JPH08135404A - 復水器およびタービンプラントのバイパス蒸気導入方法 - Google Patents

復水器およびタービンプラントのバイパス蒸気導入方法

Info

Publication number
JPH08135404A
JPH08135404A JP27251594A JP27251594A JPH08135404A JP H08135404 A JPH08135404 A JP H08135404A JP 27251594 A JP27251594 A JP 27251594A JP 27251594 A JP27251594 A JP 27251594A JP H08135404 A JPH08135404 A JP H08135404A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steam
bypass
bypass steam
condenser
turbine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP27251594A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Sekiguchi
秀樹 関口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP27251594A priority Critical patent/JPH08135404A/ja
Publication of JPH08135404A publication Critical patent/JPH08135404A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Turbines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】復水器内部で過大な圧力損失を生じることな
く、大容量のタービンバイパス蒸気を効果的に導入でき
る復水器を提供する。 【構成】復水器6内の蒸気通路27aに向けて上部本体
胴6f外壁に入口ノズル25bを設け、また蒸気通路2
7bに向けて上部本体胴6f外壁に入口ノズル25bを
設ける。復水器6内部にはそれぞれ入口ノズル25a、
25bと対向する位置に減速装置26a、26bを配置
する。さらに、給水加熱器胴9aの下部空間にバイパス
蒸気噴出管21を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば原子力発電プ
ラントの蒸気タービン排気を凝縮させる表面接触式復水
器に係り、特にタービンバイパス蒸気管を通して復水器
に導かれるタービンバイパス蒸気を安全に導入するバイ
パス蒸気導入装置を備えた復水器およびタービンプラン
トのバイパス蒸気導入方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、蒸気タービンプラントにおける
表面接触式復水器においては、通常運転中に蒸気タービ
ンから排出される蒸気の他に、ボイラや原子炉の起動時
や、プラント運転中に送電系統の事故により発電機の遮
断が発生した場合にタービンをバイパスした蒸気を導入
して凝縮させる手段が設けられている。
【0003】この送電系統の事故が短時間のうちに復旧
可能であれば、復旧した後、速やかに送電を開始するこ
とを優先すべきであり、このためプラント運用上、定格
運転中のタービン流入蒸気量の全てを処理できる容量を
備えた発電プラントが求められている。この場合、復水
器には通常運転中のタービン排気量の約2倍の量のター
ビンバイパス蒸気が導入される。
【0004】ところで、沸騰水形原子力発電において
は、一般に、100%のタービンバイパス容量が必要
で、加圧水形原子力発電の場合には70〜80%のター
ビンバイパス容量が必要とされている。このため、多量
のタービンバイパス蒸気を如何に安全かつ効果的に復水
器内で処理できるかが重要な問題となる。
【0005】図5は原子力発電プラントの概略系統を示
すもので、蒸気発生器1で発生した蒸気は主蒸気管2を
通り、蒸気加減弁3を経てタービン4に供給される。タ
ービン4に供給された蒸気はそこで仕事を行い発電機5
を駆動し、仕事を行った蒸気は復水器6に排出され、そ
こで冷却管7内を流動する海水等と熱交換して凝縮さ
れ、復水となる。この復水は復水ポンプ8で昇圧され、
低圧給水加熱器9に送られ、さらにタービン4からの抽
気を使用する給水ポンプ駆動タービン10で駆動される
給水ポンプ11で昇圧された後、高圧給水加熱器12を
経て蒸気発生器1に還流される。
【0006】一方、主蒸気管2と復水器6との間にはタ
