JPH08135880A - 圧力変動抑制装置 - Google Patents

圧力変動抑制装置

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JPH08135880A
JPH08135880A JP29888494A JP29888494A JPH08135880A JP H08135880 A JPH08135880 A JP H08135880A JP 29888494 A JP29888494 A JP 29888494A JP 29888494 A JP29888494 A JP 29888494A JP H08135880 A JPH08135880 A JP H08135880A
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JP
Japan
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pressure
side pipe
pressure fluctuation
inlet side
diaphragm
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Application number
JP29888494A
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English (en)
Inventor
Kazumitsu Nukui
一光 温井
Katsuto Sakai
克人 酒井
Hideo Kato
秀男 加藤
Soufumi Satou
左右文 佐藤
Shinichi Sato
真一 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧力損失による流体輸送能力の著しい低下を
伴うことなく、かつ大きな配設スペースをとらない圧力
変動抑制装置を提供する。 【構成】 入口側配管22内のガス圧が増加方向に変動
すると、その圧力増加分の一部(矢印57)はバイパス
配管24に分岐してガス室26に到達する一方、残りの
部分(矢印58)は入口側配管22内を伝播してフルイ
ディック流量計32の入口に到達する。ガス室26では
ダイアフラム27の両側で圧力差が生じるため、この圧
力差を解消するに足る分だけダイアフラム27が出口側
配管23の方向に変位する。これにより、フルイディッ
ク流量計32の出口での圧力と入口での圧力とのバラン
スがとられる。入口側配管22内のガス圧が減少方向に
変動した場合には上記と逆に作用してダイアフラム27
が入口側配管22の方向に変位し、フルイディック流量
計32の入口圧力と出口圧力とのバランスがとられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は流体輸送配管中の圧力変
動を抑制するための圧力変動抑制装置に係り、特に流速
型流量計の計測精度に悪影響を及ぼす圧力変動を抑制す
る圧力変動抑制装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスや空気等の流体を配管輸送する場合
の流量計として、流体の流速を流量に換算して流量を求
める方式の流速型流量計がある。特に、最近の都市ガス
用のガスメータにおいては、このような流速型流量計の
1つとして、フルイディックメータが用いられつつあ
る。
【0003】このようなフルイディックメータによって
ガス流量を計測する場合、配管上流側のガス圧が変動す
ると流速も瞬間的に変動するため、計測される流量も変
化してしまう。したがって、正確な流量を求めるには配
管内の圧力変動を抑制する必要がある。
【0004】このような管内圧力変動を抑制するため、
従来より種々の装置が考案されている。その1つとし
て、例えばガスメータの入口側配管11の内部に、図7
に示すような仕切壁12によってオリフィス(開口)1
3を形成した装置がある。この場合のオリフィス13
は、電気回路における抵抗と等価であり、一種の音響フ
ィルタとして作用するため、管内圧力変動が吸収され
る。
【0005】また、ガスメータの入口側配管11の一部
