JPH08133718A - 微粉シリカゲルの製造方法 - Google Patents

微粉シリカゲルの製造方法

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JPH08133718A
JPH08133718A JP27781094A JP27781094A JPH08133718A JP H08133718 A JPH08133718 A JP H08133718A JP 27781094 A JP27781094 A JP 27781094A JP 27781094 A JP27781094 A JP 27781094A JP H08133718 A JPH08133718 A JP H08133718A
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JP
Japan
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silica gel
acid
calcium silicate
silicate hydrate
impurity
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Withdrawn
Application number
JP27781094A
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English (en)
Inventor
Masaru Nomura
野村  勝
Tsurayuki Yamaya
貫之 山家
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、珪酸カルシウム水和物を用い、粉
砕、強度の水洗等の後処理を行うことなく、性能のよい
微粉シリカゲルの製造方法を提供する。 【構成】 珪酸カルシウム水和物を、酸処理し、不溶解
物を除去した溶液を、完全に凍結させた後、解凍し、乾
燥することを特徴とする微粉シリカゲルの製造方法であ
る。 【効果】 本発明の微粉シリカゲルの製造方法を用いる
ことにより、粉砕、強度の水洗等の後処理を行うことな
く、性能のよい微粉シリカゲルを簡易な操作で製造する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、珪酸カルシウム水和物
粉末を原料にし、酸処理することにより、特に微粉シリ
カゲルを簡易に生成させる微粉シリカゲルの製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】珪酸カルシウム水和物粉末は、処理方法
として特に、シリカゲルを生成させる方法として炭酸、
塩酸、硫酸、硝酸等の酸と反応させることが知られてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、生成されたシ
リカゲルは、珪酸カルシウム水和物を酸処理し、不溶解
物を除去した溶液を乾燥させて生成したものであり、大
型固形状のものになる。また、シリカゲルの純度をあげ
るために強力な水洗が必要であり、微粉末シリカゲルを
得るためには、粉砕等の後処理が必要であった。そこ
で、粉砕等の後処理工程を伴わない、簡易な微粉シリカ
ゲルの製造方法が必要とされてきた。
【0004】本発明は上記問題点を解決することを目的
とし、珪酸カルシウム水和物粉末を簡易な酸処理をする
ことにより後処理工程の負荷を低減し、性能が良い微粉
シリカゲルを得る製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の微粉シリカゲル
の製造方法は、珪酸カルシウム水和物を酸処理し、不溶
解物を除去した溶液を、完全に凍結させた後、解凍し、
乾燥することを特徴とするものであり、また酸処理を行
う酸分が、珪酸カルシウム水和物粉体のカルシウム分に
対して0.1〜0.9当量の酸イオンが存在するもので
あり、さらに酸処理が、珪酸カルシウム水和物粉体を、
水溶液中に攪拌懸濁したものに酸分を添加し、攪拌反応
させ、次にpHが6.5〜8.0に上昇した時点で攪拌
を停止させ、遠心分離させ、分離後の上澄み液を、完全
に凍結させるものである。
【0006】即ち、珪酸カルシウム水和物粉末を、該珪