ービンバイパス蒸気管13が接続されており、前述のよ
うに系統事故発生時等においては、主蒸気がこのタービ
ンバイパス蒸気管13に導かれ、バイパス弁14および
減圧装置15を経て復水器6に排出されるようになって
いる。
【0007】上記した復水器6は図6に示すように、外
殻が上部本体胴6fと下部本体胴6gによって形成さ
れ、下部本体胴6b内には多数の冷却管16からなる冷
却管群17が配設されている。また、図7に示すように
下部本体胴6gの左右にはそれぞれ水室18a、18b
が設けられており、各冷却管16の両端が水室18a、
18bに連通され、水室18aに供給された冷却水が矢
印19に示すように複数の冷却管16を経て水室18b
に流入し、その間冷却管16を流通する冷却水と、上部
本体胴6fを経て下部本体胴6bに流入したタービンか
らの排気流20とが熱交換し、タービンからの排気が凝
縮し、下部本体胴6gの下側に設けられたホットウェル
6hに復水となって貯溜される。
【0008】また、通常上部本体胴6f内には給水加熱
器胴9aが配置されている。
【0009】さらに、この給水加熱器胴9aの下方にタ
ービンバイパス蒸気管13に接続されたバイパス蒸気導
入装置30が配置されている。主蒸気管2からタービン
バイパス蒸気管13に導かれたタービンバイパス蒸気
は、このバイパス蒸気導入装置30を通して図6に示す
ように、上部本体胴6f内に噴出し、冷却管16内を流
れる冷却水と熱交換して凝縮し、復水となる。
【0010】ところで、このバイパス蒸気導入装置はバ
イパス蒸気の有する高いエネルギーを効果的に分散して
減衰させ、安全に復水器6に導入することを意図して用
いられ、従来からいくつかの方式が提案されている。一
つは、復水器6内にバイパス蒸気噴出管を設置する内装
形のもので、このバイパス蒸気噴出管は、図8(a)
(b)に示すように噴出管21の上面および下面に多数
の噴出孔22が穿設されており、そしてバイパス蒸気噴
出管21の上方および下方にはこれと離間した位置に多
数の噴出孔22と対向するバッフル板23が設けられて
おり、噴出孔22から出たバイパス蒸気はバッフル板2
3に衝突した後、蒸気噴流24となって復水器6内に分
散して行く。この方式は器内への分散が広い範囲にわた
る利点があるが、バッフル板23が蒸気噴流24の大き
な衝撃を受けることから、振動、熱応力、または浸食等
に起因する損傷が懸念され、この点への十分な配慮が必
要である。
【0011】一方、同じ内装形のバイパス蒸気噴出管と
して構成される図9(a)(b)に示すようなバイパス
蒸気噴出管21も知られている。これは水平方向両側に
多数の噴出孔22を穿設したもので、バッフル板を使用
しないものである。この方式は図8に示した方式のもの
と比較して構造的にシンプルであり、かつ、多くの小口
径の噴出孔22から広範囲に噴出させることが可能で、
蒸気のエネルギーを効果的に分散でき、減速が自然に行
える利点がある。
【0012】これは、信頼性が高く、原子力発電プラン
トへの適用には適したものであるが、その設置に当たっ
てはエネルギーの高いタービンバイパス蒸気を減速させ
る必要があり、広い設置スペースが確保できるか否かが
問題となる。
【0013】また、これ以外にも外装形バイパス蒸気導
入装置として次の方式が提案されている。すなわち、図
10および図11に示すように復水器胴板に設けた入口
ノズル25より復水器6内にバイパス蒸気を噴出させ、
減速装置26と衝突させるものである。図12(a)
(b)に入口ノズル25の詳細を示している。図12
(a)に示すように入口ノズル25の出口に減圧オリフ
ィス27を設けたり、あるいは図12(b)に示すよう
に減圧オリフィス27と共に蒸気を減温するための冷却
水注入口28を設けるものもある。
【0014】この外装形バイパス蒸気導入装置では入口
ノズル25よりバイパス蒸気が集中して高流速で復水器
内6内に流入するため、復水器6内の内部構造物、特に
冷却管に高速流が衝突して損傷しないような配慮が求め
られる。
【0015】図10および図11の例では入口ノズル2
5の前方に多数の管から構成される減速装置26を設置
し、この減速装置26に高速のバイパス蒸気を衝突さ
せ、散乱させて減速することになる。
【0016】この外装形は内装形に比較してバイパス蒸
気導入装置の復水器6内へ突出量が少ないため、タービ
ン排気の流れを阻害する可能性が小さく、復水器6の小
形化が図れるなど利点が多い。しかしながら、外装形は
エネルギーの高いバイパス蒸気が復水器6内に集中して
流れ、しかも高速流が減速装置26等の内部構造物に衝
突するため、流入時に騒音および振動が発生しやすい難
点がある。復水器6の運転が長期にわたると、内部構造
