JPH0813723B2 - 抗菌抗黴材の製造方法 - Google Patents
抗菌抗黴材の製造方法Info
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- JPH0813723B2 JPH0813723B2 JP4233727A JP23372792A JPH0813723B2 JP H0813723 B2 JPH0813723 B2 JP H0813723B2 JP 4233727 A JP4233727 A JP 4233727A JP 23372792 A JP23372792 A JP 23372792A JP H0813723 B2 JPH0813723 B2 JP H0813723B2
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- antifungal
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌抗黴性材料をシリ
カゲルに吸着させた抗菌抗黴材の製造方法に関し、詳し
くは抗菌抗黴性材料を吸着させたシリカゲルの表面を、
開始剤沈着重合法によってポリマで被覆する抗菌抗黴材
の製造方法に関する。
カゲルに吸着させた抗菌抗黴材の製造方法に関し、詳し
くは抗菌抗黴性材料を吸着させたシリカゲルの表面を、
開始剤沈着重合法によってポリマで被覆する抗菌抗黴材
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種の抗菌抗黴材が知られて
いる。特に近年、合成樹脂製品が多用されるに至り、合
成樹脂表面の菌や黴による汚染を防止するために抗菌抗
黴材を混合した合成樹脂が使用されている。
いる。特に近年、合成樹脂製品が多用されるに至り、合
成樹脂表面の菌や黴による汚染を防止するために抗菌抗
黴材を混合した合成樹脂が使用されている。
【0003】出願人はすでに、合成樹脂に混合して使用
した際に合成樹脂表面上に抗菌効果があり、環境汚染の
原因となりにくく、かつ混合した際に合成樹脂の特性を
変化させない抗菌材を提案しているが、さらに、合成樹
脂への混合がより迅速かつ均一になされ、作業性を向上
可能な抗菌抗黴材が要求されていた。
した際に合成樹脂表面上に抗菌効果があり、環境汚染の
原因となりにくく、かつ混合した際に合成樹脂の特性を
変化させない抗菌材を提案しているが、さらに、合成樹
脂への混合がより迅速かつ均一になされ、作業性を向上
可能な抗菌抗黴材が要求されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、合成樹脂と混合して用いるにあたり、合成樹脂中へ
の分散性、合成樹脂との親和性に優れた抗菌抗黴材の製
造方法を提供することにある。
は、合成樹脂と混合して用いるにあたり、合成樹脂中へ
の分散性、合成樹脂との親和性に優れた抗菌抗黴材の製
造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の抗菌抗
黴材の製造方法は、1種あるいは2種以上の抗菌抗黴性
材料をシリカゲルに吸着させた後、水媒体中に前記抗菌
抗黴性材料を吸着したシリカゲルを入れて懸濁させ、該
懸濁液に、C6〜C18程度の長鎖のアルキルアンモニウ
ム四級塩と過硫酸カリウム又は過硫酸アンモニウムとを
加え、前記抗菌抗黴性材料を吸着したシリカゲルの表面
上に重合反応の開始剤となる難溶性の複塩を沈着させ、
更にこの懸濁液にビニルモノマを添加して重合を開始
し、前記抗菌抗黴性材料を吸着したシリカゲルの表面を
ポリマで被覆することを要旨とする。
黴材の製造方法は、1種あるいは2種以上の抗菌抗黴性
材料をシリカゲルに吸着させた後、水媒体中に前記抗菌
抗黴性材料を吸着したシリカゲルを入れて懸濁させ、該
懸濁液に、C6〜C18程度の長鎖のアルキルアンモニウ
ム四級塩と過硫酸カリウム又は過硫酸アンモニウムとを
加え、前記抗菌抗黴性材料を吸着したシリカゲルの表面
上に重合反応の開始剤となる難溶性の複塩を沈着させ、
更にこの懸濁液にビニルモノマを添加して重合を開始
し、前記抗菌抗黴性材料を吸着したシリカゲルの表面を
ポリマで被覆することを要旨とする。
【0006】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明で使用するシリカゲルの製造方法には特に限定は
なく、気相法、湿式法など公知の方法で製造可能であ
