JPH08137119A - 電子写真装置 - Google Patents

電子写真装置

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Publication number
JPH08137119A
JPH08137119A JP6274743A JP27474394A JPH08137119A JP H08137119 A JPH08137119 A JP H08137119A JP 6274743 A JP6274743 A JP 6274743A JP 27474394 A JP27474394 A JP 27474394A JP H08137119 A JPH08137119 A JP H08137119A
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JP
Japan
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photoconductor
toner
fog
average
curvature
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Application number
JP6274743A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Ebara
俊幸 江原
Masaya Kawada
将也 河田
Tetsuya Karaki
哲也 唐木
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Magnetic Brush Developing In Electrophotography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アモルファスシリコン系感光体、小粒径トナ
ー、2成分ブラシ現像の組み合わせを有する電子写真装
置において、カブリのないトータル性能に優れた電子写
真装置を提供する。 【構成】 現像剤として、平均粒径4.5〜9.0μ
m、帯電量10〜50μC/gの小粒径トナーを用い、
かつ該感光体は、少なくとも表面からの深さ1μmまで
の比誘電率(平均)が5以下、かつまたは比誘電率(平
均)が5以下の領域を該感光体表面から深さ0.1〜2
μmの範囲で有するものを用いることを特徴とする電子
写真装置。更には、感光体の表面が凹凸処理を施されて
あり、凹部の曲率が、現像剤の平均曲率の2倍以上であ
ることを特徴とする電子写真装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真装置の関し、
特に電子写真装置の現像特性向上、すなわちカブリの少
ない電子写真装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アモルファスシリコン系感光体は、表面
硬度が高く、可視光領域のみならず、半導体レーザー
(770nm〜800nm)等の長波長光にも高い感度
を有し、しかも繰返し使用による劣化も殆ど認められな
い等、ハロゲンランプを光源とする高速複写機や前記半
導体レーザーを用いたデジタル複写機・LBP(レーザ
ービームプリンター)などの電子写真装置感光体として
評価されて使用されている。こうしたa−Si感光体を
電子写真装置ならびに画像形成プロセスは概略以下のと
おりである。
【0003】図3は代表的なa−Si感光体の模式的断
面図であって、301はAl等の導電性支持体、305
は該導電性支持体301からの電荷の注入を阻止する為
の電荷注入阻止層、302は少なくとも非晶質シリコン
系の材料で構成され、光導電性を示す光導電層、304
は該光導電層302を保護する為の表面保護層、306
は導電性支持体301からの反射を防止する為の長波長
光吸収層である。
【0004】図1はa−Si感光体を用いた従来の電子
写真装置の画像形成プロセスを示す概略図であって、X
方向に回転する紙面に垂直方向の回転円筒状のアモルフ
ァスシリコン感光体101の周辺には該感光体に近接し
て主帯電器102、画像形成光線103、現像器10
4、転写紙給送系110、転写・分離帯電器112、ク
リーニング装置105、主除電光源106、搬送系11
3などが配設してある。
【0005】感光体101は主帯電器102によって一
様に帯電され、これに原稿の情報を有した画像形成光線
103を照射する事によって、感光体101上に静電潜
像が形成される。該潜像は現像器104からトナーが供
給されて可視像、すなわち、トナー像となる。