物の浸食が激しくなることがあり、蒸気が衝突する内部
構造物には耐食性に優れたステンレス鋼等の材料を使用
しなければ対処できない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】大容量のタービンバイ
パス装置を使用する原子力発電プラントではタービンバ
イパス装置を構成するバイパス弁14、タービンバイパ
ス蒸気管13等を複数系統設ける必要があるが、この場
合、復水器6内に設ける複数のバイパス蒸気導入装置3
0は、それぞれに等分に流すものとして、復水器1基あ
たり3〜4個程度組込む必要がある。
【0018】たとえば、復水器6に内装形のバイパス蒸
気噴出管21を複数個(特に3個以上)組込んだ場合、
図13に示すようにタービン4からの排気流20が流れ
る通路中にバイパス蒸気噴出管21を横向きに並べて配
置する案が有力である。しかし、この配置を採用したと
き、各バイパス蒸気噴出管21は復水器6の運転中、排
気流20の妨げとなり、過大な圧力損失が生じるなど、
影響が大きく、最も重要な復水器6の通常運転中におけ
るタービン排気の凝縮性能を大きく損ねてしまう。
【0019】特に、原子力発電プラントでは信頼性の高
い図9に示すようなバッフル板のないバイパス蒸気噴出
管21が望ましいが、こうした内装形のものを用いるに
あたっては復水器6内に広い設置スペースが必要であ
り、たとえば、3本以上配置することはより困難であ
る。すなわち、図13に示すように置かれたバッフル板
のないバイパス蒸気噴出管21は、バイパス蒸気を減速
させるためのスペースをその周囲に確保しなければなら
ないが、減速のためのスペースの増大は復水器6の大形
化を招くことから、容易に受け入れられない。
【0020】一方、入口ノズル25のような外装形で構
成した場合には復水器1基あたり複数個の入口ノズル2
5を設けたとしても、復水器6内への突出量が少なく、
排気流20の妨げにならないなどの利点があるが、上述
したように高いエネルギーを持つ蒸気が集中して流入す
ることから、騒音および振動の発生が避けられず、また
減速装置26等の内部構造物には浸食に対する備えが必
要となるなどの難点もあり、十分とはいえない。
【0021】本発明の目的は復水器内部でタービン排気
の過大な圧力損失を伴うことなく、大容量のタービンバ
イパス蒸気を効果的に導入できる復水器を提供すること
にある。
【0022】また、機器の損傷等を生じることなく、ま
た、騒音および振動を抑えて安全に大容量のタービンバ
イパス蒸気を導入することのできるタービンプラントの
バイパス蒸気導入方法を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は上
部本体胴内に横向きに並ぶ複数本の給水加熱器胴を備
え、上方から上部本体胴内に流入するタービン排気が各
給水加熱器胴の両側に形成される各蒸気通路をそれぞれ
通って下方の冷却管群にかけて流れるように構成した復
水器において、上部本体胴外壁に各蒸気通路の下部空間
にかけてタービンバイパス蒸気をそれぞれ導く外装形バ
イパス蒸気導入装置を設けると共に、上部本体胴内に給
水加熱器胴の下部空間にかけてタービンバイパス蒸気を
導く内装形バイパス蒸気導入装置を設けたことを特徴と
するものである。
【0024】また、請求項3に係る発明は請求項1によ
り構成される基の復水器を備え、各復水器の内装形バイ
パス蒸気導入装置および外装形バイパス蒸気導入装置に
それぞれタービンバイパス蒸気を導くように各々バイパ
ス弁を備えたタービンバイパス蒸気管を接続してなるタ
ービンプラントのバイパス蒸気導入方法において、プラ
ント起動、停止または負荷遮断にあたり、各復水器の内
装形バイパス蒸気導入装置と連絡している各バイパス弁
を開けてタービンバイパス蒸気管からのタービンバイパ
ス蒸気を復水器内に導き、引き続き復水器の外装形バイ
パス蒸気導入装置と連絡している各バイパス弁を開けて
タービンバイパス蒸気管からのタービンバイパス蒸気を
復水器に導き、この後タービンバイパス蒸気量が減少す
るのに合わせて外装形バイパス蒸気導入装置と連絡する
バイパス弁を閉じ、引き続き内装形バイパス蒸気導入装
置と連絡するバイパス弁を閉じることを特徴とするもの
である。
【0025】
【作用】外装形バイパス蒸気導入装置を用いる利点は復
水器内部への突出量が少なく、排気流の妨げにならない
点である。復水器内部の排気通路は給水加熱器胴を取囲
み上部本体胴内壁との間に2箇所に形成されるのが一般
的であるが、この排気通路には特に復水器内部への突出
量が少ない外装形バイパス蒸気導入装置が好ましい。
【0026】この外装形バイパス蒸気導入装置によれ
ば、僅かに復水器内部に減速装置が置かれるのみで、排