る。また、その平均粒子径は約0.1〜100μmの範
囲が好ましい。この粒径範囲であると合成樹脂との混合
効率が良好となり、合成樹脂表面に均等に抗菌抗黴効果
が得られる。抗菌抗黴材の粒径をこれ以下にしても合成
樹脂表面にて得られる抗菌抗黴効果には大きな差はな
く、樹脂中で抗菌抗黴材が凝集しやすく、分散不良にな
りやすい。また、抗菌抗黴材の粒径が大きくなると、例
えば混合した合成樹脂の引張強度が部分的に低下するな
どの不利な点がある。したがって、抗菌抗黴材の粒径は
上記の範囲が好ましい。
本発明で使用するシリカゲルの製造方法には特に限定は
なく、気相法、湿式法など公知の方法で製造可能であ
る。また、その平均粒子径は約0.1〜100μmの範
囲が好ましい。この粒径範囲であると合成樹脂との混合
効率が良好となり、合成樹脂表面に均等に抗菌抗黴効果
が得られる。抗菌抗黴材の粒径をこれ以下にしても合成
樹脂表面にて得られる抗菌抗黴効果には大きな差はな
く、樹脂中で抗菌抗黴材が凝集しやすく、分散不良にな
りやすい。また、抗菌抗黴材の粒径が大きくなると、例
えば混合した合成樹脂の引張強度が部分的に低下するな
どの不利な点がある。したがって、抗菌抗黴材の粒径は
上記の範囲が好ましい。
【0007】ただし、使用可能な粒径の範囲は上記範囲
に限定されるものではなく、混合される合成樹脂の種類
や目的に応じて、適宜の粒径のものが使用できる。細孔
容積、平均細孔径も、用途に応じて適宜の範囲を選択し
得る。抗菌抗黴性材料としては、抗菌抗黴性を有する銀
錯塩、植物抽出物、第4級アンモニウム塩、グルコン酸
クロルヘキサジンなどが挙げられる。
に限定されるものではなく、混合される合成樹脂の種類
や目的に応じて、適宜の粒径のものが使用できる。細孔
容積、平均細孔径も、用途に応じて適宜の範囲を選択し
得る。抗菌抗黴性材料としては、抗菌抗黴性を有する銀
錯塩、植物抽出物、第4級アンモニウム塩、グルコン酸
クロルヘキサジンなどが挙げられる。
【0008】抗菌抗黴性材料をシリカゲルに吸着させる
方法に特に限定はないが、抗菌抗黴性材料を溶質とする
溶液中にシリカゲルを加えて攪拌し、抗菌抗黴性材料を
シリカゲルに吸着させた後、濾過あるいは蒸散などにて
シリカゲルを溶液から分離する方法が簡便である。
方法に特に限定はないが、抗菌抗黴性材料を溶質とする
溶液中にシリカゲルを加えて攪拌し、抗菌抗黴性材料を
シリカゲルに吸着させた後、濾過あるいは蒸散などにて
シリカゲルを溶液から分離する方法が簡便である。
【0009】C6〜C18程度の長鎖のアルキルアンモニ
ウム四級塩としては、セチルトリメチルアンモニウムブ
ロミド(CTABr)、オクチルトリメチルアンモニウ
ムブロミド、ラウリルトリメチルアンモニウムブロミ
ド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロミド等を用
いることができる。
ウム四級塩としては、セチルトリメチルアンモニウムブ
ロミド(CTABr)、オクチルトリメチルアンモニウ
ムブロミド、ラウリルトリメチルアンモニウムブロミ
ド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロミド等を用
いることができる。
【0010】また、上記長鎖のアルキルアンモニウム四
級塩と過硫酸カリウム又は過硫酸アンモニウムとのモル
比を、1:2〜1:4に設定すると、反応が好適に行わ
れ、均一な被覆が行われるので望ましい。上記難溶性の
複塩とは、例えば、過硫酸ジ(セチルトリメチルアンモ
ニウム){[C16H33N+(CH3)3]2S2O8}であ
る。
級塩と過硫酸カリウム又は過硫酸アンモニウムとのモル
比を、1:2〜1:4に設定すると、反応が好適に行わ
れ、均一な被覆が行われるので望ましい。上記難溶性の
複塩とは、例えば、過硫酸ジ(セチルトリメチルアンモ
ニウム){[C16H33N+(CH3)3]2S2O8}であ
る。
【0011】ビニルモノマとしては、スチレン、メタク
リル酸メチル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビ
ニル、ブタジエン、イソプレン等のモノマが使用でき
る。重合によって生成されるポリマとしては、例えばポ
リスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ酢酸ビニル、ポリブタジエン、ポリイソプレン
等がある。