【0006】一方、転写材Pは転写紙通路111、レジ
ストローラ109よりなる転写紙供給系110を通っ
て、感光体101方向へと供給され、転写帯電器112
と感光体101との間隙において、背面からトナーとは
反対極性の電界を与えられ、これによって、感光体表面
のトナー像は転写材Pに転移する。
【0007】分離された転写材Pは、転写紙給送系11
3を通って定着装置(図示せず)に至って装置外に排出
される。
【0008】尚、転写部位において転写に寄与せず感光
体表面に残る残留トナーは、クリーナー105に至りク
リーニングブレード107によってクリーニングされ、
クリーニングにより更新された感光体101は、更に主
除電光源106から除電光を与えられて再び次の画像形
成プロセスに供せられる。
【0009】また、図7は従来のフルカラー電子写真装
置の画像形成プロセスを示す概略図であって、X方向に
回転する紙面に垂直方向の回転円筒状の感光体701の
周辺には該感光体に近接して主帯電器702、画像形成
光線703、回転現像器704、転写紙給送系708〜
710、転写帯電器705、転写ドラム707、クリー
ニング装置706、主除電光源711などが配設してあ
る。
【0010】感光体701は主帯電器702によって一
様に帯電され、これに原稿の情報を有した画像形成光線
703を照射する事によって、感光体701上に静電潜
像が形成される。該潜像は回転現像器704からトナー
が供給されて可視像、すなわち、トナー像となる。
【0011】一方、転写材Pは転写紙通路708、レジ
ストローラ709よりなる転写紙供給系を通って、転写
ドラム707方向へと供給され、転写帯電器705と感
光体701との間隙において、背面からトナーとは反対
極性の電界を与えられ、これによって、感光体表面のト
ナー像は転写材Pに転移する。
【0012】このプロセスを各々の色ごとに繰り返した
後、転写材Pは転写ドラム707から分離され、転写紙
搬送系710を通って定着装置(図示せず)に至って装
置外に排出される。
【0013】尚、転写部位において転写に寄与せず感光
体表面に残る残留トナーは、クリーナー706によって
クリーニングされ、更新された感光体701は、更に主
除電光源711から除電光を与えられて再び次の画像形
成プロセスに供せられる。
【0014】一方、現像方式は、モノクロ・カラー等、
そのニーズによって1成分現像・2成分ブラシ現像の様
々な方式が考案若しくは採用されており、一般に画像再
現特性は1成分現像より2成分ブラシ現像の方が優れて
いるとされているが、各方式にはそれぞれの特徴があ
る。
【0015】主な現像方式について、その特徴を挙げる
と、以下の様になる。 (a)BMI方式・FEED方式(1成分・絶縁性・磁
性・接触) 特にFEED方式は2成分ブラシ現像とほぼ同等の画像
特性。 (b)タッチダウン方式(1成分・絶縁性・非磁性・接
触) 接触現像によるカブリが問題。 (c)ジャンピング方式(1成分・絶縁性・磁性・非接
触) 非接触のため、カブリ・傷の問題が少ない。 (d)プロジェクション方式(1成分・絶縁性・非磁性
・非接触) 非接触のため、カブリ・傷の問題が少なく、非磁性のた
め、カラー化可能。 (e)マグネダイナミック方式(1成分・導電性・磁性
・接触) 潜像電界による誘導帯電、ブラシ現像。
【0016】正、負いずれの潜像でも現像できるが、転
写が困難。 (f)IMB方式(2成分・絶縁性・非磁性・接触) 絶縁性キャリアのため、現像後に逆極性電荷が蓄積され
る。
【0017】ベタ部の再現性は良くないが、細線の再現
性は良い。 (g)CMB方式(2成分・絶縁性・非磁性・接触) 導電性キャリアのため、現像後に逆極性電荷が蓄積され
ない。
【0018】ベタ部の再現性は良いが、低濃度の細線の
再現性が劣る。
【0019】また、カブリについてここで簡単に説明す
る。
【0020】カブリは、電界によるもの・鏡影力による
もの・付着力によるものが考えられる。 (A)電界によるもの 主に、摩擦帯電方式に現れる現象であり、感光体上の本
来現像されない電位部に対して、現像剤が帯電分布を有
するが為に、現像され得る電界を有する現像剤が存在す
る『地カブリ』と、逆極性帯電現像剤による『反転カブ
リ』がある。 (B)鏡影力によるもの 主に、摩擦帯電方式に現れる現象であり、感光体上に接
触・飛翔した現像剤が有する電荷量と感光体の比誘電率
から決定される鏡影力により、感光体の電位に無関係に
感光体上に付着してしまうカブリ。 (C)付着力によるもの 感光体上に接触・飛翔した現像剤がファンデルワールス
力により、感光体の電位に無関係に感光体上に付着して
しまうカブリ。
【0021】但し、非接触方式は交流バイアスを印加し