酸カルシウム水和物のカルシウム分に対して0.1〜
0.9当量の酸を加え、攪拌、反応させる。その後、p
Hが6.5〜8.0に上昇した時点で攪拌を反応を停止
させ、さらに遠心分離させ、分離後の上澄み液を、完全
に固化するまで凍結させ、その後、再び溶液になるまで
完全に解凍させることにより、微粉シリカゲルが沈降
し、ろ過、乾燥することで本発明に望まれる微粉シリカ
ゲルが生成する。
【0007】本発明で得られた微粉シリカゲルは、粒径
が、500μm以下が80%以上であり、吸湿率も相対
湿度90%の雰囲気下においては、45〜55%と良好
なものである。また、例えばシリカゲル生成と同時に生
成するカルシウム塩が不純物として残存したとしても、
シリカゲルの重合過程でゲル外に押し出され、簡単な水
洗により不純物が除去されるため、特に問題はない。
【0008】珪酸カルシウム水和物粉末には、ゾノトラ
イト、トバモライト、ジャイロライト、フォンジャライ
ト、ヒレブランダイト等が知られているが、特に限定す
る必要はない。例えば、建材等に使用されているALC
の端材等を利用することも可能である。また、酸処理に
使用されている酸分であるが、特に限定する必要はない
が、反応時間を短く、生成速度を早める意味でも、硫
酸、塩酸、硝酸等が望ましい。
【0009】また、生成したシリカゲルの使用分野が、
錆び、腐食の問題がある場合には、不純物が混入した場
合にも潮解性を示さないような、硫酸による処理が最も
望ましい。次に、酸濃度であるが、珪酸カルシウム水和
物のカルシウム分に対して0.1〜0.9当量の酸イオ
ンが存在するものが望ましく、特に0.3〜0.7当量
の酸イオンが存在するものが望ましい。この時、0.1
より少ない状態では、生成する微粉末シリカゲルの量が
少なく、効率が悪い。また0.9より多い状態では、処
理後のpHが、6.5〜8.0になるのに要する時間が
かかるため、好ましくない。
【0010】また、攪拌停止の時期は、pHが6.5〜
8.0になった時が望ましい。この時、6.5より低い
状態では、溶液中でのシリカゲルの生成率が悪く、ま
た、8.0より高い状態では溶液部に、多量のシリカゲ
ルや、カルシウム塩等が生成するため、その後の遠心分
離操作が困難になるため望ましくない。また、遠心分離
により、除去される不溶解物であるが、酸処理反応が行
われなかった未反応の珪酸カルシウム水和物、酸処理に
より生成するカルシウム塩等が含まれる。
【0011】次に、遠心分離後の上澄み液を冷凍する
が、上澄み液は、放置しておくとゲル化が進み、ゼリー
状のものになるが、溶液状及びゼリー状どちらの状況で
も問題はないが、ゼリー状になったものを冷凍する方が
望ましい。また、冷凍温度に関しては、特に制限はな
く、完全に溶液が凍結すれば問題はない。また、解凍方
法に関しても特に制限はないが、望ましくは、常温で自
然解凍する方法が良い。
【0012】また、乾燥方法に関しては、完全に脱水さ
れれば特に制限はないが、乾燥温度に関しては、100
〜200℃の範囲で乾燥するのが、特に望ましい。以
下、実施例及び比較例により詳しく説明する。なお、吸
湿試験及び粒径測定は、下記に示す方法で実施した。 1.吸湿試験 JIS Z 0701の吸湿試験方法に従い測定した。
【0013】2.粒径測定 500μmふるいにより粒径測定を行った。 3.化学分析 蛍光X線を用いて化学分析を行った。
【0014】
【実施例1】珪酸カルシウム水和物粉末として、ALC
の端材を0.6mm以下に粉砕したものを使用した。該
ALC端材粉末を100gを1リットルの水に加え攪拌
した水溶液に、珪酸カルシウム水和物粉末のカルシウム
分に対して0.5当量となるように、純度98%の濃硫
酸を27g添加した。添加直後のpHは、2.7であっ
た。その後、反応が進むにつれてpHは高くなった。4
0分後、pHは7.1になったので、攪拌を停止し、溶
液を回転速度が3000rpmの遠心分離機に10分か
け、液体と固形物に分離した。その液体部分を大気中に
30分放置し、ゼリー状になったものを、−4℃の冷凍
庫にいれ、10時間放置し、完全に凍結したものを取り
出し、自然解凍した。解凍後、溶液の下部に固形物が沈
殿していた。ろ過により、液体と固体に分離し、固体部
分を110℃の乾燥機に24時間放置し、乾燥した。乾
