JPH0813393A - 情報識別シート及びその情報識別方法 - Google Patents
情報識別シート及びその情報識別方法Info
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- JPH0813393A JPH0813393A JP6153177A JP15317794A JPH0813393A JP H0813393 A JPH0813393 A JP H0813393A JP 6153177 A JP6153177 A JP 6153177A JP 15317794 A JP15317794 A JP 15317794A JP H0813393 A JPH0813393 A JP H0813393A
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Abstract
報識別方法を提供する。 【構成】 支持体内にランダムパターンとなるように蛍
光性細片を内添してなる情報識別シートで、該蛍光性細
片が蛍光性分散染料により染着されたポリエステル系樹
脂からなるJIS L0843に規定されるキセノンア
ーク灯光に対する染色堅牢度4級以上の該蛍光性細片で
あり、該情報識別シートに200〜380nmの波長か
らなる紫外線を照射することにより、支持体内の該蛍光
性細片のランダムパターンを可視情報化して読み取り又
は記録するものであり、該ランダムパターンの情報を繰
り返して同定できる情報識別シート及びその情報識別方
法。 【効果】 1枚毎に該パルプのランダムパターンを有す
る情報識別シートは、恰も指紋に相当する”紙紋”であ
り、その偽造防止効果は極めて高い。
Description
ターン情報を載せ、その情報を読み取り又は記録し、そ
の情報により同一性を確認する情報識別シート及びその
情報識別方法に関し、特に耐光堅牢度に優れた情報識別
シート及びその情報識別方法に関する。
情報を記録したり、磁気記録層に磁気情報の形で記録し
て、同一性を確認することが広く利用されている。
いる情報は、支持体上に人為的に記録を施すために、人
為的な類似券の作成、即ち偽造を完全に防止することは
不可能であった。例えば、蛍光を発する物質で情報を記
入し、磁気記録情報と共に蛍光情報を読み取る方法が提
案されている。
方法には、蛍光インクを用いた文字・数字情報の記入、
蛍光染料をシート全面に含浸、バーコード記号情報との
組合せによる記入等の記入方法があるが、ブラックライ
ト等の蛍光ランプを使用することにより、どの部分に蛍
光材料が存在しているかさえ解読できれば、蛍光インク
を用いた印刷あるいはシート全体を蛍光染料液に含浸さ
せる等の手段をとることにより、比較的容易に同一物を
作ることが可能である。
毎に異なった蛍光情報を付与するもので、仮にその蛍光
情報が読み取られたとしても同一の蛍光情報のパターン
までは作ることが極めて困難な情報識別シート及びその
情報識別方法の提案を行ってきた(特開平6−8678
号公報)。
の蛍光性直接染料によって染着した天然パルプは、その
耐光堅牢性に劣るために、長期間保存又は長時間の日光
曝露でその蛍光性が失活し、目視及び光学機器による読
み取りが困難になるという重大な欠点を有している事が
判ってきた。この様に、本来偽造を防止するためのシー
トがその偽造防止機能を失うというのは、産業利用上好
ましくない事であり、改善する必要性が生じた。
れらの課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明の情
報識別シートを発明するに至った。
内にランダムパターンとなるように蛍光性細片を内添し
てなる情報識別シートで、該蛍光性細片が蛍光性分散染
料により染着されたポリエステル系樹脂からなるJIS
L0843に規定されるキセノンアーク灯光に対する
染色堅牢度4級以上の該蛍光性細片であり、該情報識別
シートに200〜380nmの波長からなる紫外線を照
射することにより、支持体内の該蛍光性細片のランダム
パターンを可視情報化して読み取り又は記録するもので
あり、該ランダムパターンの情報を繰り返して同定でき
ることを特徴とするものである。
支持体の裏面に磁気記録層、又は感熱記録層を塗設して
なることで、情報識別シートとしての多機能化を発揮さ
せることができる。
報識別方法は、蛍光性分散染料により染着されたポリエ
ステル系樹脂からなるJIS L0843に規定される
キセノンアーク灯光に対する染色堅牢度4級以上の蛍光
性細片を、支持体内にランダムパターンとなるように内
添した情報識別シートに対し、200〜380nmの波
