JPH08136823A - 内視鏡用可撓管 - Google Patents

内視鏡用可撓管

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Publication number
JPH08136823A
JPH08136823A JP6273310A JP27331094A JPH08136823A JP H08136823 A JPH08136823 A JP H08136823A JP 6273310 A JP6273310 A JP 6273310A JP 27331094 A JP27331094 A JP 27331094A JP H08136823 A JPH08136823 A JP H08136823A
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JP
Japan
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flexible tube
resin layer
endoscope
bending
flexible
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Pending
Application number
JP6273310A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuto Tanaka
靖人 田中
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
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Publication of JPH08136823A publication Critical patent/JPH08136823A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】内視鏡1の可撓管14の内側から可撓性の螺旋
管のフレックス15、その外周に細線を網状に編組して
可撓性のブレード16を形成し、このブレード16の外
周に樹脂層17を設ける。このような可撓管14の樹脂
層17の外周に、さらにブレード18を設け、その外周
に樹脂層19を設けて内視鏡用可撓管を形成する。ブレ
ード16,18を被覆しようとする可撓管14の構成層
の外周に直接にブレード16,18を編組、形成する内
視鏡用可撓管の製造方法。 【効果】本発明の可撓管によれば、ブレードと樹脂層が
それぞれ少なくとも2層に構成され、この可撓管で構成
された内視鏡は、対物光学系を観察対象への近接・対向
操作が容易になる。また、本発明の可撓管は、簡単に組
み立てることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内視鏡の可撓管に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、被検者の体腔内に細長の挿入
部を挿入して体腔内の臓器を観察したり、必要に応じ
て、処置具挿通チャンネルに挿通した処置具を用いた各
種治療や生体内組織を採取できる内視鏡装置が広く用い
られてきた。また、医学分野だけではなく工業の分野に
おいても、ボイラ、タービン、各種エンジン、化学プラ
ント等に付設されている管状物の内部の傷や腐食等の観
察、あるいは管内表面の付着物の採取等に工業用内視鏡
が広く使用されている。
【0003】一般に、内視鏡検査では、内視鏡の操作側
基端部の操作部に設けられた湾曲ノブによって挿入部の
先端の湾曲部を湾曲させたり、同時に、操作部を回転さ
せることによって可撓管全体を捻って回転させる操作が
行われる。この操作によって湾曲部の先端に設けられた
対物光学系を観察対象に向けたり、接近させることが行
われる。この操作部の回転に対する先端部の回転追従性
を向上させるために、例えば特開平4−235518号
公報のような工業用内視鏡の可撓管では次のような構成
としていた。すなわち、内側から薄板状部材を螺旋状に
巻回して形成した可撓性の螺旋管のフレックス、金属等
で形成された細線を網状に編組した可撓性のブレード、
熱可塑性エラストマー等からなる樹脂層を形成し、さら
に、その外側の最外装のブレードからなる保護チューブ
で構成されている。この最外装に設けられたブレード
は、先端部の回転追従性を向上させるのに大きな役割を