に、図8に示すようなチャンバ(流体室)14を形成し
た装置も用いられている。この場合、チャンバ14は電
気回路における容量と等価であり、一種の音響フィルタ
として作用するため、管内圧力変動が吸収される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来は、
ガスメータの入口側流路にオリフィスまたはチャンバを
挿入して構成した圧力変動抑制装置が用いられていた。
しかしながら、オリフィスを形成する方法で圧力変動の
抑制を効果的に行うためには、オリフィスの口径を相当
絞る必要があり、流路の圧力損失が増加するため、配管
の流体輸送能力が著しく低下してしまうという問題があ
った。
【0007】また、チャンバを設ける方法で圧力変動の
抑制を効果的に行うためには、チャンバの容積を相当大
きくする必要があり、配管スペース上の問題があった。
【0008】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、圧力損失による流体輸送能力の著し
い低下を伴うことなく、かつ大きな配設スペースをとら
ない圧力変動抑制装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の圧力変動
抑制装置は、流速を流量に変換して流体流量を計測する
流速型流量計の入口側配管と出口側配管との間に設けら
れ、これら両配管間の流体の流通を遮断しつつ圧力変動
のみを伝達する圧力バイパス手段を備えている。
【0010】この圧力変動抑制装置では、入口側配管内
で生じた圧力変動が圧力バイパス手段を介して出口側配
管に伝達される一方、ガスの流通は遮断される。このた
め、流速型流量計の入口側配管側と出口側配管側とで圧
力差がなくなり、正確な流量計測が可能となる。
【0011】請求項2記載の圧力変動抑制装置は、流速
を流量に変換して流体流量を計測する流速型流量計の入
口側配管と出口側配管とを接続するバイパス路と、この
バイパス路に設けられ、前記入口側配管と前記出口側配
管との間の流体の流通を遮断しつつ圧力変動のみを伝達
する隔膜とを備えている。
【0012】この圧力変動抑制装置では、隔膜(ダイア
フラム)によって入口側配管側の圧力変動が出口側配管
側に伝達される。
【0013】請求項3記載の圧力変動抑制装置は、流速
を流量に変換して流体流量を計測する流速型流量計の入
口側配管と出口側配管とを接続するバイパス路と、この
バイパス路に設けられ、前記入口側配管と前記出口側配
管との間の流体の流通を遮断しつつ圧力変動のみを伝達
する隔膜と、前記流速型流量計の入口近傍に設けられ、
前記入口側配管内の圧力変動を吸収する入口側圧力変動
吸収手段と、前記流速型流量計の出口近傍に設けられ、
前記隔膜を介して前記入口側配管から前記出口側配管に
伝播する圧力変動分を吸収して前記流速型流量計の入口
圧力と出口圧力とを均衡させる圧力均衡手段とを備えて
いる。
【0014】この圧力変動抑制装置では、隔膜を介して
圧力変動をバイパスすることによる圧力変動抑制作用に
加え、さらに、入口側圧力変動吸収手段による入口側配
管内の圧力変動抑制作用を併用しており、入口側配管側
の圧力変動抑制がより確実となる。また、前記隔膜を介
して入口側配管側から出口側配管側に伝わり流速型流量
計方向に逆伝播しようとする圧力変動分は、圧力均衡手
段によって吸収される。これにより、流速型流量計の入
口圧力と出口圧力とのバランスがとられ、より正確な流
量計測が可能となると共に、大きな圧力変動にも対応可
能となる。
【0015】請求項4記載の圧力変動抑制装置は、請求
項3記載の圧力変動抑制装置において、前記入口側圧力
変動吸収手段を、前記入口側配管の内壁にほぼ垂直に設
けられた中央部に所定の大きさの開口を有する垂直方向
仕切壁、または所定の容積を有する流体室で構成したも
のである。
【0016】この圧力変動抑制装置では、入口側圧力変
動吸収手段としてのオリフィスまたはチャンバが、電気
回路における抵抗または容量と等価に作用し、隔膜のみ
ではバイパスしきれず入口側配管内に残存した圧力変動
分を吸収する。
【0017】請求項5記載の圧力変動抑制装置は、請求