気通路にこれを配置したとしても、これを簡単な構造の
もので構成することで、排気流に対する圧力損失等の影
響は殆ど無視できる程度に抑えることが可能になる。
【0027】大容量のタービンバイパス蒸気の導入にお
ける隘路は多数のバイパス蒸気導入装置の設置によるも
ので、特に内装形のものを多用したときこれが顕著にな
るが、本発明は外装形バイパス蒸気導入装置の特長を活
かしてこれを多く使用し、内装形については外装形を使
う必要のない位置に1本だけ配置する。排気流から離れ
た給水加熱器胴の下部空間はこの内装形バイパス蒸気導
入装置の設置に最も適した位置であり、バイパス蒸気を
減少させるのに十分なスペースも確保でき、いたずらに
減速スペースを増大させる必要もなく、内装形の不利を
解消する最も理想的な配置とすることができる。
【0028】かくして、復水器内部でタービン排気に過
大な圧力損失を伴わず大容量のタービンバイパス蒸気を
導入することが可能になる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1および図2を
参照して説明する。
【0030】なお、本実施例ではいくつかの構成が図
6、図7、図10および図11に示される構成と同一の
ものが用いられる。これらの構成には同一の参照符号を
付しており、重複する部分は説明を省略する。
【0031】図1および図2において、タービン4から
の排気流20を導く蒸気通路27a、27bが給水加熱
器胴9aと上部本体胴6f内壁面との間にそれぞれ形成
されている。本実施例では3個のバイパス蒸気導入装置
が用いられているが、上記の蒸気通路27a、27bに
は特に外装形バイパス蒸気導入装置を用い、内装形バイ
パス蒸気導入装置それ以外の位置に使用する。
【0032】すなわち、一方の蒸気通路27aに向けて
上部本体胴6f外壁に入口ノズル25aを、そして他の
蒸気通路27bに向けて上部本体胴6f外壁に入口ノズ
ル25bをそれぞれ設ける。この入口ノズル25aには
それと対向する位置に減速装置26aを、入口ノズル2
5bにはそれと対向する位置に減速装置26bを配置す
る。さらに、双方の蒸気通路27a、27bに挟まれた
給水加熱器胴9aの下側空間にはバイパス蒸気噴出管2
1を設ける。
【0033】このバイパス蒸気噴出管21については構
造がシンプルなバッフル板のないもの(図9参照)がよ
り望ましい。これはバッフル板を備えたものが使用でき
ないということではなく、設置スペースなど他の条件が
合えばバッフル板を備えたものでもよい。
【0034】上記構成からなる復水器においては排気流
20が流れる蒸気通路27a、27bには減速装置26
a、26bしか障害物がなく、蒸気の流動が妨げられな
い。本実施例の減速装置26a、26bは細い管を入口
ノズル25a、25bに向き合う位置に粗く並べて構成
したもので、排気流20に与える影響は殆ど無視できる
程である。
【0035】さらに、バイパス蒸気噴出管21の位置は
蒸気通路27a、27bに挟まれたほぼ中間位置にあ
り、上部本体胴6f内壁面との間に長い距離を保つこと
ができ、噴出した蒸気が減速するのに十分なスペースを
確保することが可能である。
【0036】また、このバイパス蒸気噴出管21の置か
れた位置は給水加熱器胴9aの下側空間であるから、排
気流20から遠く離れ、蒸気の流動がこれによって妨げ
られることもない。
【0037】かくして、本実施例によれば、復水器内部
でタービン排気に過大な圧力損失を伴わず、大容量のタ
ービンバイパス蒸気を導入することができる。
【0038】次の実施例は本発明に係るバイパス蒸気導
入方法を説明するためのものである。 100%タービ
ンバイパス装置の実際の構成はたとえば原子力発電プラ
ントのように復水器から3基で構成される場合、図3に
示すように9系統を備えることになる。つまり、タービ
ンバイパス蒸気管13a、13b、13c、13d、1
3e、13f、13g、13h、13iにはそれぞれバ
イパス弁14a、14b、14c、14d、14e、1
4f、14g、14h、14iが設けられ、これらのバ
イパス弁14a…14iが制御装置からの信号を受けて
全閉から全開に動作する。
【0039】通常、タービンバイパス蒸気が復水器6に
導入されるのは、プラントの起動、停止時とタービン負
荷遮断のような過渡変化時であり、通常の定格プラント
運転中には導入されない。しかも、100%負荷遮断が
発生しても、タービンバイパス装置に100%のタービ
ンバイパス蒸気量が流れるのはごく短時間に限られる。
図4に時間の推移とバイパス蒸気量が流れる割合を示
す。図4からも判るように、負荷遮断発生から約10秒
後には蒸気流量は50%以下となる。
【0040】各タービンバイパス蒸気管13a…13i