ているため、カブリに対しては問題にならない程度に軽
減できる。
【0022】アモルファスシリコン感光体は、一般にS
e・OPC等、他の感光体と比較して比誘電率が大きい
事、現像剤の小径化は、鏡影力によるカブリに対しては
不利な方向であるが、ジャンピング方式を採用している
ため、問題にならない程度に軽減できている。
【0023】一方、昨今のOA市場においては、情報の
多様化・高度化から、オフィスでとられるコピーのカラ
ー化が進み、さらにはシステムの高速化・安定化が求め
られており、安定性・耐摩耗性等に極めて優れ超高速の
ヘビーデューティーマシン用として最も適したアモルフ
ァスシリコン系感光体のカラー複写装置への搭載開発が
進められる現状にあり、カラー用現像剤の開発状況から
勘案するに、2成分ブラシ現像との組み合わせが必要に
なると考えられる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
とおり、アモルファスシリコン系感光体と小粒径トナー
そして2成分ブラシ現像の組み合わせは、鏡影力による
カブリに対しては不利な方向であり、特に多種類のトナ
ーを重ねて現像するカラー複写装置において、カブリと
いった現象は画質を著しく損なうといった問題があっ
た。
【0025】そこで、鏡影力を小さくするため、アモル
ファスシリコン系感光体の比誘電率を下げようとする
と、C等を含んだ多元系にする必要がある。
【0026】例えば、SiC系の場合、その配合比率に
応じて比誘電率を変化させることは可能であるが、同時
に物性値、電気的特性、光学的特性、機械的強度も変化
し、従来からあるアモルファスシリコン系感光体の電子
写真特性を維持したままで、すべてを比誘電率の低いも
のに置き換えることは不可能であった。
【0027】(発明の目的)本発明の目的は、アモルフ
ァスシリコン系感光体、小粒径トナー、2成分ブラシ現
像の組み合わせを有する電子写真装置において、カブリ
のないトータル性能に優れた電子写真装置を提供するこ
とにある。
【0028】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、鏡影
力とそれによるカブリ及びトータル性能に関して鋭意検
討した結果、鏡影力に影響する表面近傍のみを比誘電率
の低いものに置き換え、少なくとも表面からの深さ1μ
mまでの比誘電率(平均)が5以下、かつまたは比誘電
率(平均)が5以下の領域を表面からの深さ0.1〜2
μmの範囲で有するアモルファスシリコン系感光体を用
い、現像剤としては体積平均粒径4.5〜9.0μm、
帯電量10〜50μC/gの小粒径トナーを用い、より
好ましくは、感光体の表面に凹凸処理を施し、凹部の曲
率を現像剤の平均曲率の2倍以上にすることにより、ト
ータル性能に優れた電子写真装置を提供することが可能
になる。
【0029】以下、本発明を図面及び種々の実験例に基
づき詳細に説明する。
【0030】(実験例1)組成比vs硬度・屈折率(比
誘電率)・Eg 表面保護層の組成比(Si,C)を変化させて、硬度・
屈折率(比誘電率)・Egの傾向を見た。
【0031】ここで、本発明に用いられる代表的なアモ
ルファスシリコン感光体の模式的断面図を図3に、代表
的な堆積膜形成装置の模式図を図4に示す。
【0032】硬度は、ビッカース硬度計により測定す
る。
【0033】屈折率(比誘電率)は、長波長光多重干渉
により測定する。具体的にはガラス基板(Coanin
g社製7059)上に表面保護層を成膜したサンプルを
可視分光器(日立330等)で、2500nm付近から
短波長側に分光透過率を測定し(極値が4〜5個判る波
長範囲)、得られた極値の波長・透過率を用いて屈折率
を計算する。比誘電率は屈折率を2乗する事により求め
られる。
【0034】Egは、屈折率を求めた分光透過率のデー
タから膜厚を計算し、各波長ごとの吸収係数を計算し
て、(αhν)1/2 −hνプロットした際のhν軸切片
から求まる。
【0035】図2(a)は、本実験の結果を示すグラフ
であり、硬度について、表面保護層の組成比(C/(S
i+C))を変化した際の結果であるが、組成比を増加
させていくと0.8を超えるあたりから硬度が低下する
領域を有している事がわかる。
【0036】図2(b)は、本実験の結果を示すグラフ
であり、屈折率(比誘電率)について、表面保護層の組
成比(C/(Si+C))を変化した際の結果である
が、組成比を増加に応じて単調に減少している事がわか
る。
【0037】図2(c)は、本実験の結果を示すグラフ
であり、Egについて、表面保護層の組成比(C/(S
i+C))を変化した際の結果であるが、組成比が0.