長からなる紫外線を照射し、支持体内の該蛍光性細片の
ランダムパターンを可視情報化して読み取り又は記録
し、該ランダムパターンの情報を繰り返し同定すること
を特徴とする。
詳細に説明する。
を発する物質としては、各種蛍光性分散染料が用いられ
る。例えば、ベンゾオキサゾール誘導体、スチリルベン
ゾオキサゾール誘導体、ピレン誘導体、ピレン及びオキ
サゾール誘導体の混合物、クマリン誘導体、ベンゾイミ
ダゾール誘導体、ピラゾリン誘導体、アミノクマリン誘
導体等を用いることができるが、本発明はこれらに限定
されるものではない。
に規定されるキセノンアーク灯光に対する染色堅牢度4
級以上の蛍光性細片とは、例えば、上記の蛍光性分散染
料と繊維状又は短冊状等に加工したポリエステル誘導
体、アセテート誘導体、トリアセテート誘導体等を、常
法通り水中にて加熱、攪拌することにより、蛍光性分散
染料が樹脂内に染着、拡散した細片を指す。
堅牢度が、JIS L0843に規定されるキセノンア
ーク灯光に対する染色堅牢度4級以上と優れている理由
については確かではないが、元来耐光性に優れた骨格を
有する染料が、ミクロンオーダーに分散された状態で親
和性の高いポリエステル系樹脂のセグメント内に吸着、
拡散されることにより、あたかも蛍光染料が粒子状態で
樹脂内に取り込まれているような構造をとるためと推測
される。
法としては、本発明で云うところのランダムパターンを
描くという点から、該細片を支持体の製造中に添加する
方法が好ましく、更に、該蛍光性細片を支持体となるパ
ルプと共に混抄する方法が好ましい。
れる過程において、支持体となるパルプ中に蛍光性細片
が、疎らに分散された状態でシートが形成されるためで
あり、元来、紙の繊維の大きさ、剛直度、配列等が不均
一になることを利用したものである。従って、どの部分
をとっても同じパターンは存在せず、恰も人間における
指紋のように1つとして同一のものがなく、情報識別シ
ート1枚毎に符号化した”紙紋”と云えるものである。
この様な”紙紋”、即ち情報識別シート1枚毎のランダ
ムパターンからなる蛍光情報を読み取ることにより、ラ
ンダムパターンの差異を比較して、情報記録シートが同
一であるか否かを確認することが可能となるのである。
率よく集めるために、抄き合わせの技術を用いることも
できる。この抄き合わせ紙の製造は、円網抄紙機、長網
抄紙機、ツインワイヤー抄紙機等の抄紙機を用いて行わ
れる。
は、例えば、ブラックライト等の蛍光ランプを利用し、
蛍光情報を可視情報化して読み取り、そのパターンを写
真に撮る等のアナログ情報として記録する方法、或は一
定波長の紫外光を照射し、その蛍光スペクトルを読み取
り、一定強度以上のピーク情報としてデジタル記録する
方法等がある。磁気記録層を設けた情報識別シートの場
合、これらの蛍光情報を磁気情報として磁気記録層に記
録しておくことで、仮に磁気情報が偽造されたとして
も、そのシートの蛍光情報が一致しなければ、これを撥
ね除けてしまうような検知システムを構築することで偽
造を完全に防止することができる。
の場合にも、これらの蛍光情報を暗号化した形で感熱記
録層に記録しておくことで、同様な検知システムを構築
することが可能である。
本発明の蛍光性細片を内添してなる情報識別シートが、
そのシートとしての基本的性質である表面の平坦性、印
刷適性、外観等を損ねるものでなければ特に制限される
ものではない。
取り方式の違いに関わらず、いずれの場合でも、その読
み取り範囲内に少なくとも1個以上の該蛍光性細片が存
在していれば、他のシートとの同一性の識別は可能であ
る。これは、前述したようにシート上の蛍光を発するそ
れぞれの該細片の存在する位置、或は該蛍光性細片の大
きさ等は全く不確定な理由により、仮に読み取り範囲内
に該蛍光を発する細片が1個しか存在していなくても、
走査線或は面上のどの位置に該蛍光細片があるか等の情
報を読み取ることで、他のシートとの同一性の識別は十
分可能となる。
主として用いられるが、不織布、プラスチックフイル
ム、合成紙、金属箔等が用いられ、その他、蛍光性細片
を製造時に添加することができるものであれば限定する
ものではない。また、本発明の情報識別シートを紙、不
織布、プラスチックフイルム、合成紙、金属箔等と貼り
合わせて使用することも何等限定しない。
ムパターンとなるように蛍光性細片を内添してなる情報
識別シートで、該蛍光性細片が蛍光性分散染料により染
着されたポリエステル系樹脂からなるJIS L084
3に規定されるキセノンアーク灯光に対する染色堅牢度
4級以上の該蛍光性細片であり、先に本発明者らが提案
した情報識別シートに比べ、その蛍光標識物の耐光堅牢