に設けられた各バイパス弁14a…14iは、順次全閉
から全開に動作して上記蒸気流量変化に対処することに
なるが、この場合、各バイパス弁は使用時間に大きな差
が生じる。つまり、プラント起動、停止に使われるバイ
パス弁は使用頻度が極めて高く、200〜1000時間
となるが、半分以上のバイパス弁は頻度が極端に低く、
2〜5時間程度しか使われず、使用時間に著しい差が生
じることになる。
【0041】そこで、本実施例はこの使用頻度の高いバ
イパス弁を備えたタービンバイパス蒸気管を中心として
各復水器6a、6b、6cのバイパス蒸気導入装置との
接続を決める。すなわち、開放順序が最も早いバイパス
弁14a、14b、14cを各復水器6a、6b、6c
のバイパス蒸気噴出管21とそれぞれ接続し、次に開け
るバイパス弁14d、14e、14fを各復水器6a、
6b、6cの入口ノズル25aとそれぞれ接続し、その
次に開けるバイパス弁14g、14h、14iを各復水
器6a、6b、6cの入口ノズル25bとそれぞれ接続
する。
【0042】上記の装置を用いたバイパス蒸気導入方法
は次のようになる。以下の説明はプラントの起動時のバ
イパス弁動作を述べるものであるが、停止時、負荷遮断
時のバイパス弁動作も同様である。
【0043】制御装置から各バイパス弁14a…14i
に開放指令となる信号が与えられたとき、初めにバイパ
ス弁14a、14b、14cが開き、引き続きバイパス
弁14d、14e、14fおよびバイパス弁14g、1
4h、14iが開く。タービンバイパス蒸気はそれぞれ
タービンバイパス蒸気管13a…13iを通り、一部が
各復水器6a、6b、6cのバイパス蒸気噴出管21か
ら、また、残りの部分が各復水器6a、6b、6cの入
口ノズル25aから、さらに残りの部分が各復水器6
a、6b、6cの入口ノズル25bからそれぞれ器内に
流入する。
【0044】一方、タービンバイパス蒸気が減少する過
程では、初めに、バイパス弁14g、14h、14iが
閉じ、さらにタービンバイパス蒸気量の減少によりバイ
パス弁14d、14e、14fが閉じて、最後にバイパ
ス弁14a、14b、14cが閉じる。
【0045】上記のバイパス蒸気導入方法においてはプ
ラント起動、停止時に必ず開くバイパス弁14a、14
b、14cを備えたタービンバイパス蒸気管13a、1
3b、13cが最も損傷等が起こりにくく、信頼性の高
い内装形のバイパス蒸気噴出管21と結ばれているの
で、蒸気流入時間が長期にわたるときも、何ら機器に異
常を生じることがない。
【0046】また、騒音および振動の発生源となりやす
く、また、浸食が進みやすい外装形の入口ノズル25
a、25bはタービンバイパス蒸気導入開始から遅れて
開き、最も早く閉じるバイパス弁14d…14iを備え
たタービンバイパス蒸気管13d…13iと結ばれるの
で、蒸気流入時間が比較的短くなり、騒音および振動の
発生機会を減少することができ、また浸食の進行を抑え
ることが可能である。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に係る発明は上部本体胴外壁に各蒸気通路の下部空間
にかけてタービンバイパス蒸気をそれぞれ導く外装形蒸
気導入装置を設けると共に、上部本体胴内に給水加熱器
胴の下部空間にかけてタービンバイパス蒸気を導く内装
形蒸気導入装置を設けているので、復水器内部で排気流
の妨げになる障害物が少なくなり、タービン排気に過大
な圧力損失を伴うことなく大容量のタービンバイパス蒸
気を効果的に導入することができる。
【0048】また、請求項3に係る発明は、プラント起
動、停止または負荷遮断にあたり、各復水器の内装形バ
イパス蒸気導入装置と連絡している各バイパス弁を開け
てタービンバイパス蒸気管からのタービンバイパス蒸気
を復水器内に導き、引き続き各復水器の外装形バイパス
蒸気導入装置と連絡している各バイパス弁を開けてター
ビンバイパス蒸気管からのタービンバイパス蒸気を復水
器に導き、この後タービンバイパス蒸気量が減少するの
に合わせて外装形バイパス蒸気導入装置と連絡するバイ
パス弁を閉じ、引き続き内装形バイパス蒸気導入装置と
連絡するバイパス弁を閉じるようにしたので、復水器内
で集中して流れる蒸気にあって機器が損傷を受け、さら
には騒音および振動が大きくなるのを防ぐことができ、
安全に大容量のタービンバイパス蒸気を導入することが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による復水器の一実施例を示す構成図。
【図2】図1に示される復水器の構成図。
【図3】本発明によるバイパス蒸気導入方法を適用した
タービンバイパス装置の系統図。
【図4】バイパス蒸気量の変化を示す特性図。