6の付近で極大値になる領域を有している事がわかる。
【0038】(実験例2)組成比vs帯電能・感度・残
留電位・赤色再現性・カブリ 光導電層膜厚25μm、電荷注入阻止層3μmの感光体
において、表面保護層の膜厚を0.5μmとして組成比
(C/(Si+C))を変化させて、帯電能・感度・残
留電位・赤色再現性・カブリの傾向を見た。
【0039】帯電能は、測定器としてキヤノン製複写機
NP6060を改造して現像器位置での表面電位が測定
できる様に、表面電位計(Trek社製344等)を組
み込んだものを用意する。感光体温度・主除電光を所定
の状態にし、感光体をセットして回転させ、画像露光を
offして、主帯電器に1mA流した際の表面電位を測
定して、帯電能とする。
【0040】感度は、帯電能に引き続き、表面電位が4
00vになるように主帯電器の電流を調整した後、画像
露光をonして表面電位が50vになるように画像露光
量を調整し、その際の画像露光量をもって、感度とす
る。
【0041】残留電位は、感度に引き続き、画像露光量
を最大にした際の表面電位を測定し、残留電位とする。
【0042】赤色再現性は、主帯電器の電流量・画像露
光量を、感度を測定した時の状態にし、現像器をセット
して、原稿として図11に示す分光反射率を有する証券
用朱肉と同じ分光反射率を有する赤インクで反射濃度
0.45のφ5mm赤丸が印刷された赤再現性評価用チ
ャートRL−1(部品番号:FY9−9093)、及び
黒インクによる適性画像評価用チャートNA−7((部
品番号:FY9−9096)を用い、NA−7の左半分
をカットし、右半分がNA−7、左半分がRL−1とな
る様に原稿台上に、NA−7、RL−1の順に重ねて用
い、NA−7チャート中の反射濃度0.3、φ5mmの
黒丸が反射濃度0.5にコピーされるときのRL−1チ
ャート中の反射濃度0.45、φ5mmの赤丸の画像濃
度を評価する事により行った。
【0043】カブリは、測定器としてキヤノン製フルカ
ラー複写機CLC500を改造して現像器位置での表面
電位が測定できる様に、表面電位計(Trek社製34
4等)を組み込んだものを用意する。感光体温度・主除
電光を所定の状態にし、感光体をセットして回転させ、
画像露光をoffして、表面電位が500vになるよう
に主帯電器のグリッド電位を調整した後、画像露光をo
nして表面電位が100vになるように画像露光量を調
整する。この状態で現像器をセットし、現像の直流バイ
アス成分を変化させて、単色ライン画像・単色ベタ白画
像・フルカラーベタ白画像をコピーする。同様に現像を
行なわず通紙し、それを基準紙とする。その後、反射率
計を用いてベタ白コピー及び基準紙の反射率を測定し、
それらの差をとってカブリ反射率としている。
【0044】図5(a)は、本実験の結果を示すグラフ
であり、帯電能について、表面保護層の組成比(C/
(Si+C))を変化した際の結果であるが、組成比を
増加させて行くと帯電能は減少し、0.1を超えるあた
りから一定になる領域を有している事がわかる。
【0045】図5(b)は、本実験の結果を示すグラフ
であり、感度について、表面保護層の組成比(C/(S
i+C))を変化した際の結果であるが、組成比が0.
