JP4971737B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、電子写真式或いは静電記録方式を用いた画像形成装置に関するものである。より詳しくは、本発明は、像担持体としてアモルファスシリコン系感光体を用い、該感光体に現像剤を用いて形成した画像を、中間転写体上に転写した後に転写材上に転写する画像形成装置に関するものである。
従来、例えば電子写真方式を用いた複写機やプリンタ等の画像形成装置は、像担持体としての電子写真感光体(感光体)を帯電させた後、画像情報に応じて露光(画像書き込み)することで、感光体上に静電像(潜像)を形成する。感光体上の静電像は、現像装置によって現像材料を用いて現像される。この感光体上の画像は、最終的に記録用紙やOHPシート等の転写材上に転写される。その後、転写材は、その上の画像が定着された後に画像形成装置外に排出される。
ここで、現像材料は、主に樹脂で形成される粒子である「トナー粒子」(以下、単に「トナー」ともいう)を有するが、このトナー粒子(所謂、分級品)には、トナー粒子の流動性の向上等の目的でトナー粒子以外の粒子(外添剤)が外添されることがある。本明細書では、トナー粒子と、トナー粒子に外添される粒子との両方を含めて「現像剤」という。又、本明細書では、実質的にこの「現像剤」のみから成る現像材料を「1成分現像材料」ということがある。又、本明細書では、主にこの現像剤と、磁性キャリア粒子(以下、単に「キャリア」ともいう)とを混合して成る現像材料を「2成分現像材料」ということがある。更に、以下の説明において、便宜上、現像剤を用いて感光体や転写材上に形成される画像を「トナー像」というが、これは、必ずしもその画像がトナー粒子のみで形成されていることを意味するものではない。「トナー像」を構成するトナー粒子には、現像剤においてトナー粒子に外添されるその他の粒子が付随していてもよい。
電子写真式方式の画像形成装置において使用される感光体としては、有機感光体(OPC感光体)やアモルファスシリコン系感光体(以下「a−Si感光体」という)等がよく用いられている。このうちa−Si感光体は、表面硬度が高く、半導体レーザーなどに高い感度を示し、しかも繰り返し使用による劣化もほとんど認められないことから、高速複写機やレーザビームプリンタ(LBP)などの電子写真用感光体として好ましく用いられている。
一方、例えばフルカラー画像の形成が可能な画像形成装置においては、次のような方式のものがある。即ち、感光体から直接、記録用紙やOHPシート等の転写材にトナー像を転写する直接転写方式がある。又、感光体から中間転写体上にトナー像を一度転写(1次転写)した後に、そのトナー像を転写材に転写(2次転写)する中間転写方式がある。中間転写方式の画像形成装置において、例えばフルカラー画像を形成する場合には、中間転写体上にトナー像を順次転写(1次転写)して、複数色のトナー像を中間転写体上で重ね合わせてから、そのトナー像を転写材上に一括して転写(2次転写)する。転写材の電気抵抗や表面形状に対する許容範囲の広さから、近年は、中間転写体方式が多く用いられている。中間転写体としては、シート状のものが広く用いられている。
中間転写体方式では、例えば、感光体に対向して設けられた導電性の弾性体を有する転写部材が用いられる。そして、この転写部材にトナー像の帯電極性とは逆極性の数百〜数kvの電圧(転写バイアス)を印加することで、感光体と転写部材との間に挟まれたシート状の中間転写体へのトナー像の1次転写動作を行う。転写部材としては、弾性部材としてのソリッド又は発泡性のゴムを金属の芯金の周りに巻いたローラ状のもの(転写ローラ)がある。転写ローラは、ブレード状のものに比べて、耐磨耗性の点から好ましく使用されている。又、シート状の中間転写体には、ベルト形状、より詳細には、周回移動(無端移動、回転)可能な無端ベルト状のものが、配置の自由度が高い点やハンドリング性が良い点から、好ましく用いられている。
中間転写方式では、1次転写周期よりも中間転写体の電位減衰時定数を短くすることが好ましく行われる(特許文献1)。これにより、1次転写工程と次の1次転写工程との間に、中間転写体の電位を、除電手段を用いることなく減衰させて、余剰な異常放電を起さずに、より安定した転写を行うことが可能となる。実際には、中間転写体の体積抵抗率を、107〜1012Ω・cm程度にすることで、電位減衰時定数を適正に保っている。
ここで、1次転写周期とは、1つの感光体上に複数色(種類)のトナー像を順次に形成して、その都度そのトナー像を回転する中間転写体に1次転写する方式(1ドラム4サイクル式)では、中間転写体の1回転時間である。又、複数の感光体上に複数色(種類)のトナー像を形成して、各感光体上から回転する中間転写体上に順次に1次転写する方式(タンデム式)では、1次転写工程の順序において隣り合う1次転写位置間を中間転写体が移動する時間である。
特開昭64−74571号公報
しかしながら、a−Si感光体と、中間転写体、特に、上述のような電気的に中抵抗の中間転写体とを組み合わせて用いる場合には、次のような不都合が生じることがある。
従来、例えば現像剤に感光体の帯電極性と同極性に帯電するトナー粒子を用い、露光により電荷が減衰した部位(画像部)を現像する反転現像方式がある。反転現像方式を用いる場合、1次転写バイアスの極性が感光体の帯電極性とは逆極性になる(感光体帯電極性=トナー帯電極性≠1次転写バイアス極性)。
a−Si感光体は、その帯電極性と同極性の電圧に対してはコンデンサーとして振舞うため、そのような電圧が印加されると静電容量に応じた電流が流れて感光体表面や中間転写体に留まる。これに対し、a−Si感光体は、その帯電極性とは逆極性の電圧に対しては抵抗体(例えば105〜107Ω)として振舞い、トナーが無い領域において転写電流は中間転写体に留まらず、感光体の基体へと流れる。これは、a−Si感光体が帯電電荷を保持するためにp型−n型半導体の接合を用いており、ダイオードの順方向・逆方向の電流特性と同じ現象である。そのため、通常、順方向に相当する転写電流が感光層を貫通して流れる現象は、a−Si感光体では不可避となっている。
