JPH08136225A - 寸法測定器 - Google Patents

寸法測定器

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JPH08136225A
JPH08136225A JP27752494A JP27752494A JPH08136225A JP H08136225 A JPH08136225 A JP H08136225A JP 27752494 A JP27752494 A JP 27752494A JP 27752494 A JP27752494 A JP 27752494A JP H08136225 A JPH08136225 A JP H08136225A
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slit
slit light
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JP27752494A
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Inventor
Yukio Kano
幸雄 狩野
Takaaki Kishida
任晤 岸田
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Tokai Rika Co Ltd
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Tokai Rika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 正確な寸法測定を行うことができる携帯式の
寸法測定器を得る。 【構成】 スリット光18の光束面が被測定面20Bに
対して垂直である場合のみ、センサ33A、33Bは同
一光量受光するので、演算装置40は、センサ33A、
33Bが同一光量受光した場合にのみ駆動回路15Dが
出力する信号に基づいてスリット光18の光束面が被測
定面20Bに対して垂直であるか否かを判断することが
できる。そこで、演算装置40は判断手段によりスリッ
ト光18の光束面が被測定面20Bに対して垂直であり
且つ輝線38が連続していると判断された時の段差・隙
間寸法、即ち正しい段差・隙間寸法を求め、求めた正し
い段差・隙間寸法を液晶ディスプレイ12に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、寸法測定器に係り、よ
り詳しくは、射出したスリット光が被測定物に照射され
るようにケーシングが保持されることにより被測定物の
寸法を測定する寸法測定器に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、被測定物に対し所望の部位の寸法を測定する場合、
その簡便さからノギス等を用いて行うことが一般的であ
る。ノギスは小型軽量で携帯性に優れており、かつ所望
の部位に当接させることにより、所望の部位の寸法を容
易に測定できる。
【0003】しかしながら、上記のようなノギス等を用
いた測定では、単一の被測定物に対し同一の部位を繰り
返し測定したとしても、そのときの被測定物に対するノ
ギス等の当接状態の違いや測定者の目の錯覚等に起因す
る誤差により、測定値が異なってしまうことが多々あっ
た。更に、被測定物の材質が軟質である場合には、ノギ
ス等を被測定物に接触させると被測定物に変形が生じる
ので、正確な測定は殆ど不可能であった。
【0004】また、上記に関連して、被測定物に接触す
ることなく、被測定面にスリット状の光ビーム(以下、
スリット光という)を照射し、照射したスリット光の光
軸と所定の角度をもって設けられた光検出センサにて被
測定面からの反射光を受光し、その受光位置から三角測
量原理を用いて被測定面の形状を2次元又は3次元の座
標にて測定する形状測定装置が提案されている(特公昭
50−36374号公報、特開昭56−138204号
公報、特開昭57−22508号公報、特開昭58−5
2508号公報等参照)。しかし、上記の形状測定装置
では、測定を行うにあたって測定における座標系の基準
となる測定基準面上に被測定物を載置する必要があるた
め、サイズが大きすぎて載置不可能な物の寸法を測定す
ることができず、被測定物が限定されていた。更に、上
記の形状測定装置は大規模かつ高価であり、演算処理が
複雑であった。
【0005】一方、被測定物の被測定面にスリット光を
照射し、照射したスリット光の反射光を受光し、その受
光位置から三角測量原理を用いて被測定面の隙間・段差
等の寸法を測定する、上記の形状測定装置よりも小型の
寸法測定器が存在する。但し、上記のように被測定面に
照射されたスリット光の反射光を受光し、その受光位置
から三角測量原理を用いて被測定面の隙間・段差等の寸
法を測定するには、寸法測定器と被測定面との距離を所
定の範囲内とし、スリット光の光軸を被測定面に対し略
垂直とし、更にスリット光の光束面(光束により形成さ
れる面)を被測定面に対し垂直とする必要があった。即
ち、寸法測定器と被測定面との距離が所定の範囲内でな
い場合又はスリット光の光軸が被測定面に対し略垂直で
ない場合、図7(A)又は図8(B)に示すように信号
出力手段の受光面上に結像されるスリット像の一部が欠
落してしまい、正確な寸法測定ができなくなる。また、
スリット光の光束面が被測定面に対し垂直でない場合
も、図9(B)に示すようにスリット像において段差に
対応する線分38Cが被測定面における段差に対応しな
くなり、正確な寸法測定ができなくなる。
【0006】そこで、この寸法測定器で被測定面の隙間
や段差等の寸法を測定する際に、例えば図11(A)及
び図11(B)に示す被測定面92上に載置され柱状の
支持部90Aで寸法測定器10のケーシング11を支持
する治具90を用いていた。この治具90を用いること
により、寸法測定器10は、射出されるスリット光18
の光束面及び光軸が被測定面92に対し垂直となり更に
被測定面92とケーシング11との距離Hが一定となる
ように位置決めされていた。