6の付近で極大値になる領域を有している事がわかる。
【0046】図5(c)は、本実験の結果を示すグラフ
であり、残留電位について、表面保護層の組成比(C/
(Si+C))を変化した際の結果であるが、組成比を
増加させて行くと残留電位は減少し、0.4を超えるあ
たりからが実用上差し支えない領域である事がわかる。
【0047】図5(d)は、本実験の結果を示すグラフ
であり、赤色再現性について、組成比(C/(Si+
C))を変化した際の結果であるが、組成比を変化させ
ると、極値を有する事がわかる。
【0048】図5(e)は、本実験の結果を示すグラフ
であり、カブリについて、表面保護層の組成比(C/
(Si+C))を変化した際の結果であるが、組成比の
増加に応じて、単調に減少している事がわかる。
【0049】(実験例3)膜厚vs帯電能・感度・残留
電位・赤色再現性・カブリ 光導電層膜厚25μm、電荷注入阻止層3μmの感光体
において、組成比(C/(Si+C))=0.8の表面
保護層の膜厚を変化させて、実験例2と同様にして帯電
能・感度・残留電位・赤色再現性・カブリの傾向を見
た。
【0050】図6(a)は、本実験の結果を示すグラフ
であり、帯電能について、表面保護層の膜厚を変化した
際の結果であるが、0.1μm以上ではほとんど変化し
ない事がわかる。
【0051】図6(b)は、本実験の結果を示すグラフ
であり、感度について、表面保護層の膜厚を変化した際
の結果であるが、周期的に変化している事がわかる。
【0052】図6(c)は、本実験の結果を示すグラフ
であり、残留電位について、表面保護層の膜厚を変化し
た際の結果であるが、1μm以上で急激に増加している
事がわかる。
【0053】図6(d)は、本実験の結果を示すグラフ
であり、赤色再現性について、表面保護層の膜厚を変化
した際の結果であるが、周期的に変化している事がわか
る。
【0054】図6(e)は、本実験の結果を示すグラフ
であり、カブリについて、表面保護層の膜厚を変化した
際の結果であるが、膜厚の増加に伴い、カブリの程度は
単調に減少している事がわかる。
【0055】実験例1・2から、組成比には、好ましい
範囲が存在する事がわかった。例えば、SiC系の場
合、組成比(C/(Si+C))=0.5〜0.8に好
ましい範囲が存在する事がわかる。
【0056】実験例3から、膜厚には、好ましい範囲が
存在する事がわかった。例えば、SiC系の場合、0.
1〜2.0μmに好ましい範囲が存在する事がわかる。
【0057】(実験例4)トナー粒径vsカブリ・解像
度 光導電層膜厚25μm、電荷注入阻止層3μm、表面保
護層0.8μm、組成比(C/(Si+C))=0.8
の感光体において、トナー粒径を変化させて、実験例2
と同様にしてカブリ・解像度の傾向を見た。
【0058】解像度は、以下の方法で評価した。等間隔
に近接した直線群で間隔のことなる何段階かの直線群が
印刷してある原稿を用い、それをコピーした際の各々の
直線が分離して識別できる最小間隔の直線群をもって、
解像度とした。
【0059】図8(a)は、本実験の結果を示すグラフ
であり、カブリについて、トナー粒径を変化した際の結
果であるが、粒径の増加に伴い、カブリが軽減する事が
わかる。
【0060】図8(b)は、本実験の結果を示すグラフ
であり、解像度について、トナー粒径を変化した際の結
果であるが、粒径の増加に伴い、解像度が悪化する事が
わかる。
【0061】(実験例5)トリボvsカブリ・現像性 光導電層膜厚25μm、電荷注入阻止層3μm、表面保
護層0.8μm、組成比(C/(Si+C))=0.8
の感光体において、トナーのトリボを変化させて、実験
例2と同様にしてカブリ・現像性の傾向を見た。
【0062】現像性は、以下の方法で評価した。濃度の
異なる何段階かのベタ塗のφ5mm円が印刷してある原
稿を用い、それをコピーした際の各々のベタ塗のφ5m
m円のコピーと原稿の濃度比を評価する事により行なっ
た。
【0063】図9(a)は、本実験の結果を示すグラフ
であり、カブリについて、トナーのトリボを変化した際
の結果であるが、トリボの増加に伴い、カブリが悪化す
る事がわかる。
【0064】図9(b)は、本実験の結果を示すグラフ
であり、現像性について、トナーのトリボを変化した際
の結果であるが、トリボが非常に低い場合、現像性が悪
化するがその他の領域で現像性はほとんど変わらない事
がわかった。
【0065】(実験例6)曲率比(感光体の凹部/トナ