一方、a−Si感光体にその帯電極性と逆極性の電圧が印加されても、感光体上にトナーがある領域では、トナー層が絶縁層となるため、中間転写体内に電荷が充電される。
以上の条件下で転写バイアスを定電流制御して1次転写工程を行うと、転写部での感光体及び中間転写体の表面移動方向と直交する方向(以下「スラスト方向」という)の領域におけるトナー像の占める割合により、トナー像の領域に流れる電流が変わってしまう。つまり、例えばスラスト方向幅がスラスト方向全領域に相当する290mmのトナー像の場合と、スラスト方向幅が10mmのトナー像の場合とで、最適な転写効率を達成する転写電流に大きな差が発生してしまう。そのため、トナー像のスラスト方向幅に依存して、転写されずに感光体上に残留するトナー(転写残トナー)の量が変わり、結果として、画像濃度が変化してしまう。
又、転写バイアスを定電圧制御して転写工程を行う場合は、転写ローラや中間転写体などのインピーダンスのむらによって転写電流が変動し、結果として、転写効率が変動するために画像濃度にむらが発生し易い。
従って、本発明の目的は、アモルファスシリコン系感光体を用い、且つ、中間転写体を用いる場合に、該感光体から中間転写体への画像の転写部において、画像の幅に拘わらず、安定した転写工程を行うことのできる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、静電像が形成されるアモルファスシリコン系の感光体と、前記感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記感光体を画像情報に応じて露光して前記感光体上に画像部と非画像部とからなる静電像を形成する露光手段と、前記感光体上に形成された静電像を現像位置で現像剤を用いて現像する現像装置と、前記現像装置によって現像された前記感光体上の画像が転写される中間転写体と、前記中間転写体を前記感光体に接触させ転写のための定電流制御された電圧が印加されて前記感光体上の画像を前記中間転写体上に静電的に転写させる転写手段と、を有する画像形成装置において、前記現像剤は、トナー粒子と、前記トナー粒子とは帯電極性が異なる逆極性粒子と、を有し、前記逆極性粒子の平均粒径は0.05μm以上5μm以下であり、前記現像位置で、静電像の前記画像部に前記トナー粒子を、静電像の前記非画像部に前記逆極性粒子をそれぞれ選択的に付着させ、前記画像部に付着した前記トナー粒子を前記転写手段によって前記中間転写体に転写させることを特徴とする画像形成装置である。
本発明の他の態様によると、アモルファスシリコン系の感光体を帯電させる帯電工程と、帯電した前記感光体を画像情報に応じて露光して前記感光体上に画像部と非画像部とからなる静電像を形成する露光工程と、前記感光体上に形成された静電像を現像位置で現像剤を用いて現像する現像工程と、転写部で転写手段により前記感光体に接触させられた中間転写体を介して前記感光体に定電流制御された電圧を印加して前記感光体上の現像された画像を前記中間転写体に転写する転写工程と、を有する画像形成方法において、前記現像剤は、トナー粒子と、前記トナー粒子とは帯電極性が異なる逆極性粒子と、を有し、前記逆極性粒子の平均粒径は0.05μm以上5μm以下であり、前記現像工程では、静電像の前記画像部に選択的に前記トナー粒子を付着させると共に、静電像の前記非画像部に選択的に前記逆極性粒子を付着させ、前記転写工程では、静電像の前記非画像部に付着している前記逆極性粒子によって前記電圧の印加により静電潜像の前記非画像部に流れ込む電流の発生を抑制しつつ、静電像の前記画像部に付着しているトナー粒子を前記中間転写体に静電的に転写させる、ことを特徴とする画像形成方法が提供される。
本発明によれば、アモルファスシリコン系感光体を用い、且つ、中間転写体を用いる場合に、該感光体から中間転写体への画像の転写部において、画像の幅に拘わらず、安定した転写工程を行うことができる。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
[画像形成装置の全体構成]
図1に、本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す。本実施例の画像形成装置10は、電子写真方式を用いて記録用紙、OHPシートなどの転写材にフルカラー画像を形成することのできる複写機である。又、本実施例の画像形成装置10は、1ドラム4サイクル式の中間転写方式を採用している。
本実施例の画像形成装置10は、図中矢印R1方向に回転する像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(感光体)、即ち、感光ドラム1を有する。感光ドラム1の周囲には、帯電手段としての1次帯電器3、現像手段としての現像装置5(5Y、5M、5C、5K)、転写装置としての中間転写ユニット6、クリーニング手段としての感光体クリーニング装置8等が配置されている。又、感光ドラム1の図中上方には、露光手段としてのレーザービームスキャナー(画像露光装置)4が配置されている。感光ドラム1、1次帯電器3、レーザービームスキャナー4、現像装置5(5Y、5M、5C、5K)、中間転写ユニット6等によって画像形成手段が構成される。
中間転写ユニット6は、無端ベルト状の中間転写体である中間転写ベルト6aを有する。本実施例では、中間転写ベルト6aは、複数の支持部材として、駆動ローラ6b、バックアップローラ6e、従動ローラ6hの3個のローラに張架されており、図中矢印R2方向に周回移動(無端移動、回転)する。中間転写ユニット6は更に、1次転写手段としての転写部材である1次転写ローラ6c、2次転写手段としての転写部材である2次転写ローラ6f等を有している。
