JPH07188591A - 抗菌性塗料およびそれを塗布したシート材 - Google Patents

抗菌性塗料およびそれを塗布したシート材

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JPH07188591A
JPH07188591A JP33510693A JP33510693A JPH07188591A JP H07188591 A JPH07188591 A JP H07188591A JP 33510693 A JP33510693 A JP 33510693A JP 33510693 A JP33510693 A JP 33510693A JP H07188591 A JPH07188591 A JP H07188591A
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JP
Japan
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antibacterial
silver
silica gel
coating material
paint
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JP33510693A
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English (en)
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Toru Orisaka
透 折坂
Tomihiko Nishino
富彦 西野
Yohei Kawaguchi
洋平 川口
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Dynic Corp
Original Assignee
Dynic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 チオスルファト銀錯塩を多孔性シリカゲルに
担持させ、その表面をシリカ系物質でコーティングした
銀シリカゲル系抗菌剤の塗料化。 【構成】 該抗菌剤を、該チオスルファト銀錯塩を分解
または化学変化させない塗料成分と混合する。 【効果】 塗料作成の間、塗布の間、ないしは基材への
塗布後にも銀錯塩は安定で、得られる抗菌性シートは耐
変色性に優れ、かつ十分な抗菌性が保持されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗菌性塗料およびそれを
塗布したシート材、さらに詳しくは、抗菌性物質である
チオスルファト銀錯塩を無機系の担体に担持させた銀シ
リカゲル系抗菌剤を含有する耐変色性に優れた抗菌性塗
料およびそれを塗布した抗菌性シート材に関する。
【0002】
【従来の技術】台所用品で使用されている合成樹脂等の
菌による汚染を解決する等のために、チオスルファト銀
錯塩を多孔質シリカゲルに含有させ、その表面にシリカ
系物質でコーティングを施した抗菌剤(本明細書中に
て、銀シリカゲル系抗菌剤という)が提案されている
(例えば、特開平5−155725号、特開平5−20
1817号参照)。
【0003】銀シリカゲル系抗菌剤に含まれるチオスル
ファト銀錯塩は、銀塩とチオ硫酸塩と反応させることに
よって得られる。例えば、銀塩の水溶液に亜硫酸塩およ
び/または亜硫酸水素塩を添加して反応させ、次いでチ
オ硫酸塩を加える。あるいは、チオ硫酸塩水溶液に銀塩
を加えることによっても得られる。
【0004】得られたチオスルファト銀錯塩を多孔性シ
リカゲル担体に担持させる。担持は、チオスルファト銀
錯塩の水溶液またはアルコール溶液をシリカゲル担体と
混合して乾燥させることによって行うことができる。
【0005】さらに、反応性有機ケイ素化合物の加水分
解などを利用して担体の表面をシリカ系物質でコーティ
ングする。
【0006】このようにして得られる銀シリカゲル系抗
菌剤は、抗菌成分が徐放されるもので、合成樹脂に練り
込んだタイプの抗菌性材料は知られているが(前記公開
公報参照)、塗料に混合してシート状基材に塗布した抗
菌剤シート材料は知られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、銀シ
リカゲル系抗菌剤を塗布可能に含有した抗菌性塗料の提
供にある。また、発明のもう1つの課題は、そのような
塗料を塗布した抗菌性シート材料の提供にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる事
情に鑑み、銀シリカゲル系抗菌剤を、シート基材の塗料
の通常の成分として使用されている諸成分と混合して塗