ー)vsカブリ 光導電層膜厚25μm、電荷注入阻止層3μm、表面保
護層0.8μm、組成比(C/(Si+C))=0.8
の感光体において、以下の方法により感光体表面に複数
の球状痕跡窪みによる凹凸を形成させ、曲率比(感光体
の凹部の曲率/トナーの曲率)を変化させて、実験例2
と同様にしてカブリの傾向を見た。
【0066】感光体表面の複数の球状痕跡窪みによる凹
凸の形成原理は、図12(a)に示すとおりであり、感
光体成膜前の導電性基板1に表面処理金属体7を自然落
下させて導電性基板に衝突させることにより、球状痕跡
窪み6を形成するものである。具体的には図12(b)
に示す様な装置によって形成した。円筒状の導電性基板
11を回転させ、そこにほぼ同一の径の複数の球以下1
5を自然落下させ、図12(c)に示すような互いに重
複する窪みを形成させる。一方、球体15はその後、自
動的に回収洗浄され、再び、円筒状の導電性基板11の
上に自然落下するといったプロセスを繰り返す。
【0067】このようにして複数の球状痕跡窪みによる
凹凸を表面に形成された円筒状の導電性基板に上記のよ
うな層構成で感光体を成膜すると、円筒状の導電性基板
の表面をほとんどトレースしたかたちで複数の球状痕跡
窪みによる凹凸を有する感光体を作成できる。
【0068】図10は、本実験の結果を示すグラフであ
り、カブリについて、曲率比(感光体の凹部/トナー)
を変化した際の結果であるが、曲率比の増加に伴い、カ
ブリが軽減する事がわかる。
【0069】ここで、表面保護層としてSiCを例に挙
げたが、この限りではなく、他の手段によって比誘電率
を変化させても同様の効果が期待できる。すなわち、本
発明はこれらの実験例によって制限されるものではな
い。
【0070】本発明をさらに以下の実施例により説明す
るが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではな
い。すなわち、表面保護層は単層・均一層が必須ではな
く、複層・傾斜層等が好ましい場合もあることは言うま
でもない。
【0071】以上説明したように、少なくともアモルフ
ァスシリコンを含む感光体に隣接して、少なくとも主帯
電器、画像形成光照射手段、現像器、転写手段を備えた
電子写真装置において、現像剤として用いるトナーの平
均粒径は、実験例4、図8に示されるように、4.5〜
9.0μmとすることにより、解像度が良好かつカブリ
が少ないという作用効果が得られる。
【0072】また、トナーの帯電量は、実験例5、図9
に示されるように、10〜50μC/gのトナーを用い
ることにより、現像性が良好かつカブリが少ないという
作用効果が得られる。
【0073】また、感光体は、実験例1,2、図2,5
に示されるように、少なくとも表面からの深さ1μmま
での比誘電率の平均が4以上5以下とすることにより、
硬度、透光性にすぐれ、残留電位、赤再現性、カブリが
良好という作用効果が得られる。
【0074】また、実験例3、図6に示されるように、
比誘電率の平均が4以上5以下の領域を該感光体表面か
ら深さ0.1〜2μmの範囲で有するようにすることに
より、残留電位、赤再現性、カブリが良好という作用効
果が得られる。
【0075】また、実験例6、図10に示されるよう
に、感光体は、その表面に凹凸処理を施し、該凹部の曲
率を、前記現像剤の平均曲率の2倍以上とすることによ
り、カブリが少ないという作用効果が得られる。
【0076】
【実施例】
(実施例1)電荷注入阻止層3μm、光導電層膜厚25
μm、組成比(C/(Si+C))=0.6の表面保護
層1.5μm、表面の平均曲率6(/mm)のアモルフ
ァスシリコン感光体及び、平均粒径5μmジャンピング
現像用1成分小粒径トナー、即ち、現像剤として、平均
粒径5μm、帯電量10〜50μC/gのトナーを用
い、該感光体の表面は、凹凸処理が施されてあり、その
凹部の曲率は、前記現像剤の平均曲率の2倍以上とし
た。を、図1に示すような電子写真装置にセットして初
期状態で単色ラインコピー、単色ベタコピーを行い、カ
ブリ・画質を評価した。さらに50万枚のコピーを行っ
た後に同様のコピーを行い、カブリ・画質を評価した。
【0077】第1表に結果を示す。
【0078】初期・耐久後とも非常に安定して高品質の
画像を得ることができた。
【0079】(実施例2)電荷注入阻止層3μm、光導
電層膜厚25μm、組成比(C/(Si+C))=0.