本実施例では、感光ドラム1は、図中矢印R1方向に250mm/secのプロセススピード(周速度)で回転するドラム型の感光体である。詳しくは後述するように、本実施例では、該感光体は、シリコン原子を主成分とする非晶質で形成される感光層を有するアモルファスシリコン系感光体(a−Si感光体)である。感光ドラム1は、前露光器2で除電を受けた後、1次帯電器3により均一に帯電される。本実施例では、感光ドラム1の帯電極性は負極性であり、1次帯電器3による帯電電位は約−550Vである。
CCD等の光電変換素子を有する原稿読み取り装置(図示せず)は、原稿の画像情報に対応する画像信号を出力する。レーザービームスキャナー4に内蔵された半導体レーザーは、この画像信号に対応して制御されレーザービームLを出射する。尚、画像形成装置10は、電子計算機(コンピュータ)からの出力信号もプリントアウトすることができる。
画像信号により変調されたレーザー光Lにより走査露光が行われ、感光ドラム1上に静電像(潜像)が形成される。本実施例では、露光部の感光体表面電位は約−30Vである。
本実施例の画像形成装置10は、4個の現像装置5Y、5M、5C、5Kを有する。本実施例では、4個の現像装置5Y、5M、5C、5Kは、それぞれ異なる色、即ち、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色用の現像材料を備えている。本実施例では、4個の現像装置5Y、5M、5C、5Kは、回転可能な現像装置支持体(回転体)51に装着されている(回転式現像ユニット)。そして、この回転体51が回転することによって、所望の現像装置が順次感光ドラム1に対向する現像位置に移動して現像動作を行うようになっている。
感光ドラム1上に形成された静電像は、現像装置5Y、5M、5C、5Kによって反転現像方式で現像される。例えばフルカラー画像の形成時には、感光ドラム1上に各色用の静電像が順次に形成され、その都度、その静電像が対応する色用の現像装置によって現像される。これにより、感光ドラム1上に順次にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像が形成される。
尚、本実施例では、各現像装置5Y、5M、5C、5Kは、現像材料の色、より詳細には、トナー粒子の色が異なることを除いて、実質的に同一の構成とされる。従って、以下、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用であることを表すために符号に与えた添え字Y、M、C、Kは省略して総括的に説明する。
本実施例では、各現像装置5は、主に非磁性トナー粒子と磁性キャリア粒子とを混合した2成分現像材料を用いる2成分接触現像方式を採用する。非磁性トナー粒子としては、重合法で作成した、転写残トナーの少ない高離型性球形非磁性トナー粒子を用いた。又、本実施例では、トナー粒子の帯電極性は負極性である。
感光ドラム1上で現像されたトナー像は、1次転写ローラ6cと、感光ドラム1とが対向している1次転写部N1にて、中間転写ベルト6aに順次転写(1次転写)される。本実施例では、1次転写ローラ6cは、中間転写ベルト6aを内周面側から押圧することで感光ドラム1に当接させて、1次転写部N1において感光ドラム1と中間転写ベルト6aの接触部であるニップ部(1次転写ニップ)を形成する。即ち、中間転写ユニット6には、トナー像を一時的に保持する中間転写ベルト6aと転写バイアス印加部材である1次転写ローラ6cとが設けられており、感光ドラム1と1次転写ローラ6cとで中間転写ベルト6aを挟む構成となっている。
1次転写工程時に、1次転写バイアス印加部材としての1次転写ローラ6cには、1次転写バイアス出力手段としての1次転写バイアス電源6gから、トナーの正規の帯電極性とは逆極性の1次転写バイアスが印加される。本実施例では、この1次転写バイアスの極性は、感光ドラム1の帯電極性とも逆極性である。これにより、1次転写部N1に所定の転写電流が供給される。本実施例では、1次転写バイアスは、定電流制御される。即ち、1次転写工程時に、1次転写電源6gは1次転写ローラ6cに対して、定電流制御された、トナーの正規の帯電極性とは逆極性のバイアスを出力する。例えばフルカラー画像の形成時には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が順次に中間転写ベルト6a上に重ね合わされる。
そして、中間転写ベルト6a上で例えば4色重ねられたトナー像は、2次転写部N2において紙などの転写材Pに転写(2次転写)される。2次転写部N2では、中間転写ベルト6aの外周面側に配置された2次転写バイアス印加部材としての2次転写ローラ6fが中間転写ベルト6aに当接して、中間転写ベルト6aと2次転写ローラ6fとの接触部であるニップ部(2次転写ニップ)を形成する。又、2次転写部N2では、2次転写ローラ6fとバックアップローラ6eとに中間転写ベルト6aが挟まれている。転写材Pは、転写材供給部において、給送カセット7から取り出され、給送ローラ、給送ガイドを経由して2次転写部N2へと進行する。
本実施例では、中間転写ユニット6が備える1次転写ローラ6c、2次転写ローラ6fとしては、芯金と、その外周面に形成した弾性部材としての円筒状の導電性発泡ゴムとを有するものを用いた。1次転写ローラ6cの直径は24mm、2次転写ローラ6fの直径は28mmである。又、1次転写ローラ6c、2次転写ローラ6f共に、表層の体積抵抗率が106Ω・cm(23℃、50%RH)のローラを用いた。但し、これに限定されるものではなく、1次転写ローラ6c、2次転写ローラ6fとしては、体積抵抗率が106〜108Ω・cmの範囲のものを好適に使用することが可能である。
又、本実施例では、中間転写ユニット6が備えるバックアップローラ6eとしては、金属ローラの表面に導電性ゴムをコートしたものを用いた。この導電性ゴムとしては、体積抵抗率が106〜108Ω・cmの範囲のものを好適に使用することが可能である。