【0007】ところで、大型の機械、自動車等の製品出
荷前の検査等において当該機械、自動車等の局部的な部
位の寸法を測定するケースがある。この場合被測定物の
形状が複雑であったり、被測定面が傾斜していたりして
測定のための位置決めや調整作業が困難である事があ
る。また、さほど精度を要求されない寸法測定では、上
記のような手間のかかる位置決めや調整作業等が非常に
煩雑であることもある。そのため、測定者が手で保持し
ながら簡単に寸法を測定できる携帯式の寸法測定器が待
望されていた。
【0008】しかしながら、携帯式の寸法測定器を用い
る場合には当該寸法測定器を保持している測定者の手振
れの発生は避けられないので、寸法測定器を被測定面に
対して相対的に一定の位置に位置決め(固定)すること
は困難であった。このため、携帯式の寸法測定器では正
確な寸法測定を行うことは困難であった。
【0009】そこで、本発明は上記事実を考慮し、正確
な寸法測定を行うことができる携帯式の寸法測定器を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、スリット光を被測定物に
向けて射出する射出手段と、被測定物からのスリット光
の反射光を受光し、被測定物表面上の輝線に対応した信
号を出力する信号出力手段と、がケーシングに収納され
て構成され、スリット光が被測定物に照射されるように
ケーシングが保持されることにより被測定物の寸法を測
定する寸法測定器であって、前記スリット光の光束面が
被測定物に対し垂直となるように照射された場合のみ該
被測定物からの反射光が各々同一の光量受光されるよう
に配置され、受光した光量に応じた大きさの信号を出力
する複数の光センサと、前記複数の光センサからの出力
信号に基づいて前記スリット光の光束面が被測定物に対
して垂直となるように照射されたか否かを判断すると共
に、前記信号出力手段から出力された被測定物上の輝線
を表す信号に基づいて輝線が連続しているか否かを判断
する判断手段と、前記判断手段により前記スリット光の
光束面が被測定物に対して垂直となるように照射された
と判断され且つ輝線が連続していると判断された場合
に、前記信号出力手段から出力された被測定物上の輝線
を表す信号に基づいて、輝線を構成する線分の各々に対
応する被測定物の部位の寸法を演算する演算手段と、前
記演算手段による演算結果を出力する出力手段と、を備
えている。
【0011】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記判断手段により前記スリット光
の光束面が被測定物に対して垂直となるように照射され
ていないと判断された場合には、前記スリット光の光束
面を被測定物に対して垂直とするためのケーシングの移
動方向及び回転方向を指示する指示手段を更に備えたこ
とを特徴とする。
【0012】
【作用】請求項1記載の発明では、複数の光センサの各
々が、スリット光の光束面が被測定物に対し垂直となる
ように照射された場合のみ、該被測定物からの反射光を
同一の光量受光し同じの大きさの信号を出力するので、
判断手段は複数の光センサの各々からの出力信号の大き
さが同一である場合にスリット光の光束面が被測定物に
対し垂直となるように照射されたと判断することができ
る。
【0013】従って、判断手段がスリット光の光束面が
被測定物に対して垂直となるように照射されたと判断し
且つ輝線が連続していると判断した場合に、演算手段が
信号出力手段から出力された被測定物上の輝線を表す信
号に基づいて、輝線を構成する線分の各々に対応する被
測定物の部位の寸法を演算することにより、適切な寸法
の演算結果が求められる。そして、出力手段が適切な寸
法の演算結果を出力するので、正しい寸法を得ることが
できる。
【0014】これにより、寸法測定器を保持しているオ
ペレータの手振れ等により正確な寸法測定を行うことが
できないという問題が解消され、被測定物の正確な寸法
測定を容易かつ迅速に行うことができる。
【0015】また、請求項2記載の発明では、指示手段
が、判断手段によりスリット光の光束面が被測定物に対
して垂直となるように照射されていないと判断された場
合にスリット光の光束面を被測定物に対して垂直とする
ためのケーシングの移動方向及び回転方向を指示するの
で、寸法測定器を用いて測定するオペレータはスリット
光の光束面を被測定物に対して垂直とするための調整作
業を容易かつ迅速に行うことができる。これにより被測
定物の寸法測定をより一層容易かつ迅速に行うことがで
きる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の寸法測定器
の一実施例を説明する。なお、以下の実施例では図1に
示すように上面に深さが一定の溝部20Aが形成された
略直方体の被測定物20を対象として、溝部20Aの段
差L及び隙間Qを測定する例を示す。なお、説明の便宜
上、図1に示す矢印Sに沿った方向をケーシング11の
前後方向とし、そのうち矢印S方向を後ろ方向とする。
また、矢印Tに沿った方向をケーシング11の左右方向
とし、そのうち矢印T方向を右方向とする。
【0017】図1に示すように、寸法測定器10は外形
が胴長の略直方体であるケーシング11を備えており、
このケーシング11のスリット光18を射出する面(以
下、ヘッドと称す)と反対側の面(図1において上面)
には、寸法の測定結果等を表示する出力手段としての液
晶ディスプレイ12及びケーシング11の姿勢を調整す
べき方向をオペレータに指示するための左右姿勢指示部
14及び前後姿勢指示部15が設けられている。左右姿
勢指示部14は、ケーシング11の姿勢を右回り(ケー
シング11における矢印S方向の回転軸1−1線を中心
とした矢印Jで示す回転方向)に傾けるように指示する
右ランプ14A、現状のまま維持するように指示する中
央ランプ14B、及び左回りに傾けるように指示する左
ランプ14Cを備えている。また、前後姿勢指示部15
は、ケーシング11の姿勢を後ろ(ケーシング11にお
ける矢印T方向の回転軸2−2線を中心とした矢印Kで
示す回転方向)に傾けるように指示する後ろランプ15