度が著しく改善されたものであり、長期間保存された状
態又は長時間光に曝された状態後においても、該情報識
別シートに200〜380nmの波長からなる紫外線を
照射することにより、支持体内の該蛍光性細片のランダ
ムパターンを可視情報として記録し、該ランダムパター
ンの記録を繰り返して同定できるものであり、該ランダ
ムパターンは、該情報識別シート1枚毎に、恰も人間の
指紋のように、生涯消えることの無い”紙紋”として符
号化されているために、極めて偽造が困難なものとなる
と同時にその紙紋が決して消えないという信頼性を付与
することが可能となる。以上の理由から、本発明の情報
識別シートは、従来の技術に見られない作用を持つもの
である。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例中の%は重量%を示す。
μm、長さ4mm、厚み15μm)1gに対し、蛍光性
分散染料(チバガイギー社(製)、ユビッテクスERN
(ベンゾオキサゾール誘導体))を0.1g添加し、更
に水100mlを加え、沸騰状態にて1時間加熱、攪
拌、冷却後フィルムを濾過、水で数回洗浄し、蛍光性分
散染料により染着されたポリエステルフィルムを調整す
る。
0mlに叩解した広葉樹漂白パルプ100gを2%濃度
スラリーに調整し、このスラリーを攪拌しながら、これ
に上記蛍光性分散染料により染着されたポリエステルフ
ィルム1gを加え、更に攪拌を続けた。このパルプを用
いて、常法通り坪量150g/m2となるように抄紙し、1
05℃で乾燥して、蛍光性染料で染着された細片を1%
含有した情報識別シートAを得た。この情報識別シート
は、通常の太陽光下では該シート自体の地肌である白色
として認識されるだけであったが、ブラックライトによ
る紫外線照射下では、染着された該細片からなるランダ
ムパターンの蛍光模様を識別できた。更に、この情報識
別シートにブラックライト照射下、CCDラインセンサ
ーカメラにより紙面上の1ラインを走査した結果、該情
報識別シート内の蛍光を発する細片に基づくランダムパ
ターンを取り込むことができた。
で、幅100μm、長さ3mm、厚み10μmのものに
替え、蛍光性分散染料をユビテックスEMT(チバガイ
ギー社(製)、ピレン及びオキサゾール誘導体の混合
物)に替えた以外は、実施例1と同様にして情報識別シ
ートBを得、同様にしてCCDラインセンサーカメラに
より一ラインを走査し、該情報識別シート内の蛍光を発
する細片に基づくランダムパターンを取り込むことがで
きた。
直接染料(チバガイギー社(製)、チノパールUP(ジ
アミノスチルベンジスルホン酸誘導体))を0.1g添
加し、更に水100mlを加え、室温下1時間攪拌後パ
ルプを濾過、水で数回洗浄し、蛍光性直接染料により染
着された針葉樹パルプを調整する。
性分散染料により染着されたポリエステルフィルムを上
記蛍光性直接染料により染着された針葉樹パルプに替え
た以外は、実施例1と同様にして情報識別シートCを
得、同様にしてCCDラインセンサーカメラにより一ラ
インを走査し、該情報識別シート内の蛍光パルプに基づ
くランダムパターンを取り込むことができた。
(幅300μm、長さ5mm、厚み10μm)に替えた
以外は、比較例1と同様にして情報識別シートDを得、
同様にしてCCDラインセンサーカメラにより一ライン
を走査し、該情報識別シート内の蛍光繊維に基づくラン
ダムパターンを取り込むことができた。
IS L0843に規定された試験方法により、キセノ
ンアーク灯光に対する染色堅牢度を求めると共に、CC
Dラインセンサーカメラにより試験前と同一ラインを走
査し、暴露試験後の情報識別シート内の蛍光を発する細
片に基づくランダムパターンを取り込むと共に、下記数
1により各情報識別シート内の主ピーク4本について蛍
光強度残存率を計算し、結果を表1に示した。
本発明の情報識別シートは、ブラックライトのような特
定の励起波長の光を照射したとき、支持体内に内添され
た蛍光性分散染料により染着された蛍光性細片に基づく
ランダムパターンの蛍光色を読み取り、長期間保存され
た状態又は長時間光に曝された状態後も、初期に読み取
ったランダムパターンと同一であるかどうかを同定でき
るものである。即ち、1枚毎の情報識別シートに特徴付
けられた”紙紋”は、偽造が極めて困難であるばかり
か、指紋と同じく生涯消えることの無いものであり、偽
造防止効果に優れている。又、その情報識別方法は、偽
造防止の方法として従来にない有効な方法であり、その
実用的価値は極めて高いものである。
の蛍光強度、分布状態を表した蛍光スペクトルである。
のキセノンアーク灯光による暴露試験後の蛍光強度、分