リル酸メチル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビ
ニル、ブタジエン、イソプレン等のモノマが使用でき
る。重合によって生成されるポリマとしては、例えばポ
リスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ酢酸ビニル、ポリブタジエン、ポリイソプレン
等がある。
【0012】シリカゲル表面に形成されるポリマ被膜の
厚さは、シリカゲルとモノマの比、モノマの重合時間や
温度、モノマと溶液の比等の反応条件によって調節可能
であるが、シリカゲル粒子直径の1/100〜1/5程
度の範囲が好ましい。被膜がシリカゲル粒子直径の1/
100以下であると、吸着された抗菌抗黴成分の経時放
出速度が大きくなり、徐放期間すなわち抗菌抗黴効果維
持期間が短くなると共に、抗菌抗黴材が着色しやすくな
る。また被膜がシリカゲル粒子径の1/5以上である
と、抗菌抗黴成分の放出が過剰に制限されることがあ
る。
厚さは、シリカゲルとモノマの比、モノマの重合時間や
温度、モノマと溶液の比等の反応条件によって調節可能
であるが、シリカゲル粒子直径の1/100〜1/5程
度の範囲が好ましい。被膜がシリカゲル粒子直径の1/
100以下であると、吸着された抗菌抗黴成分の経時放
出速度が大きくなり、徐放期間すなわち抗菌抗黴効果維
持期間が短くなると共に、抗菌抗黴材が着色しやすくな
る。また被膜がシリカゲル粒子径の1/5以上である
と、抗菌抗黴成分の放出が過剰に制限されることがあ
る。
【0013】ただし、ポリマ被膜は、使用する抗菌抗黴
材料や使用目的に応じて適宜選定されればよく、上記膜
厚の範囲に限定されるものではない。また、重合反応の
促進は、加熱によってなされてもよいし、レドックス系
の開始剤として還元剤を添加してもよい。レドックス系
の開始剤を用いる場合の還元剤としては、NaHSO3
やアミン類が好適である。
材料や使用目的に応じて適宜選定されればよく、上記膜
厚の範囲に限定されるものではない。また、重合反応の
促進は、加熱によってなされてもよいし、レドックス系
の開始剤として還元剤を添加してもよい。レドックス系
の開始剤を用いる場合の還元剤としては、NaHSO3
やアミン類が好適である。
【0014】抗菌抗黴性材料を吸着したシリカゲルの表
面をポリマで被覆するので、得られた抗菌抗黴材は被覆
ポリマと同種および異種の合成樹脂中への分散性および
親和性に優れている。特にスチレンポリマで被覆した場
合、自身はもとより、異種の合成樹脂中への分散性およ
び親和性にひときわ優れている。
面をポリマで被覆するので、得られた抗菌抗黴材は被覆
ポリマと同種および異種の合成樹脂中への分散性および
親和性に優れている。特にスチレンポリマで被覆した場
合、自身はもとより、異種の合成樹脂中への分散性およ
び親和性にひときわ優れている。
【0015】
【実施例】以下に好適な実施例をあげて本発明を詳細に
説明する。40℃のイオン交換水300mlに酢酸銀
2.32gを加えてホモジナイザで約5分間攪拌し、酢
酸銀溶液を得た。この酢酸銀溶液に亜硫酸ナトリウム1
0.0gを攪拌しながら加え、溶液が透明になるまで攪
拌を継続した。その後、この溶液にチオ硫酸ナトリウム
6.6gを加えて約5分間攪拌し、チオスルファト銀錯
塩溶液を得た。
説明する。40℃のイオン交換水300mlに酢酸銀
2.32gを加えてホモジナイザで約5分間攪拌し、酢
酸銀溶液を得た。この酢酸銀溶液に亜硫酸ナトリウム1
0.0gを攪拌しながら加え、溶液が透明になるまで攪
拌を継続した。その後、この溶液にチオ硫酸ナトリウム
6.6gを加えて約5分間攪拌し、チオスルファト銀錯
塩溶液を得た。
【0016】このチオスルファト銀錯塩溶液に平均粒子
径2.6μmのシリカゲル(商品名サイロイド#55、
富士デヴィソン化学(株)製)50.0gを加えて約10
分間攪拌し、シリカゲルに銀錯塩を吸着させた。続い
て、チオスルファト銀錯塩溶液とシリカゲルとの混合物
をロータリーエバポレータ(商品名ロータリーエバポレ
ーターRE47、ヤマト科学(株)製)にて、温度約50
℃、圧力を約3000Pa以下に保って溶媒成分を蒸発
させて除去し、銀錯塩を吸着したシリカゲルを得た。
径2.6μmのシリカゲル(商品名サイロイド#55、
富士デヴィソン化学(株)製)50.0gを加えて約10
分間攪拌し、シリカゲルに銀錯塩を吸着させた。続い
て、チオスルファト銀錯塩溶液とシリカゲルとの混合物