C、現状のまま維持するように指示する中央ランプ15
B、及び前に傾けるように指示する前ランプ15Aを備
えている。
【0018】また、ケーシング11の側面には、ケーシ
ング11と被測定物20との距離を調整すべき方向をオ
ペレータに指示するための距離調整指示部16が設けら
れている。距離調整指示部16は、ケーシング11を被
測定物20に近づけるように指示する近ランプ16C、
ケーシング11と被測定物20との距離を現状のまま維
持するように指示する中央ランプ16B、及びケーシン
グ11を被測定物20から遠ざけるように指示する遠ラ
ンプ16Aを備えている。
【0019】図2に示すように寸法測定器10は、光源
としての半導体レーザー26、球面レンズで構成された
コリメータレンズ28、及び入射されたレーザービーム
を一方向にスリット状に発散させるロッドレンズ30を
備えた光源装置24と、光源装置24から射出されたス
リット光を透過し被測定物20からの反射光を反射する
ビームスプリッタ31と、一対の光センサ33A、33
Bを備えた二分割フォトセンサ33と、受光レンズ34
及び二次元CCDセンサ36を備えた受光装置32と、
二次元CCDセンサ36に接続された演算装置40と、
寸法測定器10による寸法の開始又は停止を指示するた
めのスイッチ58と、上述した液晶ディスプレイ12
と、左右姿勢指示部14と、前後姿勢指示部15と、距
離調整指示部16と、を備えており、これらは全て図1
のケーシング11内に収納されている。なお、上記のう
ち、二次元CCDセンサ36は本発明の信号出力手段
に、光源装置24は本発明の射出手段に、左右姿勢指示
部14、前後姿勢指示部15及び距離調整指示部16は
本発明の指示手段に、それぞれ対応している。
【0020】この寸法測定器10によれば、ロッドレン
ズ30から射出されたスリット光が被測定物20の被測
定面20Bに照射される。この時、被測定面20B上に
は輝線22が生じる。被測定面20Bに照射されて反射
されたスリット光は、受光レンズ34によって、二次元
CCDセンサ36の受光面(結像領域)に結像される。
従って、この二次元CCDセンサ36の結像領域には、
被測定面20B上の輝線22の像(以下、スリット像と
いう)38が結像される。また、二次元CCDセンサ3
6は、このスリット像38の位置及び光強度に応じた電
気信号を演算装置40に出力するようになっている。上
記の受光装置32の光軸は光源装置24の光軸と所定の
角度をもって設置されている。このため、輝線22上の
点(以下、光点と称す)の位置が、段差や変位に応じて
光源装置24の光軸方向(図2の矢印R方向)に変位す
ることにより、図7(B)に示したように二次元CCD
センサ36の結像領域に結像されるスリット像38にお
いて前記変位した光点に対応する部分は、前記光点の変
位量に応じて所定方向(図7(B)のZ軸方向)に変位
した位置に現れることとなる。
【0021】演算装置40は、増幅回路(AMP)42
を備えており、増幅回路42の入力端は二次元CCDセ
ンサ36に接続されている。増幅回路42は二次元CC
Dセンサ36から出力された信号を所定の増幅率で増幅
して出力する。増幅回路42の出力端はアナログデジタ
ル変換器(以下、A/D変換器と称す)44の入力端に
接続されており、A/D変換器44の出力端は、被測定
面20B上の光点の2次元座標値等の演算を行うマイク
ロコンピュータ(マイコン)46に接続されている。こ
のマイコン46は、CPU50、ROM52、RAM5
4、及び外部の装置との入出力を行なう入出力ポート
(以下、I/Oと称す)48を備えており、これらはバ
ス56によって接続されデータ及びコマンドが相互にや
りとりが可能になっている。上記のI/O48には上述
したスイッチ58及び液晶ディスプレイ12が接続され
ている。
【0022】上述した左右姿勢指示部14には、右ラン
プ14A、中央ランプ14B及び左ランプ14Cの各々
に接続されこれらの各ランプの点灯・消灯を駆動する駆
動回路14Dが設けられており、この駆動回路14Dは
I/O48にも接続されている。また、距離調整指示部
16には、近ランプ16C、中央ランプ16B及び遠ラ
ンプ16Aの各々に接続されこれらの各ランプの点灯・
消灯を駆動する駆動回路16Dが設けられており、この
駆動回路16DはI/O48にも接続されている。
【0023】また、上記のビームスプリッタ31は、光
源装置24のスリット光射出方向(矢印R方向)下流側
に配置され、光源装置24から射出されたスリット光1
8を透過し、被測定物からの反射光を反射面31Aによ
り光源装置24のスリット光射出方向の略垂直方向(矢
印S方向)に反射する。このビームスプリッタ31によ
る反射方向(矢印S方向)下流側には、一対の光センサ
33A、33Bを備えた二分割フォトセンサ33が配設
されており、光センサ33A、33Bは各々ビームスプ
リッタ31により反射された光を受光し受光量に応じた
大きさの信号を出力する。更に、光センサ33A、33
Bは以下のように配置されている。
【0024】即ち、図3(A)に示すようにスリット光
18の光束面が被測定面20Bに対し垂直となるように
スリット光18が被測定面20Bに照射され、スリット
光18の被測定面20Bによる反射光19が反射面31
Aにより反射光19の光束面に対し略垂直方向に反射さ
れた場合、図3(B)に示すように、一対の光センサ3
3A、33Bは3−3線で示す反射光19の厚み方向
(矢印R方向)の中心面(図3(B)においては真横か
ら投影しているため直線で表示される)を中心として、
矢印R方向に反射光19の厚さD1よりも小さい間隔D
2をあけて配置されている。
【0025】図4に示すように、上記の光センサ33
A、33Bの各々からの出力を受け取る前後姿勢指示部
15は、前ランプ15A、中央ランプ15B、後ろラン
プ15C及びこれらの各ランプの点灯・消灯を駆動する
駆動回路15Dを備えている。光センサ33A、33B
の出力端にはそれぞれ光量電圧変換器15E、15Fが
接続されており、これらは光センサ33A、33Bの各
々が出力した信号を受信しその受信信号の大きさに応じ