項3記載の圧力変動抑制装置において、前記圧力均衡手
段を、前記出口側配管の内壁にほぼ垂直に設けられた中
央部に所定の大きさの開口を有する垂直方向仕切壁、ま
たは所定の容積を有する流体室で構成したものである。
【0018】この圧力変動抑制装置では、圧力均衡手段
としてのオリフィスまたはチャンバが、電気回路におけ
る抵抗または容量と等価に作用し、隔膜を介して入口側
配管側から出口側配管側に伝わり流速型流量計の出口方
向に回り込もうとする圧力変動分を吸収する。これによ
って、流速型流量計の入口圧力と出口圧力とのバランス
がとられる。
【0019】請求項6記載の圧力変動抑制装置は、請求
項3記載の圧力変動抑制装置において、さらに、前記入
口側配管と前記隔膜との間のバイパス路、前記隔膜と前
記出口側配管との間のバイパス路、前記バイパス路との
接続点より上流側の入口側配管、および前記バイパス路
との接続点より下流側の出口側配管、の一または複数箇
所に設けられ、前記流速型流量計の入口と出口の圧力の
均衡調整を補助する一または複数の圧力均衡調整補助手
段を備えている。
【0020】この圧力変動抑制装置では、前記圧力均衡
手段に加えて、入口側配管、バイパス路、および出口側
配管に設けられた1または複数のオリフィスまたはチャ
ンバが、流速型流量計の入口と出口の圧力バランスの微
調整を行うための圧力均衡調整補助手段として作用す
る。
【0021】請求項7記載の圧力変動抑制装置は、請求
項6記載の圧力変動抑制装置において、前記圧力均衡調
整補助手段を、配管内壁にほぼ垂直に設けられた中央部
に所定の大きさの開口を有する垂直方向仕切壁、または
所定の容積を有する流体室で構成したものである。
【0022】この圧力変動抑制装置では、前記圧力均衡
調整補助手段としてオリフィスまたはチャンバが用いら
れる。
【0023】請求項8記載の圧力変動抑制装置は、請求
項2ないし請求項7記載の圧力変動抑制装置において、
前記隔膜がほぼ同心円状に正弦波状断面の凹凸起伏を有
するように構成したものである。
【0024】この圧力変動抑制装置では、ダイアフラム
(隔膜)は同心円状に正弦波状断面の凹凸を有するよう
に弛んだ状態に形成され、ガス圧差に応じて変位する。
【0025】請求項9記載の圧力変動抑制装置は、請求
項2ないし請求項7記載の圧力変動抑制装置において、
前記隔膜がほぼ同心円状に矩形波状断面の凹凸起伏を有
するように構成したものである。
【0026】この圧力変動抑制装置では、ダイアフラム
(隔膜)は同心円状に矩形波状断面の凹凸を有するよう
に弛んだ状態に形成され、ガス圧差に応じて変位する。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。
【0028】図1および図2は本発明の一実施例に係る
圧力変動抑制装置を都市ガスメータに適用した構成を表
すもので、図1はガスメータをも含めて描いた正面図、
図2は一部断面斜視図である。
【0029】この圧力変動抑制装置21は、ガスメータ
31の入口側配管22に接続されたバイパス配管24
と、出口側配管23に接続されたバイパス配管25と、
バイパス配管24とバイパス配管25との間に設けられ
たガス室(流体室)26と、このガス室26内に設けら
れたダイアフラム(隔膜)27とから構成されている。
入口側配管22とバイパス配管24との間、出口側配管
23とバイパス配管24との間、およびガス室26とバ
イパス配管24,25それぞれとの間は、いずれも溶接
等によって気密接続されている。バイパス配管24,2
5はそれぞれ入口側配管22,出口側配管23とほぼ同
径であり、ガス室26はバイパス配管24,25より大
きな径の気密構造の円筒形をしている。ダイアフラム2
7は、円形の膜構造を有し、その周囲はガス室26の円
筒内壁に気密固着されている。ダイアフラム27は、非
透過性かつ耐ガス性の柔軟な素材(例えば、NBR(ニ
トリルゴム)等の合成ゴムまたは天然ゴム等)で形成さ
れており、後述するように同心円状に波状の凹凸部27
aを有している。
【0030】入口側配管22はガスメータ31内に設け
られたフルイディック流量計32の入口側に接続され、
一方、出口側配管23はフルイディック流量計32の出