をロータリーエバポレータ(商品名ロータリーエバポレ
ーターRE47、ヤマト科学(株)製)にて、温度約50
℃、圧力を約3000Pa以下に保って溶媒成分を蒸発
させて除去し、銀錯塩を吸着したシリカゲルを得た。
【0017】上記にて得た銀錯塩を吸着したシリカゲル
20gをイオン交換水500ml中に分散させてシリカ
ゲル懸濁液とした。このシリカゲル懸濁液にセチルトリ
メチルアンモニウムブロミド(CTABr)2.13g
を加え、攪拌しながら、さらに過硫酸カリウム0.54
gを加えた。
20gをイオン交換水500ml中に分散させてシリカ
ゲル懸濁液とした。このシリカゲル懸濁液にセチルトリ
メチルアンモニウムブロミド(CTABr)2.13g
を加え、攪拌しながら、さらに過硫酸カリウム0.54
gを加えた。
【0018】次いで、該液中にスチレンモノマ6.31
gを加えて、恒温槽中にて50℃で5時間保持し、スチ
レンを重合させた。その後、クペロンを加えて重合反応
を停止させた。重合反応停止後、吸引濾過にて沈澱物を
分離した。
gを加えて、恒温槽中にて50℃で5時間保持し、スチ
レンを重合させた。その後、クペロンを加えて重合反応
を停止させた。重合反応停止後、吸引濾過にて沈澱物を
分離した。
【0019】沈澱物にイオン交換水洗浄およびメタノー
ル洗浄を施し、常圧乾燥後、真空乾燥機で圧力約300
0Pa、温度60℃、12時間乾燥して抗菌抗黴材を得
た。こうして得た抗菌抗黴材と各種の樹脂との混合実験
を行ったところ、ポリスチレンはもとより、不飽和ポリ
エステル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ酢酸ビニル、ポリブタジエン、ポリイソプレ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、AB
S樹脂、アミノアルキド樹脂等に対する分散性、親和性
ともに優れていた。合成樹脂への分散性、親和性に優れ
ているので、混合した際に合成樹脂の特性を変化させな
い (分散試験)マヨネーズ瓶(250ml)にアミノアル
キド樹脂塗料100gを取り、この中に上記にて得られ
た抗菌抗黴材10gを入れて、ラボミキサで5分間混合
した。この試料を30分間放置脱気した。水平に保った
ガラス板にアプリケータを載せるとともに、その手前部
分のガラス板上に上記脱気した試料をスパチュラ1さじ
程度載せた後、アプリケータを手前に一定速度で引い
た。これをクリーンボックス内で5分間放置した後、拡
散昼光の下で表面を観察したところ、分散性、親和性と
も良好であった。
ル洗浄を施し、常圧乾燥後、真空乾燥機で圧力約300
0Pa、温度60℃、12時間乾燥して抗菌抗黴材を得
た。こうして得た抗菌抗黴材と各種の樹脂との混合実験
を行ったところ、ポリスチレンはもとより、不飽和ポリ
エステル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ酢酸ビニル、ポリブタジエン、ポリイソプレ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、AB
S樹脂、アミノアルキド樹脂等に対する分散性、親和性
ともに優れていた。合成樹脂への分散性、親和性に優れ
ているので、混合した際に合成樹脂の特性を変化させな
い (分散試験)マヨネーズ瓶(250ml)にアミノアル
キド樹脂塗料100gを取り、この中に上記にて得られ
た抗菌抗黴材10gを入れて、ラボミキサで5分間混合
した。この試料を30分間放置脱気した。水平に保った
ガラス板にアプリケータを載せるとともに、その手前部
分のガラス板上に上記脱気した試料をスパチュラ1さじ
程度載せた後、アプリケータを手前に一定速度で引い
た。これをクリーンボックス内で5分間放置した後、拡
散昼光の下で表面を観察したところ、分散性、親和性と
も良好であった。
【0020】また、上記各種の合成樹脂に混合した場合
の抗菌抗黴実験では、長期間にわたって抗菌抗黴効果が
持続することが確認された。しかも、抗菌抗黴性材料と
して銀錯塩を使用したので環境汚染の原因となりにく
い。 (抗黴抗菌試験)実施例にて得られた抗菌抗黴材5重量
部を不飽和ポリエステル樹脂100重量部に均一に混合
分散させて成形した。一方、抗菌抗黴材を混合しない不
飽和ポリエステル樹脂の成形物を比較例とした。これら
の成形物について下記の抗黴試験および抗菌試験を行っ
た。結果を表1に示す。 ・抗黴試験 日本工業規格のカビ抵抗性試験(JIS Z 291