6の表面保護層1.5μm、表面の平均曲率6(/m
m)のアモルファスシリコン感光体及び、平均粒径5μ
mの2成分ブラシ現像用小粒径トナー、即ち、現像剤と
して、平均粒径5μm、帯電量10〜50μC/gのト
ナーを用い、該感光体の表面は、凹凸処理が施されてあ
り、その凹部の曲率は、前記現像剤の平均曲率の2倍以
上とした。を、キヤノン製フルカラー複写機CLC50
0を改造した図7に示すような電子写真装置にセットし
て初期状態で単色ラインコピー・単色ベタコピー・フル
カラーコピーを行い、カブリ・画質を評価した。さらに
50万枚のコピーを行った後に同様のコピーを行い、カ
ブリ・画質を評価した。
【0080】第1表に結果を示す。
【0081】初期・耐久後とも非常に安定して高品質の
画像を得ることができた。
【0082】(実施例3)電荷注入阻止層3μm、光導
電層膜厚25μm、組成比(C/(Si+C))=0.
8の表面保護層0.8μm、表面の平均曲率1000
(/mm)のアモルファスシリコン感光体及び、平均粒
径5μmの2成分ブラシ現像用小粒径トナー、即ち、現
像剤として、平均粒径5μm、帯電量10〜50μC/
gのトナーを用い、該感光体の表面は、凹凸処理が施さ
れてあり、その凹部の曲率は、前記現像剤の平均曲率の
2倍以上とした。を、キヤノン製フルカラー複写機CL
C500を改造した図7に示すような電子写真装置にセ
ットして初期状態で単色ラインコピー・単色ベタコピー
・フルカラーコピーを行い、カブリ・画質を評価した。
さらに50万枚のコピーを行った後に同様のコピーを行
い、カブリ・画質を評価した。
【0083】第1表に結果を示す。
【0084】初期・耐久後とも非常に安定して高品質の
画像を得ることができた。
【0085】本実施例においては、下記の理由により現
像剤として小粒径トナーを用いており、より高精細の画
像を得ることができるがカブリに対しては不利な方向で
あるが、感光体の表面保護層を改良した事によりカブリ
のない高品質の画像を達成している。
【0086】小粒径トナーを用いる理由 近年では印刷並みの高画質が要求されているのが実情で
あり、100μm程度以下の極細線を再現しようとする
と線幅の太りや細りが発生し、例えば2mm×2mm程
度の大きさの「驚」の字などでは「□」の部分がつぶれ
て読みづらかったり、同じく「電」の字の横線が細って
しまったりする事が実用範囲内ではあるが生じていた。
そこで、現像材である絶縁性トナーの平均粒径を従来の
10〜12μmから4.5〜9.0μmの粒径の小さな
トナー(小粒径トナー)にすることにより画質の向上を
行い解像度の高い画像が得られる様になるものである。
【0087】(比較例1)電荷注入阻止層3μm、光導
電層膜厚25μm、組成比(C/(Si+C))=0.
9の表面保護層0.5μm、表面の平均曲率6(/m
m)のアモルファスシリコン感光体及び、平均粒径5μ
mのジャンピング現像用1成分小粒径トナー、即ち、現
像剤として、平均粒径5μm、帯電量10〜50μC/
gのトナーを用い、該感光体の表面は、凹凸処理が施さ
れてあり、その凹部の曲率は、前記現像剤の平均曲率の
2倍以上とした。を、図1に示すような電子写真装置に
セットして初期状態で単色ラインコピー・単色ベタコピ
ーを行い、カブリ・画質を評価した。さらに50万枚の
コピーを行った後に同様のコピーを行い、カブリ・画質
を評価した。
【0088】第1表に結果を示す。
【0089】画質安定性は非常に良好であった。また、
カブリについては良好であるが、現像条件によっては認
められることもあった。
【0090】(比較例2)電荷注入阻止層3μm、光導
電層膜厚25μm、組成比(C/(Si+C))=0.