口側に接続されている。ガスメータ31内には、フルイ
ディック流量計32のほか、異常流量に対応してガス流
路を遮断するための遮断弁、流量を表示するための表示
機構、およびこれらを制御するための制御機構等(図示
せず)が組み込まれている。フルイディック流量計32
は、入口側配管22から出口側配管23へ流れるガスの
流量(流速)がいわゆるフルイディック発振の周波数と
関係することを利用したもので、流速型流量計の一種で
ある。ここに、フルイディック発振とは、噴流を発生さ
せるノズル部の下流側に、一対の側壁によって流路拡大
部を形成すると共に、側壁の外側に設けられたリターン
ガイドによって、ノズル部を通過した流体を各側壁の外
側に向かってノズル部の噴出口側へ導く一対のフィード
バック流路を形成した場合に、ノズル部を通過した流体
が一対のフィードバック流路を交互に流れる現象であ
る。
【0031】図3は、ガス室26およびダイアフラム2
7を円筒軸に沿って切った断面形状を表すものである。
この図に示すように、ダイアフラム27は波状の凹凸部
27aを有するため、その表面積はガス室26の円形断
面積よりも大きくなっており、いわゆる“弛んだ状態”
になっている。また、ダイアフラム27は柔軟な材質で
形成され、しかもガスは透過されないようになってい
る。このため、ダイアフラム27の両側にガス圧差が生
じると、これに応じた分だけダイアフラム27がガス圧
差を解消する方向(矢印41または矢印42の方向)に
変位(振動)するようになっている。
【0032】なお、図3では、正弦波状の凹凸部27a
の数(同心円の数)を8個として描いてあるが、実際に
はより多くの凹凸あるいはより少ない凹凸を形成するよ
うに構成してもよい。また、図4に示すように同心円状
に矩形波状断面の凹凸部27bを形成してもよい。
【0033】但し、ダイアフラム27は、その両側のガ
ス圧差の変動周波数に見合った動きができる(すなわ
ち、入口側配管22内のガス圧変動の速さに追随でき
る)程度に軽い膜であることが必要なので、できるかぎ
り薄くするか、あるいは軽い材質で構成するのが好まし
い。また、ダイアフラム27の変位量(振幅)は、その
両側のガス圧差の大きさに見合った体積を作りだすもの
でなければならない。したがって、ダイアフラム27の
表面積(あるいは弛み量)は、予想される最大ガス圧差
に対応した体積を考慮して設定する必要がある。ダイア
フラム27の表面積は、ダイアフラム27の径、凹凸の
深さ、および凹凸の数によって定まるので、例えばダイ
アフラム27の径を大きくするときには、凹凸の深さや
数を小さくすることができ、ダイアフラム27の径を小
さくするときには、凹凸の深さや数を大きくする必要が
ある。
【0034】要するに、ダイアフラム27は、入口側配
管22と出口側配管23との間のガス流通を遮断する一
方、入口側配管22内のガス圧変動のみを出口側配管2
3内に忠実に伝達して両配管内のガス圧差をなくすよう
に作用するものであれば、その形状、材質、大きさ等は
問わない。例えば、ガス室26を円筒形でなく例えば角
柱箱形とし、ダイアフラム27を円形でなく例えば矩形
としてもよい。また、ダイアフラム27の断面凹凸につ
いても、同心円状でなく平面波状に形成してもよい。
【0035】一般に、ガス圧変動の周波数は数十Hz程
度なので、これに追随して振動するようにダイアフラム
27を構成するのは比較的容易である。但し、ダイアフ
ラム27は、長期間の振動に耐えうるだけの強靱さを備
えていることが望ましい。
【0036】なお、本実施例では、バイパス配管24,
25間にガス室26を設け、この中にダイアフラム27
を配設することとしたが、上記の条件、すなわち入口側
配管22内と出口側配管23内とのガス流通を遮断しつ
つ両配管内のガス圧差をなくすように忠実に作用すると
いう条件、を満たす限り、ガス室26を設けずにバイパ
ス配管24とバイパス配管25とを直接接続し、この中
にダイアフラム27を直接配設するように構成してもよ
い。
【0037】また、ガス室26およびダイアフラム27
は、本実施例のようにガスメータの外部に配設するので
はなく、ガスメータ内部に組み込んで一体に構成しても