はたしている。
【0004】従来、前述のような内装及び最外装のブレ
ードは、次の手段で形成していた。すなわち、樹脂また
は金属製の棒状の芯材の周囲に細線を網状に編組したも
のから芯材を抜いたものを内視鏡のフレックスや樹脂層
の外側に被覆することで可撓管上に構成していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ものでは、樹脂または金属製の棒状の芯材の周囲に、金
属等の細線を網状に編組し、芯材を抜き取ったブレード
を形成して内装のブレードとし、この内装のブレードを
フレックスの外側に装着する。さらに、このブレードの
外側に樹脂層を形成して可撓管の1つの構成物を作る。
一方、前述の内装のブレードと同様な工程で製造したブ
レードをさらに最外周に被覆することにより最外装のブ
レードを形成していた。そのため、特に可撓管部が長い
内視鏡の場合には、内装のブレードをフレックスの外側
に、外装のブレードを樹脂層の外側にそれぞれ装着する
のは容易ではなく、可撓管の組立は非常に困難であっ
た。本発明は、前記従来の技術の欠点に着目してなされ
たもので、その目的とするところは、操作部を回転させ
たときの先端部の回転追従性が良好であり、組立が容易
な内視鏡用可撓管を提供することである。
【0006】
【問題を解決する手段及び作用】本発明は、可撓性の螺
旋管のフレックスと細線を網状に編組した可撓性のブレ
ードと樹脂層を内側から積層して構成される内視鏡用可
撓管において、前記フレックスの外側にブレードと樹脂
層を交互に少なくとも各々2層設けた内視鏡用可撓管で
ある。
【0007】また、本発明は、ブレードが被覆される可
撓管の構成物の外周に直接に細線を編組してブレードを
形成する内視鏡用可撓管の製造方法である。
【0008】これによれば、2層のブレードは、樹脂層
と交互に可撓管の全長にわたって結合されるので、可撓
管の捻り剛性は向上し、内視鏡の操作部を回転させたと
きの先端部の回転追従性が良好になる。また、ブレード
をその内側に既に構成された構成物の外周に直接に形成
できることになり、芯材の外周に形成したものをフレッ
クスや樹脂層の外周に装着する工程がなくなる。
【0009】
【実施例】実施例中の基端または基端側と記載されてい
るものは、本内視鏡を操作する術者側の端部または方向
を意味し、先端または先端側と記載されているものは術
者より遠い方の端部または方向を意味する。また、各実
施例を通して、同じ構成要素には同一の符号を付して説
明する。
【0010】(第1の実施例)以下、図1乃至7図を参
照して、本発明の第1の実施例を説明する。図1は、第
1の実施例に係わる内視鏡装置の概要を示している。内
視鏡装置は、内視鏡1、照明用光源2、カメラコントロ
ールユニット3及びモニター4等で構成されている。前
記内視鏡1は、術者が手元側で操作する比較的大径の操
作部5の先端側に、細長で可撓性を有する観察対象物に
挿入するための挿入部6の基端が連結されている。この
挿入部6は、基端側の可撓管14と、この可撓管14の
先端側に湾曲可能な湾曲部7と、さらに、この湾曲部7
の先端の先端硬質部8とから構成されている。
【0011】また、前記操作部5には湾曲部7を所定の
方向へ湾曲させるための湾曲操作ノブ9が設けられ、さ
らに、操作部5からユニバーサルコード10が側方へ延
出されている。このユニバーサルコード10の先端に接
続された光源コネクタ11は、前記の先端硬質部8へ観
察対象部分を照明するための照明用光源2とユニバーサ
ルコード10を接続している。この光源コネクタ11か
らケーブル12が延出され、ケーブル12は、先端にカ
メラコントロールユニット・コネクタ13が設けられて
いて、カメラコントロールユニット3に接続されてい
る。
【0012】図3は、湾曲部7の構造を示している。図
1で示された挿入部6の先端側に設けられた湾曲部7
は、複数の湾曲駒20により形成されている。湾曲駒2
0は、略円筒形をなす金属管からなり、湾曲駒20の外
周の向かい合った2カ所に中心部に向かう凹部21を設
ける。この凹部21に弾性を有する例えば、金属製のコ
イル状のパイプ等からなる管状弾性体22が溶接やロウ
付け等の固定手段によって固定されている。この管状弾
性体21によって複数の湾曲駒20は、一定間隔を有し
て直列に連結されている。また、それぞれの湾曲駒20
の2カ所の凹部21に対して、湾曲駒20の中心を基点
として90度離れた円周部の2カ所に2本のアングルワ