1次転写ローラ6cは、その長手方向(回転軸線方向)の両端部が軸受け部材にて回転自在に軸支されると共に、感光ドラム1の母線に平行に配置されている。即ち、本実施例では、1次転写ローラ6cの長手方向は、感光ドラム1及び中間転写ベルト6aのスラスト方向と平行である。そして、1次転写ローラ6cは、スプリングなどの押圧手段(付勢手段)で、中間転写ベルト6aを介して感光ドラム1に一定の力(本実施例では、ローラ長手方向両端で各4N)で押し当てられている。又、本実施例では、1次転写ローラ6cへの転写電圧の印加は、上記の端部軸受けに導電性樹脂を使用することで行っている。
中間転写ベルト6aは、本実施例では、ポリイミドで形成される基材に導電性材料を含有させて体積抵抗率を109Ω・cmに調整した端無状のベルトを用いた。中間転写ベルト6aとしては、上記の他、ポリカーボネート、PVdF、ETFE、PTFE等により形成したベルトを用いることもできる。ベルトの厚さは、通常、50〜200μm程度である。又、本実施例では、中間転写ベルト6aの内周長は530mmである。中間転写ベルト6aは、中間転写ベルト6aの移動方向において2次転写部N2より下流の駆動ローラ6bにより駆動される。本実施例では、中間転写ベルト6aは、感光ドラムの周速度(外周面の移動速度)と同じ250mm/secの周速度(外周面の移動速度)で回転駆動される。
中間転写ベルト6aの体積抵抗率としては105Ω・cm以上1012Ω・cm以下のものを使用することが可能であり、より好ましくは107Ω・cm以上1012Ω・cm以下である。これにより、良好な転写性を確保すると共に、1次転写周期に対して中間転写ベルト6aの電位減衰時定数を適正に保ち、特別の除電手段を用いなくても1次転写と次の1次転写との間に中間転写ベルト6aの電位を減衰させることができる。中間転写ベルト6aの体積抵抗率が1012Ω・cmより大きいと、上記の如き電位減衰の効果が得られなくなり、105Ω・cmより小さいと転写性が著しく低下する虞がある。
トナー像の転写材Pへの2次転写工程後に中間転写ベルト6a上に残ったトナー(転写残トナー)は、中間転写ベルト6aの表面に当接、離間が自在に取り付けられた中間転写ベルト清掃部材6dにより除去され、回収される。中間転写ベルト清掃部材6dは、1次転写工程中には中間転写ベルト6aの表面から離間されており、2次転写工程前のトナー像を乱さないようになっている。
又、1次転写工程後に感光ドラム1の表面に残ったトナー(転写残トナー)は、感光体クリーニング装置8のクリーニング部材(ブレード)により、感光ドラム1の表面から除去され、回収される。転写残トナーが除去された感光ドラム1は繰り返して画像形成に供される。
トナー像が転写された転写材Pは、定着手段としての定着器(熱ローラ定着器)9へと送られ、ここで画像の定着が行われる。
[感光体]
図2は、電子写真感光体(感光体)の層構成の一例について示した模式図である。図2に示す感光体1は、マイナス帯電性のa−Si感光体であり、導電性基体101の上に、非単結晶シリコン系感光層110が堆積された構造を有する。本実施例では、感光層110は、下部注入阻止層102、光導電層103、上部注入阻止層104、及び表面層105を含む構成である。
<基体>
基体101としては、導電性基体が用いられる。導電性基体としては、Al、Cr、Mo、In、Nb、Te、V、Ti、Pd、Fe等の金属、及びこれらの合金を挙げることができる。これらの中でも、Al或いはAl合金は、表面平滑化のための加工性の点で非常に好ましい。
<下部注入阻止層>
下部注入阻止層102は、光受容層が一定極性の帯電処理をその自由表面に受けた際、基体101側より光導電層103側に電荷が注入されるのを阻止する機能を有している。
下部注入阻止層102には、シリコン原子を母材として、導電性を制御する不純物を後述の光導電層103に比べて比較的多く含有させる。下部注入阻止層102に含有される不純物元素としては、負帯電用電子写真感光体の場合、周期表第15族元素を用いることができる。
<光導電層>
光導電層103は、a−Si:H,X(X:ハロゲン原子)からなる層である。
加えて、光導電層103には、伝導性を制御する原子を、光導電層103の層厚方向に不均一な分布状態で含有することが好ましい。これは、光導電層103のキャリアの走行性を調整し或いは補償して、走行性を高次元でバランスさせることにより、帯電能の向上、光メモリー低減、感度の向上のために有効である。伝導性を制御する原子としては、半導体分野における、所謂、不純物を挙げることができ、次のものを用いることができる。即ち、p型伝導性を与える周期表第13族に属する原子(以下「第13族原子」ともいう)、又はn型伝導特性を与える周期表第15族に属する原子(以下「第15族原子」ともいう)を用いることができる。
第13族原子としては、具体的には、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)等があり、特にB、Al、Gaが好適である。又、第15族原子としては、具体的には、窒素(N)、リン(P)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)等があり、特にP、As、Sbが好適である。
光導電層103の層厚は、所望の電子写真特性が得られること、及び経済的効果等の点から、適宜所望に応じて決定され得るものである。この層厚は、好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜45μm、最適には20〜40μmとされる。
<上部注入阻止層>
上部注入阻止層104は、上部から(即ち、表面層側から)の電荷の侵入を阻止し、帯電能を向上させる。そのためには、母体となるa−SiC(シリコン原子と炭素原子を母体する非単結晶材料)系の膜に、p型の伝導性を付与するために、周期表第13族元素を含有させることが好ましい。