た電圧に変換する。光量電圧変換器15E、15Fの出
力端は共に差動アンプ15Gの入力端及び加算アンプ1
5Hの入力端に接続されている。
【0026】差動アンプ15Gは、光量電圧変換器15
Eの出力電圧VE から光量電圧変換器15Fの出力電圧
F を減算し、その減算した値を予め定められた増幅率
で増幅した電圧V1 に変換する。また加算アンプ15H
は光量電圧変換器15Eの出力電圧VE と光量電圧変換
器15Fの出力電圧VF とを加算し、その加算した値を
予め定められた増幅率で増幅した電圧V2 に変換する。
【0027】差動アンプ15Gの出力端はウインドウコ
ンパレータ15Iに接続されており、ウインドウコンパ
レータ15Iは入力された差動アンプ15Gの出力電圧
1の絶対値が予め定められた閾値Va 未満の場合出力
端Yから所定の信号を出力し、差動アンプ15Gの出力
電圧V1 が正の値でありその絶対値が上記の閾値Va
上の場合出力端Xから所定の信号を出力し、差動アンプ
15Gの出力電圧V1が負の値でありその絶対値が上記
の閾値Va 以上の場合出力端Zから所定の信号を出力す
る。上記の出力端X、Y、Zはそれぞれ前ランプ15
A、中央ランプ15B、後ろランプ15Cに接続されて
おり、出力端Yは更に乗算器15Kにも接続されてい
る。また、乗算器15Kの出力端はI/O48に接続さ
れている。
【0028】加算アンプ15Hの出力端はコンパレータ
15Jに接続されており、コンパレータ15Jは入力さ
れた加算アンプ15Hの出力電圧V2 が予め定められた
閾値Vb 以上である場合に所定の信号を出力する。コン
パレータ15Jの出力端は前ランプ15A、中央ランプ
15B、後ろランプ15C及び乗算器15Kに接続され
ている。
【0029】前ランプ15A、中央ランプ15B及び後
ろランプ15Cの各々は、ウインドウコンパレータ15
Iとコンパレータ15Jとから共に所定の信号を受信し
た時のみランプが点灯するようになっている。また、乗
算器15Kもウインドウコンパレータ15Iとコンパレ
ータ15Jとから共に所定の信号を受信した時のみ、ス
リット光18の光束面が被測定面20Bに対し垂直であ
ることを示す所定の信号(以下、垂直信号と称す)をI
/O48へ送信するようになっている。
【0030】以下、本実施例の作用として、被測定面2
0Bに形成された隙間及び段差の寸法を測定する場合に
関して説明する。
【0031】図1に示すようにケーシング11がそのヘ
ッドを被測定面20Bに向けてオペレータにより保持さ
れ、寸法測定器10のスイッチ58がオンされると、半
導体レーザー26からレーザービームが射出される。射
出されたレーザービームは、コリメータレンズ28で平
行光束とされ、ロッドレンズ30でスリット状に発散さ
れて、スリット光18として被測定面20Bに照射され
る。これにより、被測定面20B上には輝線22が現れ
る。被測定面20Bで反射されたスリット光は、受光レ
ンズ34により二次元CCDセンサ36の結像領域に、
被測定面20Bの凹凸に応じて変化する輝線22の像
(スリット像38)として結像される。そして、二次元
CCDセンサ36はこのスリット像38の位置及び光強
度に応じた検出信号を演算装置40へ出力する。
【0032】演算装置40に入力されたスリット像38
の検出信号は、増幅回路42によって所定の増幅率で増
幅されてA/D変換器44に入力される。そして、A/
D変換器44によって所定時間毎にサンプリングされて
デジタル信号に変換され、マイコン46に出力される。
【0033】ここでデジタル信号がマイコン46に入力
されたことを、CPU50が検出することにより、CP
U50により図5に示す制御ルーチンが開始される。
【0034】以下、この制御ルーチンの流れを説明す
る。ステップ102において上記のデジタル信号、即ち
二次元CCDセンサ36により出力されたスリット像3
8の位置及び光強度に応じた検出信号を増幅しアナログ
デジタル変換した信号を取り込む。次のステップ104
では図10に示すように、取り込んだデジタル信号に基
づいて結像領域35上の全ての走査線上のスリット像3
8の位置(矢印Z方向の変位量)を求めることによりス
リット像38を認識した上で、このスリット像38が二
次元CCDセンサ36の結像領域35における被測定面
の段差方向に対応する方向(図7(A)乃至(C)の矢
印Z方向及びその反対方向)にずれて欠けているか否か
を判断する。
【0035】ところで、ケーシング11と被測定面20
Bとが近すぎる、即ち図6に示す距離範囲Aに被測定面
20Bが位置する場合、図7(C)に示すように二次元
CCDセンサ36の結像領域35には、矢印Z方向に反
射光がずれて照射され、実線で示す不連続な輝線を表す
スリット像38が結像される。一方、ケーシング11と
被測定面20Bとが遠すぎる、即ち図6に示す距離範囲
Cに被測定面20Bが位置する場合、図7(A)に示す
ように結像領域35には矢印Zと反対方向に反射光がず
れて照射され、実線で示す不連続な輝線を表すスリット
像38が結像される。
【0036】これにより、ケーシング11と被測定面2
0Bとが近すぎる場合又は遠すぎる場合、ステップ10
4で肯定判断されステップ108へ進み、スリット像3
8が二次元CCDセンサ36の結像領域の矢印Z方向に
ずれて欠けたか否かを判断する。ケーシング11と被測
定面20Bとが近すぎる場合、肯定判断されステップ1
10へ進み遠ランプ16Aを点灯させるための選択信号
を駆動回路16Dへ送信する。この選択信号を受信した
駆動回路16Dは選択信号に従って遠ランプ16Aに所
定の電流を供給し、遠ランプ16Aを点灯させる。これ
によりオペレータは遠ランプ16Aが点灯したことを認
知し、ケーシング11を被測定面20Bから遠ざける。
一方、ケーシング11と被測定面20Bとが遠すぎる場
合、ステップ108では否定判断されステップ112へ
進み近ランプ16Cを点灯させるための選択信号を駆動
回路16Dへ送信する。この選択信号を受信した駆動回
路16Dは選択信号に従って近ランプ16Cに所定の電
流を供給し、近ランプ16Cを点灯させる。これにより
オペレータは近ランプ16Cが点灯したことを認知し、