イヤ24が挿通自在なワイヤ挿通穴23を穿設する。ア
ングルワイヤ24の先端は、先端硬質部8に固定され、
基端は、前述した操作部7の湾曲操作ノブ9によって作
動する後述のアクチュエータ28に連結されている。こ
のような構造により、湾曲操作ノブ9を操作して、アン
グルワイヤ24の一方を引っ張り他方を緩めることによ
って、管状弾性体21が曲げられ2方向湾曲が行われ
る。
【0013】図4は、前述した湾曲状態を示すものであ
り、ワイヤ24aとワイヤ24bの先端は、先端硬質部
8に固定されていて、同じく管状弾性体21の先端も、
先端硬質部8に固定されている。前記のように、湾曲操
作ノブ9を操作してワイヤ24aを引っ張り、ワイヤ2
4bを緩めることによって、管状弾性体21が曲げら
れ、この管状弾性体21で連結された湾曲駒20が管状
弾性体21の湾曲に追従して連結されている。ワイヤ2
4aと、ワイヤ24bを元のように均等な張力がかかる
ようにすれば、管状弾性体21も真直に復元し湾曲が解
除される。
【0014】4方向湾曲の場合を図5に示す。2方向湾
曲と同じような略円筒形をなす金属管からなる複数の湾
曲駒25の円周部に、4つのワイヤ挿通穴26を等分に
穿設する。これらの4つのワイヤ挿通穴26のうち、対
向する一対の2つのワイヤ挿通穴26にはコイル状のパ
イプ等の管状弾性体27の一端がワイヤ挿通穴25と同
心状態で溶接やロウ付け等で固定される。管状弾性体2
7の他端は、同様に、隣合う湾曲駒25にワイヤ挿通穴
26と同心状態で固定される。すなわち、一対の管状弾
性体27は、隣合う湾曲駒25の間にワイヤ挿通穴26
と同心状態で挟持される形で固定される。このようにし
て複数の湾曲駒25を連結しているが、管状弾性体27
は、湾曲部7の長手軸方向の一対毎に湾曲駒25の中心
を基点として90度ずらして配設されている。
【0015】前述の湾曲駒25に穿設されたワイヤ挿通
穴26と管状弾性体27が形成する4つの穴に、それぞ
れ4本のアングルワイヤ24が挿通され、その先端が先
端硬質部8に固定されている。アングルワイヤ24の基
端側は、2方向湾曲と同じように、操作部7の湾曲操作
ノブ9によって作動する後述のアクチュエータ28に連
結されている。従って、4本のアングルワイヤ24を選
択的に引き同時に他を緩めることによって、管状弾性体
27が曲げられ、湾曲部7の湾曲が行われる。湾曲の解
除においても、2方向湾曲で述べたと同じように行われ
るので詳述を省略する。
【0016】図6にはアングルワイヤ24に張力を与え
るためのアクチュエータ28が示されている。アクチュ
エータ28は、全体的に略円筒形をなし、可撓管14の
内部に設けられている。アクチュエータ28は、中心部
に温度上昇により収縮する形状記憶合金ワイヤ29を有
している。形状記憶合金ワイヤ29は、電気的な絶縁性
を有する弾性材からなる絶縁チューブ30の内径部に収
納されている。絶縁チューブ30の内径は、可撓管14
が湾曲しない状態では、形状記憶合金ワイヤ29との隙
間が十分確保できる大きさになっている。絶縁チューブ
30の基端に、これも絶縁材の固定部材31を設け、形
状記憶合金ワイヤ29の基端を固着している。絶縁チュ
ーブ30の外周は、線材をコイル状に形成した可撓性を
有するステー部材32が嵌着されている。ステー部材3
2の長さは、絶縁チューブ30よりもやや長く形成され
ている。そして、ステー部材32を絶縁チューブ30の
外周に嵌着したときに、ステー部材32の先端側は、絶
縁チューブ30の先端よりも突出するようにしている。
さらに、ステー部材32の略全外周は、弾性チューブ3
3、例えば、樹脂製の熱収縮チューブなどで密着されて
覆われている。アクチュエータ28は、アングルワイヤ
24の本数だけ設置されている。
【0017】前述したようにアングルワイヤ24は、先
端を先端硬質部8に固定され、湾曲部7で複数の湾曲駒
20,25のワイヤ挿通穴23,26に挿通されてい
る。そして、アングルワイヤ24は、可撓管14部分で
可撓性を有した線材をコイル状に形成したコイルシース
34の中を挿通されている。アングルワイヤ24の基端
は、前述したアクチュエータ28に収容された形状記憶
合金ワイヤ29の先端に加締めなどで固着されている。
また、コイルシース34の先端部は、可撓管14の先端
側口金(図示していない)に固定されている。そして、
コイルシース34の基端部には口金35が固着されてい
て、この口金35の外径部がアクチュエータ28のステ
ー部材32の内径部に嵌合固定されている。