周期表第13族元素としては、具体的には、硼素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)等があり、特に硼素が好適である。
上部注入阻止層104の層厚は、所望の電子写真特性が得られること、及び経済的効果等の点から、好ましくは5nm以上1000nm以下とされる。この層厚が5nm未満になると、表面側からの電荷の注入阻止能が不充分になって充分な帯電能が得られず電子写真特性の低下を招くことがあり、1000nmを超えると電子写真特性の向上は期待できず、むしろ感度等の特性の低下を招くことがある。
<表面層>
表面層105は、主に短波長光透過性、高解像度、連続繰り返し使用耐性、耐湿性、使用環境耐性、良好な電気特性などに関して良好な特性を得るために設けられている。本実施例で用いた感光体1の表面層105の材質は、シリコン原子と炭素原子を母体する非単結晶材料a−SiCからなる。
以上のような感光層110は、プラズマCVD法(p−CVD法)、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、光CVD法、熱CVD法などの周知の薄膜堆積法によって形成することができる。p−CVD法としては、RF帯、VHF帯、M帯の周波数帯を利用したものが利用されており、上述の各層は、周知の装置及び膜形成方法にて製造される。
[現像材料]
次に、本実施例にて現像装置5Y、5M、5C、5Kにて用いられる現像材料について説明する。
前述のように、a−Si感光体と中間転写体とが組み合わされて用いられると、1次転写部での感光体及び中間転写体のスラスト方向の領域におけるトナー像の占める割合により、トナー像の領域に流れる電流が変わることがある。そのため、トナー像のスラスト方向幅に依存して、転写されずに感光体上の転写残トナー量が変わり、結果として、画像濃度が変化することがある。この問題は、特に、中間転写体として電気的に中抵抗(107〜1012Ω・cm)のものを用いる場合、又1次転写バイアスを定電流制御する場合に顕著になり易い。本発明の目的の1つは、a−Si感光体を用い、且つ、中間転写体を用いる場合に、該感光体から中間転写体への画像の転写部において、画像の幅に拘わらず、安定した転写工程を行うことを可能とすることである。又、本発明の目的の1つは、a−Si感光体を反転現像方式で用い、且つ、感光体に直接電流が流れ易い中間転写体を用いた画像形成装置において、トナー像のスラスト方向幅が広いか狭いかに拘わらずに、安定した1次転写を行うことを可能とすることである。
そこで、本実施例では、a−Si感光体である感光ドラム1と中間転写ベルト6aとを用いる画像形成装置10において、現像剤が、トナー粒子と、トナー粒子の帯電極性と異なる帯電極性の粒子(以下「逆極性粒子」という)とを含んでいる構成とする。特に、本実施例では、反転現像方式を採用しており、感光ドラム1の帯電極性とトナーの帯電極性とが同じである。従って、本実施例では、現像剤が感光ドラム1の帯電極性と異なる帯電極性の粒子である逆極性粒子を含んでいる。
次に、本実施例の効果を具体的な実験結果に即して更に説明する。ここでは、比較のために、本発明に従う本実施例の現像剤と、対照のための比較例の現像剤とを用意した。これら現像剤は、キャリアと混合されて、2成分現像材料として使用される。
・本実施例の現像剤
本実施例の現像剤は、トナー粒子として、懸濁重合法により生成した重合トナーを有する。この重合トナーは、ワックスからなるコアを有し、又極性樹脂としての熱可塑性ポリエチレン樹脂をシェルとした、コア/シェル構造の球形トナーである。このような重合トナー自体は、周知の方法により製造される周知のものである。又、本発明においては、トナー粒子自体は、利用可能なものから適宜選択して用いることができる。トナー粒子は、重合トナーに限らず、粉砕トナーを球形化処理して或いは該処理無しで用いることもできる。本実施例では、トナー粒子の平均粒径は、7μmである。尚、トナー粒子の平均粒径は、3μm以上10μm以下であることが好ましい。これより小さいとトナーの付着量が増加して安定した現像動作を行うことが困難であり、一方これより大きいと画像の粒状性が悪化する。
又、上記トナー粒子に、流動性向上を目的として平均粒径が約20nm(=0.02μm)のシリカ及び酸化チタンを外添した。本実施例では、この外添剤を「基礎外添剤」という。本実施例では、この基礎外添剤は、トナー粒子100重量部に対して、各0.5重量部ずつ外添した。尚、このようなトナーの流動性向上等のための外添剤の平均粒径は、20nm以上70nm以下であることが好ましい。これより小さいとトナーへの埋め込みが発生しやすく流動性向上の効果が不十分となる場合があり、一方これより大きいと遊離しやすく、クリーニングブレードなどへ付着しクリーニング不良の原因となる場合がある。又、所期の効果を得られるように適宜設定し得るものであるが、一般に、このような外添剤は、所期の目的を達成できること、又経済的効果等の点からトナー粒子100重量部に対して0.1重量部以上5重量部以下外添される。尚、トナーの流動性向上等のために用いられる外添剤としては、次のようなものが挙げられる。酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化スズ、酸化亜鉛等の金属酸化物;窒化ケイ素等の窒化物;炭化ケイ素等の炭化物;硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の金属塩;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩;カーボンブラック;シリカ等。これらの外添剤は単独で使用しても、複数併用してもよい。又、トナーの外添剤としては、疎水化処理を行ったものが好ましい。