よい。これにより、配設スペースがよりコンパクトにな
ると共に、特別の設置工事が不要になる。
【0038】次に、以上のような構成の圧力変動抑制装
置の作用を説明する。
【0039】図示しないガス本支管から供給された都市
ガスは、入口側配管22内を矢印51〜54に沿って流
れてガスメータ31内のフルイディック流量計32に入
り、ここで流量が計測される。フルイディック流量計3
2から出たガスは、さらに出口側配管23内を矢印5
5,56に沿って流れる。
【0040】ここで、入口側配管22内のガス圧が瞬間
的に増加方向に変動したとすると、この圧力増加分の一
部(矢印57)はバイパス配管24に分岐してガス室2
6に到達する一方、残りの部分(矢印58)は入口側配
管22内を伝播してフルイディック流量計32の入口に
到達する。ガス室26ではダイアフラム27の両側で圧
力差が生じるため、この圧力差を解消するに足る分だけ
ダイアフラム27が図3の矢印41の方向に変位する。
これにより、フルイディック流量計32の出口での圧力
と入口での圧力とのバランス(均衡)がとられることと
なる。
【0041】逆に、入口側配管22内のガス圧が瞬間的
に減少方向に変動した場合には、出口側配管23内の圧
力が相対的に増加し、その圧力増加分の一部(矢印5
9)はバイパス配管25に分岐してガス室26に到達す
る一方、残りの部分(矢印60)は出口側配管23内を
流れと逆方向に伝播してフルイディック流量計32の出
口に到達する。ガス室26ではダイアフラム27の両側
で圧力差が生じるため、この圧力差を解消するに足る分
だけダイアフラム27が図3の矢印42の方向に変位す
る。したがって、この場合も、フルイディック流量計3
2の入口での圧力と出口での圧力とのバランスがとられ
ることとなる。
【0042】このようにして、入口側配管22内の圧力
変動は、その殆どがダイアフラム27を介して出口側配
管23側に伝達され、フルイディック流量計32の入口
と出口との圧力差が効果的に解消される。これにより、
フルイディック流量計32の計測精度に悪影響を及ぼす
圧力変動という因子が除かれ、正確な流量計測が可能と
なる。
【0043】次に、本発明の他の実施例を説明する。
【0044】図5は本発明の他の実施例に係る圧力変動
抑制装置を都市ガスメータに適用した構成を表すもので
ある。なお、上記の実施例(図1)と同一構成要素には
同一符号を付してその説明は省略する。
【0045】この装置は、図1のバイパス配管24,2
5、ガス室26およびダイアフラム27よりなるガス圧
バイパス機構(圧力バイパス手段)に加えて、さらに、
従来より用いられていたオリフィス(図7)またはチャ
ンバ(図8)を併用して構成したものである。具体的に
は、フルイディック流量計32の入口近傍の位置71に
入口側圧力変動吸収手段としてオリフィスまたはチャン
バを配設すると共に、出口近傍の位置72に圧力均衡手
段としてオリフィスまたはチャンバを配設したものであ
る。
【0046】ここで、フルイディック流量計32の入口
近傍の位置71に設けたオリフィス(またはチャンバ)
は、入口側配管22内に生じた圧力変動分のうち、入口
側配管22内に残存しこれを伝播してフルイディック流
量計32の入口に達しようとする圧力変動分(矢印5
8)を吸収するためのもので、電気回路における抵抗
(または容量)として作用するものである。したがっ
て、入口側配管22内の圧力変動が相当大きな場合であ
っても、フルイディック流量計32の入口に圧力変動が
及ぶのを十分阻止することができる。
【0047】一方、フルイディック流量計32の出口近
傍の位置72に設けたオリフィス(またはチャンバ)
は、入口側配管22内に生じた圧力変動分のうち、ダイ
アフラム27を介して出口側配管23側に伝わりさらに
出口側配管23内を逆行してフルイディック流量計32
の出口に到達しようとする圧力変動分を吸収するための
もので、やはり電気回路における抵抗(または容量)と
して作用するものである。
【0048】このように、本実施例によれば、位置71
には入口側圧力変動吸収手段としてのオリフィス(また
はチャンバ)があるため、フルイディック流量計32の
入口での圧力変動は十分抑制され、しかも、位置72に
