JPH035401B2 - - Google Patents

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JPH035401B2
JPH035401B2 JP5246383A JP5246383A JPH035401B2 JP H035401 B2 JPH035401 B2 JP H035401B2 JP 5246383 A JP5246383 A JP 5246383A JP 5246383 A JP5246383 A JP 5246383A JP H035401 B2 JPH035401 B2 JP H035401B2
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JP
Japan
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carrageenan
liquid
sample
dispersibility
water
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JP5246383A
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English (en)
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JPS59179502A (ja
Inventor
Hajime Ito
Taku Tabuchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、水への分散性が良好なカラギーナン
の製造法に関する。 カラギーナンは紅藻類に含有される硫酸化ガラ
クタンであり硫酸根含有量あるいはアンヒドロガ
ラクトース単位の含有量により一般にはκ(カツ
パ)、λ(ラムダ)、ι(イオタ)の3種に大別され
ゲル化性、蛋白反応性、粘度等の基本的性質を異
にしている。また、これらの性質は硫酸基に結合
するカチオン種によつても異なるという特異な性
質の故に食品工業、化粧品工業等に広く利用され
ている。 カラギーナンの原料である紅藻類としてはユー
キユーマ・スピノサム(Eucheuma Spinosum)、
ユーキユーマ・コトニ(Eucheuma Cottonii)、
コンドラス・クリスパス(Chondrus Crispus)、
ギガルテイナ・ステラタ(Gigartina Stellata)
等が用いられる。これらの紅藻類からカラギーナ
ンを得る方法は次のとおりである。紅藻類を水洗
し、必要に応じて酸又はアルカリで前処理したの
ち、中性ないし弱アルカリ性の水に浸漬し、1〜
8時間、50〜100℃に加熱して抽出する。次いで
抽出液に珪藻土等の過助剤を加えて過したの
ち、液をドラムドライヤーにより乾燥すると乾
燥カラギーナンが得られる。しかしこの方法は乾
燥に多量のエネルギーを必要とするため経済的に
不利である。また水溶性不純物を除去できないた
め高純度の製品が得られない。この改良法として
はゲルプレス法及びアルコール沈殿法が知られて
いる。 ゲルプレス法とは、液を冷却ゲル化したの
ち、外部から圧力を負荷して脱水する方法であ
る。この方法は脱水に長時間を要するために生産
性が低く、また脱水効果も充分でなく、さらに圧
搾脱水時にλカラギーナン等の冷水可溶性カラギ
ーナンが大部分流出するなどの問題がある。この
ため通常はゲル化剤を使用しているが、ゲル化剤
が残留して純度の高い製品を得ることができな
い。一方アルコール沈殿法は、液に親水性有機
溶剤例えばエタノール、イソプロパノール等を添
加してカラギーナンを沈殿させる方法である。こ
の方法は短時間に脱水することができ、冷水可溶
性カラギーナンが流出することもなく、水溶性不
純物を除去することができるため純度の高い製品
が得られるなどの長所があり、現在では最も優れ
た製法とされている。しかしアルコール沈殿法に
より得られたカラギーナンは、加熱溶解時にきわ
めて分散性が悪く、いわゆるダマ又はママコ状態
となり易く、溶解がきわめて困難である。 本発明者らは下記の方法でカラギーナンの分散
性を評価した。製法の異なる粒度200〜350メツシ
ユのカラギーナン粉体を2g秤量する。25℃の蒸
留水198mlを容量300mlのビーカーに入れ、マグネ
チツクスターラーで撹拌し、渦流がビーカー底面
に到達するに必要な最小回転数にセツトする。こ
の撹拌水中に前記のカラギーナンを瞬時に投入
し、30秒間撹拌を続け分散液を得る。この分散液
を32メツシユの篩で過して得られる液の容積
(Vml)及び液の一部の蒸発残分(Cg/ml)
を測定し、下記式から分散性を算出する。その結
果を第1表に示す。 分散性(%)=V×C/2×100 本発明者らの評価によると、分散性はこれを決定