燥後、固形物は細かい粉体になっていた。この固形物を
X線により同定した結果、シリカゲルであり、蛍光X線
により分析した結果、固形物全体に対して、SiO2
分として74.9%と純度の高いものであった。また、
固形物を500μmのふるいでふるった結果、84%が
ふるいを通過した。また該シリカゲルをJIS Z 0
701の吸湿試験方法に従い吸湿測定をした結果、相対
湿度90%の雰囲気下での吸湿率が47%と良好なもの
であった。
【0015】
【実施例2】珪酸カルシウム水和物粉末として、ALC
の端材を0.6mm以下に粉砕したものを使用した。該
ALC端材粉末を30gを1リットルの水に加え攪拌し
た水溶液に、珪酸カルシウム水和物粉末のカルシウム分
に対して0.4当量となる様に、純度98%の濃硫酸を
7.5g添加した。添加直後のpHは、2.9であっ
た。その後、反応が進むにつれてpHは高くなった。3
0分後、pHは7.3になったので、攪拌を停止し、溶
液を回転速度が3000rpmの遠心分離機に10分か
け、液体と固形物に分離した。その液体部分を大気中に
30分放置し、ゼリー状になったものを、−4℃の冷凍
庫にいれ、10時間放置し、完全に凍結したものを取り
出し、自然解凍した。解凍後、溶液の下部に固形物が沈
殿していた。ろ過により、液体と固体に分離し、固体部
分を110℃の乾燥機に24時間放置し、乾燥した。乾
燥後、固形物は細かい粉体になっていた。この固形物を
X線により同定した結果、シリカゲルであり、蛍光X線
により分析した結果、固形物全体に対して、SiO2
分として76.2%と純度の高いものであった。また固
形物を500μmのふるいでふるった結果、89%がふ
るいを通過した。また該シリカゲルをJIS Z 07
01の吸湿試験方法に従い吸湿測定をした結果、相対湿
度90%の雰囲気下での吸湿率が49%と良好なもので
あった。
【0016】
【比較例1】実施例1と同様の方法で珪酸カルシウム水
和物粉末を処理し、ゼリー状のものを、冷凍することな
く、乾燥機にいれ、乾燥させた。乾燥後得られた固形物
は、実施例1同様、シリカゲルであったが、塊状のもの
であり、微粉末のシリカゲルを得るためには粉砕機によ
り粉砕する必要があり、SiO2 を蛍光X線により分析
した結果、68.3%と純度も低かった。
【0017】
【発明の効果】以上の如く、本発明の微粉末シリカゲル
の製造方法を用いれば、粉砕工程及び強度な水洗工程を
行うことなく、簡易な操作により、性能が良い微粉シリ
カゲルを製造することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 珪酸カルシウム水和物を酸処理し、不溶
    解物を除去した溶液を、完全に凍結させた後、解凍し、
    乾燥することを特徴とする微粉シリカゲルの製造方法。
  2. 【請求項2】 酸処理を行う酸分が、珪酸カルシウム水
    和物粉体のカルシウム分に対して0.1〜0.9当量の
    酸イオンが存在することを特徴とする請求項1記載の微
    粉シリカゲルの製造方法。
  3. 【請求項3】 酸処理が、珪酸カルシウム水和物粉体
    を、水溶液中に攪拌懸濁したものに酸分を添加し、攪拌
    反応させ、次にpHが6.5〜8.0に上昇した時点で
    攪拌を停止させ、遠心分離させ、分離後の上澄み液を、
    完全に凍結させることを特徴とする請求項2に記載の微
    粉シリカゲルの製造方法。
JP27781094A 1994-11-11 1994-11-11 微粉シリカゲルの製造方法 Withdrawn JPH08133718A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001047808A1 (fr) * 1999-12-28 2001-07-05 M. Watanabe & Co., Ltd. Procedes de production de particules de silice, de particules de quartz de synthese et de verre au quartz de synthese

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Effective date: 20020115