ケーシング11を被測定面20Bに近づける。
【0037】以上のようにしてケーシング11と被測定
面20Bとが近すぎる(被測定面20Bが図6の距離範
囲Aに位置する)場合又は遠すぎる(被測定面20Bが
図6の距離範囲Cに位置する)場合には、被測定面20
Bが図6の距離範囲Bに位置するようにケーシング11
と被測定面20Bとの距離が調整される。そして調整後
の状態で再度上述したステップ102以降の処理が行わ
れる。上記のような調整後の状態でも被測定面20Bが
図6の距離範囲Bに位置しない場合には再びケーシング
11と被測定面20Bとの距離の調整が行われる。この
ような調整の繰り返しによりケーシング11に対し被測
定面20Bが図6の距離範囲Bに至る。
【0038】ケーシング11に対し被測定面20Bが図
6の距離範囲Bに至ると、ステップ104で否定判断さ
れ、ステップ106へ進み距離調整指示部16の中央ラ
ンプ16Bを点灯させるための選択信号を駆動回路16
Dへ送信する。この選択信号を受信した駆動回路16D
は選択信号に従って中央ランプ16Bに所定の電流を供
給し、中央ランプ16Bを点灯させる。オペレータは中
央ランプ16Bが点灯したことを認知し、ケーシング1
1と被測定面20Bとの距離を現状のまま保持する。
【0039】上記のようにケーシング11と被測定面2
0Bとが近すぎる場合は遠ランプ16Aを、遠すぎる場
合は近ランプ16Cを、近すぎることも遠すぎることも
ない場合は中央ランプ16Bを、それぞれ点灯させるの
で、オペレータは点灯したランプを識別し当該ランプに
対応する距離調整を行うことにより、容易に距離調整を
行うことができる。
【0040】次のステップ114では上記のステップ1
04で認識したスリット像38において段差の底部に対
応する部分が欠けているか否かを判断する。
【0041】ところで、図8(A)に示すようにスリッ
ト光18の光軸18Aが被測定面20Bに対し矢印Tと
反対方向(なお、図8(A)乃至(C)の矢印T方向と
図1の矢印T方向とは一致する)に大きく傾いている場
合、段差の側面及び底面の一部にスリット光18が照射
されない影の部分74が生じるため、図8(B)に示す
ように結像領域35において段差の底部に対応する部分
38Aの上側が欠ける。また、図8(E)に示すように
スリット光18の光軸18Aが被測定面20Bに対し矢
印T方向に大きく傾いている場合、段差の側面及び底面
の一部にスリット光18が照射されない影の部分76が
生じるため、図8(F)に示すように結像領域35にお
いて段差の底部に対応する部分38Aの下側が欠ける。
但し、図8(C)に示すようにスリット光18の光軸1
8Aが被測定面20Bに対し略垂直である場合、上記の
ようにスリット光18が照射されない影の部分は生じな
いため、図8(D)に示すようにスリット像38には欠
けた部分は生じない。
【0042】これにより、スリット光18の光軸18A
が被測定面20Bに対し矢印T方向に傾きすぎている場
合又は矢印Tと反対方向に傾きすぎている場合、スリッ
ト像38の段差の底部に対応する部分38Aに欠けた部
分が生じ、ステップ114で肯定判断されステップ11
6へ進む。ステップ116では結像領域35において段
差の底部に対応する部分38Aの上側が欠けているか否
かを判断する。スリット光18の光軸18Aが被測定面
20Bに対し矢印Tと反対方向に傾きすぎている場合、
肯定判断されステップ120へ進み右ランプ14Aを点
灯させるための選択信号を駆動回路14Dへ送信する。
この選択信号を受信した駆動回路14Dは選択信号に従
って右ランプ14Aに所定の電流を供給し、右ランプ1
4Aを点灯させる。オペレータは右ランプ14Aが点灯
したことを認知し、ケーシング11を右方向(図1の1
−1線を中心とした矢印J方向)へ回転させる。また、
スリット光18の光軸18Aが被測定面20Bに対し矢
印T方向に傾きすぎている場合、否定判断されステップ
118へ進み左ランプ14Cを点灯させるための選択信
号を駆動回路14Dへ送信する。この選択信号を受信し
た駆動回路14Dは選択信号に従って左ランプ14Cに
所定の電流を供給し、左ランプ14Cを点灯させる。オ
ペレータは左ランプ14Cが点灯したことを認知し、ケ
ーシング11を左方向(図1の1−1線を中心とした矢
印Jと反対方向)へ回転させる。
【0043】以上のようにスリット光18の光軸18A
が被測定面20Bに対し矢印T方向に傾きすぎている場
合又は矢印Tと反対方向に傾きすぎている場合、スリッ
ト光18の光軸18Aが被測定面20Bに対し垂直に近
くなるようにスリット光18の光軸18Aの被測定面2
0Bに対する傾きが調整される。そして調整後の状態で
再度上述したステップ102以降の処理が行われる。調
整後の状態でもスリット像38において段差の底部に対
応する部分38Aが欠けている場合には再び調整が行わ
れる。このような調整の繰り返しによりスリット光18
の光軸18Aが被測定面20Bに対し垂直に近くなるよ
うに調整され、スリット像38において段差の底部に対
応する部分38Aは欠けることなく、連続した軌跡とな
る。
【0044】スリット像38が連続した軌跡になると、
ステップ114で否定判断され、ステップ122へ進み
左右姿勢指示部14の中央ランプ14Bを点灯させるた
めの選択信号を駆動回路14Dへ送信する。この選択信
号を受信した駆動回路14Dは選択信号に従って中央ラ
ンプ14Bに所定の電流を供給し、中央ランプ14Bを
点灯させる。オペレータは中央ランプ14Bが点灯した
ことを認知し、ケーシング11の姿勢を現状のまま保持
する。
【0045】上記のようにスリット光18の光軸18A
が被測定面20Bに対し矢印Tと反対方向に傾きすぎて
いる場合は右ランプ14Aを、光軸18Aが被測定面2
0Bに対し矢印T方向に傾きすぎている場合は左ランプ
14Cを、光軸18Aが被測定面20Bに対し略垂直で
ありスリット像38に欠けた部分が無い場合は中央ラン
プ14Bを、それぞれ点灯させるので、オペレータは点
灯したランプを識別し当該ランプに対応する姿勢調整を
行うことにより、容易に姿勢調整を行うことができる。
【0046】次のステップ124では前後姿勢指示部1