そして、更に、本発明に従う逆極性粒子として、平均粒径100nm(=0.1μm)の球形シリカを外添した。本実施例では、逆極性粒子は、トナー粒子100重量部に対して、4重量部外添した。又、本実施例では、この逆極性粒子としての球形シリカは、トナー本体(トナー母体)やキャリアに対して正極性の帯電性を維持するように、アミノ変性シリコーンオイルとアミノシランカップリング剤(6%重量部)で表面処理を施した。このような表面処理方法自体は、公知であり、又本発明においては利用可能なものから適宜選択して用いることができる。
・比較例の現像剤
比較例の現像剤は、上記本実施例の現像剤と同じトナー粒子と基準外添剤とを同じ割合で備える。即ち、比較例の現像剤は、本実施例の現像剤から逆極性粒子を除いたものである。
・実験条件及び結果
トナー粒子へのトナー粒子以外の粒子の外添条件の異なる、本実施例の現像剤と比較例の現像剤を、それぞれ同じ磁性キャリア粒子に混合して、2成分現像材料として用いた。
そして、この2種類の現像材料を用いて、トナー像のスラスト方向幅が異なる画像に対する、1次転写部N1における転写電流と転写残トナー量との関係を測定した。結果を図3に示す。結果は、本実施例の画像形成装置100にて用いた全ての色について実質的に同じであった。
ここで、転写残トナー量は非常に少なく、単位面積当たりの重量が正確に測定できないため、反射濃度を転写残トナー量として代用した。次にその測定方法について説明する。
(1)感光ドラム1上の転写残トナーを透明テープで剥離した後に白紙上に貼り付け、反射濃度を測定する。反射濃度は、反射濃度計(X−rite530分光濃度計)を用いて行った。
(2)透明テープを白紙に貼り付け、反射濃度を測定する。反射濃度計は上記と同じものを用いた。
(3)上記(1)と(2)の反射濃度の差分を転写残トナー反射濃度とする。
評価用の画像としては、1次転写ローラ6cの長手方向の長さ310mmに対して、スラスト方向幅が290mmのベタ画像(最高濃度レベルの画像)と、スラスト方向幅が10mmのベタ画像とを用いた。
図3中プロット(a)に示すように、ベタ画像のスラスト方向幅が290mmの場合、本実施例(▲)、比較例(■)で共に、転写電流が約25μAで転写残トナー量が最小となる。
これに対して、図3中のプロット(b)に示すように、ベタ画像のスラスト方向幅が10mmの場合、転写残トナーが最小となる転写電流値は、トナー粒子に逆極性粒子を外添した本実施例(△)では約34μA、比較例(□)では約40μAとなった。
そのため、本実施例(▲、△)においては、転写電流を25μA近傍に設定することで、トナー像のスラスト方向幅に依存せずに、良好な転写を行うことが可能である。即ち、全画像幅に対応した最適な転写電流を決定することが容易である。
一方、比較例(■、□)おいては、転写電流が30μA以下の場合には、トナー像のスラスト方向幅が狭い場合に、又転写電流が30μA以上の場合には、トナー像のスラスト方向幅が広い場合に、それぞれ転写残トナー量が多くなる。このため、比較例においては、全画像幅に対応した最適な転写電流を決定することが困難となっている。
又、トナーの帯電量が使用条件(作像枚数、画像比率、温湿度など)に応じて変化すると、上述のような転写効率の曲線は水平方向にシフトする。図3中のプロット(a)のように、設定転写電流(例えば25μA)の近傍で、転写電流の変化に対する転写残トナー量の変化が小さい場合は、上記のような変動に対しても転写残トナー量は変化しない。これに対し、図3中のプロット(b)のように、設定転写電流(例えば25μA)の近傍で、転写電流の変化に対する転写残トナー量の変化が大きい場合は、上記のような変動に敏感に反応し、転写残トナー量が変化してしまう。その結果、画像の濃度や色味も変化してしまう。
上述のような結果が得られる理由は、次のように説明することができる。
図4に、本実施例、比較例の各現像剤を用いて形成した各トナー像を1次転写部N1において感光ドラム1から中間転写ベルト6aに1次転写する時の転写電圧−転写電流特性(以下「V−I特性」という)を示す。
図4に示すように、スラスト方向幅290mmのベタ画像を転写する時のV−I特性は、現像剤の種類に依存していない。しかし、白地部(画像は書き込まれず、現像動作は行う)に対して転写工程を行う場合のV−I特性は、本実施例と比較例とで、即ち、トナー粒子に対する「逆極性粒子」の外添の有り無しで差が見られる。そして、同じ転写電圧に対して流れる転写電流の絶対値の大小の序列は、
ベタ画像<白地部−逆極性粒子有り<白地部−逆極性粒子無し
となっている。
ベタ画像部と白地部とでは感光ドラム1の表面電位が異なっており、感光ドラム1の表面電位と転写電圧との電位差は、白地部よりもベタ画像部の方が小さい。そのため、ベタ画像部での転写電流は最も少なくなっている。
しかし、感光ドラム1上の白地部の電位と転写電圧との電位差が同じであるにも拘わらず、「逆極性粒子」が外添されているトナー用いる場合には転写電流が少なくなっている。
ここで、本実施例、比較例の各現像剤を用いて現像動作を行った後の白地部に相当する感光ドラム1上の付着物を電子顕微鏡で観察した。その結果、比較例では付着物が殆ど見られなかったのに対し、本実施例では、逆極性粒子として用いた平均粒径100nmの球形シリカが多数付着していた。
このことから、トナー本体やキャリアに対して正極性の帯電性となるように表面処理した球形シリカは、感光ドラム1上の非画像部へと選択的に付着することが分かる。そして、この球形シリカが1次転写部N1で感光ドラム1と中間転写ドラム6aとの接触を阻害することで、感光ドラム1上の非画像部へ流れる転写電流を少なくしているものと考えられる。その結果、トナー像の領域に一定量の転写電流を流すための総転写電流が、スラスト方向全領域のトナー像に対する適正転写電流に近づき、トナー像のスラスト方向幅による転写残トナー量の変化が少なくなるものと考えられる。