【図5】従来の原子力発電プラントの一例を示す系統
図。
【図6】従来の復水器を示す構成図。
【図7】図6に示される復水器の構成図。
【図8】(a)はバイパス蒸気導入装置の斜視図、
(b)はその断面図。
【図9】(a)はバイパス蒸気導入装置の斜視図、
(b)はその断面図。
【図10】バイパス蒸気導入装置を備えた復水器の構成
図。
【図11】図10に示される復水器の構成図。
【図12】(a)(b)はバイパス蒸気導入装置の断面
図。
【図13】バイパス蒸気導入装置を備えた原子力発電プ
ラント用復水器の構成図。
【符号の説明】
6、6a、6b、6c 復水器 9a 給水加熱器胴 13、13a…13i タービンバイパス蒸気管 14、14a…14i バイパス弁 21 バイパス蒸気噴出管 25a、25b 入口ノズル 26a、26b 減速装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部本体胴内に横向きに並ぶ複数本の給
    水加熱器胴を備え、上方から前記上部本体胴内に流入す
    るタービン排気が前記各給水加熱器胴の両側に形成され
    る各蒸気通路をそれぞれ通って下方の冷却管群にかけて
    流れるように構成した復水器において、前記上部本体胴
    外壁に前記各蒸気通路の下部空間にかけてタービンバイ
    パス蒸気をそれぞれ導く外装形バイパス蒸気導入装置を
    設けると共に、前記上部本体胴内に前記給水加熱器胴の
    下部空間にかけてタービンバイパス蒸気を導く内装形バ
    イパス蒸気導入装置を設けたことを特徴とする復水器。
  2. 【請求項2】 前記外装形バイパス蒸気導入装置を入口
    ノズルにより、前記内装形バイパス蒸気導入装置をバイ
    パス蒸気噴出管によりそれぞれ構成したことを特徴とす
    る請求項1記載の復水器。
  3. 【請求項3】 請求項1により構成される3基の復水器
    を備え、前記各復水器の該内装形バイパス蒸気導入装置
    および外装形バイパス蒸気導入装置にそれぞれタービン
    バイパス蒸気を導くように各々バイパス弁を備えたター
    ビンバイパス蒸気管を接続してなるタービンプラントの
    バイパス蒸気導入方法において、プラント起動、停止ま
    たは負荷遮断にあたり、前記各復水器の該内装形バイパ
    ス蒸気導入装置と連絡している前記各バイパス弁を開け
    て前記タービンバイパス蒸気管からのタービンバイパス
    蒸気を前記復水器内に導き、引き続き前記復水器の該外
    装形バイパス蒸気導入装置と連絡している前記各バイパ
    ス弁を開けて前記タービンバイパス蒸気管からのタービ
    ンバイパス蒸気を前記復水器に導き、この後タービンバ
    イパス蒸気量が減少するのに合わせて前記外装形バイパ
    ス蒸気導入装置と連絡する該バイパス弁を閉じ、引き続
    き前記内装形バイパス蒸気導入装置と連絡する該バイパ
    ス弁を閉じることを特徴とするタービンプラントのバイ
    パス蒸気導入方法。
JP27251594A 1994-11-07 1994-11-07 復水器およびタービンプラントのバイパス蒸気導入方法 Withdrawn JPH08135404A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27251594A JPH08135404A (ja) 1994-11-07 1994-11-07 復水器およびタービンプラントのバイパス蒸気導入方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27251594A JPH08135404A (ja) 1994-11-07 1994-11-07 復水器およびタービンプラントのバイパス蒸気導入方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08135404A true JPH08135404A (ja) 1996-05-28

Family

ID=17514981

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27251594A Withdrawn JPH08135404A (ja) 1994-11-07 1994-11-07 復水器およびタービンプラントのバイパス蒸気導入方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08135404A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012255400A (ja) * 2011-06-09 2012-12-27 Kobe Steel Ltd 発電装置