は圧力均衡手段としてのオリフィス(またはチャンバ)
があるため、フルイディック流量計32の出口での圧力
も十分抑制される。したがって、入口側配管22内に相
当大きな圧力変動が生じたとしても、その影響をうけに
くくなる。言い換えると、圧力変動がより大きい場合で
も、図1の場合に比べてより高精度の流量計測が可能と
なる。
【0049】図6は本発明の他の実施例に係る圧力変動
抑制装置を都市ガスメータに適用した構成を表すもので
ある。なお、上記の実施例(図1)と同一構成要素には
同一符号を付してその説明は省略する。
【0050】この装置は、図5に示した構成要素に加え
て、さらに、バイパス配管24内の位置75,バイパス
配管25内の位置76、バイパス配管24との接続点よ
り上流側の入口側配管22内の位置77、またはバイパ
ス配管25との接続点より下流側の出口側配管23内の
位置78、の1または複数箇所に、フルイディック流量
計32の入口側と出口側との圧力均衡を補助的に(より
正確に)調整するための1または複数のオリフィスまた
はチャンバ(圧力均衡調整補助手段)を配設したもので
ある。このような構成とすることで、図5の構成では調
整しきれないような微妙なフルイディック流量計32の
入口側と出口側との圧力差をも調整して両者を均衡させ
ることができ、フルイディック流量計32のより一層の
計測精度向上が可能となる。
【0051】以上の各実施例では、フルイディック流量
計を用いた都市ガス用のガスメータに適用した例を説明
したが、本発明はこれに限るものではなく、流速を流量
に換算して流量を求めるタイプの流量計(すなわちガス
圧変動が流速に影響を及ぼすタイプの流量計)であれ
ば、他のタイプの流量計に適用した場合にも計測精度の
向上という効果を発揮することができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明の圧力変動抑
制装置によれば、ガスの流通を遮断しつつ、入口側配管
内で生じた圧力変動を圧力バイパス手段(隔膜等)を介
して出口側配管に伝播させることとしたので、流速型流
量計の入口側と出口側との圧力差がほぼ解消される。こ
のため、流速型流量計に対する圧力変動の影響が抑制さ
れ、正確な流量計測が可能となる。しかも、従来と同一
の圧力変動抑制効果を得ようとする場合には、従来のオ
リフィスを用いた場合よりも圧力損失を小さくでき、ま
た、チャンバを用いた場合よりも配設スペースを小さく
できる。一方、従来と同一の許容圧力損失範囲内であれ
ば、オリフィスを用いた場合よりも大きな圧力変動抑制
効果が得られ、さらに従来と同一の許容配設スペースの
範囲内であれば、チャンバを用いた場合よりも大きな圧
力変動抑制効果が得られる。
【0053】特に、請求項3ないし請求項5記載の発明
に係る圧力変動抑制装置によれば、隔膜による圧力変動
バイパス作用に加えて、入口側配管内の流速型流量計入
口近傍にオリフィス等の圧力変動吸収手段を併用するこ
ととしたので、入口側配管側の圧力変動抑制がより確実
となる。その一方、隔膜を介して入口側配管側から出口
側配管側に伝わり流速型流量計方向に逆伝播しようとす
る圧力変動分は、圧力均衡手段によって吸収することと
したので、流速型流量計の入口圧力と出口圧力とのバラ
ンスがとられる。したがって、流量計測精度をより一層
向上することができると共に、相当大きな圧力変動にも
対応可能となる。
【0054】また、請求項6および請求項7記載の発明
に係る圧力変動抑制装置によれば、請求項3記載の前記
圧力均衡手段に加えて、さらに、入口側配管、バイパス
路、および出口側配管に1または複数のオリフィスまた
はチャンバを設けて流速型流量計の入口と出口の圧力バ
ランスの調整を行うこととしたので、前記圧力均衡手段
のみでは調整しきれない微調整も可能となり、流量計測
精度がより一層向上するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る圧力変動抑制装置の構
成を示す正面図である。
【図2】図1の圧力変動抑制装置の構成を示す一部断面
斜視図である。
【図3】図1の圧力変動抑制装置のガス室およびダイア
フラムの一構成例を示す断面図である。