【0018】形状記憶合金ワイヤ29の先端と基端に、
それぞれリード線35を1本ずつ接続し通電可能にす
る。リード線35は、アクチュエータ28の基端側の固
定部材31を貫通して、可撓管14内を通り、操作部5
の湾曲操作ノブ9の湾曲制御部(図示しない)に接続さ
れている。湾曲制御部は、湾曲操作ノブ9の回転操作に
よる回転角度に応じて、状記憶合金ワイヤ29に通電す
る電流値を制御する。形状記憶合金ワイヤ29は、通電
された電流値に応じて発熱し、温度が上昇することによ
り収縮する。この形状記憶合金ワイヤ29の収縮は、ア
ングルワイヤ24に張力をかけるので湾曲部7が湾曲す
ることになる。
【0019】次に本発明の主要部分である可撓管に係わ
る第一の実施例を図2によって説明する。この可撓管1
4は、内側から帯状の金属製薄板素材を側端部に適当な
間隔をあけて螺旋状に巻回してなる可撓性を有するフレ
ックス15と、このフレックス15の外周に金属製の細
線を網状に編組して層を構成した可撓性を有する第1の
ブレード16を設ける。この第1のブレード16は、既
に形成されている前記フレックス15を芯としてこの外
周上に、金属製の細線を直接編み込むことにより形成さ
れるものである。この第1のブレード16の外周に熱可
塑性エラストマー等からなる第1の樹脂層17を形成す
る。第1の樹脂層17は、既に形成されたフレックス1
5の層と第1のブレード16の層からなる可撓管14の
構成物を熱可塑性エラストマー等の樹脂の溶液中に浸漬
したり、あるいは、前記可撓管14の構成物を樹脂成形
機に挿入して外周に樹脂を塗布する等の方法によって形
成される。さらに、第2のブレード18を前記第1のブ
レード16を形成したと同じように第1の樹脂層17の
外周に直接編組する。最後に、この第2のブレード18
の外周に最外装である第2の樹脂層19を第1の樹脂層
17を形成したのと同様な方法で形成している。
【0020】この第1の実施例の可撓管によれば、ブレ
ードと樹脂層がそれぞれ二重に構成されているために、
可撓管の捻り剛性が向上できる。従って、挿入部の長い
内視鏡であっても、操作部の回転操作に対する可撓管の
回転追従性が良くなる。このことにより、この可撓管で
構成された内視鏡は、先端硬質部に設けられた対物光学
系を観察対象に近接させたり、対向させたりする操作が
容易になる。従って、この内視鏡を操作する術者に負担
をかけずに、簡単確実な観察を実現することができる。
【0021】また第一の実施例の可撓管のブレードの形
成方法は、形成しようとするブレードの内側の可撓管の
構成物を芯として、その外周に細線を直接編組するもの
である。このことは、可撓管を組み立てる上で、従来の
ような細線を網状に編組したものから芯材を抜いたり、
芯材を抜いた網状の管を形成しようとするブレードの内
側の部材の外周に被覆したりする手数のかかる厄介な工
程を完全に省略することを可能にする。従って、この第
一の実施例による可撓管は、組立性が向上し、このよう
な可撓管は、簡単に組み立てることができるようにな
る。
【0022】図7は、前述のように構成された内視鏡1
をボイラや化学プラント等に配管されたパイプ41の内
部の検査に使用する場合を図示したものである。内視鏡
1の挿入部6をセンタリングデバイス36に挿入し、観
察対象であるパイプ内にセンタリングデバイス36と一
緒に挿入する。センタリングデバイス36は、内視鏡1
をパイプ41の中に挿入する際に先端硬質部8をパイプ
41の略中心に位置させて、パイプの全内周を観察でき
るようにするものである。
【0023】また、センタリングデバイス36は、内視
鏡1の挿入方向の先端と基端側に周囲を円弧状に面取り
されたフランジ37a,37bを有している。このフラ
ンジ37a,37bをシリンダ38で連結している。フ
ランジ37a,37bとシリンダ38を貫通する内視鏡
1の挿入穴39が穿設されている。挿入穴39は、フラ
ンジ37a,37bの中心軸から偏心して穿設され、こ
の挿入穴39に挿入される内視鏡1の挿入部6もフラン
ジ37a,37bの中心から偏心して設置される。
【0024】図7では、パイプ41の内部の傷を検出す
るための超音波探傷プローブ40を併用している。超音
波探傷プローブ40は、シリンダ38の中心を挟んで挿
入部6とは反対側に偏心して配設されている。超音波プ
ローブ40は、パイプ41の内周面の凹凸に応じて上下
動し、常にパイプ41の内周面に接触するようになって
いる。このような内視鏡の使用により、パイプの内表面