WO2014057901A1 (ja) * 2012-10-11 2014-04-17 三菱重工業株式会社 復水器

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012255400A (ja) * 2011-06-09 2012-12-27 Kobe Steel Ltd 発電装置
WO2014057901A1 (ja) * 2012-10-11 2014-04-17 三菱重工業株式会社 復水器
KR20150043498A (ko) * 2012-10-11 2015-04-22 미츠비시 히타치 파워 시스템즈 가부시키가이샤 복수기
CN104718350A (zh) * 2012-10-11 2015-06-17 三菱日立电力系统株式会社 冷凝器
DE112013004969B4 (de) * 2012-10-11 2016-06-09 Mitsubishi Hitachi Power Systems, Ltd. Kondensator
JPWO2014057901A1 (ja) * 2012-10-11 2016-09-05 三菱日立パワーシステムズ株式会社 復水器
US9708936B2 (en) 2012-10-11 2017-07-18 Mitsubishi Hitachi Power Systems, Ltd. Condenser

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4687626A (en) Passive safety device for emergency steam dump and heat removal for steam generators in nuclear power reactors
US6116018A (en) Gas turbine plant with combustor cooling system
US7813465B2 (en) Pressure suppression and decontamination apparatus and method for reactor container
EP1914393B1 (en) Steam valve and steam turbine plant
KR101714946B1 (ko) 복수기, 및 이를 구비하는 증기터빈 플랜트
US5262091A (en) Steam injector system
US5474751A (en) Method and apparatus for reducing the nitrogen oxides in flue gas
US5414743A (en) Secondary-side residual-heat removal system for pressurized-water nuclear reactors
JPH08135404A (ja) 復水器およびタービンプラントのバイパス蒸気導入方法
JPWO2008026325A1 (ja) 湿分分離器
JPS5997487A (ja) タ−ビン復水器
CA1326717C (en) Heating reactor system with an afterheat removal circuit and use of the latter for boiling water reactors and pressurized water reactors
US20130152589A1 (en) Direct contact condenser for steam turbine
JP3590661B2 (ja) 復水器
JP3262431B2 (ja) 復水器
JPH0252987A (ja) 復水器保護装置
JP2001215291A (ja) 原子炉格納容器内の圧力抑制装置
JPS5828985A (ja) 復水器
JPH0498089A (ja) 復水器
JPH02267490A (ja) 復水器
CN114388154B (zh) 射流混合增强型非能动抑压系统
EP0704860B1 (en) A steam condenser with natural circulation for nuclear reactor protection systems
CN220581980U (zh) 一种高温高压蒸汽排放消音装置
JP3093350B2 (ja) スチームインジェクタ装置
JP4466545B2 (ja) 原子炉の給水装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020115