料の作成を試みたところ、変色が起こった。これは、チ
オスルファト銀錯塩が塗料成分の一部と反応して化学変
化し、異なる銀化合物に変質したためと判明した。
【0009】このように、錯塩が分解または化学変化し
ては、塗料成分中の陰イオンと反応したり、塗布後に基
材に含まれる陰イオンと反応して変色を起こす場合があ
り、ことに、塗布後の最終製品に耐変色性が要求される
ものにあっては致命的である。また、キレート剤などが
銀と反応して複雑なキレート化合物を形成して抗菌性を
発揮しにくい組成物となることがある。
【0010】かかる化学変化を防止すべく、研究を続行
した結果、チオスルファト銀錯塩を分解もしくは化学変
化を起こさせない塗料成分を探索することにより、意外
にも、銀錯塩を安定な状態で塗布できることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明は、銀シリカゲル系抗菌
剤よりなる抗菌性塗料を提供するものである。また、本
発明は、銀シリカゲル系抗菌剤および該銀シリカゲル系
抗菌剤に含まれるチオスルファト銀錯塩を分解または化
学変化させない塗料成分よりなる抗菌性塗料を提供する
ものである。
【0012】まず、本発明で用いる銀シリカゲル系抗菌
剤は、従来技術で述べたごとくにして得られるか、ある
いは商品名「アメニトップ」として市販品を入手でき
る。
【0013】次に、チオスルファト銀錯塩を分解または
中心金属交換を起こして銀を遊離するものとしては、通
常の塗料成分に含まれるものでは、公知の各種還元剤お
よびエチレンジアミン四酢酸に代表されるキレート形成
剤などが挙げられる。本発明の抗菌性塗料では、これら
の成分を避けて、分解等を起こさない他の塗料成分を含
有させる。
【0014】その結果、本発明の抗菌性塗料に含有させ
るべき成分の組合せの例としては、例えば、塩化ビニル
樹脂を主成分とする塗料の場合には、塩化ビニル樹脂の
安定剤として亜リン酸エステルなどのキレーターを含有
しない配合系の市販品、例えば、バリウム、カルシウム
などの金属石鹸、有機スズ化合物などの安定剤を含有さ
せる。水溶性の塗料の場合には、金属イオン封鎖剤とし
て一般的に使用されるエチレンジアミン四酢酸塩などの
キレート形成剤を添加しない水、例えば、イオン交換
水、蒸留水などを使用する
【0015】本発明の塗料は、通常粉末の形態で市販さ
れている銀シリカゲル系抗菌剤と、前記した塗料の諸成
分を均一に混合することにより得られる。
【0016】かく得られた本発明の塗料は、シート材
料、例えば、壁紙、クロス、不織布、織物、合成皮革等
に塗布することができる。
【0017】従って、本発明は、本発明の抗菌性塗料
を、壁紙、クロス、不織布、織物、合成皮革などのシー
ト状基材に塗布した抗菌性シート材も提供するものであ
る。
【0018】基材としての壁紙としては、通常の壁紙に
使用されているもの、例えば、ビニル壁紙、織物、化粧
紙などの壁紙が挙げられる。また、基材としてのクロス
の例としては、ビニルペーパー、織物、含浸紙、各種プ
ラスチックシートなどが挙げられる。
【0019】塗布は、前記シート材料の塗布に用いられ
ている通常の手段により行うことができる。例えば、グ
ラビアコーター、ナイフコーター、リバースロールコー
ター、スプレーコーターなどを用いて塗布し、乾燥す
る。
【0020】かくして、得られる本発明の抗菌性シート
材は、抗菌成分が徐放され、抗菌性が持続する壁紙や、
各種出版物、手帳、ファイルバインダー等の表紙の装丁
材、その他、エアフィルター、衣料材料、鞄袋物材料な
どに好適に用いることができる。
【0021】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明する。 実施例1 ポリ塩化ビニル(平均重合度850)100重量部、ジ
オクチルフタレート60重量部、ステアリン酸バリウム
1.5重量部、ステアリン酸亜鉛1.5重量部、炭酸カル
シウム微粉50重量部、着色剤8重量部からなるプラス
チゾルに銀シリカゲル系抗菌剤(商品名アメニトップ、
松下電器産業株式会社製)を添加し、均一に混合分散し
て本発明の抗菌性塗料を得た。なお、抗菌剤の添加量は
最終製品壁紙の1m2当たり1グラムとなるように選択
した。
【0022】次いで、塗布具としてナイフコーターを用
い、坪量70グラムの難燃紙の片面に上記塗料を1m2
当たり250グラムとなるように塗布し、150℃で2
分間以上加熱して積層体を得た。さらにこの積層体に表
面装飾を施して抗菌性壁紙を得た。
【0023】得られた抗菌性壁紙につき、滴下法によ
り、抗菌試験を行った。試供菌株として、エシェリキア
・コリ(Esherichia coli)またはスタフィロコッカス・