【図4】図1の圧力変動抑制装置のガス室およびダイア
フラムの他の構成例を示す断面図である。
【図5】本発明の他の実施例に係る圧力変動抑制装置の
構成を示す正面図である。
【図6】本発明の他の実施例に係る圧力変動抑制装置の
構成を示す正面図である。
【図7】従来の圧力変動抑制装置の構成を示す一部断面
図である。
【図8】従来の他の圧力変動抑制装置の構成を示す一部
断面図である。
【符号の説明】
11 配管 12 仕切壁 13 オリフィス 14 チャンバ 22 入口側配管 23 出口側配管 24,25 バイパス配管 26 ガス室 27 ダイアフラム 31 ガスメータ 32 フルイディック流量計

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流速を流量に変換して流体流量を計測す
    る流速型流量計の入口側配管と出口側配管との間に設け
    られ、これらの両配管間の流体の流通を遮断しつつ圧力
    変動のみを伝達する圧力バイパス手段を備えたことを特
    徴とする圧力変動抑制装置。
  2. 【請求項2】 流速を流量に変換して流体流量を計測す
    る流速型流量計の入口側配管と出口側配管とを接続する
    バイパス路と、 このバイパス路に設けられ、前記入口側配管と前記出口
    側配管との間の流体の流通を遮断しつつ圧力変動のみを
    伝達する隔膜とを備えたことを特徴とする圧力変動抑制
    装置。
  3. 【請求項3】 流速を流量に変換して流体流量を計測す
    る流速型流量計の入口側配管と出口側配管とを接続する
    バイパス路と、 このバイパス路に設けられ、前記入口側配管と前記出口
    側配管との間の流体の流通を遮断しつつ圧力変動のみを
    伝達する隔膜と、 前記流速型流量計の入口近傍に設けられ、前記入口側配
    管内の圧力変動を吸収する入口側圧力変動吸収手段と、 前記流速型流量計の出口近傍に設けられ、前記隔膜を介
    して前記入口側配管から前記出口側配管に伝播する圧力
    変動分を吸収して前記流速型流量計の入口圧力と出口圧
    力とを均衡させる圧力均衡手段とを備えたことを特徴と
    する圧力変動抑制装置。
  4. 【請求項4】 前記入口側圧力変動吸収手段が、前記入
    口側配管の内壁にほぼ垂直に設けられた中央部に所定の
    大きさの開口を有する垂直方向仕切壁、または所定の容
    積を有する流体室であることを特徴とする請求項3記載
    の圧力変動抑制装置。
  5. 【請求項5】 前記圧力均衡手段が、前記出口側配管の
    内壁にほぼ垂直に設けられた中央部に所定の大きさの開
    口を有する垂直方向仕切壁、または所定の容積を有する
    流体室であることを特徴とする請求項3記載の圧力変動
    抑制装置。
  6. 【請求項6】 さらに、前記入口側配管と前記隔膜との
    間のバイパス路、前記隔膜と前記出口側配管との間のバ
    イパス路、前記バイパス路との接続点より上流側の入口
    側配管、および前記バイパス路との接続点より下流側の
    出口側配管、の1または複数箇所に設けられ、前記流速
    型流量計の入口と出口の圧力の均衡調整を補助する1ま
    たは複数の圧力均衡調整補助手段を備えたことを特徴と
    する請求項3記載の圧力変動抑制装置。
  7. 【請求項7】 前記圧力均衡調整補助手段が、配管内壁
    にほぼ垂直に設けられた中央部に所定の大きさの開口を
    有する垂直方向仕切壁、または所定の容積を有する流体
    室であることを特徴とする請求項6記載の圧力変動抑制
    装置。
  8. 【請求項8】 前記隔膜が、ほぼ同心円状に正弦波状断
    面の凹凸起伏を有することを特徴とする請求項2ないし
    7のいずれか1に記載の圧力変動抑制装置。
  9. 【請求項9】 前記隔膜が、ほぼ同心円状に矩形波状断
    面の凹凸起伏を有することを特徴とする請求項2ないし
    7のいずれか1に記載の圧力変動抑制装置。
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