尚、上述のように白地部に付着させる逆極性粒子としては、本実施例にて用いた平均粒径100nmの球形シリカ粒子の替わりに、例えば粒径が数μm程度の正帯電性の樹脂粒子を用いることもできる。これにより、感光ドラム1上の白地部と中間転写ベルト6aとのギャップがより大きくなり、白地部の静電容量がより小さくなることで、感光ドラム1上の白地部へ流れ込む転写電流がより少なくなる。その結果、トナー像の領域に一定量の転写電流を流すための総転写電流が、よりスラスト方向全領域のトナー像に対する適正転写電流に近づき、トナー像のスラスト方向幅による転写残トナー量の変化がより少なくなる。
この逆極性粒子は、転写バイアスと同極性であるため、中間転写ベルト6aには1次転写されず、感光ドラム1の表面に残る。従って、典型的には、この逆極性粒子は、感光体クリーニング装置8により除去される。逆極性粒子として感光ドラム1の表層の材料よりも軟らかい材料(樹脂など)を用いたり、角の少ない形状のもの(球形)を用いたりすることは、感光ドラム1上からのクリーニングの時に感光ドラム1へのダメージを少なくする点で好ましい。
又、例え逆極性粒子が中間転写ベルト6aに1次転写され、更に転写材P上に2次転写された場合にも、画像品位を低下させないために、逆極性粒子は、次のようなものであることが好ましい。即ち、逆極性粒子はトナー粒子よりも充分に小さいものを用いるか、それに代えて或いは加えて、無色や白色のものを用いることが好ましい。
このように、逆極性粒子としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の無機材料粒子や、ポリスチレン、シリコーン、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)等の有機樹脂粒子を好適に用いることができる。このうち、シリカ粒子は、離型性確保の点で有利である。又、樹脂粒子は、上述のように感光ドラム1より軟らかくし易く、又球形にし易いこと等の点で有利である。そして、逆極性粒子の表面には、適宜、トナー粒子とは異なる帯電極性を確保するために表面処理を施すことができる。斯かる処理としては、例えば上述のアミノ変性シリコーンオイルとアミノシランカップリング剤(6%重量部)での表面処理が挙げられる。この表面処理方法自体は周知である。又、本発明においては、所望の帯電特性を確保することができれば逆極性粒子の表面処理方法は、利用可能なものから適宜選択して用いることができる。
そして、逆極性粒子の平均粒径は、0.05μm以上5μm以下であることが好ましい。これより小さいと、上述のような感光ドラム1と中間転写ドラム6aとの接触を阻害するスペーサーの如き作用を得ることができなくなり、一方これより大きいと画像上に逆極性粒子が悪影響を与える虞がある。より好ましくは、0.1μm以上1μm以下である。又、好ましくは、逆極性粒子の平均粒径は、トナー粒子の平均粒径よりも小さい。
又、所期の効果を得られるように適宜設定し得るものであるが、逆極性粒子は、トナー粒子100重量部に対して0.1重量部以上5重量部以下外添することが好ましい。これより少ないと非画像領域への付着が少なく、所期の効果が充分に得られず、これより多いと現像器内でトナーから遊離しやすく、トナーの帯電量が安定しないケースが生じる。より好ましくは1重量部以上5重量部以下である。
又、逆極性粒子は、球形度(形状係数)SF−1の値で見たとき100〜200の範囲の実質的に球形状であることが好ましい。尚、本明細書において、この逆極性粒子の球形度は、次の方法より求めた。日立製作所(株)社製の走査型電子顕微鏡S−4700により逆帯電粒子をランダムに300個以上抽出して測定し、ニレコ社製の画像処理解析装置Luzex3を用いて次式によって導かれる球形度を用いた。
球形度SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(π/4)×100
[上記式中、MXLNGは逆極性粒子の最大径であり、AREAは逆極性粒子の投影面積を表わす。]
又、本明細書において、トナー粒子の平均粒径は、コールターカウンターTA−II(コールター社製)を用いて測定した体積平均粒径である。又、本明細書において、トナー粒子に外添されるトナー以外の粒子の平均粒径は、次の方法により測定した個数平均粒径である。即ち、走査型電子顕微鏡FE−SEM((株)日立製作所製S−4700)により1万〜10万倍に拡大したトナー粒子表面の写真を撮影し、その拡大写真を用いて、視野中の300個の粒子の粒径を測定して平均粒径を求めた。
以上、本実施例によれば、転写バイアスに対して電流を流すa−Si感光体において、非画像部に外添剤などの粒子を積極的に付着させることで、感光体と中間転写体との間に空隙を設けて電流の流れを阻害することができる。その結果、非画像部に逃げる電流を抑えることで、トナー像領域への電流を安定化させることができる。従って、本実施例によれば、a−Si感光体を反転現像方式で用い、且つ、感光体に直接電流が流れ易い中間転写体を用いた画像形成装置において、トナー像のスラスト方向幅が広いか狭いかに拘わらずに、安定した1次転写を行うことが可能となる。
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではないことを理解されたい。
例えば、上述の実施例では、画像形成装置は、1つの感光体上に複数色(種類)のトナー像を順次に形成して、その都度そのトナー像を回転する中間転写体に1次転写する方式(1ドラム4サイクル式)のものであった。しかし、これに限定されるものではなく、複数の感光体上に複数色(種類)のトナー像を形成して、各感光体上から回転する中間転写体上に順次に1次転写する方式(タンデム式)のものであってもよい。