9の表面保護層0.5μm、表面の平均曲率6(/m
m)のアモルファスシリコン感光体及び、平均粒径5μ
mの2成分ブラシ現像用小粒径トナー、即ち、現像剤と
して、平均粒径5μm、帯電量10〜50μC/gのト
ナーを用い、該感光体の表面は、凹凸処理が施されてあ
り、その凹部の曲率は、前記現像剤の平均曲率の2倍以
上とした。を、キヤノン製フルカラー複写機CLC50
0を改造した図7に示すような電子写真装置にセットし
て初期状態で単色ラインコピー・単色ベタコピー・フル
カラーコピーを行い、カブリ・画質を評価した。さらに
50万枚のコピーを行った後に同様のコピーを行い、カ
ブリ・画質を評価した。
【0091】第1表に結果を示す。
【0092】画質安定性は非常に良好であった。また、
カブリについては問題ないレベルではあるが有為差とし
て認められた。
【0093】
【表1】
【0094】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
現像剤として体積平均粒径4.5〜9.0μm、帯電量
10〜50μC/gの小粒径トナーを用い、アモルファ
スシリコン系感光体は少なくとも表面からの深さ1μm
までの比誘電率(平均)が5以下、かつまたは比誘電率
(平均)が5以下の領域を該感光体表面から深さ0.1
〜2μmの範囲で有する様にし、より好ましくは、感光
体の表面に凹凸処理を施し、凹部の曲率を現像剤の平均
曲率の2倍以上にする事で、トータル性能に優れた電子
写真装置を提供することが可能になった。
【0095】さらに、予期せぬ効果として転写残トナー
の軽減効果により、トナー利用効率が向上し、クリーナ
ーの負担が軽減され、クリーニング不良・感光体傷等の
弊害も軽減した。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のアモルファスシリコン感光体を用いた電
子写真装置の一例を示す概略構成図、
【図2】実験例1の結果を示す図、
【図3】本発明に用いたアモルファスシリコン感光体の
概略断面図、
【図4】代表的な堆積膜形成装置の概略構成図、
【図5】実験例2の結果を示す図、
【図6】実験例3の結果を示す図、
【図7】従来のフルカラー電子写真装置の一例の概略構
成図、
【図8】実験例4の結果を示す図、
【図9】実験例5の結果を示す図、
【図10】実験例6の結果を示す図、
【図11】赤色再現性評価の基準となる原稿の分光反射
率を示す図、
【図12】感光体表面に複数の球状痕跡窪みによる凹凸
を形成する装置の概略図、
【符号の説明】
101 アモルファスシリコン感光体、 102 主帯電器、 103 画像形成光線、 104 現像器、 110 転写紙給送系、 112 転写・分離帯電器、 105 クリーニング装置、 106 主除電光源、 113 搬送系 301は導電性支持体、 305は電荷注入阻止層、 302は光導電層、 304は表面保護層、 306は長波長光吸収層、

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともアモルファスシリコンを含む
    感光体に隣接して、少なくとも主帯電器、画像形成光照
    射手段、現像器、転写手段を備えた電子写真装置におい
    て、 現像剤として、平均粒径4.5〜9.0μm、帯電量1
    0〜50μC/gのトナーを用い、 前記感光体は、少なくとも表面からの深さ1μmまでの
    比誘電率の平均が5以下、かつ/または比誘電率の平均
    が5以下の領域を該感光体表面から深さ0.1〜2μm
    の範囲で有することを特徴とする電子写真装置。
  2. 【請求項2】 前記感光体は、その表面に凹凸処理を施
    されてあり、該凹部の曲率が、前記現像剤の平均曲率の
    2倍以上であることを特徴とする請求項1記載の電子写
    真装置。
  3. 【請求項3】 前記感光体の表面凹凸処理は、ディンプ
    ル処理であることを特徴とする請求項2記載の電子写真
    装置。
  4. 【請求項4】 現像方式が2成分ブラシ現像であること
    を特徴とする請求項1記載の電子写真装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007233357A (ja) * 2006-01-31 2007-09-13 Canon Inc 画像形成方法ならびに該画像形成方法を用いた電子写真装置
WO2009142164A1 (ja) 2008-05-21 2009-11-26 キヤノン株式会社 負帯電用電子写真感光体、画像形成方法および電子写真装置

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