アウレウス(Staphylococcus aureus)を用い、各々の菌
株を規定量だけ含む菌液を壁紙試料の表面に滴下し、3
7℃×95%RHの雰囲気に18時間放置した後に、菌
液をリン酸緩衝液にて洗い落し、生存菌数を計数した。
【0024】結果を表1に示す。抗菌性の強い順に+
+、+、±で示し、抗菌性の認められないものは−で示
す。
【0025】
【表1】
【0026】また、抗菌性壁紙につき、抗菌剤の添加さ
れていない壁紙と比較し、耐光性、耐薬品性、耐熱性の
評価を行った。耐光性については、フェードオメーター
80時間暴露後の表面色の変化を、耐薬品性について
は、酸、アルカリの各々の1%水溶液に1時間浸漬した
後、表面色の変化を、また耐熱性については、200℃
×2分間加熱後の表面色の変化を観察した。
【0027】結果を表2に示す。評価は、変色の度合に
より、5(変色無し)から1(変色が激しい)の5段階
で、他の評価項目も同様に良好から不良まで5段階で評
価した。
【0028】
【表2】
【0029】表1および表2から明らかなごとく、本発
明の抗菌性壁紙は、実用的な抗菌性能と抗菌剤無添加の
壁紙と比較して遜色のない耐変色性能等を有することが
分かる。
【0030】実施例2 処方: 成 分 重量部 塩化ビニル樹脂(重合度1050) 100 ジオクチルフタレート 50 エポキシ系可塑剤 3 重質炭酸カルシウム 20 酸化チタン 15 による塩化ビニル樹脂組成物をカレンダー法によって、
約400ミクロンの厚さのシート状に成形し、坪量12
0gの普通紙にラミネートし、塩化ビニル樹脂/紙の積
層体を得た。
【0031】次いで、この積層体の樹脂層表面に下記処
方: 成 分 重量部 アクリル−塩ビ共重合樹脂溶液(濃度20%) 50 メチルエチルケトン 50 メチルイソブチルケトン 5 着色剤 3 銀シリカゲル系抗菌剤 2 の抗菌性塗料組成物をグラビアコーターにて塗布し、1
20℃にて30秒間加熱乾燥した。この抗菌性塗料の塗
布量は20g/m2(湿潤状態)であった。
【0032】次に、この積層体にエンボス加工を施し、
書籍装丁用のビニルクロスとした。このビニルクロスに
ついて、実施例1と同様の抗菌性試験を行い、表3の結
果を得た。
【0033】
【表3】
【0034】表3より、本実施例の抗菌性ビニルクロス
は実用的な抗菌性能を有することが分かる。
【0035】比較例 実施例1においてステアリン酸バリウム、ステアリン酸
亜鉛の代わりに亜リン酸エステル約20%を含むBa−
Zn系複合安定剤を3重量部添加した塗料を調製し、同
様の手順にて壁紙を作成した。
【0036】このものについて実施例1と同様の抗菌性
の評価を行い、その結果を表4に示す。
【0037】
【表4】
【0038】表1および表4から明らかなごとく、比較
例の壁紙は抗菌性において実用的な性能を有するとはい
えない。
【0039】
【発明の効果】本発明により、耐変色性に優れた抗菌性
塗料および耐変色性に優れた抗菌性シート材が得られ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 59/16 A B32B 9/00 A 8413−4F D21H 19/10 21/36 D21H 5/22 D

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銀シリカゲル系抗菌剤よりなる抗菌性塗
    料。
  2. 【請求項2】 銀シリカゲル系抗菌剤および該銀シリカ
    ゲル系抗菌剤に含まれるチオスルファト銀錯塩を分解ま
    たは化学変化させない塗料成分よりなる抗菌性塗料。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の塗料を基材に塗
    布した抗菌性シート材。
  4. 【請求項4】 該基材が壁紙またはクロスである請求項
    4記載の抗菌性シート材。
JP33510693A 1993-12-28 1993-12-28 抗菌性塗料およびそれを塗布したシート材 Pending JPH07188591A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08113898A (ja) * 1994-10-11 1996-05-07 Dainippon Printing Co Ltd 抗菌性壁装材
JP2002235298A (ja) * 2001-02-09 2002-08-23 Toli Corp 壁 紙
JP2015030927A (ja) * 2013-08-01 2015-02-16 アキレス株式会社 機能性壁紙およびその製造方法

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