1)の繊維製品用防カビ試験によるハローテスト法に従
って行った。用いたカビは、クラドスポリウムクラドス
ポリオイデス(Cladosporium clado
sporioides)、ケトミウム グロボサム(C
haetomium globosum)、ペニシリウ
ム シトリナム(Penicillium citri
num)、アスペルギルス ニゲル(Aspergil
lus niger)である。14日後に評価を行っ
た。 ・抗菌試験 上記ハローテスト法に従って行った。菌は、エスケリチ
ャ コーライ(Escherichis coli)、
スタフィロコッカス オーレオス(Staphyloc
occus aureus)、バチラス サブチラス
(Bacillus subtilis)を用いた。7
日後に評価を行った。
の抗菌抗黴実験では、長期間にわたって抗菌抗黴効果が
持続することが確認された。しかも、抗菌抗黴性材料と
して銀錯塩を使用したので環境汚染の原因となりにく
い。 (抗黴抗菌試験)実施例にて得られた抗菌抗黴材5重量
部を不飽和ポリエステル樹脂100重量部に均一に混合
分散させて成形した。一方、抗菌抗黴材を混合しない不
飽和ポリエステル樹脂の成形物を比較例とした。これら
の成形物について下記の抗黴試験および抗菌試験を行っ
た。結果を表1に示す。 ・抗黴試験 日本工業規格のカビ抵抗性試験(JIS Z 291
1)の繊維製品用防カビ試験によるハローテスト法に従
って行った。用いたカビは、クラドスポリウムクラドス
ポリオイデス(Cladosporium clado
sporioides)、ケトミウム グロボサム(C
haetomium globosum)、ペニシリウ
ム シトリナム(Penicillium citri
num)、アスペルギルス ニゲル(Aspergil
lus niger)である。14日後に評価を行っ
た。 ・抗菌試験 上記ハローテスト法に従って行った。菌は、エスケリチ
ャ コーライ(Escherichis coli)、
スタフィロコッカス オーレオス(Staphyloc
occus aureus)、バチラス サブチラス
(Bacillus subtilis)を用いた。7
日後に評価を行った。
【0021】
【表1】
【0022】表1から明かなように、実施例の抗菌抗黴
材を混合した合成樹脂成形物は、抗菌抗黴材を混合しな
い比較例に比べて、合成樹脂表面における黴および菌の
発生を抑制する力が優れている。なお、上記実施例にて
は銀錯塩源としてチオスルファト銀錯塩を用いたが、亜
硫酸塩、亜硫酸水素塩、両者の混合物などを用いること
ができる。銀イオン源としても酢酸銀の他に各種の銀塩
を用いることができる。
材を混合した合成樹脂成形物は、抗菌抗黴材を混合しな
い比較例に比べて、合成樹脂表面における黴および菌の
発生を抑制する力が優れている。なお、上記実施例にて
は銀錯塩源としてチオスルファト銀錯塩を用いたが、亜
硫酸塩、亜硫酸水素塩、両者の混合物などを用いること
ができる。銀イオン源としても酢酸銀の他に各種の銀塩
を用いることができる。
【0023】さらに、抗菌抗黴性材料は銀錯塩に限ら
ず、植物抽出物、第4級アンモニウム塩、グルコン酸ク
ロルヘキサジンなどを、単独あるいは複数の組合せで用
いることができる。
ず、植物抽出物、第4級アンモニウム塩、グルコン酸ク
ロルヘキサジンなどを、単独あるいは複数の組合せで用
いることができる。
【0024】
【発明の効果】本発明の方法で得られる抗菌抗黴材は、
合成樹脂中への分散性、合成樹脂との親和性に優れてい
る。しかも、環境汚染の原因となりにくく、かつ混合し
た際に合成樹脂の特性を変化させない性質も併せ持つ。
合成樹脂中への分散性、合成樹脂との親和性に優れてい
る。しかも、環境汚染の原因となりにくく、かつ混合し
た際に合成樹脂の特性を変化させない性質も併せ持つ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西野 敦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 矢口 和彦 愛知県春日井市高蔵寺町2丁目1846番地 富士デヴィソン化学株式会社内 (72)発明者 山本 耕造 愛知県春日井市高蔵寺町2丁目1846番地 富士デヴィソン化学株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 1種あるいは2種以上の抗菌抗黴性材料