例えば、図5は、タンデム式の画像形成装置の一例の概略断面を示す。図5に示す画像形成装置20は、複数の画像形成部として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成するための第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKを有する。尚、図5の画像形成装置20において、図1の画像形成装置10のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付し、詳しい説明は省略する。各画像形成部SY、SM、SC、SKは、中間転写ベルト6aの表面移動方向に沿って並置されている。斯かる構成により、各画像形成部SY、SM、SC、SKにおいて形成されたトナー像は、1次転写ニップN1Y、N1M、N1C、N1Kにおいて中間転写ベルト6a上に順次に重ね合わせて転写(一次転写)される。その後、中間転写ベルト6a上のトナー像は、2次転写ニップN2において転写材Pに転写(二次転写)される。斯かる構成の画像形成装置20においても、本発明を適用して、上記実施例と同様の効果を得ることができる。
又、上記実施例では、現像材料は2成分現像材料であるものとして説明したが、画像形成装置が、1成分現像材料を用いるものであっても、本発明を適用することができ、上記実施例と同様の効果を得ることができる。
本発明を適用できる画像形成装置の一実施例の概略断面構成図である。 a−Si感光体の層構成の一例を示す模式図である。 転写残トナー量と転写電流との関係のトナー像のスラスト方向幅に対する依存性を示すグラフ図である。 転写電圧−転写電流特性のトナー像のスラスト方向幅に対する依存性を示すグラフ図である。 本発明を適用し得る画像形成装置の他の実施例の概略断面構成図である。
符号の説明
1 感光ドラム(像担持体)
6a 中間転写ベルト(中間転写体)
6c 1次転写ローラ(1次転写部材)
6g 1次転写電源(1次転写バイアス出力手段)
5 現像装置(現像手段)

Claims (11)

  1. 静電像が形成されるアモルファスシリコン系の感光体と、前記感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記感光体を画像情報に応じて露光して前記感光体上に画像部と非画像部とからなる静電像を形成する露光手段と、前記感光体上に形成された静電像を現像位置で現像剤を用いて現像する現像装置と、前記現像装置によって現像された前記感光体上の画像が転写される中間転写体と、前記中間転写体を前記感光体に接触させ転写のための定電流制御された電圧が印加されて前記感光体上の画像を前記中間転写体上に静電的に転写させる転写手段と、を有する画像形成装置において、
    前記現像剤は、トナー粒子と、前記トナー粒子とは帯電極性が異なる逆極性粒子と、を有し、前記逆極性粒子の平均粒径は0.05μm以上5μm以下であり、前記現像位置で、静電像の前記画像部に前記トナー粒子を、静電像の前記非画像部に前記逆極性粒子をそれぞれ選択的に付着させ、前記画像部に付着した前記トナー粒子を前記転写手段によって前記中間転写体に転写させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記感光体と前記トナー粒子とは帯電極性が同じであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記転写手段は、前記感光体との間で前記中間転写体を挟持する部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記中間転写体の体積抵抗率は107Ω・cm以上1012Ω・cm以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記中間転写体は、無端ベルト状に形成されたシート部材であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記逆極性粒子はシリカ粒子であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記逆極性粒子は樹脂粒子であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記逆極性粒子の平均粒径は、前記トナー粒子の平均粒径よりも小さいことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. アモルファスシリコン系の感光体を帯電させる帯電工程と、
    帯電した前記感光体を画像情報に応じて露光して前記感光体上に画像部と非画像部とからなる静電像を形成する露光工程と、
    前記感光体上に形成された静電像を現像位置で現像剤を用いて現像する現像工程と、
    転写部で転写手段により前記感光体に接触させられた中間転写体を介して前記感光体に定電流制御された電圧を印加して前記感光体上の現像された画像を前記中間転写体に転写する転写工程と、
    を有する画像形成方法において、
    前記現像剤は、トナー粒子と、前記トナー粒子とは帯電極性が異なる逆極性粒子と、を有し、前記逆極性粒子の平均粒径は0.05μm以上5μm以下であり、
    前記現像工程では、静電像の前記画像部に選択的に前記トナー粒子を付着させると共に、静電像の前記非画像部に選択的に前記逆極性粒子を付着させ、
    前記転写工程では、静電像の前記非画像部に付着している前記逆極性粒子によって前記電圧の印加により静電潜像の前記非画像部に流れ込む電流の発生を抑制しつつ、静電像の前記画像部に付着しているトナー粒子を前記中間転写体に静電的に転写させる、
    ことを特徴とする画像形成方法。
  10. 前記感光体と前記トナー粒子とは帯電極性が同じであることを特徴とする請求項9に記載の画像形成方法。
  11. 前記中間転写体の体積抵抗率は107Ω・cm以上1012Ω・cm以下であることを特徴とする請求項9又は10に記載の画像形成方法。
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