】請求項4記載の再生速度変換装置によれ
ば、出力音響信号を蓄えるフレームデータ蓄積手段に転
送するデータを管理し、かつ、制御するとともに、この
フレームバッファの前にアドレス空間が大きい無段階の
容量のデータ読出蓄積手段を設けているため、もとの音
響信号の音程が変化することなく、指定した再生速度変
換率に対して、正確に無段階で再生速度を正確に遅くで
きるという効果を有する。請求項5記載の再生速度変換
装置によれば、出力音響信号を蓄えるフレームデータ蓄
積手段に転送するデータを管理し、かつ、制御するとと
もに、このフレームバッファの前にアドレス空間が大き
い無段階の容量のデータ読出蓄積手段と外部から入力さ
れる速度変換倍率を変更する処理ができる再生速度変換
手段とを設けているため、もとの音響信号の音程を変化
させず、かつ、指定した再生速度変換率に対して正確に
無段階で再生速度を遅くし、また、装置の動作中にも、
その再生速度を変更できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の再生速度変換装置の第1実施例
における構成を示すブロック図
【図2】第1実施例の動作を説明するための図
【図3】第2実施例の構成を示すブロック図
【図4】第2実施例の動作を説明するための図
【図5】第3実施例の構成を示すブロック図
【図6】第3実施例の動作の処理手順を示すフローチャ
ート
【図7】第3実施例の動作の処理手順を示すフローチャ
ート
【図8】第3実施例の動作の処理手順を示すフローチャ
ート
【図9】(a)第3実施例における音響信号記録部の処
理内容を示す説明図 (b)第3実施例の入力音響信号バッファ部の処理内容
を示す説明図
【図10】第3実施例における重み窓の処理を示す説明
【図11】第3実施例における演算処理音響データの算
出を示す説明図
【図12】第3実施例における入力音響信号バッファ部
のデータを示す説明図
【図13】第4実施例の構成を示すブロック図
【図14】第4実施例の動作における処理手順を示すフ
ローチャート
【図15】第4実施例の動作における処理手順を示すフ
ローチャート
【図16】第4実施例の動作における処理手順を示すフ
ローチャート
【図17】第4実施例の動作における処理手順を示すフ
ローチャート
【図18】第4実施例における重み窓の処理を示す説明
【図19】第4実施例における演算処理音響データの算
出を示す説明図
【図20】第4実施例における出力音響信号バッファ部
のデータの処理を示す説明図
【図21】第5実施例の構成を示すブロック図
【図22】第5実施例の動作における処理手順を示すフ
ローチャート
【図23】第5実施例の動作における処理手順を示すフ
ローチャート
【図24】第5実施例の動作における処理手順を示すフ
ローチャート
【図25】第5実施例の動作における処理手順を示すフ
ローチャート
【図26】従来のTDHS方式の再生速度変換装置の構
成を示すブロック図
【図27】従来例の動作の処理状態を示す説明図
【符号の説明】
1 音響信号記録部 2 入力音響信号バッファ部 3 ピッチ抽出部 4 処理制御出部 5 データ演算部 6 出力音響信号フレームバッファ部 7 フレーム周期発生部 8 出力音響信号バッファ部 9 再生速度変換部 10 データ位置指示部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタル音響信号に変換されてフレーム
    単位で蓄積し、かつ、ピッチ周期が存在するデジタル音
    響信号を再生する再生速度変換装置であり、音響データ
    を記録し、かつ、保持するデータ記録手段と、前記デー
    タ記録手段に記録された音響データの一定量を読み出し
    て蓄積するデータ読出蓄積手段と、前記データ読出蓄積
    手段からの音響データのピッチ周期を算出するピッチ算
    出手段と、前記ピッチ算出手段が算出したピッチ周期の
    ピッチ波形から類似又は同一の音響波形を挿入し、又
    は、間引きを行うデータ演算手段と、前記データ演算手
    段が算出したデータを蓄積して出力するフレームデータ
    蓄積手段と、前記データ演算手段での演算実行を制御し
    て再生時の速度設定を行うための制御手段とを備えるこ
    とを特徴とする再生速度変換装置。
  2. 【請求項2】 処理開始位置制御手段を設け、少なくと
    もピッチ抽出を行うデータ位置を制御することを特徴と
    する請求項1記載の再生速度変換装置。
  3. 【請求項3】 デジタル音響信号に変換されてフレーム
    単位で蓄積し、かつ、ピッチ周期が存在するデジタル音
    響信号を再生する再生速度変換装置であり、音響データ
    を記録し、かつ、保持するデータ記録手段と、前記デー
    タ記録手段に記録された音響データの一定量を読み出し
    て蓄積するデータ読出蓄積手段と、前記データ読出蓄積
    手段からの音響データのピッチ周期を算出するピッチ算
    出手段と、前記ピッチ算出手段が算出したピッチ周期の
    ピッチ波形から類似又は同一の音響波形を挿入し、又
    は、間引きを行うデータ演算手段と、前記データ演算手
    段が算出したデータを蓄積して出力するフレームデータ
    蓄積手段と、前記データ読出蓄積手段及び前記フレーム
    データ蓄積手段のアドレスを管理するデータ位置を指示
    するデータ位置指示手段と、前記データ演算手段での演
    算実行を制御して再生時の速度設定を行うための制御手
    段とを備えることを特徴とする再生速度変換装置。
  4. 【請求項4】 デジタル音響信号に変換されてフレーム
    単位で蓄積し、かつ、ピッチ周期が存在するデジタル音
    響信号を再生する再生速度変換装置であり、音響データ
    を記録し、かつ、保持するデータ記録手段と、前記デー
    タ記録手段に記録された音響データの一定量を読み出し
    て蓄積するデータ読出蓄積手段と、前記データ読出蓄積
    手段からの音響データのピッチ周期を算出するピッチ算
    出手段と、前記ピッチ算出手段が算出したピッチ周期の
    ピッチ波形から類似又は同一の音響波形を挿入し、又
    は、間引きを行うデータ演算手段と、前記データ演算手
    段が算出したデータを蓄積して出力する出力データ蓄積
    手段と、前記フレームデータ蓄積手段からの1フレーム
    分の音響データを蓄積して出力するフレームデータ蓄積
    手段と、前記データ読出蓄積手段及び前記フレームデー
    タ蓄積手段のアドレスを管理してするデータ位置を指示
    するデータ位置指示手段と、前記データ演算手段での演
    算実行を制御して再生時の速度設定を行う制御手段とを
    備えることを特徴とする再生速度変換装置。
  5. 【請求項5】 再生速度率変更手段を設け、再生時の速
    度率の変更を行うことを特徴とする請求項3又は4記載
    の再生速度変換装置。
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