5の駆動回路15Dから垂直信号を受信したか否かを判
断する。
【0047】即ち、図3(C)に示すように、スリット
光18の光束面が被測定面20Bに対し垂直となるよう
にスリット光18が被測定面20Bに照射されていない
場合、スリット光18の光束面とスリット光18の被測
定面20Bによる反射光19の光束面とは重ならず、図
3(D)に示すようにビームスプリッタ31の反射面3
1Aにより反射された反射光19の光路が3−3線から
ずれて、光センサ33A、33Bは異なった光量の反射
光19を受光する。
【0048】例えば、図3(D)のように反射光19が
光センサ33Bにのみ受光され、光センサ33Aには受
光されない場合、光センサ33Bは受光した反射光19
の光量に応じた大きさの信号を出力し、光センサ33A
は信号を出力しないので、光量電圧変換器15Fの出力
電圧VF が光量電圧変換器15Eの出力電圧VE (実際
は値が「0」)よりも高くなる。これに伴い差動アンプ
15Gは電圧VE から電圧VF を減算した値、「−
F 」を予め定められた増幅率で増幅した電圧V1に変
換して出力する。この出力電圧V1 はウインドウコンパ
レータ15Iに入力され、ウインドウコンパレータ15
Iは出力電圧V1 が負の値でありその絶対値が予め定め
られた閾値Va 以上であるので出力端Zから所定の信号
を後ろランプ15Cへ出力する。
【0049】一方、加算アンプ15Hは光量電圧変換器
15Eの出力電圧VE と光量電圧変換器15Fの出力電
圧VF とを加算し、加算した値を予め定められた増幅率
で増幅した電圧V2 に変換して出力する。この出力電圧
2 はコンパレータ15Jに入力され、コンパレータ1
5Jは加算アンプ15Hの出力電圧V2 が予め定められ
た閾値Vb 以上であるので所定の信号を、前ランプ15
A、中央ランプ15B、後ろランプ15C及び乗算器1
5Kへ出力する。
【0050】これにより、後ろランプ15Cではウイン
ドウコンパレータ15Iから出力された信号とコンパレ
ータ15Jから出力された信号とが共に受信されるた
め、後ろランプ15Cは点灯する。一方、前ランプ15
A及び中央ランプ15Bではコンパレータ15Jから出
力された信号は受信されるが、ウインドウコンパレータ
15Iから出力された信号は受信されないため、前ラン
プ15A及び中央ランプ15Bは点灯しない。更に、乗
算器15Kでもコンパレータ15Jから出力された信号
は受信されるが、ウインドウコンパレータ15Iから出
力された信号は受信されないため、乗算器15Kは垂直
信号をI/O48へ送信しない。従って、ステップ12
4では否定判断される。
【0051】オペレータは後ろランプ15Cが点灯した
ことを認知し、ケーシング11を後ろ(図1の2−2線
を中心とした矢印K方向)に回転させる。
【0052】その後ステップ102以降の処理が再び行
われ、上記のようにケーシング11の姿勢の調整が繰り
返されると、スリット光18の光束面が被測定面20B
に対し垂直に近づいていく。
【0053】なお、上記とは逆に反射光19が図3
(D)において上側にずれて、光センサ33Aの受光光
量よりも光センサ33Bの受光光量の方が多くなった場
合も、上記と同様にウインドウコンパレータ15Iは出
力電圧V1 が正の値でありその絶対値が予め定められた
閾値Va 以上であるので出力端Xから所定の信号を前ラ
ンプ15Aへ出力し、コンパレータ15Jは加算アンプ
15Hの出力電圧V2 が予め定められた閾値Vb 以上で
あるので所定の信号を、前ランプ15A、中央ランプ1
5B、後ろランプ15C及び乗算器15Kへ出力する。
これにより、後ろランプ15C及び中央ランプ15Bは
点灯せず、前ランプ15Aのみが点灯する。オペレータ
はこの前ランプ15Aが点灯したことを認知し、ケーシ
ング11を前(図1の2−2線を中心とした矢印K方
向)に回転させる。また、乗算器15Kは垂直信号をI
/O48へ送信しないため、ステップ124では否定判
断され、ステップ102以降の処理が再び行われる。そ
の後、ケーシング11の姿勢の調整が繰り返され、スリ
ット光18の光束面が被測定面20Bに対し垂直に近づ
いていく。
【0054】そして、スリット光18の光束面が被測定
面20Bに対し垂直となった時、図3(A)に示すよう
にスリット光18の光束面とスリット光18の被測定面
20Bによる反射光19の光束面とが重なり、スリット
光18の被測定面20Bによる反射光19が反射面31
Aにより反射光19の光束面に対し略垂直方向に反射さ
れ、図3(B)に示すようにビームスプリッタ31の反
射面31Aにより反射された反射光19の光路の中心線
が3−3線に一致し、光センサ33A、33Bは同一の
光量の反射光19を受光する。
【0055】これにより、光センサ33A、33Bは同
じ大きさの信号を出力するため、光量電圧変換器15F
の出力電圧VF と光量電圧変換器15Eの出力電圧VE
とは同じ大きさになる。従って、差動アンプ15Gは出
力電圧VE と出力電圧VF との差「0」を検出し、差動
アンプ15Gによる出力電圧V1 は「0」となる。しか
し、実際には光量電圧変換器15F、光量電圧変換器1
5E及び差動アンプ15Gの作動誤差等により「0」に
近い微小な電圧V1 が出力されることもある。この出力
電圧V1 はウインドウコンパレータ15Iに入力され、
ウインドウコンパレータ15Iは出力電圧V1 の絶対値
が予め定められた閾値Va 未満であるので出力端Yから
中央ランプ15B及び加算器15Kへそれぞれ所定の信
号を出力する。
【0056】一方、加算アンプ15Hは光量電圧変換器
15Fの出力電圧VF と光量電圧変換器15Eの出力電
圧VE とを加算し、加算した値を予め定められた増幅率
で増幅した電圧V2 に変換して出力する。この出力電圧
2 はコンパレータ15Jに入力され、コンパレータ1
5Jは加算アンプ15Hの出力電圧V2 が予め定められ
た閾値Vb 以上であるので所定の信号を、前ランプ15
A、中央ランプ15B、後ろランプ15C及び乗算器1
5Kへ出力する。
【0057】これにより、中央ランプ15B及び乗算器
15Kではウインドウコンパレータ15Iから出力され