する種々の要因が考えられるが、製造時における
脱水方法に大きく依存していることが判明した。
【表】 本発明者らの研究によれば、カラギーナンの分
散性が製造法に依存しているのは、カラギーナン
の分散性が粉体表面状態の影響をきわめて大きく
受けているためである。ドラムドライヤー法では
原料藻を抽出し、過して得られる液が表面か
ら逐次乾燥され、内部の水は拡散により表面付近
に移動し乾燥を受けるため乾燥物の表面は極めて
平滑である。ゲルプレス法によるカラギーナンの
乾燥物の表面も、同様の理由で平滑である。ただ
しゲルプレス法による場合は、残留するゲル化剤
が分散性を高める効果を有するので一概に並列的
に論じ得ない。 一方アルコール沈殿法では、一般にはアルコー
ルと液の接触を高めるため、高剪断条件下で混
合撹拌し、生成する沈殿を乾燥する。この場合は
沈殿中に沸点の異なる2種又はそれ以上の液を含
有しているので、例えばエタノール又はイソプロ
パノールを用いた場合には、乾燥工程でこれらの
アルコール類は選択的に蒸発し、次に水が蒸発す
るために特に表面付近では微細孔が多量に分布し
ていることが判明した。これらの表面状態の差が
カラギーナン粉体の分散性にきわめて大きな影響
を与えることは次のように説明される。平滑表面
を有する粉体は水中に入れても表面溶解が遅いの
で粉体粒子相互の溶着がなく、かつ粉体の比重が
大きいために迅速に水中に没し、いわゆるダマ又
はママコ状態にはならない。しかし一方多孔表面
を有する粉体粒子は、表面の溶解が迅速で粒子相
互の溶着が容易に起こるだけでなく空気を含有し
て見掛け比重が小さいので水中に没し難いために
ダマ又はママコ状態を呈する。 本発明はこれらの知見に基づくもので、冷却ゲ
ル化したカラギーナン抽出液を、抽出液の容
量の0.8〜3.0倍量の親水性有機溶剤と混合撹拌し
たのち、固液分離を行うことを特徴とする、カラ
ギーナンの製造法である。 紅藻類としてはカラギーナンの製造原料として
用いられるものであればよく、例えばユーキユー
マ・コトニ、ユーキユーマ・スピノサム、コンド
ラス・クリスパス等が挙げられる。これらの2種
以上を混用することもできる。 本発明は実施するに際しては、紅藻類を水洗
し、必要に応じて酸又はアルカリで前処理したの
ち、常法により抽出して過する。こうして得ら
れた液を冷却してゲル化する。液は本質的に
ゲル化性を有しているが、そのゲル化温度は原料
藻の種類、液中のカラギーナン濃度、共存する
塩の種類及び濃度等により異なる。例えばユーキ
ユーマ・コトニの抽出液で、カラギーナンの濃
度が1.1重量%である場合には、ゲル化温度は28
℃以下、ユーキユーマ・スピノサムの抽出液
で、カラギーナン濃度が1.1重量%である場合に
は、ゲル化温度は23℃以下、コンドラス・クリス
パスの抽出液でカラギーナン濃度が1.1重量%
である場合には、ゲル化濃度は12℃以下である。 次いで冷却ゲル化した液に親水性有機溶剤を
加えて混合撹拌する。これに先立ちゲル化した
液を適当に粗枠することは脱水効果及び精製の効
果を向上する上で有効である。 親水性有機溶剤としては、例えばメタノール、
エタノール、イソプロパノール等の低級アルコー
ル類、アセトン、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等が用いられる。親水性有機溶剤の使用量は、
ゲル化した液の容量の0.8〜3.0倍量である。0.8
倍量以下では脱水効果が低く、また3.0倍量以上
を用いても脱水効果の上昇は期待できず不経済で
ある。また撹拌は20分続けることにより親水性有
機溶剤中の水分量は一定値となり平衡状態に到達
するので20分撹拌すればよい。この時ゲル内部の
水は表面から拡散により親水性有機溶剤中に移行
して脱水が進行するためにゲル表面は形態変化が
少なく、乾燥後の表面は極めて平滑である。さら
にゲル化した液を親水性有機溶剤で処理した場
合においても常法による場合と変わらない精製効
果が得られる。これにより分散性が良好でかつ高
純度のカラギーナンが得られる。なお乾燥に先立
つて圧搾又は遠心分離法等により過剰の親水性有
機溶剤を除去しておくことは有効である。本発明
方法により製造されるカラギーナンの分散性は80
〜90%であり、硫酸含有量が高いことで高純度で
あることが裏付けられる。本発明は分散性が高く
かつ高純度という付加価値の極めて高いカラギー
ナンを提供し、業界に大きく貢献するものであ
る。 実施例 1 ユーキユーマ・コトニをPH8の水に浸漬し、80℃
で3時間加熱抽出したのち、常法により過して
カラギーナン濃度1.2%の精澄液を得た。この
液を用いて下記の方法でカラギーナン粉体を製
造した。 試料1A:液10をドラムドライヤーを用い
て90℃で乾燥し、粉砕して200〜350メツシユの粒
度を有する粉体を得た(ドラムドライヤー法)。 試料1B:液10に塩化カリウム40gを加え