布状態を表した蛍光スペクトルである。
Dの蛍光強度、分布状態を表した蛍光スペクトルであ
る。
Dのキセノンアーク灯光による暴露試験後の蛍光強度、
分布状態を表した蛍光スペクトルである。
Claims (4)
- 【請求項1】 支持体内にランダムパターンとなるよう
に蛍光性細片を内添してなる情報識別シートで、該蛍光
性細片が蛍光性分散染料により染着されたポリエステル
系樹脂からなるJIS L0843に規定されるキセノ
ンアーク灯光に対する染色堅牢度4級以上の該蛍光性細
片であり、該情報識別シートに200〜380nmの波
長からなる紫外線を照射することにより、支持体内の該
蛍光性細片のランダムパターンを可視情報化して読み取
り又は記録するものであり、該ランダムパターンの情報
を繰り返して同定できることを特徴とする情報識別シー
ト。 - 【請求項2】 支持体の裏面に磁気記録層を塗設してな
ることを特徴とする請求項1記載の情報識別シート。 - 【請求項3】 支持体の裏面に感熱記録層を塗設してな
ることを特徴とする請求項1記載の情報識別シート。 - 【請求項4】 蛍光性分散染料により染着されたポリエ
ステル系樹脂からなるJIS L0843に規定される
キセノンアーク灯光に対する染色堅牢度4級以上の蛍光
性細片を、支持体内にランダムパターンとなるように内
添した情報識別シートに対し、200〜380nmの波
長からなる紫外線を照射し、支持体内の該蛍光性細片の
ランダムパターンを可視情報化して読み取り又は記録
し、該ランダムパターンの情報を繰り返し同定すること
を特徴とする情報識別シートの情報識別方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15317794A JP3244953B2 (ja) | 1994-07-05 | 1994-07-05 | 情報識別シート及びその情報識別方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0813393A true JPH0813393A (ja) | 1996-01-16 |
JP3244953B2 JP3244953B2 (ja) | 2002-01-07 |
Family
ID=15556741
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP15317794A Expired - Fee Related JP3244953B2 (ja) | 1994-07-05 | 1994-07-05 | 情報識別シート及びその情報識別方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3244953B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11323786A (ja) * | 1998-05-01 | 1999-11-26 | Tokushu Paper Mfg Co Ltd | 湿紙層への細片の分散方法 |
JP2006505033A (ja) * | 2002-10-29 | 2006-02-09 | ランベール,クラウド | 化学的マーキングまたはトレーシングを用いた物体または物質の認証方法 |
KR100553302B1 (ko) * | 1997-07-24 | 2006-05-25 | 유니버시티 오브 스트라스클라이드 | 플라스틱조성물의광학적핑거프린팅 |
-
1994
- 1994-07-05 JP JP15317794A patent/JP3244953B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100553302B1 (ko) * | 1997-07-24 | 2006-05-25 | 유니버시티 오브 스트라스클라이드 | 플라스틱조성물의광학적핑거프린팅 |
JPH11323786A (ja) * | 1998-05-01 | 1999-11-26 | Tokushu Paper Mfg Co Ltd | 湿紙層への細片の分散方法 |
JP2006505033A (ja) * | 2002-10-29 | 2006-02-09 | ランベール,クラウド | 化学的マーキングまたはトレーシングを用いた物体または物質の認証方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3244953B2 (ja) | 2002-01-07 |
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