た信号とコンパレータ15Jから出力された信号とが共
に受信されるため、中央ランプ15Bは点灯し、乗算器
15Kは垂直信号をI/O48へ送信する。一方、前ラ
ンプ15A及び後ろランプ15Cではコンパレータ15
Jから出力された信号は受信されるが、ウインドウコン
パレータ15Iから出力された信号は受信されないた
め、前ランプ15A及び後ろランプ15Cは点灯しな
い。オペレータは中央ランプ15Bが点灯したことを認
知し、ケーシング11の姿勢を現状のまま保持する。
【0058】上記のようにスリット光18の光束面が被
測定面20Bに対し垂直でない場合はスリット光18の
光束面が被測定面20Bに対し垂直となるように、スリ
ット光18の光束面が被測定面20Bに対し垂直である
場合はケーシング11の姿勢を現状維持するように、前
ランプ15A、中央ランプ15B、後ろランプ15Cの
何れかのランプを点灯させることによりケーシング11
の前後方向の姿勢の調整すべき方向を指示するので、オ
ペレータは点灯したランプを識別し当該ランプに対応す
る姿勢調整を行うことにより、容易に姿勢調整を行うこ
とができる。
【0059】上述したように乗算器15Kは垂直信号を
I/O48へ送信し、その垂直信号がI/O48により
受信されると、ステップ124では肯定判断され、ステ
ップ126へ進む。ステップ126ではスリット像38
に基づいた段差及び隙間の寸法(以下、段差・隙間寸法
と称す)の演算を行う。この段差・隙間寸法の演算に関
して、以下に説明する。
【0060】図10(A)に示すように二次元CCDセ
ンサ36の結像領域35に結像されたスリット像38
は、被測定面20Bの中央部に形成された凹部に対応し
て、Y軸方向に沿った中央部のみZ軸の負方向に変位し
た像となる。更に、そのZ軸の負方向の変位量は上記の
凹部の段差の大きさと相関がある(正比例)。また、上
記のZ軸の負方向に変位した部位(段差の底部に対応す
る部分)38AのY軸方向の長さは上記の凹部の隙間の
大きさと相関がある(正比例)。
【0061】一方、結像領域35の図10(A)のZ軸
方向に対応する任意の走査線37A、37Bの出力信号
は、図10(B)、(C)に示したようになる。二次元
CCDセンサ36は、このような信号を演算装置40に
出力する。この出力信号の振幅が大きい部位が走査線上
のスリット部分、即ちスリット像の位置になる。従っ
て、入力された信号に基づいて演算装置40により結像
領域35上の全ての走査線上のスリット像38の位置を
求め、その求めた位置からスリット像38におけるZ軸
の負方向の変位量と上記の凹部の段差との相関関係及び
スリット像38におけるZ軸の負方向に変位した部位
(段差の底部に対応する部分)38AのY軸方向の長さ
と上記の凹部の隙間との相関関係に基づいて、被測定面
20Bの隙間及び段差を求めることができる。
【0062】次のステップ128ではステップ126で
演算して得られた段差・隙間寸法を表形式にして液晶デ
ィスプレイ12に表示させる。本実施例では段差・隙間
寸法は1組だけであるが、段差や隙間が複数形成された
被測定面を対象として測定した場合には、ケーシング1
1との相対的な位置関係において予め定められた方向か
ら順に第1の段差(又は隙間)、第2の段差(又は隙
間)、以下同様、というように複数の段差・隙間を識別
した上で、上記のように各々の段差・隙間寸法を表形式
にして液晶ディスプレイ12に表示させる。オペレータ
は液晶ディスプレイ12に表示された段差・隙間寸法を
見て、正しい段差・隙間寸法を得ることができる。
【0063】そして、段差・隙間寸法を得たオペレータ
により寸法測定器10のスイッチ58がオフされると、
上述した制御ルーチンの実行は停止され、半導体レーザ
ー26からのレーザービームの射出も停止される。
【0064】以上説明したように、本実施例の寸法測定
器は、スリット光の光束面が被測定物に対して垂直であ
るか否かの判断、及び輝線が連続しているか否かの判断
を自動的に行い、スリット光の光束面が被測定物に対し
て垂直であり且つ輝線が連続している時の段差・隙間寸
法、即ち正しい段差・隙間寸法を求め、求めた正しい段
差・隙間寸法を液晶ディスプレイに表示するので、寸法
測定器を保持しているオペレータの手振れにより正確な
寸法測定を行うことができないという従来の問題を解消
し、段差・隙間の寸法測定を容易かつ迅速に行うことが
できる。
【0065】なお、本実施例では被測定面の隙間または
段差を測定する例を示したが、本発明はそれら以外の局
部的な部位の寸法、例えば突起の高さや円孔の直径等の
測定にも適用でき、また微小な被測定物の外形寸法の測
定にも適用できる。
【0066】また、本実施例では隙間または段差の測定
値を液晶ディスプレイ12に表示する例を示したが、本
発明の出力手段はこれに限定されるものではなく、例え
ばプリンタ等により紙等の記録媒体に印刷することによ
って測定値の出力したり、スピーカ等の音声出力装置か
ら測定値を音声出力したり、寸法測定器に通信ケーブル
等を介して接続されたコンピュータシステムに設けられ
た端末ディスプレイ等に測定値を表示しても良い。
【0067】また、本実施例ではケーシング11に設け
た複数のランプの何れかのランプを点灯させることによ
りケーシングの向き又は被測定物に対するケーシングの
距離を変化させる指示を出力する例を示したが、本発明
の指示手段はこれに限定されるものではなく、例えばス
ピーカ等の音声出力装置から指示を音声出力したり、寸
法測定器に通信ケーブル等を介して接続されたコンピュ
ータシステムに設けられた端末ディスプレイ等に指示を
表示しても良い。
【0068】また、本実施例ではロッドレンズを利用し
てスリット状の光を得る例について説明したが、スリッ
ト状の光を得る素子としてシリンドリカルレンズ、シリ
ンドリカルミラー等を用いることもでき、回転多面鏡等
のレーザービームをスキャンすることによりスリット状
の光を得ることもできる。
【0069】また、本実施例では受光素子として二次元
CCDセンサを用いた場合について説明したが、二次元
CCDセンサに限定されるものではなく、1次元CCD