の傷も、その内部に発生した傷も同時に検査、探傷可能
となる。
【0025】(第2の実施例)図8によって、本発明の
第2の実施例を説明する。本実施例の可撓管は、観察対
象として曲管部をもつパイプや長いパイプに対する挿入
性を向上させる内視鏡に関するものである。可撓管14
の内側から帯状の金属製薄板素材を側端部に適当な間隔
をあけて螺旋状に巻回してなる可撓性を有するフレック
ス15と、このフレックス15の外周に金属製の細線を
網状に編組して層を構成した可撓性を有する第1のブレ
ード16を設ける。この第1のブレード16は、既に形
成されている前記フレックス15を芯としてこの外周上
に、金属製の細線を直接編み込むことにより形成される
ものである。
【0026】このブレード16の外周に、先端側から基
端部まで高可撓性部、可撓性変化部、低可撓性部と可撓
性が順に変化するように硬度の異なる第1の樹脂層17
を順に形成して設ける。この第1の樹脂層17の外周に
第2のブレード18を直接編組し、さらに、この第2の
ブレード18の外周に、先端側から基端部まで高可撓性
部、可撓性変化部、低可撓性部と可撓性が順に変化する
第2の樹脂層19を被覆する。ここで、第2の樹脂層1
9の高可撓性部、可撓性変化部、低可撓性部の各境界部
は、第1の樹脂層17の高可撓性部、可撓性変化部、低
可撓性部の各境界部よりも基端側に配置されている。ま
た、第1の樹脂層17の厚さと第2の樹脂層19の厚さ
が異なる場合は、薄い方の樹脂層の高可撓性部、可撓性
変化部、低可撓性部の各境界部は、厚い方の樹脂層の境
界部よりも基端側に設けられている。
【0027】この第2の実施例のような構成にすれば、
樹脂層の可撓性を先端に近づくほど高くできる。この構
成によれば、術者の手元側の操作部側の可撓管の剛性
は、先端側よりも大きくなり、術者による操作部に加え
る回転力や観察対象への挿入力を先端部へ伝達し易くな
る。すなわち、操作部側の可撓管の剛性が低いと、操作
部に加えられた操作力で操作部側の可撓管が変形や挫屈
をおこし、先端まで操作力を伝達しにくくなる。また、
先端部は、基端側よりも柔軟にすることができるので観
察対象の形状にしなやかに順応することができることに
なる。従って、曲管部を有するパイプの内部への内視鏡
1の挿入性と操作性を向上させることができる。
【0028】また、この第2の実施例では、可撓管の断
面でみたときに、第1の(内層の)樹脂層と、第2の
(外層の)樹脂層のそれぞれの可撓性の変化する境界部
を配置する際に、第1の樹脂層の高可撓性部の上に第2
の樹脂層の可撓性変化部が重ならないように配置し、第
1の樹脂層の可撓性変化部の上に第2の樹脂層の低可撓
性部が重ならないように配置している。従って、可撓管
の全長にわたって可撓性を滑らかに変化させることがで
きるので、可撓管の挿入性が部分的に変化することがな
く術者は、全長にわたって滑らかな挿入感覚を得ること
ができる。
【0029】以上説明した実施例の態様から、以下のよ
うな事項が得られる。 (1)前記の各樹脂層は、等しい厚さを有し、先端側か
ら基端側に向かって高可撓性部、可撓性変化部、低可撓
性部の順に境界部を設けて可撓性を減じる樹脂層からな
り、外層の樹脂層の境界部が内層の樹脂層の境界部より
基端側に配設されていることを特徴とする請求項1に記
載の内視鏡用可撓管。 (2)前記各樹脂層は、異なる厚さを有し、先端側から
基端側に向かって高可撓性部、可撓性変化部、低可撓性
部の順に境界部を設けて可撓性を減じる樹脂層からな
り、前記樹脂層のうち薄い樹脂層は境界部が厚い樹脂層
の境界部より基端側に配設されていることを特徴とする
請求項1に記載の内視鏡用可撓管。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明の内視鏡用可
撓管によれば、ブレードと樹脂層がそれぞれ少なくとも
2層に構成されているために、操作部の回転操作に対す
る可撓管の回転追従性が良くなる。従って、この可撓管
で構成された内視鏡は、先端硬質部に設けられた対物光
学系を観察対象に近接させたり、対向させたりする操作
が容易になるので、術者に負担をかけずに、簡単確実な
観察を実現することができる。また、本発明は、ブレー
ドを被覆しようとする可撓管の構成物の外周に直接に細
線を編組してブレードを形成する内視鏡用可撓管の製造
方法であるから、本発明による可撓管は、組立性が向上
し、簡単に組み立てることができるようになる。