をシリカゲルに吸着させた後、 水媒体中に前記抗菌抗黴性材料を吸着したシリカゲルを
入れて懸濁させ、該懸濁液に、C6〜C18程度の長鎖の
アルキルアンモニウム四級塩と過硫酸カリウム又は過硫
酸アンモニウムとを加え、前記抗菌抗黴性材料を吸着し
たシリカゲルの表面上に重合反応の開始剤となる難溶性
の複塩を沈着させ、更にこの懸濁液にビニルモノマを添
加して重合を開始し、前記抗菌抗黴性材料を吸着したシ
リカゲルの表面をポリマで被覆することを特徴とする抗
菌抗黴材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4233727A JPH0813723B2 (ja) | 1992-09-01 | 1992-09-01 | 抗菌抗黴材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4233727A JPH0813723B2 (ja) | 1992-09-01 | 1992-09-01 | 抗菌抗黴材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0680507A JPH0680507A (ja) | 1994-03-22 |
JPH0813723B2 true JPH0813723B2 (ja) | 1996-02-14 |
Family
ID=16959630
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4233727A Expired - Fee Related JPH0813723B2 (ja) | 1992-09-01 | 1992-09-01 | 抗菌抗黴材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0813723B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006041251A1 (en) * | 2004-10-12 | 2006-04-20 | Sukgyung A.T Co., Ltd | Colorless and transparent antibiotic material including silver, and a method for the preparation of it |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57195133A (en) * | 1981-05-27 | 1982-11-30 | Mitsubishi Monsanto Chem Co | Preparation of composite particle |
JPH02268104A (ja) * | 1989-04-07 | 1990-11-01 | Kanebo Ltd | 抗菌性組成物 |
-
1992
- 1992-09-01 JP JP4233727A patent/JPH0813723B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57195133A (en) * | 1981-05-27 | 1982-11-30 | Mitsubishi Monsanto Chem Co | Preparation of composite particle |
JPH02268104A (ja) * | 1989-04-07 | 1990-11-01 | Kanebo Ltd | 抗菌性組成物 |
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---|---|---|---|---|
WO2006041251A1 (en) * | 2004-10-12 | 2006-04-20 | Sukgyung A.T Co., Ltd | Colorless and transparent antibiotic material including silver, and a method for the preparation of it |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0680507A (ja) | 1994-03-22 |
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