センサ、撮像管を用いたテレビジョンシステムによる位
置検出方法を用いてセンサ上で2次元の位置を出力する
ことのできる素子を利用してもよい。
【0070】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、寸法測定
器を保持しているオペレータの手振れ等により正確な寸
法測定を行うことができないという問題を解消し、被測
定物の寸法測定を容易かつ迅速に行うことができるとい
う優れた効果を有する。
【0071】請求項2記載の発明によれば、オペレータ
はスリット光の光束面を被測定物に対して垂直とするた
めの調整作業を容易かつ迅速に行うことができ、これに
伴い被測定物の寸法測定をより一層容易かつ迅速に行う
ことができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る寸法測定器の外観を示す
斜視図である。
【図2】寸法測定器の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図3】(A)はスリット光が被測定面に対し垂直に照
射された場合の反射光の光路を、(C)はスリット光が
被測定面に対し垂直より少しずれて照射された場合の反
射光の光路を、各々示す模式図であり、(B)、(D)
は、それぞれ(A)、(C)の場合の光センサへの反射
光の照射状態を示す模式図である。
【図4】前後姿勢指示部の駆動回路の概要を示すブロッ
ク図である。
【図5】マイクロコンピュータによる制御ルーチンを示
すフローチャートである。
【図6】寸法測定器により測定可能な領域を説明する模
式図である。
【図7】(A)は寸法測定器が被測定面に対し遠すぎる
場合の二次元CCDセンサの結像領域における反射光の
照射状態を、(B)は寸法測定器が被測定面に対し適度
な距離とされた場合の二次元CCDセンサの結像領域に
おける反射光の照射状態を、(C)は寸法測定器が被測
定面に対し近すぎる場合の二次元CCDセンサの結像領
域における反射光の照射状態を、各々示す線図である。
【図8】(A)はスリット光の光軸が被測定面に対し矢
印Tと反対方向に傾きすぎている状態を、(C)はスリ
ット光の光軸が被測定面に対し略垂直である状態を、
(E)はスリット光の光軸が被測定面に対し矢印T方向
に傾きすぎている状態を、各々示す模式図であり、
(B)、(D)、(F)は、それぞれ(A)、(C)、
(E)の場合の二次元CCDセンサの結像領域における
反射光の照射状態を示す線図である。
【図9】(A)及び(E)はスリット光が被測定面に対
し傾いている状態を、(C)はスリット光が被測定面に
対し垂直である状態を、各々示す模式図であり、
(B)、(D)、(F)は、それぞれ(A)、(C)、
(E)の場合の二次元CCDセンサの結像領域における
反射光の照射状態を示す線図である。
【図10】(A)は二次元CCDセンサの結像領域にお
けるレーザービームの照射状態を、(B)及び(C)は
二次元CCDセンサの出力信号を、各々示す線図であ
る。
【図11】(A)は従来寸法測定する際に用いられた治
具の正面図であり、(B)は(A)に示された治具の側
面図である。
【符号の説明】
10 寸法測定器 11 ケーシング 12 液晶ディスプレイ(出力手段) 15 前後姿勢指示部(指示手段) 18 スリット光 20 被測定物 24 光源装置(射出手段) 36 二次元CCDセンサ(信号出力手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリット光を被測定物に向けて射出する
    射出手段と、被測定物からのスリット光の反射光を受光
    し、被測定物表面上の輝線に対応した信号を出力する信
    号出力手段と、がケーシングに収納されて構成され、ス
    リット光が被測定物に照射されるようにケーシングが保
    持されることにより被測定物の寸法を測定する寸法測定
    器であって、 前記スリット光の光束面が被測定物に対し垂直となるよ
    うに照射された場合のみ該被測定物からの反射光が各々
    同一の光量受光されるように配置され、受光した光量に
    応じた大きさの信号を出力する複数の光センサと、 前記複数の光センサからの出力信号に基づいて前記スリ
    ット光の光束面が被測定物に対して垂直となるように照
    射されたか否かを判断すると共に、前記信号出力手段か
    ら出力された被測定物上の輝線を表す信号に基づいて輝
    線が連続しているか否かを判断する判断手段と、 前記判断手段により前記スリット光の光束面が被測定物
    に対して垂直となるように照射されたと判断され且つ輝
    線が連続していると判断された場合に、前記信号出力手
    段から出力された被測定物上の輝線を表す信号に基づい
    て、輝線を構成する線分の各々に対応する被測定物の部
    位の寸法を演算する演算手段と、 前記演算手段による演算結果を出力する出力手段と、 を備えた寸法測定器。
  2. 【請求項2】 前記判断手段により前記スリット光の光
    束面が被測定物に対して垂直となるように照射されてい
    ないと判断された場合には、前記スリット光の光束面を
    被測定物に対して垂直とするためのケーシングの移動方
    向及び回転方向を指示する指示手段を更に備えたことを
    特徴とする請求項1記載の寸法測定器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09325009A (ja) * 1996-06-05 1997-12-16 Minolta Co Ltd 3次元計測装置
JP2011133405A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Hitachi Ltd 2次元光切断法による寸法測定方法および装置
CN117968532A (zh) * 2024-04-01 2024-05-03 江苏荣旭机械有限公司 一种电机轴尺寸检测装置

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