て加熱溶解し、25℃に冷却してゲル化したのち、
5×10×10mmの大きさに粗枠した。このゲルを20
Kg/cm2の圧力で1時間、次いで50Kg/cm2の圧力で
30分間圧搾したのち、90℃で45分間乾燥し、粉砕
して200〜350メツシユの粒度を有する粉体を得た
(ゲルプレス法)。 試料1C:液10を冷却ゲル化せずに用い、
これにイソプロパノール30を加え、20分間撹拌
し、生成した沈殿を30Kg/cm2の圧力で30分間圧搾
したのち、90℃で45分間乾燥し、粉砕して200〜
350メツシユの粒度を有する粉体を得た(アルコ
ール沈殿法)。 試料1D:液10を10℃に冷却してゲル化し
たのち、5×10×10mmの大きさに粗枠し、これに
イソプロパノール20を加えて20分間撹拌した。
次いで30Kg/cm2の圧力で30分間圧搾したのち、90
℃で45分間乾燥し、粉砕して200〜350メツシユの
粒度を有する粉体を得た(本発明方法)。 試料1E:液10にイソプロパノール5を
用いる以外は試料1Dと同様に処理した。その結
果、脱水が不充分で圧搾不可能であつた。 試料1F:液10にイソプロパノール30を
用いる以外は試料1Dと同様に処理し、200〜350
メツシユの粒度を有する粉体を得た(本発明方
法)。 これらの試料の乾燥後の収量、分散性、硫酸基
含有量及び外観を評価した結果を第2表に示す。
本発明方法による製品(試料1D及び1F)はすべ
ての点で優れていることが知られる。 実施例 2 ユーキユーマ・スピノサムを用いて実施例1と
同様にしドラムドライヤー法(試料2A)、ゲルプ
レス法(試料2B)、アルコール沈殿法(試料2C)
及び本発明方法(試料2D、2E、2F)で脱水乾燥
し、粉砕して製品の製造を試みた。しかしゲルプ
レス法は事実上実施不能であり、また試料2Eも
実施例1と同じ理由で製品を得ることができなか
つた。 各試料について乾燥後の収量、分散性、硫酸含
有量及び外観を評価した結果を第2表に示す。本
発明方法による製品(2D及び2F)はすべての点
で優れていることが知られる。 実施例 3 コンドラス・クリスパスを用いて、実施例1と
同様にしてドラムドムイヤー法(試料3A)、ゲル
プレス法(試料3b)、アルコール沈殿法(試料
3C)及び本発明方法(試料3D、3E、3F)で脱水
乾燥し、粉砕して製品の製造を試みた。その結
果、試料3Eは実施例1と同じ理由で製品を得る
ことができなかつた。 各試料について乾燥後の収量、分散性、硫酸基
含有量及び外観を評価した結果を第2表に示す。
本発明方法による製品(3D、3F)はすべての点
で優れていることが知られている。
【表】
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 冷却ゲル化したカラギーナン抽出液を、抽
    出液の容量の0.8〜3.0倍量の親水性有機溶剤と
    混合撹拌したのち、固液分離を行うことを特徴と
    する、カラギーナンの製造法。
JP5246383A 1983-03-30 1983-03-30 カラギ−ナンの製造法 Granted JPS59179502A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5246383A JPS59179502A (ja) 1983-03-30 1983-03-30 カラギ−ナンの製造法

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JP5246383A JPS59179502A (ja) 1983-03-30 1983-03-30 カラギ−ナンの製造法

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JPS59179502A JPS59179502A (ja) 1984-10-12
JPH035401B2 true JPH035401B2 (ja) 1991-01-25

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ID=12915408

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JP5246383A Granted JPS59179502A (ja) 1983-03-30 1983-03-30 カラギ−ナンの製造法

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US6479649B1 (en) 2000-12-13 2002-11-12 Fmc Corporation Production of carrageenan and carrageenan products

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