【0031】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内視鏡装置の構成を示す概略図。
【図2】本発明の第1の実施例の可撓管の説明図。
【図3】本発明の第1の実施例の2方向湾曲を行う湾曲
部の説明図。
【図4】本発明の第1の実施例の2方向湾曲を行う湾曲
部が湾曲した場合の説明図。
【図5】本発明の第1の実施例の4方向湾曲を行う湾曲
部の説明図。
【図6】本発明の第1の実施例の湾曲用アクチュエータ
を説明する可撓管の断面図。
【図7】本発明の第1の実施例の内視鏡をセンタリング
デバイスを使用してパイプの内部に挿入する際の説明
図。
【図8】本発明の第2の実施例の可撓管の説明図。
【符号の説明】
14 可撓管 15 フレックス 16 ブレード 17 樹脂層 18 ブレード 19 樹脂層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】図3は、湾曲部7の構造を示している。図
1で示された挿入部6の先端側に設けられた湾曲部7
は、複数の湾曲駒20により形成されている。湾曲駒2
0は、略円筒形をなす金属管からなり、湾曲駒20の外
周の向かい合った2カ所に中心部に向かう凹部21を設
ける。この凹部21に弾性を有する例えば、金属製のコ
イル状のパイプ等からなる管状弾性体22が溶接やロウ
付け等の固定手段によって固定されている。この管状弾
性体22によって複数の湾曲駒20は、一定間隔を有し
て直列に連結されている。また、それぞれの湾曲駒20
の2カ所の凹部21に対して、湾曲駒20の中心を基点
として90度離れた円周部の2カ所に2本のアングルワ
イヤ24が挿通自在なワイヤ挿通穴23を穿設する。ア
ングルワイヤ24の先端は、先端硬質部8に固定され、
基端は、前述した操作部7の湾曲操作ノブ9によって作
動する後述のアクチュエータ28に連結されている。こ
のような構造により、湾曲操作ノブ9を操作して、アン
グルワイヤ24の一方を引っ張り他方を緩めることによ
って、管状弾性体22が曲げられ2方向湾曲が行われ
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】図4は、前述した湾曲状態を示すものであ
り、ワイヤ24aとワイヤ24bの先端は、先端硬質部
8に固定されていて、同じく管状弾性体22の先端も、
先端硬質部8に固定されている。前記のように、湾曲操
作ノブ9を操作してワイヤ24aを引っ張り、ワイヤ2
4bを緩めることによって、管状弾性体22が曲げら
れ、この管状弾性体21で連結された湾曲駒20が管状
弾性体22の湾曲に追従して連結されている。ワイヤ2
4aと、ワイヤ24bを元のように均等な張力がかかる
ようにすれば、管状弾性体22も真直に復元し湾曲が解
除される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】前述の湾曲駒25に穿設されたワイヤ挿通
穴26と管状弾性体27が形成する4つの穴に、それぞ
れ4本のアングルワイヤ24が挿通され、その先端が先
端硬質部8に固定されている。アングルワイヤ24の基
端側は、2方向湾曲と同じように、操作部の湾曲操作
ノブ9によって作動する後述のアクチュエータ28に連
結されている。従って、4本のアングルワイヤ24を選
択的に引き同時に他を緩めることによって、管状弾性体
27が曲げられ、湾曲部7の湾曲が行われる。湾曲の解
除においても、2方向湾曲で述べたと同じように行われ
るので詳述を省略する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可撓性の螺旋管のフレックスと細線を網状
    に編組した可撓性のブレードと樹脂層を内側から積層し
    て構成される内視鏡用可撓管において、前記フレックス
    の外側にブレードと樹脂層を交互に少なくとも各々2層
    設けたことを特徴とする内視鏡用可撓管。
  2. 【請求項2】ブレードが被覆される可撓管の構成物の外
    周に直接に細線を編組してブレードを形成することを特
    徴とする請求項1に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
JP6273310A 1994-11-08 1994-11-08 内視鏡用可撓管 Pending JPH08136823A (ja)

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